(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6960963
(24)【登録日】2021年10月14日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】太陽発電ユニット及びそのシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 31/054 20140101AFI20211025BHJP
H01L 31/0232 20140101ALI20211025BHJP
H02S 30/10 20140101ALI20211025BHJP
H02S 40/22 20140101ALI20211025BHJP
【FI】
H01L31/04 620
H01L31/02 C
H02S30/10
H02S40/22
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-123198(P2019-123198)
(22)【出願日】2019年7月1日
(65)【公開番号】特開2020-10032(P2020-10032A)
(43)【公開日】2020年1月16日
【審査請求日】2019年7月1日
(31)【優先権主張番号】62/692,971
(32)【優先日】2018年7月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10-2019-0010070
(32)【優先日】2019年1月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519239665
【氏名又は名称】▲裴▼ 錫晩
【氏名又は名称原語表記】BAE Suk Man
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】特許業務法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲裴▼ 錫晩
【審査官】
原 俊文
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−106684(JP,A)
【文献】
特開平10−150215(JP,A)
【文献】
米国特許第04687880(US,A)
【文献】
特開2013−149879(JP,A)
【文献】
特開平04−111475(JP,A)
【文献】
特開2013−214643(JP,A)
【文献】
特開2018−007437(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第101162879(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0034144(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0229939(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02−31/078
H02S 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアとコアを覆うクラッドを含むことで、前記クラッドにコアの面が外部に露出されている出光ウィンドウが形成されている出光領域と、前記出光領域に光波を案内する光案内領域と、が設けられている少なくとも1つの光ファイバと、
前記光ファイバが位置する内部空間を有するチューブタイプのハウジングと、
前記ハウジング内部の少なくとも一側に設けられ、前記光ファイバの出光領域から入射する光波によって発電を行うソーラーパネルを含む発電部と、を含み、
前記出光ウィンドウは、前記光ファイバの外周面に長さ方向にスパイラル状に連続または不連続に形成されるグルーブによって設けられていることを特徴とする太陽光発電ユニット。
【請求項2】
前記ハウジングは、四角形、多角形、円形、楕円形のうちいずれか1つの縦断面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記内部空間を形成する所定数の壁体を有し、
前記ハウジングの内部空間の中央領域に、前記光ファイバが位置し、
前記所定数の壁体のうち少なくとも一つに、前記ソーラーパネルが形成または設置されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項4】
前記ハウジングの壁体には、前記内部空間に位置する光ファイバを支持するリブが、1またはそれ以上突設されていることを特徴とする請求項3に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記光ファイバを取り囲む所定数の壁体を有し、
前記内部空間において、前記壁体間の所定数のコーナーのうち少なくともいずれか一つに、前記光ファイバが位置し、
前記所定数の壁体のうち少なくとも一つに、前記光ファイバの出光領域からの光が入射するソーラーパネルが形成または設置されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項6】
前記ハウジングの内部空間を取り囲む前記チューブ形態のハウジングの内部空間は、波状にしわが寄る形態の内壁を有し、
前記内壁にソーラーパネルが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項7】
前記ハウジングの内壁には、光ファイバを支持するリブが形成されており、
前記ハウジングの内壁と、リブとに、ソーラーパネルが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項8】
前記ハウジングは、波状にしわが寄る形態の内壁を有し、
前記内壁には、前記ソーラーパネルが形成されており、前記光ファイバは、前記内壁から離隔されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項9】
前記ハウジングの内部空間は、エンドキャップによって外部と隔離され、気密状態または真空状態を維持することを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電ユニット。
【請求項10】
請求項1に記載の太陽光発電ユニットが所定数集積されている太陽発電構造体と、
前記光ファイバの光案内領域に、太陽光を収斂し、前記太陽発電ユニットに光波を供給する光学構造体と、を含む太陽光発電システム。
【請求項11】
前記所定数の太陽発電ユニットからの光ファイバの光案内部が、1またはそれ以上の束(グループ)に集積され、1またはそれ以上のグループの光ファイバの鏡面は、1つの光入射面を形成することを特徴とする請求項10に記載の太陽光発電システム。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記内部空間を形成する所定数の壁体を有し、
前記ハウジングの内部空間の中央領域に、前記光ファイバが位置し、
前記所定数の壁体のうち少なくとも一つに、前記ソーラーパネルが形成または設置されていることを特徴とする請求項10に記載の太陽光発電システム。
【請求項13】
前記ハウジングの壁体には、前記内部空間に位置する光ファイバを支持するリブが、1またはそれ以上突設されていることを特徴とする請求項11に記載の太陽光発電システム。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記光ファイバを取り囲む所定数の壁体を有し、
前記内部空間において、前記壁体間の所定数のコーナーのうち少なくともいずれか一つに、前記光ファイバが位置し、
前記所定数の壁体のうち少なくとも一つに、前記光ファイバからの光が入射されるソーラーパネルが形成または設置されていることを特徴とする請求項13に記載の太陽光発電システム。
【請求項15】
前記ハウジングの内部空間は、エンドキャップによって外部と隔離され、気密状態または真空状態を維持することを特徴とする請求項12に記載の太陽光発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽発電ユニット及びそのシステムに係り、高集積大容量化が可能な太陽発電油ユニット及びそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
無限エネルギー源である太陽光を利用する太陽光発電は、高エネルギーの太陽光が入射する構造物に、ソーラーセル(solar cell)が多数設けられたパネルまたはシートを利用する。そのような太陽光発電システムは、光電変換効率が高くなく、従って、大容量発電のためには、非常に広い設置地域が要求される。
【0003】
太陽光は、非常に広い範囲の波長領域を有しているが、400〜700nm範囲の可視光線領域を含む。そのような太陽は、波長帯域別に、強度が一定していない。現在、太陽光発電に普遍的に使用される高純度の結晶シリコン系のソーラーパネルは、500〜850nmの波長領域に対してのみ90%ほど吸収し、それ以外の波長については、効率が低いか、あるいはほとんど吸収することができない。
【0004】
太陽光発電システムのソーラーパネルユニットは、太陽光をソーラーパネルの平面に直接到逹させ、ソーラーパネルを直接照光するする直下方式と、ソーラーパネルに、反射鏡または集光レンズなどを活用する集光方式とに分けられる。建物屋上や地上に設置する太陽光発電施設は、直下方式が主に適用されるが、それは、レンズや鏡を利用する集光方式に比べ、効率が落ちる。そのような直下方式の欠点を補う集光方式は、複雑な光学構造、及びそれを支持する構造体を含まなければならない。従って、それら従来方式の製造コスト高く、また高集光によるソーラーパネルの寿命短縮を避けることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、制限された狭い面積の空間においても、大容量発電が可能な太陽発電ユニット(solar power generation unit)、及びそれを適用する太陽発電システム(solar generation system)を提供することである。
【0006】
具体的には、本発明が解決しようとする課題は、大量集積(massive integration)が可能であるバー形態(bar type)の太陽発電ユニットと、それを適用する太陽発電システムとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1またはそれ以上の実施形態(one or more embodiments)によれば、
太陽光発電ユニットは、
出光ウィンドウ(light output window)が形成されている出光領域(light output region)と、前記出光領域に光波を案内する光案内領域(light guide region)と、が設けられている少なくとも1つの光ファイバと、
前記光ファイバが位置する内部空間を有するチューブタイプのハウジングと、
前記ハウジング内部の少なくとも一側に設けられ、前記光ファイバの出光領域から入射する光波によって発電を行うソーラーパネルを含む発電部(power generation part)と、を含む。
【0008】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングは、四角形、多角形、円形、楕円形のうちいずれか1つの断面形状を有することができる。
【0009】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングは、前記内部空間を形成する多数の壁体を有し、前記ハウジングの内部空間の中央領域に、前記光ファイバが位置し、前記多数壁体のうち少なくとも一つに、前記ソーラーパネルが形成されるか、あるいは設置されてもよい。
【0010】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記出光ウィンドウは、前記光ファイバの外周面にスパイラル状に形成される連続していたり連続していなかったりするグルーブによっても設けられる。
【0011】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングは、前記光ファイバを取り囲む多数の壁体を有し、前記内部空間において、前記壁体間の多数のコーナーのうち少なくともいずれか一つに、前記光ファイバが位置し、前記多数壁体のうち少なくとも一つに、前記光ファイバの出光領域からの光が入射するソーラーパネルが形成されるか、あるいは設置されてもよい。
【0012】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングの内部空間を取り囲む前記チューブ形態のハウジングの内部空間は、波状にしわが寄る形態の内壁を有し、前記内壁にソーラーパネルが形成されてもよい。
【0013】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングの内壁には、光ファイバを支持するリブが形成され、前記ハウジングの内壁と、リブとに、ソーラーパネルが形成されてもよい。
【0014】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングは、波状にしわが寄る形態の内壁を有し、前記内壁には、前記ソーラーパネルが形成されており、前記光ファイバは、前記内壁から離隔されてもいる。
【0015】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記ハウジングの内部空間は、エンドキャップによって外部と隔離され、気密(air tightly)状態または真空状態を維持することができる。
【0016】
1またはそれ以上の実施形態によれば、太陽発電システムは、
出光ウィンドウが形成されている出光領域と、前記出光領域に光波を案内する光案内領域と、が設けられている少なくとも1つの光ファイバ;前記少なくとも1つの光ファイバの出光領域を覆い包む空間を有するチューブタイプのハウジング;及び前記ハウジング内部の少なくとも一側に設けられ、前記光ファイバの出光領域から入射する光波によって発電を行うソーラーパネルを含む発電部;を多数含む太陽発電ユニット:並びに
前記光ファイバの光案内領域に太陽光を収斂(converge)し、前記太陽発電ユニットに光波を供給する光学構造体:を含む。
【0017】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記多数発電ユニットからの光ファイバの光案内部が、1またはそれ以上の束(グループ)に集積され、1またはそれ以上のグループの光ファイバの鏡面は、1つの光入射面を形成することができる。
【0018】
1またはそれ以上の実施形態によれば、前記光学構造体は、前記太陽発電ユニットの光ファイバ端部に光波を集束する集光レンズを含んでもよい。
【発明の効果】
【0019】
1またはその以上の実施形態によれば、円形柱、四角柱または多角柱の形態の太陽光発電ユニット及びそのシステムが提供され、該発電ユニットは、1またはそれ以上の光ファイバが位置する1つの空間周囲にソーラーパネルが配置された構造を有し、そのようなバー(bar)形態の太陽光発電ユニットは、多数立体的に集積が可能であり、狭い空間において、大容量発電が可能であり、光入射面を除いた発電システムの本体は、室内設置が可能であり、そのような太陽光発電ユニットによれば、移動性を高め、コストと設置面積とを顕著に低減させながらも、大容量の太陽光発電所及び中小型発電システムを一般に普及することができ、特に、従来の太陽光発電所を設置するとき、狭くない面積を確保するために生じる環境破壊と、周辺環境変化による寿命低下による管理コスト上昇を革新的に改善することができ、さらには、家庭用太陽光電気、敷地確保が困難な地域での太陽光発電、宇宙工学、大型船舶、電気自動車、携帯用電気製品のような応用分野に広範囲に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】模範的一実施形態により、1つの光ファイバ、とそれを取り囲む多数のソーラーパネルとによる発電システムの概念を示す斜視図である。
【
図2】光ファイバとソーラーパネルとの関係を示す
図1のII−II線断面図である。
【
図3】光案内領域R
iから、前記光ファイバのコアに対する光波の入射、及び出光領域の出光ウィンドウを介した光波の進行(放出)について説明する斜視図である。
【
図4】
図3に図示された光ファイバの縦断面図である。
【
図5】
図3に図示された光ファイバの横断面図である。
【
図6】一実施形態による、クラッドによって形成されるスパイラル出光部を有する光ファイバを例示する図面である。
【
図7】具体化された一実施形態による四角バー(bar)形態の太陽光発電ユニットを概略的に図示する図面である。
【
図10】他の実施形態による、複数の光ファイバがハウジング内部に設置された太陽光発電ユニットの部分的な構造を示す図面である。
【
図11】
図10に図示された太陽光発電ユニットに適用される光ファイバを例示する図面である。
【
図12】ハウジング内部空間での光ファイバからの出光方向を例示する図面である。
【
図13】他の実施形態による、太陽光発電ユニットの概略的ハウジング内部構造を立体的に示す図面である。
【
図15】他の実施形態による、太陽光発電ユニットのハウジングの構造を概略的に例示する図面である。
【
図16】多数の太陽光発電ユニットによる、発電システムの太陽発電構造体を概略的に図示する図面である。
【
図17】
図16に図示された太陽発電構造体の下部を部分的に図示する図面である。
【
図18】模範的実施形態による太陽発電システムの概略的構成を例示する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照し、本発明概念の望ましい実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明概念の実施形態は、さまざまに異なる形態に変形され、本発明概念の範囲は、以下で詳述する実施形態によって限定されると解釈されるものではない。本発明概念の実施形態は、当業界で当業者に、本発明概念についてさらに完全に説明するために提供されるものであると解釈されることが望ましい。同一符号は、始終同一要素を意味する。さらに、図面における多様な要素と領域は、概略的に示されている。従って、本発明概念は、添付図面に描かれた相対的な大きさや間隔によって制限されるものではない。
【0022】
第1、第2というような用語は、多様な構成要素についての説明に使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明概念の権利範囲を外れずに、第1構成要素は、第2構成要素とも命名され、反対に、第2構成要素は、第1構成要素とも命名される。
【0023】
本出願で使用された用語は、ただ、特定実施形態についての説明に使用されたものであり、本発明概念を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」というような表現は、明細書に記載された特徴、個数、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、個数、動作、構成要素、部分品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されなければならない。
【0024】
異なって定義されない限り、ここで使用される全ての用語は、技術用語と科学用語とを含み、本発明概念が属する技術分野において当業者が共通して理解しているところと同一意味を有する。また、一般的に使用される、事前に定義されたような用語は、関連技術の脈絡において、それらが意味するところと一貫した意味を有すると解釈されるものであり、ここで明示上に定義しない限り、過度に形式的な意味に解釈されるものではないと理解されるのである。
【0025】
ある実施形態が他に具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なっても遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時にも遂行され、説明される順序と反対の順序にも遂行される。
【0026】
添付図面において、例えば、製造技術及び/または公差により、図示された形状の変形が予想される。従って、本発明の実施形態は、本明細書に図示された領域の特定形状に制限されると解釈されるものではなく、例えば、製造過程でもたらされる形状の変化を含むものである。ここで使用される全ての用語「及び/または」は、言及された構成要素のそれぞれ、及び1以上の全ての組み合わせを含む。また、本明細書で使用される用語「基板」は、基板そのもの、または基板、及びその表面に形成された所定の層または膜などを含む積層構造体をも意味する。また、本明細書において、「基板の表面」というのは、基板それ自体の露出表面、または基板上に形成された所定の層または膜のような外側表面をも意味する。また、「上部」や「上」と記載されたものは、接触して真上にあるものだけではなく、非接触で上にあるものも含んでもよい。
【0027】
以下で説明される模範的実施形態に適用される発電部のソーラーパネルまたはソーラーセルは、特定構造に制限されるものではない。すなわち、1またはそれ以上の実施形態に適用されるソーラーパネルは、光波によって電気を発生するいかなる形態の光電変換装置または光電変換素子によっても代替可能である。
【0028】
望ましい実施形態によれば、発電部は、固い材質の基板を含むソリッドソーラーパネル、または可撓性基板を含むフレキシブルソーラーパネルを含んでもよい。他の実施形態によれば、該発電部は、有機高分子または無機半導体のソーラーセルを含んでもよい。さらに他の実施形態によれば、該発電部は、非晶質または多結晶のシリコン系ソーラーパネルを含んでもよい。1またはそれ以上の実施形態によれば、前記発電部は、可撓性金属上または無機フィルム上の基板上に形成される有機高分子または無機化合物の光電変換物質を含んでもよい。1またはそれ以上の実施形態によれば、前記発電部は、ペロブスカイトソーラーパネルまたは染料感応型ソーラーパネルを含んでもよい。1またはそれ以上の実施形態によれば、前記発電部は、前記ハウジングの内壁に直接形成される光電変換構造物を含んでもよいが、以下の説明で言及されるソーラーパネルまたはソーラーセルは、前述のような特定構造に限られるものではないということは言うまでもない。
【0029】
図1は、模範的一実施形態により、1つの光ファイバと、それを取り囲む多数のソーラーパネルとによる発電システムの概念を示す斜視図であり、
図2は、光ファイバとソーラーパネルとの関係を示す
図1のII−II線断面図である。
【0030】
図1,2を参照すれば、光ファイバ11の出光領域R
oの外周面に、光波1が通過する出光ウィンドウ11cが多数形成されており、光ファイバ11の周囲に、多数ソーラーパネル30による発電部が配置される。ここで、ソーラーパネル30により、部分的または全体的に取り囲まれた光ファイバの一部分が、出光部または出光領域R
oに該当し、光波1が注入される部分は、光案内部または光案内領域R
i該当する。
【0031】
光波1は、光ファイバ11のコア11aを介して光案内領域R
iに注入され、出光領域R
oにおいて、コア11aを進んだ光波1の一部が、コア11aを覆っているクラッド11bに形成される出光ウィンドウ11cを通過する。
【0032】
前記出光領域R
oの出光ウィンドウ11cは、クラッド11bの部分的除去によって形成され、その底に、コア11aが露出されている。本実施形態においては、4方向に配置された4つのソーラーパネル30に対応し、前記光ファイバ11の出光ウィンドウ11cは、放射状4方向に形成される。
【0033】
前記ソーラーパネル30は、光ファイバ11の出光ウィンドウ11cからの光波進路上に配置される。ソーラーパネル30は、その個数に制限がなく、異なる実施形態により、二つ、三つまたは四つ、さらにはそれ以上が設けられ、光ファイバ11の出光領域R
oが部分的または全体的に、前記ソーラーパネル30によって取り囲まれる。また、模範的他の実施形態によれば、前記ソーラーパネル30は、前記光ファイバ11を取り囲む多数の壁体12aを有する四角柱形状または多角柱形状のハウジング12の内部にも設置される。
【0034】
前記光ファイバ11は、ハウジング12、またはその内側の多数ソーラーパネル30によって設けられる内部空間に設置され、全てのソーラーパネル30に光波1を供給する。
【0035】
図3は、光案内領域R
iにおいて、前記光ファイバ11のコア11aへの光波1入射、及び出光領域R
oの、出光ウィンドウ11cを介した光波の進行(放出)について説明する斜視図であり、
図4は、光ファイバ11の縦断面図であり、
図5は、光ファイバ11の横断面図である。
【0036】
図3、
図4及び
図5を参照すれば、光波1が進むコア11aが、クラッド11bに覆われている。クラッド11bは、界面反射を介して、光波1をコア11a内に閉じこめ、光波がコア11a内部を進むように案内する。出光領域R
oにおいて、クラッド11bに形成される出光ウィンドウ11cの下部または底には、コア11aの表面が露出されており、従って、この部分には、コア11aを進んだ光波1一部が、それを介して外部に抜け出す。
【0037】
図6は、クラッド11bによって形成されるスパイラル出光部11dを有する光ファイバ11を例示する。前記スパイラル状出光部11dは、光ファイバ11の外周面を回りながら、スパイラル状に形成されるグルーブ(groove)によっても形成される。このグルーブは、光ファイバ外周面全体に連続されるように形成されるか、あるいは部分的に断絶され、クラッド11bに非連続的にも形成される。しかし、多様な実施形態は、クラッド11bに形成される特定の構造や形態の出光ウィンドウにより、技術的に制限されないということは言うまでもない。
【0038】
図7は、さらに具体化された一実施形態による四角バー(bar)形態の太陽光発電ユニットを概略的に図示する。
【0039】
図7に図示された太陽光発電ユニット10は、光ファイバ11の出光領域R
oが内蔵される内部空間を形成する多数の壁体12aを有するハウジング12を含む。前記ハウジング12の内部には、
図1及び
図2の説明で言及されたように、光ファイバ11の出光領域R
oを部分的または全体的に取り囲む1またはそれ以上のソーラーパネル30が配置される。
【0040】
前記ハウジング12の両端には、シーリング部材またはエンドキャップ13,14が結合されており、一側エンドキャップ13を光ファイバ11が貫通する。前記エンドキャップ13,14により、ハウジング12の内部空間は、外部と隔離され、真空状態でもある。真空状態のハウジング12の内部空間は、湿気や異物などによる光の散乱または吸収を防止し、発電のための光利用効率を高める。
【0041】
図8は、
図7のVIII−VIII線断面図であり、
図9は、
図8の断面図を立体的に示す。
【0042】
図7、
図8及び
図9に図示されているように、ハウジング12は、四角断面を有する四角バーの形態を有し、その中央に、光ファイバ11の出光領域R
oが位置する。そして、ハウジング内部の4つのコーナーから、その内部中心に向かう対角線方向のリブ(rib)12bが所定距離延長され、ハウジング内部中心に設けられる光ファイバ11を支持する。そして、ハウジング12内部の4個の壁体12aの内面それぞれに、ソーラーパネル30が設置される。
【0043】
前記ソーラーパネル30は、特定の物質や構造によって限定されるものではなく、別途の基板に形成される完成体の状態で、前記ハウジング12の内壁にも設置され、他の実施形態によれば、前記ハウジング12の内壁自体に、光電変換物質膜、及びその両側の電極コーティングによっても形成される。
【0044】
図10は、他の実施形態による、複数の光ファイバがハウジング内部に設置された太陽光発電ユニットの部分的な構造を示し、
図11は、
図10に図示された太陽光発電ユニットに適用される光ファイバを例示し、
図12は、ハウジング内の光ファイバからの出光方向を例示する。
【0045】
図10を参照すれば、四角中空バー状のハウジング12内壁に、ソーラーパネル30が設置されたり形成されたりする。そして、ハウジング12内側の4コーナーには、光ファイバ11が設置される。この構造においては、
図11に図示されているように、一方向だけに光波が出射される出光ウィンドウ11cが形成されている光ファイバ11が適用される。このとき、
図12に図示されているように、光ファイバ11は、出光方向(矢印)が、ハウジング12内部空間を向かうようにし、このとき、出光方向を、内部中心(実線矢印)、またはそこから外れ、対向側2つのソーラーパネルのうちいずれか一つに向かうるように(点線矢印)配向させることができる。
【0046】
図13は、他の実施形態による太陽光発電ユニットの概略的ハウジング内部構造を立体的に示し、
図14は、
図13のXIV−XIV線断面図である。
【0047】
図13及び
図14を参照すれば、ハウジング15は、円形または楕円形のパイプまたはチューブの形態を有しており、その内部中心に、ハウジング15の内壁から、その中心方向に延長される多数のリブ15aによって支持される光ファイバ11が位置し、ハウジング15の内面に、ソーラーパネル33が付着されたり形成されたりしている。前記ソーラーパネル30は、前記ハウジング15内壁自体に、光電変換物質及び電極を含む積層構造体であり、内壁に直接形成され、他の実施形態によれば、可撓性フィルムをベースにする可撓性ソーラーパネルでも代替される。そのような実施形態においては、光ファイバ11からの、ソーラーパネル部分別光波の進行距離の差が、前述の実施形態の四角形ハウジングの太陽光発電ユニットでの進行距離差に比べて小さい。
【0048】
図15は、他の実施形態による太陽光発電ユニットのハウジングの構造を概略的に例示する。本実施形態でのハウジング16は、中空円柱形状を有し、その内部には、波状にしわが寄る形態の内壁16aが形成されている。従って、ハウジング断面においてハウジング内部空間は、しわが寄る波状、または星状を有する。そのような構造によれば、波状内壁16aは、大きく拡張された面積を有するようになる。
【0049】
そのようなしわが寄る内壁16aには、太陽発電のための光電変換構造物が積層形成され、その内部には、前述の多くの形態の光ファイバが、1またはそれ以上設置される。
【0050】
また、しわ内壁の突出部は、内部空間中心領域に位置する光ファイバを支持することができる。
【0051】
図16は、多数の太陽光発電ユニットによる、発電システムの太陽発電構造体を概略的に図示し、
図17は、
図16に図示された太陽発電構造体の下部を部分的に図示する。
【0052】
図16及び
図17を参照すれば、一方向(図面において、上下)に整列された太陽光発電ユニット10が、1つの平面上に二次元的に多数密集配列されている。太陽光発電ユニット10は、四角チューブ形態のハウジング12と、ハウジング12内部に、その一側の出光領域R
oが位置する光ファイバと、を具備する。そのような太陽光発電ユニット10は、2つの方向に多数密集され、大規模の太陽発電構造体40を具現する。
【0053】
図16に図示された太陽発電構造体において、その上部に設けられた無数の光ファイバ11の光案内領域R
iは1、または複数のまとまりで束(バンドル)化され、各バンドルごとに、太陽光を光学システムによって収斂させる。
【0054】
図18は、
図16、17に図示された太陽発電構造体が適用される発電システムの概略的構成図である。
【0055】
図18に図示されているように、
図16に図示された太陽発電構造体40の外部光ファイバ、すなわち、光ファイバの光案内部R
iの先端部を一つにまとめ、多数光ファイバの単面(facet)の集積による1つの共通した光入射面または光入射部41を形成し、そこに太陽光を、光入射部41に収斂させる光学システム50を設置する。
【0056】
前述のような模範的実施形態において、太陽光発電ユニットのソーラーパネルは、周知のペロブスカイトソーラーパネルまたはペロブスカイトソーラーセルを適用することができる。ペロブスカイトソーラーパネルまたはペロブスカイトソーラーセルは、ペロブスカイト構造化合物を含む。
【0057】
本開示において、特定の実施形態について図示して説明したが、特許請求の範囲によって提供される本発明の精神や分野を外れない限度内において、本発明が多様に改良されたり変化されたりするということは、当業界で当業者であるならば、容易に理解することができるであろうということを明らかにする。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の、太陽発電ユニット及びそのシステムは、例えば、エネルギー関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 光波
10 発電ユニット
11 光ファイバ
11a コア
11b クラッド
11c 出光ウィンドウ
11d スパイラル型出光部
12,16 ハウジング
12a 壁体
13,14 エンドキャップ
15a リブ
16a 内壁
30,33 ソーラーパネル
40 太陽発電構造体
41 光入射部
50 光学システム