特許第6959382号(P6959382)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6959382
(24)【登録日】2021年10月11日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】ペーパーロールの製造方法及びプラント
(51)【国際特許分類】
   B65H 19/30 20060101AFI20211021BHJP
【FI】
   B65H19/30
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-46440(P2020-46440)
(22)【出願日】2020年3月17日
(62)【分割の表示】特願2018-12732(P2018-12732)の分割
【原出願日】2015年11月11日
(65)【公開番号】特開2020-117400(P2020-117400A)
(43)【公開日】2020年8月6日
【審査請求日】2020年3月19日
(31)【優先権主張番号】FI2014A000299
(32)【優先日】2014年12月20日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】506180062
【氏名又は名称】フューチュラ エス ピー エー
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ペリーニ、ファビオ
【審査官】 大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−213953(JP,A)
【文献】 特開2014−198091(JP,A)
【文献】 特開2006−256865(JP,A)
【文献】 特開平09−323849(JP,A)
【文献】 特表2005−532238(JP,A)
【文献】 特表2014−506863(JP,A)
【文献】 特開平06−219610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/16
B65H 19/00−19/30
B65H 21/00−21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻き返し機(R)によってそれぞれの長手方向軸の周りに所定量のペーパーウエブ(W)を巻き付けることによってペーパー材料のログ(L)を製造する工程と、
前記ログ(L)を製造する前記巻き返し機(R)から前記ログ(L)を横方向に切断する切断機械(CM)に向かって前記ログ(L)を搬送する中間工程と、
所定長さのロール(RO)を得るために前記ログ(L)を横方向に切断する工程と、
を含むペーパーロールの製造方法であって、
前記巻き返し機(R)は、前記巻き返し機(R)、巻き戻し機(U1,U2)、エンボス処理及び糊付けユニット、及び管形成機械(T)によって製造されたコアを蓄積するアキュムレータ(CS)を含む生産ラインの一部であり、
前記ログ(L)を搬送する工程が、所定の通路に沿って前記ログ(L)を搬送することを含み、
前記搬送する中間工程が、前記ログ(L)が前記所定の通路に沿って進行する間に当該ログ(L)が横方向への偏移を受けるように、横方向への偏移を有する前記通路に沿って前記ログ(L)を取り扱うことを含み、
前記搬送する中間工程が、出口セクションを含むログ用の搬送ユニット(LT)によって行われ、前記出口セクションは、前記巻き返し機(R)の中心線に関して所定量“B”だけ横方向に偏移しており、
前記ログ(L)が紙管により形成される内側コア(C)を有し、
前記通路が前記コア(C)を製造する管形成機械(T)の上方又は下方を通る部分を含み、
前記切断機械(CM)は、前記生産ラインの搬送方向に対する垂直方向における輪郭線(A)の内側に位置していることを特徴とする製造方法。
【請求項2】
平面図で見たときに、前記通路が“S”型部分を含むことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記ログが前記切断機械(CM)に投入される前にログ用アキュムレータ(LS)においてログを蓄積する工程を含み、その結果、前記通路が前記巻き返し機(R)と前記ログ用アキュムレータ(LS)の間に含まれそして当該ログ用アキュムレータ(LS)が前記切断機械(CM)にログを供給することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
【請求項4】
前記コア(C)が、前記ペーパーウエブ(W)が通る通路を示す方向(PP)に関して前記巻き返し機(R)の下流側に位置するポイントにおいて製造されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項5】
ペーパーウェブ(W)からペーパー材料のログ(L)を製造する巻き返し機(R)と、
巻き戻し機(U1,U2)と、
エンボス処理及び糊付けユニットと、
管形成機械(T)によって製造されたコアを蓄積するアキュムレータ(CS)と、
を含む生産ライン
所定の長さのロール(RO)を得るためにログ(L)を横方向に切断する切断機械(CM)、及び
前記切断機械(CM)に向かって前記巻き返し機(R)からログ(L)を移動するために設けられた搬送ユニット(LT)、
を含み、
前記搬送ユニット(LT)がログ(L)用の入口セクション及び出口セクションを含むペーパーロールの製造用プラントであって、
前記搬送ユニット(LT)が、ログが出口セクション方向に進行する間に当該ログに横方向の偏移を付加するために入口セクションと出口セクションの間に設けられた部分を含み、前記搬送ユニット(LT)の出口セクションが前記巻き返し機(R)の中心線に関して所定の値(B)だけ横方向にずれており、
前記プラントは各ログ(L)の内側コア(C)を構成する紙管を製造するように適合された管形成機械(T)をさらに含み、
前記ログ用の搬送ユニット(LT)が前記管形成機械(T)の上方又は下方を通る部分を含み、
前記切断機械(CM)は、前記生産ラインの搬送方向に対する垂直方向における輪郭線(A)の内側に位置していることを特徴とするプラント。
【請求項6】
平面図で見たときに、前記ログ(L)用の搬送ユニットが“S”型部分を含むことを特徴とする請求項5記載のプラント。
【請求項7】
前記ペーパーウエブ(W)が通る通路を示す方向(PP)に関して前記切断機械(CM)の上流側に位置するログ用アキュムレータ(LS)を含み、その結果、前記ログ用の搬送ユニットが前記巻き返し機(R)と前記ログ用アキュムレータ(LS)の間に位置しそして当該ログ用アキュムレータ(LS)が前記切断機械(CM)にログを供給することを特徴とする請求項5記載のプラント。
【請求項8】
前記管形成機械(T)が、前記巻き返し機(R)に入る前記ペーパーウエブ(W)が通る通路を示す方向(PP)に関して前記巻き返し機(R)の下流側に位置することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載のプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペーパーロールの製造方法及びプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
ペーパーログの製造が予め設定した通路に沿って連続するペーパーウエブの供給を含むことは知られている。上記通路の所定のポイントにおいて、所定の長さを有する部分又はシートに分断するために横方向の不連続切断が行われる。
【0003】
この公知の技術は、通常コアと呼ばれる管状厚紙部材の使用を含み、その表面には、形成されるログの最初のシートの糊付けを行うため所定量の糊が分配されている。この技術は、また、ペーパーウエブが巻き付けられるコアの回転を惹き起こし、ログ形成ステーションに位置しかつ作動する巻き取りローラの使用のために適用される。
【0004】
ログの形成は、所定量のペーパーがコアに巻かれた後に完了する。この点において、もう一つのログが形成される。ログ形成工程の終了点において、ペーパーウエブの自発的な巻き戻しを避けるために下に位置するログの上側の各ログの最後のシートに糊付けする必要がある。切断機械は、引き続いて、梱包される数個のより短尺のロールに各ログを小分けするために使用される。
【0005】
一般に、上記した方法によるペーパーロールの製造は、コアを製造する管形成機械を必要とし、そして上記切断機械はペーパーが通過する通路に関して横方向に向けられている。このことは、しかしながら、非常に大きなスペースの必要性を意味し、従って、必要なスペースを入手するために大きな金融的な投資が必要とされる。典型的には、上記したタイプのプラントは、実際上非常に広い面積を占めるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】EP0454633
【特許文献2】US6715709
【特許文献3】WO2011/089634
【特許文献4】WO2004/014641
【特許文献5】US3926299
【特許文献6】US3762582
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主たる目的は、プロセスの効率性や最終製品の品質を損なうことなく、機械の設置に必要とされるスペースを大幅に減少することができるペーパーロールの製造方法及びプラントを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、独立請求項に示された特徴を有するシステム、プラント及び方法を提供することにより、上記目的が達成される。本発明の他の特徴は、従属請求項の主題である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって提供される主たる利点の内で、前記機械の設置のために必要とされるスペースを減少することによって、最終製品のコストに明確に反映される必要な経済的資源がより減少する。さらに、生産サイクルはいくつかの操作段階に関してのみ変更されるので、前記プラントは従来のシステムを正常に操作する個人によってもまた管理することが可能である。
【0010】
さらなる利点は、従来のプラントやプロセスに関して本発明を適用するに当たって必要とされる変更のコストが比較的低廉であることである。さらに、二つ又はそれ以上の生産ラインを有するプラントの場合には、各ラインによって占められる面積が少なくて済むことを考えると、前記各ラインは互いにより接近して配置されることが可能となり、そして前記プラントはより少ない領域を占めることとなり、従って、操作者の人数を減らすことが可能となり、特に同一の数の生産ラインを有する従来のプラントに比較して、プラント管理者や監督者の人数を減らすことができる。
【0011】
本発明のこれらの利点及び特徴並びに他の利点及び特徴は、以下の説明から、限定的な意味で考慮されないが本発明の実用的な例示として与えられている添付図面の助けによって当業者に最良に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のプラントの概略上面図である。
図2図1に示したプラントの概略側面図である。
図3図2と同様の図面で、前記プラントの別の実施の形態を示す。
図4】巻き返し機と紙管形成機械との間の領域におけるコアとログの通路を示す図面である。
図5】巻き返し機と紙管形成機械との間の領域におけるコアの動きを示すダイアグラムである。
図6】ログ用アキュムレータと切断機械との間の領域におけるログと切断ロールの通路を示す図面である。
図7】ログ搬送ユニット(LT)の一部を概略的に示す図面である。
図8】ログ搬送ユニット(LT)の一部を概略的に示す他の図面である。
図9】ログ搬送ユニット(LT)の一部を概略的に示す別の図面である。
図10図3の拡大詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のペーパーロール(例えば、トイレットペーパーのロールやキッチンペーパーのロール)の製造用プラントは、基本的構造について添付図面に関連していえば、典型的には以下の構成を含んでいる:
−1台又はそれ以上の巻き戻し機(実施の形態においては、当該巻き戻し機は2台でありそして符号“U1”及び“U2”で示されている)を備えた巻き戻しステーション(UP)、当該巻き戻し機は対応する数のペーパーリール(R1,R2)を支持し、各ペーパーリールからペーパープライ(V1,V2)が巻き戻される;
−前記プライがエンボスされかつ2枚ペーパーウエブ(W)を形成するために糊付けによって一緒に結合されるエンボス処理及び糊付けユニットを有し、前記巻き戻しステーション(UP)から来るペーパープライを結合するためのユニット(EG);
−ペーパーウエブ(W)を一側部で受け入れそしてログ(L)を形成するためにペーパーウエブ(W)が巻き付けられる管状コアを他側部で受け入れる巻き返し機(R);
−管状コアを製造する管形成機械(T);
−前記管形成機械によって製造されたコアを受け入れそして蓄積しそして前記巻き返し機(R)に供給する第1アキュムレータ(CS);
−前記巻き返し機(R)によって製造されたログを受け入れる第2アキュムレータ(LS);
−前記巻き返し機(R)から出て来る複数のログを受け入れそしてそれらのログを前記第2アキュムレータ(LS)に搬送する搬送ユニット(LT);
−前記第2アキュムレータ(LS)から来る複数のログを受け入れそしてそれらのログをより短尺のロールに細分する切断機械(CM)。
【0014】
前記巻き戻し機(U1,U2)は前記リール(R1,R2)から前記プライ(V1,V2)の巻き戻しを行う。前記プライはステーション(EG)においてエンボス処理及び糊付けされ、このステーションにおいてエンボス処理及び糊付けされたプライによって形成された前記ウエブ(W)が製造される。前記ウエブは前記巻き返し機(R)に送られ、当該巻き返し機は前記第1アキュムレータ(CS)から到着しかつ前記管形成機械(T)によって製造された各コアにウエブの所定量の巻き付けを行う。前記コア(C)は当該同一のコア(C)の長手方向軸によって規定された軸の周りに前記ウエブ(W)の巻き付けを行う。前記巻き返し機(R)においてこのように製造されたログはコンベア(LT)に到着し、このコンベアはそれらのログを第2アキュムレータ(LS)まで搬送する。ログは前記切断機械(CM)に供給され、そこで所望の長さのロールを得るために前記ログは切断される。
【0015】
前記管形成機械(T)及び前記切断機械(CM)はペーパーウエブ(W)が通る通路(PP)に対して横断するように方向付けられている。従って、前記管形成機械(T)によって製造されかつ当該管形成機械から出て来るコアは前記通路(PP)に実質的に垂直な方向に沿って移動しそして前記切断装置(CM)によって製造されたロールも前記通路(PP)に実質的に垂直な方向に向かって前記管形成機械から出て来る。
【0016】
前記第1アキュムレータ(CS)は前記管形成機械(T)によって製造されたコアを縦方向コンベア(CV)手段によって受け入れる。
【0017】
前記巻き戻し機(U1,U2)、前記エンボス処理及び糊付けユニット、前記巻き返し機、前記コアに対するアキュムレータ、前記ログに対するアキュムレータ、前記管形成機械、前記コアを前記管形成機械から前記第1アキュムレータに搬送する手段、前記ログを前記第2アキュムレータから前記切断機械に搬送する手段、及び前記切断機械はペーパーロール製造に通常使用されるタイプのものが使用可能である。特許文献1及び2は巻き返し機を開示し;特許文献3は管状厚紙コアに対するアキュムレータを開示し;特許文献4は管形成機械を開示し;特許文献5及び6はペーパーログの取り扱い及び貯蔵装置を開示している。
【0018】
図2に示された実施の形態によれば、前記管形成機械(T)は前記巻き返し機(R)の下流側に設置されそして前記ログに対する搬送ユニット(LT)が配置されているプラットホーム(1)に位置している。前記切断機械(CM)は前記第2アキュムレータ(LS)の下流側に設置されている。
【0019】
前記搬送ユニット(LT)は、ログが第2アキュムレータ(LS)方向に移動する間にログが横方向に偏移させるので、前記切断機械(CM)は生産ラインの輪郭線“A”の中に位置し、即ち、前記巻き戻し機、前記エンボス処理及び糊付けユニット、前記巻き返し機、前記第1アキュムレータ及び前記管形成機械によって形成される線内に位置している。
【0020】
上記実施の形態において、前記搬送ユニット(LT)は、ログが前記巻き返し機(R)と前記第2アキュムレータ(LS)の間を通る通路に沿って進行する間に、当該ログの左方向への偏移(LD)を規定する。前記第2アキュムレータ(LS)方向へ移動するログに生じる横方向への偏移のために、前記切断機械(CM)は上記したように配置されることが可能となり、そしてこれによって巻き返し機とログのアキュムレータの間のログの真直ぐな進行を行なわせる従来のプラントに比較して生産ラインの全体の幅が減少する。
【0021】
上記説明の場合、図面に示された実施の形態によれば、ログに対する搬送ユニット(LT)は“S”型である。もし必要ならば、上記説明の場合、ログに対する搬送ユニット(LT)は、第1の直進セクション、第2の“S”型セクション、及び第3の直線セクションを含むことができる。別の態様としては、上記説明の場合のログに対する搬送ユニット(LT)は、直線セクションの前又は後に設けられる“S”型セクションを含むことが可能である。
【0022】
再度、上記説明の場合、ログに対する搬送ユニットは、直進状態でありそして上記した通路(PP)に関して所定の角度で方向付けされている。いずれの場合も、ログに対する搬送ユニット(LT)の排出セクションは、前記巻き返し機の中心線に関して所定量“B”だけ横方向に偏移している。
【0023】
高い作業速度(少なくとも1分間に60ログの生産速度)によって特徴付けられる現在の生産状況において、ログの横方向偏移(ログの進行とは関係なく)はコンベア表面が極度に高い摩擦係数を有することを必要とするが、このことはログの表面が破損することを意味する。
【0024】
過去においては、ただ低い生産速度(1分間に約20ログ)が解決手段として採用されたに過ぎない。ログの進行と横方向への偏移の組み合わせは作業速度のいかなる低下も生じることなく低速の横方向成分を意味する。
【0025】
図1のダイアグラムに関して、出願人によって作製された実験装置において、寸法“A”は約12.00(12)メートル及び寸法“B”は2.265(2−ポイント−2−100−60−5)メートルであった。当該実験プラントは最大サイズが2850mmのログを製造することを意図していた。
【0026】
図3に示した実施の形態に関して、機械の配置(特に、巻き戻し機、エンボス―糊付けユニット、巻き返し機、アキュムレータ、及び切断機械の配置)は上述した構造と同一であるが、管形成機械(T)は他の機械と同一のベース上に設けられておりそして搬送ユニット(LT)は管形成機械(T)を乗り越えるための上りセクションを有している。また、この構成の場合には、前記搬送ユニット(LT)は、ログが前記第2アキュムレータ(LS)に向かって進行している間に当該ログを横に偏移させる。
【0027】
図4及び図6において、個別の機械の構造的詳細(特に、巻き返し機及び第1及び第2アキュムレータの構造的詳細)は図示されていないが、巻き返し機(R)と管形成機械(T)との間の領域におけるコア(C)及びログ(L)の通路は示されている。
【0028】
特に、図4は次の態様を示している:前記搬送ユニット(LT)の上方において管形成機械から離脱するコアの第1の水平方向移動(1C);コア(C)が第1アキュムレータ(CS)に入る際の当該コア(C)の第2の水平方向移動(2C),この第2アキュムレータ(LS)は前記第1の水平方向移動(1C)に直交している;前記第1アキュムレータ(CS)からのコア(C)の離脱の前にステージにおいて当該コア(C)の第3の上り垂直移動(3C);前記第1アキュムレータ(CS)からのコア(C)の離脱する場合の第4の下り垂直移動(4C);第1の水平方向移動(1C)の反対方向へのコア(C)の第5の水平移動(5C);コア(C)が前記巻き返し機(R)に入る場合における当該コア(C)の第6の水平移動(6C);前記ログ(L)の進行及び同時に起こる横方向偏移を規定する搬送ユニット(LT)。図5はコア(C)が通る全体の通路を示す。
【0029】
前記第1の水平方向移動(1C)は前記管形成機械(T)によって規制され、当該管形成機械(T)はコア(C)を製造する間にコアを前進させ、即ち、図4に示されるように(矢印“1C”)、コアを移動させる。前記第2の水平方向移動(2C)は前記第1アキュムレータ(CS)の入り口セクションによって規定され、そこには当該第1アキュムレータは前記管形成機械(T)からコアをピックアップする投入セクションが設けられている。
【0030】
前記第1アキュムレータ(CS)内において、前記コアは垂直及び水平セクションの連続からなる軌道に沿って移動する成形バーによって支持されている。前記第3の上り垂直移動(3C)は前記第1アキュムレータ(CS)内における前記コア(C)の最後の走行である。前記第4の下り垂直移動(4C)は前記第1アキュムレータ(CS)からのコア(C)の排出部において行われ、そして前記第5の水平移動(5C)を規定するコアを受け入れかつ搬送するベルトコンベア(CW)上に当該コア(C)を投下することで終了する。
【0031】
前記第6の水平移動(6C)は、前記巻き返し機へのコア(C)の滑動を規定する傾斜した円筒状ロール(CR)が、それ自体既知の態様で、設けられるという事実によって規定されている:実際上、前記水平移動(5C)及び(6C)は図面においてさえ結合されており、明瞭化のために分離された移動として表現されている。
【0032】
図6において、そこでは個別の機械の構造的詳細(特に、巻き返し機、第2アキュムレータ及びセダン機械の構造的詳細)は図示されていないが、前記巻き返し機(R)と前記切断機械(CM)との間の領域における前記ログ(L)の通路が示されている。
【0033】
特に、図6は以下の各移動を示す。上記したように、横方向への偏移を含む進行路に沿って前記ログ(L)を移動させる搬送ユニット(LT)の下流側;前記第2アキュムレータ(LS)に入る際のログ(L)の第1上り垂直移動(1L);前記第2アキュムレータ(LS)から出る前のステージにおけるログ(L)の第2下り垂直移動(2L);前記第2アキュムレータ(LS)から出る際のログ(L)の第3水平移動(3L);前記切断機械(CM)のブレード方向へ進行する工程におけるログの、前記第3水平移動(3L)に直交する、第4水平移動(4L)。
【0034】
図6において、前記切断機械(CM)による前記ログ(L)の切断によって製造された前記ロールは符号“RO”によって示されている。前記第2アキュムレータ(LS)の内部には、前記ログ(L)が垂直及び水平セクションの連続からなる軌道に沿って移動する成形バーによって支持されている。その終端部分(前記切断機械に面する部分)において、チェーンによって移動する一連のログ支持バー(PL)を含む(既知のタイプのものでもよい)第2アキュムレータ(LS)は、前記切断機械に入る際にログが通常は滑動するチャンネル(CT)の上方に水平方向に拡張している。
【0035】
前記ログ支持バー(PL)と前記チャンネル(CT)の間には、対応するいわゆる予荷重(プレロード)チャンネル(CC)が配置されており、当該チャンネル(CC)は前記第2アキュムレータ(LS)のログ支持バーからログを受け入れそしてそれ自体既知の工程に従って前記切断機械における前記ログに作用するプッシャと同期して前記切断機械のチャンネル(CT)上に前記ログを排出する。
【0036】
前記ログが前記切断機械(CM)に向かって進行する間に前記ログ(L)を横方向に偏移させるログの搬送ユニット(LT)は、プラントを製作するため従来の機械を使用することを可能とし、そして同時に、上流側に配置されかつ巻き返し機(R)、エンボス−糊付けユニット(EG)及び巻き戻しユニット(UP)を含む生産ラインのアウトライン内に前記切断機械(CM)及び前記管形成機械(T)を設置することを可能とする。
【0037】
前記ログの搬送ユニット(LT)は、例えば、ガイド(GC)内に含まれかつボールジョイント(SM)によって一緒に結合されているメッシュ(MC)によって構成された3個のモータ駆動ループチェーンからなり、当該ガイド(GC)は所望の方向付けを有しそして作業中にログの背面と接触するように設定されるブレード(PC)が規則的な間隔で設けられている。
【0038】
実際上は、搬送ユニット(LT)はログ(L)に対する流れダイバータを形成し、この流れバイバータは前記巻き返し機からのログの流れを変えることができそしてまた前記巻き返し機に関してずれた位置において供給チャンネル(CT)を有する切断機械(CM)の設置を可能とする。
【0039】
図面に示したように、管形成機械(T)は巻き戻し機、エンボス―糊付けユニット及び巻き返し機によって形成される生産ラインの輪郭線内に位置している。
【0040】
管形成機械(T)が、巻き戻し機、エンボス―糊付けユニット及び巻き返し機によって形成される生産ラインの外側に位置する従来のプラントと比較して、ログ生産プラントを建設する土地面積がかなり節約されている。例えば、ログの最大長さに等しい(2850.00mmに等しいログ長さ)場合、従って使用される同一の機械が使用される場合、従来のシステムにおいては、前記した寸法“A”は約20メートルの値をとる。
【0041】
対照的に、前述したように、図1のダイアグラムにおけるように、前記管形成機械(T)を位置させること、即ち、前記巻き戻し機から前記巻き返し機へのペーパー(W)の通路を示す方向(PP)によって邪魔されるように前記管形成機械(T)を位置させることによって、前記寸法“A”はほとんど半分の値をとる。
【0042】
前記切断機械(CM)の上流側におけるログ(L)の蓄積は不要となり、前記搬送ユニット(LT)は切断機械(CM)を備えた巻き返し機(R)に直接接続しているのがわかる。
【0043】
前記管形成機械(T)は前記巻き返し機の下流側でかつ前記切断機械(CM)の上流側に設置するか又は前記巻き返し機の上流側に設置することが可能である。
【0044】
実際上は、採用された解決手段から逸脱することなくかつ本特許によって付与された保護の範囲内に留まる限り、実施の詳細は記載されかつ図面に示された構成要素に関して如何なる均等の態様で変更することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
A:輪郭線、寸法、B:所定量、寸法、C:コア、1C:第1の水平方向移動、2C:第2の水平方向移動、3C:第3の上り垂直移動、4C:第4の下り垂直移動、5C:第5の水平移動、6C:第6の水平移動、CC:予荷重(プレロード)チャンネル、CM:切断機械、CR:円筒状ロール、CS:第1アキュムレータ、CT:チャンネル、CV:縦方向コンベア、CW:ベルトコンベア、EG:エンボス−糊付けユニット、GC:ガイド、L:ログ、1L:第1上り垂直移動、2L:第2下り垂直移動、3L:第3水平移動、4L:第4水平移動、LD:偏移、LS:ログ用アキュムレータ、第2アキュムレータ、LT:搬送ユニット、コンベア、MC:メッシュ、PC:ブレード、PL:ログ支持バー、PP:方向、通路、R:巻き返し機、R1,R2:ペーパーリール、RO:ロール、SM:ボールジョイント、T:管形成機械、U1,U2:巻き戻し機、UP:巻き戻しステーション、V1,V2:ペーパープライ、W:ペーパーウエブ、ペーパー材料。
図1
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図10