(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6959223
(24)【登録日】2021年10月11日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】複合材料部品
(51)【国際特許分類】
B29C 70/22 20060101AFI20211021BHJP
B29B 11/16 20060101ALI20211021BHJP
D03D 1/00 20060101ALI20211021BHJP
D03D 25/00 20060101ALI20211021BHJP
B32B 5/26 20060101ALI20211021BHJP
C04B 35/80 20060101ALI20211021BHJP
【FI】
B29C70/22
B29B11/16
D03D1/00 A
D03D25/00
B32B5/26
C04B35/80
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-514386(P2018-514386)
(86)(22)【出願日】2016年9月15日
(65)【公表番号】特表2018-537303(P2018-537303A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(86)【国際出願番号】FR2016052343
(87)【国際公開番号】WO2017046538
(87)【国際公開日】20170323
【審査請求日】2019年8月19日
(31)【優先権主張番号】1558797
(32)【優先日】2015年9月18日
(33)【優先権主張国】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】315008740
【氏名又は名称】サフラン エアークラフト エンジンズ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ブリュノ ジャック ジェラール ダンブリーヌ
【審査官】
田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】
特表2012−510418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/22
B29B 11/16
D03D 1/00
D03D 25/00
B32B 5/26
C04B 35/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料製の航空機エンジンのケーシングにおいて、
繊維強化材を形成する繊維プリフォームであって、前記繊維プリフォームは織り合わされていない少なくとも2つの繊維プライから成るスタックを含み、前記少なくとも2つの繊維プライのそれぞれがインターロック製織三次元ファブリックから形成されており、前記少なくとも2つの繊維プライのそれぞれが、3つ以上の複数の縦糸層又は複数の横糸層を有する、繊維強化材を形成する繊維プリフォームと、
前記繊維プリフォームの孔内に存在するマトリックスとを少なくとも含む、複合材料製の航空機エンジンのケーシング。
【請求項2】
前記スタックの繊維プライのうちの少なくとも1つが、異なる重量を有する糸を含むことを特徴とする、請求項1に記載の複合材料製の航空機エンジンのケーシング。
【請求項3】
前記スタックの繊維プライの数が、前記スタックによって占められるゾーン全体にわたって一定であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の複合材料製の航空機エンジンのケーシング。
【請求項4】
前記スタックの繊維プライの数が、前記スタックによって占められるゾーン全体にわたって変化することを特徴とする、請求項1又は2に記載の複合材料製の航空機エンジンのケーシング。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合材料製の航空機エンジンのケーシングを製作する方法において、
前記方法が、
当該少なくとも2つの繊維プライのそれぞれがインターロック製織三次元ファブリックから形成されており、当該少なくとも2つの繊維プライのそれぞれが、3つ以上の複数の縦糸層又は複数の横糸層を有する、共に織り合わされていない少なくとも2つの繊維プライから成るスタックを含む繊維プリフォームの孔内にマトリックスを形成する工程を含む、複合材料製の航空機エンジンのケーシングを製作する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料から形成された部品、及び該部品を製作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の適用分野は、繊維強化材と樹脂マトリックスとを含む複合材料から構造部品を形成することである。該部品は極めて数多くの分野において、具体的には航空分野において使用される。具体例は、タービンエンジンケーシングを形成することである。繊維強化構造は任意の周知の手段、例えば樹脂トランスファー成形(RTM)法によって緻密化される。
【0003】
本発明の別の適用分野は、熱構造的な複合材料、すなわち、構造エレメントを構成するのに材料を適したものにする機械特性を有し、しかも高い温度でその機械特性を保持する能力を有する材料から、部品を形成することである。熱構造的な複合材料は典型的には、炭素マトリックスで緻密化された炭素繊維強化材を有する炭素/炭素(C/C)複合材料、及びセラミックマトリックスで緻密化された(炭素又はセラミックから形成された)耐火性繊維強化材を有するセラミックマトリックス複合体(CMC)である。熱構造複合材料部品は、具体的には航空・宇宙分野において使用される。繊維強化構造は、よく知られているように、化学蒸気浸透(VPI)を実施することによって、又は液体技術を用いることによって、マトリックス構成材料で緻密化することができる。液体技術による緻密化は、マトリックスを構成する材料の前駆体、典型的には樹脂を含有する液体組成物で繊維構造を含浸させることにあり、前駆体は次いで熱処理によって変化させられる。
【0004】
事前含浸済プライのスタックから形成された複合材料部品を使用することが知られている。このタイプの部品を形成するためには、先ず、既に事前含浸された複数の繊維プライをスタッキングし、次いでこうして得られたスタック内に存在する樹脂を、オートクレーブ内で熱温度処理を実施することによって重合することが可能である。変更形では、繊維プライを乾燥状態にある間にスタッキングすることができ、次いで、樹脂トランスファー成形(RTM)法によって、又は注入法によって樹脂を注入することができる。このような層化構造(stratified structures)は、それにもかかわらず、最適でない機械特性をもたらすことがある。
【0005】
特に、層化構造(0°,90°)は、具体的にはエッジ効果により、横方向の荷重又は剪断力を層間で完全には伝達できないことがあり、これにより、早期の層間剥離開始を招き、またその構造を圧壊させるおそれがある。
【0006】
層間剥離に対するこのような感受性を軽減するために、具体的にはエッジ効果を低減し、開始発生のレベルを上げるという目的で、45°を成すプライを備えたいわゆる準等方性(quasi-isotropic)層化構造を使用することが可能である。
【0007】
とは言え、複合材料の利点は、力と同じ方向に延びる繊維を有すること、そして同じ方向に延びるようにその剛性を適応させることである。上述の準等方性層化構造は、所与の方向の繊維数を最大化することを可能にせず、従ってこれらの機械特性を改善することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、改善された機械特性を備えた複合材料から形成された新規の部品が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このために、本発明は、第1の態様では、
繊維強化材を形成する当該繊維プリフォームが、少なくとも2つの繊維プライから成るスタックを含み、具体的にはこのスタックから成り、前記繊維プライのそれぞれがインターロック製織三次元ファブリックから形成されており、前記繊維プライのそれぞれが、3つ以上の複数の縦糸層又は複数の横糸層を有する、繊維強化材を形成する繊維プリフォームと、
前記繊維プリフォームの孔内に存在するマトリックスとを少なくとも含む、複合材料部品を提供する。
【0010】
「三次元ファブリック(three-dimensional fabric)」又は「3Dファブリック(3D fabric)」という用語はここでは、縦糸の少なくともいくつかが複数の横糸層にわたる横糸を繋ぎ合わせる(link together)ファブリックを意味するために用いられる。「インターロック製織(interlock weave)」という用語はここでは、それぞれの縦糸層が、製織平面内で同じ動き(movement)を有する所与の縦糸列(warp column)内の全ての糸によって、複数の横糸層を繋ぎ合わせる(links together)3D製織を意味するために用いられる。三次元ファブリック及びインターロックファブリックの定義は、縦糸と横糸との間で役目を相互に交換しても等しく適用されるので、このような相互交換も、特許請求の範囲に含まれるものと考えるべきである。
【0011】
本発明において、スタックは複数の繊維プライを重ねることによって形成され、結果として、これは単一の繊維プライを圧延することにより得られるスタックとは異なる。従って、スタック内の第1の繊維プライの糸は、第1繊維プライ以外の、スタックのいかなる第2繊維プライ内にも延びない。具体的には、スタックのプライは共に織り合わされてはいない。
【0012】
本発明は、特定の繊維プライスタックを部品の繊維強化に利用することに依存し、第一に亀裂メカニズムを制御すること、そして第二に部品が稼働している間に層間剥離現象が生じるのを回避することを可能にする。
【0013】
それぞれのプライが、インターロック型3D製織によって少なくとも3つの縦糸層又は横糸層を共に有しているという事実は、これらの層に「損傷しやすい(damageable)」性質を与えることを可能にする。損傷しやすいプライにおいて、マトリックス内に現れるいかなる亀裂も、制限された伝搬を示す。このような亀裂の伝搬は隣接する繊維によって妨げられる。
【0014】
種々のタイプの繊維強化材の強度を評価するために、発明者によって様々な試験が行われ、以下のことが観察された。繊維強化材が二次元的に織られたプライから成るスタックによって形成されると(本発明におけるものではない)、亀裂が部品内部で伝搬するために必要とされるエネルギーは比較的低く、1平方メートル当たり500ジュール(J/m
2)〜600ジュールJ/m
2のオーダーである。亀裂はこのような構造内で比較的容易に伝搬し、このことは積層構造の層間剥離を早期に招くおそれがある。実施された別の試験では、繊維強化材を三次元ファブリックの単一プライから形成した(本発明におけるものではない)。この試験は層間剥離の問題を克服し、亀裂が伝搬するのを可能にするために必要とされるエネルギーを4000ジュールJ/m
2のオーダーの値まで増大させた。このような環境下では、亀裂伝搬はプライの損傷を招く。本発明では少なくとも2つの繊維プライがスタッキングされ、それぞれの繊維プライがインターロック製織三次元ファブリックから形成される。本発明において、亀裂伝搬エネルギーに対して6000J/m
2を超える特に高い値が得られる。本発明は従って、層間剥離することなく、亀裂伝搬をできる限り制限し、ひいては改善された機械特性を材料に与える繊維強化材を得ることを可能にする。このように、予期せぬことに、本発明におけるように三次元繊維プライをスタッキングすることが、単一の三次元繊維強化材片を使用する場合と比較して、部品の機械強度を著しく改善するのに役立つことが観察された。
【0015】
従って、本発明の部品は著しく改善された機械特性を備える一方、従来技術の部品の重量と同等の重量、場合によってはこれよりも軽い重量を備える。繊維プリフォームを形成するように複数の繊維プライをスタッキングするという事実はまた、繊維ブロックを単一片として三次元的に織ることにより製造するのが難しいことのある大型寸法の部品を形成するときにも有利である。
【0016】
一実施態様では、繊維プリフォームは少なくとも3つの繊維プライを含んでいてよい。
【0017】
一実施態様では、スタック型繊維プライのうちの少なくとも1つが、異なる重量を有する糸を含んでいてよい。例えば、スタック型繊維プライのそれぞれが、異なる重量の糸を含んでいてよい。
【0018】
スタック型繊維プライ内に存在する糸の重量を変えることは、例えば繊維プリフォームの1つ又は2つ以上のゾーン内に局所的な追加の厚さを得るために役立つことがある。
【0019】
一実施態様では、スタック型繊維プライの数が、スタックによって占められるゾーン全体にわたって一定であってよい。
【0020】
一実施態様では、スタック型繊維プライの数が、スタックによって占められるゾーン全体にわたって変化してよい。
【0021】
例えば、スタック型繊維プライの数を変えることにより、繊維プリフォームの1つ又は2つ以上のゾーン内の局所的な追加の厚さを得ることが可能になる。
【0022】
一実施態様では、部品は航空機エンジンのケーシングを構成することができる。
【0023】
本発明は、また、上記部品を製作する方法であって、
当該繊維プライのそれぞれがインターロック製織三次元ファブリックから形成されており、当該繊維プライのそれぞれが、3つ以上の複数の縦糸層又は複数の横糸層を有する、少なくとも2つの繊維プライから成るスタックを含む、具体的にはこのスタックから成る繊維プリフォームの孔内にマトリックスを形成する工程を含む、部品を製作する方法を提供する。
【0024】
例えば、マトリックスは、繊維プリフォームの孔内に樹脂を注入することによって形成することができる。
【0025】
非制限的な例として与えられた本発明の具体的な実施態様の下記説明から、そして添付の図面を参照することによって、本発明の他の特徴及び利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、本発明の部品の繊維強化材を構成するのに適した繊維プリフォームの第1の例を示す、著しく概略的な部分図である。
【
図2】
図2は、インターロック三次元製織平面を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の複合材料部品を製作する方法の種々の工程を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の部品の繊維強化材を構成するのに適した繊維プリフォームの第2の例を示す、著しく概略的な部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の適用分野は具体的には、典型的には300℃までの比較的低い温度で使用される複合材料に対しては樹脂タイプのマトリックス(matrix,母材,基材)を備えた、複合材料から成る部品、或いは熱構造複合体を製造するときには耐火性材料、例えば炭素又はセラミック材料から成る部品に関する。
【0028】
図1は、3つの区別可能な繊維プライ2
1,2
2,及び2
3から成るスタック1を示している。これらの繊維プライは、本発明の部品例の繊維強化材を構成するのに適した繊維プリフォームを形成する。繊維プライ2
1,2
2,及び2
3のそれぞれは、インターロック製織三次元ファブリックから形成されており、繊維プライ2
1,2
2,及び2
3のそれぞれは、3つ以上の複数の縦糸層又は複数の横糸層を有する。繊維プライ2
1,2
2,及び2
3のうちの少なくとも1つ、場合によっては繊維プライ2
1,2
2,及び2
3のそれぞれが、3つ以上の複数の縦糸層と、3つ以上の複数の横糸層との両方を備えることが可能である。繊維プライ2
1,2
2,及び2
3のそれぞれにおける繊維は、ほぼ同じ方向に延びていると有利である。任意には、2つの隣接する繊維プライ2
1,2
2,及び2
3の間に、一方向繊維プライが存在していてもよい。繊維プライ2
1,2
2,及び2
3は共に織り合わされてはいない。繊維プライ2
1,2
2,及び2
3は、繊維プリフォームの全幅にわたって、又は全長にわたって共に織り合わされてはいない。従って、繊維プリフォームは、第1プライからの糸層が、第1プライとは区別される第2プライからの糸層と共に織り合わされているいかなるゾーンをも有していない。具体的には、繊維プリフォーム全体を通して、第2プライの横糸層と共に織り合わされた第1プライの縦糸層はない。繊維プリフォーム全体を通して、第2プライの縦糸層と共に織り合わされた第1プライの横糸層はない。
【0029】
上述のように、図示のスタック1は、複数の繊維プライ2
1,2
2,及び2
3を重ねることによって形成され、従って、これは単一の繊維プライを圧延することにより得られるスタックとは異なる。
【0030】
スタック型繊維プライ2
1,2
2,及び2
3のそれぞれは、インターロック製織ファブリック(interlock weave fabric)から形成されている。
図2は、7つの縦糸と8つの横糸とを有するインターロック製織平面を示す図であり、これはスタック型繊維プライ2
1,2
2,及び2
3を形成するのに適している。図示のインターロック製織において、横糸層Tは2つの隣接する横糸半層
tから形成されている。これらの横糸半層
tは、縦糸方向に互いにずらされている。従って16個の横糸半層がジグザグ(staggered)形態を成して存在する。それぞれの縦糸は3つの横糸半層を繋ぎ合わせる。ジグザグでない横糸形態を採用することも可能であり、この場合、2つの隣接する横糸層の横糸は同じ列(columns)内に整列している。好適なインターロック型製織は国際公開第2006/136755号パンフレットに記載されている。
【0031】
例えば、スタック型繊維プライを形成する繊維は、セラミック材料、例えば炭化ケイ素、炭素、又は酸化物、例えばアルミナから成っていてよい。スタック型繊維プライ2
1,2
2,及び2
3を形成する繊維は全て同じ化学的性質を有していてよい。変更実施態様では、スタック型繊維プライ2
1,2
2,及び2
3は、異なる化学的性質の繊維を含んでよい。図示の例では、スタック型繊維プライの数は、スタックによって占められるゾーン全体にわたって一定であり、具体的には3つである。
【0032】
この例は、3つのスタッキングされた繊維プライ2
1,2
2,及び2
3を有するスタック1を示している。もちろん、スタックが2つの繊維プライ、又は4つ以上のスタック型繊維プライを有することが本発明の範囲を超えることにはならない。
【0033】
図3は、本発明の部品を製作する方法の一例を示すフローチャートである。第1の工程10において、当該繊維プライのそれぞれがインターロック製織三次元ファブリックから形成されており、当該繊維プライのそれぞれが、3つ以上の複数の縦糸層又は複数の横糸層を有する、少なくとも2つの繊維プライをスタッキングする。スタッキングされたプライは互いに織り合わされない。工程10において、プライは乾燥状態でスタッキングすることができ、また、繊維プリフォームを成形するためにモールド内に入れることができる。このような環境下で、工程20において、繊維プリフォームの孔内に樹脂を注入する。続いて、工程30において熱処理を施すことによって樹脂を重合し、これにより、繊維プリフォームの孔内にマトリックスを形成する。変更実施態様の場合、既に事前含浸された繊維プライをスタッキングし、そして熱処理を実施することにより、本発明の部品を得ることも可能である。
【0034】
図4は、スタッキング型繊維プライ2
1,2
2,2
3及び2
4から成るスタック1’の第2例を示している。これらの繊維プライは、本発明の部品の繊維強化材を構成するのに適した繊維プリフォームを形成する。
図4に示されたスタック1’の例は、第1スタック領域3を有しており、この領域が有するスタック型繊維プライの数(4つの繊維プライ)は、第2スタック領域4におけるスタック型繊維プライの数とは異なる。第2スタック領域4では、繊維プライは3つしか存在しない。スタック1’における繊維プライの数のこのような変化は、図示のように局所的な追加の厚さを得るのに役立つ。
【0035】
「...〜...の範囲内にある」という用語は、限界を含むものとして理解されるべきである。