特許第6959076号(P6959076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6959076スプレーノズル内部で流体を回転させるための装置そのような装置を含む組立体およびコーティング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6959076
(24)【登録日】2021年10月11日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】スプレーノズル内部で流体を回転させるための装置そのような装置を含む組立体およびコーティング装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 1/34 20060101AFI20211021BHJP
   B05B 7/06 20060101ALN20211021BHJP
【FI】
   B05B1/34 101
   !B05B7/06
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-170081(P2017-170081)
(22)【出願日】2017年9月5日
(65)【公開番号】特開2018-43235(P2018-43235A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2020年8月5日
(31)【優先権主張番号】1658549
(32)【優先日】2016年9月14日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516299279
【氏名又は名称】エクセル インダストリー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】タリ ベナーニ
(72)【発明者】
【氏名】ティボー コニョン
(72)【発明者】
【氏名】ロマン ガイエ
【審査官】 市村 脩平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−169997(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0288195(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0088473(KR,A)
【文献】 特開2011−156468(JP,A)
【文献】 実開昭53−145215(JP,U)
【文献】 特表2015−505715(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B1/00−3/18
7/00−9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティング製品をスプレーするため塗工装置であって、前記塗工装置は、
スプレーノズル(2)であって、前記コーティング製品の通過のための流体通過導管(6)を画定するスプレーノズル(2)、
前記スプレーノズル(2)内部で、前記スプレーノズル(2)を閉鎖するために移動可能であるニードル弁(22)、
前記スプレーノズル(2)内部の前記コーティング製品を回転させるための装置(30)であって、前記装置(30)は、前記流体通過導管(6)内部で固定されており、そして前記コーティング製品の全てまたは一部の通過のための少なくとも1つのらせん形溝(34)および/またはらせん形孔(33)を画定する本体(32)を含前記装置(30)は、前記スプレーノズル(2)を閉鎖する前記ニードル弁(22)の通過のための中央の貫通孔(38)を画定する、装置(30)、
を含んでなる、
塗工装置。
【請求項2】
前記本体(32)の筐体表面(S32)が、円形または楕円形の断面を有している、請求項1記載の塗工装置。
【請求項3】
前記本体(32)の筐体表面(S32)が、少なくとも部分的に円筒形(S32a)および/または切頭円錐形(S32b)である、請求項1または2記載の塗工装置。
【請求項4】
前記本体(32)の筐体表面(S32)が、円筒形の上流部(S32a)および切頭円錐形の下流部(S32b)を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項5】
前記装置(30)が、グリップハンドル(36)を更に含み、それが本体(32)に対してより小さい直径を有している、請求項1〜4のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項6】
前記ハンドル(36)の長さが5mm以上である、請求項5記載の塗工装置。
【請求項7】
前記装置(30)が、3D印刷によって製造される、請求項1〜のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項8】
前記本体(32)が、円筒形の上流部分および切頭円錐形の下流部分を含み、それぞれのらせん形溝(34)が、円筒形の上流部分の表面上および切頭円錐形の下流部分の表面上に、連続的に延びている、請求項1〜のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項9】
前記本体(32)が、円筒形の上流部分および切頭円錐形の下流部分を含み、それぞれのらせん形の孔(33)が、前記本体(32)の円筒形部分および切頭円錐形を通して、連続的に延びている、請求項1〜のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項10】
前記スプレーノズル(2)および前記スプレーノズルを閉鎖する前記ニードル弁(22)が互いに固定されている、請求項1〜のいずれか1項記載の塗工置。
【請求項11】
前記スプレーノズル(2)および前記ニードル弁(22)が一体である、請求項1〜9のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項12】
前記流体通過導管(6)が、該装置(30)の本体(32)の筐体表面(S32)の形状に相補的な形状を有する前記装置(30)を受け入れるための、ハウジング(60、62)を画定する、請求項11記載の塗工装置。
【請求項13】
前記流体通過導管(6)が広げられ、そして丸められた排出部分を含む、請求項1〜12のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項14】
前記塗工装置が、手動のスプレーガンである、請求項1〜13のいずれか1項記載の塗工装置。
【請求項15】
前記塗工装置が、自動のスプレーガンである、請求項1〜13のいずれか1項記載の塗工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプレーノズル内部で流体を回転させるための装置に関する。特には、本発明は、手動または自動によらず、コーティング製品用のスプレーガンのスプレーノズルに適用される。
【背景技術】
【0002】
既知の方法では、スプレーガンは、ヘッドリングおよびスプレーノズルを備えたスプレーヘッドを含み、スプレーノズルは、ヘッド内部に同軸状に配置されている。ノズルは、ノズル内部で移動可能なニードル弁によって選択的に閉鎖されるように構成された流体通過経路を含んでいる。ニードル弁の動きは、コーティング製品の通過のための開口部を調整する。ニードル弁の位置に応じて、コーティング製品は、より高いまたはより低い流量でスプレーノズルから排出される。
【0003】
スプレーノズルの周りに配置されたスプレーヘッドは、圧縮空気放出導管がそれぞれ通過している2つの耳を含んでいる。それぞれの導管は、空気がコーティング製品のスプレーに向かって半径方向に放出されるように構成されている。コーティング製品のスプレーは、次いで、空気の高圧ジェットの衝撃の下で、微細な液滴へと霧状にされる。この液滴のサイズは、圧縮空気の圧力が高い場合に更により微細になる。しかしながら、過剰に高い圧縮空気の圧力は、霧の形成を招き、それはガンの転写比率、すなわち、ガンによってスプレーされた製品の量と被覆される部品上に実際に堆積される製品の量との間の比率を低下させる(オーバースプレー)。
【0004】
欧州特許出願公開第1,391,246号明細書には、圧縮空気の圧力を増加させることなく、噴霧を向上させる解決法が開示されている。この解決法は、ノズルの中央導管内部に、液体流を細分化するための装置を収容することからなる。この装置は、ケース、このケースを配置するための台座およびスペーサ部品を含んでいる。このケースおよび台座は、製品のための通過孔を画定し、コーティング製品の流れの方向の突然の変化を与えるように配置され、それが流れを混乱させる。この流れは、従って出口オリフィスから上流を不安定化させ、そして製品は、ノズルから乱流の形態で放出され、すなわち部分的に断片化が解消される。このことは、製品ジェットを効率的に霧化することを可能にするが、しかしながらエアジェットの圧力を増加することはない。この装置の欠点は、スプレーを広げることができないこと、その製造費用(3つの別々の部品)およびその組み立ての困難さである。更には、この装置は、掃除をするのが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1,391,246号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、より具体的には、製造するのが容易で、より費用の掛からない、そしてスプレーノズル内部に組み合わせるのが容易な回転装置を提案することによって、これらの欠点を解消することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのような目的で、本発明は、スプレーノズル内部で流体を回転させるための装置に関し、この装置は、流体の全てまたは一部の通過のための少なくとも1つのらせん形の溝および/またはらせん形の孔を画定する本体を含んでいる。
【0008】
本発明によれば、本装置の溝および/または孔は、スプレーノズル内部で液体を、スプレー軸の周りにらせん方向に回転させる。スプレーノズルの出口オリフィスからの上流の回転は、スプレーを広げる結果をもたらす。更に、流れは不安定化され、または乱流ですらあり、このことは流れを霧化することを容易にさせる。従って、本装置は、霧化エアジェットの圧力および/または流速を増加することなく、より細かい液滴の分配を得ることを可能にする。言い換えれば、本装置は、従来技術のガンの霧化の微細さと同じ霧化の微細さを備え、しかしながらより少ない圧縮空気の消費量であり、従ってより良い性能を備えたガンを得ることを可能にする。
【0009】
本発明の有利な、しかしながら随意選択的な態様によれば、そのような装置は下記の特徴の1つもしくは2つ以上を、いずれかの技術的に許容可能な組み合わせを考慮して、含むことができる。
− 本体の筐体表面は円形または楕円形の断面を有している。
− 本体の筐体表面は、少なくとも部分的に円筒形および/または切頭円錐形である。
− 本体の筐体表面は、円筒形の上流部および切頭円錐形の下流部を含む。この特定の形状のせいで、本体は、スプレーノズルの内部に可能な限り深く、特には製品排出オリフィスに可能な限り近く、押し下げることができる。特に、この配置は、本装置の形状によって可能とされ、スプレーノズルの内部導管は、伝統的に、製品排出区分の前に切頭円錐形の断面を有する区分を含んでいるので、本装置は錐台で終わっている。排出オリフィスに可能な限り近いこの配置は、流体が速度を失うことを防止することを可能にする、すなわち、流体がその回転を、スプレーノズルの出口まで維持することを保証する。
− 本装置は、更にグリップハンドルを含み、これは本体に対してより小さな直径を有している。
− このハンドルの長さは、5mm以上である。
− 本装置は、スプレーノズルを閉鎖するニードル弁の通過のための中央貫通孔を画定する。
− 本装置は、3D印刷によって製造される。
− 本体は、円筒形の上流部および切頭円錐形の下流部を含むが、一方で、それぞれのらせん形溝は、円筒形の上流部の表面上および切頭円錐形の下流部の表面上に連続的に伸びている。
− 本体は、円筒形の上流部および切頭円錐形の下流部を含むが、一方で、それぞれのらせん形の孔は、円筒形の部分を通して、そして本体の切頭円錐形の下流部を通して、連続的に伸びている。
【0010】
また、本発明は、上記の装置ならびにスプレーノズルおよびスプレーノズルを閉鎖するニードル弁からの部品を含む組立体に関する。本装置および前記の部品は、互いに固定されるか、または単一の部品を形成する。
【0011】
最後に、本発明は、上記の組立体または装置を含む、塗布装置、例えば、手動の、または自動スプレーガンに関する。
【0012】
有利には、本装置は、スプレーノズルによって画定された液体通過導管内部で不動化されている。
【0013】
有利には、この導管は、本装置の本体の筐体表面の形状と相補的な形状を有する、本装置を受け入れるためのハウジングを画定する。
【0014】
有利には、本装置は、流体通過導管を画定するスプレーノズルを含み、一方で、この導管は、フレア状にされた、そして円形にされた排出区分を含む。
【0015】
本発明および本発明の他の利点は、本発明の原理による回転装置の2つの態様の下記の説明に照らしてより明確になるであろうが、以下の説明は例示のためだけに与えられるものであり、そして添付の図面を参照してなされる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の第1の態様による回転装置を含むコーティング製品スプレーガンの透視図である。
図2図2は、図1の平面IIにおける部分的な断面図である。
図3図3は、図2の四角IIIの拡大図である。
図4図4は、回転装置の透視図である。
図5図5は、本発明による装置の長手方向の断面図である。
図6図6は、図1のガンの正面図であり、この中でスプレーヘッドは90°回転されている。
図7図7は、図6の円VIIの拡大図である。
図8図8は、図7中の線VIII−VIIIに沿った(拡大された)断面図である。
図9図9は、本発明の第2の態様による回転装置の透視図である。
図10図10は、図9の平面Xにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1および6は、コーティング製品をスプレーするための手動式ガン1を示している。コーティング製品は、1種もしくは複数の成分または粉末化された材料を含む液体であることができる。コーティング製品は、塗料、プライマー、ワニスなどであることができる。
【0018】
ガン1は、本体10、把手11および本体10に連結された作動引き金12を含んでいる。ガン1は、スプレーヘッド14およびヘッド14の周りに配置されたヘッドリング16を含んでいる。ヘッド14およびヘッドリング16は、スプレー軸X−X’を中心に置いている。スプレーヘッド14は、有利には軸X−X’の周りに回転されて、図1〜3における配置のように、スプレーを実質的に水平な平面に、または図6〜8の配置におけるように、実質的に垂直の平面に、向けることができる。
【0019】
図2に示されるように、ヘッド14は中空である。ヘッド14は、2つの突出部14aおよび14bを含んでおり、より一般的には角または耳と称され、それらは互いに正反対に向かい合って配置される。角14aおよび14bは、ヘッド14の残りに対して、軸X−X’に平行に突き出ている。それらのそれぞれは、2つの圧縮空気排出オリフィス140を画定する。オリフィス140は、エアジェットをスプレー軸X−X’に向けて導くように配置される。より具体的には、オリフィス140からのエアジェットは、ガンのスプレー軸X−X’に対して実質的に半径方向の、そして向心性の方向を有する。形容詞「実質的に」は、ここでは、軸X−X’の厳密な半径方向とエアジェットの方向との間に幾らかの偏差があることを意味している。従って、図1中に示されたガンは、エアジェットを、スプレーを形成するのに用いる、空気式のガンである。
【0020】
スプレーノズル2は、ヘッド14内部に同軸状に配置される。スプレーノズル2は、標準的なスプレーガンのスプレーノズルである。それは、軸X−X’の周りを回転する構造を有する部品である。この例では、スプレーノズル2は、2つの同軸状の部品2aおよび2bを含み、部品2aは部品2b内部に配置されている。スプレーノズル2は、製品のための通過導管6を画定する。導管6は、部品2aの内部に位置されている。スプレーノズル2は、「フラットジェット」型のスプレーノズルであり、すなわち、これは、その空洞が、引き伸ばされた楕円の形状であると想定されるスプレーノズルである。しかしながら、あるいは、スプレーノズル2は、「ラウンドジェット」型のスプレーノズル、すなわち、その空洞が、円板または環の形状であると想定されるスプレーノズルであることができる。
【0021】
導管6は、スプレーノズル2内部で軸方向に移動可能なニードル弁22によって選択的に閉塞されるように構成される。ニードル弁22のこの動きは、引き金12によって制御される。戻しバネ(示されていない)が、操作者が引き金12を解放した時に、ニードル弁が閉塞位置に戻ることを可能にする。
【0022】
上流方向は、ここで、液体の流れの反対方向に向かう方向であると規定され、そして、下流方向は、流れの方向に向かう方向であると規定される。図2の構成では、上流方向は、右に向いており、一方で、下流方向は左に向いている。
【0023】
図2および3中に示されているように、導管6は、上流から下流へと、第1の円筒形区分60、第2の切頭円錐形区分62、上流から下流へと減少する通過断面積、やはり切頭円錐形であり、そして上流から下流へと減少する断面積を有する第3の区分64、ならびに一定の通過断面積を備えた排出経路66を含んでいる。
【0024】
本明細書では、スプレーノズルの「内径」は、排出の前の流体の最後の通過断面積の直径、すなわち、この例では、排出経路66の直径d66、に相当する。
実際には、スプレーノズルの内径は、0.4mm(内径4を備えたスプレーノズル)および2.7mm(内径27を備えたスプレーノズル)の範囲で変わる。
【0025】
平面Pは、スプレーノズル2内部のニードル弁22の封止面として規定される。平面Pは、スプレー軸X−X’に垂直である。図3に示されるように、平面Pは、区分64および経路66の間の界面に配置される。本発明によるスプレーノズル2は、軸X−X’に沿った封止平面Pの位置が標準である、すなわち、スプレーノズル2は、ニードル弁22のように、商業的に入手可能なニードル弁と適合性がある、という利点を有している。このことは、スプレーノズル2の流量を保証し、そして製品を保持して、そしてスプレーノズル2が閉鎖された後に液滴が形成されることを引き起こす可能性のある、デッドスペースの存在を制限することを可能にする。
【0026】
操作中に、ヘッド14の角14aおよび14bからのエアのジェットは、スプレーノズル2を通して排出された製品のジェットに衝突する。有利には、図1に示された押しボタン18および20が、それぞれ、製品のスプレーおよび圧縮空気の使用を中断するように与えられる。
【0027】
取り外し可能な装置30が、導管6内部に固定される。装置30は、標準的なガンスプレーノズルのために設計されている。これは導管6内部で流体を回転させるための装置である。これは、本体32を含み、その筐体表面S32は円形の断面を有している。この筐体表面は本体32を取り囲む表面として規定される。そして、表面S32を、本体32が、厚さが零のフィルムに取り囲まれている場合の、本体32の表面として思い描くことができる。筐体表面S32は、軸X32を中心とし、装置30が導管6の内部に置かれている場合には、軸X32は、軸X−X’と融合される。
【0028】
この例では、装置30は、機械加工された金属部品である。しかしながら、別法として、装置30は、プラスチックで作られることができ、そして他の手段、例えば成型または3Dプリンタ、を用いて作られることができる。
【0029】
この例では、本体の筐体表面S32は、円筒形部分S32aおよび、円筒形部分32aから下流に配置された切頭円錐形部分S32bを含んでいる。表面S32の切頭円錐形部分S32bの直径は、下流方向に減少している。切頭円錐形部分S32bの収束角32bは、10°〜350°の範囲、特には10°〜180°の範囲、または180°〜350°、好ましくは10°〜80°、ここでは60°である。
【0030】
導管6は、装置30を受容するハウジングを画定し、それは本体32の形状と相補の形状を有している。言い換えれば、ハウジング60の直径は、全ての点で、筐体表面S32の直径と等しい。このハウジングは、導管6の区分60および62によって形成される。従って、本体32の筐体表面の円筒形部分S32aの直径は、導管6の円筒形区分60の直径と実質的に等しく、そして表面S32の切頭円錐形部分S32bの収束角は、区分62の収束角と等しい。
【0031】
実際には、装置30は、導管6内部の滑動部である。この例では、ガン1の操作の間に、移動しないままに維持するのに十分長い。示されてはいない代替の例では、付加的な支台装置、例えば導管6の内部に把持され、または接合されて搭載された筒型のスリーブを、装置30が移動しないままに維持するように、スプレーノズル2中に組み込むことができる。
【0032】
更に、装置30はまた、導管6内部に強制的に搭載することができる。
【0033】
本体32は、少なくとも1つのらせん形の溝34、好ましくは4つのらせん形の溝34を含んでおり、それぞれが1mm〜50mmの範囲の、例えば20mmに等しいピッチを有している。この例では、それぞれの溝34のピッチは一定である。しかしながら、示されてはいない代替の例として、このピッチは可変でもよい。
【0034】
それぞれの溝34は、本体32の外側表面に延びており、それが製品のための通路導管を画定する。より具体的には、操作の間に、製品は、本体32と導管6を形成する壁との間の、溝34中で回転する。溝34は、流体に、スプレー軸X−X’の周りにらせん形の方向を与える。装置30を離れる流体の速度は、従って、スプレー軸X−X’に対して軸方向成分および半径方向成分を有する。
【0035】
図4および5に示されているように、本体32は、円筒形の上流部と切頭円錐形の下流部を含み、そしてそれぞれのらせん形の溝34は、円筒形の上流部の表面上および切頭円錐形の下流部の表面上に連続的に伸びている。
【0036】
有利には、それぞれの溝34の深さP34は、表面S32の最大の直径の1%〜49%の範囲であり、特にはこの直径の25%に等しい。
【0037】
従って、欧州特許出願公開第1,391,246号明細書とは異なり、装置30は、単一の部品であり、それが組み立てを容易にする。
【0038】
装置30の出口における半径方向速度成分および軸方向速度成分の間の比率は、溝34のピッチに依存する。特に、装置30の出口における流体の速度ベクトルの回転の成分は、ピッチが小さい場合に、更により大きい。好ましくは、ピッチは、流体が粘稠である場合には、より小さく選択される。この例では、装置30の出口における流体の速度ベクトルの回転の成分は、軸方向成分よりも、約3倍大きい。
【0039】
しかしながら、回転の効果は、小さい内径を有するスプレーノズル2では、特に0.9mmよりも小さい内径を有するスプレーノズルでは、スプレーノズル出口において小さくなる、何故ならば、流体は、通路断面の減少のために、経路66内で強い軸方向の加速を受けるためである。従って、スプレーノズル出口の流体の軸方向成分は、半径方向成分よりも大きい。逆に、大きな内径を有するスプレーノズルでは、すなわち、少なくとも0.9mmに等しい内径を有するスプレーノズルでは、流体は、排出経路66中でのより小さな軸方向の加速を受け、そして実質的な回転の成分を備えて排出される。その結果として、装置30は、少なくとも0.9mmの内径を有するノズルの内部に搭載されることが、むしろ意図される。
【0040】
有利には、装置30は、導管6の内部に可能な限り深く、すなわち、スプレーノズル2の出口オリフィスに可能な限り近くに、押し込まれる。この例では、装置30の下流端とスプレーノズル2の出口オリフィスの間の距離d1は、10mmより小さく、特には6mmに等しい。このことは、流体が、スプレーノズル2の出口まで、その回転を維持することを保証する。
【0041】
有利には、装置30は、グリップハンドル36を更に含み、これは本体32に対してより小さな直径を有している。グリップハンド36は、本体32に対して、上流の方向に、軸方向に延びている。洗浄および/または取り替えのために、装置30をスプレーノズル2から手動で取り外すことを可能にするのが有利である。ハンドル36は、有利には、長さl36よりも少なくとも5mmに等しい分だけ延びている。この最小の長さは、装置30が、導管6内部に可能な限り深く、すなわち、スプレーノズル2の出口オリフィスに可能な限り近くに、押し込まれることを可能にする。
【0042】
この例では、装置30は、スプレーノズル2を閉じるニードル弁22の通過のための貫通孔38を画定する。孔38は、ハンドル36および本体32に通して軸方向に延びている。孔38の直径d38は、ニードル弁22の直径に実質的に等しく、それによって製品は本体32の内部を通過しない。しかしながら、示されていない代替例としては、孔38の直径d38は、ニードル弁22の直径よりも大きく選択することができ、そのために製品は本体32内部を通過することができる。このことは、得られるスプレーは、より容易にスプレーでき、そしてスプレーされるのにより少ないエネルギー(例えば、空気圧で)しか必要としないという利点を有している。
【0043】
図8に示されるように、ガン1は、コーティング製品を供給するためのカップリング40を含んでいる。このカップリング40は、スプレー軸X−X’に対して垂直に向いており、そして特に、ガン1の本体10から下流に延びている。これは、製品供給ホース(示されていない)に連結されることが意図されている。カップリング40からのスプレーノズル2の出口オリフィスへのコーティング製品の輸送が、図8中の矢印F1によって示されている。
【0044】
上記のこととは別に、図9および10には、本発明の第2の態様が示されている。この第2の態様は、スプレーノズル2内部の流体を回転させるための装置30に関し、この装置は、その流体の全てまたは一部の通過のための少なくとも1つのらせん形の孔33を画定する本体32を含んでいる。従って、第1の態様と比較して、少なくとも1つの溝34が、らせん形の導管、すなわち、装置30の本体を通して実質的にらせん形の方向に進む孔33、によって置き換えられている。そのような装置は、例えば、3D印刷によって製造することができる。示されてはいない代替の態様として、本体32は、流体の全てまたは一部の通過のための幾つかのらせん形の孔33を画定する。
【0045】
有利な、しかしながら随意選択的な態様によれば、この装置30は、いずれかの技術的に許容される組み合わせを考慮して、以下の特徴の1つもしくは2つ以上を含むことができる。
− 本体32は、円筒形の上流部と切頭円錐形の下流部を含むが、それぞれのらせん形の孔33は、円筒形部分を通って、そして本体の切頭円錐形の下流部分を通って連続的に延びている。
− 本体32の筐体表面S32は、円形または楕円形の断面を有している。
− 本体32の筐体表面S32は、少なくとも部分的に円筒形(表面S32aを参照)および/または切頭円錐形(表面S32bを参照)である。
− 本体の筐体表面S32は、円筒形の上流部S32aおよび切頭円錐形の下流部S32bを含んでいる。
− 本装置は、グリップハンドル36を更に含んでおり、これは本体32に対してより小さな直径を有している。
− ハンドル36の長さは、5mmより大きいか、または等しい。
− 本装置は、スプレーノズル2を閉鎖するニードル弁22の通過のための、中央の貫通孔38を画定する。
− 本体32は、流体の全部または一部の通過のための少なくとも1つのらせん形溝を画定する。
− 本装置は、3D印刷によって製造される。
【0046】
示されてはいない代替の態様として、ニードル弁22および装置30は、互いに固定されている。特には、装置30は、ニードル弁33の周りにかみ合わせされるか、またはニードル弁に、クリンプされるかもしくは接着剤で接合されて、搭載されることができる。また、装置30およびニードル弁22は、単一部品であることができる。
【0047】
示されてはいない他の代替の態様によれば、スプレーノズル2および装置30は、不可分に連結されている。特には、スプレーノズル2および装置30は、互いに固定された2つの部品または単一の、そして同じ部品であることができ、例えば3D印刷によって製造される。装置30の溝34は、コーティング製品の代わりに、溶媒を注入することによって洗浄される。
【0048】
示されてはいない他の代替の態様によれば、装置30は、自動式ガンの内部に搭載され、これは操作者による手動の動作なしに操作され、そして遠隔制御される。
【0049】
示されてはいない他の代替の態様によれば、溝34の断面および/または幅は、互いの溝で異なっていることができる。また、それぞれの溝の断面および/または幅は、その長さに応じて変わることができる。それぞれの溝34の断面は、長方形、三角形、楕円形、多角形、またはそれらの解決策によって想起される形状であることができる(3D印刷)。また、この断面の面積は、可変であることができる。この断面の面積は、0.2mm〜8mmの範囲である。示されてはいない他の代替の態様によれば、スプレーノズル2の導管6は、ラッパ状に広げられた、そして丸くされた、排出区分を含んでいる。このことは、コアンダ効果によって、スプレーノズルを出るスプレーを更に広げることを可能にさせる。ジェットを広げるためのこの解決策は、小さな内径(0.9mmよりも小さい)を有するスプレーノズルのためには、特に好適であり、そこでは、装置30によって与えられる回転の効果は、より小さい。特に、この種類のスプレーノズルは、内径が0.7〜1.2mmの範囲である場合には、装置30と相乗作用効果をもたらす。
【0050】
示されてはいない他の代替の態様によれば、本発明による2つの回転装置、すなわち回転装置30と匹敵する、または同じ回転装置が、導管6内部で、縦一列に直列で配置される。有利には、この2つの装置は、逆の線条を有しており、第1の装置のそれぞれの溝は右方向の線条であり、一方で、第2の装置のそれぞれの溝は左方向の線条であるか、あるいはそれとは逆である。このことは、流体の流れを更に不安定化させることを可能にする。この2つの装置は、1つの部品に作ることができる。
【0051】
示されてはいない他の代替の態様によれば、本塗工装置は、コーティング製品を供給するための、2つの別々の導管を含んでいる。これは、同じ製品、または混合される2種の異なる製品であることができる。それぞれの供給導管は、装置30の対応する溝34で連通しており、装置30は、従って少なくとも2つの溝を有している。2つの別々の導管を循環する製品は、装置30から下流で混合される。スプレーノズル内部を循環する流体の一部は、従って溝を通過する。より一般的には、本装置のそれぞれの溝は、コーティング製品を供給する別個の導管と連絡している。従って、製品供給導管の数は、2よりも大きい。
【0052】
上記で考慮された代替の態様および態様の特徴は、互いに組み合わされて、本発明の新規な態様を創出することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10