(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記登録画面を表示させる際、前記複数の患者のうち第1の患者のカルテの前記表示画面が表示されている場合、前記関連患者として前記第1の患者が入力された状態で前記登録画面を表示させる、
請求項1記載の作業管理プログラム。
修正された前記作業情報を前記記憶部に登録する際、修正前の前記作業情報に前記作業者が書き込んだコメントが付与されている場合には、前記コメントを維持したまま修正された前記作業情報を登録する、
請求項5または6記載の作業管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の作業管理装置を示す図である。作業管理装置1は、ディスプレイ2に接続されており、ディスプレイ2に画面を表示したり、表示された画面に入力された情報を受信することができる。なお、例えば、作業管理装置1は、ディスプレイ2に直接接続されずに、ディスプレイ2を有する端末装置に接続されていてもよい。
【0013】
作業管理装置1は、記憶部1aおよび制御部1bを有する。記憶部1aは、RAM(Random Access Memory)などの揮発性記憶装置でもよいし、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置でもよい。制御部1bは、例えば、プロセッサである。プロセッサには、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを含み得る。また、制御部1bは、マルチプロセッサであってもよい。
【0014】
制御部1bは、患者のカルテを示すカルテ画面をディスプレイ2に表示させることができる。例えば、複数の患者のカルテの情報が記憶部1aに記憶されており、制御部1bは、複数の患者の中から指定された患者のカルテの情報を示すカルテ画面を、ディスプレイ2に表示させる。
【0015】
また、制御部1bは、作業者が行うべき作業を示す作業情報の登録を受け付け、受け付けた作業情報を記憶部1aに登録することができる。そして、制御部1bは、登録された作業情報を作業者宛てに通知することができる。これにより、作業者は、自分が行うべき作業を確認して、その作業を行うことができる。
【0016】
ここで、作業者が医師や検査技師などの医療従事者である場合、作業者が行う作業の中には、患者に関連する作業が含まれる。患者に関連する作業としては、例えば、患者に対する医療行為や、患者に関する書類の作成などがある。患者に関する作業を示す作業情報には、その患者を指定する情報が含まれる。したがって、患者を指定する情報を含む作業情報が作業者宛てに通知されると、作業者は、作業対象の患者を認識することができる。
【0017】
以下、ある作業者の作業を示す作業情報3の登録および通知の処理例について説明する。
制御部1bは、作業情報3を登録するための登録画面の表示が要求されたとき、いずれかの患者のカルテを表示したカルテ画面4が表示されているかを判定する。カルテ画面4が表示されている場合、制御部1bは、作業に関連する関連患者を指定するための入力が可能な状態で登録画面を表示させる。この場合に表示される画面を、登録画面5aとする。なお、関連患者としては、複数の患者のいずれかが指定される。一方、カルテ画面4が表示されていない場合、制御部1bは、関連患者を指定するための入力が不可能な状態で登録画面を表示させる。この場合に表示される画面を、登録画面5bとする。
【0018】
例えば、登録画面には、作業内容が入力される内容入力領域と、患者が指定される患者指定領域とが含まれるとする。登録画面5aの内容入力領域5a1と、登録画面5bの内容入力領域5b1のどちらも有効化されており、作業内容の入力が可能になっている。一方、登録画面5aの患者指定領域5a2は有効化されているが、登録画面5bの患者指定領域5b2は無効化されている。このため、登録者は、登録画面5aに対しては患者を指定するための入力を行うことができるが、登録画面5bに対しては患者を指定するための入力を行うことができない。
【0019】
制御部1bは、登録画面5aまたは登録画面5bに対する入力に基づく作業情報3を、記憶部1aに登録する。登録画面5aが表示された場合、登録された作業情報3は、指定された患者の情報を含み得る。作業情報3が指定された患者の情報を含む場合、その作業情報3は、指定された患者に関連する作業を示す。一方、登録画面5bが表示された場合、登録された作業情報3には、患者が指定されない。
【0020】
制御部1bは、上記手順によって記憶部1aに登録された作業情報3を、作業情報3が示す作業を行う作業者に通知する。作業者は、通知された作業情報3の内容を確認して行うべき作業を認識し、その作業を行うことができる。
【0021】
以上の処理によれば、作業情報3の登録者は、登録画面の表示を要求したとき、患者のカルテ画面4が表示されていなければ、作業情報3に対して患者を指定することができない。これにより、作業情報3に対して、作業に関連する患者が間違って指定される可能性が低減する。
【0022】
例えば、登録者がある患者に関連する作業を示す作業情報3を登録しようとするとき、その患者のカルテ画面4が登録画面とともに、または登録画面の表示直前に表示されていれば、登録画面に対して患者を間違って指定する可能性が低くなる。それは、カルテ画面4が登録画面とともに表示されていれば、登録者は、カルテ画面4に表示された患者の情報を確認しながら、登録画面に対する患者指定操作を実行できるからである。また、登録画面の表示直前にカルテ画面4が表示されていれば、登録者は、登録画面の表示直前に認識していた患者を忘れずに、登録画面に対する患者指定操作を実行できる可能性が高いからである。
【0023】
このように、作業情報3に対して、作業に関連する患者が間違って指定される可能性が低減する。その結果、作業者がその後に作業情報3の通知を受けたとき、作業対象の患者を誤認識する可能性が低減する。したがって、作業者が作業対象の患者を取り違える可能性を低減できる。
【0024】
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の情報処理システムを示す図である。情報処理システムは、管理サーバ100および端末装置200,200a,200bを含む。管理サーバ100および端末装置200,200a,200bは、互いにネットワーク300を介して接続されている。例えば、ネットワーク300は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)やインターネットなどの広域ネットワークでもよい。
【0025】
管理サーバ100は、医療に関する情報を管理するコンピュータである。例えば、管理サーバ100は、病院やデータセンターなどに設置される。端末装置200,200a,200bは、医師や検査技師などの医療従事者が利用するコンピュータである。例えば、端末装置200,200a,200bは、病院に設置される。以下の説明では、端末装置200,200a,200bを利用可能な医療従事者を“ユーザ”と呼び、“患者”と区別して示す。ユーザは、例えば、端末装置200,200a,200bのいずれかを通じて管理サーバ100にログインすることで、管理サーバ100が提供するサービスを利用できる。なお、端末装置の台数は、
図2のように3台に限定されるものではない。
【0026】
管理サーバ100は、患者のカルテを管理する電子カルテサービスと、いわゆる“ToDoリスト”を管理するサービスとをユーザに提供する。電子カルテサービスでは、ユーザは、患者のカルテを閲覧したり、カルテに対して情報を登録することができる。ToDoリストの管理サービスは、例えば、電子カルテサービスの付加機能として実装される。
【0027】
このToDoリストの管理サービスでは、ユーザが行うべき作業を示す情報を含むToDo情報が、管理サーバ100に登録される。ここで、ユーザは、ユーザ自身が行うべき作業を示すToDo情報だけでなく、他のユーザが行うべき作業を示すToDo情報も、管理サーバ100に登録することができる。登録されるToDo情報には、通知先のユーザ(すなわち、作業を行うユーザ)を示す宛先が含まれている。ToDo情報の登録時において、ユーザは、ユーザ自身か、他のユーザか、またはそれらの両方を、宛先として設定できる。そして、ユーザは、自分宛てのToDo情報を一覧表示させ、その中からToDo情報を選択することで、行うべき作業の内容を確認できる。
【0028】
さらに、電子カルテサービスとToDoリストの管理サービスとは、互いに連携している。例えば、ToDo情報には通知日時が指定されており、ユーザが電子カルテサービスの画面を閲覧している状態で、通知日時になると、その画面上にToDo情報の閲覧を促す通知画像が表示される。ユーザは、その通知画像に対する操作によってToDo情報を閲覧できる。また、ユーザは、電子カルテを表示させた画面に対する操作によって、ToDo情報の作成画面を表示させ、ToDo情報を登録することもできる。
【0029】
次に、管理サーバ100のハードウェアについて説明する。
図3は、管理サーバのハードウェア例を示す図である。管理サーバ100は、プロセッサ101、RAM102、HDD103、画像信号処理部104、入力信号処理部105、読み取り装置106および通信インタフェース107を有する。各ユニットが管理サーバ100のバスに接続されている。
【0030】
プロセッサ101は、管理サーバ100全体を制御する。プロセッサ101は、複数のプロセッシング要素を含むマルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU、DSP、ASICまたはFPGAなどである。また、プロセッサ101は、CPU、DSP、ASIC、FPGAなどのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0031】
RAM102は、管理サーバ100の主記憶装置である。RAM102は、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部を一時的に記憶する。また、RAM102は、プロセッサ101による処理に用いる各種データを記憶する。
【0032】
HDD103は、管理サーバ100の補助記憶装置である。HDD103は、内蔵した磁気ディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。管理サーバ100は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)などの他の種類の補助記憶装置を備えてもよく、複数の補助記憶装置を備えてもよい。
【0033】
画像信号処理部104は、プロセッサ101からの命令に従って、管理サーバ100に接続されたディスプレイ11に画像を出力する。ディスプレイ11としては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなど各種のディスプレイを用いることができる。
【0034】
入力信号処理部105は、管理サーバ100に接続された入力デバイス12から入力信号を取得し、プロセッサ101に出力する。入力デバイス12としては、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイスやキーボードなどの各種の入力デバイスを用いることができる。管理サーバ100には、複数の種類の入力デバイスが接続されてもよい。
【0035】
読み取り装置106は、記録媒体13に記録されたプログラムやデータを読み取る装置である。記録媒体13として、例えば、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDなどの磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)を使用できる。また、記録媒体13として、例えば、フラッシュメモリカードなどの不揮発性の半導体メモリを使用することもできる。読み取り装置106は、例えば、プロセッサ101からの命令に従って、記録媒体13から読み取ったプログラムやデータをRAM102またはHDD103に格納する。
【0036】
通信インタフェース107は、ネットワーク300を介して、端末装置200,200a,200bと通信を行う。
なお、端末装置200,200a,200bも管理サーバ100と同様のハードウェアにより実現できる。
【0037】
次に、管理サーバ100が有する機能について説明する。
図4は、管理サーバの機能例を示す図である。管理サーバ100は、記憶部110、電子カルテ処理部120、ToDo情報処理部130を有する。
【0038】
記憶部110は、例えば、RAM102またはHDD103に確保した記憶領域として実装される。記憶部110は、ユーザテーブル、ToDo情報テーブル、ToDo状態テーブル、患者テーブル、カルテ表示テーブル、ひな形テーブルを記憶する。
【0039】
ユーザテーブルは、ユーザに関する情報を保持する。ToDo情報テーブルは、登録されたToDo情報を保持する。ToDo状態テーブルは、登録された各ToDo情報の状態を管理する。患者テーブルは、患者に関する情報を保持する。カルテ表示テーブルは、患者のカルテが表示されているか否かを示す情報を保持する。ひな形テーブルは、ToDo情報の作成時に利用可能なひな形の情報を保持する。
【0040】
電子カルテ処理部120、ToDo情報処理部130は、例えば、プロセッサ101が実行するプログラムのモジュールとして実装される。電子カルテ処理部120は、電子カルテの閲覧サービスをユーザに提供する。ToDo情報処理部130は、ToDo情報の登録を受け付け、登録されたToDo情報をユーザに閲覧させるサービスをユーザに提供する。
【0041】
電子カルテ処理部120およびToDo情報処理部130は、端末装置200,200a,200bに対してGUI(Graphical User Interface)を提供する。具体的には、電子カルテ処理部120およびToDo情報処理部130は、GUI画面を表示させるためのHTML(HyperText Markup Language)ファイルを作成する。電子カルテ処理部120およびToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200,200a,200bに送信し、端末装置200,200a,200bのWebブラウザにHTMLファイルに基づくGUI画面を表示させる。電子カルテ処理部120およびToDo情報処理部130は、GUI画面を通じて処理の依頼を受け付け、依頼された処理を実行する。
【0042】
次に、記憶部110に格納される情報について説明する。
図5は、ユーザテーブルの例を示す図である。ユーザテーブル111は、記憶部110に格納される。ユーザテーブル111は、ユーザID、ユーザ名、職種、指導医の項目を含む。
【0043】
ユーザIDの項目は、ユーザの識別情報を示す。ユーザ名の項目は、ユーザの名前を示す。職種の項目は、ユーザの職種を示す。指導医の項目は、ユーザを指導する指導医のユーザIDを示す。
【0044】
図6は、ToDo情報テーブルの例を示す図である。ToDo情報テーブル112は、記憶部110に格納される。このToDo情報テーブル112は、登録されたすべてのToDo情報の登録内容を保持する。ToDo情報テーブル112の1つのレコードが、1つのToDo情報に対応する。各レコードは、ToDo ID、宛先、タイトル、内容、通知日時、期限日、通知者ID、コメント、患者ID、退院サマリフラグの項目を含む。
【0045】
ToDo IDの項目は、ToDo情報の識別情報を示す。宛先の項目は、ToDo情報の宛先となるユーザ、すなわち、ToDo情報に記述された作業を行うべきユーザのユーザIDを示す。タイトルの項目は、ToDo情報のタイトルを示す。内容の項目は、行うべき作業の内容を示す。内容の項目の情報は、例えば、テキストによって記述される。
【0046】
通知日時の項目は、ToDo情報を宛先のユーザに通知する日時を示す。期限日の項目は、ToDo情報に記述された作業をユーザが行うべき期限の日時を示す。通知者IDの項目は、ToDo情報の通知者、すなわちToDo情報の登録者のユーザIDを示す。
【0047】
コメントは、ToDo情報に記述されたコメントの内容を示す。ToDo情報には、作成したユーザや閲覧したユーザによってテキストによるコメントを記述することが可能になっており、コメントの項目には、このように記述されたコメントの内容が記録される。患者IDの項目は、ToDo情報が特定の患者に関連する作業を示す場合に、その患者を識別する患者IDを示す。患者に関連する作業とは、例えば、患者に対する医療行為、患者についての書類を作成する作業などがある。退院サマリフラグの項目は、ToDo情報に記述された作業が、退院サマリの作成依頼であるか否かを示すフラグを示す。退院サマリとは、入院患者の退院時に作成される文書であり、例えば、入院中の病状の経過や治療行為が記述される。
【0048】
図7は、ToDo状態テーブルの例を示す図である。ToDo状態テーブル113は、記憶部110に格納される。このToDo状態テーブル113は、ToDo情報テーブル112に登録されたToDo情報ごとのレコードを有し、ToDoに関する各種の状態を示す情報を保持する。各レコードは、ToDo ID、通知状態、閲覧状態、保護状態、完了状態の項目を含む。
【0049】
ToDo IDの項目は、ToDo情報の識別情報を示す。通知状態の項目は、ToDo情報が宛先のユーザに通知されたか否かを示す。閲覧状態の項目は、ToDo情報の内容が宛先のユーザに閲覧されたか否かを示す。閲覧されていない場合には“未読”と設定され、閲覧された場合には“既読”と設定される。
【0050】
保護状態の項目は、ToDo情報が削除されないように保護されているか否かを示す。ToDo情報は、ユーザの操作によってその作業が完了したことが設定されると、一定時間後に自動的に削除される。ただし、ToDo情報が保護されている場合には、そのToDo情報は自動的に削除されなくなる。完了状態の項目は、ユーザがその作業を完了したか否かを示す。
【0051】
図8は、患者テーブルの例を示す図である。患者テーブル114は、記憶部110に格納される。患者テーブル114は、患者ID、患者名、カルテ内容の項目を含む。患者IDの項目は、患者の識別情報を示す。患者名の項目は、患者の名前を示す。カルテ内容の項目は、カルテの情報を示す。なお、
図8で示すカルテ内容“BB1”は、カルテの内容を簡易的に表現したもので、実際のカルテには、例えば、患者名“PN1”の患者の年齢や病名、診療状況などが記述される。
【0052】
図9は、カルテ表示テーブルの例を示す図である。カルテ表示テーブル115は、記憶部110に格納される。カルテ表示テーブル115は、患者ID、ユーザIDの項目を含む。カルテ表示テーブル115には、あるユーザがある患者のカルテを閲覧している場合に、その患者の患者IDと閲覧しているユーザのユーザIDとが対応付けて登録される。患者IDの項目は、閲覧されているカルテに対応する患者の識別情報を示す。ユーザIDは、カルテを閲覧しているユーザの識別情報を示す。
【0053】
図10は、ひな形テーブルの例を示す図である。ひな形テーブル116は、記憶部110に格納される。ひな形テーブル116は、名称、ひな形内容の項目を含む。名称の項目は、ひな形の名称を示す。ひな形内容の項目は、ひな形の内容を示す。なお、
図10で示すひな形内容“CC1”“CC2”は、ひな形の内容を曖昧に表現したもので、実際のひな形は、例えば、特定の形式の文章などである。
【0054】
次に、端末装置200,200a,200bのディスプレイに表示されるGUIの具体例を示す。まず、ToDo情報処理部130の処理によって表示されるGUIの例を示す。
【0055】
図11は、ToDo作成画面の例を示す図である。ToDo作成画面400は、ユーザが管理サーバ100に対してToDo情報を登録するためのGUIである。
ToDo作成画面400は、宛先、通知日時、ひな形、期限日、タイトル、内容、患者の入力欄を含む。また、患者の入力欄は、チェックボックス401、患者IDの入力欄402、患者名の入力欄403を含む。
【0056】
ユーザは、宛先の入力欄に、ToDo情報の宛先とするユーザのユーザ名を入力する。宛先の入力欄には、複数のユーザのユーザ名を入力できる。また、登録者自身のユーザ名を入力することもできるし、他のユーザのユーザ名を入力することもできる。また、ユーザは、通知日時の入力欄に、ToDo情報を宛先のユーザに通知する日時を設定し、期限日の入力欄に、ToDo情報を宛先のユーザが閲覧する期限の日時を設定する。なお、期限日の入力欄への入力は必須ではない。また、ユーザは、タイトルの入力欄に、ToDo情報のタイトルを入力し、内容の入力欄に、宛先のユーザが行うべき作業の内容を入力する。
【0057】
また、ToDo作成画面400は、確定ボタン404を含む。ユーザは、確定ボタン404を押下する操作(例えば、クリック操作)を行うことで、ToDo情報の登録を管理サーバ100に指示する。すると、ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112に新たなレコードを登録し、そのレコードに対してToDo作成画面400に設定された内容を登録する。また、ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112に登録されたレコードに対応する新たなレコードを、ToDo状態テーブル113にも登録する。このとき、作成されたレコードでは、通知状態の項目に“未通知”が設定され、閲覧状態の項目に“未読”が設定され、保護状態の項目に保護しないことを示す“なし”が設定され、完了状態の項目に“未完了”が設定される。また、ToDo情報が登録されると、ユーザが登録したToDo情報を一覧表示するToDo作成一覧画面が表示される。
【0058】
なお、ToDo作成画面400において、ひな形の入力欄では、ToDo情報のひな形が選択される。患者の入力欄では、ToDo情報に関連する患者に関する情報が入力される。
図11の例では、ひな形の入力欄と患者の入力欄が、ともに入力が不可能な状態になっている。後述するように、患者の入力欄は、カルテ画面が表示された状態でToDo作成画面400が表示された場合のみ、入力可能な状態となる。また、ひな形の入力欄は、患者の入力欄に患者の情報が入力された場合のみ、ひな形を選択可能な状態となる。
【0059】
図12は、ToDo作成一覧画面の例を示す図である。ToDo作成一覧画面410には、あるユーザによる閲覧時に、そのユーザによって管理サーバ100に登録されたToDo情報が一覧表示される。ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112とToDo状態テーブル113から閲覧するユーザに対応する情報を抽出することで、ToDo作成一覧画面410を表示するための情報を生成する。ToDo作成一覧画面410は、ToDo情報を示す表示欄として、通知状態、通知日時、タイトル、期限日、完了、患者ID、患者名、カルテ、コメントの表示欄を有する。
【0060】
通知日時、タイトル、期限日、患者IDの表示欄には、ToDo情報テーブル112の通知日時、タイトル、期限日、患者IDの項目にそれぞれ登録された情報が表示される。コメントの表示欄には、ToDo情報テーブル112のコメントの項目に記録されたコメントの件数が表示される。通知状態、完了の表示欄は、ToDo状態テーブル113の通知状態、完了状態の項目にそれぞれ登録された情報が表示される。
【0061】
患者名の表示欄には、患者IDに対応する患者の名前が表示される。患者IDと患者名が登録されている場合、そのToDo情報が、登録された患者に関連することを示す。カルテの表示欄には、患者のカルテの表示を指示するための表示ボタンが表示される。この表示ボタンは、ToDo情報が患者に関連する場合にのみ表示される。
図12の例では、患者IDおよび患者名が登録された上から2行目および4行目のカルテの表示欄に、それぞれ表示ボタン413a,413bが表示されている。
【0062】
また、ToDo作成一覧画面410は、新規作成ボタン411、ToDo一覧ボタン412を含む。ユーザは、新規作成ボタン411を押下する操作を行うことで、新たなToDo情報を登録するためのToDo作成画面を表示させることができる。また、ユーザは、ToDo一覧ボタン412を押下する操作を行うことで、ユーザを宛先とするToDo情報を一覧表示するToDo一覧画面を表示させることができる。
【0063】
図13は、ToDo一覧画面の例を示す図である。ToDo一覧画面420には、1人のユーザを宛先とするToDo情報が一覧表示される。すなわち、ToDo一覧画面420は、いわゆる“ToDoリスト”である。ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112とToDo状態テーブル113から閲覧するユーザに対応する情報を抽出することで、ToDo一覧画面420を表示するための情報を生成する。
【0064】
ToDo一覧画面420は、ToDo情報を表す表示欄として、既読、保護、タイトル、期限日、完了、通知日時、通知者、患者ID、患者名、カルテ、コメントの各表示欄を有する。また、ToDo一覧画面420は、新規作成ボタン421、ToDo作成一覧ボタン422、状態変更ボタン423を含む。
【0065】
タイトル、期限日、通知日時、患者IDの表示欄には、ToDo情報テーブル112のタイトル、期限日、通知日時、患者IDの項目にそれぞれ登録された情報が表示される。通知者の表示欄には、ToDo情報テーブル112の通知者IDの項目に登録されたIDが示す通知者の名前が表示される。
【0066】
患者名の表示欄には、患者IDに対応する患者の名前が表示される。患者IDと患者名が登録されている場合、そのToDo情報が、登録された患者に関連することを示す。カルテの表示欄には、患者のカルテの表示を指示するための表示ボタンが表示される。
図13の例では、上から2行目および4行目のカルテの表示欄に、それぞれ表示ボタン424a,424bが表示されている。
【0067】
コメントの表示欄には、ToDo情報テーブル112のコメントの項目に記録されたコメントの件数が表示される。既読、保護、完了の各表示欄には、ToDo状態テーブル113の閲覧状態、保護状態、完了状態の項目にそれぞれ登録された情報が表示される。
【0068】
ここで、ユーザは、例えば、ToDo情報が表示された行にマウスカーソル425を合わせた状態で右クリック操作を行うことで、メニュー画面426を表示させることができる。メニュー画面426には、少なくとも“詳細表示”が表示され、ユーザは“詳細表示”に対するクリック操作を行うことで、ToDo情報の詳細な内容を閲覧するためのToDo詳細画面を表示させることができる。なお、ユーザは、ToDo情報にコメントを記述したい場合にも、同様にToDo詳細画面を表示させればよい。
【0069】
また、ユーザは、新規作成ボタン421を押下する操作を行うことで、新たなToDo情報を登録するためのToDo作成画面を表示させることができる。また、ユーザは、ToDo作成一覧ボタン422を押下する操作を行うことで、ユーザが登録したToDo情報を一覧表示するToDo作成一覧画面を表示させることができる。
【0070】
さらに、ユーザは、ToDo情報が表示された行を選択した状態で、状態変更ボタン423を押下する操作を行うことで、既読、保護、完了のいずれかの情報を更新することができる。例えば、状態変更ボタン423が押下されると、“既読”“保護”“完了”のいずれかを選択可能なメニュー画面(図示せず)が表示される。
【0071】
ユーザは、例えば、ToDo情報の内容を確認済みの場合、メニュー画面上の“既読”を選択する操作を行う。これにより、既読の表示欄が“未読”から“既読”に変化するとともに、ToDo状態テーブル113における閲覧状態の項目の情報も“未読”から“既読”に更新される。
【0072】
また、ユーザは、例えば、ToDo情報が示す作業をすでに行った場合、メニュー画面上の“完了”を選択する操作を行う。これにより、完了の表示欄に“完了”と表示されるとともに、ToDo状態テーブル113における完了状態の項目の情報が“未完了”から“完了”に更新される。
【0073】
また、管理サーバ100に登録されたToDo情報は、完了状態が“完了”に更新されると、所定の時間が経過した後に自動的に削除される。ユーザは、ToDo情報がこのように自動的に削除されることを回避したい場合、メニュー画面上の“保護”を選択する操作を行う。これにより、保護の表示欄に“保護”と表示されるとともに、ToDo状態テーブル113における保護状態の項目の情報が“なし”から“保護”に更新される。
【0074】
図14は、ToDo詳細画面の例を示す図である。ToDo詳細画面430は、ユーザがToDo情報の詳細な内容を閲覧するための画面である。
ToDo詳細画面430は、タイトル、内容、通知者、コメントの表示欄を含む。タイトル、内容、通知者、コメントの表示欄には、ToDo情報テーブル112のタイトル、内容、通知者ID、コメントの項目にそれぞれ登録された情報が表示される。また、ToDo詳細画面430は、新規コメントの入力欄431を含む。ユーザは、新規コメントの入力欄431に、新たにコメントを書き込んで登録することができる。
【0075】
また、ToDo詳細画面430は、確定ボタン432と、画面を閉じるための終了ボタン433とを含む。ユーザは、新規コメントの入力欄431にコメントを書き込んだ場合、確定ボタン432を押下する操作を行う。この場合、ToDo情報テーブル112のコメントの項目に、新規コメントの入力欄431に追加された情報が登録される。なお、コメントの内容は、新規コメントの入力欄431に書き込まれた内容が1件分のひとまとめの情報として登録される。コメントは追加できるのみであり、過去に書き込まれたコメントは削除できないものとする。一方、終了ボタン433を押下する操作が行われた場合には、ToDo情報テーブル112の更新が行われることなく、ToDo詳細画面430の表示が終了される。
【0076】
なお、
図13で説明したように、ToDo詳細画面430は、ToDo一覧画面420からToDo情報が選択されることによって表示される。この場合、ToDo詳細画面430の確定ボタン432または終了ボタン433を押下する操作が行われると、元のToDo一覧画面420の表示に切り替わる。これに加えて、ToDo詳細画面430は、ToDo作成一覧画面410からToDo情報が選択されることによって表示されてもよい。この場合、ToDo詳細画面430の確定ボタン432または終了ボタン433を押下する操作が行われると、元のToDo作成一覧画面410の表示に切り替わる。
【0077】
次に、電子カルテ処理部120の処理によって表示されるGUIの例を示す。電子カルテ閲覧サービスのGUIとしては、大別して患者一覧画面とカルテ画面とがある。患者一覧画面には、患者が一覧表示される。そして、ユーザが患者一覧画面から患者を選択する操作を行うことで、その患者についてのカルテの内容を示すカルテ画面が表示される。
【0078】
図15は、カルテ画面の例を示す図である。カルテ画面440は、患者テーブル114に登録された対応する患者の情報に基づいて表示されるGUIである。上記のように、カルテ画面440は、患者一覧画面から患者が選択されることによって表示される。また、ToDo作成一覧画面410またはToDo一覧画面420のカルテの表示欄に表示された表示ボタンを押下する操作が行われた場合にも、カルテ画面440が表示される。例えば、
図13の表示ボタン424aを押下する操作が行われた場合、患者ID“P1”、患者名“PN1”に対応する患者のカルテの内容を示すカルテ画面440が表示される。
【0079】
なお、電子カルテ処理部120は、カルテ画面440を表示させると、カルテに対応する患者の患者IDと、閲覧しているユーザのユーザIDとを含むレコードをカルテ表示テーブル115に登録する。そして、電子カルテ処理部120は、カルテ画面440が閉じられると、登録したレコードをカルテ表示テーブル115から削除する。
【0080】
また、カルテ画面440は、ToDo作成ボタン441、退院サマリボタン442を含む。ユーザは、ToDo作成ボタン441を押下する操作を行うことで、ToDo作成画面を表示させることができる。また、ユーザは、退院サマリボタン442を押下する操作を行うことで、後述する退院サマリ作成画面を表示させることができる。
【0081】
さらに、カルテ画面440は、ユーザ情報領域443を有する。ユーザ情報領域443には、例えば、閲覧中のユーザのユーザ名が表示される。また、閲覧中のユーザ宛のToDo情報の通知日時になったとき、ユーザ情報領域443には、ToDo情報をユーザに通知するための通知画像444が表示される。通知画像444が表示されることで、対応するToDo情報は“通知済み”の状態になる。
【0082】
また、ユーザは、表示された通知画像444を選択する操作(例えば、クリック操作)を行うことで、対応するToDo情報を確認することができる。例えば、通知画像444の選択操作が行われると、対応するToDo情報の内容を表示するためのToDo詳細画面430が表示される。また、例えば、通知画像444の選択操作が行われたとき、通知日時となったToDo情報が複数存在する場合には、それらのToDo情報を選択するための選択画面が表示される。この場合、選択画面上のいずれかのToDo情報の選択操作が行われることで、選択されたToDo情報の内容を表示するためのToDo詳細画面430が表示される。
【0083】
なお、ユーザ情報領域443は、カルテ画面440だけでなく、患者一覧画面にも表示される。そして、通知画像444は、患者一覧画面が表示されている状態でも、その画面上のユーザ情報領域443に表示される。これにより、ユーザは、カルテ画面440と患者一覧画面のどちらを閲覧している状態でも、通知日時にToDo情報が発生したことを認識できる。
【0084】
また、上記の通知画像444の表示は、ToDo情報の通知方法の一例であり、他の通知方法が用いられてもよい。例えば、ToDo情報処理部130は、通知日時にToDo情報が発生したことを示す電子メールをユーザ宛てに送信してもよい。また、通知画像444がToDo作成画面400やToDo一覧画面420に表示されるようにしてもよい。また、ToDo作成画面400やToDo一覧画面420において、通知日時にToDo情報の行が、色の変化などによって強調表示されるようにしてもよい。
【0085】
ところで、
図11に示したToDo作成画面400では、患者の入力欄が入力不可能な状態になっていた。前述のように、患者の入力欄は、カルテ画面440が表示された状態でToDo作成画面400が表示された場合のみ、入力可能な状態となる。
【0086】
図16は、患者の入力欄が入力可能な状態であるToDo作成画面の例を示す図である。この
図16では、カルテ画面440が表示された状態で、ToDo作成画面400aが表示されている。例えば、
図15に示したカルテ画面440のToDo作成ボタン441を押下する操作が行われると、
図16のようにToDo作成画面400aが表示される。
【0087】
このようにカルテ画面440とともにToDo作成画面400aが表示されているとき、ToDo作成画面400aの患者の入力欄に含まれるチェックボックス401a、患者IDの入力欄402a、患者名の入力欄403aは、入力可能な状態になる。また、チェックボックス401aにチェックを設定する操作が行われると、表示中のカルテ画面440に対応する患者IDと患者名が、それぞれ患者IDの入力欄402a、患者名の入力欄403aに自動的に設定される。患者IDと患者名が設定されることで、患者に関連するToDo情報が作成される。
【0088】
このように、ユーザは、患者のカルテ画面440を表示させた状態でなければ、その患者に関するToDo情報を作成できない。これにより、患者に関するToDo情報を作成する際に、患者を誤って指定する可能性が低減される。
【0089】
例えば、ユーザは、患者のカルテ画面440を表示させた状態でなければ、ToDo作成画面に患者情報を設定できない(
図11のToDo作成画面400の状態)。この仕組みにより、ユーザは、カルテを視認しながら患者IDや患者名を設定するようになるので、患者IDや患者名を誤って設定する可能性を低減できる。また、表示されたカルテに対応する患者IDと患者名がToDo作成画面400aに自動的に設定されるようにすることで、誤設定の可能性をさらに低減できる。さらに、表示されたカルテに対応する患者IDと患者名のみがToDo作成画面400aに自動的に設定されるようにすることで、誤設定の可能性をさらに低減できる。
【0090】
また、
図16のToDo作成画面400aでは、ひな形の入力欄404aも入力可能な状態になっている。ひな形の入力欄404aは、チェックボックス401aにチェックが設定されている場合に、入力可能な状態となる。この状態で、ひな形の入力欄404aの選択ボタン405aが選択操作されると、選択可能なひな形の名称が一覧表示される。そして、一覧表示された名称の中から1つが選択されると、ToDo作成画面400aの所定の入力欄に、選択されたひな形にあらかじめ設定されていた情報が設定される。
【0091】
図17は、ひな形に基づく情報が設定されたToDo作成画面の例を示す図である。
図17に示すToDo作成画面400bは、
図16に示したToDo作成画面400aのひな形の入力欄404bにおいて、退院サマリの作成を依頼するための“退院サマリ作成依頼”というひな形が選択された場合を示す。このとき、例えば、タイトルの入力欄405bと内容の入力欄406bに、選択されたひな形にあらかじめ設定されていたテキストが自動的に設定される。このように、ひな形の選択操作によってToDo作成画面400b上の所定の入力欄に情報が自動的に設定されることで、ユーザの設定操作の負担を軽減できる。
【0092】
次に、管理サーバ100と端末装置との間で実行される表示処理について、フローチャートを用いて説明する。以下の説明では、例として、端末装置200,200a,200bのうち端末装置200をユーザが利用しているものとする。
【0093】
図18は、カルテ画面の表示処理の例を示すフローチャートである。以下、
図18に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(S11)電子カルテ処理部120は、カルテ画面440の表示依頼を受信する。例えば、電子カルテ処理部120は、端末装置200に表示された患者一覧画面から患者の選択操作が行われると、端末装置200から表示依頼を受信する。また、例えば、ToDo作成一覧画面410またはToDo一覧画面420のカルテの表示欄に表示された開くボタンを押下する操作が行われると、電子カルテ処理部120は、端末装置200からの表示依頼をToDo情報処理部130を介して受信する。表示依頼は、患者IDを含む。
【0094】
(S12)電子カルテ処理部120は、患者テーブル114を検索し、表示依頼が含む患者IDに対応するレコードを特定する。
(S13)電子カルテ処理部120は、特定したレコードに基づいて、端末装置200にカルテ画面440を表示させるためのHTMLファイルを作成する。電子カルテ処理部120は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにカルテ画面440を表示させる。
【0095】
(S14)電子カルテ処理部120、カルテ表示テーブル115に新たなレコードを作成し、患者IDと、閲覧中のユーザに対応するユーザIDとをそのレコードに登録する。なお、図示しないが、電子カルテ処理部120は、カルテ画面440の表示が終了すると、ステップS14でカルテ表示テーブル115に作成したレコードを削除する。
【0096】
図19は、ToDo作成画面の表示処理の例を示すフローチャート(その1)である。
図20は、ToDo作成画面の表示処理の例を示すフローチャート(その2)である。以下、
図19、
図20に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0097】
(S21)ToDo情報処理部130は、ToDo作成画面の表示依頼を受信する。例えば、端末装置200に表示されたToDo作成一覧画面410の新規作成ボタン411、またはToDo一覧画面420の新規作成ボタン421に対する押下操作が行われると、ToDo情報処理部130は、端末装置200から表示依頼を受信する。また、端末装置200に表示されたカルテ画面440のToDo作成ボタン441に対する押下操作が行われると、ToDo情報処理部130は、端末装置200からの表示依頼を電子カルテ処理部120を介して受信する。
【0098】
(S22)ToDo情報処理部130は、カルテ表示テーブル115を参照し、閲覧中のユーザに対してカルテ画面440が表示されているか否かを判定する。カルテ表示テーブル115にユーザのユーザIDが登録されたレコードがある場合に、カルテ画面440が表示されていると判定される。カルテ画面440が表示されている場合、ToDo情報処理部130は、処理を
図20のステップS31に進める。カルテ画面440が表示されていない場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS23に進める。
【0099】
(S23)ToDo情報処理部130は、患者情報の入力欄が無効化された状態(すなわち、入力不可能な状態)となっているToDo作成画面400を端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにToDo作成画面400を表示させる。
【0100】
(S24)ToDo作成画面400の確定ボタン404に対する押下操作が行われると、端末装置200は、ToDo作成画面400に設定された情報とともに登録指示を送信する。ToDo情報処理部130は、登録指示を設定情報とともに受信する。
【0101】
(S25)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112に新たなレコードを作成し、受信した設定情報をレコードに設定する。また、ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113にも新たなレコードを作成し、作成したレコードの各項目に初期値を設定する。すなわち、通知状態の項目に“未通知”が設定され、閲覧状態の項目に“未読”が設定され、保護状態の項目に“なし”が設定され、完了状態の項目に“未完了”が設定される。以上のステップS25の処理により、ToDo情報が管理サーバ100に登録される。
【0102】
(S31)ToDo情報処理部130は、患者情報の入力欄が有効化された状態(すなわち、入力可能な状態)となっているToDo作成画面400aを端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにToDo作成画面400aを表示させる。
【0103】
(S32)ToDo作成画面400aのチェックボックス401aにチェックが設定されると、端末装置200は、患者情報の表示依頼を送信する。ToDo情報処理部130は、ステップS37の登録指示の受信前に患者情報の表示依頼を受信した場合、処理をステップS33に進める。一方、患者情報の表示依頼を受信しなかった場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS37に進める。
【0104】
(S33)ToDo情報処理部130は、患者テーブル114を参照し、ステップS22でカルテ表示テーブル115から特定されたレコードに登録されている患者IDに対応するレコードを検索する。ToDo情報処理部130は、検索されたレコードから、患者IDに対応する患者名を特定する。
【0105】
(S34)ToDo情報処理部130は、患者IDおよび患者名と、その表示指示と、ひな形の入力欄404aを有効化する指示とを端末装置200に送信する。これにより、ToDo作成画面400aの患者IDの入力欄402aおよび患者名の入力欄403aに、送信された患者IDおよび患者名がそれぞれ設定される。また、ひな形の入力欄404aが、入力可能な状態に変化する。
【0106】
(S35)ひな形の入力欄404aに対してひな形を選択する操作が行われると、端末装置200は、選択されたひな形の名称を示す情報とともにひな形の適用指示を送信する。ToDo情報処理部130は、ステップS37の登録指示の受信前にひな形の適用指示を受信すると、処理をステップS36に進める。一方、ひな形の適用指示を受信しなかった場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS37に進める。
【0107】
(S36)ToDo情報処理部130は、ひな形テーブル116から、選択されたひな形の内容を取得する。ToDo情報処理部130は、取得したひな形の内容に基づき、ToDo作成画面400aの所定の入力欄にひな形に設定された情報を設定するように、端末装置200に指示する。これにより、ToDo作成画面400aの所定の入力欄に、ひな形に設定された情報が設定される。
【0108】
(S37)ToDo作成画面400aの確定ボタンに対する押下操作が行われると、端末装置200は、ToDo作成画面400aに設定された情報とともに、ToDo情報の登録指示を送信する。ToDo情報処理部130は、設定情報と登録指示とを受信する。
【0109】
(S38)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112に新たなレコードを作成し、受信した設定情報をレコードに設定する。また、ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113にも新たなレコードを作成し、作成したレコードの各項目に初期値を設定する。これにより、患者に関連するToDo情報が管理サーバ100に登録される。
【0110】
また、ToDo情報処理部130は、ステップS35で、退院サマリの作成を依頼するための“退院サマリ作成依頼”というひな形が選択された場合には、ToDo情報テーブル112に作成したレコードの退院サマリフラグを“1”に設定する。これにより、このToDo情報が退院サマリの作成を依頼するものであることが識別可能である。
【0111】
以上の
図19、
図20の処理によれば、ユーザは、患者のカルテ画面440を表示させている状態でのみ、その患者の情報をToDo作成画面400aに設定できる。これにより、患者に関するToDo情報を作成する際に、患者を誤って指定する可能性が低減される。
【0112】
なお、上記のステップS31〜S34では、ToDo情報処理部130は、まず、患者情報の入力欄を有効化したToDo作成画面400aを表示させる。そして、ToDo情報処理部130は、その後に患者情報の表示依頼を受信すると、患者IDの入力欄402aおよび患者名の入力欄403aに、それぞれ患者IDおよび患者名を設定する。しかし、他の例として、ToDo情報処理部130は、ステップS31の時点で、患者IDの入力欄402aおよび患者名の入力欄403aにそれぞれ患者IDおよび患者名を設定した状態のToDo作成画面400aを表示させてもよい。これにより、ユーザによる患者IDおよび患者名の入力作業をさらに効率化できる。
【0113】
図21は、ToDo情報の通知処理の例を示すフローチャートである。ToDo情報処理部130は、電子カルテ閲覧サービスにログイン中のユーザのそれぞれについて、以下の処理を一定時間ごとに実行する。以下、
図21に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0114】
(S41)ToDo情報処理部130は、処理対象のユーザを宛先とするToDo情報の中に、通知日時になったToDo情報があるか否かを判定する。具体的には、ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112から、処理対象のユーザを宛先とするレコードを特定し、さらに、それらの中から通知日時が現在の時刻と一致するレコードを特定する。該当するレコードが特定された場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS42に進める。該当するレコードがなかった場合、ToDo情報処理部130は、処理を終了する。
【0115】
(S42)ToDo情報処理部130は、電子カルテ処理部120に対して、処理対象のユーザにToDo情報の通知画像を表示するように依頼する。電子カルテ処理部120は、該当ユーザの患者一覧画面またはカルテ画面のユーザ情報領域(例えば、
図15のユーザ情報領域443)に、通知画像を表示させる。
【0116】
(S43)ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113からステップS41で特定されたToDo情報に対応するレコードを特定し、特定したレコードの通知状態の項目を“通知済み”に更新する。
【0117】
(S44)ユーザによって通知画像の選択操作が行われると、電子カルテ処理部120は、ToDo情報の表示をToDo情報処理部130に依頼する。ToDo情報処理部130は、ToDo情報の表示依頼を受信した場合、処理をステップS45に進める。一方、例えば、通知画像が一定時間表示されるものとすると、ToDo情報処理部130は、通知画像が表示されている時間内に表示依頼を受信しない場合、
図21の処理を終了する。
【0118】
(S45)ToDo情報処理部130は、ステップS41で特定されたToDo情報の内容を表示するToDo詳細画面430を表示するためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにToDo詳細画面430を表示させる。
【0119】
なお、例えば、ステップS41で複数のToDo情報が特定された場合、ToDo情報処理部130は、まず、特定されたToDo情報を選択するための選択画面を表示させる。そして、ToDo情報処理部130は、選択画面を通じて選択されたToDo情報を示すToDo詳細画面430を表示させる。また、他の例としては、ToDo情報処理部130は、ステップS45の時点では、ToDo情報の概要(例えば、タイトル)を表示する画面を表示させるだけにしてもよい。
【0120】
図22は、ToDo詳細画面の表示処理の例を示すフローチャートである。例えば、
図22は、ユーザ名“US2”がメニュー画面426の中から“詳細表示”を選択することで、処理が開始される。以下、
図22に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0121】
(S51)ToDo情報処理部130は、端末装置200aからToDo詳細画面430の表示依頼を受信する。例えば、ユーザは、端末装置200に表示されたToDo作成一覧画面410またはToDo一覧画面420において、ToDo情報の領域上で右クリック操作を行うことで、メニュー画面(例えば、
図13のメニュー画面426)を表示させる。ユーザがメニュー画面上の“詳細表示”を選択する操作を行うと、端末装置200は、ToDo情報のToDo IDとともにToDo詳細画面430の表示依頼を送信し、ToDo情報処理部130がこれを受信する。
【0122】
(S52)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112およびToDo状態テーブル113から、受信したToDo IDに対応するレコードを特定する。ToDo情報処理部130は、特定したレコードから取得した情報を基に、ToDo詳細画面430を端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにToDo詳細画面430を表示させる。
【0123】
(S53)ToDo詳細画面430の確定ボタン432に対する押下操作が行われると、端末装置200は、新規コメントの登録指示を、新規コメントの入力欄431に書き込まれたコメントとともに送信する。一方、ToDo詳細画面430の終了ボタン433に対する押下操作が行われると、端末装置200は、ToDo詳細画面430の表示終了指示を送信する。ToDo情報処理部130は、新規コメントの登録指示を受信した場合、処理をステップS54に進める。一方、ToDo情報処理部130は、表示終了指示を受信した場合、処理をステップS55に進める。
【0124】
(S54)ToDo情報処理部130は、受信したコメントを、ToDo情報テーブル112の該当レコードにおけるコメントの項目に追加登録する。
(S55)ToDo情報処理部130は、ToDo詳細画面430の表示を終了させる。例えば、ToDo情報処理部130は、ToDo詳細画面430の直前に表示されていた画面を表示させる。また、ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113の該当レコードにおいて、閲覧状態の項目に“未読”が設定されている場合、これを“既読”に更新する。
【0125】
次に、ToDo情報の内容を修正する場合について説明する。
図23は、ToDo作成一覧画面からToDo情報の内容を修正する場合の例を示す図である。ユーザは、例えば、ToDo作成一覧画面410a上の1つのToDo情報の領域にマウスカーソル411aを合わせた状態で右クリック操作を行うことで、メニュー画面412aを表示させる。メニュー画面412aには“詳細表示”や“修正”などが含まれており、ユーザが“修正”の選択操作を行うと、ToDo作成画面400cが表示される。
【0126】
ただし、患者に関連するToDo情報の修正は、その患者のカルテ画面が表示されている場合にのみ可能となっている。
図23の例では、マウスカーソル411aが合わせられているToDo情報は、患者ID“P1”の患者に関連するToDo情報となっている。このケースにおいて、メニュー画面412aが表示され、“修正”が選択されたとする。このとき、
図23のように、患者ID“P1”の患者についてのカルテ画面440が表示されている場合には、ToDo作成画面400cが表示され、ToDo情報を修正することが可能となる。一方、患者ID“P1”の患者についてのカルテ画面440が表示されていない場合には、ToDo情報を修正できないことを通知するための警告メッセージ450が表示される。警告メッセージ450には、例えば、患者のカルテ画面440を表示させてからToDo情報を修正することを案内する情報が記載されていてもよい。
【0127】
このように、ユーザは、患者のカルテ画面440を表示させている場合にのみ、その患者に関連するToDo情報を修正できる。これにより、ユーザが患者のカルテの内容を確認せずに、その患者に関連するToDo情報を修正することが防止される。よって、ユーザがToDo情報を誤って修正する可能性を低減できる。
【0128】
図24は、ToDo情報の修正処理の例を示すフローチャートである。以下、
図24に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(S61)ToDo情報処理部130は、端末装置200からToDo情報の修正依頼を、そのToDo情報のToDo IDとともに受信する。
【0129】
(S62)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112を参照し、受信したToDo IDに対応するレコードに患者IDが設定されているか否かを判定する。ここで、患者IDが設定されていない場合、すなわち、ToDo情報が患者に関連しない場合には、ToDo情報処理部130は、処理をステップS64に進める。
【0130】
一方、患者IDが設定されている場合、ToDo情報処理部130は、カルテ表示テーブル115を参照し、ToDo情報テーブル112に設定されていた患者IDと、閲覧中のユーザのユーザIDとを含むレコードが登録されているか否かを判定する。該当レコードが登録されている場合、ユーザが閲覧する端末装置200に患者のカルテ画面440が表示されている。この場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS64に進める。一方、該当レコードが登録されていない場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS63に進める。
【0131】
(S63)ToDo情報処理部130は、警告メッセージ450を端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザに警告メッセージ450を表示させる。そして、ToDo情報処理部130は、処理を終了する。これにより、患者のカルテを表示させていない状態において、その患者に関連するToDo情報を修正することが不可能になる。
【0132】
(S64)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112を参照し、受信したToDo IDに対応するレコードを特定する。ToDo情報処理部130は、特定したレコードに含まれる情報が設定されたToDo作成画面400cを端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにToDo作成画面400cを表示させる。
【0133】
(S65)ToDo情報処理部130は、ToDo作成画面400cの確定ボタンに対する押下操作に応じて、修正の確定指示を端末装置200から受信する。このとき、ToDo情報処理部130は、ToDo作成画面400cに設定された情報も受信する。
【0134】
(S66)ToDo情報処理部130は、ステップS64で特定したレコードを、受信した情報に基づいて修正する。なお、ToDo情報に登録されていたコメントは、消去されずにそのまま維持される。
【0135】
(S67)ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113を参照し、ステップS61で受信したToDo IDに対応するレコードを特定する。ToDo情報処理部130は、特定したレコードの通知状態の項目に“通知済み”と設定されているか否かを判定する。“通知済み”と設定されている場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS68に進める。“未通知”と設定されている場合、ToDo情報処理部130は、処理を終了する。
【0136】
(S68)ToDo情報処理部130は、ステップS64で特定したToDo情報テーブル112のレコードにおいて、通知日時を現在の時刻に更新する。この場合、
図21に示した通知処理によって、ToDo情報が宛先のユーザに対して即時通知される。このように、宛先のユーザに対してすでに通知済みのToDo情報が修正された場合には、そのToDo情報が宛先のユーザに対して再度通知される。これにより、ToDo情報が通知済みであっても、そのToDo情報の内容が修正されたことを宛先のユーザに確実に認識させることができる。
【0137】
また、ToDo情報処理部130は、ステップS67で特定したToDo状態テーブル113のレコードにおいて、閲覧状態が“既読”である場合には“未読”に更新する。この処理により、宛先のユーザについてのToDo一覧画面420においては、修正されたToDo情報の既読の表示欄が“既読”から“未読”に更新される。これにより、宛先のユーザは、そのToDo情報の内容を閲覧済みであっても、修正後のToDo情報を未読であると認識できる。よって、修正されたToDo情報の内容を宛先のユーザが確認し忘れる可能性を低減できる。
【0138】
次に、ToDo情報を削除する場合について説明する。
図25は、ToDo情報を削除する場合の例を示す図である。ユーザは、例えば、ToDo作成一覧画面410b上の1つのToDo情報の領域にマウスカーソル411bを合わせた状態で右クリック操作を行うことで、メニュー画面412bを表示させる。メニュー画面412bには前述の“修正”に加えて“削除”も含まれており、ユーザが“削除”の選択操作を行うと、ToDo情報を削除することができる。
【0139】
ここで、ToDo情報が未通知の場合には、宛先のユーザはそのToDo情報を確認していない可能性が高い。このため、ToDo情報が未通知の場合には、宛先のユーザが通知者以外のユーザであっても、そのToDo情報が削除されても特に大きな影響がない。一方、ToDo情報が通知済みの場合には、宛先のユーザはそのToDo情報を確認し、するべき作業として認識している可能性がある。また、例えば、その作業が重要と考えたユーザが、ToDo情報が自動削除されないようにToDo情報の保護状態を“保護”に設定している可能性もある。そのため、通知済みのToDo情報を削除することは、宛先のユーザの行動予定や心理状態に影響を与える可能性がある。
【0140】
そこで、ToDo情報処理部130は、通知済みのToDo情報の削除が指示された場合、すぐに削除を実行せずに、本当に削除してよいかを確認するための確認メッセージを含む確認画面460を表示させる。確認画面460には、削除を許可する許可ボタン461と許可しない不許可ボタン462とを含む。ユーザは、確認の上で削除を実行する場合には許可ボタン461の押下操作を行い、ToDo情報の削除を実行させる。一方、ユーザは、不許可ボタン462の押下操作を行うことで、ToDo情報の削除をキャンセルさせることができる。このような手順により、通知済みのToDo情報を削除することの影響をユーザに認識させた上で、そのToDo情報の削除を実行することができる。
【0141】
また、ToDo情報処理部130は、許可ボタン461の押下操作が行われた場合、宛先のユーザがToDo情報を保護している場合でも、そのToDo情報を強制的に削除する。この処理によれば、削除操作を行うユーザが、宛先のユーザへの影響を認識してもなおToDo情報を削除しようとしていることから、そのユーザの意思を宛先のユーザより優先させてToDo情報を削除することができる。
【0142】
図26は、ToDo情報の削除処理の例を示すフローチャートである。以下、
図26に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(S71)ToDo情報処理部130は、端末装置200から、削除依頼をToDo IDとともに受信する。
【0143】
(S72)ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113を参照し、受信したToDo IDに対応するレコードにおける通知状態の項目が、通知済みであるか否かを判定する。通知済みの場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS73に進める。通知済みでない場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS76に進める。
【0144】
(S73)ToDo情報処理部130は、削除するかを確認するための確認画面460を端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザに確認画面460を表示させる。
【0145】
ユーザは、確認画面460上の許可ボタン461または不許可ボタン462を押下する。端末装置200は、ユーザが許可ボタン461を押下した場合、削除実行依頼を管理サーバ100に送信する。また、端末装置200は、ユーザが不許可ボタン462を押下した場合、削除依頼の取消指示を管理サーバ100に送信する。
【0146】
(S74)ToDo情報処理部130は、ToDo情報の削除を実行するか否かを判定する。削除実行依頼を受信した場合、ToDo情報処理部130は、削除を実行すると判定して、処理をステップS75に進める。削除依頼の取消指示を受信した場合、ToDo情報処理部130は、削除を実行せずに処理を終了する。
【0147】
(S75)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112およびToDo状態テーブル113から、ステップS71で受信したToDo IDに対応するレコードを削除して、ToDo情報を削除する。このとき、ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブルにToDo情報を保護することが登録されていた場合でも、ToDo情報を削除する。
【0148】
(S76)ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113を参照し、ステップS71で受信したToDo IDに対応するレコードにおいて、保護状態の項目に保護することが登録されているか否かを判定する。保護することが登録されている場合、ToDo情報処理部130は、削除を実行せずに処理を終了する。一方、保護することが登録されていない場合、ToDo情報処理部130は、処理をステップS77に進める。
【0149】
(S77)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112およびToDo状態テーブル113から、ステップS71で受信したToDo IDに対応するレコードを削除して、ToDo情報を削除する。
【0150】
次に、退院サマリの作成について説明する。
退院サマリとは、入院患者の退院時に医師によって作成される文書であり、例えば、入院中の病状の経過や治療行為が記述される。
図15に示したように、ユーザは、患者のカルテ画面440に表示された退院サマリボタン442に対する押下操作を行うことで、退院サマリを作成するための退院サマリ作成画面を表示させることができる。
【0151】
図27は、退院サマリ作成画面の例を示す図である。退院サマリ作成画面470は、例えば、診断名、入院までの経過、入院時現症、入院後臨床経過、退院処方などの入力欄を有する。ユーザは、例えば、患者のカルテ画面440を参照しながら、上記の入力欄に必要事項を書き込んでいく。また、退院サマリ作成画面470は、確定ボタン471を含む。ユーザは、退院サマリ作成画面470に書き込んだ内容を確定して登録する場合、確定ボタン471を押下する操作を行う。
【0152】
ところで、
図17に示したように、ユーザは、退院サマリの作成を依頼するためのToDo情報を登録することができる。このToDo情報には、作成時に“退院サマリ作成依頼”のひな形が利用されることで、退院サマリ作成依頼のToDo情報であることが関連付けて記録される。具体的には、
図20のステップS38において、ToDo情報テーブル112に登録されたレコードの退院サマリフラグが“1”に設定される。
【0153】
ここで、ユーザがある患者についての退院サマリ作成画面470の確定ボタン471を押下して退院サマリの登録操作を行ったとき、このユーザ宛てのToDo情報の中に、同じ患者の退院サマリの作成を依頼するためのToDo情報が存在する場合がある。以下、このToDo情報を“関連ToDo情報”と記載する。
【0154】
この場合、
図27に示すように、関連ToDo情報を完了させるかを確認するための完了確認画面480が表示される。完了確認画面480は、関連ToDo情報を完了させるための完了指示ボタン481と、関連ToDo情報を完了させずに画面を閉じさせる終了ボタン482を含む。ユーザは、完了指示ボタン481を押下する操作を行うことで、完了を指示するためにToDo一覧画面420をあらためて表示させることなく、関連ToDo情報を完了させることができる。これにより、ユーザの操作負荷が軽減される。
【0155】
また、医師によって退院サマリが作成されると、作成された退院サマリが、承認のためにあらかじめ決められた別の医師に回送される場合がある。そこで、ToDo情報処理部130は、上記手順で関連ToDo情報を完了させると、退院サマリの承認を依頼するためのToDo作成画面を自動的に表示させる。
【0156】
図28は、退院サマリ承認依頼のToDo作成画面の例を示す図である。例えば、ユーザ名“US2”のユーザ宛の退院サマリ作成依頼のToDo情報について、
図27の完了指示ボタン481の押下によって完了が指示された場合に、
図28に示すToDo作成画面400dが表示される。また、作成された退院サマリは、患者ID“P1”、患者名“PN1”の患者についてのものであったとする。さらに、ユーザテーブル111において、ユーザ名“US2”のユーザの指導医として、ユーザ名“US11”のユーザが登録されているとする。
【0157】
この場合、ひな形テーブル116から退院サマリ承認依頼のひな形が自動的に選択され、ToDo作成画面400dのタイトル、内容の入力欄に、選択されたひな形に基づくテキストが設定される。内容の入力欄のテキストには、
図28の例のように、患者名と患者IDとが自動的に設定されてもよい。また、宛先の欄は、ユーザ名“US2”のユーザの指導医に対応するユーザ名“US11”が自動的に設定される。さらに、患者の入力欄では、
図28の例のように、チェックボックスに自動的にチェックが設定され、患者ID、患者名が自動的に設定されてもよい。
【0158】
このように、ある特定の作業を示すToDo情報の完了操作が行われた場合に、その作業にあらかじめ対応付けられた別の作業を示すToDo情報を作成するためのToDo作成画面400dが自動的に表示される。これにより、ユーザの作業負荷を軽減できる。また、次に実行すべき作業をユーザが正確に認識して、その作業を行うためのToDo情報を作成できるようになる。さらに、表示されたToDo作成画面400dでは、あらかじめ決められたひな形が自動的に選択されたり、宛先や患者情報などが自動的に設定されることで、ユーザの作業負荷を軽減できるとともに、作業の正確性を向上させることができる。
【0159】
図29は、退院サマリ作成を起点とした一連の処理の例を示すフローチャートである。例えば、
図29は、カルテ画面440の退院サマリボタン442をユーザ名“US2”が押下することで、処理が開始する。以下、
図29に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0160】
(S81)患者のカルテを表示するカルテ画面440に表示された退院サマリボタン442に対する押下操作が行われると、電子カルテ処理部120は、端末装置200から退院サマリ作成画面470の表示依頼を受信する。
【0161】
(S82)電子カルテ処理部120は、退院サマリ作成画面470を端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。電子カルテ処理部120は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザに退院サマリ作成画面470を表示させる。
【0162】
(S83)ユーザは、退院サマリ作成画面470に対して必要事項を書き込んだ後、確定ボタン471を押下する。端末装置200は、退院サマリの内容が確定されたことを示す確定通知を、書き込まれた退院サマリの内容とともに管理サーバ100に送信する。電子カルテ処理部120は、確定通知を受信すると、受信した退院サマリの内容を記憶部110に格納する。
【0163】
(S84)電子カルテ処理部120は、関連ToDo情報があるか否かを判定する。具体的には、電子カルテ処理部120は、ToDo情報テーブル112を参照し、退院サマリを作成したユーザが宛先に設定されているレコードの中から、退院サマリフラグが“1”であるレコードを特定する。さらに、電子カルテ処理部120は、特定されたレコードの中から、作成された退院サマリに対応する患者の患者IDが設定されているレコードを特定する。特定されたレコードが、関連ToDo情報のレコードとなる。なお、退院サマリに対応する患者の患者IDは、退院サマリ作成画面470の直前に表示されていたカルテ画面440に対応する患者IDとして特定される。
【0164】
電子カルテ処理部120は、上記条件に該当するレコードが特定された場合、処理をステップS85に進める。一方、電子カルテ処理部120は、上記条件に該当するレコードが存在しなかった場合、処理を終了する。
【0165】
(S85)電子カルテ処理部120は、完了確認画面480を端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。電子カルテ処理部120は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザに完了確認画面480を表示させる。
【0166】
(S86)ユーザによって完了確認画面480の完了指示ボタン481が押下されると、端末装置200は、完了指示を管理サーバ100に送信する。電子カルテ処理部120は、完了指示を受信した場合、処理をステップS87に進める。一方、ユーザによって完了確認画面480の終了ボタン482が押下されると、端末装置200は、終了指示を管理サーバ100に送信する。電子カルテ処理部120は、終了指示を受信した場合、処理を終了する。
【0167】
(S87)電子カルテ処理部120は、ステップS84で特定された関連ToDo情報のToDo IDをToDo情報処理部130に通知して、関連ToDo情報の完了を依頼する。ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113を参照し、通知されたToDo IDに対応するレコードの完了状態を“完了”に更新して、関連ToDo情報を完了させる。
【0168】
(S88)ToDo情報処理部130は、通知されたToDo IDに対応するToDo情報テーブル112のレコードと、退院サマリ承認依頼のひな形とに基づいて、ToDo作成画面400dを端末装置200に表示させるためのHTMLファイルを作成する。ToDo情報処理部130は、作成したHTMLファイルを端末装置200に送信して、端末装置200のWebブラウザにToDo作成画面400dを表示させる。
【0169】
(S89)ToDo作成画面400dの確定ボタンに対する押下操作が行われると、端末装置200は、ToDo作成画面400dに設定された情報とともに、ToDo情報の登録指示を送信する。ToDo情報処理部130は、設定情報と登録指示とを受信する。
【0170】
(S90)ToDo情報処理部130は、ToDo情報テーブル112に新たなレコードを作成し、受信した設定情報をレコードに設定する。また、ToDo情報処理部130は、ToDo状態テーブル113にも新たなレコードを作成し、作成したレコードの各項目に初期値を設定する。これにより、退院サマリ承認依頼のToDo情報が管理サーバ100に登録される。
【0171】
なお、第1の実施の形態の情報処理は、作業管理装置1に用いられるプロセッサに、プログラムを実行させることで実現できる。第2の実施の形態の情報処理は、プロセッサ101にプログラムを実行させることで実現できる。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録できる。例えば、プログラムを記録した記録媒体は、プログラムを流通させることで配布することができる。また、電子カルテ処理部120、ToDo情報処理部130を実現するプログラムは、別個のプログラムとして各プログラムを別個に配布することができる。電子カルテ処理部120、ToDo情報処理部130は、別個のコンピュータにより実現されてもよい。