【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施例は、連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期制御システムに基づく同期制御方法を提供し、従来の油圧4同期モーターに基づく油圧シリンダー同期制御方法、または独立したPIコントローラ及び比例制御弁に基づく汎用の駆動・従動油圧シリンダーの同期制御方法における同期制御精度が、油圧システムのリーク(例えば、油圧シリンダーの内部リーク)、油圧部品のバラツキのある製造精度、不均一な負荷などの要素による影響を受けやすいという問題を解決することを目的とする。
【0004】
本発明の実施例は、連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期制御システムに基づく同期制御方法を提供し、この方法は以下のステップを含む。
【0005】
すなわち、連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期制御システムに基づく同期制御方法であって、前記システムは、連続鋳造用タンディッシュ昇降用駆動油圧シリンダーの同期制御サブシステムおよび連続鋳造用タンディッシュ昇降用従動油圧シリンダーの同期制御サブシステムを含み、前記連続鋳造用タンディッシュ昇降用駆動油圧シリンダーの同期制御サブシステムは、機能ブロックのLZSTC01〜LZSTC11およびLZSTC24〜LZSTC26で構成される駆動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC19〜LZSTC23およびLZSTC51〜LZSTC60で構成される駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットと、機能ブロックのLZSTC44〜LZSTC46で構成される駆動・従動油圧シリンダーの故障割り込み制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC12〜LZSTC15、LZSTC27〜LZSTC30、LZSTC34〜LZSTC38およびLZSTC43で構成される駆動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC16〜LZSTC18、LZSTC31〜LZSTC33、LZSTC39〜LZSTC43およびLZSTC48〜LZSTC50で構成される駆動油圧シリンダーの位置自動保持制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC47およびLZSTC61〜LZSTC63、LZSTC67で構成される駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットと、を含んでおり、前記連続鋳造用タンディッシュ昇降用従動油圧シリンダーの同期制御サブシステムは、機能ブロックのLZSTC100、LZSTC101およびLZSTC104で構成される従動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC116〜LZSTC120およびLZSTC121〜LZSTC130で構成される従動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットと、機能ブロックのLZSTC102、LZSTC103、LZSTC105〜LZSTC108、LZSTC134〜LZSTC136およびLZSTC138で構成される従動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC110〜LZSTC115、LZSTC131〜LZSTC133、LZSTC137およびLZSTC138で構成される従動油圧シリンダーの位置自動保持制御ユニットと、機能ブロックのLZSTC139〜LZSTC142、LZSTC146で構成される従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットと、を含んでおり、駆動油圧シリンダーと従動油圧シリンダーの同期上昇または下降移動を実現するために、前記連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期制御システムに基づく連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期制御方法は、連続鋳造用タンディッシュ昇降用駆動油圧シリンダーの同期制御方法および連続鋳造用タンディッシュ昇降用従動油圧シリンダーの同期制御方法を含むことを特徴とする。
【0006】
そのうち、前記連続鋳造用タンディッシュ昇降用駆動油圧シリンダーの同期制御方法は、以下のステップを含む。
【0007】
すなわち、A1、連続鋳造用タンディッシュが下降移動する時、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットは、駆動油圧シリンダーの位置値と各従動油圧シリンダーの位置値との差の最小値ΔSms.b.minを取得し、ΔSms.b.minの数値(値)が設定された最大許容位置偏差の負の値以下である場合、駆動油圧シリンダーは、駆動油圧シリンダーと最も遅く下降する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差値が設定された最大許容位置偏差の負の値より大きくなるまで下降を停止し、連続鋳造用タンディッシュの上昇移動中に、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットは、駆動油圧シリンダーの実位置値と各従動油圧シリンダーの実位置値との差の最大値ΔSms.f.maxを取得し、ΔSms.f.maxの数値が設定された最大許容位置偏差の正の値以上である場合、駆動油圧シリンダーは、駆動油圧シリンダーと最も遅く上昇する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差値が設定された最大許容位置偏差の正の値より小さくなるまで上昇を停止し、
A2、連続鋳造用タンディッシュの上昇または下降移動中に、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsが設定された範囲を超えた場合、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットは、駆動・従動油圧シリンダーの間の位置偏差値ΔSmsが再び設定範囲内になるまで、駆動油圧シリンダーの移動速度を補正し、
駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットは、駆動油圧シリンダーの速度補正サブユニットおよび駆動油圧シリンダーの同期偏差高速補正サブユニットを含み、
連続鋳造用タンディッシュが下降移動する時、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsが第1の設定範囲を超えた場合、駆動油圧シリンダーの速度補正サブユニットは、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsを反転してから駆動油圧シリンダーの下降同期位置偏差速度補正係数を掛けたもの、を駆動油圧シリンダーの速度補正値とし、連続鋳造用タンディッシュが上昇移動する時、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsが第1の設定範囲を超えた場合、駆動油圧シリンダーの速度補正サブユニットは、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsを反転してから駆動油圧シリンダー上昇同期位置偏差速度補正係数を掛けたもの、を駆動油圧シリンダーの速度補正値とし、
連続鋳造用タンディッシュが下降または上昇移動する時、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsが第2の設定範囲を超えた場合、駆動油圧シリンダーの同期偏差高速補正サブユニットは、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsと反対方向の駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正値を駆動油圧シリンダーの速度補正値とし、
A3、連続鋳造用タンディッシュの昇降用油圧制御システムにおいて、タンディッシュ昇降用駆動またはいずれかの従動油圧シリンダーの変位センサの故障、油圧システムの故障、連続鋳造用タンディッシュの昇降作動禁止および緊急停止が発生する場合、駆動・従動油圧シリンダーの故障割り込み制御ユニットは、駆動/従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットの出力を閉鎖するように制御し、駆動・従動油圧シリンダー比例弁の制御電圧を常にゼロにし、つまり、駆動・従動油圧シリンダーの昇降制御が閉鎖されるようになり、
A4、連続鋳造用タンディッシュの昇降用油圧制御システムがタンディッシュ昇降手動連動モードまたはタンディッシュ昇降手動/自動連動モードにある場合、連続鋳造用タンディッシュの手動下降指示が出される間に、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsが設定された最大許容位置偏差の負の値より大きく、且つ駆動油圧シリンダーが下降終端位置に位置しない場合、駆動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットは、駆動・従動油圧シリンダーの手動下降速度設定値を駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットに出力するとともに、駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットを解放状態にし、駆動油圧シリンダーと最も遅く下降する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差が設定範囲を超えた場合、駆動油圧シリンダーと最も遅く下降する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差は駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットによって補正され、駆動油圧シリンダーと最も遅く下降する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差が設定された最大許容位置偏差の負の値以下である場合、駆動油圧シリンダーは、両者の位置偏差値が再び設定された最大許容位置偏差の負の値より大きくなるまで下降移動を停止し、連続鋳造用タンディッシュの手動上昇指示が出される間に、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSmsが設定された最大許容位置偏差の正の値より小さく、且つ駆動油圧シリンダーが上昇終端位置に位置しない場合、駆動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットは、駆動・従動油圧シリンダーの手動上昇速度設定値を駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットに出力するとともに、駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットを解放状態にし、駆動油圧シリンダーと最も遅く上昇する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差が設定範囲を超えた場合、駆動油圧シリンダーと最も遅く上昇する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差は駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットによって補正され、駆動油圧シリンダーと最も遅く上昇する従動油圧シリンダーとの間の位置偏差が設定された最大許容位置偏差の正の値以上である場合、駆動油圧シリンダーは、両者の位置偏差値が再び設定された最大許容位置偏差の正の値より小さくなるまで上昇移動を停止し、
A5、連続鋳造用タンディッシュの手動昇降指示の終了時に、連続鋳造用タンディッシュの手動昇降指示の終了後に駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと駆動油圧シリンダーの実位置値との差が設定された位置偏差の正の許容値より大きい場合、駆動油圧シリンダーの位置レギュレーターおよび駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットは解放状態にあり、駆動油圧シリンダーの位置レギュレーターは、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと駆動油圧シリンダーの実位置値との間の差分を小さくするために、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと駆動油圧シリンダーの実位置値との間の差が設定された位置偏差の正の許容値以下になるまで、対応する駆動油圧シリンダーの位置補正速度基準値を出力し、連続鋳造用タンディッシュの手動昇降指示の終了後に駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと駆動油圧シリンダーの実位置値との差が設定された位置偏差の負の許容値より小さい場合、駆動油圧シリンダーの位置レギュレーターおよび駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットは解放状態にあり、駆動油圧シリンダーの位置レギュレーターは、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと駆動油圧シリンダーの実位置値との間の差分を大きくするために、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと駆動油圧シリンダーの実位置値との差が設定された位置偏差の負の許容値以上になるまで、対応する駆動油圧シリンダーの位置補正速度基準値を出力し、
A6、駆動・従動油圧シリンダーに割り込み故障がない場合、駆動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットまたは駆動油圧シリンダーの位置自動保持制御ユニットから駆動油圧シリンダーの昇降速度制御ユニットの解放信号が送信されると、駆動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御サブユニットは、駆動油圧シリンダーが所望の位置に到達し且つ許容された位置偏差範囲内になった後に、その手動同期昇降制御ユニットまたは駆動油圧シリンダーの位置自動保持ユニットから送信された駆動油圧シリンダーの昇降速度制御ユニットのイネーブル信号が閉鎖されるまで、入力された速度設定を対応する駆動油圧シリンダーの比例制御弁の制御電圧に変換して出力する。
【0008】
そして、前記連続鋳造用タンディッシュ昇降用従動油圧シリンダーの制御方法は、以下のステップを含む。
【0009】
すなわち、B1、連続鋳造用タンディッシュが下降移動する時、従動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットは、各従動油圧シリンダーの位置値と駆動油圧シリンダーの位置値との差ΔSsnmを取得し、ΔSsnmの数値が設定された最大許容位置偏差の負の値以下である場合、従動油圧シリンダーは、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された最大許容位置偏差の負の値より大きくなるまで下降を停止し、
連続鋳造用タンディッシュの上昇移動中に、従動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットは、各従動油圧シリンダーの位置値と駆動油圧シリンダーの位置値との差ΔSsnmを取得し、ΔSsnmの数値が設定された最大許容位置偏差の正の値以上である場合、従動油圧シリンダーは、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された最大許容位置偏差の正の値より小さくなるまで上昇を停止し、
B2、連続鋳造用タンディッシュの上昇または下降移動中に、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された範囲を超えた場合、従動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットは、従動油圧シリンダーと駆動油圧シリンダーとの間の位置偏差値ΔSsnmが再び設定範囲内になるまで、従動油圧シリンダーの移動速度を補正し、
従動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットは、従動油圧シリンダーの速度補正サブユニットおよび従動油圧シリンダーの同期偏差高速補正サブユニットを含み、
連続鋳造用タンディッシュが下降移動する時、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが第1の設定範囲を超えた場合、従動油圧シリンダーの速度補正サブユニットは、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmを反転してから従動油圧シリンダーの下降同期位置偏差速度補正係数を掛けたもの、を従動油圧シリンダーの速度補正値とし、連続鋳造用タンディッシュが上昇移動する時、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが第1の設定範囲を超えた場合、従動油圧シリンダーの速度補正サブユニットは、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmを反転してから従動油圧シリンダーの上昇同期位置偏差速度補正係数を掛けたものを、従動油圧シリンダーの速度補正値とし、
連続鋳造用タンディッシュが上昇または下降移動する時、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが第2の設定範囲を超えた場合、従動油圧シリンダーの同期偏差高速補正サブユニットは、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmと反対方向の従動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正値を従動油圧シリンダーの速度補正値とし、
B3、連続鋳造用タンディッシュの昇降用油圧制御システムがタンディッシュ昇降手動連動モードまたはタンディッシュ昇降手動/自動連動モードにある場合、連続鋳造用タンディッシュの手動下降指示が出される間に、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された最大許容位置偏差の負の値より大きく、且つ駆動油圧シリンダーが下降終端位置に位置しない場合、従動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットは、駆動・従動油圧シリンダーの手動下降速度設定値を従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットに出力するとともに、従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットを解放状態にし、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定範囲を超えた場合、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmは駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットによって補正され、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された最大許容位置偏差の負の値以下である場合、従動油圧シリンダーは、両者の位置偏差値が再び設定された最大許容位置偏差の負の値より大きくなるまで下降移動を停止し、また、連続鋳造用タンディッシュの手動上昇指示が出される間に、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された最大許容位置偏差の正の値より小さく、且つ駆動油圧シリンダーが上昇終端位置に位置しない場合、従動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットは、駆動・従動油圧シリンダーの手動上昇速度設定値を従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットに出力するとともに、従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットを解放状態にし、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定範囲を超えた場合、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmは従動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットによって補正され、従動油圧シリンダーの同期位置偏差値ΔSsnmが設定された最大許容位置偏差の正の値以上である場合、従動油圧シリンダーは、両者の位置偏差値が再び設定された最大許容位置偏差の正の値より小さくなるまで上昇移動を停止し、
B4、連続鋳造用タンディッシュの手動昇降指示の終了時に、連続鋳造用タンディッシュの手動昇降指示の終了後に駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと従動油圧シリンダーの実位置値との差が設定された位置偏差の正の許容値より大きい場合、従動油圧シリンダーの位置レギュレーターおよび従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットは解放状態にあり、従動油圧シリンダーの位置レギュレーターは、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと従動油圧シリンダーの実位置値との間の差分を小さくするために、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと従動油圧シリンダーの実位置値との間の差が設定された位置偏差の正の許容値以下になるまで、対応する従動油圧シリンダーの位置補正速度基準値を出力し、連続鋳造用タンディッシュの手動昇降指示の終了後に駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと従動油圧シリンダーの実位置値との差が設定された位置偏差の負の許容値より小さい場合、従動油圧シリンダーの位置レギュレーターおよび従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御ユニットは解放状態にあり、従動油圧シリンダーの位置レギュレーターは、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと従動油圧シリンダーの実位置値との間の差分を大きくするために、駆動・従動油圧シリンダーの位置保持値SZWBZと従動油圧シリンダーの実位置値との差が設定された位置偏差の負の許容値以上になるまで、対応する従動油圧シリンダーの位置補正速度基準値を出力し、
B5、駆動・従動油圧シリンダーに割り込み故障がない場合、従動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットまたは従動油圧シリンダーの位置自動保持制御ユニットから従動油圧シリンダー昇降速度制御ユニットの解放信号が送信されると、従動油圧シリンダーの昇降速度閉ループ制御サブユニットは、従動油圧シリンダーが所望の位置に到達し且つ許容された位置偏差範囲内になった後に、その従動油圧シリンダーの手動同期昇降制御ユニットまたは従動油圧シリンダーの位置自動保持ユニットから送信された従動油圧シリンダーの昇降速度制御ユニットのイネーブル信号が閉鎖されるまで、入力された速度設定を対応する従動油圧シリンダーの比例制御弁の制御電圧に変換して出力する。
【0010】
本発明は、実施例における連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダー同期制御方法であって、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットおよび従動油圧シリンダーの同期位置偏差速度補正ユニットによって設定範囲を超えた駆動・従動油圧シリンダーの間の位置偏差をリアルタイムで補正し、両者の間の偏差が設定された最大許容位置偏差を超えるように増加し続ける場合、駆動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットおよび従動油圧シリンダーの同期位置偏差オーバーラン制御ユニットによって、両者の位置偏差が再び設定された最大許容位置偏差より小さくなるまで、移動速度が速い駆動油圧シリンダーまたは従動油圧シリンダーの移動を停止するように制御し、さらに、駆動油圧シリンダーの位置自動保持制御ユニットおよび従動油圧シリンダーの位置自動保持制御ユニットによって、手動指示なしで駆動・従動油圧シリンダーが位置ずれることを回避し、従って、この連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダー同期制御方法は、連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期移動を実現できるだけでなく、さらに連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーが動作中に高い耐故障性も備え、油圧シリンダーにリークが発生し、油圧部品の製造精度にバラツキがあり、負荷が不均一な場合には、いずれも連続鋳造用タンディッシュ昇降用油圧シリンダーの同期移動を実現することができる。