(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上部ビーム(12)および下部ビーム(14)の後方壁(18、24)の少なくとも一方が、横断方向にかつバンパービーム(1)の内側に向かって延びる後方リブ(66)を含む、請求項1に記載のバンパービーム。
後方リブ(66)が延びる後方壁(18、24)が、後方リブ(66)の両側に延びる少なくとも2つの平面(68)を含み、各平面(68)が、後方リブ(66)が延びる後方壁(18、24)の高さの半分以下の高さを有するように、後方リブ(66)の位置および/または高さが決められる、請求項2または3に記載のバンパービーム。
後方リブ(66)の奥行きが、鋼板(10)の厚さの0.5倍以上であり、かつ前記後方リブ(66)が延びる後方壁(18、24)と、前記後方壁が属する上部ビームまたは下部ビームの前方壁(16、22)との間の距離以下である、請求項2から4のいずれか一項に記載のバンパービーム。
上部ビーム(12)および下部ビーム(14)の後方壁(18、24)のそれぞれが、横断方向にかつバンパービーム(1)の内側に向かって延びる後方リブ(66)を含む、請求項2から6のいずれか一項に記載のバンパービーム。
補強リブ(70)の奥行きが、鋼板(10)の厚さの0.5倍以上であり、かつ上部ビーム(12)の上部壁(20)と下部ビーム(14)の下部壁(26)との間の距離の3分の1以下である、請求項1から8のいずれか一項に記載のバンパービーム。
上部ビーム(12)および下部ビーム(14)の前方壁(16、22)と後方壁(18、24)との間に延びる中央壁(28)が、上部ビーム(12)の下部壁および下部ビーム(14)の上部壁の両方を形成する、請求項1から12のいずれか一項に記載のバンパービーム。
バンパービームが、鋼板製の補強要素(72)をさらに備え、前記補強要素(72)が、上部ビーム(12)および下部ビーム(14)に取り付けられていることで、補強要素(72)が上部ビーム(12)および下部ビーム(14)の前方壁(16、22)の少なくとも一部に対向して延び、前記前方壁(16、22)と前記補強要素(72)との間に延びる少なくとも1つのキャビティ(74)を前記前方壁(16、22)と共に画定する、請求項1から16のいずれか一項に記載のバンパービーム。
【背景技術】
【0003】
上部ビームおよび下部ビームを含むバンパービームは、中央壁が上部ビームの下部壁および下部ビームの上部壁の両方を形成するときの「8字型」バンパービーム、および上部ビームの下部壁と下部ビームの上部壁との間に空間が広がるときの「B字型」バンパービームとして知られている。このようなバンパービームは、比較的軽量なままでバンパービームを取り付ける車両内の利用可能な空間に適合しつつ、バンパービームの耐性を増大させる上部ビームの下部壁および下部ビームの上部壁により、良好な強度および衝撃特性を有することが知られている。例えば米国特許第8716624号明細書および米国特許出願公開第2014/0361558号明細書には、8字形のバンパービームが開示されており、例えば国際公開第2016/046582号パンフレットにはB字形のバンパービームが開示されている。
【0004】
衝撃、例えばポールテスト衝撃の場合、バンパービームは、特定の挙動を示す必要があり、ここで局所的な障害物は、バンパービームの中央部に時速約15Kmで衝突する。より具体的には、バンパービームは、衝撃が発生したときにエネルギーを吸収しながら変形して、衝撃のエネルギーがバンパービームの後方に延びる車両内の部分に伝達されないかまたはより少なく伝達されるようにしなければならない。
【0005】
このためには、衝撃時にバンパービームに加えられる所定の作用力閾値よりも大きい最大作用力に対する耐性に関して、衝撃に起因する所定の変形距離におけるバンパービームの変形後の最小吸収エネルギーに関して、および最大作用力がバンパービームに加えられたときのバンパービームの変形中、ならびにかなり大きいな量の変形後の破断に対する耐性に関して、すなわち、バンパービームは、塑性変形されなければならず、塑性変形中のエネルギーの吸収を確実にするために所定の変形距離を超えて破断してはならないことを意味する、満足できる特性を、バンパービームは持たなければならない。
【0006】
新しいバンパービームを設計する際には、これら3つのパラメータ(最大作用力に対する耐性、最小吸収エネルギー、および破断に対する耐性)で最良の結果を得ようとする。しかしながら、これらの特徴のうちの1つを改善しようと試みることは、一般に1つのおよび/または他の特徴にとって有害である。例えば、より大きな最大作用力に耐えることができるように、例えばバンパービームの形状を変更することによりまたはその引張強度を増大させることにより、バンパービームの耐性を増大させると、バンパービームは変形しにくくなり、バンパービームの変形が所定の距離に達する前に破断する可能性が高くなる。
【0007】
さらに、改良された挙動を有しかつ車両の形状により適合した湾曲したバンパービームを得るために、バンパービームを横断方向に曲げることが知られている。しかしながら、バンパービームを曲げると、バンパービームの大きい寸法の平面で形成された後方壁が座屈を生じさせることがある。この座屈は、平面に起伏を作り出し、そのため曲げられた後に平面のままではない。この現象は、バンパービームの曲率半径が小さいほど大きくなる。起伏の奥行きおよび高さが許容製造公差の周辺にあるかまたはそれを超える可能性があるので、この座屈は問題がある。その結果、例えばバンパービームの端部に配置されたクラッシュボックスといった周囲の構成要素とバンパービームとを一体化することが問題となる可能性がある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書では、用語「長手方向」は、車両の前後方向によって定義され、用語「横断方向」は、車両の左右方向によって定義される。用語「上」、「上部」、「下部」は、車両の高さ方向に対して定義される。
【0018】
図1を参照して、車両用のバンパービームアセンブリを説明する。車両に対する前方および/または後方からの衝撃の場合にモータコンパートメントおよび車両コンパートメントを保護するために、車両の前方および/または後方に、そのようなバンパービームアセンブリは配置されるべきである。
【0019】
バンパービームアセンブリは、実質的に横断方向に延びるバンパービーム1と、バンパービーム1の各横断方向端部4の近傍でバンパービーム1に取り付けられた長手方向に延びる2つのクラッシュボックス2とを含む。取付け板6がバンパービーム1の対向する各クラッシュボックス2の端部に設けられ、バンパービームアセンブリを車両の車体、例えば車両の長手方向レールに取り付ける。バンパービーム1は、車両の幅の大部分に沿って横断方向に延びるように、寸法決めされている。一実施形態によると、バンパービーム1は、車両の2つの長手方向レールを隔てる距離よりもわずかに大きい距離にわたって、例えば車両の幅の70%の距離にわたって延びる。
【0020】
バンパービーム1は横断方向に弓形であり、これは、バンパービーム1が、中央部8がバンパービーム1の横断方向端部6よりもさらに車両の外側に向かって延びるように配置された湾曲形状を有することを意味する。これは、バンパービームの外弧面が車両の外部に向かって延びるように意図されている一方で、内弧面が車両の内部に向かって延びるように意図されていることを意味する。バンパービーム1の曲率半径は、例えば4000mm以下であり、例えば2000mmから4000mmである。曲率半径は、一定でもよいし、横断方向に沿っていなくてもよい。
【0021】
バンパービーム1は、鋼板10(
図6)を圧延成形することによって得られる。これは、後で詳細に説明するように、鋼板が折り曲げられて所定の形状に曲げられることを意味する。より具体的には、鋼板10は、例えば形状に成形される。鋼板10は、980MPa以上、例えば1500MPa超または1700MPa超の引張強度を有する鋼で構成されている。鋼は、例えば少なくとも35%のマルテンサイトまたはベイナイトを含む。一実施形態によると、鋼は、例えば、1500MPaの引張強度を有する完全マルテンサイト鋼である。鋼は、例えば亜鉛またはアルミニウムベースのコーティングで被覆することができる。あるいは、鋼は、コーティングされないままである。鋼板10は、0.8mmから1.5mmの間、例えば約1mmの厚さを有する。鋼板の厚さは、バンパービーム1に異なる厚さの部分を形成するために、必ずしも一定ではない。
【0022】
鋼板10は、バンパービーム1がそれぞれ横断方向に延びる上部ビーム12および下部ビーム14を含み、上部ビーム12が下部ビーム14の上方で車両の高さ方向に延びるように折り曲げられる。
【0023】
上部ビーム12は、車両の外側に向かって延びるように意図された前方壁16と、前方壁16と実質的に平行でありかつ車両の内側に向かって延びるように意図された後方壁18と、前方壁16の上端部を後方壁18の上端部に連絡する上部壁20とを含む。
【0024】
下部ビーム14は、車両の外側に向かって延びるように意図された前方壁22と、前方壁22と実質的に平行でありかつ車両の内側に向かって延びるように意図された後方壁24と、前方壁22の下端部を後方壁24の下端部に連絡する下部壁26とを含む。
【0025】
図1から
図3に示す第1の実施形態によると、バンパービーム1は、上部ビーム12および下部ビーム14の前方壁16、22を後方壁18、24に接合し、上部ビーム12の上部壁20と下部ビーム14の下部壁26との間に延びる中央壁28をさらに含む。したがって、中央壁28は、上部ビーム12の下部壁と下部ビーム14の上部壁の両方を形成し、
図2および
図3に示すように、上部ビーム12および下部ビーム14に共通である。
【0026】
図4および
図5に示す第2の実施形態によると、上部ビーム12は、下部壁27を含み、下部ビーム14は、上部ビーム12の下部壁27から隔たれている上部壁29を含む。上部ビーム12の下部壁27は、空間31によって下部ビーム14の上部壁29から隔たれている。
【0027】
上部ビーム12の前方壁16および下部ビーム14の前方壁22は、実質的に同じ平面内に延び、上部ビーム12の後方壁18と下部ビームの後方壁24は、前方壁16、22の平面に平行なほぼ同じ平面内に延びている。装着状態において、前方壁16、22および後方壁18、24の平面は、実質的に垂直平面に対応する、高さ方向および横断方向を含む平面である。前方壁16、22と後方壁18、24との間の距離は、例えば約30mmである。
【0028】
上部ビーム12の上部壁20および下部ビーム14の下部壁26は、例えば互いにほぼ平行であり、例えば前方壁16、22および後方壁18、24の平面にほぼ垂直である。装着状態において、上部壁20および下部壁26の平面は、実質的に水平面に対応する、長手方向および横断方向を含む平面である。上部ビーム12の上部壁20と下部ビーム14の下部壁26との間の距離は、例えば約120mmである。
【0029】
第1の実施形態によると、上部ビーム12および下部ビーム14が実質的に同じ寸法および等しい断面積になるように、上部ビーム12の上部壁20および下部ビーム14の下部壁26から実質的に同じ距離で、中央壁28は延びる。変形例によると、中央壁28は、上部ビーム12および下部ビーム14の断面のうちの一方が他方の断面よりも大きくなるように、上部壁20および下部壁26から異なる距離で、延びることができる。
【0030】
したがって、第1の実施形態によると、バンパービーム1は、
図2および
図3に示すように、横断方向に垂直な平面において8字形の断面を有する。しかしながら、バンパーの断面は、例えば、前方壁と後方壁とが平行でないこと、および/または上部壁と下部壁とが平行でないことによって異なり得る。
【0031】
第1の実施形態の特に有利な変形によると、中央壁28は、前方壁16、22と後方壁18、24との間に少なくとも1つの平面変化を含み、これは、中央壁28が少なくとも2つの異なる平面内に延びることを意味する。中央壁28は、前方壁16、22に接続された前方部30、後方壁18、24に接続された後方部32、および前方部30を後方部32に連絡する中央部34を含む。中央部34は、前方部30および/または後方部32が延びる平面とは異なる平面内に延びる。
図2および
図3に示す実施形態によると、前方部30は、第1の平面内に延び、後方部32は、第2の平面内に延び、中央部34は、第3の平面内に延びる。第1および第2の平面は、前方壁16、22および後方壁18、24の平面に対して実質的に平行かつ垂直である。第3の平面は、第1の平面と第2の平面との間に傾斜している。例えば、第3の平面は、第1および第2の平面と10°から170°の間に含まれる角度αを形成する。一例によると、角度αは、30°から60°の間に含まれる。したがって、中央部34は、中央壁28に段差を形成する。衝撃の間のバンパービームの変形中、中央壁の段差は、中央壁を異なる平面に延びる2つの部分に隔て、それによって2つの部分の座屈を遅らせる。確かに、衝撃の間にバンパービームに作用力が加えられる長手方向における表面の長さが増加するにつれて、表面の座屈を誘発するための作用力は、より少なくなる。単一平面内に延びる中央壁と比較すると、中央壁に段差を設けることで、中央壁の第1および第2の部分の表面の長手方向の長さを減らすことができるので、座屈を誘発するための作用力がより大きくなり、第1および第2の部分の座屈が遅くなる。座屈が遅くなることにより、上部ビーム12および下部ビーム14の中空体をより長い変形距離にわたって維持することが可能になり、衝撃の間のバンパービームの性能が吸収エネルギーに関して改善される。
【0032】
中央部34は、丸みを帯びた部分36、すなわち第1の平面と第3の平面との間および第3の平面と第2の平面との間の移行部をなす湾曲部分によって、前方部30および後方部32に連絡される。丸みを帯びた部分36の曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、丸みを帯びた部分36の曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。したがって、前述の例によると、丸みを帯びた部分36の曲率半径は、鋼板10の厚さに応じて1.6mmから3mmの間の値以上である。
【0033】
第1の部分30は、例えば、第2の部分32の高さとは異なる高さで延びており、これは、第1の部分30と上部ビーム12の上部壁20との間の距離または下部ビーム14の下部壁26との間の距離が、第2の部分32と上部ビーム12の上部壁20または下部ビーム14の下部壁26との間の距離とは異なることを意味する。
図2および
図3に示す実施形態によると、第1の部分30と上部ビーム12の上部壁20との間の第1の距離は、第2の部分32と上部ビーム12の上部壁20との間の第2の距離より小さい。これは、バンパービームの装着状態において、第1の部分30が第2の部分32よりも上方に延びることを意味する。一実施形態によると、第1の距離と第2の距離との差は、上部ビーム12の上部壁20を下部ビーム14の下部壁26から隔てる距離の3分の1未満、すなわち前述の例によると40mm未満である。一実施形態によると、第1の平面と第2の平面との間の距離に対応する、第1の距離と第2の距離との差は約10mmである。
【0034】
第1の部分30は、丸みを帯びた前方端部38によって上部ビーム12の前方壁16に連絡され、第2の部分32は、丸みを帯びた後方端部40によって下部ビーム14の後方壁24に連絡されている。中央部36と前方部30および後方部32との間の丸みを帯びた部分36と同様に、丸みを帯びた前方端部38および後方端部40の曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、丸みを帯びた端部38、40の曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。
【0035】
図1および
図2に示す実施形態によると、中央壁28は、中央壁の長手方向の中央に対称中心を有する。
【0036】
バンパービーム1のほぼ中央に延びる中央壁28は、バンパービーム1の耐性を増大させる。その結果、バンパービーム1は、衝撃の間、より大きな最大作用力に耐えることができる。さらに、中央部34によって形成される段差によって、衝撃の間に単一平面内に延びる表面の座屈が遅くなるので、バンパービーム1は、バンパービーム1の変形中により大きな量のエネルギーを吸収することができ、前述のように、変形中の破断が起きにくい。その結果、中央壁28は、バンパービームの特性を改善する。
【0037】
バンパービームの変形距離に対するバンパービームに加えられた力を示す
図6に示す図では、最大作用力が力の縦座標「Ep」に示されている。バンパービームが壊れることなく最小エネルギーが吸収される変形距離は、距離の縦座標Emに示されている。これは、本発明の上記実施形態による中央壁28を用いて達成することができる。なぜなら、そのような中央壁を用いると、時速15Kmで起きるバンパービームの正面衝撃の間、中央壁28の座屈を例えば10msから20ms遅くすることが可能だからである。
【0038】
中央壁28の形状は異なってもよいことを理解されたい。一例によると、中央壁の第1の部分30および第2の部分32は同じ平面内に延びることができ、中央部34は2つ以上の平面内に延びることができる。前方端部38は、下部ビーム14の前方壁22に連絡することができ、後方端部40は、上部ビーム12の後方壁18に連絡することができる。第1の部分30は、第2の部分32の高さよりも低い高さで延びることができる。
【0039】
鋼板10は、
図4に示すように、第1の縁部42と第2の縁部44との間に延びる。バンパービーム1が形成されると、第1の縁部42は上部ビーム12の前方壁16に取り付けられ、中央壁28の丸みを帯びた前方端部38を覆い、第2の縁部44は下部ビーム14の後方壁24に取り付けられ、中央壁28の丸みを帯びた後方端部40を覆う。その結果、第1の縁部42および第2の縁部44は、上部ビーム12および下部ビーム14の断面を閉じる。第1の縁部42および第2の縁部44は、縁部が前方壁および後方壁に取り付けられるときに平面が一緒に取り付けられるように、前方壁16、22および後方壁18、24の平面と平行な平面内に延びる。これにより、断面を閉じるのが簡単になる。例えば、第1の縁部42および第2の縁部44は、前方壁16および後方壁24を溶接することによって取り付けられ、平面の溶接は曲面の溶接よりも容易である。溶接は好ましくはレーザー溶接である。
【0040】
第2の実施形態によると、上部ビーム12の上部壁20と下部壁27とを隔てる距離と、下部ビーム14の上部壁29と下部壁26とを隔てる距離は実質的に等しいので、上部ビーム12および下部ビーム14は、実質的に同じ寸法および等しい断面を有する。変形例によると、上部ビーム12の上部壁20と下部壁27とを隔てる距離と、下部ビーム14の上部壁29と下部壁26とを隔てる距離は異なるので、上部ビーム12および下部ビーム14の断面のうちの一方は、他の断面よりも大きい。
【0041】
空間31は、実質的に後方壁18、24の平面から前方壁16、22の平面まで長手方向に延びており、これは、空間31が実質的にバンパービームの長手方向の全幅にわたって延びていることを意味している。高さ方向において、例えば空間31は、後方壁18、24のうちの一方の高さの3分の1から半分の間に実質的に含まれる高さを有する。空間31は、上部ビーム12の下部壁27と下部ビーム14の上部壁29との間に延びる連絡壁46によって定まり、連絡壁46は、実質的に前方壁16、22の平面内に延びる。後方壁18、24の平面において、空間31は、バンパービーム1の外側に向かって開口している。
【0042】
したがって、第2の実施形態によると、バンパービーム1は、
図4および
図5に示すように、横断方向に垂直な平面においてB字形の断面を有する。しかしながら、例えば、前方壁と後方壁とが平行でないこと、および/または上部壁と下部壁とが平行でないことによって、バンパーの断面は異なり得る。連絡壁46に屈曲部を設けることによって断面を変えることもできる。
【0043】
図4に示す変形例によると、上部ビーム12の下部壁27と下部ビーム14の上部壁29とは、実質的に平面であり、かつ実質的に互いに平行であるか、または後方壁18、24に向かって互いにわずかに広がっている。
【0044】
図5に示す第2の実施形態の特に有利な変形によると、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29のそれぞれは、対応する前方壁16、22と対応する後方壁18、24との間に少なくとも1つの平面変化を含み、これは、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29のそれぞれが少なくとも2つの異なる平面内に延びることを意味する。上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29のそれぞれは、対応する前方壁16、22に接続された前方部48と、対応する後方壁18、24に連絡された後方部50と、前方部48を後方部50に連絡する中央部52とを含む。中央部52は、前方部48および/または後方部50が延びる平面とは異なる平面内に延びる。
図5に示す実施形態によると、各前方部48は、第1の平面内に延び、各後方部50は、第2の平面内に延び、各中央部52は、第3の平面内に延びる。第1および第2の平面は、実質的に平行であり、かつ、前方壁16、22および後方壁18、24の平面に対して垂直である。第3の平面は、第1の平面と第2の平面との間に傾斜している。例えば、第3の平面は、第1および第2の平面と10°から170°の間に含まれる角度αを形成する。一例によると、角度αは、30°から60°の間に含まれる。したがって、中央部52は、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29のそれぞれに段差を形成している。衝撃の間のバンパービームの変形中、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29のそれぞれにおける段差は、これらの壁を異なる平面に延びる2つの部分に隔て、それによって2つの部分の座屈が遅くなる。確かに、衝撃の間にバンパービームに作用力が加えられる長手方向における表面の長さが増加するにつれて、表面の座屈を誘発するための作用力はより少なくなる。単一の平面内に延びる壁と比較すると、中央壁に段差を設けることで、上部ビーム12の下部壁27およびの下部ビーム14の上部壁29の第1および第2の部分の表面の長手方向の長さを減少させることができるため、座屈を誘発するための作用力がより大きくなるので、第1および第2の部分の座屈が比較的遅くなる。座屈が遅くなることにより、上部ビーム12および下部ビーム14の中空体をより長い変形距離にわたって維持することが可能になり、衝撃の間のバンパービームの性能が吸収エネルギーに関して改善される。各中央部52は、丸みを帯びた部分54、すなわち第1の平面と第3の平面との間および第3の平面と第2の平面との間の移行部をなす湾曲部分によって、対応する前方部48および後方部50に連絡される。丸みを帯びた部分54の曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、丸みを帯びた部分54の曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。したがって、前述の例によると、丸みを帯びた部分54の曲率半径は、鋼板10の厚さに応じて1.6mmから3mmの間の値以上である。
【0045】
第1の部分48は、例えば、第2の部分50の高さとは異なる高さで延びている。上部ビーム12の下部壁27の場合、これは、上部ビーム12の第1の部分48と上部壁20との間の距離が、上部ビーム12の第2の部分50と上部壁20との間の距離と異なることを意味する。
図5に示す実施形態によると、上部ビーム12の下部壁27の第1の部分48と上部壁20との間の第1の距離は、上部ビーム12の下部壁27の第2の部分50と上部壁20との間の距離よりも大きい。下部ビーム14の上部壁29の場合、下部ビーム14の第1の部分48と下部壁26との間の距離は、下部ビーム14の第2の部分50と下部壁26との間の距離と異なる。
図5に示す実施形態によると、下部ビーム14の上部壁29の第1の部分48と下部壁26との間の第1の距離は、下部ビーム14の上部壁29の第2の部分50と下部壁26との間の距離よりも大きい。その結果、
図5に示す実施形態によると、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の第1の部分48間の距離は、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の第2の部分50間の距離よりも小さい。これは、上部ビーム12の下部壁27の中央部52および下部ビーム14の上部壁29の中央部52の第3の平面が分岐面であることを意味する。一実施形態によると、第1の距離と第2の距離との差は、上部ビーム12の上部壁20を下部ビーム14の下部壁26から隔てる距離の3分の1未満である。一実施形態によると、第1の距離と第2の距離との差は、例えば鋼板の厚さと15mmとの間、例えば約6mmに含まれる。
【0046】
上部ビーム12の下部壁27の第1の部分48は、丸みを帯びた前方端部56によって上部ビーム12の前方壁16に接続され、第2の部分50は、丸みを帯びた後方端部58によって上部ビーム12の後方壁18に連絡されている。下部ビーム14の上部壁29の第1の部分48は、丸みを帯びた前方端部60によって下部ビーム14の前方壁22に接続され、第2の部分50は、丸みを帯びた後方端部62によって下部ビーム14の後方壁24に連絡されている。中央部52と前方部48および後方部50との間の丸みを帯びた部分54と同様に、丸みを帯びた前方端部56、60および後方端部58、62の曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、丸みを帯びた端部56、58、60、62の曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。
【0047】
図5に示す実施形態によると、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29はそれぞれ、壁の長手方向の中央に対称中心を有する。
【0048】
バンパービーム1の実質的に中央に延びる上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29は、衝撃の間にバンパービーム1に対して加えられる作用力に対して、バンパービーム1の耐性を増大させる。その結果、バンパービーム1は、衝撃の間に加えられる、より大きな最大作用力を吸収することができる。さらに、中央部52によって形成される段差によって、衝撃の間に単一平面内に延びる表面の座屈が遅くなるので、バンパービーム1は、バンパービーム1の変形中により大きな量のエネルギーを吸収することができ、前述のように、変形中の破断が起きにくい。その結果、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29は、バンパービームの特性を改善する。
【0049】
上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の形状は異なっていてもよいことを理解されたい。一例によると、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の第1の部分48および第2の部分50は同一平面内に延びることができ、中央部52は2つ以上の平面内に延びることができる。上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の第1の部分48間の距離は、上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の第2の部分50間の距離よりも大きくてもよい。上部ビーム12および下部ビーム14の断面は互いに異なっていてもよい。
【0050】
図4および
図5に示す実施形態によると、鋼板10の第1の縁部42および第2の縁部44の両方が連絡壁46に取り付けられて、上部ビーム12および下部ビーム14の断面を閉じる。第1の縁部42は、上部ビーム12の下部壁27との間の丸みを帯びた前方端部56を覆い、第2の縁部44は、下部ビーム14の上部壁29との間の丸みを帯びた前方端部60を覆っている。第1の縁部42および第2の縁部44は、縁部が連絡壁に取り付けられたときに平面が一緒に取り付けられるように、連絡壁46の平面と平行な同じ平面内に延びる。これにより、断面を閉じるのが簡単になる。例えば、第1の縁部42および第2の縁部44は、連絡壁46を溶接することによって取り付けられ、平面の溶接は曲面の溶接よりも容易である。溶接は好ましくはレーザー溶接である。
【0051】
上述の第1および第2の実施形態によると、上部ビーム12および下部ビーム14の前方壁16、22はそれぞれ、バンパービーム1の全長に沿って横断方向に延びる前方リブ64を含む。各前方リブ64は、前方壁からバンパービームの内側に向かって、すなわち前方リブ64が設けられている前方壁とは反対側に延びる後方壁に向かって、バンパービームの断面の内側に延びる溝またはチャネル形状を有する。既に知られているように、そのような前方リブ64は、上部ビーム12および下部ビーム14の衝撃強度値を増加させ、衝撃の間にバンパービーム1が相当な最大作用力を持続することを可能にする。各前方リブ64は、円弧形状を有する。一実施形態によると、各前方リブ64の曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、各前方リブ64の曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。各前方リブ64は、前方壁16、22の実質的に中央部において高さ方向に延びている。一実施形態によると、前方リブ64の高さ、すなわち高さ方向で測定した前方リブ64の寸法は、前方リブが延びる前方壁の高さの10%から半分の間に実質的に含まれる。前方リブの高さは、例えば10mmから30mmの間に含まれる。前方リブ64の奥行き、すなわち長手方向に測ったリブの寸法は、例えば、リブが延びる前方壁と前方壁に面する後方壁との間の距離の10分の1から3分の1の間に含まれる。例えば、前方リブ64の奥行きは、3mmから10mmの間に含まれる。特定の例によると、リブの高さはリブの奥行きに等しい。上部ビーム12の前方壁16上に延びる前方リブ64は、例えば、下部ビーム14の前方壁22上に延びる前方リブ64と実質的に同一である。さまざまな実施形態によると、上部ビーム12の上部壁20、下部ビーム14の下部壁26、上部ビーム12の後方壁18、および下部ビーム14の後方壁24のうちの少なくとも1つは、横断方向にかつバンパービーム1の内側に向かって延びるリブをさらに含む。「横断方向にかつバンパービームの内側に向かって延びるリブ」によって、リブがバンパービームの断面の内側に延びることが理解される。
【0052】
図2および
図3に示すように、後方壁18、24が相当の高さを有するときに特に有利な実施形態によると、上部ビーム12および下部ビーム14の後方壁18、24はそれぞれ、バンパービーム1の全長に沿って横断方向に延びる後方リブ66を含む。各後方リブ66は、後方壁からバンパービームの内側に向かって、すなわち、後方リブ66が設けられている後方壁の反対側に延びる前方壁に向かって、バンパービームの断面の内側に延びる溝またはチャネル形状を有する。なお、第1の実施形態では後方リブ66をバンパービーム1に設けたが、第2の実施形態でも後方リブ66をバンパービーム1に設けてもよい。
【0053】
後方リブ66は、改良された品質のバンパービームを得るためにバンパービーム1の製造を改良するために設けられている。前述のように、バンパービーム1は、湾曲しており、内弧面は、バンパービーム1の後方壁18、24側に延びている。リブなしで後方壁18、24によって形成された表面のような、内弧面側の大きな平面は、バンパービーム1を横断方向に湾曲させるために行われるバンパービーム1の曲げ中に座屈する傾向がある。この座屈は、平面に起伏を作り出し、そのため曲げ後も平面のままではない。この現象は、バンパービームの曲率半径が小さいほど大きくなる。先に説明したように、この座屈は、その環境におけるバンパービームの一体化およびクラッシュボックスの取付けに関して問題がある。
【0054】
後方壁18、24上にリブ66を設けることは、高さ方向に測定した平面の高さを減らすことによって、後方壁18、24を形成する平面の寸法を減らすことを可能にする。その結果、後方リブ66のおかげで、バンパービームの曲げ中に後方壁18、24の座屈を回避することができる。実際、表面の座屈を誘発するための作用力は、表面の高さ方向の長さが増加するにつれて小さくなる。後方壁にリブを設けることによって平面の高さ方向の長さを減らすことができるので、座屈を誘発するための作用力はより大きく、バンパービームの曲げ中にバンパービームに加えられる作用力よりも小さいままなので、平面の座屈を回避することができる。
【0055】
このために、後方壁上の各後方リブ66の高さおよび位置は、後方リブ66の両側に延びる平面68がバンパービームの曲げ中に座屈を引き起こすのに十分な高さを持たないように、配置される。一例によると、各平面68の高さは、リブ66が延びる後面の高さの半分を超えない。各後方リブ66は、例えば、後方壁18、24の実質的に中央部において高さ方向に延びている。各後方リブ66の高さは、例えば前方リブが延びる前方壁の高さの3分の1から2分の1の間に実質的に含まれる。より大きい高さを有する後面の場合、バンパービーム1の曲げ中に後面の座屈が回避され得るように前記後面の各平面の高さを制限するために、前記後面に2つ以上の後方リブを設けることが有利であり得る。一実施形態によると、後方リブ66は、各平面の高さが30mm以下になるように、配置される。
【0056】
各後方リブ66は、円弧形状を有する。一実施形態によると、各後方リブの曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、各後方リブの曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。各後方リブの奥行きは、後方壁の所望の形状に応じて、鋼板10の厚さの0.5倍以上の任意の値とすることができる。一実施形態によると、奥行きは、後方リブ48が後方リブが延びる後方壁の反対側に延びる前方壁まで延びるような、または後方リブ66が前方リブ64の反対側に延びているときは前方リブ64まで延びるようなものとすることができる。図示の実施形態によると、後方リブ66の奥行きは前方リブ64の奥行きよりも小さい。後方リブ66は、前方リブ64とは反対側に延びることができ、または前方リブ64に対して高さ方向にオフセットすることができる。
【0057】
さらに、横断方向にかつバンパービームの内側に向かって延びる後方リブ66は、例えばバンパービームをラジエータに対して押す衝突の間に、横断方向にかつバンパービームの外側に向かって延びるリブによって起こり得るラジエータの穿孔の危険性を回避する。
【0058】
上述の実施形態の代替となり得るかまたはそれと共に実施され得る実施形態によれば、上部ビーム12の上部壁20および/または下部ビーム14の下部壁26は、バンパービーム1の全長に沿って横断方向に延びる補強リブ70を含む。なお、第2の実施形態では、補強リブ70をバンパービーム1に設けたが、第1の実施形態でも補強リブ70をバンパービーム1に設けてもよいことに留意されたい。
【0059】
補強リブ70は、横断方向にかつバンパービームの内側に向かって延びている。
【0060】
補強リブ70は、前方リブ64と実質的に同じ効果を有し、バンパービーム1の性能を向上させる。さらに、補強リブ70はまた、上部ビーム12の上部壁20および/または下部ビーム14の下部壁26における座屈の危険性を低減するのに有利であり得る。補強リブ70は、円弧形状を有する。一実施形態によると、補強リブ70の曲率半径は、鋼板10の厚さの0.5倍以上である。一例によると、補強リブ70の曲率半径は、鋼板10の厚さの2倍以上である。各補強リブ70の奥行き、すなわち高さ方向における補強リブ70の寸法は、リブが伸びる壁の所望の形状に応じて、鋼板10の厚さの0.5倍以上の任意の値とすることができる。しかしながら、補強リブ70は、前方リブおよび/または後方リブ、あるいは上部ビーム12の中央壁28または下部壁27、あるいは下部ビーム14の上部壁29と干渉しないように、配置されるのが好ましい。一実施形態によると、補強リブ70の奥行きは、バンパービーム1の全高の3分の1未満である。補強リブは、例えば、リブが延びる壁の中央で長手方向に延びる。補強リブ70は、さらなる変形パターンを作り出すことによって、破断に対する耐性に関して、および最大作用力の吸収に関して、バンパービーム1の性能を改善することを可能にする。
【0061】
第2の実施形態によるバンパービーム1においても実施することができる
図1および
図3に示す実施形態によると、バンパービーム1は、上部ビーム12の上部壁20および下部ビーム14の下部壁26に取り付けられ、かつ前方壁16、22の前方に延びる別の圧延成形または打ち抜き鋼板で構成されている補強要素72をさらに含む。補強要素72は、バンパービーム1の少なくとも一部にわたって横断方向に延び、前方壁16、22の少なくとも一部の前に衝撃面を形成する。補強要素72は、前方壁16、22と少なくとも1つのキャビティ74を形成するように配置され、キャビティ74は前方壁16、22と補強要素72との間に延びる。図示の実施形態によると、補強要素72は、上部ビーム12の前方壁16と共に上部キャビティ74aを画定する上部壁76、および下部ビーム14の前方壁22と共に下部キャビティ74bを画定する下部壁78を含む。補強要素72は、上部壁76と下部壁78との間に、バンパービーム1の中央壁28の反対側、または上部ビーム12の下部壁27および下部ビーム14の上部壁29の反対側の前方壁16、22に当てられる中央壁80を含む。補強要素72は、上部壁76および/または下部壁78において横断方向に延びるリブ82を含むことができる。
【0062】
補強要素72は、バンパービーム1の前方に補助的な変形可能な構造を形成することによって、バンパービーム1のエネルギー吸収を改善することを可能にする。このために、追加のエネルギーを吸収しなければならない場所に、およびバンパービーム1の前で長手方向の追加の空間が利用可能である場所に、補強要素72は延びるのが好ましい。というのも、補強要素72は、長手方向におけるバンパービームの断面を増大させるからである。例えば、補強要素72は、車両に対する全面的な前方衝撃の場合に、衝撃のエネルギーの大部分が加えられるバンパービーム1の中央の周りで横断方向に延びている。キャビティ74の断面と補強要素72を形成する鋼の引張強度と補強要素を形成する鋼板の厚さとの積は、補強要素のない場合のバンパービーム1の断面とバンパービームを形成する鋼の引張強度と鋼板の厚さとの積より小さいので、補強要素72を有するバンパービームは、残りのバンパービームよりも多くのエネルギーを局所的に吸収する。例えば、補強材は、バンパービームの鋼よりも延性の高い鋼で構成されている。
【0063】
一例によると、補強要素は、バンパービーム1の長さの10%から3分の2の間に沿って横断方向に延び、キャビティ74は、補強要素なしのバンパービームの断面の3分の1に実質的に等しい断面を長手方向に有する。補強要素72は、例えば、実質的に780から1500MPaの間に含まれる引張強度を有する二相鋼で構成されており、例えば鋼板10の厚さに等しい厚さを有する。補強要素72は、例えばバンパービーム1にレーザー溶接されている。
【0064】
補強要素72はまた、バンパービーム1の形状を異なる車両の特定の形状要件に適合させるためにも使用され得る。例えば、補強要素72の高さは、バンパービーム1の高さよりも大きくすることができ、それによりバンパービーム1は、標準的な車両よりも大きな高さを有する車両に使用することができる。この場合、補強要素72は、バンパービーム1の全長に沿って延びることができる。その結果、補強要素72を用いてバンパービーム1を広範囲の車両に適合させることができ、バンパービーム1は、すべての車両に対して同じままであり、補強要素のみが、車両の要件に適合するように変更される。
【0065】
上述したバンパービーム1を形成する方法は、
図6に部分的に表されており、そこでは、第1の実施形態によってバンパービームを形成するための鋼板10の連続圧延成形工程が表され、0から23とラベル付けされている。これらの23個の圧延成形工程は、
図5でより明瞭に分かるように、圧延成形工程4から7で形成される段差を有する中央壁28、および少なくとも圧延成形工程1から3において形成される、上部ビーム12および下部ビーム14の前方壁16、22に延びる前方リブ64および後方壁18、24に延びる後方リブ68を有するバンパービーム1を形成するのに必要な工程数に対応している。種々の圧延成形工程は、連続圧延成形ステーションで行われる。
【0066】
圧延成形工程の終わりに、鋼板10の縁部42および44は、対応する前後の壁または連絡壁46に溶接され、バンパービーム1は、円弧形状になるように横断方向に弓形にされる。後方リブ68のおかげで、バンパービーム1の曲率半径が減少し、かつ後方壁の高さがかなり大きい場合でも、この操作によって後方壁18、24が座屈することはない。
【0067】
バンパービーム1が補強要素72を含む場合、この補強要素72は、例えば圧延成形または打ち抜き加工によって別々に形成され、形成されたバンパービーム1に取り付けられる。
【0068】
第1の平面および第2の平面と実質的に45°に等しい角度αを形成する第3の平面を有する8字形の断面を有する上記に開示されたバンパービームは、例えば200mmを超える距離で破断することなく長手方向に変形することができる。バンパービームによって維持される最大作用力は、30KNより大きく、例えば約33KN(
図6のEp)前後であり、250mmの変形後に吸収される最小エネルギー(
図6のEm)は、5.5KJより大きく、例えば5,75KJ前後である。その結果、バンパービーム1は、3つの関連するパラメータ、すなわち、作用力閾値よりも大きい最大作用力に対する耐性、最小の吸収エネルギー、および破断に対する耐性のすべてにおいて良好な性能を示す。
【0069】
上述の実施形態を用いて実施することができるバンパービームを形成する方法の実施形態によると、バンパービームを形成する方法は、上部ビーム12の上部壁20および下部ビーム14の下部壁26に、横断方向にかつバンパービームの内側に向かって延びる補強リブ70を形成するための圧延成形工程(図示せず)を含む。上部ビーム12の上部壁20および/または下部ビーム14の下部壁26に補強リブ70を形成するための圧延成形工程は、連続圧延成形ステーションで行われる。
【0070】
横断方向にかつバンパービームの内側に向かって延びるリブは、バンパービームによって占められる容積を制限することを可能にする。実際、車両の奥行き(すなわち長手方向に測定された車両の寸法)は、50mmから60mmを超えてはならず、そうでなければ車両は、長すぎる可能性がある。
【0071】
さらに、横断方向にかつバンパービームの内側に向かって延びるリブは、横断方向にかつ車両の外側に向かって延びるリブよりも満足できるものである。確かに、車両の外側に向かって延びるリブは、衝撃の場合に作用力が集中するところに突起を形成する。バンパービームの内側を向いているリブの場合、作用力は、リブの両側に延びる2つの大きな表面に分割される。このようにして、バンパービームの破損の危険性が減少する。