(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通知手段は、前記ログ情報を最後に送信してから一定の期間が経過した場合、当該情報処理装置に対する前記サービスからの登録解除の警告を通知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す構成は一例であり、この構成に限定するものではない。
【0010】
本実施形態では、情報処理装置の利用に伴いポイントが付与されるポイントサービスについて説明する。その情報処理装置として、プリント機能、スキャン機能、ネットワーク機能などを備えた複合機(以下、MFP:Multi−Function Peripheral)を例に説明する。本実施形態におけるポイントサービスでは、ユーザが印刷等でMFPを利用することにより、ポイントが付与される。
【0011】
なお、MFPの機能の一つとして、ユーザがMFPを利用したログ情報をネットワーク経由でサーバに送信する機能がある。これは、ユーザ同意の上で、サーバを利用してユーザの利用状況を把握することにより、ユーザにより良いMFPを提供するための情報収集を目的としている。本実施形態では、上記ログ情報を用いて、ポイントが付与されるポイントサービスを例に説明する。
【0012】
上記のようなMFPは、例えば携帯電話に比べて、常時ネットワークに接続されている可能性が低いことが考えられる。そのため、付与ポイントの有効期限が近づいたとしても、MFPのユーザにネットワークを介してそのことが通知されず、該ポイントが失効してしまうことが起こり得る。また、MFPが長期間にわたってネットワークに未接続の場合、ログ情報がMFPからサーバに送られず、ユーザがポイントサービスを利用していないとサーバ側で認識されてしまう可能性がある。ポイントサービスを利用していないユーザが増えることによってサーバにおける管理コストが増えるため、ポイントサービスの利用が一定期間にわたって行われていない場合、ポイントサービス登録が解除される構成が想定され得る。例えば、ポイントサービスに関し、ネットワークに未接続でMFPを利用していた場合、MFP単体でポイントサービス登録解除をユーザに警告することができず、その結果、サーバ側でそのMFPのポイントサービス登録が解除されてしまう可能性がある。
【0013】
本実施形態では、MFPがサーバへ送信したログ情報についての送信履歴が参照されることにより、MFPがネットワークに接続されていない状態であっても、該MFPが、ポイントの有効期限切れ(ポイント失効)に関するユーザへの通知を行う。以下、詳細に説明する。
【0014】
[システム構成]
図1は、本願発明に係るポイントサービスを提供するシステムの全体の構成例を示す図である。本願発明に係るシステムは、MFP100、ログ収集サーバ200、及びポイント集計サーバ300を含んで構成され、各装置は、インターネットやイントラネットから構成される通信ネットワーク400を介して通信可能に接続される。なお、
図1では、各装置が1台ずつ示されているが、これに限定するものではなく、更に多くの装置が含まれていてもよい。
【0015】
本実施形態において、MFP100は、通信ネットワーク400に初めて接続した際に、ログ収集サーバ200と通信を行い、MFP100をログ収集サーバ200に登録する。MFP100の登録により、MFP100とログ収集サーバ200が関連付けられた状態となり、相互に通信可能な状態となる。MFP100は、印刷ジョブ実施時や消耗部材の交換時などにイベントログをログ収集サーバ200に送信する(500)。なお、イベントログの送信タイミングについては、特に限定するものではなく、イベントの内容や頻度等に応じて変更してもよい。イベントログ送信(500)の詳細については、
図5を用いて後述する。
【0016】
ログ収集サーバ200は、MFP100から収集したイベントログを1つのログ(以下、まとめログ)としてポイント集計サーバ300に1日1回送信する(600)。例えば、MFP100からログ収集サーバ200に対してイベントログ送信(500)が3回行われた場合、まとめログ送信(600)では、3つのイベントログを1つにまとめたまとめログがログ収集サーバ200からポイント集計サーバ300に1回送信される。なお、まとめログの集計タイミングおよび送信タイミングについては、特に限定するものではなく、ログのサイズなどに応じて決定してもよい。まとめログ送信(600)の詳細については、
図6を用いて後述する。
【0017】
なお、
図1では1台のMFP100が示されているが、1台のログ収集サーバ200にて塘路された複数台のMFP100からイベントログを収集するようにしてよい。この場合は、ログ収集サーバ200は、MFP100をそれぞれ識別し、MFP100に対応付けてイベントログを収集する。MFP100それぞれの管理方法は特に限定するものではなく、例えば、動作ステータスやユーザ情報なども併せて管理するようにしてもよい。
【0018】
本実施形態に係るポイント集計サーバ300は、MFP100に対応するまとめログに基づいてそのMFP100に対して付与するポイントを算出する。そして、ポイント集計サーバ300は、1か月間にて受信したまとめログに基づいて算出した付与するポイントを合算し、次の月の初めにポイントを付与し、月毎に合算したポイントに対して有効期限を設けて管理する。ここで、月毎のポイントの有効期限は、ポイントを取得してから1年として説明を行うが、これに限定するものではない。また、ポイントは、MFP100の利用内容に応じて定義されているものとする。従って、利用内容(ログの内容)に応じて、付与されるポイントは変動する。
【0019】
また、MFP100をログ収集サーバ200に登録する際に、ログ収集サーバ200がポイント集計サーバ300と通信を行い、MFP100のアカウントとパスワードを作成し、MFP100に通知する。MFP100を利用するユーザは、アカウントとパスワードを用いて、不図示のPCや携帯電話のブラウザからポイント集計サーバ300にログインすることによって、MFP100の月毎のポイントと有効期限(ポイント取得から1年)を確認できる。また、ポイントを利用して、MFP100の付属品や消耗品に交換したりすることも可能である。また、MFP100を登録してから1年間にわたってイベントログをMFP100が送信していない場合、長期間利用していないため、ログ収集サーバ200はそのMFP100の登録を解除する。各装置間の通信については、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やXMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)など、公知の制御プロトコルを用いるものとする。
【0020】
[装置構成]
図2は、本発明に係るMFP100の概略構成の一例を示す図である。MFP100において、CPU101は、システム制御部であり、MFP100の全体を制御する。ROM102は、不揮発性の記憶部であり、CPU101が実行する制御プログラムやデータテーブル、組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等の固定データを格納する。本実施形態では、ROM102に格納されている各制御プログラムは、ROM102に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウエア実行制御を行う。
【0021】
RAM103は、バックアップ電源を必要とするSRAM(Static Random Access Memory)等で構成され、図示しないデータバックアップ用の1次電池によってデータが保持されている。RAM103には、プログラム制御変数等を格納する。また、RAM103には、インターネットに接続されていない場合など、イベントログをログ収集サーバ200に送れなかった時のイベントログを格納するメモリエリアも設けられている。また、RAM103には、ポイントサービスで利用する複数の情報を格納するメモリエリアも設けられている。本実施形態において、RAM103に記録される情報の構成の詳細ついては、
図8を用いて後述する。
【0022】
画像メモリ104は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、画像データを蓄積する。また、画像メモリ104において、一部の領域をソフトウエア処理の実行のためのワークエリアとして確保してある。データ変換部105は、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)等の解析や、キャラクタデータのCG(Computer Graphics)展開等、画像データの変換を行う。読取制御部106は、読取部107が読み取った原稿を電気的な画像データに変換して画像信号を生成する。更に、読取制御部106は、画像処理制御部(不図示)を介して、2値化処理や中間調処理等の各種画像処理を施し、高精細な画像データとして出力する。なお、読取制御部106、読取部107は、下記の2つの制御方式のどちらでもよい。第1の方式は、原稿を搬送しながら、固定されているCIS(Contact Image Sensor)で読み取りを行うシート読取制御方式である。第2の方式は、原稿台に固定されている原稿を、移動するCISでスキャンするブック読取制御方式である。
【0023】
操作表示部108は、数値入力キー、モード設定キー、決定キー、取り消しキー等の必要最低限のキーと、LED(発光ダイオード)や7seg表示部などから構成される。ユーザは、操作表示部108を介して、複合機としての各種機能の指示を行うことができる。LCDについては、ジョブ中でなく、一定時間一般ユーザによる操作がない場合、消費電力低減のため、バックライトをOFFにする。また、RAM103に格納したポイントサービスで利用する複数の情報に基づいて、ポイント失効の可能性の警告やポイント失効の警告やポイントサービスの登録解除の警告が、操作表示部108に表示される。この表示制御については、
図7を用いて後述する。
【0024】
通信制御部109は、通信ネットワーク400に接続し、インターネットプロバイダへの接続や、ログ収集サーバ200やポイント集計サーバ300との間でのデータや画像情報等の通信を行う。また、通信制御部109は、MFP100がインターネットに接続されているのか、LANのみに接続されているのかを判定できるものとする。なお、通信ネットワーク400への接続に関しては、HTTPやXMPPなど公知の方法を使用するものとし、説明を省略する。
【0025】
解像度変換処理部110は、ミリ系の画像データとインチ系の画像データの相互変換等の解像度変換制御を行う。なお、解像度変換処理部110において、画像データの拡大縮小処理も可能である。符号復号化処理部111は、MFP100で扱う画像データ(非圧縮、MH、MR、MMR、JBIG、JPEG等)を相互に符号復号化処理したり、拡大縮小処理を行ったりする。記録制御部112は、印刷される画像データに対し、画像処理制御部(不図示)を介して、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施すことにより、高精細な画像データに変換し、記録部113に出力する。また、記録制御部112は、USBホスト制御部115を制御することにより、定期的に記録部113の状態情報データを取得する役割も果たす。
【0026】
記録部113は、レーザビームプリンタやインクジェットプリンタ等からなる記録部であり、記録制御部112で生成したカラー画像データ、またはモノクロ画像データを紙等の印刷部材に印刷する。なお、記録部113による記録方式は、特に限定するものではない。USBファンクション制御部114は、USBインターフェースの通信制御を行うものであり、USB通信規格に従って、制御を行う。USBファンクション制御部114は、CPU101が実行するUSBファンクション制御タスクからのデータを、パケットに変換し、外部の情報処理装置(例えば、PC:Personal Computer)にUSBパケット送信する。また、USBファンクション制御部114は、外部のPCからのUSBパケットを、データに変換してCPU101に対し送信する。
【0027】
USBホスト制御部115は、USB通信規格で定められたプロトコルで通信を行う為の制御部である。USB通信規格は、双方向のデータ通信を高速に行うことが出来る規格であり、1台のホスト(マスター)に対し、複数のハブまたはファンクション(スレーブ)を接続することができる。USBホスト制御部115は、USB通信におけるホストの機能を有する。上記構成要素の101〜106、108〜115は、CPU101が管理するCPUバス121を介して、相互に接続されている。
【0028】
図3は、本発明の一実施形態に係るログ収集サーバ200の概略構成の例を示す図である。ログ収集サーバ200は、例えば、汎用的な情報処理装置などを用いることができる。CPU201は、ROM202、RAM203、または、内部記録装置204、外部記憶装置I/F(インターフェース)205により外部記憶媒体206から読み出されたプログラムに従って、システムバスを介してログ収集サーバ200全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201の制御プログラム等を格納している。RAM203は、揮発性の記憶部であり、一時的にプログラムや画像データを記憶する。
【0029】
内部記録装置204には、OS、各種アプリケーションプログラムや画像データ等が格納されている。内部記録装置204には、MFP100やポイント集計サーバ300に対する各種制御命令やデータの送受信を行うためのアプリケーションソフト等がインストールされている。また、内部記録装置204は、MFP100から受信したイベントログ情報や、ポイント集計サーバ300から取得した月毎の未使用ポイント(すなわち、利用可能なポイント)を記憶する。通常、これらのアプリケーションソフトは、これらが記憶された外部記憶媒体206(CD/DVDメディアなど)から、外部記憶装置I/F205を介してデータを取得し、インストールすることができる。
【0030】
操作部207は、オペレータからの指示入力手段としてのキーボードやマウス(不図示)を制御する。表示部208は、オペレータに対して各種表示を行う。通信部209は、通信ネットワーク400に接続し、インターネットプロバイダへの接続や、MFP100やポイント集計サーバ300との間でのデータ等の通信を行う。なお、通信ネットワーク400への接続に関しては、HTTPやXMPPなど公知の方法を使用するものとし、説明を省略する。ログ収集サーバ200の各構成要素は、内部バス210を介して通信可能に接続される。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態に係るポイント集計サーバ300の概略構成の例を示す図である。CPU301〜RAM303、外部記憶装置I/F305〜内部バス310は、
図3のCPU201〜RAM203、外部記憶装置I/F205〜内部バス210と同様のため、説明を省略する。内部記録装置304には、OS、各種アプリケーションプログラムや画像データ等が格納されている。内部記録装置304には、ポイント集計サーバ300に対する各種制御命令やデータの送受信を行うためのアプリケーションソフト等がインストールされている。また、内部記録装置304は、MFP100に対して付与されたポイントを月毎に記憶する。また、ユーザがポイントを利用した場合、ポイント集計サーバ300は、内部記録装置304に記憶されている月毎の未使用ポイントを減らす処理を行う。
【0032】
[処理シーケンス]
(イベントログ送信)
図5は、本発明に係るイベントログ送信の動作を示すシーケンス図である。
図5において、S501〜S504、S507は、MFP100による処理であり、S505〜S506はログ収集サーバ200による処理である。
【0033】
S501にて、MFP100は、印刷や消耗品の交換などイベントログの対象となる事象が発生したか否かを確認する。イベントログの対象となる事象については予め定義され、その情報がMFP100にて保持されているものとする。なお、イベントログの対象となる事象は、必ずしもポイントの付与に関連するものに限定するものではなく、サーバ側で管理をする情報であれば、他のログが含まれていてもよい。イベントログの対象となる事象が発生しなかった場合(S501にてNO)、イベントログの対象となる事象が発生したか否かの確認を繰り返す。一方、イベントログの対象となる事象が発生した場合(S501にてYES)S502へ進む。
【0034】
S502にて、MFP100は、イベントログをログ収集サーバ200に送信可能か否かを判定する。例えば、インターネットへの接続可否を通信制御部109に問い合わせたり、インターネット接続確認サーバ(不図示)に接続したりしてもよい。送信不可の場合(S502にてNO)S503へ進み、送信可能の場合(S502にてYES)S504へ進む。
【0035】
S503にて、MFP100は、送信できなかったイベントログをRAM103に格納し、未送信イベントログ数801をカウントアップする。その後、S501へ戻る。未送信イベントログ数801の詳細については、
図8を用いて後述する。
【0036】
S504にて、MFP100は、イベントログをログ収集サーバ200に送信する。この時、MFP100は、送信できずに記憶していた未送信のイベントログも合わせて送信する。また、MFP100は、ログ情報の送信履歴としてのイベントログをRAM103に記憶する記憶制御を行う。具体的には、月毎の送信イベントログ数803をカウントアップし、最終送信日802を更新する。月毎の送信イベントログ数803、および、最終送信日802の詳細については、
図8を用いて後述する。
【0037】
S505にて、ログ収集サーバ200は、MFP100からイベントログを受信し、内部記録装置204に記憶しているイベントログ情報を更新する。
【0038】
S506にて、ログ収集サーバ200は、ポイント集計サーバ300から取得して内部記録装置204に保持している、月毎の未使用ポイントをMFP100に送信する。
【0039】
S507にて、MFP100は、ログ収集サーバ200から受信した月毎の未使用ポイントをRAM103に記憶する。その後、S501へ戻る。
【0040】
(まとめログ送信)
図6は、本発明に係るまとめログ送信の動作を示すシーケンス図である。
図6において、S601〜S602、S605は、ログ収集サーバ200による処理であり、S603〜S604は、ポイント集計サーバ300による処理である。
【0041】
S601にて、ログ収集サーバ200は、ポイント集計サーバ300への所定の送信タイミングになったか否かを判定する。上述したように、ここでは、所定の送信タイミングは、1日1回とし、その時刻が設定されているものとする。送信タイミングでない場合(S601にてNO)、送信タイミングになるまで待機する。一方、送信タイミングとなった場合(S601にてYES)S602に進む。
【0042】
S602にて、ログ収集サーバ200は、内部記録装置204に記憶している1つ以上のイベントログ情報をまとめて、「まとめログ」として、ポイント集計サーバ300に送信する。
【0043】
S603にて、ポイント集計サーバ300は、ログ収集サーバ200からまとめログを受信し、記憶する。また、ポイント集計サーバ300は、受信したまとめログの内容を解析して付与するポイントを決定し、内部記録装置304に記憶されている月毎の未使用ポイントを更新する。例えば、1ページ印刷したら1ポイント、1つインクタンクを交換したら10ポイントなど、イベントの内容毎に付与するポイントを決めておく。そして、ポイント集計サーバ300は、そのルールに基づいて、ポイントを付与する。また、ポイント付与するルールは、ポイント集計サーバ300で自由に変更でき、キャンペーンなどで一時的にポイントを増やしてユーザに印刷を促す、といったことが可能であるようにしてよい。まとめログに、5ページ印刷して、2つのインクタンクを交換したと記載されていた場合、上記に記載のルールの場合、1×5+10×2=25ポイントが付与されることになる。なお、ポイントを算出するタイミングは、まとめログの受信時でもよいし、所定のタイミングにてまとめて算出するようにしてもよい。
【0044】
S604にて、ポイント集計サーバ300は、内部記録装置304に記憶されている月毎の未使用ポイント情報をログ収集サーバ200に送信する。
【0045】
S605にて、ログ収集サーバ200は、受信した月毎の未使用ポイントを、内部記録装置204に記憶する。そして、S601へ戻る。
【0046】
[警告処理]
図7は、本発明に係るMFP100におけるポイントサービスの警告処理の動作を示すフローチャートである。本処理フローは、電源ON時、または、イベントログ発生時など、ユーザに対してポイントサービスの警告を行いたい時に動作するものとする。
【0047】
S701にて、MFP100は、
図5のS507においてRAM103に記憶された月毎の未使用ポイント804を参照し、参照時点の月に失効するポイントの判定が可能か否かを判定する。上述したように、ポイント集計サーバ300は1か月分のポイントの集計後、次の月の初めにポイントを付与する。このため、MFP100がイベントログを送信した時点では、その月の未使用ポイントを取得できない。その後、MFP100がインターネットに未接続の場合、月毎の送信イベントログ数803が1以上であるにも関わらず、月毎の未使用ポイント804が不明な場合がある。このような場合を想定し、失効するポイントの判定が可能な否かを判定する。具体的な判定方法については、
図9〜
図12を用いて後述する。失効するポイントの判定が可能である場合(S701にてYES)S702へ進み、失効するポイントの判定が不可であるため失効するポイントが不明である場合(S701にてNO)S703へ進む。
【0048】
S702にて、MFP100は、月毎の未使用ポイント804を参照し、参照時点の月に失効するポイントがあるか否かを確認する。失効するポイントがある場合(S702にてYES)S709へ進み、失効するポイントが無い場合(S702にてNO)S705へ進む。
【0049】
S703にて、MFP100は、RAM103に記憶している月毎の送信イベントログ数803を参照し、ポイントの失効対象となる月において送信した送信済みのイベントログがあるか否かを確認する。具体的に説明すると、イベントログがログ収集サーバ200に送信されている場合、この送信済みイベントログに対応するポイントは付与されていると想定される。しかし、この送信済みイベントログに対応した付与済みポイントに関する情報をログ収集サーバ200から取得できていない場合、この付与済みポイントを使用済みか否かを特定することができない。つまり、イベントログを送信しているがその送信済みイベントログに対応するポイントの情報が取得できないとは、ポイントを使用済みか否かを特定することができない状態であることを意味する。具体的な判定方法については、
図9〜
図12を用いて後述する。ポイントの失効対象となる月において送信したイベントログがある場合(S703にてYES)S704へ進み、送信したイベントログが無い場合(S703にてNO)S705へ進む。
【0050】
S704にて、MFP100は、ユーザに対してポイント失効の可能性の警告を行う。ここでの警告は、操作表示部108に表示したり、ポイント失効の可能性の警告する文書を印刷したりすることにより行われる。これらの通知よって、ポイント失効の可能性の警告に気付いたユーザは、登録の際に取得したアカウントとパスワードを用いて、不図示のPCや携帯電話のブラウザからポイント集計サーバ300にログインして、ポイントを利用することができる。これによって、ポイントの失効を回避できる。その後、本処理フローを終了する。
【0051】
S705にて、MFP100は、イベントログの最終送信日802が13カ月以上前か否かを判定する。ここでの「13か月以上」とは、ポイントの有効期限が「1年」であることを前提にして、この条件が設定されている。13カ月以上前である場合(S705にてYES)S706に進み、13カ月以上前ではない場合(S705にてNO)本処理フローを終了する。
【0052】
S706にて、MFP100は、未送信イベントログ数801が1以上か否かを判定する。未送信イベントログ数801が0の場合(S706にてNO)S707へ進み、未送信イベントログ数801が1以上である場合(S706にてYES)S708へ進む。
【0053】
S707にて、MFP100は、ユーザに対して登録解除の警告を行う。ここでの通知は、操作表示部108に表示したり、登録解除の警告する文書を印刷したりすることで行われる。これらの通知により、登録解除の警告に気付いたユーザは、MFP100を通信ネットワーク400に接続して、印刷やインクタンクの交換などイベントログの対象となる行動をすることができる。これによって、イベントログ送信(500)が行われ、登録解除を回避できる。そして、本処理フローを終了する。
【0054】
S708にて、MFP100は、ユーザに対して登録解除と未送信イベントログがあることの警告を行う。ここでの警告は、操作表示部108に表示したり、登録解除と未送信イベントログがあることの警告する文書を印刷したりすることにより行われる。これらの通知よって、登録解除と未送信イベントログがあることの警告に気付いたユーザは、MFP100を通信ネットワーク400に接続することができる。これによって、イベントログ送信(500)が行われ、登録解除を回避できる。そして、本処理フローを終了する。
【0055】
S709にて、MFP100は、ユーザに対してポイント失効の警告を行う。ここでの警告は、操作表示部108に表示したり、ポイント失効の警告する文書を印刷したりすることで行われる。これらの通知により、ポイント失効の警告に気付いたユーザは、登録の際に取得したアカウントとパスワードを用いて、不図示のPCや携帯電話のブラウザからポイント集計サーバ300にログインして、ポイントを利用することができる。これによって、ポイントの失効を回避できる。そして、本処理フローを終了する。
【0056】
なお、S709では、S702において今月失効対象となるポイントが確認されており、一方、S704ではポイント失効の可能性があるが、ユーザにより今月失効対象となるポイントが全て使用されている可能性もある。そのため、S709とS704では、内容が異なる表示が行われてもよい。あるいは、S709とS704とで同内容の表示が行われてもよい。
【0057】
[MFPにて保持する情報の構成例]
図8は、本発明に係るMFP100のRAM103に格納するポイントサービスに関する情報の構成例を示す図である。本実施形態に係る情報は、未送信イベントログ数801、最終送信日802、月毎の送信イベントログ数803、および月毎の未使用ポイント804の4つを含んで構成される。未送信イベントログ数801は、インターネットに未接続などの理由によりログ収集サーバ200に送信できなかったイベントログの数を示す。ここでは、1回の送信タイミングにおいて、送信できなかったイベントログの数を1とカウントする。最終送信日802は、直近にてイベントログをログ収集サーバ200に送信した日を示す。月毎の送信イベントログ数803は、ログ収集サーバ200に送信したイベントログの送信回数を月毎にカウントした数を示す。月毎の未使用ポイント804は、ログ収集サーバ200から受信した月毎の未使用ポイントを示す。
【0058】
図9〜
図12を用いて、MFP100のRAM103にて格納されている情報に応じた、
図7の処理の流れについて具体的に説明する。
図9〜
図12では、
図8に示した801〜804の情報の他、日付に関する情報が示されている。また、上述したように、ポイントの有効期限は、獲得してから1年であるため、ポイントの獲得履歴として、現在の日付から、12か月前までの履歴が保持されているものとする。
【0059】
図9は、MFP100がポイント失効や登録解除などの警告しない場合のポイントサービスに関わる情報の例である。
図9において、現在、2016年6月(値901)であるとする。
【0060】
図9の情報がRAM103に記憶されている場合の警告表示について、
図7のフローチャートを用いて説明する。S701にて、MFP100は、今月失効のポイントの判定が可能か否かを判定する。ここでは12か月前に獲得したポイントの情報が取得されているため判定可能となり、S702へ進む。つまり、
図9の例の場合、値902において、12か月前に獲得されたポイントの情報が「未取得」以外になっているため、S701では判定可能として判断される。S702にて、MFP100は、ポイントの有効期限は1年なので、12カ月前の2015年6月に獲得して、今月失効するポイントがあるか否かを確認する。12カ月前の月毎の未使用ポイント(値902)が「0」なので、S702の判定はNOとなり、S705に進む。続いて、S705にて、MFP100は、最終送信日が13か月以上前か否かを判定する。最終送信日は7カ月前(値903)のため、S705の判定はNOとなり、警告表示や警告印刷を行われず、処理は終了する。
【0061】
図10は、MFP100がポイント失効の警告をする場合のポイントサービスに関わる情報の例である。
図9の状態から、MFP100を利用せずに2ヶ月経過している場合を例に挙げて説明する。
図10において、現在、2016年8月(値1001)であるとする。
【0062】
図10の情報が、RAM103に記憶されている場合の警告表示について、
図7のフローチャートを用いて説明する。S701にて、MFP100は、今月失効のポイントの判定が可能か否かを判定する。ここでは12か月前に獲得したポイントの情報が取得されているため(値1002が「未取得」以外)判定可能となり、S702へ進む。S702にて、MFP100は、ポイントの有効期限は1年なので、12カ月前の2015年8月に獲得して、今月失効するポイントがあるか否かを確認する。12カ月前の月毎の未使用ポイント(値1002)が「4」であるため、S702の判定はYESとなり、S709に進む。続いて、S709にて、MFP100は、ユーザに対してポイント失効の警告を行う。ここでの警告は、操作表示部108に表示したり、ポイント失効の警告する文書を印刷したりすることで行われる。
【0063】
図11は、MFP100がポイント失効の可能性の警告をする場合のポイントサービスに関わる情報の例である。上述したように、ポイント集計サーバ300は1か月分のポイントの集計後、次の月の初めにポイントを付与する構成であるとする。この場合、MFP100がイベントログを送信した時点では、その月の未使用ポイントを取得できず、その後、インターネットに未接続の場合、
図11のような状態になる。ここでは、
図9の状態から、MFP100を利用せずに5ヶ月経過している場合を例に挙げて説明する。
図11において、現在、2016年11月(値1101)であるとする。
【0064】
図11の情報が、RAM103に記憶されている場合の警告表示について、
図7のフローチャートを用いて説明する。S701にて、MFP100は、今月失効のポイントの判定が可能か否かを判定する。12カ月前の月毎の未使用ポイント(値1102)が「未取得」であるため、S701の判定はNOとなり、S703に進む。つまり、12か月前の月においてポイントの情報が取得されていないため、判定不可となる。続いて、S703にて、MFP100は、ポイントの有効期限は1年なので、12カ月前の2015年11月に送信して、今月失効するポイントがある可能性があるか否かを判定する。12カ月前の月毎の送信イベントログ数(値1103)が「1」であるため、S703の判定はYESとなり、S704に進む。続いて、S704にて、MFP100は、ユーザに対してポイント失効の可能性の警告を行う。ここでの警告は、操作表示部108に表示したり、ポイント失効の可能性の警告する文書を印刷したりすることで行われる。
【0065】
図12は、MFP100が登録解除と未送信イベントログがあることの警告をする場合のポイントサービスに関わる情報の例である。ここでは、
図9の状態から、MFP100を利用せずに6ヶ月経過している場合を例に挙げて説明する。
図12において、現在、2016年12月(値1201)であるとする。
【0066】
図12の情報が、RAM103に記憶されている場合の警告表示について、
図7のフローチャートを用いて説明する。S701にて、MFP100は、今月失効のポイントの判定が可能か否かを判定する。12カ月前の月毎の未使用ポイント(値1102)が「未取得」であるため、S701の判定はNOとなり、S703に進む。続いて、S703にて、MFP100は、ポイントの有効期限は1年なので、12カ月前の2015年12月に送信して、今月失効するポイントがある可能性があるか否かを判定する。12カ月前の月毎の送信イベントログ数(値1203)が「0」であるため、S703の判定はNOとなり、S705に進む。続いて、S705にて、MFP100は、最終送信日が13か月以上前か否かを判定する。最終送信日は13カ月前(値1204)のため、S705の判定はYESとなり、S706に進む。続いて、S706にて、MFP100は、未送信イベントログ数が1以上か否かを確認する。未送信イベントログ数(値1205)が「10」であるため、S706の判定はYESとなり、S708に進む。最後に、S708にて、MFP100は、ユーザに対して登録解除と未送信イベントログがあることの警告を行う。ここでの警告は、操作表示部108に表示したり、登録解除と未送信イベントログがあることの警告する文書を印刷したりすることで行われる。
図7のS706にてNOと判定されるデータの例については省略するが、値1205が「0」の場合が相当する。
【0067】
以上のように、MFP100が保持している月毎の送信イベントログ数803の値に基づきポイント失効の可能性の警告を通知し、また、月毎の未使用ポイント804の値に基づきポイント失効の警告をユーザに通知する。これにより、ユーザはポイント失効を回避できる。また、MFP100は、イベントログの最終送信日802が13カ月以上前の場合や、月毎の送信イベントログ数803が全ての月で0の場合、ポイントサービスの登録解除の警告をユーザに通知する。これにより、ユーザはポイントサービスの登録解除を回避できる。
【0068】
なお、以上の実施形態では、MFP100がサーバから、複数の期間(複数の月)において使用可能であった未使用ポイントに関するポイント情報(
図9〜
図12)を受信していた。そして、そのポイント情報によりポイント失効対象の期間において使用可能であった未使用ポイントが使用されたか否かが特定されていた。そして、該未使用ポイントの使用が特定できない場合(S701でNO)に、履歴に基づく通知が行われていた(S704)。しかし、上記のポイント情報の受信は行われなくてもよく、ポイント失効対象の期間(月等)に付与されるポイントに対応するログ情報がある場合に(S703でYES)、通知が行われてもよい(S704)。この場合でも、MFP100がネットワークに接続されていなくても、ポイント失効の可能性がある旨の通知が可能であるため、以上の実施形態による効果を得ることができる。
【0069】
上記の実施形態では、MFP100が月毎の未使用ポイント804をログ収集サーバ200から取得して、警告処理(
図7)で使用していた。しかし、この構成に限定するものではない。例えば、MFP100が月毎の未使用ポイントを取得しない場合、
図8の未使用ポイント804が不要となり、RAM103を削減でき、MFP100のコストダウンが図れる。つまり、
図7のS703から処理が開始され、送信イベントログに基づいて、ポイントの有効期限が切れる可能性があることを通知する構成となる。つまり、
図9および
図10で示したような例の状態は存在せず、S709の警告をユーザに通知しない構成となる。この構成では、ログ収集サーバ200でも月毎の未使用ポイントを内部記録装置204に記憶する必要がなくなり、ログ収集サーバ200のコストダウンが図れる。また、月毎の未使用ポイントがMFP100とログ収集サーバ200では不要となり、ポイント集計サーバ300のみでの管理となり、セキュリティ面でのリスクが低減できるというメリットがある。
【0070】
また、S705では、イベントログの最終送信日802を有効期限に基づいて判定していたが(上記では13カ月以上前か否か)、これに限定されるものではない。例えば、月毎の送信イベントログ数803が所定の期間にわたって、「0」となっているか否かに基づいて判定してもよい。具体的には、イベントログを1年間送信していないと登録解除になるので、この期間(12か月)の月毎の送信イベントログ数803が「0」か否かを判定する。
【0071】
また、上記では、S705にて、イベントログを1年間送信していないと登録解除になるので、イベントログの最終送信日802が13カ月以上前か否かを判定し、登録解除の前に1回の警告をしていた。しかし、この構成に限定するものではない。例えば、登録解除までの期間を複数に分割して、分割された期間ごとに警告を行ってもよい。具体的には、期間を2つに分割し、7か月前と13か月以上前の2回において警告を行ってもよい。
【0072】
また、上記では、MFP100がイベントログを事象が発生するたびに送信し、また、ログ収集サーバ200がまとめログをポイント集計サーバ300に1日1回送信する例を示した。しかし、これに限定されるものではない。例えば、イベントログの送信は、所定の数もしくはサイズのイベントログが溜まってから行ってもよい。また、まとめログの送信の頻度は、1週間に1回や、1時間に1回といった、週単位、日時単位、月単位などでもよい。更には、複数の送信タイミングの基準を設定しておき、組み合わせるようにしてもよい。
【0073】
また、上記では、ポイントの集計期間を月毎に管理したが、これに限定されるものではない。例えば、集計期間を日毎、週毎に管理してもよい。また、有効期限を複数年単位(例えば、取得してから2年)や月単位にて規定してもよい。
【0074】
また、登録してからイベントログを1年間にわたって送信していない場合、長期間利用していないため、サーバ側でMFPのポイントサービスに関する登録を解除するとしたが、これに限定されるものではない。登録を解除するまでのイベントを送信していない期間を複数年単位(例えば、2年)にて規定してもよい。
【0075】
また、ポイント集計サーバ300は1か月分のポイントの集計後、次の月の初めにポイントを付与するとしたが、これに限定されるものではない。ログ収集サーバ200からの1日1回のまとめログを受信して、解析後にすぐにポイントを付与してもよいし、所定の期間の単位毎に付与してもよい。
【0076】
イベントログの対象となる事象としては、上述した印刷動作や消耗品の交換の他、例えば、読取部107によるスキャン機能やFAX機能の実施を対象としてもよい。
【0077】
また、ログ収集サーバ200間とポイント集計サーバ300は提供する機能が異なるため、別のサーバとしたが、これに限定されるものではない。例えば、1つのサーバ内で複数の機能が動作する構成でもよいし、1の機能のサーバをより多くの物理的な情報処理装置に負荷分散して動作する構成でもよい。
【0078】
また、本願発明に係る各装置であるログ収集サーバ200、ポイント集計サーバ300は、地域やMFP100の仕向け情報(日本、北米、欧州など)毎に設置してもよい。また、MFP100は、仕向け情報(日本、北米、欧州など)によって、アクセスするログ収集サーバ200を変えてもよい。
【0079】
また以上の実施形態では、MFP100が、自身のログ情報を送信する例について説明した。しかしこれに限らず、MFP100とサーバに接続されているPC等の装置が、MFP100からのログ情報の収集、サーバへの送信、ポイント失効に関する警告表示等を行ってもよい。
【0080】
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピューターにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。