(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
JIS B 0601:2013に準じて測定される縦方向でのうねり曲線の算術平均うねりWaが0.02〜0.11μm、横方向でのうねり曲線の算術平均うねりWaが0.03〜0.12μmである、請求項1又は2に記載の化粧板。
JIS B 0601:2013に準じて測定される縦方向でのうねり曲線の最大断面高さWtが0.1〜0.8μm、横方向でのうねり曲線の最大断面高さWtが0.1〜1.0μmである、請求項1又は3に記載の化粧板。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態を説明する。
本開示の化粧板は、化粧層とコア層とを含む。
(1)化粧層
化粧層は、化粧板用の化粧紙及び熱硬化性樹脂を含む。化粧紙としては、例えば、熱硬化性樹脂化粧板用の30〜140g/m
2の化粧紙を用いることができる。
【0011】
熱硬化性樹脂としては、例えば、アミノ−アルデヒド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、あるいはこれらの混合樹脂等を用いることができる。樹脂の中でも、耐熱性、耐摩耗性等に優れるアミノ−アルデヒド樹脂が好ましく、耐水性、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性に優れるメラミン−アルデヒド樹脂が特に好ましい。
【0012】
化粧層は、例えば、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂液を、化粧紙に含浸し、乾燥する方法で製造できる。樹脂液を、化粧紙に含浸し、乾燥するときの含浸率は、数1に示す算出方法で30〜300%の範囲内であることが好ましい。この場合、数1における「含浸前の重量」は、化粧紙の重量を意味し、「含浸後の重量」は、化粧紙に樹脂液を含浸し、乾燥した後の値を意味する。
【0013】
【数1】
(2)コア層
本開示の化粧板は、コア層を有する。コア層は、繊維質基材、(A)有機樹脂成分及び(B)無機充填材を含む1枚以上のプリプレグから成る。
【0014】
繊維質基材としては、不織布、織布などが挙げられる。繊維質基材としては、例えば、有機繊維基材や無機繊維基材等が挙げられる。
有機繊維基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、これらの変成物、エチレン−酢酸ビニル共重合体等に代表される各種共重合体、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0015】
繊維質基材は、無機繊維基材でもよい。繊維質基材として多孔質性の無機繊維基材を用いると、無機繊維基材の地合の凹凸が成形後の化粧板の表面に現われ、化粧板の表面にいわゆるゆず肌が生じるため、無機繊維基材は扱いにくい基材であった。しかし、無機繊維基材の密度、無機充填材の粒子径、配合割合を本開示の範囲にすることにより、化粧板の平滑性は大きく改善される。
【0016】
無機繊維基材としては、不織布、織布等が挙げられる。無機繊維基材としては、例えば、ガラス繊維、ロックウール、炭素繊維等がよい。
無機繊維基材の厚みは、0.01〜2.0mmがよく、より好ましくは0.2〜0.7mmである。無機繊維基材の密度は、0.01〜1.0g/cm
3がよく、より好ましくは0.10〜0.20g/cm
3である。無機繊維基材の坪量は、10〜200g/m
2がよく、より好ましくは30〜100g/m
2である。この範囲の無機繊維基材を用いた場合は、コア層の平滑性が向上し、化粧板の外観が向上し、スラリーの含浸性が一層向上する。
【0017】
無機繊維基材を用いた場合は、有機繊維基材を用いた場合よりも、化粧板の不燃性が一層向上する。無機繊維基材の中でも、特に、ガラス繊維不織布を用いた場合は、化粧板の耐熱性及び耐炎性、並びにスラリーの含浸性が一層向上する。
【0018】
繊維質基材には(A)有機樹脂成分及び(B)無機充填材を含むスラリーが含浸される。(A)有機樹脂成分はバインダー成分として機能する。(A)有機樹脂成分としては、熱硬化性樹脂が好ましく、中でも縮合型熱硬化性樹脂が望ましい。縮合型熱硬化性樹脂としては、アミノ−アルデヒド樹脂及び/又はフェノール−アルデヒド樹脂が挙げられる。(A)有機樹脂成分と、(B)無機充填材との配合割合は固形分重量比で1:1〜25であるとよく、更に1:5〜20とするのが望ましい。(A)有機樹脂成分と、(B)無機充填材との配合割合がこの範囲内であることにより、化粧層とプリプレグ、或いは化粧層とプリプレグ及びプリプレグ同士の密着性を高める。また、化粧板の不燃性を向上させることができる。
【0019】
アミノ−アルデヒド樹脂としては、例えば、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン等のアミノ化合物とアルデヒドとを反応させた初期縮合物、初期縮合物をメチルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコールでエーテル化したもの、初期縮合物をパラトルエンスルフォンアミド等の可塑化を促す反応性変性剤で変性したもの等が適用できる。中でもアミノ−ホルムアルデヒド樹脂がよく、耐久性に優れるメラミン−アルデヒド樹脂が好ましくい。
【0020】
フェノール−アルデヒド樹脂は、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを、フェノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1〜3モルの割合で、塩基性触媒下或いは酸性触媒下にて反応させて得られるとよい。フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等が挙げられ、アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザール等が挙げられる。フェノール−アルデヒド樹脂の中でも、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂がよい。また、必要に応じて尿素、尿素誘導体、パラトルエンスルフォンアミド、桐油、燐酸エステル類、グリコール類などの可塑化を促す変性剤で変性されたフェノールーアルデヒド樹脂も使用できる。
【0021】
フェノール−アルデヒド樹脂の合成に用いる塩基性触媒としては、例えば、アルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム等)やアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)等を有する金属酸化物、アルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム等)やアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)等を有する金属水酸化物、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類、アンモニア等が挙げられる。酸性触媒としては、例えば、パラトルエンスルフォン酸、塩酸などが挙げられる。
【0022】
プリプレグ1枚が含む(A)有機樹脂成分の単位面積当たりの質量は30〜100g/m
2が好ましく、また、コア層が含む(A)有機樹脂成分の単位面積当たりの質量は40〜500g/m
2が好ましい。この範囲であれば化粧板の不燃性に優れ、化粧層とプリプレグ、或いは化粧層とプリプレグ及びプリプレグ同士の密着性が良好なものとなる。
【0023】
(B)無機充填材としては(b2)吸熱性金属水酸化物、及び(b1)吸熱性金属水酸化物以外の無機物質が挙げられ、これらは単独で用いても併用しても良い。吸熱性金属水酸化物は、結晶水を含み、高温時に分解し、水を放出する。分解し、水を放出する反応は吸熱反応である。このため、吸熱性金属水酸化物を含むコア層は、燃焼時に化粧板の温度上昇を抑制し、化粧板の不燃性を向上させる効果を奏する。
【0024】
無機充填材の平均粒子径は、0.04μm以上50μm未満の範囲内とすることができる。この範囲内の平均粒子径のうち大きめの平均粒子径(例えば平均粒子径が4μm以上のもの)は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)により検出された粒度分布(体積分布)から算出された算術平均径を平均粒子径とする。この範囲内の平均粒子径のうち小さめの平均粒子径(例えば平均粒子径が4μm未満のもの)は、電子顕微鏡にて100個の吸熱性金属水酸化物を粒子径を測定し平均した値を平均粒子径とする。
【0025】
吸熱性金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、特に水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムが好ましい。
【0026】
吸熱性金属水酸化物の平均粒子径は、0.04μm以上50μm未満の範囲内とすることができる。吸熱性金属水酸化物の平均粒子径の測定方法は、無機充填材の平均粒子径の測定方法と同様である。
【0027】
吸熱性金属水酸化物の平均粒子径が上記の範囲内であることにより、スラリー中での吸熱性金属水酸化物の分散性が向上し、繊維質基材へのスラリーの含浸性が向上する。また、化粧板の表面が平滑な仕上がりとなる。
【0028】
吸熱性金属水酸化物以外の無機物質としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、シリカ、タルク、フライアッシュ等が挙げられる。吸熱性金属水酸化物以外の無機物質の平均粒子径は、吸熱性金属水酸化物と同様に0.04μm以上〜50μm未満の範囲内とすることができる。吸熱性金属水酸化物以外の無機物質の平均粒子径の測定方法は、無機充填材の平均粒子径の測定方法と同様である。平均粒子径がこの範囲内である場合、繊維質基材へのスラリーの含浸適性が一層向上する。
【0029】
吸熱性金属水酸化物以外の無機物質として、炭酸塩、タルク、特に炭酸カルシウムを吸熱性金属水酸化物と併用することがよい。これにより化粧板の製造工程における作業性、切削性が一層向上する。
【0030】
吸熱性金属水酸化物以外の無機物質と吸熱性金属水酸化物とを併用する際、吸熱性金属水酸化物以外の無機物質1重量部に対する、吸熱性金属水酸化物の配合比は0.2〜20重量部であるとよく、より好ましくは0.5〜15重量部である。この場合には、平滑で良好な表面外観を有する化粧板が得られる。また、吸熱性金属水酸化物の配合比が0.2重量部以上であることにより、化粧板の不燃性が更に優れる。また、吸熱性金属水酸化物の配合比が20重量部以下であることがよい。この場合には、スラリー中の吸熱性金属水酸化物が沈降しにくくなり、その結果、スラリーの含浸量のコントロールが容易になる。また、吸熱性金属水酸化物の配合比が20重量部以下であることにより、化粧板の切削に用いる刃物の摩耗を抑制できる。
【0031】
炭酸カルシウムとしては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム(沈降性炭酸カルシウム)等を用いることができる。なお、軽質炭酸カルシウムとは、石灰石を焼成し化学的に製造される炭酸カルシウムを意味し、重質炭酸カルシウムとは、白色結晶質石灰石を乾式又は湿式粉砕して造った微粉炭酸カルシウムを意味する。
【0032】
本発明の化粧板の平滑性は、JIS B 0601:2013に準じて測定される。化粧板の平滑性は、化粧板の繊維方向に沿った方向(縦方向)、及び化粧板の繊維方向に対して直交方向(横方向)に測定する。本開示の化粧板の縦方向でのうねり曲線の算術平均うねりWaは0.120μm以下が好ましく、敢えて範囲で示せば0.02〜0.11μmがよく、更に0.03〜0.10μmが好ましい。本開示の化粧板の縦方向でのうねり曲線の最大断面高さWtは0.840μm以下が好ましく、敢えて範囲で示せば0.1〜0.8μmがよく、更に0.2〜0.8μmが好ましい。
【0033】
本開示の化粧板の横方向でのうねり曲線の算術平均うねりWaは0.125μm以下がよく、敢え範囲で示せば0.03〜0.12μmがよく、更に0.04〜0.11μmが好ましい。本開示の化粧板の横方向でのうねり曲線の最大断面高さWtは1.0μm以下が好ましく、敢えて範囲で示せば、0.1〜1.0μmがよく、更に0.2〜0.9μmが好ましい。これらの場合には、化粧板の表面のゆず肌は目立たなくなり、化粧板が平滑になり、化粧板の見栄えが良くなる。
【0034】
本開示の化粧板の曲げ強さ、弾性率は、JIS K 7171:2016に準じて測定される。本開示の化粧板は、厚みが0.40mm以上で曲げ強さが30〜300MPaであるとよく、更に50〜130MPaがより好ましい。本開示の化粧板の弾性率は3〜30GPaがよく、更に5〜16GPaが好ましい。この場合には、弾性、強度、及びハンドリング性に優れた化粧板が得られる。化粧板の曲げ強さ及び弾性率は、化粧板の繊維方向に対して直交方向に測定される。
【0035】
本開示においては、コア層は、(B)無機充填材を含む。(B)無機充填材は、(b1)吸熱性金属水酸化物以外の無機物質及び/又は(b2)吸熱性金属水酸化物を含む。
【0036】
コア層を形成するプリプレグ1枚当たりの(B)無機充填材の単位面積当たりの質量を300〜1200g/m
2とすると、化粧板の不燃性が優れたものとなる。また、プリプレグ1枚当たりの(b1)吸熱性金属水酸化物以外の無機物質の単位面積当たりの質量を0〜700g/m
2とし、プリプレグ1枚当たりの(b2)吸熱性金属水酸化物の単位面積当たりの質量を0〜1000g/m
2とすると、プリプレグの含浸適正、並びに化粧板の平滑性及び不燃性が優れたものとなる。
【0037】
本開示の無機充填材は、第1の平均粒子径を有する小粒径充填材、第1の平均粒子径よりも大きい第2の平均粒子径を有する中粒径充填材、及び、第2の平均粒子径よりも大きい第3の平均粒子径を有する大粒径充填材を有する。本開示の無機充填材は、少なくとも小粒径充填材、中粒径充填材、及び大粒径充填材を含み、更に他の平均粒子径の充填材を含んでいてもよい。このため、化粧板は優れた不燃性及び平滑性を有する。
【0038】
本開示の化粧板について、コア層が、吸熱性金属水酸化物の代わりに、吸熱性金属水酸化物以外の無機物質を含む場合においても充分不燃性を有する。
【0039】
中粒径充填材の第2の平均粒子径及び大粒径充填材の第3の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)により検出された粒度分布(体積分布)から算出された算術平均径である。小粒径充填材の第1の平均粒子径は電子顕微鏡にて100個の無機充填材の粒子径を測定し、平均した値である。
【0040】
小粒径充填材の第1の平均粒子径は0.04μm以上4μm未満、中粒径充填材の第2の平均粒子径は4μm以上12μm未満、大粒径充填材の第3の平均粒子径は12μm以上50μm未満であるとよい。小粒径充填材、中粒径充填材及び大粒径充填材は、互いに同一の物質であっても異なっていても良い。
【0041】
小粒径充填材、中粒径充填材及び大粒径充填材の配合質量比は1:0.1〜20:0.1〜20以下がよく、より好ましくは1:0.1:0.1〜10:0.1〜10以下である。小粒径充填材、中粒径充填材及び大粒径充填材の配合質量比をこの範囲とすれば、平滑性、不燃性ともに優れた化粧板が得られる。
【0042】
図3は、本開示の実施例1のプリプレグをデジタルマイクロスコープにより撮影した写真である。
図4は、本開示の比較例1のプリプレグをデジタルマイクロスコープにより撮影した写真である。実施例1のプリプレグの方が比較例1のプリプレグに比べて平滑である。その理由は、以下のように考えられる。実施例1のプリプレグでは、無機充填材が不織布表面で均一に分散しており、或いは不織布の繊維間まで入り込んでいると考えられる。更に、繊維質基材は、不織布の短い繊維が1本毎に分散され、バインダー成分と熱的或いは機械的に絡み合った繊維の集合体である。このため、繊維質基材は、通常の化粧板のコア紙として用いられるクラフト紙に比べて多孔質であり、疎の部分、所謂空隙がある。この空隙は一定の大きさではなく、様々な大きさをもつ。前述の平均粒子径の異なる小粒径充填材、中粒径充填材及び大粒径充填材を有する無機充填材を用いることにより、不織布に含まれるバインダー成分と、スラリー中に含まれる熱硬化性樹脂からなるバインダー成分とが熱圧成形中に低位の空隙に多く流れる。とりわけ熱可塑性樹脂エマルジョンはスラリー中に含まれる熱硬化性樹脂に比べて軟化しやすい。このため、不織布の製造工程でバインダー成分として熱可塑性樹脂エマルジョンを用いると、絡み合った繊維の結束が弱まる。無機充填材が熱圧成形時に不織布の空隙に侵入しやすくなり、密に充填される。その結果、仕上がった化粧板の平滑性が向上すると考えられる。
【0043】
更に、レーザー回折・散乱式粒度分布測定法により測定された無機充填材の体積累積粒径Dv(10)、Dv(50)、Dv(90)は、0.2μm≦Dv(10)〜Dv(90)≦45.0μmであるとよく、より好ましくは0.5μm≦Dv(10)〜Dv(90)≦40.0μmである。小粒径充填材、中粒径充填材及び大粒径充填材という3種類の充填剤を有する無機充填材の体積累積粒径がこの範囲であれば、無機充填材のスラリー中での分散性が良く、不織布の空隙部分への充填が密になり、化粧板の平滑性が向上する。
【0044】
更にまた、レーザー回折・散乱式粒度分布測定法による無機充填材の比表面積は800〜4000m
2/kgがよく、より好ましくは900〜3500m
2/kgである。無機充填材の比表面積がこの範囲であると、無機充填材は、スラリー中の熱硬化性樹脂を吸着しやすくなる。熱硬化性樹脂がフローする際に不織布の空隙に浸入してプリプレグ同士の密着性の向上に寄与する。以上述べたように、用いる不織布の厚み、密度に応じて、適切な粒子径の無機充填材を選択することにより、従来に比べて平滑性に優れ、密着性の高い化粧板となる。
【0045】
大粒径充填材、中粒径充填材及び小粒径充填材からなる無機充填材のうち、小粒径充填材として炭酸カルシウムを用いることが好ましい。スラリー中で無機充填材の凝集が生じにくくなり、繊維質基材へのスラリーの含浸適性が向上する。しかも安価で好ましい。
【0046】
コア層が含む(B)無機充填材の単位面積当たりの質量は500〜6000g/m
2が好ましく、(B)無機充填材中の小粒径充填材の割合は5〜60重量%であることが好ましく、この範囲であれば不燃性及び平滑性に優れた化粧板となる。
【0047】
コア層において、繊維質基材の質量[g/m
2]に対する、(A)有機樹脂成分及び(B)無機充填材の合計質量[g/m
2]の比率は、1:0.3以上200以下、より好ましくは1:0.7以上150以下が好ましい。この場合には、不燃性及び平滑性に優れた化粧板を得ることができる。
【0048】
本開示の化粧板は、例えば、コア層及び化粧層を積層し、平板プレス、連続プレス等のプレス機で熱圧成形することにより製造することができる。化粧板は、その片面に化粧層を有していてもよいし、両面に化粧層を有していてもよい。
【実施例】
【0049】
以下、実施例、比較例を挙げて詳細に説明する。これらは本発明を助けるための例であって、本発明はこれらの実施例より何等制限を受けるものではない。
【実施例1】
【0050】
図1は、実施例1の化粧板の断面図である。実施例1の化粧板5は、5枚のプリプレグ2からなるコア層3と、コア層3の表裏両面に設けられた化粧層1、1とからなる。
【0051】
化粧層
坪量100g/m
2の無地柄の化粧紙に,メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を数1で示す含浸率が120%となるように含浸してメラミン樹脂含浸化粧紙を得た。
コア層用プリプレグ
バインダー成分として熱可塑性樹脂エマルジョンを含むガラス繊維不織布を準備した。ガラス繊維不織布の坪量が53g/m
2であった。ガラス繊維不織布の厚みは0.405mmであり、密度は0.121g/cm
3であった。
【0052】
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂4.5部(「固形分質量部」を意味する。以下、同様。)、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂3.5部、小粒径充填材として電子顕微鏡による平均粒子径1.4μmの炭酸カルシウムを16.5部、中粒径充填材としてレーザー回折・散乱法による平均粒子径8μmの水酸化アルミニウムを37.5部、大粒径充填材としてレーザー回折・散乱法による平均粒子径20μmの水酸化アルミニウムを37.5部を配合して、スラリーを得た。スラリーをガラス繊維不織布に、数1に示す含浸率が1200%となるように含浸してプリプレグを得た。
【0053】
化粧板
下から順に、メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚、プリプレグを5枚、メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚積層した積層体を、フラット仕上げプレートを用いて平板プレス機で、温度132℃,圧力70kgf/cm
2、時間64分の条件で熱圧成形して実施例1の化粧板を得た。
【実施例2】
【0054】
実施例1において、プリプレグの無機充填材として、平均粒子径1.4μmの炭酸カルシウム16.5部、平均粒子径8μmの炭酸カルシウムを37.5部、平均粒子径17μmの炭酸カルシウムを37.5部を配合したスラリーを用いた以外は同様に実施した。
【実施例3】
【0055】
実施例1において、プリプレグの無機充填材として、平均粒子径1.0μmの水酸化アルミニウムを16.5部、平均粒子径8μmの水酸化アルミニウムを37.5部、平均粒子径20μmの水酸化アルミニウムを37.5部を配合したスラリーを用いた以外は同様に実施した。
【実施例4】
【0056】
実施例2において、プリプレグのバインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂0部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂8部とした以外は同様に実施した。
【実施例5】
【0057】
実施例2において、プリプレグのバインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂8部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂0部とした以外は同様に実施した。
【実施例6】
【0058】
実施例3において、プリプレグのバインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂0部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂8部とした以外は同様に実施した。
【実施例7】
【0059】
実施例3において、プリプレグのバインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂8部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂0部とした以外は同様に実施した。
【実施例8】
【0060】
実施例1において、プリプレグのバインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂0部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂8部とした以外は同様に実施した。
【実施例9】
【0061】
実施例1において、プリプレグのバインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂8部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂0部とした以外は同様に実施した。
【実施例10】
【0062】
実施例1において、53g/m
2のガラス繊維不織布の代わりに35g/m
2のガラス繊維不織布(バインダー成分:熱可塑性樹脂エマルジョン、厚み0.210mm、密度0.180g/cm
3)を用い、プリプレグを5枚用いた以外は同様に実施した。
【実施例11】
【0063】
実施例1において、53g/m
2のガラス繊維不織布の代わりに96g/m
2のガラス繊維不織布(バインダー成分:熱可塑性樹脂エマルジョン、厚み0.664mm、密度0.141g/cm
3)を用い、プリプレグを5枚用いた以外は同様に実施した。
【実施例12】
【0064】
実施例1において、プリプレグを1枚用いた以外は同様に実施した。
【実施例13】
【0065】
実施例1において、プリプレグを8枚用いた以外は同様に実施した。
【実施例14】
【0066】
実施例1において、53g/m
2のガラス繊維不織布の代わりに76g/m
2のガラス繊維不織布(バインダー成分:熱可塑性樹脂エマルジョン、厚み0.585mm、密度0.130g/cm
3)を用い、プリプレグを5枚用いた以外は同様に実施した。
【実施例15】
【0067】
実施例1において、53g/m
2のガラス繊維不織布の代わりに96g/m
2のガラス繊維不織布(バインダー成分:熱可塑性樹脂エマルジョン、厚み0.664mm、密度0.141g/cm
3)を用い、プリプレグを4枚用いた以外は同様に実施した。
【実施例16】
【0068】
実施例1において、バインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂3部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂2部とした以外は同様に実施した。
【実施例17】
【0069】
実施例1において、バインダー成分としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂9部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂7部とした以外は同様に実施した。
【実施例18】
【0070】
実施例1において、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムを5部、平均粒子径が20μmの水酸化アルミニウムを70部とした以外は同様に実施した。
【実施例19】
【0071】
実施例1において、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムを70部、平均粒子径が20μmの水酸化アルミニウムを5部とした以外は同様に実施した。
【実施例20】
【0072】
実施例1において、平均粒子径1.4μmの炭酸カルシウムを6.5部、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムを42.5部、平均粒子径が20μmの水酸化アルミニウムを42.5部とした以外は同様に実施した。
【実施例21】
【0073】
実施例1において、平均粒子径1.4μmの炭酸カルシウムを51.5部、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムを20部、平均粒子径が20μmの水酸化アルミニウムを20部とした以外は同様に実施した。
【実施例22】
【0074】
実施例2において、平均粒子径17μmの炭酸カルシウムを37.5部の代わりに、平均粒子径15μmのタルク(富士タルク工業株式会社製、製品名RS515)を37.5部使用した以外は同様に実施した。
【実施例23】
【0075】
実施例3において、無機充填材として、平均粒子径1.0μmの水酸化アルミニウムを6.5部、平均粒子径8μmの水酸化アルミニウムを42.5部、平均粒子径20μmの水酸化アルミニウムを42.5部を配合したスラリーを用いた以外は同様に実施した。
【実施例24】
【0076】
実施例3において、無機充填材として、平均粒子径1.0μmの水酸化アルミニウムを51.5部、平均粒子径8μmの水酸化アルミニウムを20部、平均粒子径20μmの水酸化アルミニウムを20部を配合したスラリーを用いた以外は同様に実施した。
【実施例25】
【0077】
実施例2において、無機充填材として、平均粒子径1.4μmの炭酸カルシウム6.5部、平均粒子径8μmの炭酸カルシウムを42.5部、平均粒子径17μmの炭酸カルシウムを42.5部を配合したスラリーを用いた以外は同様に実施した。
【実施例26】
【0078】
実施例2において、無機充填材として、平均粒子径1.4μmの炭酸カルシウム51.5部、平均粒子径8μmの炭酸カルシウムを20部、平均粒子径17μmの炭酸カルシウムを20を配合したスラリーを用いた以外は同様に実施した。
【実施例27】
【0079】
実施例12において、53g/m
2のガラス繊維不織布の代わりに40g/m
2のガラス繊維不織布(バインダー成分:熱可塑性樹脂エマルジョン、厚み0.310mm、密度0.128g/cm
3)を用い、プリプレグを1枚用いた以外は同様に実施した。
(比較例1)
実施例1において、53g/m
2のガラス繊維不織布に、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂4.5部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂3.5部、平均粒子径が1.8μmの炭酸カルシウム16.5部、平均粒子径が12μmの水酸化アルミニウム75部を含むスラリーを用いた以外は同様に実施した。
(比較例2)
実施例5において、(B)無機充填材として、平均粒子径10μmの炭酸カルシウム50部、平均粒子径80μmの炭酸カルシウム50部を含むスラリーを用いた以外は同様に実施した。平均粒子径10μmの炭酸カルシウムは、本発明の中粒径充填材に相当し、平均粒子径80μmの炭酸カルシウムは、超大粒径充填材に相当する。
(比較例3)
比較例2において、炭酸カルシウムを配合せず、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムを50部、平均粒子径が20μmの水酸化アルミニウムを50部配合し、53g/m
2のガラス繊維不織布の代わりに76g/m
2のガラス繊維不織布を用いた以外は同様に実施した。
【0080】
スラリーの配合割合を表1−1、表1−2に示す。数値は固形分質量部である。
【0081】
【表1-1】
【0082】
【表1-2】
(A)有機樹脂成分と(B)無機充填材の配合割合、小粒径充填材、中粒径充填材、大粒径充填材の配合比率、(A)+(B)、(b1)吸熱性金属水酸化物以外の無機物質の合計、(b2)吸熱性金属水酸化物の合計、(b2)/(b1)、繊維質基材の坪量、プリプレグの枚数、繊維質基材の総坪量を表2−1、表2−2に示す。
【0083】
【表2-1】
【0084】
【表2-2】
プリプレグ1枚についての(b1)吸熱性金属水酸化物以外の無機物質の小粒径充填材、中粒径充填材、及び大粒径充填材のm
2当たりの質量及びその合計質量、コア層の(b1)吸熱性金属水酸化物以外の無機物質の単位面積当たりの質量を表3―1、表3−2に示す。
【0085】
【表3-1】
【0086】
【表3-2】
プリプレグ1枚についての、(b2)吸熱性金属水酸化物のm
2当たりの質量及びその合計、コア層の(b2)吸熱性金属水酸化物のm
2当たりの質量を表4−1、表4−2に示す。
【0087】
【表4-1】
【0088】
【表4-2】
プリプレグ1枚についての、無機充填材のm
2当たりの質量、プリプレグ1枚、小粒径充填材のm
2当たりの質量、コア層の小粒径充填材のm
2当たりの質量、コア層の無機充填材のm
2当たりの質量、コア層の無機充填材の質量に対する小粒径充填材の質量の割合を表5−1、表5−2に示す。
【0089】
【表5-1】
【0090】
【表5-2】
プリプレグ1枚についての、有機樹脂のm
2当たりの合計固形分質量、コア層の有機樹脂の単位面積当たりの質量を表6に示す。
【0091】
【表6】
プリプレグ用のガラス繊維基材に対するスラリーの含浸適正、化粧板の外観、厚み、密着性、曲げ強さ、及び弾性率の評価結果を表7に示す。
【0092】
【表7】
○:良好、×:不良
化粧板の平滑性の評価結果を表8に示す。
【0093】
【表8】
化粧板のローダミン試験の評価結果を表9に示す。
【0094】
【表9】
○:良好、×:不良
化粧板の不燃性の評価結果を表10に示す。
【0095】
【表10】
○:良好、×:不良
無機充填材の体積累積粒径及び表面積を表11に示す。
【0096】
【表11】
小粒径充填材の第1の平均粒子径、中粒径充填材の第2の平均粒子径、大粒径充填材の第3の平均粒子径を表12に示す。
【0097】
【表12】
試験方法は以下の通りとした。
【0098】
(1)含浸適正
プリプレグ用のガラス繊維基材に対して、スラリーを目的の樹脂率に含浸することが長時間安定的に出来たものを○、凝集して、含浸量をコントロールできなかったものを×とした。
【0099】
(2)厚み
化粧板の厚みをマイクロメーターで測定した。
(3)密着性
化粧板についてJIS K 6902:2007「熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」の耐煮沸試験に基づき実施し、ふくれ、層間剥離が生じなかった場合を○とした。
【0100】
(4)曲げ強さ・弾性率
JIS K 7171:2016「プラスチック‐曲げ特性の求め方」に基づき化粧板の曲げ強さ及び弾性率を測定した。試験機は島津製作所製、品番:オートグラフAG−20kN/50kN ISD MSを用いた。試験面は化粧板の繊維方向に対して直交方向の面とした。曲げ強さの単位はMPa、弾性率の単位はGPaである。
【0101】
(5)平滑性(うねり:縦方向):
(5)−1.算術平均うねりWa
算術平均うねりWaとは、うねり曲線の算術平均うねりのことをいう。化粧板の繊維方向に沿って、JIS B 0601:2013「製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ」に基づき、表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密、型番SURFCOM FLEX−50A)にて化粧板の算術平均うねりWaを測定した。Waは数値が低い程、化粧板が平滑で下地基材の凹凸の影響があらわれていないことを示す。単位はμmである。
(5)−2.最大断面高さ
最大断面高さとは、うねり曲線の最大断面高さのことをいう。化粧板の繊維方向に沿って、JIS B 0601:2013「製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ」に基づき、表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密、型番SURFCOM FLEX−50A)にて化粧板の最大断面高さWtを測定した。化粧板の評価長さにおけるうねり曲線の山高さWpの最大値と谷深さWvの最大値との和を求め、求めた値を最大断面高さとした。最大断面高さの数値が低い程、化粧板が平滑で下地基材の凹凸の影響があらわれていないことを示す。評価長さは20mm、単位はμmである。
【0102】
(6)平滑性(うねり:横方向):
化粧板の繊維方向に対して直交する方向に(5)と同様に測定した。
(7)酸性溶液浸漬試験(ローダミン染色試験)
1%塩酸1300gに対しローダミンBを3g、メタノール100mlを入れ、ローダミン液を調製した。化粧板を150mm×50mmにカットし、前記ローダミン液に50℃にて一定時間(5分間、10分間、15分間)化粧板を浸漬した。化粧板を水洗し、水を拭き取った後、化粧板について塩酸による浸食及びローダミン液による染色を確認した。塩酸による浸食及びローダミン液による染色が見られない場合を○とし、塩酸による浸食及び、又はローダミン液による染色が見られた場合を×とした。実施例1〜26の化粧板と比較例1〜3の化粧板とでは5分間の浸漬、10分間の浸漬では差がなかったが15分間の浸漬では差があった。
【0103】
実施例1と比較例1の化粧板に、上記酸性溶液浸漬試験を実施し、15分間の浸漬試験後の状態の化粧板を撮影した。実施例1の化粧板を
図2の右側に、比較例1の化粧板を
図2の左側に示す。実施例1の化粧板には染色が認められなかった。一方、比較例1の化粧板には染色が認められた。実施例1の化粧板試験後のローダミン液の拭き取りも容易であった。一方、比較例1の化粧板はローダミン液が拭き取れず化粧板にわずかに残った。このことから、実施例1の化粧板の表面は平滑であることがわかった。
【0104】
(8)不燃性試験(10分)
ISO5660に準拠したコーンカロリーメーターによる10分試験の発熱性試験を化粧板について実施した。評価方法において化粧板の総発熱量が8MJ/m
2以下であり、化粧板の最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/m
2を超えておらず、試験後の化粧板において裏面まで貫通する割れ、ひび等がない場合を○とした。この3条件を一つでも満たさないものを×とした。
【0105】
(9)不燃性試験(20分)
ISO5660に準拠したコーンカロリーメーターによる20分試験の発熱性試験を化粧板について実施した。評価方法において化粧板の総発熱量が8MJ/m
2以下であり、化粧板の最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/m
2を超えておらず、試験後の化粧板において裏面まで貫通する割れ、ひび等がない場合を○とした。この3条件を一つでも満たさないものを×とした。
【0106】
(10)体積累計粒径
(B)無機充填材をレーザー回折式粒度分布測定装置(Malvern Instruments Ltd.製、型番マスターサイザー3000)にて測定した。
【0107】
評価結果に示すように、含浸適正については、実施例1〜27、比較例1は、プリプレグ用のガラス繊維基材に対してスラリーを長時間安定して含浸できた。しかし、比較例2のプリプレグでは粒径の大きな炭酸カルシウムが凝集し、プリプレグに凹凸が形成され、スラリーの含浸状態も経時安定性に劣っていた。比較例3のプリプレグでは粒径の大きな水酸化アルミニウムの配合量が多く、凝集し、プリプレグに凹凸が形成されており、スラリーの含浸状態も経時安定性に劣っていた。
【0108】
実施例1及び比較例1のプリプレグをデジタルマイクロスコープ(富士電子株式会社製、型番FTG40、倍率10倍)にて撮影した。
図3は実施例1のプリプレグを示し、
図4は比較例1のプリプレグを示す。
図3より、実施例1のプリプレグは平滑性に優れているが、比較例1のプリプレグは凹凸及び無機充填材の凝集物が見られた。
【0109】
化粧板の平滑性については、縦方向及び横方向のいずれも、算術平均うねりWa、最大断面高さWtともに、比較例1〜3に比べて実施例1〜27の方が値が小さく化粧板の平滑性に優れていた。
【0110】
酸性溶液浸漬試験(ローダミン染色)については、実施例1〜27は平滑に成型できており染色されず合格レベルであった。一方、比較例1〜3では15分浸漬試験後に実施例と差があり、水洗時にローダミン液が付着し、拭き取ることができなかった。これはプリプレグの表面に凹凸があり、熱圧成形時に凹部分にて熱硬化性樹脂の硬化が緩く、化粧板の状態でも、凹部分の熱硬化性樹脂の硬化が緩かったため、凹部分での塩酸による浸食がすすんだためと考えられる。
【0111】
不燃性については、実施例の化粧板は不燃性試験(20分)に合格するレベルまで達した。更に吸熱性水酸化物を用いていない実施例2,4,5,22,25,26の化粧板でも合格するレベルまで達した。比較例2ではプリプレグが不均一に含浸されたため、有機樹脂成分が試験時に表面に現れて、総発熱量が8MJ/m
2を超えた。