特許第6959691号(P6959691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6959691
(24)【登録日】2021年10月12日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】文書画像処理方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06K 9/32 20060101AFI20211025BHJP
   G06K 9/00 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   G06K9/32
   G06K9/00 S
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2021-44844(P2021-44844)
(22)【出願日】2021年3月18日
【審査請求日】2021年3月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596177043
【氏名又は名称】株式会社 ハンモック
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】若山 大典
(72)【発明者】
【氏名】通事 大作
【審査官】 片岡 利延
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−133744(JP,A)
【文献】 特開2007−288574(JP,A)
【文献】 特開2004−295735(JP,A)
【文献】 特開2020−17149(JP,A)
【文献】 特許第6856960(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 9/32
G06K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された、ユーザ端末と、当該ユーザ端末に予め関連付けられ当該ユーザ端末の操作者が紙媒体に含まれる文字情報を提供する予定である他の操作者が操作する他のユーザ端末と、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置と、前記登録装置による登録処理が可能なよう前記文書画像データ対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置と、を備えた文書画像処理システムによる文書画像処理方法であって、
前記ユーザ端末が、前記他のユーザ端末からの要求に応じて前記文書画像データを取り込み、当該文書画像データを前記画像処理装置に対して送信して補正処理を要求し、
前記画像処理装置が、前記ユーザ端末からネットワークを介して送信された前記文書画像データに対して、当該ユーザ端末からの補正処理の要求に応じて前記補正処理を行って補正文書画像データを生成し、当該補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信し、
前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末が、前記画像処理装置から提供された前記補正データを取得して表示し、その後、前記登録装置に対して前記補正データを送信して登録を要求し、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報を、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からの登録要求に応じて登録処理を行う、
文書画像処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記補正処理として前記文書画像データ内の紙媒体領域を抽出する処理を行い、当該抽出した領域の画像を前記補正文書画像データとして生成する、
文書画像処理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記補正処理として前記文書画像データ内の紙媒体領域の形状のゆがみを補正する処理を行い、形状のゆがみを補正した画像を前記補正文書画像データとして生成する、
文書画像処理方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記補正処理を行って生成した前記補正文書画像データ内の文字情報の認識処理を行い、当該認識処理により認識した認識文字データ及び前記補正文書画像データを含む前記補正データを前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末に対して前記操作者が閲覧可能なよう送信し、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末から送信された前記認識文字データ及び前記補正文書画像データを含む前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記他のユーザ端末に対して、前記補正データを送信し、
前記登録装置が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを送信し、
前記登録装置が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されてオンライン上で名刺交換を行っている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを送信し、
前記登録装置が、前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
【請求項8】
ネットワークに接続された、ユーザ端末と、当該ユーザ端末に予め関連付けられ当該ユーザ端末の操作者が紙媒体に含まれる文字情報を提供する予定である他の操作者が操作する他のユーザ端末と、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置と、前記登録装置による登録処理が可能なよう前記文書画像データ対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置と、を備えた文書画像処理システムであって、
前記ユーザ端末が、前記他のユーザ端末からの要求に応じて前記文書画像データを取り込み、当該文書画像データを前記画像処理装置に対して送信して補正処理を要求する機能を備え、
前記画像処理装置が、
前記ユーザ端末からネットワークを介して送信された前記文書画像データに対して、当該ユーザ端末からの補正処理の要求に応じて前記補正処理を行って補正文書画像データを生成する補正部と、
前記補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信する提供部と、
を備え、
前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末が、前記画像処理装置から提供された前記補正データを取得して表示し、その後、前記登録装置に対して前記補正データを送信して登録を要求する機能を備え、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報を、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からの登録要求に応じて登録処理を行う登録部を備えた、
文書画像処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記提供部が、前記他のユーザ端末に対して、前記補正データを送信し、
前記登録装置の前記登録部が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理システム。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記提供部が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されてオンライン上で名刺交換を行っている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを送信し、
前記登録装置の登録部が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書画像を処理する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
名刺などの文書を画像データとして取り込み、かかる画像データ内の文字情報をデータベースに登録して管理したり利用することが行われている。特に、名刺は、営業活動などの対外的な企業活動に利用することができ、正確に記載されている文字情報を電子化して管理することが必要である。また、企業によっては、取得する名刺の数が膨大となり、迅速に電子化することも必要である。例えば、特許文献1に示すシステムでは、紙媒体である名刺の画像データから、名刺内に記述されている文字情報を読取り、さらに、かかる文字情報の修正入力をユーザが容易に行うことができるよう支援している。
【0003】
ここで、名刺の画像データから文字情報を読み取って自動で登録する際には、一般的にOCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)技術が用いられる。このとき、OCR技術で文字情報を読み取る名刺の画像データは、スキャナで読み取って作成されたり、スマートフォンやノートパソコンに搭載されたカメラで撮影して作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020−17149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したようにスキャナで読み取ったりカメラで撮影して名刺の画像データを作成する場合には、精度よくOCR技術で読み取ることができる画像データを作成することが困難である。例えば、名刺のサイズと、スキャナの読み取り範囲やカメラの撮影範囲と、が一致していない場合には、名刺の周囲の背景も映り込んだ画像データとなってしまい、そのような画像データからは文字情報部分を精度よく検出することが困難となる。また、例えば、名刺をカメラで正面から撮影できず形状がゆがんだ画像データとなってしまった場合にも、文字情報部分を精度よく検出することが困難となる。そして、上述した問題は、名刺を電子化する場合だけでなく、紙媒体の注文書や請求書などを電子化する場合にも生じる。その結果、あらゆる紙媒体の文書を電子化する際に、精度よくOCR技術で読み取ることができる画像データを作成することが困難であり、電子化の作業効率の向上を図ることができない、という問題が生じる。
【0006】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、紙媒体の電子化の作業効率の向上を図ることができない、ことを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態である文書画像処理方法は、
ネットワークに接続された、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置と、前記登録装置による登録処理が可能なよう前記文書画像データを対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置と、を備えた文書画像処理システムによる文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記文書画像データを取り込んだユーザ端末からネットワークを介して送信された当該文書画像データに対する前記補正処理を行って補正文書画像データを生成し、当該補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信し、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
という構成をとる。
【0008】
また、本発明の一形態である文書画像処理システムは、
ネットワークに接続された、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置と、前記登録装置による登録処理が可能なよう前記文書画像データを対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置と、を備えた文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置が、
前記文書画像データを取り込んだユーザ端末からネットワークを介して送信された当該文書画像データに対する前記補正処理を行って補正文書画像データを生成する補正部と、
前記補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信する提供部と、
を備え、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う登録部を備えた、
という構成をとる。
【0009】
また、本発明の一形態である画像処理装置は、
文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データを取り込んだユーザ端末からネットワークを介して送信された当該文書画像データに対して予め設定された補正処理を行って補正文書画像データを生成する補正部と、
前記補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信する提供部と、
を備え、
前記補正部は、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して前記補正データが送信された登録装置が、当該補正データに基づく情報の登録が可能なよう、前記文書画像データに対して前記補正処理を行って前記補正データに含まれる前記補正文書画像データを生成する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上のように構成されることにより、紙媒体の電子化の作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態1における情報処理システム全体の構成を示すブロック図である。
図2図1に開示した画像処理サーバの構成を示すブロック図である。
図3図1に開示した名刺管理サーバの構成を示すブロック図である。
図4図1に開示した情報処理システムにおける処理の流れを示す図である。
図5図1に開示した情報処理システムにおける処理の流れを示す図である。
図6図1に開示した情報処理システムにおける処理の流れを示す図である。
図7図1に開示した情報処理システムにおける処理の流れを示す図である。
図8図1に開示した情報処理システムにおける処理の流れを示す図である。
図9図1に開示した情報処理システム全体の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図9を参照して説明する。図1乃至図3は、情報処理システムの構成を説明するための図である。図4乃至図9は、情報処理システムの動作を説明するための図である。
【0013】
[構成]
図1は、本発明における情報処理システム(文書画像処理システム)の全体構成を示している。情報処理システムは、名刺管理サーバ1と、画像処理サーバ2と、第一ユーザ端末3と、第二ユーザ端末4と、を備える。名刺管理サーバ1は、名刺情報を管理するサービスを提供する情報処理装置であり、画像処理サーバ2は、名刺管理サーバ1で管理される名刺情報の元となる名刺画像を処理する情報処理装置である。第一ユーザ端末3と第二ユーザ端末4とは、オンラインで名刺交換を行う第一ユーザ31と第二ユーザ41とが操作する情報処理端末である。以下、各構成について詳述する。
【0014】
なお、本実施形態では、第二ユーザ41(操作者)が当該第二ユーザの名刺を第一ユーザ31(他の操作者)に提供する予定であることとし、情報処理システムが、第一ユーザ31と第二ユーザ41とが第一ユーザ端末3(他のユーザ端末)と第二ユーザ端末4(ユーザ端末)とを用いてテレビ会議を行っている最中にオンラインで名刺の交換を行って、かかる名刺の情報を登録して管理することに利用される場合を一例に挙げて説明する。但し、情報処理システムに登録され管理される名刺は、いかなる状況でユーザ同士で交換されたものであってもよい。例えば、情報処理システムは、ユーザ31,41同士が対面で交換した名刺を一方のユーザが管理する場合に利用されてもよく、電子メールなどのデータ通信手段を介して交換した名刺を管理する場合に利用されてもよい。
【0015】
また、本実施形態における情報処理システムでは、名刺の画像データを処理対象としているが、処理対象は名刺の画像データであることに限定されず、注文書や発注書、請求書などの文字情報を含むいかなる紙媒体を画像データ化した文書画像データを処理対象としてもよい。
【0016】
上記第一ユーザ端末3は、名刺管理サーバ1によって提供される名刺情報を管理するサービスを利用する第一ユーザ31が操作する情報処理端末である。例えば、第一ユーザ端末3は、ノートパソコンやスマートフォンといった情報処理端末である。そして、第一ユーザ端末3は、後述するように、名刺管理サーバ1にアクセスし、第一ユーザ31の名刺情報を含むユーザ情報を登録する機能を有する。例えば、第一ユーザ端末3は、装備されたカメラにて撮影された第一ユーザ31の名刺画像や入力された第一ユーザ31の名刺情報を名刺管理サーバ1に送信して、第一ユーザ31のユーザ情報として登録する。
【0017】
また、第一ユーザ端末3は、別のユーザである第二ユーザ41の第二ユーザ端末4とネットワークを介して接続し、テレビ会議を行うと共に、後述するようにオンラインで名刺交換を行う機能を有する。なお、テレビ会議及び名刺交換を行う機能は、第一ユーザ端末3に組み込まれるアプリケーションにて提供されてもよく、名刺管理サーバ1や他のネットワーク上のウェブサーバにて提供されてもよい。
【0018】
ここで、第一ユーザ端末3が備える名刺交換機能について説明する。第一ユーザ端末3は、ネットワークを介して接続され、テレビ会議を行っている第二ユーザ41の第二ユーザ端末4に対して、名刺管理サーバ1に登録されている自身である第一ユーザ31の名刺情報を送信すると共に、第二ユーザ41に対して名刺交換を要求する機能を有する。このとき、第二ユーザ41に対する名刺交換の要求は、当該第二ユーザ41の名刺画像を要求することで行われる。また、第一ユーザ端末3は、第二ユーザ41に対する名刺画像の要求に応じて、後述するように画像処理サーバ2から提供される第二ユーザ41の名刺画像を補正した補正名刺画像G’を取得して表示装置に表示する機能を有する。これにより、第一ユーザ31は、第二ユーザ41の名刺画像を補正した補正名刺画像G’の内容を確認することができる。さらに、第一ユーザ端末3は、第一ユーザ31にて内容が確認された第二ユーザ41の補正名刺画像G’を名刺管理サーバ1に送信して、第二ユーザ41の名刺情報の登録を要求する機能を有する。このとき、第一ユーザ端末3は、第二ユーザ41の名刺情報を、自身である第一ユーザの情報と関連付けて登録するよう名刺管理サーバ1に要求することとなる。さらに、第一ユーザ端末3は、名刺管理サーバ1にアクセスし、第一ユーザ31に関連付けて記憶された第二ユーザ41の名刺情報を閲覧したり編集する機能を有する。
【0019】
上記第二ユーザ端末4は、第一ユーザ31とテレビ会議を行い、オンラインにて名刺交換を行う第二ユーザ41が操作する情報処理端末である。例えば、第二ユーザ端末4は、ノートパソコンやスマートフォンといった情報処理端末である。そして、第二ユーザ端末4は、他のユーザ端末である第一ユーザ端末3とネットワークを介して接続し、テレビ会議を行うと共に、後述するようにオンラインで名刺交換を行う機能を有する。なお、テレビ会議及び名刺交換を行う機能は、第二ユーザ端末4に組み込まれるアプリケーションにて提供されてもよく、名刺管理サーバ1や他のネットワーク上のウェブサーバにて提供されてもよい。
【0020】
ここで、第二ユーザ端末4が備える名刺交換機能について説明する。第二ユーザ端末4は、ネットワークを介して接続され、テレビ会議を行っている第一ユーザ31からの名刺交換の要求に応じて、第二ユーザ41による操作により、第二ユーザ端末4に搭載されたカメラを用いて名刺を撮影した名刺画像Gを取り込む機能を有する。そして、第二ユーザ端末4は、取り込んだ名刺画像Gを画像処理サーバ2に送信して、名刺画像Gの補正処理を要求する機能を有する。このとき、例えば、第二ユーザ端末4に組み込まれた名刺交換機能に画像処理サーバ2のアドレスやアクセスリンクが記憶されており、第二ユーザ端末4は、かかるアドレス宛やアクセスリンク宛に名刺画像Gを送信して補正処理を要求することができる。なお、第二ユーザ端末4は、必ずしも第二ユーザ端末4に搭載されたカメラで名刺を撮影して名刺画像Gを取り込むことに限定されず、他の装置に搭載されたカメラやスキャナで名刺画像Gを取り込んでもよい。
【0021】
また、第二ユーザ端末4は、上述した画像処理サーバ2への名刺画像Gの補正要求に応じて当該画像処理サーバ2にて補正され提供された補正名刺画像G’を取得して、表示装置に表示する機能を有する。これにより、第二ユーザ41は、名刺画像Gを補正した補正名刺画像G’の内容を確認することができる。さらに、第二ユーザ端末4は、第二ユーザ41にて内容が確認された補正名刺画像G’を名刺管理サーバ1に送信して、第二ユーザ41の名刺情報の登録を要求する機能を有する。このとき、第二ユーザ端末4は、名刺交換の相手となっている第一ユーザ31を特定する情報、例えば、第一ユーザ31のユーザIDを名刺管理サーバ1に送信することで、かかる第一ユーザ31に関連付けて名刺管理サーバ1に登録するよう要求することができる。なお、第二ユーザ端末4に組み込まれた名刺交換機能に名刺管理サーバ1のアドレスやアクセスリンクが記憶されており、第二ユーザ端末4は、かかるアドレス宛やアクセスリンク宛に補正名刺画像G’を送信して登録を要求することができる。
【0022】
また、第二ユーザ端末4は、上述した画像処理サーバ2への名刺画像Gの補正要求の際に、テレビ会議を行って名刺交換の相手となっている第一ユーザ31を特定する情報であるユーザIDや第一ユーザ端末3のアドレスを画像処理サーバ2に送信してもよい。この場合、後述するように画像処理サーバ2にて名刺画像Gが補正された補正名刺画像G’は、第一ユーザ31のユーザIDやアドレスで特定される第一ユーザ端末31に提供されることとなる。なお、名刺交換の相手となる第一ユーザ31のユーザIDや第一ユーザ端末3のアドレスは、第二ユーザ端末4がテレビ会議機能や名刺交換機能にて取得することができる。
【0023】
上記画像処理サーバ2(画像処理装置)は、ネットワーク上に設置された演算装置及び記憶装置を備えた一台または複数台の情報処理装置である。そして、画像処理サーバ2は、図2に示すように、演算装置にプログラムが実行されることで構築された、名刺画像補正処理部21、名刺画像提供部22、を備えている。また、画像処理サーバ2は、記憶装置に形成された、名刺画像記憶部25を備えている。
【0024】
上記名刺画像補正処理部21(補正部)は、上述したように第二ユーザ端末4から送信された第二ユーザ41の名刺が写る名刺画像Gを受け取り、名刺画像記憶部25に記憶する。そして、名刺画像補正処理部21は、名刺画像Gに対して予め設定された補正処理を行い、かかる補正処理が施された補正名刺画像G’(補正文書画像データ)を生成する。このとき、名刺画像補正処理部21は、名刺画像Gに対する補正処理として、エッジ検出処理と台帳補正処理を行う。エッジ検出処理は、名刺画像G内の名刺領域つまり紙媒体領域を抽出する処理であり、例えば、名刺画像G内の名刺領域のエッジ(端)を検出し、エッジより外側の領域の画像部分は破棄し、名刺領域のみの画像に補正する処理である。また、台帳補正処理は、名刺画像G内の名刺領域の形状のゆがみを補正する処理であり、例えば、名刺画像G内の名刺領域の形状を長方形とし、当該名刺画像Gを真正面から見た画像となるよう補正する。そして、名刺画像補正処理部21は、エッジ検出処理と台帳補正処理とを施した補正名刺画像G’を生成して、名刺画像記憶部25に記憶する。このように、名刺画像補正処理部21は、エッジ検出処理と台帳補正処理を行うことで、名刺領域のみの形状にゆがみのない補正名刺画像G’を生成でき、かかる補正名刺画像G’は、後述する名刺管理サーバ1にて名刺情報を登録可能な状態となる。なお、名刺画像補正処理部21は、補正処理として必ずしもエッジ検出処理と台帳補正処理とを行うことに限定されず、いずれか一方の処理だけでもよく、あるいは、その他の補正処理を行ってもよい。
【0025】
さらに、名刺画像補正処理部21は、補正処理を行って生成した補正名刺画像G’に対して、当該補正名刺画像G’内の文字情報の認識処理を行い、かかる認識処理により認識した認識文字データを補正名刺画像G’に付加して補正データとして記憶しておく。具体的に、名刺画像補正処理部21は、OCR技術により補正名刺画像G’内の文字情報を認識して、認識文字データとして抽出する。但し、名刺画像補正処理部21は、必ずしも補正名刺画像G’内の文字情報の認識処理を行うことに限定されない。
【0026】
上記名刺画像提供部22(提供部)は、上述したように生成した補正名刺画像G’である補正データを、第二ユーザ端末4又は第一ユーザ端末3に送信する。このとき、名刺画像提供部22は、第二ユーザ端末4からの名刺画像Gの補正要求時に、第二ユーザ41がテレビ会議を行って名刺交換の相手となっている第一ユーザ31を特定するユーザIDや第一ユーザ端末3のアドレスを指定された場合には、第一ユーザ31のユーザIDやアドレスで特定される第一ユーザ端末31に補正名刺画像G’を提供する。例えば、名刺画像提供部22は、名刺管理サーバ1と協働して、第一ユーザ31のユーザIDから第一ユーザ端末3のアドレスを特定するなどして、補正名刺画像G’を第一ユーザ端末3に提供する。一方、名刺画像提供部22は、第二ユーザ端末4からの名刺画像Gの補正要求時に、第一ユーザ31のユーザIDや第一ユーザ端末3のアドレスの指定がない場合や、返送先として自身である第二ユーザ端末4の指定がある場合には、第二ユーザ端末4に補正名刺画像G’を提供する。
【0027】
なお、名刺画像提供部22は、補正名刺画像G’を提供する際に、提供先である第一ユーザ端末3又は第二ユーザ端末4において補正名刺画像G’を表示出力できるように提供する。例えば、名刺画像提供部22は、第一ユーザ端末3又は第二ユーザ端末4の名刺交換機能と協働して、名刺交換中の第一ユーザ端末3又は第二ユーザ端末4の表示装置に表示するよう提供する。これにより、第一ユーザ端末3の第一ユーザ31又は第二ユーザ端末4の第二ユーザ41は、補正名刺画像G’を閲覧することができる。
【0028】
また、名刺画像提供部22は、補正名刺画像G’を提供する際に、補正名刺画像G’に認識文字データが関連付けられている場合には、補正名刺画像G’に認識文字データを関連付けた補正データを第一ユーザ端末3又は第二ユーザ端末4に表示するよう提供する。これにより、第一ユーザ端末3の第一ユーザ31又は第二ユーザ端末4の第二ユーザ41は、補正名刺画像G’と共に、認識文字データを閲覧することができる。
【0029】
上記名刺管理サーバ1(登録装置)は、ネットワーク上に設置された演算装置及び記憶装置を備えた一台または複数台の情報処理装置である。そして、名刺管理サーバ1は、図3に示すように、演算装置にプログラムが実行されることで構築された、ユーザ登録部11、名刺提供部12、名刺登録部13、を備えている。また、名刺管理サーバ1は、記憶装置に形成された、ユーザ情報記憶部15、名刺情報記憶部16を備えている。
【0030】
上記ユーザ登録部11は、名刺情報を管理するサービスを利用する第一ユーザ31の名刺情報を含むユーザ情報を登録する機能を有する。例えば、ユーザ登録部11は、ユーザ情報登録画面を第一ユーザ31の第一ユーザ端末3に表示するよう提供し、かかるユーザ情報登録画面を介して第一ユーザ端末3から入力されたユーザ情報を取得して、ユーザ情報記憶部15に記憶しておく。ユーザ情報としては、第一ユーザ31のプロフィール画像、名刺画像、会社名、部署、役職、氏名、氏名カナ、電話番号、メールアドレス、などであり、これらの全部又は一部は第一ユーザ31の名刺情報となる。
【0031】
上記名刺提供部12は、ユーザ情報記憶部15に記憶され登録されているユーザ情報の全部又は一部である名刺情報を、かかるユーザと名刺交換を行う別のユーザに提供する。例えば、上述したように第一ユーザ31と第二ユーザ41とがテレビ会議を行い、オンラインで名刺交換を行っているときには、第一ユーザ31の第一ユーザ端末3からの要求に応じて、当該第一ユーザ31の名刺情報を第二ユーザ41の第二ユーザ端末4に送信する。
【0032】
上記名刺登録部13は、上述したように名刺交換中の第一ユーザ端末3又は第二ユーザ端末4から送信された第二ユーザ41の補正名刺画像G’を取得して、かかる補正名刺画像G’に基づいて第二ユーザ41の名刺情報の登録を行う。例えば、名刺登録部13は、補正名刺画像G’からOCR技術により文字情報である社名、部署、役職、氏名、電話番号、メールアドレスなどを認識し、かかる文字情報や補正名刺画像G’自体を、第二ユーザ41の名刺情報として登録する。なお、名刺登録部13は、補正名刺画像G’に認識文字データが関連付けられた補正データが送信されて取得した場合には、補正名刺画像G’に関連付けられた認識文字データをそのまま名刺情報として登録してもよく、認識文字データを参照して新たに補正名刺画像G’に対する文字情報の認識処理を行い、その結果に基づいて名刺情報を登録してもよい。
【0033】
このとき、名刺登録部13は、第二ユーザ端末4から、補正名刺画像G’と共に名刺交換の相手となっている第一ユーザ31のユーザIDが送信され、名刺情報の登録を要求された場合には、第一ユーザ31のユーザ情報に関連付けて、第二ユーザ41の名刺情報を登録する。また、名刺登録部13は、第一ユーザ端末3から、補正名刺画像G’が送信され名刺情報の登録を要求された場合には、第一ユーザ31のユーザ情報に関連付けて、第二ユーザ41の名刺情報を登録する。
【0034】
[動作]
次に、第一ユーザ31と第二ユーザ41とによるオンラインでの名刺交換の動作を、図4乃至図9を参照して説明する。
【0035】
まず、第一ユーザ31は、事前に自己の名刺情報を名刺管理サーバ1に登録しておく。その後、第一ユーザ31と第二ユーザ41とは、第一ユーザ端末3と第二ユーザ端末4とをネットワークを介して接続してテレビ会議を行う(図4の矢印Y1、図9のステップS1)。そして、第一ユーザ31と第二ユーザ41とは、テレビ会議中にオンラインにて名刺交換を行うこととする。このとき、第一ユーザ31は、名刺管理サーバ1に登録されている自己の名刺情報を第二ユーザ端末4に提供するよう名刺管理サーバ1に要求することで、当該名刺管理サーバ1から第二ユーザ端末4に第一ユーザ31の名刺情報が送信されると共に、第二ユーザ41に対して名刺交換の要求を行う。つまり、第一ユーザ31は、第二ユーザ41に対して当該第二ユーザ41の名刺画像を要求する。なお、第一ユーザ31から第二ユーザ41への名刺画像の要求は、第一ユーザ31が第一ユーザ端末31を操作することで名刺交換機能により第二ユーザ端末4上に表示されて行われてもよく、テレビ会議にて第一ユーザ31が第二ユーザ41に呼び掛けて行われてもよい。
【0036】
続いて、第二ユーザ41は、テレビ会議を行っている第一ユーザ31からの名刺交換の要求に応じて、第二ユーザ端末4に搭載されたカメラを用いて、第二ユーザ41の名刺を撮影した名刺画像Gを取り込む(図9のステップS2)。このとき、名刺画像Gは、例えば、図4に示すように、名刺領域の周囲に背景が存在していたり、名刺領域の形状がゆがんだ形状となっている場合があることとする。そして、第二ユーザ端末4は、取り込んだ名刺画像Gを画像処理サーバ2に送信して、名刺画像Gの補正処理を要求する(図4の矢印Y2、図9のステップS3)。このとき、第二ユーザ端末4は、第二ユーザ41がテレビ会議を行って名刺交換の相手となっている第一ユーザ31を特定するユーザIDや第一ユーザ端末3のアドレスを指定して、画像処理サーバ2に名刺画像Gの補正処理を要求してもよい。
【0037】
続いて、画像処理サーバ2は、第二ユーザ端末4から補正処理の要求と共に送信された第二ユーザ41の名刺が写る名刺画像Gを受け取ると、名刺画像Gに対して予め設定された補正処理を行い、かかる補正処理が施された補正名刺画像G’を生成する(図9のステップS4)。例えば、画像処理サーバ2は、名刺画像Gに対する補正処理として、名刺画像G内の名刺領域のエッジを検出してエッジより外側の領域は破棄し、名刺領域のみの画像に補正するエッジ検出処理を行う。加えて、画像処理サーバ2は、名刺画像Gに対する補正処理として、名刺画像G内の名刺領域の形状のゆがみを補正して、例えば、名刺画像G内の名刺領域の形状が長方形となり、当該名刺画像Gを真正面から見た画像となるよう補正する台帳補正処理を行う。画像処理サーバ2は、上述したエッジ検出処理と台帳補正処理を行うことで、図5に示すような、名刺領域のみの形状にゆがみのない補正名刺画像G’を生成する。
【0038】
このとき、画像処理サーバ2は、補正処理を行って生成した補正名刺画像G’に対して、当該補正名刺画像G’内の文字情報の認識処理を行い、かかる認識処理により認識した認識文字データを補正名刺画像G’に付加してもよい。
【0039】
続いて、画像処理サーバ2は、生成した補正名刺画像G’を、第二ユーザ端末4に送信する(図5の矢印Y3、図9のステップS5)。すると、第二ユーザ端末4は、画像処理サーバ2から提供された補正名刺画像G’を取得して、表示装置に表示する。これにより、第二ユーザ41は、名刺画像Gを補正した補正名刺画像G’の内容を確認することができる。例えば、第二ユーザ41は、補正名刺画像G’を閲覧し、名刺画像Gからの補正が正しく行われているかを確認する。
【0040】
その後、第二ユーザ41による補正名刺画像G’の確認が終了すると、第二ユーザ41による操作により、第二ユーザ端末4は、補正名刺画像G’を名刺管理サーバ1に送信して、第二ユーザ41の名刺情報の登録を要求する(図6の矢印Y4、図9のステップS6)。このとき、第二ユーザ端末4は、名刺交換の相手となっている第一ユーザ31を特定する情報、例えば、第一ユーザ31のユーザIDを名刺管理サーバ1に送信することで、かかる第一ユーザ31に関連付けて名刺管理サーバ1に登録するよう要求する。
【0041】
続いて、名刺管理サーバ1は、第二ユーザ端末4から送信された第二ユーザ41の補正名刺画像G’を取得して、かかる補正名刺画像G’に基づいて第二ユーザ41の名刺情報の登録を行う(図9のステップS7)。例えば、名刺管理サーバ1は、補正名刺画像G’からOCR技術により文字情報である社名、部署、役職、氏名、電話番号、メールアドレスなどを認識し、かかる文字情報や補正名刺画像G’自体を、第二ユーザ41の名刺情報として登録する。このとき、名刺管理サーバ1は、補正名刺画像G’と共に名刺交換の相手となっている第一ユーザ31のユーザIDが送信された場合には、第一ユーザ31のユーザ情報に関連付けて、第二ユーザ41の名刺情報を登録する。
【0042】
ここで、上述した図9のステップS3において、第二ユーザ41が、テレビ会議を行って名刺交換の相手となっている第一ユーザ31を特定するユーザIDや第一ユーザ端末3のアドレスを指定して、画像処理サーバ2に名刺画像Gの補正処理を要求したとする。この場合、画像処理サーバ2は、生成した補正名刺画像G’を第一ユーザ端末3に送信する(図7の矢印Y5、図9のステップS5)。すると、第一ユーザ端末3は、画像処理サーバ2から提供された補正名刺画像G’を取得して、表示装置に表示する。これにより、第一ユーザ31は、名刺画像Gを補正した補正名刺画像G’の内容を確認することができる。例えば、第一ユーザ31は、補正名刺画像G’を閲覧し、名刺画像Gからの補正が正しく行われているかを確認する。
【0043】
その後、第一ユーザ31による補正名刺画像G’の確認が終了すると、第一ユーザ31による操作により、第一ユーザ端末3は、補正名刺画像G’を名刺管理サーバ1に送信して、第二ユーザ41の名刺情報の登録を要求する(図8の矢印Y6、図9のステップS6)。このとき、第一ユーザ端末3は、自身である第一ユーザ31を特定する情報、例えば、第一ユーザ31のユーザIDを名刺管理サーバ1に送信することで、かかる第一ユーザ31のユーザ情報に関連付けて名刺管理サーバ1に登録するよう要求する。これにより、名刺管理サーバ1は、第一ユーザ端末3から送信された第二ユーザ41の補正名刺画像G’を取得して、かかる補正名刺画像G’に基づいて第二ユーザ31の名刺情報の登録を行う(図9のステップS7)。このとき、名刺管理サーバ1は、第一ユーザ31のユーザ情報に関連付けて第二ユーザ41の名刺情報を登録する。
【0044】
以上のように、本発明によると、スキャナで読み取ったりカメラで撮影して、名刺をはじめとする紙媒体の文書の画像データを作成した場合であっても、外部の画像処理サーバで補正処理することで、迅速に精度よくOCR技術で読み取ることができる画像データを作成することができ、その後の電子化が容易となる。このため、ユーザ端末側に専用の補正ソフトウェアを組み込む必要が無く、簡易な方法で精度よく紙媒体である文書の電子化を行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0045】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0046】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0047】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における文書画像処理方法、文書画像処理システム、画像処理装置の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0048】
(付記1)
ネットワークに接続された、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置と、前記登録装置による登録処理が可能なよう前記文書画像データを対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置と、を備えた文書画像処理システムによる文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記文書画像データを取り込んだユーザ端末からネットワークを介して送信された当該文書画像データに対する前記補正処理を行って補正文書画像データを生成し、当該補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信し、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
(付記2)
付記1に記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記補正処理として前記文書画像データ内の紙媒体領域を抽出する処理を行い、当該抽出した領域の画像を前記補正文書画像データとして生成する、
文書画像処理方法。
(付記3)
付記1又は2に記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記補正処理として前記文書画像データ内の紙媒体領域の形状のゆがみを補正する処理を行い、形状のゆがみを補正した画像を前記補正文書画像データとして生成する、
文書画像処理方法。
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記補正処理を行って生成した前記補正文書画像データ内の文字情報の認識処理を行い、当該認識処理により認識した認識文字データ及び前記補正文書画像データを含む前記補正データを前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末に対して前記操作者が閲覧可能なよう送信し、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末から送信された前記認識文字データ及び前記補正文書画像データを含む前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
(付記5)
付記1乃至4のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記ユーザ端末に予め関連付けられ、当該ユーザ端末の操作者が前記紙媒体に含まれる文字情報を提供する予定である他の操作者が操作する前記他のユーザ端末に対して、前記補正データを送信し、
前記登録装置が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
(付記6)
付記1乃至5のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを介して送信し、
前記登録装置が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載の文書画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されてオンライン上で名刺交換を行っている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを送信し、
前記登録装置が、前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理方法。
(付記8)
ネットワークに接続された、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置と、前記登録装置による登録処理が可能なよう前記文書画像データを対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置と、を備えた文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置が、
前記文書画像データを取り込んだユーザ端末からネットワークを介して送信された当該文書画像データに対する前記補正処理を行って補正文書画像データを生成する補正部と、
前記補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信する提供部と、
を備え、
前記登録装置が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う登録部を備えた、
文書画像処理システム。
(付記8.1)
付記8に記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記補正部が、前記補正処理として前記文書画像データ内の紙媒体領域を抽出する処理を行い、当該抽出した領域の画像を前記補正文書画像データとして生成する、
文書画像処理システム。
(付記8.2)
付記8又は8.1に記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記補正部が、前記補正処理として前記文書画像データ内の紙媒体領域の形状のゆがみを補正する処理を行い、形状のゆがみを補正した画像を前記補正文書画像データとして生成する、
文書画像処理システム。
(付記8.3)
付記8乃至8.2のいずれかに記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記補正部が、前記補正処理を行って生成した前記補正文書画像データ内の文字情報の認識処理を行い、
前記画像処理装置の前記提供部が、前記認識処理により認識した認識文字データ及び前記補正文書画像データを含む前記補正データを前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末に対して前記操作者が閲覧可能なよう送信し、
前記登録装置の前記登録部が、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末から送信された前記認識文字データ及び前記補正文書画像データを含む前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理システム。
(付記9)
付記8乃至8.3のいずれかに記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記提供部が、前記ユーザ端末に予め関連付けられ、当該ユーザ端末の操作者が前記紙媒体に含まれる文字情報を提供する予定である他の操作者が操作する前記他のユーザ端末に対して、前記補正データを送信し、
前記登録装置の前記登録部が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理システム。
(付記9.1)
付記8乃至9のいずれかに記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記提供部が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを送信し、
前記登録装置の前記登録部が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理システム。
(付記10)
付記8乃至9.1のいずれかに記載の文書画像処理システムであって、
前記画像処理装置の前記提供部が、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されてオンライン上で名刺交換を行っている前記他のユーザ端末に対して前記補正データを送信し、
前記登録装置の登録部が、前記他のユーザ端末から送信された前記補正データに基づく情報の登録処理を行う、
文書画像処理システム。
(付記11)
文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データを取り込んだユーザ端末からネットワークを介して送信された当該文書画像データに対して予め設定された補正処理を行って補正文書画像データを生成する補正部と、
前記補正文書画像データを含む補正データを前記ユーザ端末又は他のユーザ端末に対して、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信する提供部と、
を備え、
前記補正部は、前記ユーザ端末又は前記他のユーザ端末からネットワークを介して前記補正データが送信された登録装置が、当該補正データに基づく情報の登録が可能なよう、前記文書画像データに対して前記補正処理を行って前記補正データに含まれる前記補正文書画像データを生成する、
画像処理装置。
【符号の説明】
【0049】
1 名刺管理サーバ
11 ユーザ登録部
12 名刺提供部
13 名刺登録部
15 ユーザ情報記憶部
16 名刺情報記憶部
2 画像処理サーバ
21 名刺画像補正処理部
22 名刺画像提供部
3 第一ユーザ端末
31 第一ユーザ
4 第二ユーザ端末
41 第二ユーザ
G 名刺画像
G’ 補正名刺画像
【要約】
【課題】紙媒体の電子化の作業効率の向上を図ること。
【解決手段】本発明は、ネットワークに接続された、文字情報を含む紙媒体を画像データ化した文書画像データに基づく情報を登録する登録装置1と、登録装置による登録処理が可能なよう文書画像データを対して予め設定された補正処理を行う画像処理装置2と、を備える。そして、画像処理装置2が、文書画像データを取り込んだユーザ端末4からネットワークを介して送信された文書画像データに対する補正処理を行って補正文書画像データを生成し、補正文書画像データを含む補正データをユーザ端末4又は他のユーザ端末3に対して、ユーザ端末4又は他のユーザ端末3の操作者が閲覧可能なようネットワークを介して送信し、登録装置1が、ユーザ端末4又は他のユーザ端末3からネットワークを介して送信された補正データに基づく情報の登録処理を行う。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9