(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
家庭においては、ホースの先端に取り付けられて任意に散水と止水とを切り換えられる散水ノズルが広く園芸、農業、清掃などに使用されている。このような散水ノズルは、ホースを介して水道等の給水設備から水の供給を受け、先端に形成した散水口から散水を行う。
【0003】
従来の散水ノズルには、
図10(a)に示すように、ノズル本体6内部に基端の導入口2から先端の散水口5までを接続する水の流路10を形成し、この流路中に開閉弁座7aおよび開閉弁体13からなる開閉弁を配置するとともに、ノズル本体6の前方に操作レバー15を接近離間可能に取り付け、操作レバー15の接近離間に連動して開閉弁体13を開閉弁座7aに接近離間させ、開閉弁の開閉を行うものがあった。
このような散水ノズルでは、操作レバー15とノズル本体6との間に、操作レバー15の接近離間運動を開閉弁の開閉運動に変換する中レバー16を配置したものがあった。
【0004】
また、このような従来の散水ノズルの中には、開閉弁を開放した状態で操作レバー15を固定することにより、使用者が操作レバー15を握り続けることなく散水状態を保持することができるロック機構を備えたものがあった。
【0005】
図10(b)に示すように、両側面に係止凹部21を形成した係止ガイド19と、金属製棒材をU字状に曲折し、両端を内側に折り曲げて係止片18を形成した係止アーム17とからなるロック機構を設けた散水ノズルがあった。
この散水ノズルの操作レバー15を握り込むと、ノズル本体6に取り付けた係止アーム17の係止片18が、操作レバー15に取り付けた係止ガイド19の側面に沿って摺動し係止凹部21に係止されることで、ノズル本体6に対する操作レバー15の位置が固定される。操作レバー15の位置が固定されると、中レバー16を介して開閉弁体13も位置固定されるため、開閉弁を弁開状態でロックすることができた。
また、このロック状態から再度操作レバー15を握り込むことで、係止片18が係止凹部21から外れ、ロック状態を解除して開閉弁を再び弁閉状態にすることができた。
【0006】
図10の従来例や特許文献1の従来例では、中レバー16および係止ガイド19はその機能上、操作レバー15とノズル本体6との間に配置されることが多いが、従来の散水ノズルでは中レバー16の位置と係止ガイド19の位置とが上下方向に離れていたため、操作レバー15が必然的に上下方向に長くなり、散水ノズルが大型化してしまっていた。
【0007】
本明細書では、取り付けられた2つの部品について、能動側の部品の移動量と受動側の部品の移動量との差を嵌合ギャップと呼ぶ。嵌合ギャップは、2つの部品が接触する際のガタつきや設計上のあそびなどが原因となって生じるものである。
従来の散水ノズルにおいて弁開状態でロックすると、係止ガイド19が係止アーム17によってロックされた際、係止ガイド19と操作レバー15との取り付け箇所で0.2〜0.4mmの嵌合ギャップが生じる。また、操作レバー15とノズル本体6との取り付け箇所でも0.2〜0.4mmの嵌合ギャップが生じる。そして、これらの嵌合ギャップを経て位置決めされた操作レバー15が中レバー16に当接して開閉弁体13の位置を保持する。なお、操作レバー15がノズル本体6に対して接近離間する範囲は2〜3cmである。
【0008】
このように多段階にわたって嵌合ギャップが発生することで、係止ガイド19と係止アーム17とが或る位置で互いに動かないようにロックされた後、開閉弁体13は直ちに位置固定されずに開閉弁座7a寄りに少し動いた位置で固定されてしまうことがあった。
したがって、操作レバー15をノズル本体6にかなり接近させてロック機構によりロックしても、開閉弁体13が比較的弁閉に近い状態で保持されてしまい、ロック状態の通水量が小さくなってしまうという問題があった。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の第一実施形態に係る散水ノズルについて説明する。
この散水ノズルは、園芸、農業、清掃、その他の用途において、ホースを介して水道等の給水設備の先端に接続されて散水を行う器具であって、使用者が手に持って使用するものである。
【0017】
図1、
図2に示すように、散水ノズルは、ホース等に接続されて水を導入する導入口2を形成した基端部から上方に延びる略筒状に形成され、先端に散水口5を形成した直線形状のノズル本体6を有している。
図2に示すように、ノズル本体6の内部には、導入口2から散水口5まで延在する水の流路10が形成されている。
ノズル本体6は、内部に流路10を有する通水パイプ7、ホースニップル8、および吐水ヘッド9などに外周を覆う複数のカバーを組み付けてなるが、これらのうちいくつかについて一体に成形したものであってもよい。
【0018】
ノズル本体6は、基端部から上方に延びる略筒状に形成され、使用者が手で把持して取り回すことができるようになっている。
ノズル本体6の基端部では、ホースに取り付けられた受け具(図示せず)と連結するための凹凸やOリング外周面に設けるとともに、その中心に給水設備からの水を導入する導入口2を開口したホースニップル8が通水パイプ7の下方に取り付けられている。
【0019】
図2に示すように、この散水ノズルは、通水パイプ7の流路中に、通水と止水とを切り換える開閉弁を有している。
開閉弁は、通水パイプ7のノズル本体6側の流路10に配置された開閉弁体13を有している。開閉弁体13は、通水パイプ7に内接する有蓋円筒状に形成され、蓋の上部に突起状の弁体部13aを形成している。
この弁体部13aは、
図2(b)に示すように、先端に近づくにつれて段階的に径が小さくなる段差形状に形成されている。弁体部13aは、このように段差形状に形成するほか、先端に近づくにつれて徐々に径が小さくなる略円錐形状に形成してもよい。
弁体部13aには、開閉弁座7aに当接して流路10を閉塞するためのOリング13bが取り付けられている。
図2(a)に示すように、開閉弁体13の外周面の2箇所にはOリング13c、13cを配設して開閉弁体13の外周を水が流れないようにするとともに、Oリング13c、13cより上の外周面に通水口13dを開口している。通水パイプ7の基端(下方)から供給された水は、開閉弁体13の内部を通過して通水口13dより外周に流出し、下流へ流れるようになっている。
【0020】
図2(b)に示すように、開閉弁体13の弁体部13aは、通水パイプ7に設けられた開閉弁座7aよりも大径に形成され、ホースニップル8と開閉弁体13との間に介在するコイルスプリング14によって、開閉弁座7a側に付勢されて流路10を閉塞する(止水状態)。
図7に示すように、この付勢力に反して弁体部13aが開閉弁座7aから離間させられると、流路10が開放され、散水口5から散水することができる。
開閉弁体13の弁体部13aが段差形状に形成されていることにより、開閉弁座7aから開閉弁体13が離間するのにしたがって、開閉弁を通過する水の流量が徐々に増加する。
【0021】
図1、
図2に示すように、開閉弁体13を操作するために、ノズル本体6の前方には操作レバー15が取り付けられている。この操作レバー15は、下端を固定端としてノズル本体6の下部に取り付けられ、上端を自由端としているため、使用者がノズル本体6を持った手で握り込むことにより前後方向に回動可能となっている。
【0022】
図2に示すように、通水パイプ7は、前面に開口を形成している。
図2、
図3に示すように、縦断面L字状の中レバー16が、一端(上側)で操作レバー15に一体的に取り付けられた係止ガイド19に当接し、他端(後ろ側)で通水パイプ7の開口に進入して開閉弁体13に当接し、L字状の屈曲部分を支点16aとして通水パイプ7に回動可能に支持されている。そのため、使用者が操作レバー15を握り込むと、中レバー16を介し、コイルスプリング14の付勢力に反して開閉弁体13を開閉弁座7aから離間させ、通水状態にすることができる。
通水パイプ7の開口は常時開閉弁体13の2つのOリング13c、13cの中間に位置するため、水が開口から通水パイプ7の外側へ漏れることはない。
【0023】
ノズル本体6と操作レバー15との間には、開閉弁を通水状態で保持するためのロック機構を設けている。
ロック機構は、
図1、
図6に示すようにノズル本体6の通水パイプ7に取り付けられた係止アーム17と、操作レバー15に取り付けられた係止ガイド19とからなる。
【0024】
係止アーム17は弾性変形可能な金属などの材料を用いた棒材で形成される。
図4に示すように、係止アーム17は、前方に延びる左右一対のアーム部17aを有する平面視略U字状に成形され、各アーム部17aの先端には内方に向かって突出する一対の係止片18、18を有している。
なお、本明細書において左右方向とは、操作レバー15とノズル本体6との接近離間方向を前後方向と定義した場合の左右方向をいうものとする。
【0025】
通水パイプ7の側周に係止アーム17を嵌め込むことで(
図10参照)、
図1に示すように係止アーム17を通水パイプ7の正面側に向けて取り付けることができるようにしている。
【0026】
図5に示すように、係止ガイド19は、上端に操作レバー15の内面に組み付けられる突出部19aを突設している。
係止ガイド19の高さ中央では、係止アーム17の係止片18が摺動する摺動路20を左右の両側面にそれぞれ形成している。
この摺動路20では、横倒しにしたハート形状のハートカム部19cが係止ガイド19の側面から立設され、ハートカム部19cの周囲を係止片18が摺動するようになっている。ハートカム部19cの中心には、係止片18を係止する係止凹部21が後方に凹設されている。
この係止凹部21は、ハートカム部19cに前後方向に凹設するほかに、上下方向に凹設したものであってもよい。
ハートカム部19cの前方には、係止片18の摺動方向を制御するための山部19dが設けられている。
【0027】
図5(a)(b)に示すように、摺動路20の上下には上壁および下壁を立設して係止片18の可動範囲を制限しているが、摺動路20の前方および後方は開放されている。摺動路20の後方のみでなく前方も開放したことにより、操作レバー15が何らかの衝撃によって過剰に押し込まれたときにも、係止片18を前方に逃がして破損を防止することができる。
【0028】
係止ガイド19の背面中央には、中レバー16を収容するための大きな切り欠きである収容部22が設けられている(
図5(b)(c))。
また、係止ガイド19の上部からは、中レバー16に当接して押圧するための押圧部19bが後方に向かって突設されている(
図5(b)(d))。
【0029】
係止ガイド19の材料としては、POM(ポリアセタール)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)等の耐磨耗性に優れた熱可塑性樹脂を使用することができる。
【0030】
係止ガイド19を操作レバー15に取り付けて散水ノズルを組み立てると、
図1(b)に示すように、開閉弁の止水状態では係止片18、18が係止ガイド19を左右から挟みこみ、ハートカム部19cや係止凹部21より後方の摺動路20に位置する。
図1(b)、
図2(b)に示すように、散水ノズルにおいて、中レバー16と係止ガイド19とは同じ高さに配置される。中レバー16が係止ガイド19のすぐ後方に配置され、中レバー16の支点16a(回動軸)よりも上の部分は係止ガイド19中央の収容部22に収容されている。すなわち、
図1のように左右から見た場合には、中レバー16の支点16aよりも上の部分が、係止ガイド19の摺動路20の形成箇所に重なって見える。
また、中レバー16の上部が係止ガイド19の押圧部19bに当接している。
【0031】
使用者が操作レバー15を握り込んでノズル本体6に接近させると、係止ガイド19の押圧部19bが中レバー16の上部を後方に押して回動させることで、中レバー16の後端が開閉弁体13を下方へ押し下げ、開閉弁が開放されて散水口5から水が吐出される(
図7)。
また、使用者による操作レバー15の回動にしたがって、係止片18は摺動路20を摺動する。
操作レバー15がノズル本体6に接近して開閉弁を開放すると、係止片18がハートカム部19cの上側の摺動路20を前方に摺動し、係止凹部21より前方かつ山部19dの上側に到達する。
【0032】
ここで使用者が操作レバー15の握りを緩めると、コイルスプリング14によって開閉弁が止水状態に戻ろうとし、中レバー16および係止ガイド19を介して操作レバー15がノズル本体6から離間する方向に押される。しかし、
図6(b)に示すように、係止片18が係止凹部21に入り込みハートカム部19cと係止されることで、操作レバー15とノズル本体6との離間を防止し、
図7のように開閉弁を通水状態に保持する(ロック状態)。
【0033】
このロック状態から使用者がさらに操作レバー15を握り込むと、ノズル本体6への操作レバー15の接近に伴って、係止片18が係止凹部21から摺動路20を前方に摺動し、ハートカム部19c前方かつ山部19dの下側に入り込む。
次いで使用者が操作レバー15を開放すると、係止片18がハートカム部19cの下側の摺動路20を摺動し、ハートカム部19c後方の当初の位置に戻ることでロックが解除される。このとき、コイルスプリング14によって開閉弁が止水状態に戻るとともに、中レバー16および係止ガイド19を介して操作レバー15が前方に押圧され、ノズル本体6から離間する(
図1、
図2)。
【0034】
第一実施形態の散水ノズルでは、中レバー16が係止ガイド19の移動経路上に配置されるとともに、操作レバー15がノズル本体6に接近するときに中レバー16の少なくとも一部を収容する切り欠きである収容部22を係止ガイド19が有することにより、中レバー16および係止ガイド19を配置するためのスペースを小さくすることができる。
したがって、操作レバー15の形状をコンパクト化することができ、結果として散水ノズル全体も小型化することができる。
【0035】
また、第一実施形態の散水ノズルにおいて弁開状態でロックすると、係止ガイド19が係止アーム17によってロックされた際、位置固定された係止ガイド19の押圧部19bが直接中レバー16に当接して開閉弁体13の位置を保持する。そのため、従来の散水ノズルで発生していた嵌合ギャップを削減することができて、ロック機構のロックと開閉弁の開閉とのギャップを小さくすることができ、通水量が大きい状態でロックすることができる。
たとえば、従来生じていた係止ガイド19と操作レバー15との0.2〜0.4mmの嵌合ギャップ、および操作レバー15とノズル本体6との0.2〜0.4mmの嵌合ギャップの双方が削減された結果、開閉弁体13が弁座から遠い位置でロックされる。これによって開閉弁の最小流路断面積が従来から5.6〜7.1mm
2増加して、従来比1.2倍となった。この結果、静水圧0.3MPaの使用条件下での通水量(散水量)を、従来の毎分6リットルから、毎分7リットルに向上させることができた。
【0036】
さらに、第一実施形態の散水ノズルでは、係止ガイド19が中レバー16に当接して押圧するため、操作レバー15が中レバー16に直接接触しない。
中レバー16とこれを押圧して回動させる部材との間では接触部分に摩擦が生じるため、従来の散水ノズルでは中レバー16に接触する操作レバー15にABS等の高い耐磨耗性を備える材料を用いる必要があった。しかし、第一実施形態の散水ノズルでは操作レバー15が中レバー16に接触しないため、比較的大型で多くの材料を要する操作レバー15にPP(ポリプロピレン)等の耐磨耗性の低い安価な材料も使用することができ、材料コストを低下させることができる。代わりに係止ガイド19に高い耐磨耗性が必要となるが、係止ガイド19は係止片18を摺動させるために従来から耐磨耗性を備える材料を使用していたため、これによる材料コストの増加はない。
【0037】
<第二実施形態>
図8に示す第二実施形態に係る散水ノズルは、第一実施形態と同様に、係止ガイド19の背面中央に中レバー16を収容するための切り欠きである収容部22が設けられている。散水ノズルを組み立てると、中レバー16が係止ガイド19のすぐ後方に配置され、中レバー16の支点16a(回動軸)よりも上の部分は係止ガイド19の収容部22に収容されている。すなわち、左右から見た場合には、中レバー16の支点16aよりも上の部分が係止ガイド19の摺動路20の形成箇所に重なって見える。
他方で、第一実施形態と異なり、係止ガイド19は押圧部を備えていないため、中レバー16を押圧することはない。操作レバー15を握り込んでノズル本体6に接近させると、操作レバー15が中レバー16の上部に当接して押圧して回動させ、開閉弁の開放を行う。
【0038】
第二実施形態に係る散水ノズルでも、中レバー16が係止ガイド19の移動経路上に配置されるとともに、操作レバー15がノズル本体6に接近するときに中レバー16の少なくとも一部を収容する切り欠きである収容部22を係止ガイド19が有することにより、中レバー16および係止ガイド19を配置するためのスペースを小さくすることができる。
【0039】
第一実施形態および第二実施形態では、操作レバー15がノズル本体6から最も離間した状態からノズル本体6に最も接近した状態まで回動する際、中レバー16は一貫して係止ガイド19の収容部22に収容されている。
しかし、変形例として、操作レバー15がノズル本体6から最も離間した状態では中レバー16が係止ガイド19の後方に離れて配置され収容部22に収容されていないが、操作レバー15をノズル本体6に接近させると収容部22に収容されるようにしてもよい(図示せず)。
【0040】
また、他の変形例として、操作レバー15がノズル本体6から最も離間した状態では中レバー16が収容部22に収容されているが、操作レバー15をノズル本体6に最も接近させた状態では、中レバー16の一部が係止ガイド19より前方に移動して収容部22に収容されなくなるように形成してもよい(図示せず)。
この場合、係止ガイド19には収容部22を設けるだけでなく、摺動路20を有する左右の側壁を繋いでいる中央部分も適宜切り欠いて(図示せず)、中レバー16を前方に通過させることができるようにしておく。
【0041】
<第三実施形態>
図9に示す第三実施形態に係る散水ノズルは、ホース等に接続されて水を導入する導入口2を形成した基端部から上方に延びる略筒状に形成されたグリップ部3と、このグリップ部3の上端から前方に延びるとともに先端に散水口5を形成したノズル部4とからなり、全体としてL字形、くの字形もしくはピストル形等の屈曲形状に形成されたノズル本体6を有している。
グリップ部3の向きは垂直であってもよいが、
図9のように垂直な向きから傾斜して上方に延びたものであってもよい。
ノズル部4は、グリップ部3の上端から前方に延びる略筒状に形成されている。ノズル部4の先端には吐水ヘッド9が取り付けられ、吐水ヘッド9の先端には散水口5が形成されている。
【0042】
第三実施形態に係る散水ノズルは、第一実施形態と異なり、中レバー16が係止ガイド19の摺動路20の形成箇所から上下方向に離れて配置されているため、係止ガイド19には中レバー16を収容するための収容部22は設けられていない。係止アーム17は係止ガイド19と同じ高さに配置され、ノズル本体6に取り付けられている。
他方で、第三実施形態の散水ノズルでは、係止ガイド19から上方に突出した板状の押圧部19bが設けられ、これが中レバー16の上部に前方から当接している。
また、第一実施形態と異なり、操作レバー15は、上端を固定端としてグリップ部3の上部に取り付けられ、下端を自由端としているため、使用者がグリップ部3を持った手で握り込むことにより前後方向に回動可能となっている。
【0043】
使用者が操作レバー15を握り込んでノズル本体6に接近させると、係止ガイド19の押圧部19bが中レバー16の上部を後方に押して回動させることで、中レバー16の後端が開閉弁体13を下方へ押し下げ、開閉弁が開放されて散水口5から水が吐出される。
【0044】
第三実施形態の散水ノズルでも、係止ガイド19の係止凹部21が係止アーム17の係止片18と係合すると、位置固定された係止ガイド19の押圧部19bが直接中レバー16に当接して開閉弁体13の位置を保持する。そのため、従来の散水ノズルで発生していた嵌合ギャップを削減することができて、ロック機構のロックと開閉弁の開閉とのギャップを小さくすることができ、通水量が大きい状態でロックすることができる。