【実施例】
【0149】
実施例1.HPTP−βに対する阻害活性を有する化合物
例証的な化合物についてのHPTP−β IC
50(μM)活性の非限定的な例を表2に列挙する。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【表2-11】
【表2-12】
【表2-13】
【表2-14】
【表2-15】
【表2-16】
【表2-17】
【表2-18】
【表2-19】
【表2-20】
【表2-21】
【表2-22】
【表2-23】
【表2-24】
実施例2.化合物1の投与後の眼の薬物動態
【0150】
眼局所投与後、皮下投与後および硝子体内投与後の血漿中および眼組織中の化合物1の濃度を測定するために、ニュージーランド白色家兎に化合物1を投与し、所定の時点において血漿サンプルおよび眼サンプルを収集した。化合物1製剤は、各投与日に新しく調製した。
【0151】
各動物の両眼から眼組織サンプルを収集し、重量を記録した。血漿および眼組織サンプル中の化合物1の濃度をLC−MS/MSによって決定した。
【0152】
体重が2.5〜3.5kgのニュージーランド白色家兎をこの研究に使用した。ウサギは、ケージ1つあたり1羽を収容した。動物は絶食させず、眼の疾病を有しない健康な動物だけを用いた。1群あたり合計8羽のウサギに対して、4回の眼組織サンプリング時点の各時点において、1群あたり2羽のウサギを屠殺した。研究デザインを表3および表4に示す。
【0153】
12IA7 IACUCプロトコルに従って、眼(局所)投与および硝子体内投与のために、動物を麻酔した。各ウサギに、1および2日目に1日3回(0、6および12時間)ならびに3日目に1回(0時間)、両眼に眼局所投与によって;1日目に1回(0時間)、両眼に硝子体内投与によって;または1および2日目に1日2回(0および8時間)ならびに3日目に1日1回(0時間)、皮下投与によってかのいずれかで、試験製剤のボーラス投与を行った。当てはまる場合、投与は、各日およそ1時間の範囲内で行った。
【0154】
研究の前に、臨床眼科プレスクリーニング検査を行った(細隙灯生体顕微鏡検査および倒像眼底検査を含む)。眼の所見を、McDonald−Shadduck Score Systemを用いてスコア化し、すべてのカテゴリーにおいてゼロとスコア化された動物だけを研究に用いた。
【0155】
硝子体内投与の場合、1日目に、または眼局所投与および皮下投与の場合、3日目に、適切な眼組織収集時点において、動物を安楽死させ、直ちに両眼を摘出した。摘出後、各眼をリン酸緩衝食塩水でリンスした。各動物の両眼由来の眼組織サンプルを所定の時点において収集し、重量を記録した。直ちにすべてのサンプルをドライアイス上で凍結し、生物分析まで−60℃〜−80℃で保存した。
【0156】
各血液サンプルを、3日目の投与後の所定の時点において、ウサギから耳の血管を介して収集し、抗凝固薬としてヘパリンナトリウムを含む冷却ポリプロピレンチューブに入れた。サンプルを、4℃、3,000×gで5分間の遠心分離によって遠心した。処理の間中、サンプルを冷却したまま維持した。各血漿サンプルをドライアイス上に置き、生物分析まで−60℃〜−80℃の冷凍庫内で保存した。
【0157】
表3および表4は、研究デザインの要約を示している。
【表3】
【表4】
*30分の眼組織サンプリング時点のウサギは、投与の15分後に採血した。
**1時間の血漿サンプリングに対しては、48時間の眼組織サンプリング時点のウサギから採血した。3時間の血漿サンプリングに対しては、72時間の眼組織サンプリング時点のウサギから採血した。
HPβCD:ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン
【0158】
ウサギの水性組織(血漿、房水および硝子体液)中および固形眼組織サンプル中の化合物1の決定のために、LC−MS/MS法を開発した。研究前の検量線を解析して、その方法の定量の特異性、範囲および下限を決定した。血漿および組織ホモジネート研究サンプルを抽出し、解析した。すべてのサンプルを標準物質と同様に処理した。
【0159】
各分析バッチにおいて1つの8点検量線を使用した。一般に認められるために、各バッチは、8つの標準物質のうち少なくとも5つを、定量下限(LLOQ)(±25%が受け入れられる)以外は公称値(nominal)の±20%以内の精度で有していなければならなかった。
【0160】
血漿中濃度の時間経過から、薬物動態パラメータを計算した。最高血漿中濃度(C
max)および最高血漿中薬物濃度到達時間(T
max)は、各濃度−時間プロファイルについての実測値であった。血漿中薬物濃度−時間曲線下面積(AUC
lastであって、lastとは、時間0から最後の定量できる点までである)を、台形公式を用いて計算した。平均滞留時間MRT
lastを、AUMC
last(1次モーメント曲線(first movement curve)下面積)とAUC
lastとの比として計算した。
【0161】
いずれの投与群のいずれの動物においても、眼の異常は記述されなかった。
【0162】
化合物1についての個別の濃度および平均濃度を表5〜18に示す。濃度対時間のデータを
図3〜16にプロットしている。すべてのデータが、ng/g遊離薬物として表現されている。定量限界(0.2ng/mL)未満だったサンプルは、平均の計算に用いなかった。
【0163】
図3に見られるように、化合物1のナトリウム塩の眼局所投与は、4時間後に測定されたとき、化合物1の血漿中濃度を増加させた。
図4に見られるように、化合物1のナトリウム塩の皮下投与は、投与の1時間後まで、遊離酸と比べて全体として血漿中濃度の増加をもたらした。
図5に見られるように、化合物1のナトリウム塩の硝子体内投与は、投与の24時間後まで、遊離酸と比べてわずかに高い血漿中濃度をもたらした。
図6に見られるように、化合物1(ナトリウム塩)の眼局所投与は、4時間にわたって50ng/g未満という化合物1の房水中濃度をもたらした。
図7に見られるように、化合物1のナトリウム塩の皮下投与は、早い時点において、遊離酸と比べて房水中濃度の増加をもたらした。
図8に見られるように、化合物1のナトリウム塩の硝子体内投与は、投与の48時間後まで、遊離酸と比べて高い房水中濃度をもたらした。
図9に見られるように、化合物1(ナトリウム塩)の眼局所投与は、時間の経過とともに、化合物1の硝子体液中濃度の増加をもたらした。
図10に見られるように、化合物1のナトリウム塩の皮下投与は、投与の0.5時間後および1時間後に、遊離酸と比べて硝子体液中濃度の増加をもたらした。
図11に見られるように、化合物1のナトリウム塩の硝子体内投与は、投与の6時間後に、遊離酸と比べて高い硝子体液中濃度をもたらした。
図12に見られるように、化合物1(ナトリウム塩)を眼局所投与によって0.7mg/kg/用量で投与したとき、虹彩、網膜および脈絡膜と比べて、角膜において濃度が全体として高かった。
図13に見られるように、化合物1(ナトリウム塩)を5mg/kg/用量で皮下に投与したとき、網膜および角膜と比べて、虹彩および脈絡膜において濃度が全体として高かった。
図14に見られるように、化合物1(遊離酸)を5mg/kg/用量で皮下に投与したとき、網膜および角膜と比べて、虹彩および脈絡膜において濃度が全体として高かった。
図15に見られるように、化合物1(ナトリウム塩)を1.55mg/kgで硝子体内に投与したとき、虹彩および角膜と比べて、網膜および脈絡膜において濃度が全体として高かった。
図16に見られるように、化合物1(遊離酸)を1.54mg/kgで硝子体内に投与したとき、虹彩および角膜と比べて、網膜および脈絡膜において濃度が全体として高かった。
【0164】
血漿中で測定したとき、すべての経路および製剤によって、化合物1の全身曝露が確認された。平均血漿中C
maxは、化合物1(遊離酸)懸濁液の皮下投与と比べて化合物1(ナトリウム塩)溶液の皮下投与後におよそ3倍高く、化合物1(遊離酸)懸濁液の硝子体内投与と比べて化合物1(ナトリウム塩)溶液の硝子体内投与後におよそ2倍高かった。平均血漿中AUC
lastは、化合物1(遊離酸)懸濁液の皮下投与と比べて化合物1(ナトリウム塩)溶液の皮下投与後におよそ2倍高かったのに対して、硝子体内投与後の平均血漿中AUC
lastは、それらの2つの投与製剤の間で類似していた。平均血漿中T
maxは、両方の製剤での皮下投与後、投与の15分後に、化合物1(ナトリウム塩)および化合物1(遊離酸)でのそれぞれ硝子体内投与後、投与の3および1時間後に、ならびに化合物1(ナトリウム塩)の眼投与後、投与の4時間後に観察された。
【0165】
化合物1(ナトリウム塩)溶液の皮下投与および硝子体内投与による眼組織中濃度は、化合物1(遊離酸)懸濁液と比べて全体として高かった。房水中および硝子体液中の曝露量の順位は、硝子体内投与>>眼局所投与>皮下投与であった。両方の試験製剤の硝子体内投与が、皮下投与または眼局所投与と比べて、虹彩、網膜、脈絡膜および角膜においてより高い濃度をもたらした。すべての眼組織における化合物1の眼組織中濃度が、両方の試験製剤の硝子体内投与後、投与の72時間後において持続しており、化合物1(遊離酸)懸濁液製剤を用いた場合、化合物1(ナトリウム塩)溶液製剤と比べてより高い濃度が観察された。
【0166】
表5は、雄ニュージーランド白色家兎に1.2mg/眼(約0.7mg/kg/用量)で眼局所投与した後の化合物1(ナトリウム塩)についての個々の血漿中濃度および平均血漿中濃度(ng/mL)ならびに薬物動態パラメータを示している(群1)。
【表5】
ND:決定せず
1終末対数線形期が観察されなかったので決定せず
2パラメータを0.7mg/kgという公称の総用量で除算することによって正規化された用量
HPβCD:2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン
【0167】
表6は、雄ニュージーランド白色家兎に5mg/kg/用量で皮下投与した後の化合物1(ナトリウム塩)についての個々の血漿中濃度および平均血漿中濃度(ng/mL)ならびに薬物動態パラメータを示している(群2)。
【表6】
1パラメータを5mg/kgという公称の総用量で除算することによって正規化された用量
半減期の決定に使用したデータの点は太字である。
【0168】
表7は、雄ニュージーランド白色家兎に5mg/kg/用量で皮下投与した後の化合物1(遊離酸)についての個々の血漿中濃度および平均血漿中濃度(ng/mL)ならびに薬物動態パラメータを示している(群3)。
【表7】
1パラメータを5mg/kgという公称の総用量で除算することによって正規化された用量
半減期の決定に使用したデータの点は太字である。
【0169】
表8は、雄ニュージーランド白色家兎に2.5mg/眼(約1.55mg/kg)で硝子体内投与した後の化合物1(ナトリウム塩)についての個々の血漿中濃度および平均血漿中濃度(ng/ml)ならびに薬物動態パラメータを示している(群4)。
【表8】
1パラメータを1.55mg/kgの公称の用量で除算することによって正規化された用量
半減期の決定に使用したデータの点は太字である。
【0170】
表9は、雄ニュージーランド白色家兎に2.5mg/眼(約1.54mg/kg)で硝子体内投与した後の化合物1(遊離酸)についての個々の血漿中濃度および平均血漿中濃度(ng/ml)ならびに薬物動態パラメータを示している(群5)。
【表9】
1パラメータを1.54mg/kgの公称の用量で除算することによって正規化された用量
半減期の決定に使用したデータの点は太字である。
【0171】
表10は、雄ニュージーランド白色家兎における眼局所投与後、皮下投与後および硝子体内投与後の化合物1についての平均血漿中薬物動態パラメータを示している。
【表10】
1パラメータを公称の用量(mg/kg)で除算することによって正規化された用量
ND:決定せず
【0172】
表11は、雄ニュージーランド白色家兎における眼局所投与(群1)、皮下投与(群2および3)および硝子体内投与(群4および5)後の個々のおよび平均の房水中濃度(ng/g)を示している。
【表11】
1房水サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.2ng/mL)未満
ND:決定せず
太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【0173】
表12は、雄ニュージーランド白色家兎における眼局所投与(群1)、皮下投与(群2および3)および硝子体内投与(群4および5)後の個々のおよび平均の硝子体液中濃度(ng/g)を示している。
【0174】
表13は、雄ニュージーランド白色家兎に1.2mg/眼(約0.7mg/kg/用量)で眼局所投与した後の化合物1(ナトリウム塩)についての個々のおよび平均の虹彩、網膜、脈絡膜および角膜組織中濃度(ng/g)を示している(群1)。
【0175】
表14は、雄ニュージーランド白色家兎に5mg/kg/用量で皮下投与した後の化合物1(ナトリウム塩)についての個々のおよび平均の虹彩、網膜、脈絡膜および角膜組織中濃度(ng/g)を示している(群2)。
【0176】
表15は、雄ニュージーランド白色家兎に5mg/kg/用量で皮下投与した後の化合物1(遊離酸)についての個々のおよび平均の虹彩、網膜、脈絡膜および角膜組織中濃度(ng/g)を示している(群3)。
【0177】
表16は、雄ニュージーランド白色家兎に5mg/kg/用量で皮下投与した後の化合物1(遊離酸)についての個々のおよび平均の虹彩、網膜、脈絡膜および角膜組織中濃度(ng/g)を示している(群3)。
【0178】
表17は、雄ニュージーランド白色家兎に2.5mg/眼(約1.55mg/kg)で硝子体内投与した後の化合物1(ナトリウム塩)についての個々のおよび平均の虹彩、網膜、脈絡膜および角膜組織中濃度(ng/g)を示している(群4)。
【0179】
表18は、雄ニュージーランド白色家兎に2.5mg/眼(約1.54mg/kg)で硝子体内投与した後の化合物1(遊離酸)についての個々のおよび平均の虹彩、網膜、脈絡膜および角膜組織中濃度(ng/g)を示している(群5)。
【0180】
表19は、雄ニュージーランド白色家兎における眼局所投与後、皮下投与後および硝子体内投与後の化合物1についての平均眼組織中ピーク濃度を示している。
【表12】
1硝子体液サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.2ng/mL)未満
ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表13】
1組織サンプル密度を1g/mLと仮定している;BLOQ:定量限界(0.5ng/mL)未満;ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表14】
1組織サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.5ng/mL)未満
ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表15】
1組織サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.5ng/mL)未満
ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表16】
1組織サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.5ng/mL)未満
ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表17】
1組織サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.5ng/mL)未満
ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表18】
1組織サンプル密度を1g/mLと仮定している
BLOQ:定量限界(0.5ng/mL)未満
ND:決定せず;太字かつ斜体の値は、Grubbの外れ値検定に基づく外れ値である。
【表19】
実施例3.反復局所投与後および反復皮下投与後の化合物1(ナトリウム塩)の耐容性および眼内圧に対する効果
【0181】
反復局所および皮下投与後の化合物1(ナトリウム塩)の耐容性および眼内圧に対する効果を測定するために、正常圧のニュージーランド白色家兎を化合物1(ナトリウム塩)で処置した。
【0182】
処置開始の前に、この研究のための動物の選択は、良好な臨床症状の視覚的評価および体重の規格に基づいた。すべての動物が、動物選択の時点において健康であった。この研究において使用するために選択された動物は、可能な限り均一な年齢および体重であった。この研究中、それらの動物を同じ部屋の中の個々のケージに収容した。同じ部屋に他の種を収容しなかった。その部屋を、少なくとも60%の空気で十分に換気した(1時間あたり10回超、空気の交換を行った)。必要な研究手順を行うために暗期のサイクル中に部屋を明るくしたとき以外は、12時間明期/12時間暗期の光周期を維持した。動物は、種特異的な固形飼料に自由にアクセスできた。塩素消毒をした地方自治体の水道水を、水入れを介して各動物に自由に利用できるようにした。すべての研究動物を、研究開始前の16日間にわたって指定の住環境に順応させた。手順を開始する前にすべての動物を計量したところ、研究開始時に2.88〜3.44キログラムの範囲であった。
【0183】
15gのHPβCDをガラス容器に投入し、その容器に80mLの脱イオン水を加え、HPβCD粉末が完全に溶解するまでボルテックスによって内容物を混合することによって、ビヒクル1(15%HPβCD、1%デキストロース)を調製した。次いで、その容器に2mLの50%デキストロース溶液を加え、脱イオン水で体積を100mLにすることにより、15%HPβCDおよび1%デキストロース溶液を調製し、内容物をボルテックスによって混合した。得られた溶液を、毎日のビヒクルコントロール投与のためおよび化合物1の投与溶液を調製するために、十分な体積の14本の別個の滅菌ボトルに0.2μmフィルターを通して濾過滅菌し、2〜8℃で冷蔵保存した。
【0184】
1.5gのHPβCDをガラス容器に投入し、その容器に8mLの脱イオン水を加え、HPβCD粉末が完全に溶解するまでボルテックスによって内容物を混合することによって、ビヒクル2(15%HPβCD、2%デキストロース)の第1のバッチを調製した。次いで、その容器に0.4mLの50%デキストロース溶液を加え、脱イオン水で体積を10mLまでにすることにより、15%HPβCDおよび2%デキストロース溶液を作製し、内容物をボルテックスによって混合した。得られた溶液を、滅菌ボトルに0.2μmフィルターを通して濾過滅菌し、2〜8℃で冷蔵保存した。
【0185】
0.75gのHPβCDをガラス容器に投入し、その容器に4mLの脱イオン水を加え、HPβCD粉末が完全に溶解するまでボルテックスによって内容物を混合することによって、ビヒクル2(15%HPβCD、2%デキストロース)の第2のバッチを調製した。次いで、その容器に0.2mLの50%デキストロース溶液を加え、脱イオン水で体積を5mLにすることにより、15%HPβCDおよび2%デキストロース溶液を作製し、内容物をボルテックスによって混合した。得られた溶液を、滅菌ボトルに0.2μmフィルターを通して濾過滅菌し、2〜8℃で冷蔵保存した。化合物1(ナトリウム塩)投与溶液は、各投与日に1日1回、新たに調製した。
【0186】
化合物1(ナトリウム塩)をガラス容器に投入し、15mg/mLの化合物1(ナトリウム塩)溶液が作製される体積のビヒクル2を加え、化合物1(ナトリウム塩)粉末が完全に溶解して透明の溶液が形成されるまで、内容物をボルテックスおよび/または超音波処理によって混合することによって、15mg/mLの化合物1(ナトリウム塩)溶液を調製した。pH指示片を用いて、pHが6.5〜7であることを確認した。次いで、その溶液を、滅菌ボトルに0.2μmフィルターを通して濾過滅菌し、2〜8℃で冷蔵保存した。
【0187】
最終製剤体積の約95%に予め目盛定めされたガラス容器に化合物1(ナトリウム塩)を投入し、次いで、最終製剤体積の約90%に達するようにビヒクル1を加え、化合物1(ナトリウム塩)粉末が完全に溶解して透明の溶液が形成されるまで、内容物をボルテックスおよび/または超音波処理によって混合することによって、40mg/mLの化合物1(ナトリウム塩)溶液を作製した。体積を、追加のビヒクル1で、目盛定めのマークまで調整し、次いで最終製剤体積に調整することにより、40mg/mLの化合物1(ナトリウム塩)溶液を調製した。必要であれば、その溶液をさらに超音波処理した。pH指示片を用いて、pHが7〜7.5であることを確認した。その溶液を、滅菌ボトルに0.2μmフィルターを通して濾過滅菌し、2〜8℃で冷蔵保存した。
【0188】
すべての投与溶液を、投与前に室温にした。可能性のある将来の解析のために、各製剤の0.2mLのアリコートを、毎日投与前に収集し、ドライアイス上で急凍し、−60〜−80℃で冷凍保存した。
【0189】
研究に供する前に、各動物に対して眼科検査(細隙灯生体顕微鏡検査および倒像眼底検査)を行った。眼の所見を、改変されたMcDonald−Shadduck Scoring Systemに従ってスコア化し、標準化されたデータシートに記録した。研究に供するための受け入れ基準は、すべての変数について「0」というスコアであった。
【0190】
ベースラインのIOPレベルを決定するために、研究を開始する前に、動物を1日あたり1〜2回、眼内圧(IOP)測定手順に順応させた。研究開始前の2週間において合計5日間、IOPの順応を行った。許容できないIOP値を有した動物は、研究から除外した。すべてのIOP測定を行う前に、1〜2滴の0.5%プロパラカイン溶液を局所麻酔薬として眼に適用した。OPの測定は、ニューマトノメーター(pneumotonometer)を用いて行った。
【0191】
下記の表20および表21に従って、試験製剤およびコントロール製剤を、1日目に開始して、1日1回または2回、動物の両眼に局所的にまたは皮下に投与した。当てはまる場合、PM投与をAM投与の約8時間後に行った。
【表20】
OU:両眼
BID:1日2回(BID投与群には、7日目にAM投与のみを行った)
QD:1日1回
HPβCD:ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン
【表21】
【0192】
動物を、研究期間全体にわたって1日1回、ケージ内で観察した。各動物を、全体的な外観および行動の変化について観察し、研究開始前に計量した。全般的な健康状態の観察結果を、1日目に開始して研究の経過中継続して、毎日記録した。
【0193】
眼科検査(細隙灯生体顕微鏡検査のみ)を、ベースライン(投与開始前)ならびに1、4および8日目に行った。眼の所見を、改変されたMcDonald−Shadduck Scoring Systemに従ってスコア化した。細隙灯を使用して、結膜の分泌物、結膜の鬱血、結膜の鬱血、角膜、角膜病変(cornea involvement)の表面積、パンヌス、瞳孔反射、房水フレア、細胞フレア、虹彩病変(iris involvement)および水晶体を観察した。倒像検眼鏡を使用して、硝子体、硝子体出血(vitral hemorrhage)、網膜剥離、網膜出血および脈絡膜/網膜の炎症を観察した。瞳孔を散大させる溶液(アトロピン、トロピカミド(tropicaminde)またはフェニレフリン)を使用することによって、動物を観察のために準備した。
【0194】
結膜の分泌物を、眼からの白っぽい灰色の沈殿物と定義した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=正常、分泌物なし。
1=眼の内部に存在するが眼瞼または眼瞼の毛には存在しない、正常を超える分泌物。
2=分泌物が大量であり、容易に観察され、眼瞼および眼瞼の毛において収集された。
3=眼の周囲の皮膚上の毛を実質的に湿らせるように分泌物が眼瞼を越えて流れた。
【0195】
結膜の鬱血は、眼の血管を拡大させる。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=正常であって、角膜縁周囲の(perilimbal)充血(12:00および6:00の位置を除く)がなく(withnout)、赤みを帯びたピンク色に白くなっている(blanched to reddish pink)ように見えることがあり、瞼結膜および球結膜の血管が容易に観察される。
1=いくらかの角膜縁周囲の充血を有する眼瞼(pa;pebra;)結膜に主に限定されるが、4:00〜7:00および11:00〜1:00の位置の眼の下部および上部に主に限定される、紅潮した赤みがかった色。
2=角膜縁周囲領域の周縁の少なくとも75%を覆う角膜縁周囲の充血を伴う眼瞼(palprebal)結膜の鮮赤色。
3=明白な角膜縁周囲の充血および結膜上の点状出血の存在とともに球結膜と瞼結膜の両方の鬱血を有する牛肉のような暗赤色。その点状出血は、概して、瞬膜および上瞼結膜に沿って優勢である。
【0196】
結膜の腫脹と定義される結膜腫脹を以下のとおりスコア化した。
0=正常または結膜組織の腫脹なし。
1=眼瞼の外転なしで正常を超える腫脹(上眼瞼および下眼瞼が正常な眼と同様に位置することに注目することによって容易に識別される);腫脹は、概して、内眼角の近くの下盲嚢(lower cul−de−sac)から始まる。
2=下眼瞼と上眼瞼との正常な接近からのずれを伴う腫脹;初期段階では、眼瞼の誤接近(misapproximation)は、上眼瞼の部分的な外転から始まるように、主に上眼瞼に限定される。この状態では、腫脹は、概して、下盲嚢にいくらかの腫脹を有する上眼瞼に限定される。
3=本質的に等しい上眼瞼と下眼瞼の部分的な外転を伴う明確な腫脹。これは、動物を正面から見て、眼瞼の位置に注目することによって容易に観察できる;眼の縁が接触していない場合、外転が生じている。
4=上眼瞼の外転が明白であり、下眼瞼の外転はそれほど明白でない。眼瞼を収縮させることおよび角膜縁周囲領域を観察することが難しい。
【0197】
虹彩を血管の充血について調べることによって、虹彩の病変を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=いかなる血管の充血もない正常な虹彩。
1=いくらか透明度が失われている。上皮だけおよび/または角膜実質(stroma)の前側半分だけが関わっている。下にある構造物は、明らかに目に見えるが、いくらかの濁りが容易に明らかであり得る。
2=角膜実質の厚さの全体の病変。拡散照明を用いると、下にある構造物が、かろうじて目に見える(なおもフレア、虹彩、瞳孔反射および水晶体を観察できる)。
3=角膜実質の厚さの全体の病変。拡散照明を用いても、下にある構造物を見ることができない。
【0198】
角膜実質領域の濁りについて眼を調べることによって、角膜の病変の表面積を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=正常。
1=1〜25%の面積の角膜実質の濁り。
2=26〜50%の面積の角膜実質の濁り。
3=51〜75%の面積の角膜実質の濁り。
4=76〜100%の面積の角膜実質の濁り。
【0199】
角膜の血管新生を調べることによって、パンヌスを観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=パンヌス(角膜の血管新生)なし。
1=血管新生は存在するが、血管は角膜周辺全体には浸潤していない。
2=血管が角膜表面全体の周りを2mmまたはそれを超えて浸潤している。
【0200】
瞳孔領域における任意の閉塞または緩慢応答を調べることによって、瞳孔反射を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=正常な瞳孔反射。
1=緩慢なまたは不完全な瞳孔反射。
2=瞳孔反射なし。
3=薬理学的閉塞に起因して瞳孔反射なし。
【0201】
血液房水関門(blood-aqueous barrier)の崩壊によって房水フレアを観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=なし。
1=1+。
2=2+。
3=3+。
4=4+(フィブリン)。
【0202】
前房における細胞の観察によって、細胞フレアを観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=なし。
1=1+。
2=2+。
3=3+。
4=4+。
【0203】
あらゆる白内障について水晶体を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=透明な水晶体。
1=前部(皮質/嚢)。
2=核。
3=後部。
4=赤道部。
【0204】
あらゆる異常について硝子体を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=透明の硝子体。
1=散在している混濁はほとんどなく、眼底(fundus)は損なわれていない。
2=中程度に散在している混濁。
3=多くの混濁、眼底の細部が著しくかすんでいる。
4=高密度の混濁、眼底が見えない。
【0205】
あらゆる出血について硝子体を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=正常。
1=1〜25%。
2=26〜50%。
3=51〜75%。
4=76〜100%。
【0206】
網膜剥離では、微小網膜血管からの出血が、正常では硝子体液で満たされている眼の内部を濁らせることがある。網膜剥離のスコアリングは、以下のとおりであった。
0=なし。
1=裂孔原性(神経感覚網膜と下にある網膜色素上皮との間の潜在的な空間に網膜下液が貯留したとき、網膜剥離が生じる)。
2=滲出性(孔、裂傷または破壊の存在なしに網膜の下に流体貯留をもたらす、炎症、損傷または血管の異常に起因して生じる)。
3=牽引性(損傷、炎症または新生血管形成によって引き起こされた線維組織または線維血管組織が網膜色素上皮から感覚網膜を引き離すときに生じる)。
【0207】
網膜における血管の異常な出血によって、網膜出血を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=正常。
1=1〜25%。
2=26〜50%。
3=51〜75%。
4=76〜100%。
【0208】
網膜および/または脈絡膜の炎症によって脈絡膜/網膜の炎症を観察した。スコアリングは、以下のとおりであった。
0=なし。
1=軽度。
2=中程度。
3=重度。
【0209】
IOPの測定を、ベースライン(投与開始前)において2回(AMおよびPM)、1および7日目に2回(AMおよびPM)、ならびに2〜6日目および8日目に1日1回(AM)、行った。すべてのIOPの測定を行う前に、1〜2滴の0.5%プロパラカイン溶液を局所麻酔薬として眼に適用した。IOPの測定は、ニューマトノメーターを用いて行った。AMのIOPの測定は、AM投与の2時間後に行った;唯一の例外は、8日目のAMの測定であり、これは、最後の投与の24時間後に行った。PMのIOPの測定は、AMのIOPの測定の約5時間後(ベースラインおよび1日目)または約4時間後(7日目)、かつPMの投与の前に行い、PMのIOPの測定に向けた麻酔薬の適用とPM投与との間に少なくとも15分を経過させた。初回の細隙灯検査を8日目に行った。
【0210】
すべての動物が、研究中ずっと正常な健康状態および活動を示した。すべての動物が、ベースラインの事前スクリーニング検査中に眼の異常を有しなかった。1日目に、軽度の結膜の鬱血(スコア=1)が、以下のとおり、群にまたがって観察された:群1の1羽の動物(左眼の3分の1の眼瞼だけ);群2の5羽すべての動物(1羽の動物において両眼(OU)、残りの4羽の動物において左眼(OS)または右眼(OD)だけ);1羽の動物は軽度の結膜腫脹(OS)も示した;群3の2羽の動物(両方ともOS);群4の1羽の動物(OS);群5の3羽の動物(1羽はOS、1羽はOUで、片側の眼の3分の1の眼瞼だけが冒されていた)。
【0211】
4日目に、軽度の結膜の鬱血(スコア=1)が、以下の群において見出された:群2の2羽の動物(1羽がOU、1羽がOD);群3の2羽の動物(1羽がOU、1羽がOD);群4の1羽の動物(OU、眼瞼の3分の1だけ);群1および5では見られなかった。
【0212】
8日目に眼の異常は観察されなかった。
【0213】
投与の経過にわたって、群1(ビヒクル)と比べて低いIOP値が、群3(1.2mg/眼の局所化合物1(ナトリウム塩)、BID)および群4(1.2mg/眼の局所化合物1(ナトリウム塩)、QD)において見られたが、群2(0.45mg/眼の局所化合物1(ナトリウム塩)、BID)では見られなかった。
図17は、ビヒクルコントロール(群1)および4つの試験群2〜5についての生のIOP値を示している。
図18は、8日間の経過にわたるビヒクルコントロールとのIOPの差を示している。群1が丸で表されており、群2が正方形で表されており、群3が上向きの三角で表されており、群4が下向きの三角で表されており、群5が菱形で表されている。群1と比べて低いIOP値は、群5における研究の早い部分でも見られた(10mg/kgの皮下化合物1(ナトリウム塩)、BID)が、差は、研究の終わりに向かって小さくなった(
図17および
図18)。群3および4における眼内圧値の明らかな低下が、
図19(生のIOP測定値)および
図20(ビヒクルコントロールからのIOPの低下)に示されているように、投与の最終日である7日目まで、ならびに
図21(生のIOP測定値)および
図22(ビヒクルコントロールからのIOPの低下))に示されているように、投与の終わりの24時間後である8日目において持続した。眼内圧の測定値を下記の表22〜25に示す。
【0214】
局所投与された化合物1(ナトリウム塩)は、QDで投与されたかBIDで投与されたかに関係なく、1.2mg/眼の用量において眼内圧を低下させることが観察された。IOP値の低下は、ビヒクルコントロールと比べて、10mg/kgの皮下化合物1(ナトリウム塩)とわずかにより一致していた。全般的な健康状態に対する被験物質の有害作用は、研究中、観察されなかった。一部の動物において観察された軽度の結膜の鬱血は、その発生率が、最低の局所用量を投与された群において最も高かったことと、その発生率が、反復投与で上昇するのではなく低下したことから、被験物質とは無関係であるとみられた。
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
実施形態
【0215】
以下の非限定的な実施形態は、本発明の例証的な例を提供するが、本発明の範囲を限定しない。
【0216】
実施形態1. 眼内圧の低下を必要とする被験体において眼内圧を低下させるための方法であって、該方法は、治療有効量のTie−2活性化物質を該被験体に投与することを含み、ここで、該投与は、投与しない場合と比べて、該眼内圧を約0.1mmHg〜約9mmHg低下させる、方法。
【0217】
実施形態2. 前記Tie−2活性化物質が、ホスファターゼに結合する、実施形態1に記載の方法。
【0218】
実施形態3. 前記Tie−2活性化物質が、ホスファターゼを阻害する、実施形態1〜2のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
実施形態4. 前記Tie−2活性化物質が、HPTP−βに結合する、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【0220】
実施形態5. 前記Tie−2活性化物質が、HPTP−βを阻害する、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
【0221】
実施形態6. 前記Tie−2活性化物質が、ホスフェート模倣物である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
実施形態7. 前記Tie−2活性化物質が、以下の式の化合物
【化14】
または薬学的に許容され得るその塩、互変異性体もしくは両性イオンであって、式中、
− Aryl
1は、置換または非置換のアリール基であり;
− Aryl
2は、置換または非置換のアリール基であり;
− Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合または化学結合であり、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、スルホン結合のいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− Yは、H、アリール、ヘテロアリール、NH(アリール)、NH(ヘテロアリール)、NHSO
2R
gもしくはNHCOR
g(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、または
【化15】
であり、ここで、
− L
2は、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2が結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であるか、またはR
a、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2、R
a、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL
2、R
a、R
bおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL
2、R
a、R
bおよびR
cのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
gは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル
、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
化合物または薬学的に許容され得るその塩、互変異性体もしくは両性イオンである、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
【0223】
実施形態8. − Aryl
1が、置換または非置換のフェニルであり;
− Aryl
2が、置換または非置換のヘテロアリールであり;
− Xが、アルキレンである、
実施形態7に記載の方法。
【0224】
実施形態9. − Aryl
1が、置換フェニルであり;
− Aryl
2が、置換ヘテロアリールであり;
− Xが、メチレンである、
実施形態7〜8のいずれか1つに記載の方法。
【0225】
実施形態10. Tie−2を活性化する前記化合物が、以下の式の化合物
【化16】
であり、式中、
− Aryl
1は、パラ置換フェニルであり;
− Aryl
2は、置換ヘテロアリールであり;
− Xは、メチレンであり;
− L
2は、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2が結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であり;
− R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;
− R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルである、
実施形態1に記載の方法。
【0226】
実施形態11. − Aryl
1が、パラ置換フェニルであり;
− Aryl
2が、置換チアゾール部分であり;
− Xが、メチレンであり;
− L
2が、L
2が結合している窒素原子と一体となって、カルバメート結合を形成し;
− R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
− R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
− R
cが、Hであり;
− R
dが、Hである、
実施形態10に記載の方法。
【0227】
実施形態12. Aryl
2が、
【化17】
であり、式中、
− R
eは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態7〜11のいずれか1つに記載の方法。
【0228】
実施形態13. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態12に記載の方法。
【0229】
実施形態14. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキルまたはアルコキシ基であり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、アルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態12〜13のいずれか1つに記載の方法。
【0230】
実施形態15. − Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;
− R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
− R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
− R
eが、Hであり;
− R
fが、ヘテロアリールである、
実施形態12〜14のいずれか1つに記載の方法。
【0231】
実施形態16. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化18】
である、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
【0232】
実施形態17. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化19】
である、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
【0233】
実施形態18. Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;
R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
R
eが、Hであり;
R
fが、アルキルである、
実施形態12〜14のいずれか1つに記載の方法。
【0234】
実施形態19. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化20】
である、実施形態1〜14および18のいずれか1つに記載の方法。
【0235】
実施形態20. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化21】
である、実施形態1〜14および18のいずれか1つに記載の方法。
【0236】
実施形態21. Aryl
2が、
【化22】
であり、式中、
− R
eは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態7〜11のいずれか1つに記載の方法。
【0237】
実施形態22. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態21に記載の方法。
【0238】
実施形態23. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキルまたはアルコキシ基であり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、アルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態21〜22のいずれか1つに記載の方法。
【0239】
実施形態24. − Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;
− R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
− R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
− R
eが、Hであり;
− R
fが、ヘテロアリールである、
実施形態21に記載の方法。
【0240】
実施形態25. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化23】
である、実施形態1〜11および21〜24のいずれか1つに記載の方法。
【0241】
実施形態26. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化24】
である、実施形態1〜11および21〜24のいずれか1つに記載の方法。
【0242】
実施形態27. 前記治療有効量が、約1mg〜約100mgである、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の方法。
【0243】
実施形態28. 前記治療有効量が、約0.5mg〜約30mgである、実施形態1〜27のいずれか1つに記載の方法。
【0244】
実施形態29. 前記治療有効量が、約15mgである、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の方法。
【0245】
実施形態30. 前記治療有効量が、約22.5mgである、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の方法。
【0246】
実施形態31. 前記治療有効量が、約30mgである、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の方法。
【0247】
実施形態32. 前記投与が、前記被験体の眼への投与である、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の方法。
【0248】
実施形態33. 前記投与が、硝子体内投与である、実施形態1〜32のいずれか1つに記載の方法。
【0249】
実施形態34. 前記投与が、皮下投与である、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の方法。
【0250】
実施形態35. 前記投与が、局所投与である、実施形態1〜32のいずれか1つに記載の方法。
【0251】
実施形態36. 前記投与が、前記被験体の眼への局所投与である、実施形態1〜32および35のいずれか1つに記載の方法。
【0252】
実施形態37. 前記Tie−2活性化物質または薬学的に許容され得るその塩が、滴剤として製剤化されている、実施形態1〜32、35および36のいずれか1つに記載の方法。
【0253】
実施形態38. 前記Tie−2活性化物質または薬学的に許容され得るその塩が、滴剤として製剤化され、ここで、該滴剤は、前記被験体の眼に投与される、実施形態1〜32および35〜37のいずれか1つに記載の方法。
【0254】
実施形態39. 前記被験体が、ヒトである、実施形態1〜38のいずれか1つに記載の方法。
【0255】
実施形態40. 前記眼内圧が、少なくとも約2mmHg低下する、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の方法。
【0256】
実施形態41. 前記被験体が、緑内障を有し、前記眼内圧が、緑内障に関連する、実施形態1〜40のいずれか1つに記載の方法。
【0257】
実施形態42. 前記眼内圧が、高眼圧である、実施形態1〜41のいずれか1つに記載の方法。
【0258】
実施形態43. 前記被験体が、緑内障を有し、前記高眼圧が、緑内障に関連する、実施形態42に記載の方法。
【0259】
実施形態44. 緑内障の処置を必要とする被験体において緑内障を処置するための方法であって、該方法は、治療有効量のTie−2活性化物質を該被験体に投与することを含み、ここで、該投与は、投与しない場合と比べて、眼内圧を約0.1mmHg〜約9mmHg低下させる、方法。
【0260】
実施形態45. 前記Tie−2活性化物質が、ホスファターゼに結合する、実施形態44に記載の方法。
【0261】
実施形態46. 前記Tie−2活性化物質が、ホスファターゼを阻害する、実施形態44〜45のいずれか1つに記載の方法。
【0262】
実施形態47. 前記Tie−2活性化物質が、HPTP−βに結合する、実施形態44〜46のいずれか1つに記載の方法。
【0263】
実施形態48. 前記Tie−2活性化物質が、HPTP−βを阻害する、実施形態44〜47のいずれか1つに記載の方法。
【0264】
実施形態49. 前記Tie−2活性化物質が、ホスフェート模倣物である、実施形態44〜48のいずれか1つに記載の方法。
【0265】
実施形態50. 前記Tie−2活性化物質が、以下の式の化合物
【化25】
または薬学的に許容され得るその塩、互変異性体もしくは両性イオンであって、式中、
− Aryl
1は、置換または非置換のアリール基であり;
− Aryl
2は、置換または非置換のアリール基であり;
− Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合または化学結合であり、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、スルホン結合のいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− Yは、H、アリール、ヘテロアリール、NH(アリール)、NH(ヘテロアリール)、NHSO
2R
gもしくはNHCOR
g(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、または
【化26】
であり、ここで、
− L
2は、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2が結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であるか、またはR
a、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2、R
a、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL
2、R
a、R
bおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL
2、R
a、R
bおよびR
cのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;
− R
gは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル
、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
化合物または薬学的に許容され得るその塩、互変異性体もしくは両性イオンである、実施形態44〜49のいずれか1つに記載の方法。
【0266】
実施形態51. − Aryl
1が、置換または非置換のフェニルであり;
− Aryl
2が、置換または非置換のヘテロアリールであり;
− Xが、アルキレンである、
実施形態50に記載の方法。
【0267】
実施形態52. − Aryl
1が、置換フェニルであり;
− Aryl
2が、置換ヘテロアリールであり;
− Xが、メチレンである、
実施形態50〜51のいずれか1つに記載の方法。
【0268】
実施形態53. Tie−2を活性化する前記化合物が、以下の式の化合物
【化27】
であり、式中、
− Aryl
1は、パラ置換フェニルであり;
− Aryl
2は、置換ヘテロアリールであり;
− Xは、メチレンであり;
− L
2は、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL
2が結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であり;
− R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;
− R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルである、
実施形態44に記載の方法。
【0269】
実施形態54. − Aryl
1が、パラ置換フェニルであり;
− Aryl
2が、置換チアゾール部分であり;
− Xが、メチレンであり;
− L
2が、L
2が結合している窒素原子と一体となって、カルバメート結合を形成し;
− R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
− R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
− R
cが、Hであり;
− R
dが、Hである、
実施形態51に記載の方法。
【0270】
実施形態55. Aryl
2が、
【化28】
であり、式中、
− R
eは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態50〜54のいずれか1つに記載の方法。
【0271】
実施形態56. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態55に記載の方法。
【0272】
実施形態57. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキルまたはアルコキシ基であり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、アルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態55〜56のいずれか1つに記載の方法。
【0273】
実施形態58. − Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;
− R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
− R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
− R
eが、Hであり;
− R
fが、ヘテロアリールである、
実施形態55〜57のいずれか1つに記載の方法。
【0274】
実施形態59. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化29】
である、実施形態44〜58のいずれか1つに記載の方法。
【0275】
実施形態60. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化30】
である、実施形態44〜58のいずれか1つに記載の方法。
【0276】
実施形態61. Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;
R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
R
eが、Hであり;
R
fが、アルキルである、
実施形態55〜57のいずれか1つに記載の方法。
【0277】
実施形態62. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化31】
である、実施形態44〜57および61のいずれか1つに記載の方法。
【0278】
実施形態63. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化32】
である、実施形態44〜57および61のいずれか1つに記載の方法。
【0279】
実施形態64. Aryl
2が、
【化33】
であり、式中、
− R
eは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態50〜54のいずれか1つに記載の方法。
【0280】
実施形態65. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態64に記載の方法。
【0281】
実施形態66. − R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキルまたはアルコキシ基であり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;
− R
fが、アルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
実施形態64〜65のいずれか1つに記載の方法。
【0282】
実施形態67. − Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;
− R
aが、置換または非置換のアルキルであり;
− R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;
− R
eが、Hであり;
− R
fが、ヘテロアリールである、
実施形態64に記載の方法。
【0283】
実施形態68. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化34】
である、実施形態44〜50および64〜67のいずれか1つに記載の方法。
【0284】
実施形態69. 前記化合物またはTie−2活性化物質が、
【化35】
である、実施形態44〜50および64〜67のいずれか1つに記載の方法。
【0285】
実施形態70. 前記治療有効量が、約1mg〜約100mgである、実施形態44〜69のいずれか1つに記載の方法。
【0286】
実施形態71. 前記治療有効量が、約0.5mg〜約30mgである、実施形態44〜70のいずれか1つに記載の方法。
【0287】
実施形態72. 前記治療有効量が、約15mgである、実施形態44〜71のいずれか1つに記載の方法。
【0288】
実施形態73. 前記治療有効量が、約22.5mgである、実施形態44〜71のいずれか1つに記載の方法。
【0289】
実施形態74. 前記治療有効量が、約30mgである、実施形態44〜71のいずれか1つに記載の方法。
【0290】
実施形態75. 前記投与が、前記被験体の眼への投与である、実施形態44〜74のいずれか1つに記載の方法。
【0291】
実施形態76. 前記投与が、硝子体内投与である、実施形態44〜75のいずれか1つに記載の方法。
【0292】
実施形態77. 前記投与が、皮下投与である、実施形態44〜74に記載の方法。
【0293】
実施形態78. 前記投与が、局所投与である、実施形態44〜75のいずれか1つに記載の方法。
【0294】
実施形態79. 前記投与が、前記被験体の眼への局所投与である、実施形態44〜75のいずれか1つに記載の方法。
【0295】
実施形態80. 前記Tie−2活性化物質または薬学的に許容され得るその塩が、滴剤として製剤化されている、実施形態44〜75、78および79のいずれか1つに記載の方法。
【0296】
実施形態81. 前記Tie−2活性化物質または薬学的に許容され得るその塩が、滴剤として製剤化され、ここで、該滴剤は、前記被験体の眼に投与される、実施形態44〜75および78〜80のいずれか1つに記載の方法。
【0297】
実施形態82. 前記被験体が、ヒトである、実施形態44〜81のいずれか1つに記載の方法。
【0298】
実施形態83. 前記眼内圧が、少なくとも約2mmHg低下する、実施形態44〜82のいずれか1つに記載の方法。
【0299】
実施形態84. 前記眼内圧が、高眼圧である、実施形態44〜83のいずれか1つに記載の方法。