特許第6960611号(P6960611)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6960611
(24)【登録日】2021年10月14日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】ロックデバイスおよびコネクタ
(51)【国際特許分類】
   F16B 39/24 20060101AFI20211025BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20211025BHJP
   F16B 43/00 20060101ALI20211025BHJP
   F16J 15/10 20060101ALN20211025BHJP
【FI】
   F16B39/24 B
   H01R13/52 301H
   F16B43/00 C
   !F16J15/10 K
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-537078(P2019-537078)
(86)(22)【出願日】2018年1月3日
(65)【公表番号】特表2020-505559(P2020-505559A)
(43)【公表日】2020年2月20日
(86)【国際出願番号】EP2018050127
(87)【国際公開番号】WO2018127512
(87)【国際公開日】20180712
【審査請求日】2019年8月19日
(31)【優先権主張番号】201710010094.4
(32)【優先日】2017年1月6日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519242573
【氏名又は名称】シバス エレクトロニクス (シアメン) カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ユァン,チィァン
(72)【発明者】
【氏名】ヅァン,シァォウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,イォン
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,シイァン
【審査官】 熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−201290(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/060425(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 23/00−43/02
H01R 13/52
F16J 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シェル(100)を設置本体(200)にロックするように適合されたロックデバイスであって、
前記シェル(100)内の接続孔(111)を通過して、前記設置本体(200)内のねじ孔(211)に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材(500)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記シェル(100)の設置面(110)に押圧されて、前記シェル(100)の前記接続孔(111)を封止するように適合された封止リング(300)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記ねじ山接続部材(500)と前記封止リング(300)との間に押圧されて、前記ねじ山接続部材(500)が緩むのを防止するように適合されたガスケット(400)とを備え、
前記ガスケット(400)は、少なくとも2つの停止アーム(410、420)を有し、前記少なくとも2つの停止アーム(410、420)のうちの2つの隣接する停止アーム(410、420)間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、
前記ガスケット(400)上の前記隣接する停止アーム(410、420)の頂端(410a、420a)が、前記シェル(100)の外壁(120)に同時に当接して、前記ガスケット(400)が前記ねじ山接続部材(500)とともに回転するのを防止するように適合されており
前記封止リング(300)は、前記ロックデバイスによって前記シェル(100)を前記設置本体(200)にロックした後、前記封止リング(300)が外側に露出されるのを防止するように、前記ガスケット(400、400’)によって覆われている、
ロックデバイス。
【請求項2】
前記停止アーム(410、420)の前記頂端(410a、420a)は、弧状の端面を有する、請求項1に記載のロックデバイス。
【請求項3】
前記ガスケット(400)は、2つの停止アーム(410、420)を有する、請求項1に記載のロックデバイス。
【請求項4】
前記ガスケット(400)は、フィッシュテールの形状である、請求項3に記載のロックデバイス。
【請求項5】
前記ガスケット(400’)は、4つの停止アーム(410’、420’、430’、440’)を有する、請求項1に記載のロックデバイス。
【請求項6】
前記ガスケット(400’)は、4点星の形状である、請求項5に記載のロックデバイス。
【請求項7】
前記ガスケット(400’)は、対称の構造を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のロックデバイス。
【請求項8】
シェル(100)を設置本体(200)にロックするように適合されたロックデバイスであって、
前記シェル(100)内の接続孔(111)を通過して、前記設置本体(200)内のねじ孔(211)に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材(500)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記シェル(100)の設置面(110)に押圧されて、前記シェル(100)の前記接続孔(111)を封止するように適合された封止リング(300)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記ねじ山接続部材(500)と前記封止リング(300)との間に押圧されて、前記ねじ山接続部材(500)が緩むのを防止するように適合されたガスケット(400)とを備え、
前記ガスケット(400)は、少なくとも2つの停止アーム(410、420)を有し、前記少なくとも2つの停止アーム(410、420)のうちの2つの隣接する停止アーム(410、420)間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、
前記ガスケット(400)上の前記隣接する停止アーム(410、420)の頂端(410a、420a)が、前記シェル(100)の外壁(120)に同時に当接して、前記ガスケット(400)が前記ねじ山接続部材(500)とともに回転するのを防止するように適合されており、
前記ガスケット(400’)は、4つの停止アーム(410’、420’、430’、440’)を有する、
ロックデバイス。
【請求項9】
シェル(100)を設置本体(200)にロックするように適合されたロックデバイスであって、
前記シェル(100)内の接続孔(111)を通過して、前記設置本体(200)内のねじ孔(211)に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材(500)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記シェル(100)の設置面(110)に押圧されて、前記シェル(100)の前記接続孔(111)を封止するように適合された封止リング(300)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記ねじ山接続部材(500)と前記封止リング(300)との間に押圧されて、前記ねじ山接続部材(500)が緩むのを防止するように適合されたガスケット(400)とを備え、
前記ガスケット(400)は、少なくとも2つの停止アーム(410、420)を有し、前記少なくとも2つの停止アーム(410、420)のうちの2つの隣接する停止アーム(410、420)間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、
前記ガスケット(400)上の前記隣接する停止アーム(410、420)の頂端(410a、420a)が、前記シェル(100)の外壁(120)に同時に当接して、前記ガスケット(400)が前記ねじ山接続部材(500)とともに回転するのを防止するように適合されており
前記封止リング(300)は、弾性リング(310)と、前記弾性リング(310)の外側に設けられた剛性リング(320)とを備え、
前記剛性リング(320)は、前記弾性リング(310)が軸方向に押圧されるとき、前記弾性リング(310)を径方向内方へ弾性変形させ、その結果、前記弾性リング(310)が前記ねじ山接続部材(500)を確実に保持するように構成されている
ックデバイス。
【請求項10】
シェル(100)を設置本体(200)にロックするように適合されたロックデバイスであって、
前記シェル(100)内の接続孔(111)を通過して、前記設置本体(200)内のねじ孔(211)に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材(500)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記シェル(100)の設置面(110)に押圧されて、前記シェル(100)の前記接続孔(111)を封止するように適合された封止リング(300)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記ねじ山接続部材(500)と前記封止リング(300)との間に押圧されて、前記ねじ山接続部材(500)が緩むのを防止するように適合されたガスケット(400)とを備え、
前記ガスケット(400)は、少なくとも2つの停止アーム(410、420)を有し、前記少なくとも2つの停止アーム(410、420)のうちの2つの隣接する停止アーム(410、420)間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、
前記ガスケット(400)上の前記隣接する停止アーム(410、420)の頂端(410a、420a)が、前記シェル(100)の外壁(120)に同時に当接して、前記ガスケット(400)が前記ねじ山接続部材(500)とともに回転するのを防止するように適合されており、
前記封止リング(300’)は、弾性リング(310’)と、前記弾性リング(310’)の内側に設けられた剛性リング(320’)とを備え、
前記剛性リング(320’)は、前記弾性リング(310’)が軸方向に押圧されるとき、前記弾性リング(310’)を径方向内方へ弾性変形させ、その結果、前記弾性リング(310’)が前記ねじ山接続部材(500)を確実に保持するように構成されている
ックデバイス。
【請求項11】
前記弾性リング(310)の端面が、前記剛性リング(320)の端面に対して所定の高さだけ外方へ突出するように構築されている、
請求項9または10に記載のロックデバイス。
【請求項12】
前記ガスケット(400)は、前記シェル(100)が前記ロックデバイスによって前記設置本体(200)にロックされた後、前記ねじ山接続部材(500)のヘッドと前記封止リング(300)との間に押圧される、
請求項1に記載のロックデバイス。
【請求項13】
シェル(100)と、
設置本体(200)と、
前記シェル(100)を前記設置本体(200)にロックするように適合されたロックデバイスと
を備えるコネクタであって
前記ロックデバイスは、
前記シェル(100)内の接続孔(111)を通過して、前記設置本体(200)内のねじ孔(211)に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材(500)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記シェル(100)の設置面(110)に押圧されて、前記シェル(100)の前記接続孔(111)を封止するように適合された封止リング(300)と、
前記ねじ山接続部材(500)に嵌め込まれ、前記ねじ山接続部材(500)と前記封止リング(300)との間に押圧されて、前記ねじ山接続部材(500)が緩むのを防止するように適合されたガスケット(400)とを備え、
前記ガスケット(400)は、少なくとも2つの停止アーム(410、420)を有し、前記少なくとも2つの停止アーム(410、420)のうちの2つの隣接する停止アーム(410、420)間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、
前記ガスケット(400)上の前記隣接する停止アーム(410、420)の頂端(410a、420a)が、前記シェル(100)の外壁(120)に同時に当接して、前記ガスケット(400)が前記ねじ山接続部材(500)とともに回転するのを防止するように適合されている、
コネクタ。
【請求項14】
前記設置本体(200)は、パネル(10)上に固定して取り付けられるように適合されたフランジである、請求項13に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記設置本体(200)は、ねじ(210)によって前記パネル(10)に固定されるように適合されている、請求項14に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、中国国家知識産権局に2017年1月6日に出願された中国特許出願第201710010094.4号の利益を主張する。
【0002】
本発明の実施形態は、ロックデバイスおよびロックデバイスを備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術では、設置パネルに取り付けられるように適合された重負荷コネクタは、概して、シェル、フランジ、および複数のコンタクトを含む。コンタクトは、シェルに受け取られる。シェルは、ロックデバイスによってフランジにロックされる。フランジは、設置パネルに固定されるように適合される。このようにして、重負荷コネクタを設置パネルに取り付けて固定することができる。
【0004】
従来技術では、ロックデバイスは、概して、ねじ、封止リング、およびガスケットを備える。ねじは、シェルに形成された接続孔を通過して、フランジに形成されたねじ孔に締め込まれる。封止リングは、ねじにスリーブ接続され、シェルの設置面に押圧されて、シェル内の接続孔を封止するように適合される。ガスケットは、ねじにスリーブ接続され、ねじのヘッドと封止リングとの間に押圧されて、ねじが緩むのを防止するように適合される。
【0005】
しかし、従来技術では、ねじを締める際、ねじがガスケットを動かして回転させ、シェルの設置面がガスケットによって摩耗することがあり、それによりシェル上の保護被覆が破壊され、シェルのサービス寿命が減少する。さらに、封止リングはまた、ガスケットを回転させるときにガスケットによって摩耗することもあり、それにより封止リングが損傷し、封止リングのサービス寿命が減少する。それによって、従来技術では、ロックおよびロック解除動作を数回行った後、封止リングは激しく摩耗および損傷し、所定の防水封止効果を達成することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述の欠点の少なくとも1つの態様を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ロックデバイスおよびロックデバイスを備えるコネクタが提供され、ロックデバイスは、封止リングおよびコネクタシェルをガスケットによる摩耗から保護し、封止リングおよびコネクタのサービス寿命を長くすることができる。
【0008】
本発明の一態様によれば、シェルを設置本体にロックするように適合されたロックデバイスであって、シェル内の接続孔を通過して、設置本体内のねじ孔に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材と、ねじ山接続部材にスリーブ接続され、シェルの設置面に押圧されて、シェルの接続孔を封止するように適合された封止リングと、ねじ山接続部材にスリーブ接続され、ねじ山接続部材と封止リングとの間に押圧されて、ねじ山接続部材が緩むのを防止するように適合されたガスケットとを備えるロックデバイスが提供される。ガスケットは、少なくとも2つの停止アームを有し、少なくとも2つの停止アームのうちの隣接する停止アーム間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、ガスケット上の隣接する停止アームの頂端が、シェルの外壁に同時に当接して、ガスケットがねじ山接続部材とともに回転するのを防止するように適合されている。
【0009】
本発明の例示的な実施形態によれば、停止アームの頂端は、弧状の端面を有する。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ガスケットは、2つの停止アームを有する。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ガスケットは、フィッシュテールの形状である。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ガスケットは、4つの停止アームを有する。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ガスケットは、4点星の形状である。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ガスケットは、対称の構造を有する。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、封止リングは、ロックデバイスによってシェルを設置本体にロックした後、封止リングが外側に露出されるのを防止するように、ガスケットによって覆われている。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、封止リングは、弾性リングと、弾性リングの外側に設けられた剛性リングとを備え、剛性リングは、弾性リングが軸方向に押圧されるとき、弾性リングを径方向内方へ弾性変形させ、その結果、弾性リングがねじ山接続部材を確実に保持するように構成されている。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、封止リングは、弾性リングと、弾性リングの内側に設けられた剛性リングとを備え、剛性リングは、弾性リングが軸方向に押圧されるとき、弾性リングを径方向内方へ弾性変形させ、その結果、弾性リングがねじ山接続部材を確実に保持するように構成されている。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性リングの端面が、剛性リングの端面に対して所定の高さだけ外方へ突出するように構築されている。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ガスケットは、シェルがロックデバイスによって設置本体にロックされた後、ねじ山接続部材のヘッドと封止リングとの間に押圧される。
【0020】
本発明の別の態様によれば、シェルと、設置本体と、シェルを設置本体にロックするように適合された上記ロックデバイスとを備えるコネクタが提供される。
【0021】
本発明の例示的な実施形態によれば、設置本体は、パネル上に固定して取り付けられるように適合されたフランジである。
【0022】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、設置本体は、ねじによってパネルに固定されるように適合されている。
【0023】
本発明の上述した様々な例示的な実施形態では、ガスケット上の隣接する停止アームは、シェルの外壁に同時に当接して、ガスケットがねじ山接続部材とともに回転するのを防止することができる。それによって、封止リングおよびシェルをガスケットによる摩耗から保護し、封止リングおよびコネクタのサービス寿命を長くすることができる。
【0024】
本発明の上記その他の特徴は、添付の図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を詳細に説明することによって、より明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の例示的な実施形態によるシェルが設置本体にロックされる前のコネクタの例示的な斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態によるシェルが設置本体にロックされた後の図1のコネクタの例示的な斜視図である。
図3図2のコネクタのロックデバイスのガスケットの例示的な斜視図である。
図4図2のコネクタのロックデバイスの封止リングの例示的な斜視図である。
図5図4の封止リングの断面図である。
図6】本発明の別の実施形態による封止リングの例示的な斜視図である。
図7図6の封止リングの断面図である。
図8】本発明の別の実施形態によるガスケットの例示的な斜視図である。
図9】本発明の別の例示的な実施形態によるシェルが設置本体にロックされた後のコネクタの例示的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の例示的な実施形態について、以下、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面では、同じ参照番号が同様の要素を指す。しかし本開示は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全になり、本開示の概念を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0027】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解を提供するために、多数の具体的な詳細に言及する。しかし、これらの具体的な詳細がなくても、1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかである。他の例では、図面を簡略化するために、よく知られている構造およびデバイスは概略的に示す。
【0028】
本発明の一般概念によれば、シェルを設置本体にロックするように適合されたロックデバイスであって、シェル内の接続孔を通過して、設置本体内のねじ孔に締め込まれるように適合されたねじ山接続部材と、ねじ山接続部材にスリーブ接続され、シェルの設置面に押圧されて、シェルの接続孔を封止するように適合された封止リングと、ねじ山接続部材にスリーブ接続され、ねじ山接続部材と封止リングとの間に押圧されて、ねじ山接続部材が緩むのを防止するように適合されたガスケットとを備え、ガスケットは、少なくとも2つの停止アームを有し、少なくとも2つの停止アームのうちの隣接する停止アーム間に画定される角度が、0度より大きく180度未満であり、ガスケット上の隣接する停止アームの頂端が、シェルの外壁に同時に当接して、ガスケットがねじ山接続部材とともに回転するのを防止するように適合されている、ロックデバイスが提供される。
【0029】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるシェル100が設置本体200にロックされる前のコネクタの例示的な斜視図であり、図2は、本発明の例示的な実施形態によるシェル100が設置本体200にロックされた後の図1のコネクタの例示的な斜視図である。
【0030】
図1〜2に示すように、一実施形態では、ロックデバイスは、コネクタのシェル100を設置本体200にロックするように適合されている。図1にはっきりと示すように、ロックデバイスは主に、ねじ山接続部材500、封止リング300、およびガスケット400を備える。ねじ山接続部材500は、シェル100内の接続孔111を通過して、設置本体200に形成されたねじ孔211に締め込まれるように適合されている。封止リング300が、ねじ山接続部材500にスリーブ接続され、シェル100の設置面110に押圧されて、シェル100の接続孔111を封止するように適合されている。ガスケット400は、ねじ山接続部材500にスリーブ接続され、ねじ山接続部材500と封止リング300との間に押圧されて、ねじ山接続部材500が緩むのを防止するように適合されている。
【0031】
図3は、図2のコネクタのロックデバイスのガスケット400の例示的な斜視図である。
【0032】
図3に示すように、一実施形態では、ガスケット400は、少なくとも2つの停止アーム410、420を有することができる。少なくとも2つの停止アーム410、420のうちの2つの隣接する停止アーム410、420間に画定される角度が、0度より大きく180度未満である。ガスケット400上の隣接する停止アーム410、420の頂端410a、420aが、シェル100の外壁120に同時に当接して、ガスケット400がねじ山接続部材500とともに回転するのを防止するように適合されている。
【0033】
図3に示すように、一実施形態では、停止アーム410、420の頂端410a、420aはそれぞれ、弧状の端面を有する。したがって、ガスケット400の設置を容易にすることができ、停止アーム410、420の頂端410a、420aによってはっきりとくぼみが付けられることから、コネクタのシェル100を保護することができる。
【0034】
図3に示すように、一実施形態では、ガスケット(400)に孔401が形成される。ねじ山接続部材500は、孔401を通過する。
【0035】
図3に示すように、一実施形態では、ガスケット400は、2つの停止アーム410、420のみを有し、ガスケット400は、フィッシュテールの形状である。
【0036】
製造および使用の都合上、図3に示す実施形態では、ガスケット400は、完全に対称の構造を有する。
【0037】
本発明のガスケットは、図3に示す実施形態に限定されるものではなく、ガスケットは、3つ以上の停止アームを有することができ、任意の好適な形状を有することができることに留意されたい。
【0038】
図8は、本発明の別の実施形態によるガスケット400’の例示的な斜視図であり、図9は、本発明の別の例示的な実施形態によるシェル100が設置本体200にロックされた後のコネクタの例示的な斜視図である。
【0039】
図8〜9に示すように、一実施形態では、ガスケット400’は、4つの停止アーム410’、420’、430’、440’を有し、ガスケット400’は、4点星の形状である。
【0040】
図8〜9に示すように、4つの停止アーム410’、420’、430’、および440’のうちの2つの隣接する停止アーム間に画定される角度が、0度より大きく180度未満である。ガスケット400’上の2つの隣接する停止アームの頂端410a’、420a’、430a’、440a’が、シェル100の外壁120に同時に当接して、ガスケット400’がねじ山接続部材500とともに回転するのを防止するように適合されている。
【0041】
製造および使用の都合上、図8〜9に示す実施形態では、ガスケット400’は、完全に対称の構造を有する。
【0042】
図2および図9に示すように、一実施形態では、ガスケット400は、シェル100がロックデバイスによって設置本体200にロックされた後、ねじ山接続部材500のヘッドと封止リング300との間に押圧される。封止リング300は、ガスケット400によってシェル100に押圧される。
【0043】
図2および図9に示すように、一実施形態では、封止リング300は、ロックデバイスによってシェル100を設置本体200にロックした後、封止リング300が外側に露出されるのを防止するように、ガスケット400、400’によって覆われている。
【0044】
図4は、図2のコネクタのロックデバイスの封止リング300の例示的な斜視図であり、図5は、図4の封止リング300の断面図である。
【0045】
図4〜5に示すように、一実施形態では、封止リング300は、弾性リング310と、弾性リング310の外側に設けられた剛性リング320とを備える。一実施形態では、弾性リング310は、弾性材料、たとえばゴムから形成することができる。剛性リング320は、概して、鋼、ステンレス鋼、または銅から形成される。一実施形態では、弾性リング310は、モールドを挿入することによって剛性リング320上に成形することができる。
【0046】
図4〜5に示すように、一実施形態では、剛性リング320は、弾性リング310が軸方向に押圧されるとき、弾性リング310を径方向外方へ弾性変形させるのではなく、径方向内方へ弾性変形させるように構成されている。このようにして、弾性リング310が軸方向に押圧されるとき、弾性リング310は、径方向内方へ弾性変形し、ねじ山接続部材500を確実にしっかりと保持することができ、それにより封止効果が増大する。
【0047】
図4〜5に示すように、一実施形態では、ガスケット400によって弾性リング310を押圧および変形することができるように、弾性リング310の端面は、剛性リング320の端面に対して軸方向に所定の高さだけ外方へ突出しなければならない。
【0048】
本発明の封止リングは、図4〜5に示す実施形態に限定されるものではないことを、当業者には理解されたい。
【0049】
図6は、本発明の別の実施形態による封止リング300’の例示的な斜視図であり、図7は、図6の封止リング300’の断面図である。
【0050】
図6〜7に示すように、一実施形態では、封止リング300’は、弾性リング310’と、弾性リング310’の内側に設けられた剛性リング320’とを備える。一実施形態では、弾性リング310’は、弾性材料、たとえばゴムから形成することができる。剛性リング320’は、概して、鋼、ステンレス鋼、または銅から形成される。一実施形態では、弾性リング310’は、モールドを挿入することによって剛性リング320’上に成形することができる。
【0051】
図6〜7に示すように、一実施形態では、剛性リング320’は、弾性リング310’が軸方向’に押圧されるとき、弾性リング310’を径方向内方へ弾性変形させるように構成されている。このようにして、弾性リング310’が軸方向に押圧されるとき、弾性リング310’は、径方向内方へ弾性変形し、ねじ山接続部材500を確実にしっかりと保持することができ、それにより封止効果が増大する。
【0052】
図6〜7に示すように、一実施形態では、ガスケット400によって弾性リング310’を押圧および変形することができるように、弾性リング310’の端面は、剛性リング320’の端面に対して軸方向に所定の高さだけ外方へ突出するように構築される。
【0053】
本発明の別の実施形態では、コネクタも開示され、図1〜2および図9に示すように、コネクタは主に、シェル100、設置本体200、および上述したロックデバイスを備える。ロックデバイスは、シェル100を設置本体200にロックするように構成されている。
【0054】
一実施形態では、図1に示すように、設置本体200は、パネル10に固定して取り付けられるように適合されたフランジとすることができる。設置本体200は、ねじ210によってパネル10に固定することができる。
【0055】
一実施形態では、図1〜2および図9に示すように、上述したコネクタは、重負荷コネクタとすることができる。
【0056】
上述した実施形態は、限定ではなく例示を意図したものであることを、当業者には理解されたい。たとえば、構成上または原理上矛盾することなく、当業者であれば上述した実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載されている様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0057】
いくつかの例示的な実施形態について図示および説明したが、本開示の原理および精神から逸脱することなく、これらの実施形態で様々な変更または修正を加えることができ、本開示の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの均等物に定義されることを、当業者には理解されたい。
【0058】
本明細書では、そのような除外が明示されない限り、「a」または「an」の単語に続いて単数形で記載する要素は、前記要素またはステップの複数を除外するものではないと理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載の特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることを意図したものではない。さらに、逆の内容を明示しない限り、特定の特性を有する1つの要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有しない追加のそのような要素も含むことができる。
図1
図2
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図5
図6
図7
図8
図9