特許第6959483号(P6959483)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6959483新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6959483
(24)【登録日】2021年10月12日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/32 20060101AFI20211021BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20211021BHJP
   F16B 2/04 20060101ALI20211021BHJP
【FI】
   H02G3/32
   B60R16/02 623Z
   F16B2/04 Z
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-143588(P2020-143588)
(22)【出願日】2020年8月27日
(65)【公開番号】特開2021-45033(P2021-45033A)
(43)【公開日】2021年3月18日
【審査請求日】2020年8月31日
(31)【優先権主張番号】201910849438.X
(32)【優先日】2019年9月9日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521049012
【氏名又は名称】温州怡沃机械科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】董偉鋒
(72)【発明者】
【氏名】陳旺
【審査官】 北嶋 賢二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−128260(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/32
B60R 16/02
F16B 2/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップであって、
固定台(1)を含み、前記固定台(1)には、縦向きの第一摺動溝(2)が形成され、
前記第一摺動溝(2)内には、縦断面が円弧状をなす摺動台(3)が摺動可能に係合し、
前記摺動台(3)の頂部は、前記第一摺動溝(2)の両側へ延在して水平の止め板(4)を形成され、
前記第一摺動溝(2)の両側には、第一取付溝(5)が形成され、
前記第一取付溝(5)の底部には、第一ばね(6)の一端が固定して接続され、
前記第一ばね(6)の他端は、前記止め板(4)の下面に当接して設けられ
前記摺動台(3)の内壁には、ゴム係止ブロック(7)が固定して接続され、
前記ゴム係止ブロック(7)内には、係止溝(8)が形成され、
前記係止溝(8)内には、ケーブル(9)が係着され、
前記ゴム係止ブロック(7)の頂部の両側には、縦断面が円弧状をなすゴム圧着ブロック(11)が止め具(10)によって固定して接続され、
前記ゴム圧着ブロック(11)の外側面は、前記ケーブル(9)に当接して設けられ、
前記ゴム圧着ブロック(11)の中央部には、隙間が形成され、
前記固定台(1)の下面には、第二取付溝(12)が形成され、
前記第二取付溝(12)内には、ケーブル筒(13)が回転可能に係合し、
前記ケーブル筒(13)の表面には、螺旋状ワイヤロープ溝(1301)が形成され、
前記第二取付溝(12)と前記第一摺動溝(2)との間には、貫穴(14)が形成され、
ワイヤロープ(15)は、前記螺旋状ワイヤロープ溝(1301)内に巻回され、
前記ワイヤロープ(15)は、一端が前記ケーブル筒(13)の底部にある前記螺旋状ワイヤロープ溝(1301)内に固定され、他端が前記貫穴(14)を通り抜けて前記摺動台(3)の底部に固定して接続され、
前記ケーブル筒(13)の下面には、水平のラチェット(16)が固定して接続され、
前記ラチェット(16)は、前記固定台(1)の下面にヒンジ接続される歯止め(17)と係合し、
前記歯止め(17)と前記固定台(1)の下面とのヒジン接続点には、ねじりばねが設けられ、
前記固定台(1)の下面には、環状の第一位置規制溝(18)が形成され、
前記ラチェット(16)の上面には、前記第一位置規制溝(18)と係合する位置規制リング(19)が固定して接続され、
前記ラチェット(16)の下面には、ノブ(20)が固定して接続される、
ことを特徴とする新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ。
【請求項2】
前記係止溝(8)は、三つあり、
前記係止溝(8)は、表面が波状に形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ。
【請求項3】
前記摺動台(3)内には、水平方向の第二摺動溝(301)が形成され、
前記第二摺動溝(301)内には、水平方向の第二位置規制溝(302)が形成され、
摺動棒(21)は、前記第二摺動溝(301)内に摺動可能に係合し、
前記摺動棒(21)には、前記第二位置規制溝(302)内に摺動可能に係合する位置規制ブロック(22)が固定して接続され、
前記第二摺動溝(301)の端部には、第二ばね(23)の一端が固定して接続され、
前記第二ばね(23)の他端は、前記摺動棒(21)の一つの端面に当接して設けられ、
前記摺動棒(21)の他端は、圧着機構(24)と固定して接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ。
【請求項4】
前記固定台(1)の下面には、両面テープ(25)が貼付される、
ことを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ。
【請求項5】
前記第一取付溝(5)は、水平方向の位置規制板(26)と固定して接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ。
【請求項6】
前記圧着機構(24)は、ヒンジ接続される二つの弧状挟持爪(2401)を含み、
前記弧状挟持爪(2401)の底部には、押圧柄(2402)が固定して接続され、
前記弧状挟持爪(2401)同士のヒンジ接続点には、ばねが設けられ、
前記弧状挟持爪(2401)同士のヒンジ接続点は、前記摺動棒(21)と固定して接続され、
前記弧状挟持爪(2401)の外側には、弧状圧着棒(2403)が固定して接続される、
ことを特徴とする請求項3に記載の新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルクリップの技術分野に関し、具体的には、新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップに関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー自動車には、ケーブルが多くあり、クリップで固定する必要がある。CN110143177Aには、クリップ本体と、係着具と係着リングとを含み、クリップ本体は、翻転により開閉できる一体式構造を有し、係着具は、クリップ本体のケーブル収納空間の円周方向に沿って回転することで、クリップ本体に対する固定を実現し、係着リングは、クリップ本体の内側に位置決めして設けられ、異なる太さのケーブルに対する弾性挟持固定位置決めを実現する自動車多機能ケーブルクリップに関するものが開示されており、異なる線径に対する固定需要を満たせる。しかし、依然として二つの問題が存在する。1つ目は、ケーブルの引張方向を調節できず、複雑な構造においてケーブルが互いに接触し、自動車の走行中に電線が振動して互いに摩擦して表面が損害される。2つ目は、自動車の走行中に、電線が振動し、プラグがぐらついて安全リスクをもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第110143177号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップを提供し、上記の従来技術においての二つの問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を実現するために、新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップであって、固定台を含み、前記固定台には、縦向きの第一摺動溝が形成され、前記第一摺動溝内には、縦断面が円弧状をなす摺動台が摺動可能に係合し、前記摺動台の頂部は、前記第一摺動溝の両側へ延在して水平の止め板を形成する。前記第一摺動溝の両側には、第一取付溝が形成され、前記第一取付溝の底部には、第一ばねの一端が固定して接続され、前記第一ばねの他端が、前記止め板の下面に当接して設けられる。前記摺動台の内壁には、ゴム係止ブロックが固定して接続され、前記ゴム係止ブロック内には、係止溝が形成され、前記係止溝内には、ケーブルが係着される。前記ゴム係止ブロックの頂部の両側には、縦断面が円弧状をなすゴム圧着ブロックが止め具によって固定して接続される。前記ゴム圧着ブロックの外側面は、前記ケーブルを前記係止溝内に圧着する状態で前記ケーブルに当接して設けられる。前記ゴム圧着ブロックの中央部には、隙間が形成され、前記ケーブルは、前記ゴム圧着ブロック同士間の隙間を通って前記係止溝内に詰め込まれて設けられる。前記ケーブルは、前記摺動台に従って上下に移動することで、前記ケーブルの引張方向を調整する。
【0006】
前記固定台の下面には、第二取付溝が形成される。前記第二取付溝内には、ケーブル筒が回転可能に係合し、前記ケーブル筒の表面には、螺旋状ワイヤロープ溝が形成される。前記第二取付溝と前記第一摺動溝との間には、貫穴が形成される。ワイヤロープは、前記螺旋状ワイヤロープ溝内に巻回され、前記ワイヤロープは、一端が前記ケーブル筒の底部にある前記螺旋状ワイヤロープ溝内に固定され、他端が前記貫穴を通り抜けて前記摺動台の底部に固定して接続される。前記ケーブル筒の下面には、水平のラチェットが固定して接続され、前記ラチェットは、前記固定台の下面にヒンジ接続される歯止めと係合し、前記歯止めと前記固定台の下面とのヒジン接続点には、ねじりばねが設けられる。前記固定台の下面には、環状の第一位置規制溝が形成され、前記ラチェットの上面には、前記第一位置規制溝と係合する位置規制リングが固定して接続される。前記ラチェットの下面には、ノブが固定して接続される。前記摺動台は、前記第一ばねの弾力作用を受けて上昇する傾向を有し、初期状態において、前記歯止めが前記ラチェットと前記ケーブル筒の回転を規制し、これによって前記摺動台は前記ワイヤロープを前記螺旋状ワイヤロープ溝から引き出せないため、前記摺動台が平衡静止状態にある。前記摺動台を上昇させて前記ケーブルを上方に引っ張る時、前記ラチェットと前記ケーブル筒の回転を規制しないように前記歯止めを引き移して、前記摺動台は前記第一ばねの弾力によって上昇して前記ワイヤロープを前記螺旋状ワイヤロープ溝から引き出し、前記ワイヤロープが前記螺旋状ワイヤロープ溝から引き出されて前記ケーブル筒を回転させ、前記ラチェットが前記ケーブル筒に連動して回転する。前記ケーブルが所定の引っ張り程度に達すると、前記歯止めを元の場所まで戻して前記ラチェットと前記ケーブル筒の回転を規制し、前記ワイヤロープが移動しなくなり、前記摺動台が動かずまま、前記ケーブルが固定される。前記摺動台を下降させて前記ケーブルを下方に引っ張る時、前記ノブを回し、前記歯止めが前記ラチェットの回転を規制しなくなり、前記ノブが前記ラチェットと前記ケーブル筒を回転させ、前記ワイヤロープが前記螺旋状ワイヤロープ溝に引き戻され、前記摺動台が前記ワイヤロープに引き動かされて下降し、これによって前記ケーブルが下方に引っ張られる。前記ケーブルが所定の引っ張り程度まで達すると、前記ノブを回すことを止めればいい。
【0007】
好ましくは、前記係止溝は、三つあり、各前記係止溝内には、一本のケーブルが係着され、前記係止溝は、表面が波状に形成されることで、自動車の走行中に生じる熱量によって前記係止溝が変形することを回避でき、更に前記係止溝と前記ケーブルとの間に大きな隙間ができることを回避でき、前記係止溝と前記ケーブルとの係合緊密度を向上させる。
【0008】
好ましくは、前記摺動台内には、水平方向の第二摺動溝が形成され、前記第二摺動溝内には、水平方向の第二位置規制溝が形成される。摺動棒は、前記第二摺動溝内に摺動可能に係合し、前記摺動棒には、前記第二位置規制溝内に摺動可能に係合する位置規制ブロックが固定して接続される。前記第二摺動溝の端部には、第二ばねの一端が固定して接続され、前記第二ばねの他端は、前記摺動棒の一つの端面に当接して設けられる。前記摺動棒の他端は、圧着機構と固定して接続される。前記摺動棒の他端には、固定機構が固定して接続される。前記摺動棒は、前記第二ばねの弾力作用を受けて、前記位置規制ブロックの位置規制によって、外方に前記圧着機構を押し動かし、前記圧着機構は、前記ケーブルのプラグをぐらつかないようにソケット内に当接する。
【0009】
好ましくは、前記固定台の下面には、両面テープが貼付され、前記固定台は、前記両面テープによって前記ケーブルのプラグ周囲に貼付される。
【0010】
好ましくは、前記第一取付溝は、水平方向の位置規制板と固定して接続され、これによって前記止め板の位置を規制して、前記第一ばねの弾力によって前記止め板に前記摺動台が連動して前記ケーブルを引っ張りすぎることが回避され、更に前記ケーブルが引っ張られすぎてプラグをぐらつかせることが回避される。
【0011】
好ましくは、前記圧着機構は、ヒンジ接続される二つの弧状挟持爪を含み、前記弧状挟持爪の底部には、押圧柄が固定して接続され、前記弧状挟持爪同士のヒンジ接続点には、ばねが設けられ、前記弧状挟持爪同士のヒンジ接続点は、前記摺動棒と固定して接続される。前記弧状挟持爪の外側には、弧状圧着棒が固定して接続される。前記押圧柄を押して前記弧状挟持爪を開いて前記ケーブルと前記ケーブルにおける端部のプラグを通した後、前記押圧柄を放し、前記弧状挟持爪が前記ケーブルを挟持固定する。前記弧状圧着棒が前記第二ばねの弾力によって前記ケーブルのプラグに当接し、プラグがぐらつくことが回避される。
【発明の効果】
【0012】
本発明に関わる新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップは、従来技術と比べ、下記のメリットを有する。
【0013】
本発明の新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップは、ケーブルの引張方向を調節でき、複雑な構造において電線間の接触を防止し、更に自動車の走行中にケーブルが振動して互いに摩擦することが回避される。本発明における圧着機構は、ケーブルのプラグをソケット内に圧着し、自動車の走行中にプラグがぐらつくことが回避される。
【0014】
本発明において、ケーブルが摺動台内に係着され、第一ばねによって摺動台に上向きの弾力を与え、ワイヤロープによって摺動台に下向きの張力を与え、これによって摺動台の位置を調整し、更に電線の引張方向を調整することができる。本発明は、ラチェットと歯止めの係合、及び螺旋状ワイヤロープ溝と貫穴の係合により、ワイヤロープの移動を制御し、更に摺動台の移動と静止状態を制御する。
【0015】
本発明における圧着機構上の弧状圧着棒は、第二ばねの弾力作用によってケーブルのプラグに圧着され、プラグがぐらつくことが回避される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願に記載の各方向が、図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
【0017】
図1】実施例における固定台の縦断面の正面図である。
図2】実施例におけるAの部分の拡大図。
図3】実施例における摺動台の縦断面の側視図である。
図4】実施例における圧着機構の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1図4を参照しながら本実施形態について説明する。本発明の実施例に係る技術的内容を明確かつ完全に説明する。明らかに、以下に説明する実施例は、本発明の実施例の一部にすぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は、創作的な努力なしで得られるすべての実施例は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0019】
図1に示すように、新エネルギー自動車の多機能ケーブルクリップであって、固定台1を含み、固定台1には、縦向きの第一摺動溝2が形成され、第一摺動溝2内には、縦断面が円弧状をなす摺動台3が摺動可能に係合し、摺動台3の頂部は、第一摺動溝2の両側へ延在して水平の止め板4を形成する。第一摺動溝2の両側には、第一取付溝5が形成され、第一取付溝5の底部には、第一ばね6の一端が固定して接続され、第一ばね6の他端が、止め板4の下面に当接して設けられる。摺動台3の内壁には、ゴム係止ブロック7が固定して接続され、ゴム係止ブロック7内には、係止溝8が形成され、係止溝8内には、ケーブル9が係着される。ゴム係止ブロック7の頂部の両側には、縦断面が円弧状をなすゴム圧着ブロック11が止め具10によって固定して接続される。ゴム圧着ブロック11の外側面は、ケーブル9を係止溝8内に圧着する状態でケーブル9に当接して設けられる。ゴム圧着ブロック11の中央部には、隙間が形成され、ケーブル9は、ゴム圧着ブロック11同士間の隙間を通って係止溝8内に詰め込まれて設けられる。ケーブル9は、摺動台3に従って上下に移動することで、ケーブル9の引張方向を調整する。
【0020】
図2に示すように、固定台1の下面には、第二取付溝12が形成される。第二取付溝12内には、ケーブル筒13が回転可能に係合し、ケーブル筒13の表面には、螺旋状ワイヤロープ溝1301が形成される。第二取付溝12と第一摺動溝2との間には、貫穴14が形成される。ワイヤロープ15は、螺旋状ワイヤロープ溝1301内に巻回され、ワイヤロープ15は、一端がケーブル筒13の底部にある螺旋状ワイヤロープ溝1301内に固定され、他端が貫穴14を通り抜けて摺動台3の底部に固定して接続される。ケーブル筒13の下面には、水平のラチェット16が固定して接続され、ラチェット16は、固定台1の下面にヒンジ接続される歯止め17と係合し、歯止め17と固定台1の下面とのヒジン接続点には、ねじりばねが設けられる。固定台1の下面には、環状の第一位置規制溝18が形成され、ラチェット16の上面には、第一位置規制溝18と係合する位置規制リング19が固定して接続される。ラチェット16の下面には、ノブ20が固定して接続される。
【0021】
本実施例において、係止溝8は、三つあり、各係止溝8内には、一本のケーブル9が係着され、係止溝8は、表面が波状に形成されることで、自動車の走行中に生じる熱量によって係止溝8が変形することを回避でき、更に係止溝8とケーブル9との間に大きな隙間ができることを回避でき、係止溝9とケーブル9との係合緊密度を向上させる。
【0022】
図3に示すように、本実施例において、摺動台3内には、水平方向の第二摺動溝301が形成され、第二摺動溝301内には、水平方向の第二位置規制溝302が形成される。摺動棒21は、第二摺動溝301内に摺動可能に係合し、摺動棒21には、第二位置規制溝302内に摺動可能に係合する位置規制ブロック22が固定して接続される。第二摺動溝301の端部には、第二ばね23の一端が固定して接続され、第二ばね23の他端は、摺動棒21の一つの端面に当接して設けられる。摺動棒21の他端は、圧着機構24と固定して接続される。摺動棒21の他端には、固定機構24が固定して接続される。摺動棒21は、第二ばね23の弾力作用を受けて、位置規制ブロック22の位置規制によって、外方に圧着機構24を押し動かし、圧着機構24は、ケーブル9のプラグをぐらつかないようにソケット内に当接する。
【0023】
本実施例において、固定台1の下面には、両面テープ25が貼付され、固定台1は、両面テープ25によってケーブル9のプラグ周囲に貼付される。
【0024】
本実施例において、第一取付溝5は、水平方向の位置規制板26と固定して接続され、これによって止め板4の位置を規制して、第一ばね6の弾力によって止め板4に摺動台3が連動してケーブル9を引っ張りすぎることが回避され、更にケーブル9が引っ張られすぎてプラグをぐらつかせることが回避される。
【0025】
図4に示すように、本実施例において、圧着機構24は、ヒンジ接続される二つの弧状挟持爪2401を含み、弧状挟持爪2401の底部には、押圧柄2402が固定して接続され、弧状挟持爪2401同士のヒンジ接続点には、ばねが設けられ、弧状挟持爪2401同士のヒンジ接続点は、摺動棒21と固定して接続される。弧状挟持爪2401の外側には、弧状圧着棒2403が固定して接続される。
【0026】
本実施例の具体的作動原理:
【0027】
摺動台3は、第一ばね6の弾力作用を受けて上昇する傾向を有し、初期状態において、歯止め17がラチェット16とケーブル筒13の回転を規制し、これによって摺動台3はワイヤロープ15を螺旋状ワイヤロープ溝1301から引き出せないため、摺動台3が平衡静止状態にある。
【0028】
摺動台3を上昇させてケーブル9を上方に引っ張る時、ラチェット16とケーブル筒13の回転を規制しないように歯止め17を引き移して、摺動台3は第一ばね6の弾力によって上昇してワイヤロープ15を螺旋状ワイヤロープ溝1301から引き出し、ワイヤロープ15が螺旋状ワイヤロープ溝1301から引き出されてケーブル筒13を回転させ、ラチェット16がケーブル筒13に連動して回転する。ケーブル9が所定の引っ張り程度に達すると、歯止め17を元の場所まで戻してラチェット16とケーブル筒13の回転を規制し、ワイヤロープ15が移動しなくなり、摺動台3が動かずまま、ケーブル9が固定される。
【0029】
摺動台3を下降させてケーブル9を下方に引っ張る時、ノブ20を回し、歯止め17がラチェット16の回転を規制しなくなり、ノブ20がラチェット16とケーブル筒13を回転させ、ワイヤロープ15が螺旋状ワイヤロープ溝1301に引き戻され、摺動台3がワイヤロープ15に引き動かされて下降し、これによってケーブル9が下方に引っ張られる。ケーブル9が所定の引っ張り程度まで達すると、ノブ20を回すことを止めればいい。
【0030】
押圧柄2402を押して弧状挟持爪2401を開いてケーブル9とケーブル9における端部のプラグを通した後、押圧柄2402を放し、弧状挟持爪2301がケーブル9を挟持固定する。弧状圧着棒2403が第二ばね23の弾力によってケーブル9のプラグに当接し、プラグがぐらつくことが回避される。
【符号の説明】
【0031】
1 固定台
2 第一摺動溝
3 摺動台
301 第二摺動溝
302 第二位置規制溝
4 止め板
5 第一取付溝
6 第一ばね
7 ゴム係止ブロック
8 係止溝
9 ケーブル
10 止め具
11 ゴム圧着ブロック
12 第二取付溝
13 ケーブル筒
1301 螺旋状ワイヤロープ溝
14 貫穴
15 ワイヤロープ
16 ラチェット
17 歯止め
18 第一位置規制溝
19 位置規制リング
20 ノブ
21 摺動棒
22 位置規制ブロック
23 第二ばね
24 圧着機構
2401 弧状挟持爪
2402 押圧柄
2403 弧状圧着棒
25 両面テープ
26 位置規制板
図1
図2
図3
図4