(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各前記第1および第2通信ユニットが、ひとつ以上の前記第1および第2回転位置センサおよび第1および第2トルクセンサから受け取った前記データを前記第1データ形式でバッファーに保留して、次に該データパケットを前記制御ユニットに転送することができる請求項1〜6の何れか1項に記載のロボットアーム。
第1肢と、前記第1肢の遠位側にあり、回転軸周りで該第1肢と第2肢を互いに関節式に連結するための単体の回転ジョイントによって前記第1肢に対して連結されている前記第2肢とを含むロボットアームであって、
前記単体の回転ジョイント周りのトルクを検知するためのトルクセンサと、
該ロボットアームの運転を制御するための制御ユニットと、
前記第2肢に支持されて該単体の回転ジョイントの遠位側に配置された第1通信ユニットで、前記トルクセンサから受け取った第1データ形式のデータをデータパケットへとエンコードして、前記第1データ形式とは異なるパケットベースのデータプロトコルに従って前記データパケットを前記制御ユニットに転送できる前記第1通信ユニットと、を含み、
該トルクセンサが、該第1通信ユニットに対して、該第2肢に沿って走るデータケーブルによって連結されており、前記単体の回転ジョイント周りで検知されたトルクを表すデータがエンコード用に前記第1通信ユニットに送られることを特徴とするロボットアーム。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に説明するリスト機構は、ロボットのリストのジョイントの少なくともいくつか、あるいは他のアプリケーションに対して、コンパクトで機械的に有利な構成を提供することが判明している。
【0032】
図1は、ベース2から延びるアーム1を有する外科用ロボットを示している。アーム1は、多数の剛体肢3を含んでいる。肢3は、回転ジョイント4によって連結されている。最近位肢3aは、ジョイント4aによってベースに連結されている。かかる肢3と他の肢3は、さらなるジョイント4によって直列に連結されている。リスト5は、4つの個別の回転ジョイントから構成されている。リスト5は、アーム1の最遠位肢3cに対して1つの肢3bを連結している。最遠位肢3cは、外科用器具またはツール9用のアタッチメント8を有している。アーム1の各ジョイント4は、それぞれのジョイント4で回転運動を生じさせるように操作可能とされた1つまたは複数のモータ6と、現在の構成および/またはそのジョイントにおける負荷に関する情報を提供する、1つまたは複数の位置および/またはトルクセンサ7と、を有している。明瞭化のために、モータおよびセンサのいくつかのみが
図1に示されている。アーム1は、一般に、本発明者らの同時係属中の特許出願PCT/GB2014/053523に記載されているものであってもよい。ツール用のアタッチメントポイント8は、(i)ツールをアームに対して機械的に取り付けることを可能にする構成と、(ii)ツールとの間で電気的および/または光学的な出力および/またはデータを通信するためのインターフェースと、(iii)ツールの一部の動きを駆動するための機械的駆動装置、の任意の1つまたは複数のものを適宜含むことができる。一般に、モータは、重量分布を改善するように、駆動するジョイントの近位に配置されていることが好ましい。以下に説明するように、モータやトルクセンサやエンコーダ用のコントローラは、アームと一緒に配置される。コントローラは、通信バスを介して制御ユニット10に接続されている。
【0033】
制御ユニット10は、プロセッサ11とメモリ12を備えている。メモリ12は、モータ6の動作を制御してアーム1をここに記載されているように動作するように、プロセッサによって実行可能なソフトウェアを非過渡的に記憶している。特に、ソフトウェアは、プロセッサ11を制御して、モータ(例えば、配置されたコントローラを介して)をセンサ7からの入力および外科医コマンドインターフェース13からの入力に応じて駆動することができる。制御ユニット10は、ソフトウェアの実行により生成された出力に応じてそれらを駆動するために、モータ6に接続されている。制御ユニット10は、センサからの検知された入力を受け取るためにセンサ7に接続されていると共に、それからの入力を受け取るためにコマンドインターフェース13に接続されている。それぞれの接続は、例えば、それぞれが電気ケーブルまたは光ケーブルであってもよいし、無線接続であってもよい。コマンドインターフェース13は、ユーザが所望の方法でアームの動きを要請できる1つ以上の入力装置を備えている。入力装置は、例えば、コントロールハンドルやジョイスティックや光学式ジェスチャーセンサのような非接触入力装置などの手動で操作可能な機械式入力装置であってもよい。メモリ12に記憶されたソフトウェアは、これらの入力に応答し、それに応じて所定の制御手順に従ってアームのジョイントを移動させるように構成されている。制御手順は、コマンド入力に応答してアームの動きを加減する安全機能を含んでいてもよい。したがって、要約すると、外科医は、コマンドインターフェース13でロボットアーム1を制御して、所望の外科手術を実行するように動かすことができる。制御ユニット10および/またはコマンドインターフェース13は、アーム1から離れていてもよい。
【0034】
図2は、ロボットのリスト5をより詳細に示している。リスト5は、4つの回転ジョイント300,301,302,303を備えている。かかるジョイントは、各ジョイントから次のジョイントに延びるアームの剛性部位を含んで、直列に配置されている。リストの最も近位側のジョイント300は、アーム部位4bをアーム部位310に連結している。ジョイント300は、リストの関節のすぐ近位にあるアームの肢部4bにほぼ沿って指向されている、“ロール”回転軸304を有している。リストの次の最も
近位側のジョイント301は、アーム部位310をアーム部位311に連結している。ジョイント301は、ジョイント300とジョイント301の全ての構成において軸304に垂直な“ピッチ”回転軸305を有している。リストの次の最も
近位側のジョイント302は、アーム部位310をアーム部位311に連結している。ジョイント302は、ジョイント301,302の全ての構成において軸305に垂直な“ヨー”回転軸306を有している。リストのいくつかの構成では、軸306は、軸304に対しても垂直である。リストの次の最も
近位側のジョイント303は、アーム部位311をアーム部位4cに連結している。ジョイント303は、ジョイント302,303の全ての構成において軸306に垂直な“ロール”回転軸307を有している。リストのいくつかの構成では、軸307は、軸305に対しても垂直であると共に、軸304と平行である(好ましくは同一直線上にあることが望ましい)。このことが特にコンパクトな構成を提供するために、軸305,306が互いに交差していることが望ましい。ジョイント300,303は、リストのいくつかの構成において、軸304,307が軸305,306の交点を通過できるように配置されていてもよい。
【0035】
このリストのデザインは、比較的コンパクトな形状で組み立てられることが可能であり、かつ、個々のジョイントに過度に高い速度を要求することができる運動範囲の特定の部分に特異点を有していないこと以外には、アーム部位4cの先端のアタッチメントポイント8に取り付けられたツールから広範囲の移動を可能にするという点で有利である。
【0036】
図3および
図4は、
図1のアーム1のリスト5の一部を実現するのに適した機構の一例を示している。
図3および
図4は、
図2に301,302で示すジョイントに対応する機構に的を絞っている(
図5〜10のように)。
【0037】
リスト5の領域において、剛性アーム部位310,311は、中空の外側のシェルまたはケース310’,310”,311’を有している。かかるシェルは、アームの外面の大部分を画定していると共に、各シェルの外壁に部分的または完全に包囲され、その内部にモータやセンサやケーブルやアームの他のコンポーネントが収容される空隙を含んでいる。シェルは、金属、例えばアルミニウム合金や鋼、または複合体、例えば樹脂強化炭素繊維のような繊維強化樹脂複合体、から形成されていてもよい。シェルは、各ジョイント間に取り付けられるアーム部位の剛性構造の一部を構成している。シェルは、
図7の実施形態に関して後述するような構造骨組を含んでいてもよい。
【0038】
図3および
図4に、明確化のために、アーム部位310のシェルが、2つの部位310’と310”で示されており、両者はアウトラインで描画されていると共に互いに分解されている。アーム部位4b、4cのシェルは、ジョイント300,303に関連する機構と同様に、省略されている。アーム部位311のシェルは、部分的すなわち平部位311’から延び出す大部分、が示されている。
【0039】
アーム部位310(シェル部位310’と310”で構成されている)のシェルと、アーム部位311(平部位311’から延び出している)のシェルが、20と21で示されている2つの回転軸周りに互いに移動可能である。これらは、
図2の軸305,306に対応している。軸20,21は直交している。軸20,21は交差している。中央カプラ28は、ベアリング29,30によってアーム部位310に取り付けられている。かかるカプラ28は、ベアリング29,30間に延び出している。ベアリング29,30は、軸20周りのカプラ28とアーム部位310の相対的な回転を可能にすることを除いては、カプラをアーム部位310に固定的に保持しており、したがって、
図2のジョイント301に対応する回転ジョイントを規定している。さらにベアリング31は、遠位側のシェルコネクタ平部位311’をカプラ28に取り付けている。ベアリング31は、軸21周りの平部位とカプラの相対運動を許容することを除いて、遠位側シェルコネクタ平部位311’をカプラ28に固定的に保持しており、したがって、
図2のジョイント302に対応する回転ジョイントを規定している。
【0040】
2つの電動モータ24,25(
図4参照)がアーム部位310に装着されている。かかるモータは、リスト機構の途中に延びる各駆動シャフト26,27を駆動している。シャフト26は、軸20周りの回転を駆動する。シャフト27は、軸21周りの回転を駆動する。駆動シャフト26は、ウォームギア32の遠位端で終わっている。ウォームギア32は、カプラ28に固定されているべベルギア33に係合している。駆動シャフト27は、ウォームギア34の遠位端で終わっている。ウォームギア34は、さらにウォームギア36で終端する一般に35で示されるギア列に係合している。ウォーム形ピニオンギア36は、遠位側シェルコネクタ311’に固定されているハイポイドべベルギア37と係合している。
【0041】
ギア33は、セクターギアとして形成されている。すなわち、動作円弧(その歯の円弧によって
図3および
図4の例で定義されている)が360°未満である。
【0042】
ギア列35は、カプラ28によって支持されている。ギア列35は、ウォームギア34に係合する入力ギア38を備えている。入力ギア38は、軸20と完全に一致したカプラ28に対するその回転軸に配置されている。このことは、軸20周りのアーム部位310に対するカプラ28の構成にかかわらず、入力ギア38がウォームギア34と係合し続けることができることを意味している。軸20と平行な軸を有する一連のさらなるギアは、キャリア28に対する回転軸と平行であるが軸20からオフセットしているシャフト40上において入力ギア38から出力ギア39に駆動を伝達する。シャフト40はウォームギア36で終わっている。シャフト40は軸20に平行に延びている。ギア列35のギアは、シャフト40と共に、カプラ28によって支持されている。
【0043】
次に、リスト機構の動作について説明する。軸20周りの動きに対しては、モータ24がシャフト26を駆動して、アーム部位310に対して回転するように操作される。これにより、べベルギア33が駆動され、したがって、カプラ28および遠位側シェル平部位311’は、アーム部位310に対して軸20周りに回転する。軸21周りの動きに対しては、モータ25がシャフト27を駆動して、アーム部位310に対して回転するように操作される。これにより、べベルギア37が駆動され、したがって、遠位側シェルコネクタ平部位311’は、アーム部位310に対して軸21周りに回転する。駆動シャフト26が回転されると、カプラ28を回転駆動して、駆動シャフト27が静止している間、軸21周りに遠位側シェルコネクタ平部位311’の寄生運動を生じさせるように、ギア38もカプラ28に対して回転する、ことが確認されるであろう。これを防止するために、アームの制御システム10は、必要に応じて、駆動シャフト26の動きに連動して駆動シャフト27の補償動作を行い、軸20周りの動きから軸21周りの動きを分離するように構成されている。例えば、シェル310,311を軸20周りだけで相対運動させる必要がある場合には、モータ24を作動させてその運動を生じさせる一方、同時にモータ25は、入力ギア38がキャリア28に対して回転するのを防止するように操作される。
【0044】
図3および
図4に示される機構の様々な態様は、機構を特にコンパクトにする手助けをするのに有利である。
1.べベルギア33は、部分円形、すなわちその歯が完全な円を含まない、方が都合がよい。例えば、ギア33は、270°未満であってもよいし、180°未満であってもよいし、あるいは90°未満であってもよい。このことは、もう一方のべベルギア37の少なくとも一部が、ギア33と一致する円と交差するように配置され、ギア33の軸の周りでギア33の最も外側の部分と同じ半径を有する、ことを許容している。かかる特徴は、複合ジョイントの広がりの規模を減少させるのに役立つと同時に、一対のロールジョイントと共にそれらの間に一対のピッチ/ヨージョイントを備えた、
図2に示されるタイプのリストにおいて特に重要である。それは、このタイプのジョイントでは、ピッチ/ヨージョイント間に冗長度があるので、軸20周りの運動が制限されたとしても、アームの遠位端の広範囲の位置に到達することができるからである。
2.部品ギア33が、軸21を中心とした回転とは反対に、キャリア28が最近接アーム部位310に対して回動する際の軸20を中心として回転する方が都合がよい。それは、円と交差するシャフト40を収容するように部品ギアを切断することもできるからである。これにより、ギア列35に対してべベルギア33の反対側にウォームギア36を位置させることで省スペース化を図ることができる。しかしながら、他の設計では、部品ギアは軸21周りに回転することができることから、ギア37は部分円形の形状とすることができる。
3.ウォームギア32,34がべベルギア37に対して軸20の反対側に位置している方が都合がよい。すなわち、片側にウォームギア32,34が配置され、反対側にべベルギア37が配置された、軸20を含む平面があるのである。このことは、コンパクトな包装配置を提供する手助けとなる。
4.ウォームギア34がウォームギア36から離れてべベルギア33の反対側に位置し、および/またはギア列35がウォームギア36から離れてべベルギア33の反対側のみに配置されている方が都合がよい。このことはまた、コンパクトな包装配置を提供する手助けとなる。
5.好都合なことに、ギア33および/またはギア37は、それぞれの外形半径の平面内に配置されたウォームギアから離れるような駆動が可能であることから、べベルギアとして提供されている。しかし、それらは、ウォームギア32,34または径方向に歯が付けられたギアによってそれら外面に係合された外歯ギアであってもよい。
6.好都合なことに、べベルギア33は、ウォームギア32,34間に介在するように配置されている。このことは、モータ24,25のコンパクトな包装の手助けとなる。
7.好都合なことに、べベルギアおよびそれらに連結するウォームギアは、ハイポイドや斜行軸、例えば、スピロイド(登録商標)、とすることができる。これらのギアは、比較的コンパクトな形態で比較的高いトルク容量を可能にする。
【0045】
図5および
図6は、
図2に示すタイプのリスト内のジョイント301,302を提供するのに適したリスト機構の第2の形態を示している。
【0046】
図5に示すように、リストは、
図2のアーム部位310,311のそれぞれの外面を規定する一対の剛性の外側のシェル310’、311’を備えている。310’は、シェルの中でより近位にある。シェル310’、311’によって形成されたアーム部位は、
図2の軸305,306にそれぞれ対応する、軸62、63を中心として互いに相対的に回動できる。軸62,63は直交している。軸62,63は交差している。シェル310’、311’は、リストの領域におけるアームの外側を規定しており、以下に詳細に説明するように、回転機構を収容するためや、ケーブル等を通すためのスペース確保のために中空とされている。シェルは、金属、例えば、アルミニウム合金や鋼、または複合体、例えば、樹脂強化炭素繊維のような繊維強化樹脂複合体から製造することができる。シェルは、各ジョイントの間に取り付けられるアーム部位の主要な剛体構造を構成している。
【0047】
図6は、明確化のためにシェル311’が取り外された状態で、遠位側および片側から見た同じ機構を示している。
【0048】
シェル310’は、十字型カプラ64によってシェル311’に連結されている。カプラは、ほぼアームの長さ方向に延びて、その中心を通るダクトを画定する中央チューブ65を有している。第1アーム66,67および第2アーム68,69は、チューブから延び出している。各シェル310’、311’は、単一の軸を中心として回転するだけでカプラに対する移動に限定されるように、回転ジョイントによってカプラ64に取り付けられている。第1アーム66,67は、軸62を中心とする第1アームとシェル310’間の回転を許容する、ベアリング70,71によってシェル310’に取り付けられている。第2アーム68,69は、軸63を中心とする第2アームとシェル311’間の回転を許容する、ベアリング72,73によってシェル311’に取り付けられている。第1べベルギア74は、第1アーム66,67と同心である。第1べベルギア74は、カプラ64に固定されており、2つのシェルの近位側の一方310’に対して回転自在とされている。第2べベルギア75は、第2アーム68,69と同心である。第2べベルギア75は、2つのシェルの遠位側の一方311’に固定されており、カプラ64に対して回転自在とされている。
【0049】
2つのシャフト76,77は、複合ジョイントの動きを操作している。かかるシャフトは、シェル310’の近位側の一方からジョイントの中央領域に延びている。各シャフトは、その近位端において、それぞれの電気モータ(図示せず)のシャフトに取り付けられており、かかるモータのハウジングは、近位側シェル310’内に固定されている。このようにして、シャフト76,77は、モータによって駆動されて、近位側シェル310’に対して回転可能となっている。
【0050】
シャフト76およびそれに関連するモータは、軸62を中心とする動きを操作する。シャフト76は、べベルギア74と係合するウォームギア78の遠位端で終端する。シャフト76の回転は、軸62を中心として、シェル310’に対してべベルギア74を回転させる。べベルギア74は、遠位側シェル311’を順番に有しているカプラ64に固定されている。したがって、シャフト76の回転により、軸62を中心としてシェル310’,311’が相対的に回転する。
【0051】
シャフト77およびそれに関連するモータは、軸63を中心とする動きを操作する。これを行うために、カプラ64によって携帯されるウォームギア79を用いて最終的にべベルギア75を駆動しなければならない。かかるウォームギア79の回転により、カプラと遠位側シェル311’との相対的な回転を生じさせることができる。これを達成するために、駆動は、カプラ64によって支持された一対のギア80,81を介してシャフト77からウォームギア79を軸支するシャフトに伝達されている。シャフト77は、近位側からキャリア64に接近している。ギア80,81は、カプラの遠位側に配置されている。シャフト77は、カプラの中心においてチューブ65によって画成されたダクトを通過する。第1シェル310’に対するカプラ64の動きに適応するために、シャフト77は、その長さに沿ってユニバーサルまたはフックジョイント82を有する。ユニバーサルジョイント82は、軸62上に位置している。フックジョイントの代わりに、シャフトは、別の形態の可撓性連結、例えば、弾性連結(シャフトと一体であってもよい)または等速ジョイントの形態、を有していてもよい。
【0052】
この機構は、機構の構成要素がシェルの動きを過度に制限することなく、軸62および軸63の周りで回転するための特にコンパクトかつ軽量かつ剛性の駆動装置の提供を可能にしていることが判明した。これにより、両モータを近位側シェル内に収容することが可能となり、遠位側の重量を低減できる。
【0053】
図5および
図6に示されている機構の様々な態様は、機構を特にコンパクトにする手助けをするのに有利である。
1.べベルギア74は、部分円形、すなわちその歯が完全な円を含まない、方が都合がよい。例えば、ギア74は、270°未満であってもよいし、180°未満であってもよいし、あるいは90°未満であってもよい。このことは、もう一方のべベルギア75の少なくとも一部が、ギア74と一致する円と交差するように配置され、ギア74の軸の周りでギア74の最も外側の部分と同じ半径を有する、ことを許容している。かかる特徴は、複合ジョイントの広がりの規模を減少させるのに役立つと同時に、一対のロールジョイントと共にそれらの間に一対のピッチ/ヨージョイントを備えた、
図2に示されるタイプのリストにおいて特に重要である。それは、このタイプのジョイントでは、ピッチ/ヨージョイント間に冗長度があるので、軸62周りの運動が制限されたとしても、アームの遠位端の広範囲の位置に到達することができるからである。
図6に示すように、べベルギア74は、その歯に含まれない領域では半径が小さくなっている。他の実施形態の部分円形べベルギアも同様にして形成されてもよい。
2.好都合なことに、ギア74および/またはギア75は、それぞれの外形半径の平面内に配置されたウォームギアから離れるような駆動が可能であることから、べベルギアとして提供されている。しかし、それらは、ウォームギア76,79または径方向に歯が付けられたギアによってそれら外面に係合された外歯ギアであってもよい。
3.好都合なことに、べベルギアおよびそれらに連結するウォームギアは、斜行軸、例えば、スピロイド(登録商標)、とすることができる。これらのギアは、比較的コンパクトな形態で比較的高いトルク容量を可能にする。
【0054】
図7〜10は、リスト機構の別の形態を示す。これらの図において、アーム部位310,311のシェルは省略され、アーム部位内の構造が露出されている。近位側アーム部位310は、構造骨組100を有し、この構造骨組100は、いくつかの図面において概略的に示されている。遠位側アーム部位311は、構造骨組101を有している。アーム部位310,311は、
図2の軸305,306にそれぞれ対応する、軸102,103を中心として互いに相対回転可能である。キャリア104は、アーム部位310,311を共に連結している。キャリア104は、ベアリング105,190によってアーム部位310に取り付けられている。これらのベアリングは、アーム部位310とキャリア104の間の軸102周りの回転ジョイントを規定している。キャリア104は、ベアリング106によってアーム部位311に取り付けられている。これらのベアリングは、アーム部位311とキャリア104の間の軸103周りの回転ジョイントを規定している。軸102を中心とする第1べベルギア107は、キャリア104に固定されている。軸103の周りの第2べベルギア108は、アーム部位311に固定されている。
【0055】
この中で説明した他の機構と同様に、キャリア104は、肢310,311の内側に配置されている。
【0056】
2つのモータ109,110が、アーム部位310の骨組100に固定されている。モータ109はシャフト111を駆動する。シャフト111は剛体であり、べベルギア107と係合するウォームギア118で終端している。モータ109が操作されると、シャフト111は、近位側アーム部位310に対して回転して、べベルギア107、それゆえカプラ104とアーム部位311を駆動して、軸102を中心にアーム部位310に対して回転する。モータ110は、シャフト112を駆動する。シャフト112は、べベルギア108に係合する遠位端部近傍にウォームギア113を有している。カプラ104が軸102周りに移動する際にモータ110に対するべベルギア108の運動を収容するために、シャフト112は、一対のユニバーサルジョイント114,115と、シャフト112の軸方向の伸縮を収容するスプライン連結されたカプラ116を備えている。シャフト112の最終部位は、ベアリング117によってカプラ104に取り付けられている。
【0057】
べベルギア107は、部分円形、すなわちその歯が完全な円を含まない、方が都合がよい。例えば、ギア107は、270°未満であってもよいし、180°未満であってもよいし、あるいは90°未満であってもよい。このことは、もう一方のべベルギア108の少なくとも一部が、ギア107と一致する円と交差するように配置され、ギア107の軸の周りでギア107の最も外側の部分と同じ半径を有する、ことを許容している。かかる特徴は、複合ジョイントの広がりの規模を減少させるのに役立つと同時に、一対のロールジョイントと共にそれらの間に一対のピッチ/ヨージョイントを備えた、
図2に示されるタイプのリストにおいて特に重要である。それは、このタイプのジョイントでは、ピッチ/ヨージョイント間に冗長度があるので、軸102周りの運動が制限されたとしても、アームの遠位端の広範囲の位置に到達することができるからである。
【0058】
好都合なことに、ギア107および/またはギア108は、それぞれの外形半径の平面内に配置されたウォームギアから離れるような駆動が可能であることから、べベルギアとして提供されている。しかし、それらは、シャフト111,112に取り付けられたウォームギアまたは外面に歯が付けられたギアによってそれらの外面に係合された外歯ギアであってもよい。
【0059】
好都合なことに、べベルギアおよびそれらに連結するウォームギアは、斜行軸、例えば、スピロイド(登録商標)形状、とすることができる。これらのギアは、比較的コンパクトな形態で比較的高いトルク容量を可能にする。
【0060】
上述したメカニズムに対しては、様々な変更を行うことができる。以下のものは、例示であって、限定するものではない。
−軸305,306に対応する軸は交差する必要もないし、直交する必要もない。
−べベルギアまたはそれらの外歯ギアの同等のものは、ウォームギアによって駆動される必要はない。それらは、他のギアによって駆動され得る。
−いずれか一方または両方のべベルギアは、部品ギアであってもよい。
−上記実施形態では、機構は、ロボットアーム用のリストの一部を構成している。かかる機構は、他の用途、例えばロボットアームの他の部分や、ロボットツールや、カメラ用の制御ヘッドのような非ロボット用途、に用いられてもよい。
【0061】
図1を参照して説明したように、各ジョイントには、そのジョイントの軸にかかるトルクを感知するトルクセンサが備えられている。トルクセンサからのデータは、アームの操作を制御するのに使用するために制御ユニット10に提供される。
【0062】
図9および
図10は、トルクセンサの1つとその取り付け配置を断面で示している。トルクセンサ150は、キャリア104から遠位側アームフレーム101まで延びる軸103にかかるトルクを測定する。上述したように、べベルギア108は、フレーム101に固定されており、キャリア104に対して軸103周りに回転可能とされている。べベルギア108は、径方向に延びるギア部151と軸方向に延びるネック部153を備えており、ギア部151からはそのギア歯152が軸方向に延び出している。ネック153と、径方向に延びるギア部151と、ギア歯152は互いに一体化されている。ネック153の内壁および外壁は、円筒形状である。一対のローラまたはボールベアリング類106,154は、ネックの外壁周りにぴったりとフィットしている。ベアリングは、キャリア104のカップ内に位置し、軸103を中心にキャリアに対してべベルギア108の回転を許容しながら、キャリアに関連する位置にネック153を保持している。
【0063】
トルクセンサ150は、径方向に延びるトップフランジ155と、トップフランジ155から軸方向に延びるねじれチューブ156と、ねじれチューブ156のトップフランジ155とは反対側の端部に雌ねじが形成されたベース157と、を備えている。トップフランジ155は、べベルギア108のギア部151に接している。トップフランジはボルト158によってギア部に固定的に保持されている。ねじれチューブ156は、べベルギア108のネック153の内側に延び出している。ねじれチューブの外壁は、円筒形状である。ベース157の外側は、軸103に対してかかる2つを固定的に保持するように、フレーム101内の対応する構造と確実に係合するスプライン構造で構成されている。ボルト159は、フレーム101を貫通してベース157に延び、それらを一緒にクランプする。したがって、それは、べベルギア108をアームフレーム101に取り付けるトルクセンサ150であり、軸103にかかるトルクがトルクセンサを介して印加されている。ねじれチューブは、中空内部と、そのねじれチューブ150に比べて薄肉の壁と、を有している。トルクセンサを介してトルクが印加されると、ねじれチューブのわずかなねじれ歪みが生じる。ねじれチューブのゆがみは、ねじれチューブの内壁に固定された歪みゲージ160によって測定される。歪みゲージは、軸103に対するトルクを表す、ねじれを示す電気出力を形成する。歪みゲージは、例えば光出力を提供する光干渉歪み計のような、別の形態であってもよい。
【0064】
トルクセンサから最も正確な出力を得るためには、ねじれチューブ156を迂回するようなべベルギア108からフレーム101へのトルク伝達は回避すべきである。そのため、べベルギア108のネック153とトルクセンサのベース157間の摩擦を低減することが好ましい。1つの可能性は、べベルギアのネックと、トルクセンサのベースおよびねじれチューブの両方との間に隙間を設けることである。しかしながら、このことは、軸103を横断する方向にねじれチューブに剪断力を加えることを可能にし、歪みゲージ160をねじれ力以外にさらすことによりトルクセンサの精度を低下させる。もう1つの選択肢は、ベベルギア108のネックの内部とトルクセンサのベース157の外部の間にベアリング類を導入することである。しかし、このことは、機構によって占有される体積を実質的に増加させる。代わりに、
図8に示された構成は、良好な結果を与えることが示されている。スリーブまたはブッシング161は、ねじれチューブ156の周りの、べベルギア108のネック153内に設けられている。スリーブは、ネック153の内壁とねじれチューブ156の外壁に切れ目なく接触するような大きさとされており、また円筒形状とされている。スリーブの内面全体が、ねじれチューブ156の外側と接触している。スリーブの外面全体が、ネック153の内面と接触している。スリーブは、ネックとねじれチューブ間に比較的小さな摩擦を加えるように構成されており、例えば、スリーブは低摩擦または自己潤滑材料で形成または被覆されていてもよい。スリーブは、軸103を横断するせん断力の下でトルクセンサの変形を防止できるように、実質的に非圧縮性の材料で形成されている。例えば、スリーブは、ナイロンやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリエチレン(PE)やアセタール(例えばデルリン(登録商標))などのプラスチック材料で形成されていてもよいし、被覆されていてもよいし、あるいはグラファイトや滑剤を含浸させた金属で形成されてもよい。
【0065】
機構の組み立てを容易にすると共に、スリーブ161を所定の位置に保持するために、べベルギア108のネック153の内壁は、径方向に延びるギア部151から離隔する端部近傍で、162で内側に階段状に段付されている。スリーブ161がネック153とねじれチューブ156間に配置され、トルクセンサのヘッド155がギア部151にボルト止めされている時には、スリーブは、(ねじれチューブとネック間の)半径方向および、(トルクセンサのヘッド155とべベルギアのネック153の内面のステップ162間の)軸方向、の両方につながれた状態で保持されている。ステップ162を超えた領域163におけるネック153の内径は、その領域におけるネックの内面がトルクセンサ150から離間しており、かかる2つの間の摩擦トルク伝達を防止するように構成されていることが好ましい。
【0066】
図7〜
図10に示す実施形態の他の軸102に対するトルクセンサや、他の図に示す実施形態のトルクセンサ、にも同様の構成を使用することができる。
【0067】
ホール効果センサは、ジョイントの回転位置を感知するために使用されている。各位置センサは、回転軸の1つの周りに配置された生地のリングを備えている。リングは、規則的に間隔を置いて交互に配置された一連の南北磁極を有している。リングに隣接した位置に、磁場を検出して、相対的な位置を示すマルチビット出力を提供するためにセンサアレイに対するリング上の磁極の位置を測定することができる、複数のホール効果デバイスを備えたセンサアレイを有するセンサチップがある。磁極のリングは、360°の範囲内で各ジョイントの各位置が、一対の磁気センサからの固有のセットの出力に関連付けられるように配置されている。これは、各リング上に異なる数の極を設けて、リングが互いに素である数の極を作ることによって達成されていてもよい。この一般原理を用いたホール効果位置センサが、ロボット工学および他の用途に使用されていることが知られている。
【0068】
より具体的には、各ジョイントには、交互に磁化された一対のリングと、関連するセンサとが関連付けられている。各リングは、それぞれのジョイントの軸の周りに同心に配置されている。リングが、ジョイントの一方の側のエレメントに固定されている一方、センサは、ジョイントの他方の側のエレメントに固定されており、その結果、各ジョイントの周りにロボットアームが回転した際には、各リングとそのそれぞれのセンサとの相対的な回転運動が生じる。各個別のセンサは、一対の磁極の間で、関連するリングがセンサに対して配置されている位置を測定する。リング上の一対の磁極における個々のセンサのどちらがセンサの上にあるかは、個々のセンサの出力から決定することはできない。したがって、個々のセンサは、相対的なやり方でのみ使用することができ、ジョイントの絶対位置を知るために電源投入時に較正を必要とする。しかしながら、各リング内の磁極の対の数が共通因子を持たないように設計された一対のリングを用いることにより、両センサからの一対の磁極間の測定を組み合わせることができ、較正を行うことなく、ジョイントの絶対位置を演算することができる。
【0069】
したがって、磁気リングは位置スケールとして作動し、回転軸周りのアーム部位310および311の間の回転位置を決定する。各センサは、各位置スケールに対応していてもよい。任意の回転軸周りのアーム部位310に対するアーム部位311の回転位置を測定するためのセンサが、その軸周りに配置された位置スケールに対応していてもよい。関連ジョイントを中心にアームが関節式に連結されている時に、センサとそれに対応する位置スケールの間に相対回転が生じるように、センサとスケールが、それらの関連ジョイントにおいて、反対側に配置されてもよい。これによって、ジョイントによって連結された2つのアーム部位間の相対移動の測定が可能になる。
【0070】
磁気リングおよびセンサは、
図7〜
図10に示されている。軸102周りの回転を提供するジョイントに対して、磁気リング200,201とセンサ202,203を用いて、位置が検知される。軸103周りの回転を提供するジョイントに対して、磁気リング210,211とセンサ212と図示しないさらなるセンサを用いて、位置が検知される。磁気リング200は、キャリア104に固定され、キャリアの一方の側に取り付けられている。磁気リング201は、キャリア104に固定され、磁気リング200に対してキャリア104の他方の側に取り付けられている。磁気リング200,201は平らであって、軸102に垂直に配置されていると共に、軸102を中心にしている。センサ202,203は、アーム部位310のフレーム100に固定されている。センサ202は、リング200の側面に隣接するように取り付けられている。センサ203は、リング201の側面に隣接するように取り付けられている。ケーブル204,205は、センサ202,203からの信号を搬送する。磁気リング210は、キャリア104に固定され、キャリアのフランジ220の一方の側に取り付けられている。磁気リング211は、キャリア104に固定され、磁気リング200に対してキャリアのフランジ220の他方の側に取り付けられている。磁気リング210,211は平らであって、軸103に垂直に配置されていると共に、軸103を中心にしている。軸103周りの回転用の、センサ212と別のセンサが、アーム部位311のフレーム101に固定されている。センサ212は、リング210の側面に隣接するように取り付けられている。別のセンサは、リング211の側面に隣接するように取り付けられている。
【0071】
それゆえ、
図7〜10の配置では、各軸102,103周りの回転は、それぞれ対応するセンサを備えた2つの多重極磁気リングによって検知されている。各センサは、センサに対する各リング上の最も近い極の相対位置を表すマルチビット信号を生成する。2つのリング上の極数が互いに素となるように配置することにより、センサの出力は、360°の範囲内のジョイントの構成を示す組合せである。これにより、ジョイントの回転位置をその範囲内で検出することができる。さらに、
図7〜10に示す配置では、各ジョイントに関連する2つのリング(すなわち、一方ではリング200,201、他方ではリング210,211)が、それぞれのジョイントの軸に沿って互いに実質的にオフセットするように配置されている。リング200は、キャリア104の本体の一方の側のベアリング190近傍に配置されている一方、リング201は、キャリア104の反対側のベアリング105近傍に配置されている。リング210は、フランジ220の一方の側に配置されている一方、リング211は、フランジ220の他方の側に配置されている。各リングは、リングが配置される軸に垂直な平面において平坦である生地のシートで形成されている。各対の磁気リング(すなわち、一方ではリング200,201、他方ではリング210,211)は、一対のリングの厚さの5倍より大きい距離だけそれぞれの軸に沿った方向に互いに間隔を置いて配置されており、より好ましくは一対のリングの厚さの10倍あるいは20倍より大きい距離だけそれぞれの軸に沿った方向に互いに間隔を置いて配置されていることが望ましい。都合が良いことに、一対のリングは、リング200,201と同様に、それぞれのジョイントの反対側にあってもよい。都合が良いことに、一対の両リングが取り付けられたキャリア104は、それぞれの回転軸を含む平面で見たときにリング間にある径方向配置に位置するように、径方向外側に延び出している。したがって、例えば、フランジ220は、リング210とリング211との間の径方向に位置している。都合が良いことに、それぞれのジョイントは2つのベアリングによって支持または規定されていてもよく、各軸に沿ったジョイントの一方の側に配置されていてもよいし、ジョイント上の極端な位置に配置されていてもよいし、ジョイントの特定のあるいは各リングは、軸に垂直な平面内で、ベアリングのそれぞれの1つと重なっていてもよい。都合が良いことに、リング用のセンサは、ジョイントによって関節接続されたアーム部位上に取り付けられていてもよい。センサは、アーム部位の反対側に取り付けられていてもよい。
【0072】
リングを離間させることにより、関連するセンサが取り付けられるジョイントおよび/またはアーム部位のパッケージングを大幅に改善することができる。リングを離間させることにより、リングを便利な位置に配置する機会をより多くすることができると共に、センサを離間させることができること自体が、パッケージングの利点を提供できる。ジョイントは、荷重下のジョイントのねじれが測定に悪影響を及ぼさないように、リング上の磁極の数と比して十分に硬いことが好ましい。例えば、ジョイントは、たとえジョイントのエレメントが間隔を置いて配置されていたとしてもその最大定格運転負荷の下でセンサにおける磁気遷移の変化を生じ得るほどねじれないように十分に堅固であることが好ましい。これにより、全ての負荷状態において、動きに加えて、方向を検出することが可能となる。
【0073】
したがって、
図7〜10に示されている装置において、関連する回転軸周りに配置される対応するスケールに対する各センサの位置を測定することによって、センサ202,203,212は、それぞれ軸102および103周りのアーム部位310に対するアーム部位311の回転位置を検知する。上記の例において、スケールは、磁気リングあるいはトラック200,201,および202,203の形状をしている。換言すれば、センサ202および203は軸102周りのアーム部位310に対するアーム部位311の回転位置を測定する。両スケール210および211が軸102周りに配置されているところの、対応するスケール210および211に対するそれらセンサの位置を測定することによって、それは行われる。センサ212は、軸103周りに配置された対応するスケール211に対するセンサ位置を測定することによって、軸103周りのアーム部位310に対するアーム部311の回転位置を測定する。
【0074】
アーム部位311は、アーム部位310の遠位側である。アーム部位310は、
図7〜10に示す軸102,103周りのジョイントの近位側にある。
図1に関連して説明したように、トルクセンサと位置センサからのデータは、制御ユニット10にフィードバックされる。かかるデータは、アーム自体を通る有線接続によって渡されていることが望ましい。
【0075】
各アーム部位は、回路基板を備えている。
図7〜10は、アーム部位311によって搬送される回路基板250を示している。各回路基板は、データのエンコーダ/デコーダ(例えば、集積回路251)を含んでいる。エンコーダ/デコーダは、それぞれのアーム部位に局所的に使われているフォーマットと、アームに沿ったデータ伝送に使われているフォーマット間で信号を変換する。例えば、(a)アーム部位に対して局所的に、位置センサは、磁極遷移によって通過するときに位置読み取り値を返してもよく、トルクセンサは、現在感知されているトルクを示すアナログまたはデジタル信号を返してもよく、駆動モータは、パルス幅変調された駆動信号を要求していてもよい。一方、(b)アームに沿ったデータ伝送のために、イーサネット
(登録商標)のようなパケットデータプロトコルである一般的なデータ伝送プロトコルが用いられてもよい。したがって、エンコーダ/デコーダは、アームに沿って搬送されたデータパケットを制御ユニット10から受け取ってそれらのデータを解釈して任意のローカルモータのための制御信号を形成すると共に、ローカルに検知されたデータを受け取ってそれをパケット化された形式に変換して制御ユニットに送ることができる。アームに沿って設けられた回路基板は、多数の近位側の回路基板を介して比較的遠位側の回路基板からの通信を可能にするように、通信ケーブルによって互いに連結されていてもよい。
【0076】
一般に、アームの1つのコンポーネントからアームのより遠位側のコンポーネントにデータを送らないことが望ましい。そうしてしまうと、アーム内で不必要に遠位側を走るケーブルが含まれて、遠位側に分配された重量が増加してしまう。そして、回路基板は互いに連結されているので、一旦データが比較的遠位側の回路基板に送信されると、次の最も近位側の回路基板が、それを転送するためにどんな方法でもデータを処理する。
【0077】
しかしながら、ジョイントを通るケーブル数を小さくすることもまた望ましい可能性がある。ケーブルがジョイントの関節運動によって損傷するのを防ぎ、および/またはケーブルがジョイントの関節運動を妨害するのを防ぐように、そのようなケーブルを適切に配置することが難しい可能性があるからである。ある状況では、これらの2つの要求は対立する場合があるが、ケーブルを適切に配置するとは、この対立をうまく処理するということである。
【0078】
下記において、ロボットアームの別の実施形態のための、多数のケーブル配置と、この対立をうまく処理するのに適切である可能性がある位置センサおよびトルクセンサに対するそれらの連結を説明する。
【0079】
記述する最初の配置は、
図7〜10に示されるものである。
【0080】
軸102,103周りの複合ジョイントは、回転位置センサ202,203(軸102を中心とする回転用)と、回転位置センサ212(軸103を中心とする回転用)を有している。センサ202,203は、センサによって動きが測定されるジョイントの近位側にある、アーム部位310のフレーム100に取り付けられている。位置センサ202,203からのデータは、センサの近位側にあるアーム部位310に沿って延びるケーブル204,205に沿って送られている。センサ212は、アーム部位311のフレーム101に取り付けられている。位置センサ212からのデータは、ケーブルに沿って同じアーム部位上の回路基板250に送られている。いずれの場合にも、データが収集された場所よりも遠位側のアームのエレメントにはデータは渡されない。
【0081】
軸102,103周りの複合ジョイントは、トルクセンサ150(軸103を中心とする回転用)と、トルクセンサ191(軸102を中心とする回転用)を有している。トルクセンサ150,191によって検知されたデータは、可撓性ケーブルによって回路基板250にそのままの形で搬送される。回路基板250において、エンコーダ/デコーダ251は、検知されたデータを、例えばイーサネット
(登録商標)パケットに符号化して、制御ユニット10に伝達する。したがって、符号化のためにより近位側のアーム部位310の回路基板に送られるよりむしろ、トルクセンサからのデータは、符号化のためにより遠位側のアーム部位の回路基板に渡されて、その後その回路基板からアームに沿った遠位方向に向かってケーブルを介して渡される。
【0082】
このような配置は、
図11に示されている。アーム部位310は、位置センサ202からデータを受け取り、コマンドデータをモータ109,110に提供する回路基板195を備えている。アーム部位311は、位置センサ212とトルクセンサ150,191からのデータを受け取る回路基板250を備えている。回路基板250は、検出されたデータを符号化してデータバス196を介して回路基板195に渡し、回路基板195はそれをリンク197を介して制御ユニット10の方へ転送する。位置センサ202は、回路基板195に対してケーブルによって直接接続されている。位置センサ212およびトルクセンサ150,191は、回路基板250に対してケーブルによって直接接続されている。回路基板250および回路基板195は、データバス196によって連結されている。位置センサ212およびトルクセンサ150,191は、回路基板250(およびデータバス196)を経由して回路基板195に連結されている。
【0083】
したがって、
図11に示されている配置において、両トルクセンサ150および191は、各データケーブルによって、遠位側アーム部位311に配置されている回路基板250に対して連結されている。ひとつの位置センサ(センサ212)はまた、データケーブルによって回路基板250に連結されている。そして、ひとつの位置センサ(センサ202)は、データケーブルによって、近位側アーム部位310において配置されている回路基板195に対して連結されている。
【0084】
この配置の様々な態様は、アームにおいて遠位側に配置されたコンポーネントの数を最小化しながら、ジョイントを横切るケーブルの数を最小化するのに有利である可能性がある。
【0085】
例えば、‘入力’トルク(ジョイントに対して印加される前の、ジョイントアクチュエータ(例えばモータ)によってもたらされるトルク)ではなく、‘出力’トルク(ジョイント全体に実際に印加されるトルク)を測定することがしばしば望まれる。なぜなら、これによって、ロボットアームの動作のより正確な制御が提供される可能性があるからである。ゆえに、
図7〜10に示される配置において、トルクセンサ191はドライブギア107をキャリア104に連結し、トルクセンサ150はドライブギア108を遠位側アーム部位311に連結する。トルクセンサ191は、ドライブギア107とキャリア104の両方に取り付けられてもよい。トルクセンサ191は、ドライブギア108と遠位側アーム部位311の両方に取り付けられてもよい。したがって、トルクセンサ191はギア107の下流に配置される。即ち、トルクは、ギア107からドライブトレインを通って、トルクセンサ191へ、そしてキャリア104へ順次転送される。同様に、トルクセンサ150はギア108の下流に配置される。したがって、トルクはギア108からドライブトレインを通って、トルクセンサ150へ、そしてアーム部位311へ順次転送される。トルクセンサ150はドライブギア108の遠位側に配置されるため、このトルクセンサが遠位側アーム部位311に保有された回路基板250に対してデータケーブルを通って連結されるのに便利である。これによって、トルクセンサ150のデータケーブルが複合ジョイントを横切ることが防止される。
【0086】
また、位置センサが、ジョイントアクチュエータの出力(例えばシャフト111および/または112の回転位置)ではなく、ジョイントの動作の実際の出力(例えばジョイント周りのアーム部位310と311間の相対位置)を測定することがしばしば望まれる。これは、測定されたジョイント位置が、ジョイントを駆動するために使用される駆動アクチュエータの測定された位置よりも、より正確な制御システムのための入力データを提供するかもしれないからである。ジョイントの位置を直接測定するために、各センサはジョイントの一方の側に配置されて、ジョイントの他方の側に配置される各磁気トラックもしくはスケールに対応する。アームがジョイント周りで関節式連結されている場合の、センサとそれに対応するスケールの間の相対的回転動作は、そのジョイント周りで相互に対するアーム部位の位置を測定するのに使用される。それらセンサは、ジョイント周りの検知された位置を表すデータをデータケーブル経由で通信する。即ち、センサは、そこにおいてデータケーブルに取り付けられている、有線接続されたコンポーネントである。位置スケールは、例えばスケールが磁気リングである場合、無線コンポーネントであってもよい。
【0087】
したがって、(軸102周りでアーム部位310とキャリア104間の位置を測定する)センサ202がアーム部位310内に配置され、また、(キャリア104とアーム部位311の間の位置を測定する)センサ212がアーム部位311内に配置されていると便利である。言い換えれば、センサ202はジョイントの近位側に配置され、センサ212はジョイントの遠位側に配置され、対応するスケール200,210の両方がキャリア104に配置される。つまり、有線コンポーネントはジョイントにおける反対側に配置され、無線コンポーネントは有線コンポーネントの間に介在するキャリアに配置される。このように、センサ202はデータケーブルを経由して局所的回路基板195に対して連結され得る。また、センサ212はデータケーブルを経由して局所的回路基板250に連結されて、いずれかのデータケーブルがジョイントを通らないようにすることができる。
【0088】
図11で示されている配置において、トルクセンサ191は遠位側アーム部位311内に配置されている回路基板250に連結される。ある装備において、これは最も便利な配置であるかもしれない。しかしながら、他の装備において、センサ191が近位側アーム部位310に配置された回路基板195に対してデータケーブルを経由して連結されている方が、(設計や製造の観点からは)より便利であるかもしれない。このことによって、データケーブルが回転軸102を有するジョイントを横切ることが必要になるだろうが、それでも、センサとケーブルをこのように配置してロボット設計に適応させ、または製造中に組み立ててロボットにする方が物理的に容易である可能性がある。
【0089】
図12によって、この代替の装置の例が示されている。
【0090】
近位側アーム部位310が、遠位側アーム部位311に対してリスト5を通じて連結された状態で示されている。近位側アーム部位310はまた、ジョイントの近位側に配置された回路基板195を含む。位置センサ202とトルクセンサ191の双方がそれぞれのケーブル経由で回路基板195に対して直接連結されており、データがセンサから回路基板へ転送される。回路基板195は、センサ202および191から検知されたデータを符号化し、それを制御ユニット10に対してデータリンク197を通じて伝達する。アーム部位311は、ジョイントの遠位側に配置された回路基板250を含む。位置センサ212およびトルクセンサ150は、回路基板250に対して各データケーブル経由で直接連結される。回路基板250は、センサ150および212から検知されたデータを符号化し、回路基板195に対してデータバス196を通じて伝達する。データバス196は、したがってジョイントを通る。また、センサ202および212は、リスト5の複合ジョイントにおいて互いに反対側に配置されて、センサ202および212は複合ジョイント(およびキャリア104)によって離隔されている。
【0091】
ロボットアーム内の、位置センサとトルクセンサと、それらのデータケーブルの配置は、これまで複合ジョイントに関して検討されてきた。しかしながら、データセンサの通信ユニットに対する位置と連結は、また、回転ジョイント(1自由度を有するジョイント)に関して考慮すべき事柄である。
【0092】
図13によって、2つの隣接する肢、あるいはアーム部位を連結する回転ジョイント用のロボットアーム内の位置センサおよびトルクセンサの配置が示されている。
【0093】
特に、アーム部位501が、単体のジョイント503を通じてアーム部位502に対して連結される。アーム部位502は、アーム部位501の遠位側にある。ジョイント503は、(この図のページ内へ指向されている)単体の回転軸504を有する回転ジョイントである。このジョイントによって、アーム部位502はアーム部位501に対して関節式連結されることができる。アーム部位501および502を互いに連結するジョイントは他にはない。モータ505は、駆動シャフト506を駆動して縦方向の軸周りで回転させる。駆動シャフト506は、その末端部に、この例ではピニオン形状のシャフトギア507を添付している。ギア507は、(本例においてベベルギアとして示されている)ドライブギア508に係合する。ギア508は、軸504周りに配置され、この軸に合致する(図示されない)回転軸に回転可能に取り付けられている。ギア508は、遠位側アーム部位502に固定されている。モータ505がシャフト506を駆動する時、シャフトギア507の回転がギア508を駆動し、回転軸504周りで回転させて、順番に軸504周りでアーム部位502をアーム部位501に対して関節式連結させる。
【0094】
(全体が511で示されている)位置センサユニットは、ジョイント503の回転位置を測定する。位置センサユニットは、センサ512および対応する位置スケール513を含んでいる。センサ512は、近位側アーム部位501内に配置される。それは、アーム部位501内のエレメント(例えば、枠組)に取り付けられてもよい。位置スケール513は、ドライブギア508に固定され、回転軸504周りに配置される(
図13においては、明確にするためにスケール513の一部のみ示されている)。ゆえに、センサ512およびスケール513はジョイント503において互いに反対側に配置され、アーム部位501および502が軸504周りで互いに関節式連結されている場合(つまりはジョイント503が関節式連結されている場合)、相対的回転移動されるようになっている。位置スケール513は、
図7〜10に関連して上記で記載されているように、磁気トラックまたはリングの形状であってもよい。位置スケールは、上記磁気リング200,201,210,212と同様に働いてもよい。
【0095】
位置センサおよび位置スケールは、ジョイントにおいて互いに反対側に配置される。その結果、(駆動シャフト506の位置などの)ジョイントアクチュエータ出力の位置の測定とは対照的に、ジョイント位置を直接測定することが可能になる。測定されたジョイント位置が、ジョイントアクチュエータの出力に比べて、制御ユニット10に対するより便利な入力である可能性があるため、これは有利である。
【0096】
トルクセンサユニット514は、ジョイント503周りに印加されるトルクを測定する。トルクセンサは、ドライブギア508の回転軸に設置されていてもよい。トルクセンサ514は、トルクセンサ150および191と同じ配置にされて、同様の方法で働いてもよい。トルクセンサ514は、ドライブギア508をアーム部位502に連結する。トルクセンサ514は、ギア508およびアーム部位502の両方に接続されてもよい。したがって、トルクセンサ514は、ドライブギア508およびアーム部位502の間に配置されてもよい。トルクセンサ514は、したがって、ジョイント503が関節式に連結されている場合、トルクが連続してギア508からセンサ514を通ってアーム部位502に転送されるように、ギア508の下流、もしくは遠位側に配置される。上記のように、そのような配置によって、ジョイントアクチュエータの出力トルクとは対照的に、センサ514がジョイント503全体に印加されるトルクを測定することが可能になる。ジョイント全体に印加されたトルクの感知された値が、ロボットアームの制御ユニットに対するより正確な入力を提供する可能性があるため、これは有利である。
【0097】
ロボットアームは、回路基板の形状を有する通信ユニット509および510を含んでいる。通信ユニット509は、アーム部位501において配置され、通信ユニット510は、アーム部位502において配置される。通信ユニット509は、したがって、ジョイント503の近位側にあり、通信ユニット510は、ジョイント503の遠位側にある。通信ユニット509および510は、データバス517によって相互に連結されている。
【0098】
通信ユニット509は、近位側アーム部位501に沿って延びるデータケーブル515によって、センサ512に連結されている。ケーブル515は、センサ512を通信ユニット509に直接連結してもよい。データケーブル515は、ジョイント503の検知された位置データを、通信ユニット509に対して伝達する。そのデータは、生データと称されてもよい。通信ユニット509は、検知されたデータを符号化して、コミュニケーションズリンク516を通って制御ユニット10に対して伝達する。コミュニケーションズリンク516は、ケーブル等の物理的リンクであってもよいし、あるいはデータバスであってもよい。通信ユニット509は、上記回路基板195と同様の方法で働いてもよい。特に、通信ユニット509は、センサ512から感知されたデータを(例えばイーサネット
(登録商標)パケットへと)パケット化してもよい。そして、それらのパケットを制御ユニットに対して伝達してもよい。通信ユニット509はまた、モータ505に対するコマンドデータを提供してもよい。コマンドデータは、通信ユニット509およびモータ505を相互に連結する物理的リンク(例えばケーブル)を通ってもたらされてもよい。
【0099】
通信ユニット510は、遠位側アーム部位502に沿って延びるデータケーブル518によってトルクセンサ514に対して連結される。ケーブル518は、トルクセンサ514と通信ユニット510を直接接続してもよい。ケーブル518は、ジョイント503の全体に印加されたトルクの検知されたデータ(生データと称してもよい)を通信ユニット510に伝達する。通信ユニット510は、上記回路基板250と同様に、検知されたトルクデータを符号化するために働いてもよい。通信ユニット510は、検知されたトルクデータを符号化した上で、通信ユニット509に対してデータバス517を経由して伝達する。符号化された検知されたトルクデータは、したがって、遠位方向へアームに沿って、通信ユニット510から通信ユニット509へ伝達される。トルクセンサ514は、したがって、遠位側通信ユニット510を通って、近位側通信ユニット509に連結される。
【0100】
このように、
図13に示される配置において、感知された位置データは、ジョイント503の上流に、つまり近位側に(ジョイント503に対する近位方向に)伝達される。感知されたトルクデータは一方、ジョイント503の下流へ、つまり遠位側へ(ジョイント503に対する遠位方向へ)伝達される。
【0101】
この配置によって、データをジョイント503を通って運ぶデータケーブルがなくても、位置センサおよびトルクセンサから検知されたデータを通信ユニットに伝達することができる。この観点において、この配置は有利である。結果として、バス517経由の、ジョイント503を通るそれに対してのみのデータの伝達は制限される。
【0102】
図11〜13において示された実施形態に対する、様々な改良案や代替案が実行可能である。例を示す。
【0103】
図13において、位置センサ512はデータケーブルによって、近位側アーム部位501によって支持される通信ユニット509に対して連結される。これは、センサ512が近位側アーム部位501によって支持され、対応する位置スケール513が遠位側アーム部位502によって支持されるからである。結果として、センサ512とスケール513はジョイント513において互いに反対側に位置する。代替的配置において、センサ512が遠位側アーム部位502によって支持され、対応する位置スケール513が近位側アーム部位501によって支持されてもよい。例えば、位置スケールは(前と同じように)回転軸504周りに配置されながらも、アーム部位501に固定されて、アーム部位502(ひいてはドライブギア508)に対して軸504周りで回転できるようにされてもよい。センサ512は、ドライブギア508およびアーム部位502に固定されてもよい。ゆえに、それらセンサとアーム部位は、ジョイント503が関節式に連結されている場合であっても相対的に移動する。センサ512が遠位側アーム部位502によって支持されている場合、センサが、通信ユニット509ではなく、アーム部位502に沿って走るデータケーブルによって、通信ユニット510に対して連結されるのが便利である。結果として、また、センサ512から感知されたデータを伝達するデータケーブルが、ジョイントを通ることが防止される。
【0104】
図13の配置において回路基板にセンサを連結するケーブルが、データケーブルとして説明されてきた。データケーブルは電気ケーブルであってもよい。また、センサおよび回路基板は、光学ファイバー等の他のタイプの物理的データリンクによって連結されてもよい。
【0105】
図11〜13の各配置に対する物理的データリンクは、ロボットアーム内の様々な位置に配置され得る。例のひとつのセットにおいて、各アーム部位、または肢は、アーム部位の外面、または壁部を形成するケースを含む。物理的データリンクは、外壁部内を走ってもよい。例の別のセットにおいて、物理的データリンクは外壁部の外側に取り付けられてもよい。例えば、それらはそれぞれ外壁部の外面に取り付けられてもよい。
【0106】
図13の配置は、ひとつの位置センサ512と対応する位置スケール513のみを含むものとして記述されてきた。その配置は、回転軸504の方向に沿ってセンサ512およびスケール513に対して横方向に離隔する第2のセンサと対応する位置スケールを含んでもよい。これによって、較正段階を行う必要なしに、ジョイント504の角位置を決定することが可能になる。
【0107】
図13における位置スケールは、磁気トラックまたはリングとして記述されてきた。リングは、軸504周りに配置される。別の例において、位置スケールは、軸504周りに配置される、抵抗性あるいは導電性のトラックの形状であってもよい。この場合、センサ512は、トラックに取り付けられた導電性のワイパーを含んでもよい。ジョイント503が関節式に連結されている場合、そのワイパーは、トラックに対して相対的に移動する。その結果、トラック上の一点とワイパーの間の抵抗が、その抵抗がワイパー位置の関数であるかのように変化する。それから、センサは計測された抵抗を使用して、ワイパー(そしてひいてはジョイント503)の位置を決定する。
【0108】
図13のドライブギア508およびシャフトギア507は、単に回転ジョイントの説明のための一例として選ばれていたに過ぎない。
図13におけるセンサおよびデータケーブルの配置が、回転ジョイントを関節式に連結するために使用される他のタイプのギアリングに適用可能であることは、理解されるであろう。例えば、ドライブギア508は、平部位ギアやベベルギア、ハイポイドギア等であってもよい。シャフトギア507は、平部位ギアやベベルギア、ウォーム等であってもよい。
【0109】
図2に示されているように、アーム部位4cは、アーム部位311によって支持され、軸307周りでアーム部位4cに対して回動可能とされている。
図14は、アーム部位4cを含むモジュールを貫通する断面を示している。かかるモジュールは、ベース400と、ベースに固定された側壁440を有している。ベース400は、アーム部位311の先端の端面401に取り付けられている(
図7参照)。アーム部位4cは、一般に403で示されている。アーム部位4cは、
図2の軸307に対応する軸402を中心としてベース400に対して回転可能である。そのため、アーム部位4cは、軸402を中心に側壁440とアーム部位4cの間に回転ジョイントを規定するベアリング430,431によって側壁440に取り付けられている。
【0110】
アーム部位4cは、その内部コンポーネントを収容するハウジング404を有している。これらのコンポーネントは、回路基板405とモータ406,407を含んでいる。モータ406,407は、ハウジング404に対して回転不能に固定されている。ハウジング404は、ベアリング430,431によってベース400に対して自由に回転自在とされている。溝408は、回路基板250から回路基板405まで走る(図示しない)通信ケーブルを収容するために、モジュールの内部を走っている。かかる通信ケーブルは信号を搬送しており、かかる信号が回路基板405のエンコーダ/デコーダによって復号化されたときに、かかる信号によってモータ406,407の動作を制御するための制御信号が出される。
【0111】
モータ406は、アーム部位311に対するアーム部位4cの回転を駆動する。したがって、モータ406は、ベース400に対するハウジング404の回転を駆動する。ベース400は、中央のボス410を有している。
【0112】
図9および
図10に関連して説明したタイプのトルクセンサは一般に、ボス410に取り付けられている。かかるトルクセンサは、ベース411とねじれチューブ412と径方向に延びるヘッド413を備える一体部材を有している。トルクセンサのベース411は、ベース400のボス410に固定されている。
図9および
図10のトルクセンサと同様に、スリーブ421は、トルクセンサを剪断力から保護すると共に、周囲のコンポーネント、即ちベース400とトルクセンサの間の摩擦を低減するために、トルクセンサのねじれチューブの周りに延び出している。
【0113】
内歯ギア420は、トルクセンサのヘッド413に固定されている。モータ406は、ピニオンギア415を有するシャフト414を駆動している。ピニオンギア415は、内歯ギア420に係合している。したがって、モータ406が操作されると、ピニオンギア415が回転駆動され、これによりモータ406がその一部を構成するアーム部位4cを軸402周りに回転する。結果として生じる軸402周りのトルクは、トルクセンサのねじれチューブ412を介してベース400に伝達され、ねじれチューブに取り付けられた歪みゲージによってトルクが測定されることを可能にする。
【0114】
器具に対するアタッチメント用のインターフェース8が、
図14において示されている。モータ407のシャフト440は、器具に駆動を提供するためのインターフェースにおいて露出している。
【0115】
トルクセンサ411,412,413からのトルクデータは、符号化のためにアーム部位311の回路基板250に渡される。アーム部位4cの回転位置は、アーム部位4cに携帯されたセンサ445により検知可能であり、かかるセンサ445は、ハウジング404の内部に取り付けられたリング446,447上の磁極間の遷移を検出する。センサ445からのデータは、符号化のためにアーム部位4cの回路基板405に渡される。
【0116】
ジョイント102,103周りの回転を駆動するモータは、アーム部位310においてそれらのジョイントの近位側に取り付けられている。上述したように、これにより、アームの先端寄りの重量を回避して、重量分布を改善することができる。これに対し、アーム部位4cの回転を駆動するモータは、アーム部位311よりむしろアーム部位4cに取り付けられている。このことは、モータ406をより遠位に取り付ける必要があるため不利となる可能性があるが、これによりアーム部位311をとりわけコンパクトにできることが判明した。モータ406は、器具に駆動を提供するモータ(例えば、407)と平行に、すなわち軸402に垂直な共通の平面を横切るように、アーム部位4c内にパッケージされ得る。このことは、アーム部位4c内へのモータ406の組み込みが、アーム部位4cを実質的に長くする必要がないことを意味している。
【0117】
歯付ギアの代わりに、ジョイントの駆動は、摩擦手段によって行ってもよい。
【0118】
出願人はこれによって、ここに記載の分離した各個別の特徴および2つ以上のそのような特徴の任意の組み合わせを開示しており、そのような特徴または特徴の組み合わせが当業者の共通の一般的な知識に照らして全体として本明細書に基づいて実施されることが可能な程度に開示されている。なお、そのような特徴または特徴の組合せが本明細書に開示される任意の問題を解決するかどうかは関係がなく、またかかる具体的記載が特許請求の範囲を限定するものでもない。出願人は、本発明の態様は、このような個々の特徴または特徴の組み合わせから成ってもよいことを示している。以上の説明に鑑みて、種々の改変が本発明の範囲内でなされ得ることは当業者にとって明らかであろう。