(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パイプ(P)に倒立U字状として外嵌状に配設されるUボルト(1)と、該Uボルト(1)の各ボルト端部(1a)が挿通する貫孔(29)を有する連結部材(2)と、上記ボルト端部(1a)に螺着するナット(3)と、上記パイプ(P)を下方から支持する前後一対の起立片部(50)(50)を有するコの字型のベース板部材(5)と、を備え、
上記ベース板部材(5)の各上記起立片部(50)には、前後方向に窓部(6)が貫設され、
上記連結部材(2)は上記窓部(6)に差込まれる差込片部(7)を有し、
上記差込片部(7)に切欠き状に形成された係止雌部(81)と、上記窓部(6)の内周縁部(60)の一部をもって形成された係止雄部(82)と、から成る係止手段(8)を備え、
上記Uボルト(1)と上記ナット(3)の締付状態で上記係止手段(8)が上記連結部材(2)の前後方向移動を規制して、上記連結部材(2)を上記ベース板部材(5)に固定するように構成したことを特徴とする配管支持装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来は、支持部材92と支柱筒部材94とを溶接にて固着する(
図13(a)参照)と共に、支柱筒部材(スタンドパイプ)94と台座部材(ベースプレート)95とを溶接にて固着していた(
図13(b)参照)ため、製造に手間と時間がかかるといった問題や、熟練した溶接の技量が必要になるといった問題や、ひずみやスパッタが発生して品質や美観を損ねるといった問題があった。また、溶接ひずみを防ぐために、各部材の肉厚を大きくする必要があり装置全体が重くなるといった問題もあった。
【0005】
そこで、本発明は、溶接が不要で、容易かつ迅速に製造でき、しかも、軽量で使い勝手の良い配管支持装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の配管支持装置は、パイプに倒立U字状として外嵌状に配設されるUボルトと、該Uボルトの各ボルト端部が挿通する貫孔を有する連結部材と、上記ボルト端部に螺着するナットと、上記パイプを下方から支持する前後一対の起立片部を有するコの字型のベース板部材と、を備え、上記ベース板部材の各上記起立片部には、前後方向に窓部が貫設され、上記連結部材は上記窓部に差込まれる差込片部を有し、上記差込片部に切欠き状に形成された係止雌部と、上記窓部の内周縁部の一部をもって形成された係止雄部と、から成る係止手段を備え、上記Uボルトと上記ナットの締付状態で上記係止手段が上記連結部材の前後方向移動を規制して、上記連結部材を上記ベース板部材に固定するように構成したものである。
【0007】
また、上記窓部の内周縁部は、左右方向に長い矩形の左右上隅部を埋める小凸部を有する段付き矩形状であり、上記係止雄部は上記小凸部をもって形成され、上記連結部材は、水平面状の十字状板部材であって、上記貫孔を有する締付用片部を左右一対有すると共に、上記差込片部を前後一対有し、かつ、上記差込片部の左右縁部に上記係止雌部を有するものである。
また、上記ベース板部材は、各起立片部に上記窓部を左右一対有し、上記窓部は、上下方向に長い矩形の左右内方隅部を埋める小凸部を有する段付き矩形状であり、上記係止雄部は上記小凸部をもって形成され、上記連結部材は、上記貫孔を左右夫々に有する水平面状の第1板部材と、該第1板部材に直交面状に配設され上記第1板部材が左右方向に挿通される左右一対の鉛直面状の第2板部材と、を備え、上記第2板部材は、上記差込片部を前後一対有し、かつ、上記差込片部の上下縁部に上記係止雌部を有するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、溶接が不要で、熟練した技量が無くとも容易かつ迅速に製造することができる。つまり、製作工程の平準化や迅速化を実現できる。また、溶接による不具合が無くなって生産効率を向上できると共に、品質や美観を安定させることができる。十分な強度と耐振動性を発揮できる。各部材の肉厚を薄くでき、装置全体の軽量化やコストダウンに貢献できる。持ち運びが容易となって使い勝手が良く、配管支持作業をスムーズに行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
本発明に係る配管支持装置は、
図1に示すように、パイプPに倒立U字状として外嵌状に配設されるUボルト1と、Uボルト1の各ボルト端部1aが挿通する貫孔29を有する連結部材2と、ボルト端部1aに螺着するナット3と、パイプPを下方から支持する前後一対の起立片部50,50を有するベース板部材5と、を備えている。
【0011】
図1乃至
図3に示すように、ベース板部材5は、設置面に載置される水平面状の基板部51と、基板部51の前後縁部に上方突出状に設けた起立片部50,50と、を有するコの字状(横倒コの字状)であって、1枚の板材をプレス機等によって曲げ加工(塑性加工)したものである。
【0012】
各起立片部50には、前後方向に開口する連結用の窓部6を貫設している。
窓部6の内周縁部60は、左右方向に長い矩形の左右上隅部61,61(
図3参照)を埋める連結用の小凸部62,62を有する段付き矩形状である。
言い換えると、窓部6は、左右方向に長い矩形状の左右幅広部(第1窓部)と、左右幅広部の上縁に連設された矩形状の左右幅狭部(第2窓部)と、を有し、内周縁部60が扁平凸の字状である。
【0013】
また、各起立片部50の上縁部50aは、パイプPの外周面に沿って当接するように下方へ窪む円弧状に形成している。また、上縁部50aの左右中央部(底部)に逃がし凹部50bを形成している。逃がし凹部50bによってパイプPを上縁部50aに広く密着させることが可能となり、パイプ支持が安定する。
【0014】
次に、
図1と
図4と
図5に示すように、連結部材2は、一枚の板材から成る水平面状の十字状板部材20であって、貫孔29が上下方向に貫設された締付用片部28を左右一対有すると共に、窓部6に差込まれる差込片部7を前後一対有している。
差込片部7は、左右縁部7a,7bに切欠き状に形成されたコの字状の係止雌部81,81を有している(各差込片部7は、左右一対の係止雌部81,81を有している)。
【0015】
そして、差込片部7の係止雌部81と、窓部6の内周縁部60の一部である小凸部62をもって形成された係止雄部82と、から成る係止手段8を備えている。
【0016】
ここで、配管支持装置の構成と作用を使用方法と合わせて説明する。
先ず、ベース板部材5の前後一方の窓部6の左右幅広部に、前後一方の差込片部7を、起立片部50と起立片部50の間から挿通させ、その後、前後他方の窓部6の左右幅広部に前後他方の差込片部7を、起立片部50と起立片部50の間から挿通させて、4つの係止雌部81と、4つの係止雄部82とを、各々、上下方向に対面状に配設する。
【0017】
そして、ベース板部材5の上縁部50aに外周面が当接しているパイプPに対して、Uボルト1を倒立U字状として外嵌状に配設し、各ボルト端部1aを、貫孔29に挿通させる。次に、各貫孔29に挿通したボルト端部1aに図示省略のワッシャー部材を挿通させた後に、ナット3を螺着させる。
【0018】
ナット3を螺進させると、パイプPは、Uボルト1の弯曲状中間部とベース板部材5の上縁部50aによって挟持され、十字状板部材20がパイプP側へ引き寄せられる(ナット3によって押し上げられる)。差込片部7が、窓部6の左右幅広部から左右幅狭部(窓下部から窓上部)に移動し、係止雌部81に係止雄部82が差込まれると共に、差込片部7の上面が窓部6の上縁部に当接(圧接)する。
【0019】
従って、Uボルト1とナット3の締付状態で、係止雌部81と係止雄部82の係合が保持され、連結部材2の前後方向移動が規制され、十字状板部材20がベース板部材5に固定される。即ち、係止手段8は、Uボルト1とナット3でパイプPをベース板部材5に固定するための締付力を巧みに利用して、十字状板部材20とベース板部材5とを相互に固定する。
【0020】
また、上記締付状態で、係止雌部81の奥底面と、係止雄部82(小凸部62)の左右内方面とが、当接乃至近接して(微小間隙寸法をもって)対面状に配設されることで、言い換えると、差込片部7において左右一対の係止雌部81,81の間の左右幅狭差込部70(
図5参照)が窓部6の左右幅狭部に差込まれることで、連結部材2の左右方向移動が規制され、十字状板部材20がベース板部材5に固定される。
また、上記締付状態で、差込片部7の上面と窓部6の上縁部の当接(圧接)が保持され、上下方向の移動が規制され、十字状板部材20がベース板部材5に固定される。
【0021】
なお、各ボルト端部1aには、ナット3を2つ螺着させて、ダブルナット作用による緩み止め対策を行う。
また、ベース板部材5は、基板部51に、起立片部50よりも左右外方へ延伸させた左右一対の被ガイド片部51a,51a(
図3参照)を有している。
図1に示すように、設置面に固着した左右一対のガイドレール部材59に被ガイド片部51aを対応させ、前後方向スライド自在に設置面に載置される(上下左右方向移動はガイドレール部材59によって規制される)。従って、熱によるパイプPの(パイプ軸心方向の)伸縮に対応(追従)可能としている。なお、図示省略するが、ベース板部材5を、設置面にボルトナット結合や溶接によって固着するも良い。
【0022】
次に、他の実施形態について説明する。
図6に示すように、Uボルト1と、Uボルト1の各ボルト端部1aが挿通する貫孔29を有する連結部材2と、ボルト端部1aに螺着するナット3と、パイプPを下方から支持するベース板部材5と、を備えている。
【0023】
連結部材2は、貫孔29が上下方向に貫設された左右一対の締付用片部28,28を有する水平面状の1枚の(帯板状の)第1板部材21と、第1板部材21に直交面状に配設され第1板部材21が左右方向に挿通する左右一対の鉛直面状の(帯板状の)第2板部材22,22と、を備えている。
【0024】
さらに、連結部材2は、1枚の第1板部材21と2枚の第2板部材22,22を着脱自在に(工具無しで)組付け可能な係合組付け手段10を具備している。
係合組付け手段10は、
図9と
図10に示すように、第1板部材21に形成された組付け用雌部11と、
図11と
図12に示すように、第2板部材22に左右方向に貫設した組付け用窓部13の内周縁部14の一部をもって形成された組付け用雄部12と、から成る。
【0025】
先ず、
図9と
図10に示すように、第1板部材21は、前後縁部21a,21bに切欠き状に形成されたコの字状の組付け用雌部11,11を、左右一対有している。つまり、1枚の第1板部材21において、前後左右に組付け用雌部11を配設し、合計で4つ設けている。
【0026】
次に、
図11と
図12に示すように、第2板部材22には、前後中間部に左右方向に開口する組付け用窓部13を貫設している。
組付け用窓部13の内周縁部14は、前後方向に長い矩形の前後上隅部15,15(
図12参照)を埋める組付け用小凸部16,16を有する段付き矩形状である。
言い換えると、組付け用窓部13は、前後方向に長い矩形状の前後幅広部(組付け用第1窓部)と、前後幅広部の上縁に連設された矩形状の前後幅狭部(組付け用第2窓部)と、を有し、内周縁部14が扁平凸の字状である。
そして、組付け用窓部13の内周縁部14の一部である組付け用小凸部16をもって、組付け用雄部12を形成している。
【0027】
また、第2板部材22は、差込片部7を前後一対有し、各差込片部7は、上下縁部7c,7dに切欠き状に形成されたコの字状の係止雌部81,81を有している。つまり、1枚の第2板部材22において、前後上下に係止雌部81を配設し、合計で4つ設けている。
【0028】
次に、
図6乃至
図8に示すように、ベース板部材5は、各起立片部50に窓部6を左右一対有している。つまり、窓部6を、前後左右に合計4つ設けている。言い換えると、
図7に示すように、ベース板部材5は、左右一方側に配設される前後一対の窓部6A,6Cと、左右他方側に配設される前後一対の窓部6B,6Dと、を有している。
【0029】
窓部6の内周縁部60は、上下方向に長い矩形の左右内方隅部66,66(
図8参照)を埋める小凸部67,67を有する段付き矩形状である。
言い換えると、窓部6は、左右外方側に配設され上下方向に長い矩形状の上下幅広部(第1窓部)と、左右内方側に配設され上下幅広部の左右内縁に連設された矩形状の上下幅狭部(第2窓部)と、を有し、内周縁部60が扁平横倒凸の字状である。
【0030】
そして、差込片部7の係止雌部81と、窓部6の内周縁部60の一部である小凸部67をもって形成された係止雄部82と、から成る係止手段8を備えている。
【0031】
ここで、他の実施形態の構成と作用を使用方法と合わせて説明する。
先ず、ベース板部材5の左右一方の窓部6A,6C(
図7参照)の上下幅広部に、一方の第2板部材22を串差し状に挿通させると共に、左右他方の窓部6B,6D(
図7参照)の上下幅広部に他方の第2板部材22を串差し状に挿通させる。その後、各第2板部材22の組付け用窓部13の前後幅広部に第1板部材21を串差し状に挿通させる。
【0032】
第2板部材22の差込片部7を、窓部6の上下幅広部から上下幅狭部(窓部6内において左右外方側から左右内方側)へ移動させて、第2板部材22の係止雌部81に、ベース板部材5の係止雄部82を差込む(嵌め込む)。すると、第1板部材21の組付け用雌部11と、左右一対の第2板部材22,22の組付け用雄部12とを、対応させることが可能となる。4つの組付用雌部11と、4つの組付け用雄部12とを、夫々、上下方向に対面状に配設する。
【0033】
そして、ベース板部材5の上縁部50aに外周面が当接しているパイプPに対して、Uボルト1を倒立U字状として外嵌状に配設し、各ボルト端部1aを、貫孔29に挿通させる。
次に、各貫孔29に挿通したボルト端部1aに図示省略のワッシャー部材を挿通させた後に、ナット3を螺着させる。
【0034】
ナット3を螺進させると、パイプPは、Uボルト1とベース板部材5によって挟持され、第1板部材21がナット3にて押し上げられる。第1板部材21は、組付け用窓部13の前後幅広部(窓下部)から前後幅狭部(窓上部)に移動し、組付け用雌部11に組付け用雄部12が差込まれると共に、第1板部材21の上面が組付け用窓部13の上縁部に当接(圧接)する。言い換えると、第1板部材21の前後一対の組付け用雌部11,11の間の前後幅狭組付け部26(
図10参照)が、組付け用窓部13の前後幅狭部に差込まれる(嵌め込まれる)。
【0035】
つまり、Uボルト1とナット3の締付状態で、係合組付け手段10により、第1板部材21が第2板部材22から左右方向へ抜けるのを規制すると共に、第1板部材21に対して第2板部材22が左右方向移動するのを規制し、第1板部材21と、左右一対の第2板部材22,22と、を相互に固定する。
【0036】
さらに、Uボルト1とナット3の締付状態で、係止雌部81と係止雄部82の係合が保持され(係止手段8により)、連結部材2の前後方向移動及び上下方向移動が規制され、連結部材2がベース板部材5に固定される。
【0037】
また、上記締付状態で、各第2板部材22の左右内側面が、各窓部6の左右内方側の面に当接乃至近接して(微小間隙寸法をもって)対面状に配設されることで、言い換えると、差込片部7において上下一対の係止雌部81,81の間の上下幅狭差込部71(
図12参照)が窓部6の上下幅狭部に差込まれることで、各第2板部材22が、窓部6の上下幅狭部から上下幅広部(左右外方)へ移動するのを規制される。従って、連結部材2全体としての左右方向移動が規制され、連結部材2がベース板部材5に固定される。
【0038】
即ち、Uボルト1とナット3でパイプPをベース板部材5に固定するための締付力を巧みに利用して、第1板部材21と第2板部材22とを相互に固定すると共に、ベース板部材5と左右一対の第2板部材22,22とを相互に固定する。
他の構成及び作用効果は、
図1乃至
図5を用いて説明した実施形態と同様である。
【0039】
なお、本発明は、設計変更可能であって、係止雄部82は、内周縁部60の一部であれば良く(小凸部62,67で形成されるものに限らず)、矩形の辺部とするも良い。また、係止雄部82は窓部6の内周縁部60の左右中間部や上下中間部に設けるも良い。
なお、本発明の説明を容易にするために、ベース板部材5を、水平面状の設置面に載置した場合を基準姿勢とし、パイプPの軸心方向(長手方向)を前後方向と呼んで、方向を説明している。従って、方向を基に、使用状態の姿勢を限定するものではない。なお、
図1と
図3及び
図6と
図8に於て、図面を見やすくするためのパイプPを二点鎖線にて(透明に)図示している。また、
図6に於てガイドレール部材59を図示省略している。
【0040】
以上のように、本発明の配管支持装置は、パイプPに倒立U字状として外嵌状に配設されるUボルト1と、該Uボルト1の各ボルト端部1aが挿通する貫孔29を有する連結部材2と、上記ボルト端部1aに螺着するナット3と、上記パイプPを下方から支持する前後一対の起立片部50,50を有するコの字型のベース板部材5と、を備え、上記ベース板部材5の各上記起立片部50には、前後方向に窓部6が貫設され、上記連結部材2は上記窓部6に差込まれる差込片部7を有し、上記差込片部7に切欠き状に形成された係止雌部81と、上記窓部6の内周縁部60の一部をもって形成された係止雄部82と、から成る係止手段8を備え、上記Uボルト1と上記ナット3の締付状態で上記係止手段8が上記連結部材2の前後方向移動を規制して、上記連結部材2を上記ベース板部材5に固定するように構成したので、溶接を用いることなく製造できる。つまり、熟練した溶接の技量が不要で、容易かつ迅速に製造することができる。また、溶接による不具合が無くなって生産効率を向上できると共に、品質や美観を安定させることができる。各部材の肉厚を薄くできる。例えば、
図13の従来技術に用いていた板素材や筒素材の肉厚を100%とすると、ベース板部材5や連結部材2の板厚を75%程度に抑えることができ、軽量化や製造コストの削減に大きく貢献できる。また、連結部材2やベース板部材5は板材から成るため、プレス加工機による曲げや打ち抜き加工、或いは、レーザー切断機やワイヤーカット(放電加工機)等による形抜き加工によって、製造の自動化が容易で、生産効率を向上できる。また、設置面からのパイプPまでの支持高さ寸法等を高精度に加工できる。分解状態で持ち運びが可能で、高所や狭所への搬入・設置が容易となって使い勝手が良く、配管支持作業をスムーズに行うことができる。また、Uボルト1とナット3の締付力を利用した雄雌(凹凸)による係止手段8にて組み立てることができるため、ナット3を締め付けるための工具以外の工具が不要で配管支持作業が容易である。
【0041】
また、上記窓部6の内周縁部60は、左右方向に長い矩形の左右上隅部61,61を埋める小凸部62,62を有する段付き矩形状であり、上記係止雄部82は上記小凸部62をもって形成され、上記連結部材2は、水平面状の十字状板部材20であって、上記貫孔29を有する締付用片部28を左右一対有すると共に、上記差込片部7を前後一対有し、かつ、上記差込片部7の左右縁部7a,7bに上記係止雌部81,81を有するので、ベース板部材5と連結部材2を配管現場で容易かつ迅速に組み付ける(固定する)ことができる。構造がシンプルで部品点数が少なく、製造を容易に行うことができる。係止雌部81と係止雄部82の係合を目視にて容易に確認でき組立てミスを防止でき、安全性を向上できる。特に、パイプPの外径が20mm〜199mm(例えば、呼び径が15A〜150A)といった小型乃至中型のパイプPに好適である。
【0042】
また、上記ベース板部材5は、各起立片部50に上記窓部6を左右一対有し、上記窓部6は、上下方向に長い矩形の左右内方隅部66,66を埋める小凸部67,67を有する段付き矩形状であり、上記係止雄部82は上記小凸部67をもって形成され、上記連結部材2は、上記貫孔29を左右夫々に有する水平面状の第1板部材21と、該第1板部材21に直交面状に配設され上記第1板部材21が左右方向に挿通される左右一対の鉛直面状の第2板部材22,22と、を備え、上記第2板部材22は、上記差込片部7を前後一対有し、かつ、上記差込片部7の上下縁部7c,7dに上記係止雌部81,81を有するので、構造がシンプで、製造を容易に行うことができる。係止雌部81と係止雄部82の係合を目視にて容易に確認でき組立てミスを防止でき、安全性を向上できる。Uボルト1とナット3を強い力で締め付けることができる。例えば、パイプPの外径が100mm〜650mm(呼び径が100A〜600A)といった中型乃至大型のパイプP(Uボルト1とナット3の締付力が非常に大きく、連結部材2に大きな負荷がかかるもの)であっても、連結部材2が変形せず、適切に、かつ、安定してパイプPを支持できる。