特許第6961085号(P6961085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961085
(24)【登録日】2021年10月14日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】表示パネル、ディスプレイ及び表示端末
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20211025BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20211025BHJP
   H05B 33/28 20060101ALI20211025BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   G09F9/30 330
   G09F9/30 365
   G09F9/30 338
   H01L27/32
   H05B33/28
   H05B33/14 A
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-526073(P2020-526073)
(86)(22)【出願日】2019年4月26日
(65)【公表番号】特表2021-502603(P2021-502603A)
(43)【公表日】2021年1月28日
(86)【国際出願番号】CN2019084678
(87)【国際公開番号】WO2020029610
(87)【国際公開日】20200213
【審査請求日】2020年5月11日
(31)【優先権主張番号】201810887668.0
(32)【優先日】2018年8月6日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】318017899
【氏名又は名称】ユング(グアン)テクノロジー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】518206217
【氏名又は名称】シュウジョウ チンユウ オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】516189213
【氏名又は名称】クンシャン ゴー−ビシオノクス オプト−エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Kunshan Go−Visionox Opto−Electronics Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロウ ジュンフイ
(72)【発明者】
【氏名】ジ ヤナン
(72)【発明者】
【氏名】アン レピン
(72)【発明者】
【氏名】シィエ ヂァンファン
(72)【発明者】
【氏名】ソン ヤンクィン
【審査官】 西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第106681561(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0162071(US,A1)
【文献】 特開2009−302035(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/133026(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/191393(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0261242(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0098308(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
H01L 27/32
H05B 33/28
H01L 51/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
基板に設けられている複数の第一の電極と、
を含み、
複数の前記第一の電極は、同じ方向に沿って並行延在し、隣り合う二つの前記第一の電極の間に間隔を有し、
前記第一の電極の延在方向において、前記第一の電極の幅が連続的に或いは断続的に変化し、前記第一の電極は、その延在方向に沿う二つの縁部はいずれも波状線であるとともに、前記波状線の波頂及び波底の部分がいずれも曲線であり、且つ前記波頂における曲線の曲率半径と前記波底における曲線の曲率半径とが異なり、
前記第一の電極には複数の突出部が形成され、
前記複数の突出部が、前記第一の電極の縁部に沿って配置され、前記複数の突出部それぞれの曲率半径は、前記波頂における曲線の曲率半径と前記波底における曲線の曲率半径より小さいことを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記波頂における曲線の曲率半径を第一の半径R1とすると、前記波底における曲線の曲率半径Rは、
0.2R1≦R≦5R1
という条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
隣り合う二つの前記波底における曲線の曲率半径は異なることを特徴とする請求項に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記波底における曲線は、少なくとも第一の曲線及び第二の曲線を含み、前記波状線に前記第一の曲線及び前記第二の曲線を交替的に配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第一の電極に積層する第二の電極をさらに含み、前記第二の電極の延在方向は、前記第一の電極の延在方向に直交し、前記第一の電極の形状と前記第二の電極の形状とは同じであることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記基板はTFTアレイ基板であり、
前記第一の電極は、前記TFTアレイ基板上に設置されている導電配線を含み、
前記導電配線は、走査線、データ線及び電力線の少なくとも一つから選択されるものであることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記基板上に設けられているアノード層をさらに含み、
前記アノード層は、アレイ状に配置された互いに独立した複数のアノードを含み、
前記アノードの形状は円形、楕円形又はダンベル状であることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
画面を表示する第一の表示領域と、
前記第一の表示領域に設けられる請求項1に記載の第一の表示パネルと、
を含むことを特徴とするディスプレイ。
【請求項9】
前記第一の表示領域と隣接した第二の表示領域と、
前記第二の表示領域に設けられている第二の表示パネルと、
をさらに含み、
前記第一の表示パネルはPMOLED表示パネル又はAMOLED表示パネルであり、前記第二の表示パネルはAMOLED表示パネルであることを特徴とする請求項に記載のディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に表示パネル、ディスプレイ及び表示端末に関する。
【0002】
本願は、2018年8月6日に出願され、中国特許出願第201810887668.0号(名称「表示パネル、ディスプレイ及び表示端末」)に基づく優先権を主張し、その内容全体をここに援用する。
【背景技術】
【0003】
電子機器の急速な発展に伴い、スクリーン占有率に対するユーザの要求がますます高まっており、全面スクリーンで表示のような電子機器は業界においてますます注目を集めている。携帯電話やタブレット等の従来の電子機器において、フロントカメラ、イヤホーン、赤外線検知素子等を統合する必要があるため、ディスプレイにノッチ(Notch)を設け、当該ノッチ領域に透明なディスプレイを設けることで、電子機器の全面スクリーンで表示を実現できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の各実施例によれば、透明な表示パネル、ディスプレイ及び表示端末が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の表示パネルは、基板と、基板に設けられている複数の第一の電極とを含む。複数の第一の電極は、同じ方向に沿って並行延在し、隣り合う二つの第一の電極の間に間隔を有する。第一の電極の延在方向において、第一の電極の幅が連続的に或いは断続的に変化する。第一の電極は、その延在方向に沿う二つの縁部はいずれも波状線であるとともに、波状線の波頂及び波底部分がいずれも曲線であり、且つ波頂における曲線の曲率半径と波底における曲線の曲率半径とが異なる。
【0006】
本発明の一つ又は複数の実施例の詳細は、以下の図面及び記述において提供される。本発明の他の特徴、目的及び利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲により明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施例又は従来技術による技術案をより明らかに説明するために、実施例又は従来技術を記述するのに必要な図面を簡単に説明する。もちろん、後述する図面が、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の実施例の図面を得られることは明白である。
図1】第一の実施例に係る表示パネルの概略図である。
図2】他の実施例に係る表示パネルの概略図である。
図3】一実施例に係る表示パネルの第一の電極の概略図である。
図4】一実施例に係る表示パネルの第一の電極の概略図である。
図5】一実施例に係る表示パネルの第一の電極の概略図である。
図6】一実施例に係る画素定義層の概略図である。
図7】一実施例に係るPMOLED表示パネルの側面図である。
図8】一実施例に係るAMOLED表示パネルにおけるアノードの概略図である。
図9】他の実施例に係るAMOLED表示パネルにおけるアノードの概略図である。
図10】一実施例に係るディスプレイの概略図である。
図11】一実施例に係る表示端末の概略図である。
図12】一実施例に係る機器本体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。本明細書に記述される具体的な実施例は本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。
【0009】
要するに、本明細書の記述において、「中心」、「横方向」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」及び「外」などの用語で指明される方位や位置関係は、図面に示す方位や位置関係に基づくものである。これらの用語は、本明細書を便利で簡潔に記述するためにしたものであり、関連する装置や素子が必ずその特定された方位や、特定された方位構造と操作であることを明示するものではない。本発明の範囲を限定するためではないと理解されるべきである。なお、説明したいのは、ある要素が「他の要素上に形成される」ように記載する場合、当該要素が他の要素に直接接続されるか、中間要素を有する可能性もある。また、ある要素が他の要素「に接続される」ように記載する場合、当該要素が他の要素に直接接続されるか、或いは、中間要素を有する可能性もある。逆に、ある要素が他の要素「に直接」されたように記載する場合、中間要素が存在しない。
【0010】
出願者は、カメラ等の受光部品を透明な表示パネルの下方に配置した場合に、撮影された写真がぼけることを発見した。検討するうえで、当該問題が発生した原因が、電子機器のディスプレイ内に導電配線が存在しており、外部光線がこれらの導電配線を通り抜ける際に複雑な回折強度分布が生じて、回折縞が現れ、カメラ等の受光部品の正常な動作に影響することにあることと考えました。例えば、透明な表示領域の下に配置されたカメラが動作する時、外部光線がディスプレイ内の導線材配線を通り抜けた後に明瞭な回折が発生し、カメラで撮影された画面が歪んでしまうことになる。
【0011】
一般的に、従来の導電配線は長尺状である。光が、スリット、小孔又はディスクのような障害物を通り抜ける際には異なる程度の発散伝播が発生することで、元の直進伝播から逸れる現象は回折と呼ばれる。回折過程において、回折縞の分布は、例えば、スリットの幅、小孔の寸法などの障害物の寸法の影響を受ける。幅が同じである位置で発生した回折縞の位置が一致するので、顕著な回折効果が生じる。このため、従来の表示パネルに光線が通り抜ける時、表示パネルに周期的に配列された長尺状の導電配線が設けられているため、各位置で発生する回折縞はいずれも同じ位置に現れ、顕著な回折効果が生じ、当該表示パネルの下方に設けられた受光部品の正常な動作に悪影響を与える。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の一実施例は表示パネルを提供する。図1は、一実施例に係る表示パネルの概略図である。当該表示パネルは、基板110と、基板110に設けられている複数の第一の電極120とを含む。
【0013】
一実施例において、基板110は、リジッド基板又はフレキシブル基板であることができる。リジッド基板は、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等の透明基板を採用してよく、フレキシブル基板は、フレキシブルPI基板等を採用してもよい。
【0014】
複数の第一の電極120は、同じ方向に並行して延在しており、隣り合う二つの第一の電極120の間に間隔を有する。本実施例において、第一の電極120は、波状線の辺縁を持つ長尺状である。第一の電極120が延在方向に沿ってその幅が連続的に変化する。幅が連続的に変化するとは、第一の電極120における任意の隣接する位置での幅が異なることを意味する。図1において、第一の電極120の延在方向はその長手方向である。本実施例では、第一の電極120の幅が連続的に変化し、且つ、複数の第一の電極120が基板110に規則的に配列されているため、隣り合う二つの第一の電極120間の間隙も、第一の電極120の延在方向と平行する方向に沿って連続的に変化することになる。第一の電極120は、延在方向においてその幅が連続的に又は断続的に変化するかにもかかわらず、周期的変化と考えてもよい。周期的変化の一つ周期においての長さは一画素の幅に対応してもよい。
【0015】
他の実施例において、図2に示すように、第一の電極120は延在方向に沿って幅が断続的に変化する。幅が断続的に変化するとは、第一の電極120において、一部の領域内に隣接する位置での幅は同じであるが、一部の領域内に隣接する位置での幅は異なることを意味する。第一の電極120の幅が断続的に変化し、且つ、複数の第一の電極120が基板110上に規則的に配列されているため、隣り合う二つの第一の電極120間の間隙も、第一の電極120の延在方向と平行する方向において断続的に変化することになる。
【0016】
上記した表示パネルには複数の第一の電極120が設けられており、第一の電極120の延在方向においてその幅が連続的に或いは断続的に変化するため、隣り合う二つの第一の電極120間には連続的に又は断続的に変化する間隔を有する。したがって、第一の電極120における幅の異なる位置、及び、隣り合う二つの第一の電極120間の間隔の異なる位置で生じた回折縞の位置が異なり、そして異なる位置で発生した回折効果が相殺することにより、回折効果を効果的に弱めることができ、カメラを該透明な表示パネルの下方に配置した場合に撮影された画像が高い鮮明度を有することを確保する。
【0017】
一実施例において、第一の電極120は軸対称な形状になる。第一の電極120の幅の設定は、表示パネルの画素開口に直接影響し、表示パネルの画素開口率に影響する。第一の電極120を軸対称な形状とすることで、表示パネル上の各画素ユニットが同一又は近い開口率を有することを確保でき、異なる位置における画素ユニットの開口率の大きな違いに起因して表示パネルの表示効果に悪影響を与える問題を引き起こすことはない。
【0018】
図1に示すように、第一の電極120は、その延在方向に沿う二つの縁部がいずれも波状線になる。当該二本の波状線は、その波頂T及び波底Bにおいてはいずれも曲線であり、波頂Tにおける曲線の曲率半径と波底Bにおける曲線の曲率半径とは異なる。波頂Tにおける曲線の曲率半径と波底Bにおける曲線の曲率半径とが異なるため、第一の電極120は延在方向にその幅が連続的に変化することをさらに確保できる。したがって、第一の電極120における幅の異なる位置、及び、隣り合う二つの第一の電極120間の間隔の異なる位置で生じる回折縞の位置が異なり、そして異なる位置で発生した回折効果が相殺することにより、回折効果を効果的に弱めることができ、カメラを該表示パネルの下方に配置した場合に撮影された画像が高い鮮明度を有することを確保する。
【0019】
一実施例において、各波頂Tにおける曲線の曲率半径を第一の半径R1とすると、各波底Bにおける曲線の曲率半径Rは、いずれも以下の条件を満たす。
(数1)
0.2R1≦R≦5R1
【0020】
具体的な実際応用において、波底Bにおける曲線の曲率半径Rは、第一の電極120に対する抵抗要求等の実際の電気的要求に応じて設計されることができる。
【0021】
一実施例において、図3に示すように、第一の電極120の両縁となる波状線は、隣り合う二つの波底Bにおける曲線の曲率半径Rが異なる。具体的には、波状線の波底Bにおける曲線は、少なくとも第一の曲線B1及び第二の曲線B2を含む。第一の曲線B1の曲率半径はR21であり、第二の曲線B2の曲率半径はR22であり、R21>R22である。隣り合う波底Bにおける曲線の半径を異なるようにすることで、第一の電極120の延在方向における各位置での幅の画一性配分をさらに乱すことができ、より良好な回折改善効果を達成できる。また、第一の曲線B1と第二の曲線B2を波状線に交互に設けることで、第一の電極120の各位置での幅の画一性配分をさらに乱すことができ、回折効果を改善する目的を達成できる。
【0022】
一実施例において、第一の電極120には、複数の突出部120aが形成されている。複数の突出部120aは、第一の電極120の縁部に沿って配置されている。第一の電極120に複数の突出部120aを設けることにより、第一の電極120の各位置での幅の画一性配分をさらに乱すことができ、回折効果を弱めることができる。突出部120aの縁部は曲線及び/又は直線であってもよい。例えば、図4における第一の電極120における突出部120aの縁部は曲線になる。図5における第一の電極120の突出部120aの縁部は直線となっており、この時、第一の電極120全体の縁部はジグザグ状になる。
【0023】
図6に示すように、他の実施例において、上記表示パネルは、第一の電極120に形成された画素定義層122をさらに含む。画素定義層122には画素開口122aが形成されている。各画素開口122aの縁部はいずれも非平滑縁部であり、非平滑縁部には複数の突出部122bが形成されている。突出部122bの縁部は直線及び/又は曲線である。画素開口122aの各縁部を非平滑縁部とすることで、画素開口122aの各位置での幅の画一性配分をさらに乱すことができ、回折効果を低減できる。
【0024】
一実施例において、図7に示すように、表示パネルは、第一の電極120と積層して設けられている第二の電極140をさらに含む。第二の電極140の延在方向は、第一の電極120の延在方向に直交する。
【0025】
一実施例において、表示パネルの光透過率を向上させるために、第一の電極120及び第二の電極140などの表示パネルの各導電配線は、いずれも透明な導電性金属酸化物により製造される。一例として、第一の電極120及び第二の電極140は、いずれも酸化インジウムスズ(ITO)又は酸化インジウム亜鉛(IZO)により製造されてもよい。さらに、高い光透過率を確保した上で各導電配線の抵抗を小さくするために、第一の電極120及び第二の電極140は、いずれも酸化亜鉛をドープしたアルミニウム、銀をドープしたITO、銀をドープしたIZOなどの材料を用いてもよい。
【0026】
一実施例において、上記表示パネルは、パッシブマトリクス有機エレクトロルミネッセンス発光ダイオード(Passive−Matrix Organic Light−Emitting Diode、PMOLED)表示パネルである。図7に示すように、当該表示パネルは、第一の電極120と積層して設けられている第二の電極140をさらに含む。第一の電極120と第二の電極140との間に絶縁層130が形成されている。絶縁層130は、第一の電極120と第二の電極140との間の電気的絶縁を実現するためのものである。当該絶縁層130は、無機絶縁層又は有機絶縁層であってよく、有機層及び無機層を同時に含む複合構造であってもよい。表示パネルの光透過率を高めるために、絶縁層材料は、SiO、SiNx、Al等を採用することが好ましい。
【0027】
第二の電極140の延在方向と第一の電極120の延在方向とが直交し、重なる領域に表示パネルの発光領域が形成される。ここで、第一の電極120はアノードであり、第二の電極140はカソードである。本実施例において、各アノードは、一行/列又は複数行/列の副画素を駆動することに用いられる。一般的に、一つの画素(又は画素ユニット)は、少なくとも赤、緑、青の三つの副画素を含む。他の実施例において、一つの画素ユニットは、赤、緑、青、白の四つの副画素を含んでもよい。副画素の配列方式は、RGB副画素の並列配列、V形配列、及びPenTile配列等であってもよい。本明細書では、いずれもRGB副画素の配列で構成された画素ユニットを例として説明する。本実施例における表示パネルは、RGB副画素の配列以外の配列方式にも適用可能である。一実施例において、各アノードは、一行/列の画素ユニット内の全ての副画素を駆動することに用いられる。すなわち、本実施例において、各アノードは、一行/列の画素ユニット内の赤、緑、青の三列の副画素を駆動することに用いられる。
【0028】
一実施例において、第二の電極140、すなわち、カソードは、第一の電極120と同じ形状を有する。具体的には、第二の電極140は延在方向においてその幅が連続的に或いは断続的に変化し、隣り合う二つの第二の電極140の間には連続的に又は断続的に変化する間隔を有する。したがって、第二の電極140における幅の異なる位置、及び、隣り合う二つの第二の電極140間の間隔の異なる位置で生じた回折縞の位置が異なり、そして異なる位置で発生した回折効果が相殺することにより、回折効果を効果的に弱めることができ、カメラを該透明な表示パネルの下方に配置した場合に撮影された画像が高い鮮明度を有することを確保する。
【0029】
もう一つの実施例において、上記表示パネルは、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(Active−Matrix Organic Light−Emitting Diode、AMOLED)表示パネルであってもよい。この場合、基板110はTFTアレイ基板である。第一の電極120は、TFTアレイ基板に形成された各種の導電配線を含む。第一の電極120の幅寸法は、導電配線の幅設計に応じて設計する必要がある。ここで、導電配線は、走査線、データ線及び電力線のうちの少なくとも一種を含む。例えば、走査線、データ線及び電力線などのTFTアレイ基板上の全ての導電配線を改善し、図3に示すような電極形状とすることができる。TFTアレイ基板上の導電配線を図3に示す波状線状の電極形状とすることで、導電配線の延在方向において、光線が幅の異なる位置、及び、隣り合う導電配線間の間隔の異なる位置を通り抜ける時に生じた回折縞が異なる位置で形成され、そして異なる位置での回折効果が相殺することにより、回折効果を弱め、その下方に配置された受光部品の正常な動作を確保できる。
【0030】
一実施例において、表示パネルは、AMOLED表示パネルであり、基板110の上方に形成されたアノード層をさらに含む。アノード層は、アレイ状に配置された互いに独立した複数のアノードを含む。アノードの形状は円形、楕円形又はダンベル状であってもよい。図8は、円形のアノード121で配列されたアノード層の概略図である。図9は、ダンベル状のアノード121で配列されたアノード層の概略図である。アノード121の形状を円形、楕円形、又はダンベル状に変更することで、光線がアノード層を通り抜ける時、アノード121における幅の異なる位置でも異なる位置及び発散方向を有する回折縞が生じることができ、そして異なる位置及び方向の回折縞が相殺して回折効果を弱めことを確保できる。また、回折効果をさらに弱めるために、各副画素も円形、楕円形、又はダンベル状にしてもよい。
【0031】
一実施例において、上記表示パネルは、透明又は半透明半反射型の表示パネルであってもよい。
【0032】
表示パネルの透明は、他の技術的手段により実現されてもよく、且つ、上記した表示パネルの構成はいずれも適用可能である。透明又は半透明半反射型の表示パネルは、動作状態にある時には画面を正常に表示でき、表示パネルが他の機能に用いられている状態にあるとき、外部光線は、当該表示パネルを透過して当該表示パネルの下に配置された受光部品等に照射できる。
【0033】
また、本発明の一実施例はディスプレイを提供する。図10は、一実施例に係るディスプレイの概略図である。当該ディスプレイは、第一の表示領域910及び第二の表示領域920を含む。第一の表示領域910の光透過率は、第二の表示領域920の光透過率より大きい。第一の表示領域910の下方には受光部品930が設けられてもよい。第一の表示領域910には、前述したいずれかの実施例で説明した第一の表示パネルが設けられている。第二の表示領域920には、第二の表示パネルが設けられている。第一の表示領域910及び第二の表示領域920はいずれも静止画像又は動画像を表示するために用いられる。第一の表示領域910には、上記実施例における表示パネルが用いられているため、光線が当該表示領域を通り抜ける際には明瞭な回折効果が生じることはなく、当該第一の表示領域910の下に配置された受光部品930が正常に動作可能であることを確保できる。
【0034】
なお、受光部品930の非動作時に、第一の表示領域910は静止画像又は動画像を表示する動作を正常に行うことができる。また、受光部品930の動作時に、第一の表示領域910は、ディスプレイ全体の表示内容の変化に伴ってその表示内容が変化し、例えば、撮影している外部画像を表示し、或いは、第一の表示領域910は非表示状態にあってもよく、受光部品930が当該表示パネルを透過した光線を正常に受けることが可能であることをより一層確保できる。他の実施例において、第一の表示領域910と第二の表示領域920の光透過率は同じであってもよく、それにより、表示パネル全体が良好な画一的な透光率を有し、表示パネルが良好な表示効果を有することを確保する。
【0035】
一実施例において、第一の表示領域910に設けられた第一の表示パネルはPMOLED表示パネル又はAMOLED表示パネルであり、第二の表示領域920に設けられた第二の表示パネルはAMOLED表示パネルである。このように、PMOLED表示パネル及びAMOLED表示パネルにより構成された全面スクリーンが形成される。
【0036】
また、本発明の他の実施例は表示端末を提供する。図11は、一実施例に係る表示端末の概略図である。当該表示端末は、機器本体810及びディスプレイ820を含む。ディスプレイ820は、機器本体810に設けられ、機器本体810に接続されている。ここで、ディスプレイ820は、前述したいずれかの実施例におけるディスプレイを採用してよく、静止画像又は動画像を表示するために用いられる。
【0037】
図12は、一実施例に係る機器本体810の概略図である。本実施例において、機器本体810には、ノッチ領域812及び非ノッチ領域814が設けられてもよい。ノッチ領域812には、カメラ930や光センサ等の受光部品が設けられてもよい。この場合、ディスプレイ820の第一の表示領域における表示パネルは、ノッチ領域814を緊密に覆っており、上記したカメラ930や光センサ等の受光部品が当該第一の表示領域を透過した外部光線を受ける等の動作を行うことができる。第一の表示領域における表示パネルは、外部光線が当該第一の表示領域を透過する際に生じた回折現象を効果的に改善できるため、表示機器に表示された、カメラ930による撮像画像の品質を効果的に向上させることができ、回折による撮像画像の歪みを回避しつつ、光センサの外部光線に対するセンシングの精度や感度を向上させることができる。
【0038】
上記電子機器は携帯電話、タブレット、パームトップコンピュータ、iPod(登録商標)等のデジタル装置であってもよい。
【0039】
上述した実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。記述の簡潔化のために、上述した実施例における各技術的特徴のあらゆる組合せについて説明していないが、これらの技術的特徴の組合せは矛盾しない限り、本明細書に記述されている範囲内であると考えられるべきである。
【0040】
上述した実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示したものにすぎず、その記述が具体的かつ詳細であるが、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。なお、当業者にとって、本発明の趣旨から逸脱しないかぎり、若干の変形および改良を行うことができ、これら変形や改良もすべて本発明の保護範囲内に含まれる。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずるものとする。
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図12