(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば研究開発を行う場合、あるいは、発明を検討する場合、一度情報を得るだけではなく、繰り返し情報を得て、内容を検討していくことが求められている。 また、繰り返し情報を得る際に煩雑な作業や時間が必要となればなるほど、検討が中断されてしまい、着想を忘れるなどの原因により、研究開発や発明の検討がうまくいかなくなることが多い。
例えば、端末を使って得たい情報を入力する作業、得た情報を読み込んで比較する作業なども、検討を中断する要因となる。実際の研究開発の現場では、端末から離れて作業しながら、あるいは、端末を介してプログラミングなどを行いながら、生じた着想を、作業やプログラミングなどの手を止めることなく、検討することが求められる。
特許文献1には、検索システムが記載されているが、毎回端末を介して入力し、検索した結果を読み込む作業が求められる。なお、特許文献1の段落0024には音声についても触れられているが、「音声により入力されてもよい」と述べられているのみである。
そこで、本発明は、煩雑な作業や時間を要することなく、得たい情報を繰り返し得ることにより、研究開発などの創造活動をスムーズに行うことができ、検討を重ねていく実際の研究開発の現場により即した、支援装置やプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するため、 本発明の請求項1に係る対話型創造活動支援装置は、対話部、対象設定部、および、情報取得部を備え、
前記対話部、および、前記情報取得部は、前記対象設定部に接続され、
前記対話部は、
対象者に対して情報を提示する情報提示部、および、対象者から情報を取得する情報受信部を備える、対話型創造活動支援装置であって、
前記対象設定部は、
前記対話部において取得した情報に基づいて対象を調整する対象調整部、
調整した対象を記憶する対象記憶部、および、
比較部を備え、
前記情報取得部は、
有線または無線により、外部に対して、前記対象設定部において決定した対象に関する情報を検索する情報検索部、および、
検索した結果である検索結果情報を記憶する検索結果記憶部を備え、
前記比較部は対象と前記検索結果情報とを比較し、前記対象と前記検索結果情報との差異を含む比較結果を生成し、
前記対話部はさらに、前記比較結果を、前記情報提示部を通じて対象者に提示し、対象者からの情報を、前記情報受信部を通じて取得し、
前記対象調整部は、前記情報受信部を通じて取得した結果に基づいて、対象を決定することを特徴とする、対話型創造活動支援装置である。
本構成により、煩雑な作業や時間を要することなく、得たい情報を繰り返し得ることにより、研究開発などの創造活動をスムーズに行うことができ、検討を重ねていく実際の研究開発の現場により即した、支援装置を提供することが可能となる。
また、比較部を有し、比較結果が対象者に提示されるため、対象者は必要なポイントに思考を集中することができ、研究開発などの創造活動を効率よく行うことができる。
本発明の請求項2に係る対話型創造活動支援装置は、
前記比較部は
複数の語句を同義語として保存する同義語記憶部を有し、
前記比較部は、前記同義語記憶部を参照して、前記対象と、検索結果情報との差異を決定することを特徴とする、請求項1に記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、同義語記憶部において保存されている同義語の情報に基づき、情報提示部において、対象者に、より正確に差異を示すことができる。
本発明の請求項3に係る対話型創造活動支援装置は、
前記同義語記憶部は、対象者、または、技術分野ごとに設けられることを特徴とする、請求項2に記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、同義語記憶部において保存されている同義語の情報を、対象者、または、技術分野に応じて、より正確にでき、したがって、情報提示部において、対象者に、より正確に差異を示すことができる。
本発明の請求項4に係る対話型創造活動支援装置は、
前記比較部は
前記情報受信部において取得した対象者からの情報に基づいて、前記同義語記憶部に保存されている同義語を修正する、同義語修正部を備えることを特徴とする、請求項2または3のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、対象者からのフィードバックにより、同義語記憶部において保存されている同義語の情報を、より正確にでき、情報提示部において、対象者に、より正確に差異を示すことができる。
本発明の請求項5に係る対話型創造活動支援装置は、
前記情報提示部および前記情報受信部は音声機器を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、例えば、スピーカーとマイクを備えた箱形の装置などの簡単な音声機器だけで、対話型創造活動支援装置を実現することができる。特に、音声によるやり取りでは、ディスプレイなどを用いた場合に比べて、対象者の記憶できる量が限られ、検索結果をただ読み上げられるだけでは理解が困難となる場合が多いが、本構成では比較部を備え、比較結果を提示されることから、対象者も検討が容易となり、実用的な構成となる。
本発明の請求項6に係る対話型創造活動支援装置は、
前記情報取得部は、外部接続切替部をさらに備え、
前記外部接続切替部は、前記対象調整部が対象を調整した後に所定期間だけ外部と接続した後、外部との接続を遮断する、請求項1ないし5のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、外部の情報を得る期間のみ、外部と接続するので、外部から不正なアクセスを受ける可能性が少なくなる。
本発明の請求項7に係る対話型創造活動支援装置は、
前記情報取得部は、該当情報記憶部を備え、
前記該当情報記憶部は外部からの情報を記憶し、
前記検索結果記憶部は前記該当情報記憶部に記憶された外部からの情報に基づいて前記検索結果情報を生成する、請求項6に記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、外部から得た情報を、該当情報記憶部に記憶した後、すぐに外部との接続を遮断することができ、外部から不正なアクセルを受ける可能性がさらに減少する。
本発明の請求項8に係る対話型創造活動支援装置は、
前記情報取得部は、前記外部接続切替部に接続された外部接続判断部をさらに備え、
前記外部接続切替部は、前記外部接続判断部から送信される外部接続信号に応じて外部との接続の切り替えを行う、請求項7に記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、必要な場合にのみ、外部に接続するため、外部から不正なアクセスを受ける可能性が低減される。また、外部との通信量を減らし、情報を得る速度を向上させることができる。
本発明の請求項9に係る対話型創造活動支援装置は、
前記対象記憶部は、
対象本体を記憶する対象本体記憶部、および、
対象の深度値を記憶する対象深度記憶部を備え、
前記対象調整部は、前記対象本体および対象の前記深度値に基づいて外部との接続の切り替えを行う、請求項7または8のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、簡単な判断により、必要な場合にのみ外部に接続するため、外部から不正なアクセスを受ける可能性が低減される。また、外部との通信量を減らし、情報を得る速度を向上させることができる。
本発明の請求項10に係る対話型創造活動支援装置は、
前記対象記憶部は、
対象本体を記憶する対象本体記憶部、および、
対象の深度値を記憶する対象深度記憶部を備え、
前記対話部は、前記対象本体および対象の前記深度値に基づいて前記情報提示部において対象者に情報を提示する、請求項7または8のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、対象者に、対象をより分かりやすく提示することができる。
本発明の請求項11に係る対話型創造活動支援装置は、
前記対象記憶部は、
対象本体を記憶する対象本体記憶部、および、
対象の深度値を記憶する対象深度記憶部を備え、
前記対象調整部は、前記対象本体および対象の前記深度値に基づいて外部との接続の切り替えを行い、前記対話部は、前記対象本体および対象の前記深度値に基づいて前記情報提示部において対象者に情報を提示する、請求項7または8のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、簡単な判断により、必要な場合にのみ外部に接続するため、外部から不正なアクセスを受ける可能性が低減される。また、外部との通信量を減らし、情報を得る速度を向上させることができる。また、対象者に、対象をより分かりやすく提示することができる。
本発明の請求項12に係る対話型創造活動支援装置は、
前記情報提示部は対象者反応確認部を備え、
前記対象者反応確認部は、対象者からの反応に基づいて肯定度合いを示す肯定度を算出し、
前記肯定度が肯定基準値以上である場合は、対象の前記深度値を増加させ、
前記肯定度が否定基準値以下である場合は、対象の前記深度値を減少させる、請求項9ないし11のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、対象者が情報を入力するより前に、より対象者の反応に応じた対応ができ、創造活動をさらに加速することができる。
本発明の請求項13に係る対話型創造活動支援装置は、
前記情報提示部または前記情報受信部はさらに、動作部を有する、請求項1ないし12のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本発明の請求項14に係る対話型創造活動支援装置は、
対象者状態判断部をさらに備え、
前記対象者状態判断部は、対象者状態取得部および対象者状態適合化部を有し、
前記対象者状態取得部は、
対象者の光学情報を取得する光学情報取得部、または、
対象者の音声を取得する音声情報取得部を有し、
前記対象者状態適合化部は、
対象者の状態が、設定された状態に適合するまで、所定の動作を行う適合化動作部を有する、請求項1ないし13のいずれかに記載の対話型創造活動支援装置である。
本構成により、対象者が興奮しすぎている場合は落ち着かせる、対象者が緊張しすぎている場合はリラックスさせるなど、対象者を最適な状態に近づけた上で、創造活動の支援を行うことができる。
本発明の請求項15に係る対話型創造活動支援装置は、請求項1ないし14のいずれかに記載の動作を実行するプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図2】本発明の一実施例における、比較部の構成例を示す。
【
図3】本発明の一実施例における、比較部の構成例を示す。
【
図4】本発明の一実施例における、比較部の構成例を示す。
【
図5】本発明の一実施例における、対話部の構成例を示す。
【
図6】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図7】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図8】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図9】本発明の一実施例における、外部接続判断部の動作を説明する。
【
図10】本発明の一実施例における、外部接続判断部の動作を説明する。
【
図11】本発明の一実施例における、外部接続判断部の動作を説明する。
【
図12】本発明の一実施例における、外部接続判断部の動作を説明する。
【
図13】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図14】本発明の一実施例における、対象本体記憶部および対象深度記憶部の説明を示す。
【
図15】本発明の一実施例における、対象本体記憶部および対象深度記憶部の説明を示す。
【
図16】本発明の一実施例における、対象本体記憶部および対象深度記憶部の説明を示す。
【
図17】本発明の一実施例における、対象本体記憶部および対象深度記憶部の説明を示す。
【
図18】本発明の一実施例における、情報提示部の提示の例を示す。
【
図19】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図20】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図21】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図22】本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置の構成例を示す。
【
図23】本発明の一実施例における、対象者状態判断部の構成例を示す。
【
図24】本発明の一実施例における、対象者状態判断部の構成例を示す。
【
図25】本発明の一実施例における、対象者状態判断部の構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示す。
対話型創造活動支援装置1は、対話部200、対象設定部300、および、情報取得部400を備える。
対話部200、および、情報取得部400は、対象設定部300に接続されている。
対話部200は、チャットやタッチパネルなどの文字表示、スピーカーなどの音声機器230、ディスプレイや音声などにより通信を行うロボットなど、図示しない対象者と双方向の情報の送受信を行うものであって、対象者に対して情報を提示する情報提示部210、および、対象者から情報を取得する情報受信部220を備える。
対象設定部300は、対話部200において取得した情報に基づいて対象3を調整する対象調整部310、調整した対象3を記憶する対象記憶部320、および、比較部330を備える。
情報取得部400は、情報検索部410および検索結果記憶部420を備える。
有線または無線により、インターネットなどの外部490に対して対象設定部300において決定した対象3に関する情報を検索する。また、検索結果記憶部420は、検索した結果である検索結果情報を記憶する。
比較部330は対象と検索結果情報とを比較し、対象と検索結果情報との差異を含む比較結果を生成する。
例えば、対象者が、対象として、アルミ製の車体と、モーターと、ゴム製のタイヤを備えた電気自動車を設定したとする。そして、検索の結果、鉄製の車体、モーターと、ゴム製のタイヤを備えた電気自動車が見つかったとする。このとき、例えば「アルミ製の車体の代わりに、鉄製の車体を備えたものがあります」のように、差異を伝えることができるため、対象者は、対象と検索結果との相違を容易に把握することができる。
対話部200は、比較結果を、情報提示部210を通じて対象者に提示し、対象者からの情報を、情報受信部220を通じて取得する。
対象調整部310は、情報受信部220を通じて取得した結果に基づいて、対象3を調整する。
【0008】
本構成により、煩雑な作業や時間を要することなく、得たい情報を繰り返し得ることにより、研究開発などの創造活動をスムーズに行うことができ、検討を重ねていく実際の研究開発の現場により即した、支援装置を提供することが可能となる。
また、比較部を有し、比較結果が対象者に提示されるため、対象者は必要なポイントに思考を集中することができ、研究開発などの創造活動を効率よく行うことができる。
【0009】
図2は本発明の一実施例における、比較部の構成例を示す。
本実施例において、比較部330は、複数の語句を同義語として保存する同義語記憶部331を有する。
そして、比較部330は、同義語記憶部331を参照して、対象と、検索結果情報との差異を決定する。
例えば、対象者が、対象として、アルミ製のボディと、モーターと、ゴム製のタイヤを備えた電気自動車を設定したとする。そして、検索の結果、鉄製の車体、モーターと、ゴム製のタイヤを備えたEVが見つかったとする。このとき、比較部330は、同義語記憶部331を参照する。同義語記憶部331において、ボディと車体は同義語であり、電気自動車とEVは同義語であると登録されていれば、差異は、ボディがアルミ製か鉄製かの点になる。このため、例えば「アルミ製のボディの代わりに、鉄製のボディを備えたものがあります」のように、差異を伝えることができるため、対象者は、対象と検索結果との相違を容易に把握することができる。
本構成により、同義語記憶部において保存されている同義語の情報に基づき、情報提示部において、対象者に、より正確に差異を示すことができる。
【0010】
図3は本発明の一実施例における、比較部の構成例を示す。
本実施例において、同義語記憶部331は複数設けられ、具体的には、対象者、または、技術分野ごとに設けられている。
例えば、対象者や技術分野によって、言葉の意味が異なることがある。例えば、車体とボディは、自動車の分野においては同義語であっても、化粧品の分野では同義語でない場合がある。
本構成により、同義語記憶部331において保存されている同義語の情報を、対象者、または、技術分野に応じて、より正確にでき、したがって、情報提示部210において、対象者に、より正確に差異を示すことができる。
【0011】
図3は本発明の一実施例における、比較部の構成例を示す。
本実施例において、比較部330は、情報受信部220において取得した対象者からの情報に基づいて、前記同義語記憶部331に保存されている同義語を修正する、同義語修正部332を備える。同義語修正部332は同義語記憶部331に接続されている。
例えば、前述の例で、ボディと車体とが同義語であるか登録されていなかった場合、情報提示部210は「アルミ製のボディの代わりに、鉄製の車体を備えたものがあります」と対象者に伝える。これに対し、対象者は「ボディと車体は同じだよ」と述べると、情報受信部220を通じてボディと車体が同義語であるとして、同義語記憶部331における同義語の辞書が修正される。対象者や技術分野ごとに用語が異なることがあるが、本構成により、対象者の技術分野に合わせて同義語の辞書を修正していくことができる。
本構成により、対象者からのフィードバックにより、同義語記憶部において保存されている同義語の情報を、より正確にでき、情報提示部において、対象者に、より正確に差異を示すことができる。
【0012】
図5は、本発明の一実施例における対話部200の構成例を示す。
本実施例において、対話部200における情報提示部210および情報受信部220は音声機器230を有する。
例えば、スピーカーとマイクを備えた箱形の装置などの簡単な音声機器230だけで、対話型創造活動支援装置1を実現することができる。
対象者が端末の表示画面を見て対象と検索結果を比べるものと異なり、本実施例では音声で情報を提示する。このため、対象者はわざわざ端末の前に座ってキーボードなどにより操作することなく情報を得ることができる。しかし、音声により情報を得る場合には、聞いた情報を頭で記憶する必要があるため、対象と検索結果を単に読み上げただけでは、端末の表示画面をじっくり見比べる場合に比べて、相違点がわかりにくくなる場合が多い。
しかし、本実施例では、比較部330が比較結果を生成し、対話部200は、比較結果を、情報提示部210を通じて対象者に提示するため、対象者は検討が容易となり、実用的な構成となる。
また、例えば、スピーカーとマイクを備えた箱形の装置などの簡単な音声機器230だけで、対話型創造活動支援装置1を実現することができる。
【0013】
図6は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示す。
本実施例において、情報取得部400は、外部接続切替部430をさらに備える。
外部接続切替部430は、対象調整部310が対象3を決定した後に所定期間だけ外部490と接続した後に外部490との接続を遮断する。具体的には、外部の情報491を取得し終えた後、外部490との接続を遮断する。以下、外部の情報を、外部からの情報、外部情報などと呼ぶことがある。
本構成により、外部の情報491を得る期間のみ、外部490と接続するので、外部から不正なアクセスを受ける可能性が少なくなる。
【0014】
図7は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示す。
情報取得部400は、該当情報記憶部440を備える。
該当情報記憶部440は外部からの情報を記憶する。
【0015】
検索結果記憶部420は該当情報記憶部440に記憶された外部からの情報に基づいて検索結果情報を生成する。
本構成により、外部から得た情報を、該当情報記憶部440に記憶した後、すぐに外部との接続を遮断することができ、外部から不正なアクセルを受ける可能性がさらに減少する。
【0016】
図8は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示し、
図9から
図12は、本実施例における、外部接続判断部450の動作を説明する。
図8に示されるように、情報取得部400は、外部接続切替部430に接続された外部接続判断部450をさらに備える。外部接続切替部430は、外部接続判断部450から送信される外部接続信号に応じて外部490との接続の切り替えを行う。
【0017】
外部接続判断部450は、外部接続が必要かどうかを判断する。以下、判断の例を示す。
図9に示されるように前回情報を取得した対象3が要素Aと要素Bからなっていた場合を考える。以下、この場合を「要素Aと要素B」と示す。
外部接続判断部450は、次の対象3が
図10に示されるように、要素Aと要素Xである場合、要素Bと要素Xは異なるため、前回情報を得た情報に、今回情報を得たい情報が包含されない。このため、外部接続が必要であると判断し、外部接続切替部430に外部接続信号を発し、外部からの情報を得る。
【0018】
外部接続判断部450は、次の対象3が
図11に示されるように、要素Aと要素B+である場合、要素B+が要素Bの下位概念、つまり、要素Bに含まれる概念である場合は、前回情報を得た情報に、今回情報を得たい情報が包含されるため、外部接続が不要であると判断し、外部接続切替部430に外部接続信号を発さず、該当情報記憶部440に記憶されている外部情報から今回の情報を得る。なお、以下、要素B+は要素Bの下位概念を示す。上位概念、下位概念の関係は、予め用語を集めた辞書を準備しておいてもよい。また、対象者ごとに修正を加えてもよい。
次の対象3が
図12に示されるように、要素Aと要素Bと要素Cである場合にも、前回情報を得た情報に、今回情報を得たい情報が包含されるため、外部接続が不要であると判断し、外部接続切替部430に外部接続信号を発さず、該当情報記憶部440に記憶されている外部情報から今回の情報を得る。
本構成により、必要な場合にのみ、外部に接続するため、外部から不正なアクセスを受ける可能性が低減される。また、外部との通信量を減らし、情報を得る速度を向上させることができる。
【0019】
図13は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示し、
図14から
図17は本実施例における対象本体記憶部321および対象深度記憶部322の説明を示す。
図13に示されるように、対象記憶部320は、対象本体記憶部321および対象深度記憶部322を備える。
図14に示されるように、対象本体記憶部321は、対象本体を記憶する。また、対象深度記憶部322は、対象の深度値を記憶する。
【0020】
前回の対象である要素Aと要素Bに対して、
図15に示されるように今回の対象3が要素Aと要素Xであった場合、前回の要素Aと今回の要素Aは同一のため要素深度Aは0と記憶され、前回の要素Bと今回の要素Xは異なるため、要素深度Xは−1と記憶される。そして、Xの要素深度が−1のため、外部接続判断部450は外部接続が必要であると判断し、外部接続切替部430に外部接続信号を発し、外部からの情報を得る。
図16に示されるように今回の対象3が要素Aと要素B+であった場合、前回の要素Aと今回の要素Aは同一のため要素深度Aは0と記憶され、前回の要素Bに対して今回の要素B+は下位概念のため、要素深度
B+は+1と記憶される。そして、今回の要素深度はA,B+とも0以上のため、外部接続判断部450は外部接続が不要であると判断し、外部接続切替部430に外部接続信号を発さず、該当情報記憶部440に記憶されている外部情報から今回の情報を得る。
【0021】
次の対象3が
図17に示されるように、要素Aと要素Bと要素Cである場合には、前回の対象のうち要素Aは今回の対象のうち要素Aと同一であり、前回の対象のうち要素Bは今回の対象のうち要素Bと同一であり、前回の対象の要素A、要素Bのいずれも今回の対象の要素に含まれている。さらに、要素Cにおいて対象3が限定されているため、要素深度Cは0と記憶される。そして、今回の要素深度はA, B, Cとも0以上のため、外部接続判断部450は外部接続が不要であると判断し、外部接続切替部430に外部接続信号を発さず、該当情報記憶部440に記憶されている外部情報から今回の情報を得る。
本構成により、簡単な判断により、必要な場合にのみ外部に接続するため、外部から不正なアクセスを受ける可能性が低減される。また、外部との通信量を減らし、情報を得る速度を向上させることができる。
【0022】
図18は、本発明の一実施例における、情報提示部210の提示の例を示す。
本実施例では、情報提示部210はチャットやタッチパネルなど文字を表示できる装置を備えるものとする。
対象3が要素Aと要素Bであり、検索結果が要素Aと要素B+であった場合、対象の要素Aが深度0、要素Bが深度0として、検索結果の要素Aが深度0、要素Bが深度
+1であるため、要素B+の深度値が高い。そこで、情報提示部210は、要素B+を、例えば濃い色で表示するなど、深度値と共に提示する。同様に前回の対象のうちの要素Bが、今回の対象3において要素Xに置き換わった場合、要素深度Xは−1となるため、要素深度が−1の要素も別の色で表示するなど、深度値と共に提示するものとしてもよい。
情報提示部210が音声機器を備える場合には、例えば、「要素Bとして、具体的には要素B+があります」、あるいは、「要素Bの代わりに要素Xを備えたものがあります」などと伝える。
本構成により、対象者に、対象をより分かりやすく提示することができる。
【0023】
図19は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示す。
情報提示部210は対象者反応確認部211を備える。
対象者反応確認部211は、対象者からの反応に基づいて肯定度合いを示す肯定度を算出する。そして、肯定度が肯定基準値以上である場合は、対象の深度値を増加させ、肯定度が否定基準値以下である場合は、対象の深度値を減少させる。
【0024】
例えば、対象者が首を縦に振っている場合、あるいは、「そうそう」「それそれ」「そのとおり」「そんな感じ」など事前に登録されている肯定の根拠となる発言をしている場合、肯定度は高く算出される。そして、情報取得部400は下位概念などより具体的な要素などを検索し、「例えば要素B+があるよ」など、対象者の考えをより下位概念にするなど具体的にすることができる。
また、対象者が首を横に振っている場合、あるいは、「それではないんだけどな」「ちょっと違うな」「しっくりこないな」など事前に登録されている否定の根拠となる発言をしている場合、肯定度は低く算出される。そして、情報取得部400は上位概念などより抽象的、あるいは、前回とは異なる要素を検索し「例えば要素Xや要素Yがあるよ」など、対象者に異なる考えを提示することができる。
本構成により、対象者が情報を入力するより前に、より対象者の反応に応じた対応ができ、創造活動をさらに加速することができる。
【0025】
図20、
図21は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示す。
本実施例において、対話型創造活動支援装置1はロボットである。
【0026】
ロボットは情報受信部220としてスピーカーなどの音声機器230、および、動作部240を備える。また、情報提示部210としてマイクなどの音声機器230、および、動作部240を備える。さらに、情報受信部220はキーボードなどの入力装置222、情報提示部210は投影機やディスプレイなどの表示装置212を備えてもよい。
情報受信部220としての動作部240では、ロボットの手をつかんで、「これくらいの幅」「これくらいの速さで」など、動作を再現することで、情報を受信することができる。情報提示部210としての動作部240では、ロボットの手により、「これくらいの幅で動くよ」「これくらいの速さで動くよ」、あるいは、ロボット自身が回転することにより、「これくらいの速さで回るよ」など、対象者がより実感しやすい動作により情報を提示することができる。
【0027】
ロボットにおいて動作部240を備える場合は、手を上げるなど様々なジェスチャーが出来る。そのため応答の表現の幅が広がる。
また、アイデアや創造活動は他人には秘匿するべきことであり、相談し辛い傾向にある。そのため、孤独感を抱くことがある。しかし、本発明では音声を用いるため、孤独感を癒しやすい。特に、ロボットの場合、ロボットと会話することで、孤独感を癒す効果が大きく、創造活動がより促進できる。
【0028】
図22は、本発明の一実施例における、対話型創造活動支援装置1の構成例を示す。
本実施例において、対話型創造活動支援装置1は対象者状態判断部500をさらに備える。
【0029】
対象者状態判断部500は、対象者状態取得部510および対象者状態適合化部520を有する。なお、なお、本明細書および図面では、対象者状態適合化部520を状態適合化部520と略す場合がある。
対象者状態取得部510は、光学情報取得部511または音声情報取得部512を備える。
【0030】
図23は、本発明の一実施例における対象者状態判断部500の構成例を示す。
本実施例において、対象者状態取得部510は光学情報取得部511であり、対象者の光学情報を取得し、眼、脈、熱画像などで対象者の状態を判断する。
【0031】
また、対象者状態適合化部520は光学機器であり、対象者の状態が、設定された状態に適合するまで、待機する、映像を流すなどの所定の動作を行う。
本構成により、対象者が興奮しすぎている場合は落ち着かせる、対象者が緊張しすぎている場合はリラックスさせるなど、対象者を最適な状態に近づけた上で、創造活動の支援を行うことができる。
【0032】
図24は、本発明の一実施例における対象者状態判断部500の構成例を示す。
本実施例において、対象者状態取得部510は音声情報取得部512であり、対象者の音声を取得し、声の高低、速さ、話し内容などで対象者の状態を判断する。
また、対象者状態適合化部520は音響機器であり、対象者の状態が、設定された状態に適合するまで、話しをする、音楽を流すなどの所定の動作を行う。
【0033】
本構成により、対象者が興奮しすぎている場合は落ち着かせる、対象者が緊張しすぎている場合はリラックスさせるなど、対象者を最適な状態に近づけた上で、創造活動の支援を行うことができる。
特に、音声では、会話の内容や気持ちに応じて、音声のトーンや音色を変更できるので、より温かみのある会話などが可能となる。例えば、対象者状態適合化部520や対話部200に、トーン調整部を設けることもできる。
【0034】
図25は、本発明の一実施例における対象者状態判断部500の構成例を示す。
本実施例において、対象者状態取得部510は光学情報取得部511および音声情報取得部512を有し、対象者の状態を判断する。
【0035】
また、対象者状態適合化部520は、 光学機器、音響機器に加えて、環境機器、および、適合化動作部521としての動作機器を有する。環境機器は、対象者の状態が、設定された状態に適合するまで、香りを流すなどの所定の動作を行う。また、動作機器は、対象者の状態が、設定された状態に適合するまで、待つ、あるいは、ロボットの首を傾げるなどの所定の動作を行う。
本構成により、対象者が興奮しすぎている場合は落ち着かせる、対象者が緊張しすぎている場合はリラックスさせるなど、対象者を最適な状態に近づけた上で、雄象活動の支援を行うことができる。
【0036】
一実施例において、対話型創造活動支援のプログラム4であり、上述の動作を実現するプログラム4である。
本実施例においては、タッチパネルなどの端末、あるいは、音声機器230を利用することにより、既存の機器を利用して、対話型創造活動支援を実施することができる。つまり、プログラムをダウンロードするだけで実施することも可能となる。本構成によれば、使用する機器が音声機器230など必要な部材を有していれば、新たな装置を別途準備する必要すらなく、対話による創造活動支援が実施できる。
【0037】
本発明は以上の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な実施例を含むことは言うまでもない。
例えば、外部490として、インターネットで接続された外部情報の代わりに、社内のネットワークなど外部情報から隔離されたデータベースなどを利用することもできる。本構成により、インターネットを通じた外部からの不正アクセスのリスクが抑えられると同時に、検索速度、さらには応答速度の向上が期待できる。また、予め整備されたデータベースを利用することもできる。本構成により、対象者に対して、より精度の高い応答が期待できる。
例えば、演算方法や製造方法などの方法に関しては、その順序も含めて比較し、提示する構成とすることができる。