特許第6960134号(P6960134)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6960134-スラブ開口部への柱状部材の設置方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6960134
(24)【登録日】2021年10月13日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】スラブ開口部への柱状部材の設置方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/04 20060101AFI20211025BHJP
   E04G 21/16 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   E04G21/04
   E04G21/16
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2016-209221(P2016-209221)
(22)【出願日】2016年10月26日
(65)【公開番号】特開2018-71096(P2018-71096A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2019年8月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】510102306
【氏名又は名称】株式会社 ヤ マ コ ン
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】川原 崇嘉
(72)【発明者】
【氏名】吉田 兼治
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】澤村 武
【審査官】 松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】 韓国特許第2010−1666369(KR,B1)
【文献】 特開平09−203042(JP,A)
【文献】 特開平07−119232(JP,A)
【文献】 特開2009−121018(JP,A)
【文献】 特開平01−280179(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3012537(JP,U)
【文献】 特開平07−166688(JP,A)
【文献】 特開2000−346248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 21/00−21/16
E04G 23/08
E04G 15/00−15/06
E04G 21/24−21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築中の建物のスラブに形成される開口部に柱状部材を挿入して設置する方法であって、
前記開口部の上に、前記柱状部材の挿入をガイドするガイド穴を有するガイド部材を載せて、
前記ガイド部材の前記ガイド穴に前記柱状部材を挿入し、当該柱状部材を、前記開口部に通した状態のまま前記スラブに対して垂直に設置固定し、
前記柱状部材を前記スラブに対して垂直に設置固定した後、前記柱状部材を、前記開口部に通した状態のまま前記ガイド部材を前記開口部から撤去することを特徴とするスラブ開口部への柱状部材の設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築中の建物のスラブに形成される開口部に対する柱状部材の設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートポンプ車により圧送される生コンクリートを、建築現場に設置したディストリビュータ柱(固定ブーム)に沿わせた配管に通し、さらに、ディストリビュータ柱上に旋回可能に備えた多段式分配ブームに沿わせた配管に通して、各階に打設する、生コンクリートのディストリビュータシステムが知られる(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2016−503133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ディストリビュータ柱の設置する際は、建物躯体のスラブに設けた開口部にディストリビュータ柱を挿入するが、ディストリビュータ柱より大きな開口部にしておかないと、ディストリビュータ柱の挿入が難しく、また、ディストリビュータ柱に損傷が発生する虞もある。
そして、ディストリビュータ柱は垂直に設置する必要がある。
【0005】
本発明の課題は、スラブ開口部に対する柱状部材の挿入がスムーズに行えて、柱状部材を垂直に設置できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
建築中の建物のスラブに形成される開口部に柱状部材を挿入して設置する方法であって、
前記開口部の上に、前記柱状部材の挿入をガイドするガイド穴を有するガイド部材を載せて、
前記ガイド部材の前記ガイド穴に前記柱状部材を挿入し、当該柱状部材を、前記開口部に通した状態のまま前記スラブに対して垂直に設置固定し、
前記柱状部材を前記スラブに対して垂直に設置固定した後、前記柱状部材を、前記開口部に通した状態のまま前記ガイド部材を前記開口部から撤去することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、スラブ開口部に柱状部材をスムーズに挿入することができて、柱状部材を垂直に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明を適用したスラブ開口部用ガイド部材の一実施形態の構成を示す斜視図である。
図2図1のスラブ開口部用ガイド部材の分解図である。
図3】柱状部材の設置状態例を示す概略斜視図である。
図4図3の柱状部材のスラブに対する設置の仕方を例示する概略斜視図である。
図5図4の柱状部材とスラブ開口部との関係を例示する概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(実施形態)
先ず、図3は柱状部材としてのディストリビュータ柱3の設置状態例を示すもので、図示のように、建築中の建物の内部において、ディストリビュータ柱3が垂直に設置されており、このディストリビュータ柱3の上端部には、多段式伸縮ブーム4が備えられている。
【0014】
これらディストリビュータ柱3及び多段式伸縮ブーム4に沿ってコンクリート圧送管5が設けられ、建物外部に配置された図示しないコンクリートポンプ車により生コンクリートがコンクリート圧送管5を通って先端の図示しないコンクリートホースから建物内部のスラブ等に打設される。
【0015】
図4はディストリビュータ柱3のスラブ2に対する設置の仕方を例示するもので、図示のように、ディストリビュータ柱3は、複数階のスラブ2に形成された開口部21に挿入して垂直に設置されて、固定金物6でスラブ2に固定される。
【0016】
図5はディストリビュータ柱3とスラブ2の開口部21との関係を例示するもので、図示のように、スラブ2の方形の開口部21に、略四角柱のディストリビュータ柱3が挿入される。
このディストリビュータ柱3の対向する二面部に沿った形成した凹部31の一方に沿ってコンクリート圧送管5が設けられて、他方の凹部31に沿ってセルフクライミング装置7が設けられている。
【0017】
以上において、スラブ2の開口部21は一辺の幅が1000mmの正四角形で、ディストリビュータ柱3は一面の幅が850mmとなっている。
このようなスラブ開口部21に対しディストリビュータ柱3をスムーズに挿入して、ディストリビュータ柱3を垂直に設置できるようにするために、本発明のスラブ開口部用ガイド部材を用いる。
【0018】
次に、図1及び図2は本発明を適用したスラブ開口部用ガイド部材1の一実施形態の構成を示すもので、スラブ開口部用ガイド部材1は、図示のように、ガイド穴10を囲む三本一体のアングル材11と、一枚の平板材12とで方形枠を形成している。
すなわち、三本のアングル材11を平面視コ字状に溶接して、一枚の平板材12の両端に接続板13を溶接し、その接続板13を平行する二辺部のアングル材11に対しボルトナット14により着脱可能に結合することで、アングル材11の断面直角部が内側に位置してガイド穴10を囲む方形枠を形成している。
【0019】
このスラブ開口部用ガイド部材1は、正四角形の一辺が1000mmよりも若干大きい寸法の外形で、その正四角形で囲まれるガイド穴10は、一辺が850mmよりも若干大きい寸法となっている。
そして、アングル材11及び平板材12の外周には、突出部15が溶接してそれぞれ設けられ、また、平行する二辺部のアングル材11上には、持ち運ぶための一対の取っ手16が溶接してそれぞれ設けられている。
【0020】
その一対の取っ手16を作業員が手で持ってスラブ開口部用ガイド部材1を持ち運び、図5に示すスラブ開口部21にスラブ開口部用ガイド部材1を入れて、その開口部21周囲のスラブ2上に突出部15を載せることができる。
【0021】
そして、ディストリビュータ柱3をガイド穴10に挿入する際は、そのガイド穴10を囲む内側に三本一体のアングル材11の断面直角部が位置していて、スラブ開口部21の三辺に対しアングル材11の断面直角部がそれぞれ離間している。
従って、開口部21周囲のスラブ2上を三本一体のアングル材11がスライド移動して、スラブ開口部21にディストリビュータ柱3をスムーズに挿入することができて、ディストリビュータ柱3を垂直に設置することができる。
【0022】
ディストリビュータ柱3の設置完了後は、図2に示すように、ボルトナット14を外すことで、先ず、一枚の平板材12を取り外してから、三本一体のアングル材11をスラブ開口部21から簡単に取り外すことができる。
【0023】
以上、実施形態のスラブ開口部用ガイド部材1によれば、スラブ開口部21の上に載せて、そのガイド穴10にディストリビュータ柱3を挿入することで、スラブ開口部21にディストリビュータ柱3をスムーズに挿入することができて、ディストリビュータ柱3を垂直に設置することができる。
【0024】
(変形例)
以上の実施形態においては、ディストリビュータ柱としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の柱状部材であってもよい。
また、スラブ開口部、柱状部材、及びガイド穴の形状や寸法等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0025】
1 スラブ開口部用ガイド部材
10 ガイド穴
11 アングル材(方形枠)
12 平板材(方形枠)
13 接続板
14 ボルトナット
15 突出部
16 取っ手
2 スラブ
21 開口部
3 柱状部材(ディストリビュータ柱)
31 凹部
4 多段式伸縮ブーム
5 コンクリート圧送管
6 固定金物
7 クライミング装置
図1
図2
図3
図4
図5