特許第6961079号(P6961079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961079
(24)【登録日】2021年10月14日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】メタマテリアル及びその作製方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 15/14 20060101AFI20211025BHJP
   H01P 11/00 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   H01Q15/14 Z
   H01P11/00
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-520697(P2020-520697)
(86)(22)【出願日】2018年3月21日
(65)【公表番号】特表2020-526151(P2020-526151A)
(43)【公表日】2020年8月27日
(86)【国際出願番号】CN2018079814
(87)【国際公開番号】WO2019001031
(87)【国際公開日】20190103
【審査請求日】2019年12月25日
(31)【優先権主張番号】201710499174.0
(32)【優先日】2017年6月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519461336
【氏名又は名称】クアンチー インスティテュート オブ アドヴァンスト テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】KUANG−CHI INSTITUTE OF ADVANCED TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ルオペン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ジーヤ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ジュエホイ
(72)【発明者】
【氏名】タン,シン
【審査官】 白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−014723(JP,A)
【文献】 特開2001−077583(JP,A)
【文献】 特表2008−532086(JP,A)
【文献】 特開2007−036154(JP,A)
【文献】 特表2016−519846(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/222658(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第106032329(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第106207480(CN,A)
【文献】 国際公開第2017/059866(WO,A2)
【文献】 Yangbo Xie, et al.,Microwave metamaterials made by fused deposition 3D printing of a highly conductive copper-based filament,Appl. Phys. Lett. 110, 181903 (2017),2017年05月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 15/14
H01P 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタマテリアルの作製方法であって、
a)電磁波吸収剤パウダーと金属電極パウダーの中の少なくとも一種類、及び絶縁基材パウダーを、それぞれ熱可塑性樹脂に入れ、均一に混合し、原料とするステップ、
b)メタマテリアルの微細構造設計により、共押出プロセスで上記原料を微細構造ユニット棒状材料に作製するステップ、並びに
c)微細構造の周期配列方式により、上記微細構造ユニット棒状材料を配列し、押出機に入れ、上記押出機で周期配列のメタマテリアル微細構造に共押出するステップを含む作製方法。
【請求項2】
請求項1記載の作製方法において、
作製方法はステップc)の後には、さらに、
d)ステップc)を繰り返し、設計されたメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに共押出を複数回行うステップを含む。
【請求項3】
請求項2記載の作製方法において、
上記作製方法はステップd)の後には、さらに、
e1)ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片をカッティングし、モールドプレス、静水圧プレス又は接着方式でメタマテリアル微細構造薄片の接合を完成し、インピーダンスマッチングメタマテリアル素地を作製するステップ、並びに
f1)上記インピーダンスマッチングメタマテリアル素地を焼結炉に入れ、バインダー除去−焼結を行い、セラミックマトリックスメタマテリアルの作製を完成するステップを含む。
【請求項4】
請求項2の作製方法において、
上記作製方法はステップd)の後には、さらに、
e2)レーザー切断装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、モールドプレス、真空バッグモールディングの方式により、上記メタマテリアル微細構造薄片を曲面の金型に敷き、共形曲面のメタマテリアル素地を作製するステップ、並びに
f2)対応する上記共形曲面のメタマテリアル素地をそれぞれ焼結炉に入れ、バインダー除去−焼結を行い、曲面セラミックマトリックスメタマテリアルタイルの作製を完成するステップを含む。
【請求項5】
請求項2記載の作製方法において、
上記作製方法はステップd)の後には、さらに、
e3)ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、メタマテリアル高効率電磁波吸収部品を作製するステップを含む。
【請求項6】
請求項1記載の作製方法において、
上記電磁波吸収剤パウダーはカーボン繊維パウダー、炭化ケイ素繊維パウダーや多結晶鉄繊維パウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【請求項7】
請求項1記載の作製方法において、
上記金属電極パウダーはチタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタラムやタングステンパウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【請求項8】
請求項1記載の作製方法において、
上記絶縁基材パウダーはポリイミド、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂やポリメチルメタクリレートパウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【請求項9】
請求項1記載の作製方法において、
上記熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリフォルムアルデヒド、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリ塩化ビニール、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ポリエチレン醇、ポリビニルアセタール、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂やポリカーボネート樹脂のいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【請求項10】
請求項1記載の作製方法において、
上記作製方法は、4×4か5×5により上記微細構造ユニット棒状材料を微細構造の周期配列方式で配列することを含む。
【請求項11】
請求項1記載の作製方法において、
上記電磁波吸収剤パウダー、上記金属電極パウダー上記絶縁基材パウダーの合計質量熱可塑性樹脂の質量比は(0.1〜0.5):1である。
【請求項12】
請求項11記載の作製方法において、
上記電磁波吸収剤パウダー、上記金属電極パウダー、上記絶縁基材パウダーの合計質量と熱可塑性樹脂の質量比は(0.3〜0.4):1である。
【請求項13】
請求項1記載の作製方法において、
上記電磁波吸収剤パウダー、上記金属電極パウダーの合計質量と上記絶縁基材パウダーの質量比は1:4〜4:1である。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の作製方法により得られるメタマテリアル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電磁通信分野に関し、さらに具体的にはメタマテリアル及びその作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メタマテリアルは天然材料の備えていない超常物理的性質を備えている人工複合構造材料であり、周期的に配列される人工微細構造により空間における各ポイントの誘電率と導磁率μを変えることで、メタマテリアル全体に一定の周波数範囲内で一般材料を越える誘電率と導磁率μを持たせる。屈折率nは誘電率と導磁率μの積の開方である。つまり、一般材料の屈折率を越えるメタマテリアルを作製できる。
【0003】
現在、微細構造オーバープリントプロセスで多成分微細構造を作製することが多い。金属微細構造エッチング技術、微細構造スクリーンプリント技術やパラ配位などの技術と結び合わせ、同一基材にメタマテリアルの各成分の微細構造を重ね合わせて作製している。各成分の作製は順繰りに行われ、プロセスが複雑で、且つ錯誤率が相乗して積み重なってしまうので、同方法は最終的な微細構造の歩留まりを下げてしまっている。オーバープリントのパラ配位技術はとても重要だが、複数回のパラ配位により正確度を保証できなくなる。一方、オーバープリント技術においては、各成分は単一のテンプレート(例えばスクリーンプリント)を作る必要があるので、メタマテリアルの反復コストが高くて、周期が長くなってしまう。
【発明の概要】
【0004】
現有技術におけるメタマテリアルの複雑な作製プロセスと高いコストのデメリットに対し、本発明は多成分の一回成形・焼結の新しいメタマテリアル作製プロセスを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の1つの特徴によれば、メタマテリアルの作製方法を提供し、下記ステップを含む。a)電磁波吸収剤パウダーと金属電極パウダーの中の少なくても一種類、及び絶縁基材パウダーをそれぞれ熱可塑性樹脂に入れ、均一に混合し、原料とする。b)メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を共押出プロセスで微細構造ユニット棒状材料に作製する。並びに、c)上記微細構造ユニット棒状材料を微細構造の周期配列方式により配列し、押出機に入れ、上記押出機で周期配列のメタマテリアル微細構造に共押出する。
【0006】
上記作製方法では、上記作製方法はステップc)の後には、さらに下記ステップを含む。d)ステップc)を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに、複数回の共押出を行う。
【0007】
上記作製方法では、上記作製方法はステップd)の後には、さらに下記ステップを含む。e1)ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、モールドプレス、静水圧プレス又は接着方式でメタマテリアル微細構造薄片の接合を完成し、インピーダンスマッチングメタマテリアル素地を作製する。並びに、f1)上記インピーダンスマッチングメタマテリアル素地を焼結炉に入れ、バインダー除去−焼結を行い、セラミックマトリックスメタマテリアルの作製を完成する。
【0008】
上記作製方法では、上記作製方法はステップd)の後には、さらに下記ステップを含む。e2)レーザー切断装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、モールドプレス、真空バッグモールディングの方式により上記メタマテリアル微細構造薄片を曲面の金型に敷き、共形曲面のメタマテリアル素地を作製する。並びにf2)対応する上記共形曲面のメタマテリアル素地を焼結炉に入れ、バインダー除去−焼結を行い、曲面セラミックマトリックスメタマテリアルタイルの作製を完成する。
【0009】
上記作製方法では、上記作製方法はステップd)の後には、さらに下記ステップを含む。e3)ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、メタマテリアル高効率電磁波吸収部品を作製する。
【0010】
上記作製方法では、上記電磁波吸収剤パウダーはカーボン繊維パウダー、炭化ケイ素繊維パウダーや多結晶鉄繊維パウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【0011】
上記作製方法では、上記金属電極パウダーはチタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタラムやタングステンパウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【0012】
上記作製方法では、上記絶縁基材パウダーはポリイミド、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレートパウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【0013】
上記作製方法では、上記熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリフォルムアルデヒド、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリ塩化ビニール、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ポリエチレン醇、ポリビニルアセタール、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂のいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。
【0014】
上記作製方法では、上記作製方法は、4×4か5×5により上記微細構造ユニット棒状材料を微細構造の周期配列方式で配列することを含む。
【0015】
上記作製方法では、上記電磁波吸収剤パウダー、上記金属電極パウダーと上記絶縁基材パウダーの合計質量及び熱可塑性樹脂の質量比は0.1〜0.5である。
【0016】
上記作製方法では、上記電磁波吸収剤パウダー、上記金属電極パウダーと上記絶縁基材パウダーの合計質量及び熱可塑性樹脂の質量比は0.3〜0.4である。
【0017】
上記作製方法では、上記電磁波吸収剤パウダーと上記金属電極パウダーの合計質量及び上記絶縁基材パウダーの質量比は1:4〜4:1である。
【0018】
本発明のもう1つの特徴によれば、さらに上記作製方法により作製されるメタマテリアルを提供している。
【0019】
メタマテリアル技術の発展と伴い、多成分機能材料の追加によりメタマテリアルの設計のためにより広い空間を提供している。例えば、抵抗値の異なる材料により、メタマテリアルのインピーダンスマッチングを実現しやすくて、従来電磁波吸収材料と電磁波吸収メタマテリアルの結び合わせにより、より軽い・薄い・効率のいい電磁波吸収メタマテリアルを取得できる。本発明は多成分メタマテリアルの作製プロセスでの低い歩留まり、低い反復効率の難点を解決し、多成分の一回成形・焼結の新しいセラミックメタマテリアルの作製プロセスを提供している。
【0020】
本発明は複数抵抗値のセラミックマトリックスメタマテリアルインピーダンスマッチング構成、電磁波吸収材料及び軸方向連続メタマテリアルの加工・作製に応用でき、関連分野のために、反復しやすい、周期の短い、一体化成形、歩留まりの高いメタマテリアル作製・加工プロセスを提供できる。
【0021】
本発明は、効率のよい、反復コストの安い、歩留まりの高いメタマテリアル作製方法を提供し、共押出プロセスにより有益な効果を実現している。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施例又は既存技術での技術案を分かりやすく説明するために、以下に実施例に使われる図面を簡単に説明する。下記図面は本発明の一部の実施例のみであり、本分野の一般技術者にとっては、創造的労働をしない前提でこれらの図面によりほかの図面を得られることが明らかである。
図1図1は本発明の一部の実施例によりメタマテリアルを作製するフローチャートである。
図2図2は本発明のもう一部の実施例によりメタマテリアルを作製するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の実施例の図面と結び合わせ、本発明の実施例の技術案に対し分かりやすく完全に説明する。説明される実施例は本発明の一部の実施例であり、すべての実施例でないことが明らかである。本発明の実施例に基づき、本分野の一般技術者が得たすべてのほかの実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0024】
本発明の提供しているメタマテリアルの作製方法は下記ステップを含む。
【0025】
図1のステップS101と図2のステップS201の通りに、電磁波吸収剤パウダーと金属電極パウダーの中の少なくても一種類、及び絶縁基材パウダーをそれぞれ熱可塑性樹脂に入れ、均一に混合し、原料とする。その中、電磁波吸収剤パウダーはカーボン繊維パウダー、炭化ケイ素繊維パウダーや多結晶鉄繊維パウダーの中のいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。金属電極パウダーはチタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、ハフニウム、タンタラム、タングステンパウダーの中のいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。絶縁基材パウダーはポリイミド、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレートパウダーのいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリフォルムアルデヒド、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリ塩化ビニール、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ポリエチレン醇、ポリビニルアセタール、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂のいずれか一種類か複数種類の組合せを含む。同ステップでは、電磁波吸収剤パウダー、金属電極パウダー、絶縁基材パウダーの合計質量及び熱可塑性樹脂の質量比は0.1〜0.5であり、優先的に0.3〜0.4にする。電磁波吸収剤パウダー、金属電極パウダーの合計質量及び絶縁基材パウダーの質量比は1:4〜4:1である。
【0026】
それから、図1のステップS102と図2のステップS202の通りに、メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を共押出プロセスで微細構造ユニット棒状材料に作製する。
【0027】
それから、図1のステップS103と図2のステップS203の通りに、上記微細構造ユニット棒状材料を微細構造の周期配列方式により配列し、押出機に入れ、上記押出機で周期配列のメタマテリアル微細構造に共押出する。
【0028】
それから、図2のステップS204の通りに、ステップS203を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに複数回の共押出を行う。
【0029】
それから、作製プロセスは、さらに図2のステップS205の通りに、ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、並びにメタマテリアル微細構造薄片の後続加工によりインピーダンスマッチングメタマテリアル素地、セラミックマトリックスメタマテリアル、共形曲面のメタマテリアル素地、曲面セラミックマトリックスメタマテリアルタイル及び高効率電磁波吸収部品等を作製することを含む。
【0030】
実施例1:樹脂マトリックスインピーダンスマッチングメタマテリアルの作製
1.カーボン繊維パウダー、タングステンパウダー、エポキシ樹脂パウダーをそれぞれポリエチレン樹脂に入れ、均一に混合し、類似レオロジー機能を持たせるように調整し、原料とする。その中、カーボン繊維パウダー、タングステンパウダー、エポキシ樹脂パウダーの合計質量とポリエチレン樹脂の質量比は0.28であり、カーボン繊維パウダー、タングステンパウダーの合計質量とエポキシ樹脂パウダーの質量比は1:4であり、カーボン繊維パウダーとタングステンパウダーの質量比は1:3である。
【0031】
2.メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を金型に入れ、共押出プロセスでインターフェースのはっきりした微細構造ユニット棒状材料を作製する。
【0032】
3.複数(4×4、5×5等)個の微細構造ユニット棒材を緊密に押出機に入れ、その配列は設計される微細構造周期の配列方式である。押出機で一定の周期構成のメタマテリアル微細構造を共押出する。
【0033】
4.ステップ3を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに、複数回の共押出を行う。
【0034】
5.ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、モールドプレス、静水圧プレス、接着等の方式でメタマテリアル薄片の接合を完成し、インピーダンスマッチングメタマテリアルのサンプルを作製する。
【0035】
平板反射率方法によりインピーダンスマッチングメタマテリアルサンプルの歩留まりが87%であると測定する。
【0036】
実施例2:曲面樹脂マトリックスインピーダンスマッチングメタマテリアルの作製
1.炭化ケイ素繊維パウダー、チタンパウダー、ポリイミドパウダーをそれぞれポリメチルメタクリレート樹脂に入れ、均一に混合し、類似レオロジー機能を持たせるように調整し、原料とする。その中、炭化ケイ素繊維パウダー、チタンパウダー、ポリイミドパウダーの合計質量とポリメチルメタクリレート樹脂の質量比は0.36であり、カーボン繊維パウダー、タングステンパウダーの合計質量とエポキシ樹脂パウダーの質量比は4:1であり、カーボン繊維パウダーとタングステンパウダーの質量比は1:4である。
【0037】
2.メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を金型に入れ、共押出プロセスでインターフェースのはっきりした微細構造ユニット棒状材料を作製する。
【0038】
3.複数(4×4、5×5等)個の微細構造ユニット棒材を緊密に押出機に入れ、その配列は設計される微細構造周期の配列方式である。押出機で一定の周期構成のメタマテリアル微細構造を共押出する。
【0039】
4.ステップ3を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに、複数回の共押出を行う。
【0040】
5.レーザー切断装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断する。モールドプレス、真空バッグモールディング等の方式により薄片を曲面金型に敷き、共形曲面の樹脂マトリックスメタマテリアルを作製する。
【0041】
近接場テスト方法により、樹脂マトリックスメタマテリアルの歩留まりが95%であると測定する。
【0042】
実施例3:樹脂マトリックス高効率電磁波吸収メタマテリアルの作製
1.多結晶鉄繊維パウダー、ポリメチルメタクリレートパウダーをそれぞれポリ塩化ビニール樹脂に入れ、均一に混合し、類似レオロジー機能を持たせるように調整し、原料とする。その中、多結晶鉄繊維パウダー、ポリメチルメタクリレートパウダーの合計質量及びポリ塩化ビニール樹脂の質量比は0.33であり、多結晶鉄繊維粉及びポリメチルメタクリレートパウダーの質量比は1:1である。
【0043】
2.メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を金型に入れ、共押出プロセスでインターフェースのはっきりした微細構造ユニット棒状材料を作製する。
【0044】
3.複数(4×4、5×5等)個の微細構造ユニット棒材を緊密に押出機に入れ、その配列は設計される微細構造周期の配列方式である。押出機で一定の周期構成のメタマテリアル微細構造を共押出する。
【0045】
4.ステップ3を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに、複数回の共押出を行う。
【0046】
5.ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断する。メタマテリアル高効率電磁波吸収部品を作製する。
【0047】
平板反射率方法により、メタマテリアル高効率電磁波吸収部品の歩留まりが90%であると測定する。
【0048】
実施例4:セラミックマトリックスインピーダンスマッチングメタマテリアルの作製
1.ジルコニウムパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダーをそれぞれポリ塩化ビニール樹脂に入れ、均一に混合し、類似レオロジー機能を持たせるように調整し、原料とする。その中、ジルコニウムパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダーの合計質量とポリ塩化ビニール樹脂の質量比は0.31であり、ジルコニウムパウダーとポリメチルメタクリレートパウダーの質量比は3:1である。
【0049】
2.メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を金型に入れ、共押出プロセスでインターフェースのはっきりした微細構造ユニット棒状材料を作製する。
【0050】
3.複数(4×4、5×5等)個の微細構造ユニット棒材を緊密に押出機に入れ、その配列は設計される微細構造周期の配列方式である。押出機で一定の周期構成のメタマテリアル微細構造を共押出する。
【0051】
4.ステップ3を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに、複数回の共押出を行う。
【0052】
5.ワイヤカッティング装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断し、モールドプレス、静水圧プレス、接着等の方式でメタマテリアル薄片の接合を完成し、インピーダンスマッチングメタマテリアル素地を作製する。
【0053】
6.素地を焼結炉に入れ、バインダー除去−焼結プロセスを行い、セラミックマトリックスメタマテリアルの作製を完成する。
【0054】
平板反射率方法によりセラミックマトリックスメタマテリアルの歩留まりが84%であると測定する。
【0055】
実施例5:曲面陶瓷インピーダンスマッチングメタマテリアルの作製
1.炭化ケイ素繊維パウダー、タンタラムパウダー、エポキシ樹脂パウダーをそれぞれABS樹脂に入れ、均一に混合し、類似レオロジー機能を持たせるように調整し、原料とする。その中、炭化ケイ素繊維パウダー、タンタラムパウダー、エポキシ樹脂パウダーの合計質量及びABS樹脂の質量比は0.39であり、カーボン繊維パウダー、タングステンパウダーの合計質量とエポキシ樹脂パウダーの質量比は4:1であり、カーボン繊維パウダーとタングステンパウダーの質量比は1:2である。
【0056】
2.メタマテリアル微細構造の設計により、上記原料を金型に入れ、共押出プロセスでインターフェースのはっきりした微細構造ユニット棒状材料を作製する。
【0057】
3.複数(4×4、5×5等)個の微細構造ユニット棒材を緊密に押出機に入れ、その配列は設計される微細構造周期の配列方式である。押出機で一定の周期構成のメタマテリアル微細構造を共押出する。
【0058】
4.ステップ3を繰り返し、設計されるメタマテリアル微細構造のサイズになるまでに、複数回の共押出を行う。
【0059】
5.レーザー切断装置で、必要な厚さのメタマテリアル微細構造薄片を切断する。モールドプレス、真空バッグモールディング等の方式により薄片を曲面金型に敷き、共形曲面のメタマテリアル素地を作製する。
【0060】
6.対応する曲面素地をそれぞれ焼結炉に入れ、バインダー除去−焼結を行う。曲面セラミックマトリックスメタマテリアルタイルの作製を完成する。
【0061】
近接場反射率方法により、曲面セラミックマトリックスメタマテリアルタイルの歩留まりが90%であると測定する。
【0062】
本発明は高分子共押出プロセスとメタマテリアル技術と結び合わせることにより、効率のよい、反復コストの安い、歩留まりの高いセラミックマトリックスメタマテリアル作製方法を提供している。共押出−同時焼成プロセスにより、より薄い、効率のよりよいの電磁波吸収メタマテリアルを得る。本発明は複数抵抗値のセラミックマトリックスメタマテリアルインピーダンスマッチング構成、電磁波吸収材料及び軸方向連続メタマテリアルの加工・作製に応用でき、関連分野のために、反復しやすい、周期の短い、一体化成形、歩留まりの高いメタマテリアル作製・加工プロセスを提供できる。
【0063】
以上は本発明のよりよい実施例だけであり、本発明を制限するものではない。本発明の精神及び原則の範囲内で行われるいかなる修正、均等置換、改善などは、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2