(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前端に配置されたフロントグリルよりも後方且つエンジンルームよりも前方に配置された開閉可能なグリルシャッタを備える車両に設けられ、光源と、該光源で発生する熱を放熱する放熱器を備える車両用灯具の放熱構造であって、
一端が吸気口として開口する吸気部と上下方向に延びる放熱部及び他端が排気口として開口する排気部を備えるダクトの前記放熱部に前記放熱器を内設し、前記吸気口から前記ダクト内に流入して前記排気口から排出される空気によって前記放熱器の放熱を促進して前記光源を冷却する車両用灯具の放熱構造において、
前記ダクトの吸気口と排気口の少なくとも一方を車両前後方向において前記フロントグリルと前記エンジンルームとの間に開口させ、
前記ダクトの吸気口は、前記グリルシャッタよりも車両後方に開口させたことを特徴とする車両用灯具の放熱構造。
前記ダクトの吸気口に開閉弁を設け、該開閉弁の開閉を前記グリルシャッタの開閉とは独立して制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の放熱構造。
前端に配置されたフロントグリルよりも後方且つエンジンルームよりも前方に配置された開閉可能なグリルシャッタを備える車両に設けられ、光源と、該光源で発生する熱を放熱する放熱器を備える車両用灯具の放熱構造であって、
一端が吸気口として開口する吸気部と上下方向に延びる放熱部及び他端が排気口として開口する排気部を備えるダクトの前記放熱部に前記放熱器を内設し、前記吸気口から前記ダクト内に流入して前記排気口から排出される空気によって前記放熱器の放熱を促進して前記光源を冷却する車両用灯具の放熱構造において、
前記ダクトの吸気口と排気口の少なくとも一方を車両前後方向において前記フロントグリルと前記エンジンルームとの間に開口させ、
前記ダクトの吸気口に開閉弁を設け、該開閉弁を前記グリルシャッタの一部で構成したことを特徴とする車両用灯具の放熱構造。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】本発明に係る車両用灯具の放熱構造の基本構成を示す斜視図である。
【
図3】本発明に係る車両用灯具の放熱構造の基本構成を示す平断面図である。
【
図4】本発明に係る車両用灯具の放熱構造の基本構成を示す正面図である。
【
図6】本発明の実施の形態1に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図7】本発明の実施の形態1に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図8】本発明の実施の形態1に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図9】本発明の実施の形態1に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図10】本発明の実施の形態1に係る車両用灯具の放熱構造におけるダクトの吸気口部分の平断面図である。
【
図11】本発明の実施の形態2に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図12】本発明の実施の形態2に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図13】本発明の実施の形態3に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図14】本発明の実施の形態3に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図15】本発明の実施の形態3に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図である。
【
図16】特許文献1において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は車両の半裁正面図であり、図示の車両20の前部左右には、ヘッドランプとして使用される車両用灯具1(
図1には右側のもののみ図示)が配置されている。そして、この車両用灯具1の前面の中央部には、不図示のエンジンルーム内に外気(走行風)を取り入れるためのルーバー状のフロントグリル21が配置されており、その下方にはフロントバンパ22が車幅方向に水平に配置されている。尚、
図1において、23はエンジンルームの上部を覆うボンネット、24はフロントガラス、25は左右の前輪(
図1には一方のみ図示)、26は左右のサイドミラーである。
【0020】
次に、本発明に係る車両用灯具1の放熱構造の基本構成を
図2〜
図4に基づいて以下に説明する。
【0021】
図2は本発明に係る車両用灯具の放熱構造の基本構成を示す斜視図、
図3は同放熱構造の基本構成を示す平断面図、
図4は同放熱構造の基本構成を示す正面図である。尚、以下においては、一方(右側)の車両用灯具1の放熱構造の基本構成について図示及び説明するが、他方(左側)の車両用灯具の放熱構造の基本構成は同じであるため、これについての図示及び説明は省略する。
【0022】
ヘッドランプとして使用される車両用灯具1は、
図3に示すように、ハウジング2とその前面開口部を覆う透明なアウタレンズ3によって画成された灯室4内に、左右方向に並設された3つのランプモジュール5、光源である3つの半導体発光素子6、エクステンション7等を収容して構成されている。ここで、3つの半導体発光素子6は、ハウジング2の車両内側(
図3の右側)に車両前後方向(
図3の上下方向)に沿って適当な間隔で配置されており、各半導体発光素子6は、伝送ファイバ8を介して各ランプモジュール5にそれぞれ接続されている。又、各ランプモジュール5は、蛍光体9と配光制御用のレンズ10を備えている。尚、ヘッドランプとして使用される車両用灯具1が白色光を出射する場合には、各半導体素子6には青色LEDが使用され、各蛍光体9には黄色蛍光体がそれぞれ使用される。
【0023】
ところで、
図2〜
図4に示すように、ハウジング2の車両内側の側壁には、ハウジング2の外部に配置された放熱器としてのヒートシンク11が組み込まれている。このヒートシンク11は、
図3に示すように、ハウジング2の側壁に組み込まれた平板状のベース11aと、該ベース11aから車両内側に向かって垂直に立設された複数枚の放熱フィン11bによって構成されている。ここで、複数枚の放熱フィン11bは、上下方向に長い薄板状の部材であって、これらは車両前後方向(
図3の上下方向に沿って適当な間隔で配置されている。尚、ヒートシンク11は、熱伝導性の高いアルミニウム合金によって構成されている。
【0024】
ここで、
図3に示すように、各半導体発光素子6が実装された計3つの基板12は、熱伝導性の高い平板状の放熱ベース13に取り付けられており、放熱ベース13は、ヒートシンク11のベース11aに密着した状態で取り付けられている。
【0025】
そして、車両20のエンジンルーム内には、正面視横U字状に屈曲するダクト14が配置されており、このダクト14は、
図4に示すように、略水平な吸気部14Aと、ハウジング2の内側壁に沿って垂直に起立する放熱部14Bと、該放熱部14Bから車両内側(
図4の右側)に向かって斜め上方に延びる排気部14Cとで構成されている。具体的には、ダクト14の吸気部14Aは、水平線に対して図示のαだけ車両内側に向かって斜め下方に傾斜しており、排気部14Cは、水平線に対して図示のβだけ車両内側に向かって斜め上方に傾斜している。そして、ダクト14の吸気部14Aの端部においては、吸気口14aが車両前方(
図4の手前方向)に向かって開口しており、排気部14Cの端部においては、排気口14bが車両内側に向かって開口しているが、排気部14Cの端面は図示の角度γだけ斜めにカットされている。このように構成することによって水やゴミ等の異物が吸気口14aや排気口14bからダクト14内に入りにくくなる。
【0026】
又、ダクト14においては、垂直に起立する放熱部14Bに前記ヒートシンク11が内設されている。
【0027】
次に、車両用灯具1の放熱構造の具体的な実施の形態について説明する。
【0028】
以下においては、ダクト14の吸気口14aの開口位置によって実施の形態を3つに分け、各実施の形態において排気口14bの開口位置によって複数の実施例を挙げて説明する。
【0029】
<実施の形態1>
以下に本発明の実施の形態1を添付図面に基づいて説明する。
【0030】
図5は車両前部の内部構造を示す斜視図、
図6は車両前部の内部構造を示す側断面図であり、車両20のエンジンルーム27内には、不図示のエンジンが搭載されており、このエンジンの前方には、前方からエアコンのコンデンサ28、ラジエータ29、ラジエータファン30が順次配置され、これらの前方の車両前端には前記フロントグリル21が配置され、その左右には前記車両用灯具1が配置されている。尚、フロントグリル21は、フロントバンパ22を境としてアッパグリル21Aとロアグリル21Bとに上下に2分割されている。
【0031】
又、車両前後方向において、フロントグリル21とコンデンサ28との間にはグリルシャッタ31が配置されている。このグリルシャッタ31は、フロントグリル21から流入する走行風の風量を調整して車両の走行抵抗を制御するとともに、エンジンの始動時に閉じて暖気を促進するためのものであって、フロントバンパ22を境としてこれの上下に配置されたアッパグリルシャッタ31Aとロアグリルシャッタ31Bによって構成されている。ここで、アッパグリルシャッタ31Aとロアグリルシャッタ31Bには、複数枚の回動可能な遮蔽板31aが上下方向に適当な間隔でそれぞれ設けられており、これらの遮蔽板31aがモータ等の不図示の駆動源によって一体的に回動することによって、フロントグリル21から流入する走行風の風量が調整される。例えば、冷却系を構成するコンデンサ28やラジエータ29の冷却が不要なエンジン始動初期や冬場においては、アッパグリルシャッタ31Aとロアグリルシャッタ31Bの各遮蔽板31aを全閉状態とすれば、コンデンサ28やラジエータ29を通過してエンジンルーム27内への走行風の流入が遮断されるため、車両の走行抵抗が低減される。又、アッパグリルシャッタ31Aとロアグリルシャッタ31Bの各遮蔽板31aを開けば、フロントグリル21から外気が導入されてコンデンサ28やラジエータ29が冷却されるため、これらのコンデンサ28やラジエータ29が本来の機能を発揮する。
【0032】
而して、本実施の形態は、
図6に示すように、ダクト14の吸気口14aを車両前後方向においてフロントグリル21とグリルシャッタ31との間に開口させたことを特徴としており、
図6に示す例では、ダクト14の吸気口14aがグリルシャッタ31よりも前方のフロントバンパ22の上に開口し、排気口14bがアッパグリルシャッタ31Aの車両前方に開口している。
【0033】
而して、車両20の夜間走行等において、車両用灯具1の各半導体発光素子6に電流がそれぞれ供給されると、各半導体発光素子6がそれぞれ発光し、その青色光は、各伝送ファイバ8を経て各ランプモジュール5へとそれぞれ伝送され、黄色の蛍光体9を透過することによって白色光に変換される。そして、白色光は、レンズ10を通過して配光が制御された後、透明なアウタレンズ3を通過して車両20の前方へと照射されるため、車両用灯具1がヘッドランプとしての機能を果たす。
【0034】
そして、上述のように各半導体発光素子6がそれぞれ発光すると、これらの半導体発光素子6がそれぞれ発熱するが、その熱は、基板12と放熱ベース13を経てヒートシンク11へと伝導し、該ヒートシンク11の複数枚の放熱フィン11bから放熱される。
【0035】
而して、車両20の走行時においては、走行風がダクト14の吸気口14aから該ダクト14内に流入し、又、ラジエータファン30の稼動によって発生する負圧に引かれてダクト14内を排気口14bに向かって空気が流れるが、その過程において、空気がダクト14の放熱部14Bに内設されたヒートシンク11との熱交換によってヒートシンク11の放熱を促進させるため、各半導体発光素子6が強制的に冷却されてその温度上昇が抑えられ、各半導体発光素子6の発光効率と寿命の低下が防がれる。
【0036】
尚、車両20の走行時において冷却系を構成するコンデンサ28やラジエータ29に必要以上の量の走行風が取り込まれる場合には車両20の空気抵抗が増加するため、グリルシャッタ31を閉じてコンデンサ28やラジエータ29へと流れる走行風の量を制限して車両20の空気抵抗を小さく抑える。
【0037】
又、ダクト14の排気口14bから排出される空気は、アッパグリルシャッタ31Aによって遮られ、空気抵抗の大きなコンデンサ28やラジエータ29を通過してエンジンルーム27へと流れ込まないため、ダクト14が存在することによる車両20の空気抵抗は無視し得るほど小さいものとなる。
【0038】
他方、車両20の停止時においては、ダクト14の放熱部14Bに内設された温度の高いヒートシンク11の周囲の空気が加熱され、その空気の密度が小さくなるためにダクト14の放熱部14Bを上昇する空気の流れが誘起され、この空気の流れに誘発されて温度の低い外気が吸気口14aからダクト14内に吸引されて排気口14bから排出されるため、ダクト14内には車両20の走行時と同様の空気の流れが発生する。そして、ダクト14内を流れる空気による自然空冷によってヒートシンク11の放熱が促進されるため、各半導体発光素子6の温度上昇が抑えられる。
【0039】
そして、本実施の形態では、車両20の停止時においても温度が比較的低くて車両20の前方への熱風の回り込みが殆どないフロントグリル21とグリルシャッタ31との間にダクト14の排気口14bを開口させたため、熱風がダクト14の排気口14bから流入して該ダクト14内を逆流することがない。このため、ヒートシンク11の放熱性能が熱風によって阻害されることがなく、該ヒートシンク11の放熱が自然空冷によって促進されて各半導体発光素子6の温度上昇が効果的に抑えられる。
【0040】
ところで、車両20が停止した状態での暖気運転においては、グリルシャッタ31が閉じられるため、エンジンルーム27からの熱気がダクト14の排気口14bから流入して該ダクト14内を逆流することがなく、ヒートシンク11の放熱性能がエンジンルーム27からの熱気によって阻害されることがない。
【0041】
而して、以上の効果は、ファン等の機器を別途要することなく簡単な構成によって得られるため、放熱構造において大幅なコストアップや構造の複雑化を招くことがない。
【0042】
ところで、ダクト14の吸気口14aと排気口14bの開口位置は、車両前方からの風に対して吸気口14aから排気口14bへの流動抵抗が排気口14bから吸気口14aへの流動抵抗よりも大きくなるように設定されていれば限定されることがない。
【0043】
ダクト14の吸気口14aは排気口14bよりも低い位置にあれば良く、
図7に示すように、吸気口14aをロアグリル21Bに開口させても良い。又、
図8に示すように、グリルシャッタ31としてロアグリルシャッタ31Bのみが設けられた車両20においても、ダクト14の吸気口14aをロアグリル21Bに開口させても良く、
図9に示すように、排気口14bを車両前後方向においてグリルシャッタ31とコンデンサ28との間に開口させても良い。
【0044】
図8及び
図9に示す構成においては、車両20の走行時にダクト14の排気口14bから排出される走行風は、空気抵抗の大きなコンデンサ28やラジエータ29を通過してエンジンルーム27へと流れるが、フロントグリル21の開口領域に対して吸気口14aの開口面積が小さいため、コンデンサ28やラジエータ29を通過してエンジンルーム27へと流れる走行風が車両20全体の空気抵抗に及ぼす影響は軽微である。
【0045】
尚、
図10に示すように、ダクト14の吸気口14aに開閉弁15を設け、この開閉弁15を不図示の制御手段によってグリルシャッタ31の開閉とは独立して制御するようにしても良い。このように構成することによって、光源である半導体発光素子6の温度に応じてダクト14の吸気口14aの開口面積を変化させ、車両20の走行時の空気抵抗の増加や騒音の発生を最小限に抑えつつ、半導体発光素子6で発生した熱をヒートシンク11によって効率良く放熱させることができる。
【0046】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を
図11及び
図12に基づいて説明する。尚、
図11及び
図12は本発明の実施の形態2に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図であり、これらの図においては、
図6〜
図9において示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0047】
本実施の形態2は、ダクト14の吸気口14aをグリルシャッタ31よりも車両後方に開口させたことを特徴としている。そして、
図11に示す例では、ダクト14の排気口14bもグリルシャッタ31よりも車両後方に開口させており、
図12に示す例では、ダクト14の排気口14bをグリルシャッタ31よりも車両前方に開口させている。
【0048】
以上のように、ダクト14の吸気口14aをグリルシャッタ31よりも車両後方に開口させれば、グリルシャッタ31が閉じた際の車両20の空気抵抗の低減効果を最大とすることができる。特に、昼間走行時には車両用灯具1を点灯させる必要がなく、光源である半導体発光素子6の放熱も不要であるため、ダクト14の吸気口14aから走行風を取り入れる必要がない。又、
図11に示すように、ダクト14の吸気口14aの付近に位置するグリルシャッタ31の1枚の遮蔽板31aを個別に開閉させれば、グリルシャッタ31にダクト14の吸気口14aを開閉する開閉弁の機能を備えさせることができる。
【0049】
又、
図12に示すように、ダクト14の排気口14bをグリルシャッタ31よりも車両前方に開口させ、吸気口14aの付近のグリルシャッタ31の1枚の遮蔽板31aを個別に開閉させるようにすれば、車両20の走行時においても走行風が空気抵抗の大きなコンデンサ28やラジエータ29を通過してエンジンルーム27へと流れないため、車両20の空気抵抗の増加を抑えることができる。
【0050】
その他、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0051】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を
図13〜
図15に基づいて説明する。尚、
図13〜
図15は本発明の実施の形態3に係る車両用灯具の放熱構造を示す車両前部の側断面図であり、これらの図においても、
図6〜
図9において示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0052】
本実施の形態3は、ダクト14の吸気口14aを車両底部に開口させたことを特徴としている。ここで、
図13に示す例では、ダクト14の排気口14bをグリルシャッタ31よりも車両前方に開口させており、
図14に示す例では、ダクト14の排気口14bをグリルシャッタ31よりも車両後方に開口させている。
【0053】
以上のように、ダクト14の吸気口14aを車両底部に開口させれば、当該放熱構造が車両の見栄えを損なうことがないという効果が得られる。
【0054】
又、
図15に示す例では、車両底部とロアグリルシャッタ31Bにダクト14の吸気口14a1,14a2をそれぞれ開口させ、図示しないが、各吸気口14a1,14a2には開閉弁をそれぞれ設け、これらの開閉弁の開閉を不図示の制御手段によって車両20の走行状態に応じて開閉するようにしている。尚、この例では、ダクト14の排気口14bは、グリルシャッタ31の車両前方に開口している。
【0055】
而して、上述のようにダクト14の2つの吸気口14a1,14a2に設けられた開閉弁を車両20の走行状態に応じて開閉させるようにすれば、車両停止時においてロアグリルシャッタ31Bが開いた状態では、車両底部に開口する吸気口14a1を閉じ、周囲空気温度が低い車両前方の吸気口14a2を開いて該吸気口14a2から外気をダクト14内へと吸引し、車両20の走行時においてロアグリルシャッタ31Bが閉じた状態では、車両前方に開口する吸気口14a2を閉じ、車両底部に開口する吸気口14a1を開いて車両20の空気抵抗の増加を抑えることができる。
【0056】
その他、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0057】
尚、以上は本発明をヘッドランプとして使用される車両用灯具の放熱構造に対して適用した形態について説明したが、本発明は、ヘッドランプ以外の任意の車両用灯具の放熱構造に対しても同様に適用可能であることは勿論である。又、本実施の形態では、半導体発光素子として、青色LEDを使用したが、青色LED以外のLEDやレーザー等の他の半導体発光素子を光源として使用することができる。