特許第6961092号(P6961092)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6961092光電子デバイスのための疑似基板及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961092
(24)【登録日】2021年10月14日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】光電子デバイスのための疑似基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/32 20100101AFI20211025BHJP
   H01L 33/24 20100101ALI20211025BHJP
   H01L 33/08 20100101ALI20211025BHJP
   C30B 29/38 20060101ALI20211025BHJP
   C30B 25/18 20060101ALI20211025BHJP
   C23C 16/34 20060101ALI20211025BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20211025BHJP
   H01L 27/15 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   H01L33/32
   H01L33/24
   H01L33/08
   C30B29/38 D
   C30B25/18
   C23C16/34
   H01L21/205
   H01L27/15 Z
【請求項の数】15
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-535517(P2020-535517)
(86)(22)【出願日】2018年11月21日
(65)【公表番号】特表2021-508943(P2021-508943A)
(43)【公表日】2021年3月11日
(86)【国際出願番号】FR2018052936
(87)【国際公開番号】WO2019129945
(87)【国際公開日】20190704
【審査請求日】2020年7月16日
(31)【優先権主張番号】17/63274
(32)【優先日】2017年12月27日
(33)【優先権主張国】FR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515151273
【氏名又は名称】アレディア
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロベン イヴァン−クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ナピエアラ ジェローム
【審査官】 淺見 一喜
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0203240(US,A1)
【文献】 特表2016−527706(JP,A)
【文献】 特表2013−539907(JP,A)
【文献】 特表2016−508668(JP,A)
【文献】 特表2017−513225(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/044129(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
C30B 29/38
C30B 25/18
C23C 16/34
H01L 21/205
H01L 27/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電子デバイス(100)のための疑似基板(10)であって、前記疑似基板(10)は、前記疑似基板(10)上での発光ダイオード(11,12,13)の成長に適合され、前記疑似基板(10)は、基板(1)及び前記基板(1)の上面(1a)上に形成されたバッファ構造(2)を備え、前記バッファ構造(2)は、
少なくとも1つの第1部分(21)であって、バルク窒化ガリウム(GaN)で形成された層(211)は、前記基板(1)の前記上面(1a)と反対側の面において第1型の少なくとも1つの自由表面(210)を区画し、前記第1型のそれぞれの自由表面(210)は、第1波長において光(L1)を放射することができるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード(11)の自由表面上での成長に適合される、少なくとも1つの第1部分(21)と、
少なくとも1つの第2部分(22)であって、第2部分(22)において、窒化インジウムガリウム(InGaN)の層及びGaNの中間層を交互に備え、インジウムが第1質量比率で存在し、前記第2部分(22)は、前記基板(1)の前記上面(1a)と反対側の面において第2型の少なくとも1つの自由表面(220)を区画し、前記第2型のそれぞれの自由表面(220)は、前記第1波長とは異なる第2波長において光(L2)を放射することができるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード(12)の自由表面上での成長に適合される、少なくとも1つの第2部分(22)と、
を備え、
前記基板(1)の前記上面(1a)の平面と平行に方向付けられた基準平面(P)において、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第2部分(22)は、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第1部分(21)に対してオフセットされており、
前記少なくとも1つの第2部分(22)におけるインジウムの前記第1質量比率は、5−25%の範囲に含まれる
疑似基板(10)。
【請求項2】
前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第2部分(22)において、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック(221)は、前記基板の前記上面(1a)上に部分的に形成され、
前記疑似基板(10)は、前記基板(1)の前記上面(1a)上に形成された核生成層を備え、
前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第2部分(22)において、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック(221)は、前記核生成層上に部分的に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の疑似基板(10)。
【請求項3】
前記発光ダイオードは、前記少なくとも1つの第2部分(22)のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック(221)を備え、前記スタックは、ワイヤの形態であるか、又はピラミッドの形態である、少なくとも1つのナノ要素の形態である
ことを特徴とする請求項2に記載の疑似基板(10)。
【請求項4】
前記バッファ構造(2)は、スタック(231)がInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、インジウムが前記第1質量比率と異なる第2質量比率で存在する、少なくとも1つの第3部分(23)を含み、
第3部分(23)は、前記基板(1)の前記上面(1a)と反対の側を向く第3型(230)の少なくとも1つの自由表面を区画し、
前記第3型(230)のそれぞれの自由表面は、前記第1波長及び前記第2波長とは異なる第3波長において光(L3)を放射することができるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード(13)の自由表面上での成長に適合され、
前記基板(1)の上面(1a)の平面に平行に方向付けられた基準平面(P)において、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第3部分(23)は、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第1部分(21)に対して、かつ、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第2部分(22)に対して、オフセットされている
ことを特徴とする請求項1−3のいずれか1項に記載の疑似基板(10)。
【請求項5】
前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第3部分(23)において、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備える前記スタック(231)は、前記基板(1)の前記上面(1a)上に部分的に形成され、
前記疑似基板(10)は、前記基板(1)の前記上面(1a)上に形成された核生成層を備え、
前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第3部分(23)において、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備える前記スタック(231)は、前記核生成層上に少なくとも部分的に形成される
ことを特徴とする請求項4に記載の疑似基板(10)。
【請求項6】
前記発光ダイオードは、前記少なくとも1つの第3部分(23)のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック(231)を備え、前記スタックは、ワイヤの形態であるか、又はピラミッドの形態である、少なくとも1つのナノ要素の形態である
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の疑似基板(10)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第3部分(23)におけるインジウムの第2質量比率は、5−25%の範囲に含まれる
ことを特徴とする請求項4−6のいずれか1項に記載の疑似基板(10)。
【請求項8】
請求項1−7のいずれか1項に記載の疑似基板(10)と、
前記疑似基板(10)の前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第1部分(21)の前記第1型(210)の前記自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた、前記第1波長において光(L1)を放射できる、少なくとも1つの発光ダイオード(11)と、
前記疑似基板(10)の前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第2部分(22)の前記第2型(220)の前記自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた、前記第1波長とは異なる前記第2波長において光(L2)を放射できる、少なくとも1つの発光ダイオード(12)と、
を備える光電子デバイス(100)。
【請求項9】
前記疑似基板(10)は、請求項4−6のいずれか1項に記載のものであり、
前記光電子デバイス(100)は、前記疑似基板(10)の前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第3部分(23)の第3型(230)の前記自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた、前記第1波長及び前記第2波長とは異なる第3波長において光(L3)を放射できる、少なくとも1つの発光ダイオード(13)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光電子デバイス(100)。
【請求項10】
請求項1−7のいずれか1項に記載の疑似基板(10)を製造する方法であって、
前記基板(1)を提供する第1ステップと、
前記基板(1)の上面(1a)上にバルクGaNで形成された前記層(211)を形成する第2ステップと、
InGaNの層及びGanの中間層を交互に備え、インジウムが前記第1質量比率で存在するスタック(221)を、前記第2ステップから生じる前記層(211)上に、及び/又は、前記基板(1)の前記上面(1a)上に形成する第3ステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項11】
前記第3ステップは、前記第2ステップから生じるバルクGaNの前記層(211)を覆う第1マスク(30)によって区画された開口(31)において、InGaNの層及びGaNの中間層を堆積する連続するステップを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の疑似基板(10)を製造する方法。
【請求項12】
前記第3ステップは、前記第2ステップから生じる前記層(211)の表面全体にわたってInGaNの層及びGaNの中間層を堆積する第1セットの連続するステップと、その後、前記第1セットの連続する堆積ステップから生じるスタック(50)を貫通する第1エッチングステップ(G1)とを含み、前記第1エッチングステップ(G1)は、前記第2ステップから生じる前記層(211)の決定された表面を自由表面にするよう実行され、前記自由表面になった表面は、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第1部分(21)の第1型(210)の自由表面に対応する
ことを特徴とする請求項10に記載の疑似基板(10)を製造する方法。
【請求項13】
請求項12に記載の疑似基板(10)を製造する方法であって、前記疑似基板(10)は、請求項4−のいずれか1項に記載の疑似基板(10)であり、前記方法は、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、前記インジウムが第2質量比率で存在するスタック(231)を第2ステップから生じる前記層(211)上に、及び/又は、第3ステップから生じるスタック(221)上に形成する第4ステップを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記第4ステップは、前記第2ステップから生じるバルクGaNの層(211)を少なくとも覆う第2マスク(40)の開口(41)の表面の全部又は一部において、InGaNの層及びGaNの中間層を堆積する、連続するステップを含む
ことを特徴とする請求項13に記載の疑似基板(10)を製造する方法。
【請求項15】
前記第4ステップは、第1セットの連続する堆積ステップから生じるスタック(50)の表面全体の上にInGaNの層及びGaNの中間層を堆積する第2セットの連続するステップと、その後の、前記第2セットの連続する堆積ステップから生じるスタック(60)を貫通する第2エッチングステップ(G2)とを含み、前記第2エッチングステップ(G2)は、前記第1セットの連続する堆積ステップから生じる前記スタック(50)の決定された表面を自由表面にするよう実行され、前記自由表面になった表面は、前記バッファ構造(2)の前記少なくとも1つの第2部分(22)の第2型(220)の自由表面に対応する
ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の疑似基板(10)を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、疑似基板上での発光ダイオードの成長に適した光電子デバイスのための疑似基板に関し、この疑似基板は、基板及び基板の上面に形成されたバッファ構造を備える。
【0002】
本発明は、そのような疑似基板、そのような光電子デバイスを製造する方法、及びそのような光電子デバイスを得る方法にも関する。
【0003】
本発明は、特にディスプレイスクリーン又は画像投写システムに適用される。
【背景技術】
【0004】
「光電子デバイス」という語は、電気信号を電磁放射に変換するのに適するデバイス、電磁放射、特に光を放射するのに特化されたデバイスを特に意味する。
【0005】
この目的のために、光電子デバイスは、従来は、「light-emitting diode」を意味する頭字語LEDとしても知られる発光ダイオードを備える。
【0006】
それぞれの発光ダイオードは、ドープされた接合Pとして働く第1型のドーピングに従ってドープされた半導体部分と、ドープされた接合Nとして働く第2型のドーピングに従ってドープされた半導体部分とを備える量子井戸を利用する活性材料を備えることが知られている。
【0007】
それぞれの発光ダイオードは、3次元半導体要素に基づいて形成され得るが、それら要素は、エピタキシャル成長によって少なくとも部分的には得られる。発光ダイオードは、III−V族化合物、特に窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、又は窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)のような、周期律表のIII族及びV族の元素を含む半導体材料から典型的には形成される。
【0008】
ある種の放射表面を有する発光ダイオードのマトリクスを含む光電子デバイスが存在する。そのような光電子デバイスは、ディスプレイスクリーン又は画像投写システムの構成において特に用いられ得て、ここで発光ダイオードのマトリクスは、実際に、光画素のマトリクスを定義し、ここでそれぞれの画素は1つ以上の発光ダイオードを含む。
【0009】
困難な事柄のうちの1つとしては、それぞれの画素が異なる色、例えば青、緑、及び赤の光を放射できるようにすることがある。
【0010】
第1の既知の解決策は、それぞれの画素が、青色光を放射できる少なくとも1つの発光ダイオード、緑色光を放射できる少なくとも1つの発光ダイオード、及び赤色光を放射できる少なくとも1つの発光ダイオードを備えるように構成されるマトリクスを提供する。これを達成するために、所与の色の光を放射できる発光ダイオードは、同じ基板上で製造され、これが3色について別個に繰り返される。そしてそれぞれの基板は、個別のデバイスを切り離すために切断される。それぞれの画素は、そのような個別のデバイスを関連付けることによって3色を配列するために、再構築によってそれから得られる。
【0011】
「ピックアンドプレース」の名前でも知られるこの解決策は、非常に多くの接続点と共に、多くの操作、長い製造期間及び高いコストを生むので、最適ではない。さらなる小型化が続くことを考慮すると、残念ながらこの解決策は、時々は、実現が不可能でさえあり得る。
【0012】
さらに赤色は、InGaAlPから一般に得られるが、この手法は、温度の関数として波長の著しいばらつきを有すること、発光ダイオードのサイズに依存して効率がばらつく(30ミクロン未満のマイクロダイオードについては効率が低下する)という事実、及びこの材料の成長が繊細であるという事実のような欠点を有する。
【0013】
第2の解決策は、青色光を放射するのに適合される発光ダイオードを提供することにある。光画素が緑色及び/又は赤色で発光できるように、後者は、色変換器として働くフォトルミネセントパッドを含み得る。すなわちそれぞれのフォトルミネセントパッドは、発光ダイオードによって放射された青色光のうちの少なくとも一部分を吸収し、それに応答して緑色光又は赤色光を放射するように設計される。これらフォトルミネセントパッドは、適切なボンディングマトリクスでふつうは形成される。
【0014】
それにもかかわらず、この解決策は、フォトルミネセントパッドは大きな光損失を招くので、完全に満足のいくものではない。一般に、パッドの変換率は、実際には50%から80%の間である。加えて、フォトルミネセントパッドの製造の専用の操作のために、実現するのは依然として複雑でかなり高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上に提示された短所のうちの全て又は一部を解決することを目的とする。
【0016】
この文脈において、したがって目的は、以下の目的のうちの少なくとも1つを満足する解決策を提供することである。すなわち、
・簡単かつ経済的な製造を提案すること、
・高い光出力を有すること、
・量子井戸の効率を劣化させることなく、特にInGaAlPの使用を避けるために、大量、特に20%を越える比率のインジウムをInGaNの量子井戸に入れること、である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この目的は、光電子デバイスのための疑似基板を提供することによって達成され得る。この疑似基板は、疑似基板上での発光ダイオードの成長に適合され、この疑似基板は、基板、及び基板の上面に形成されたバッファ構造を備える。このバッファ構造は、
・少なくとも1つの第1部分であって、バルク窒化ガリウムで形成された層は、前記基板の前記上面と反対側の面において第1型の少なくとも1つの自由表面を区画し、前記第1型のそれぞれの自由表面は、第1波長において光を放射することができるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオードの自由表面上での成長に適合される、少なくとも1つの第1部分と、
・少なくとも1つの第2部分であって、第2部分において、窒化インジウムガリウムの層及びGaNの中間層を交互に備え、前記インジウムが第1質量比率で存在し、前記第2部分は、前記基板の前記上面と反対側の面において第2型の少なくとも1つの自由表面を区画し、前記第2型のそれぞれの自由表面は、前記第1波長とは異なる第2波長において光を放射することができるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオードの自由表面上での成長に適合される、少なくとも1つの第2部分と、
を備え、
・前記基板の前記上面の平面と平行に方向付けられた基準平面において、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第2部分は、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第1部分に対してオフセットされている。
【0018】
このような疑似基板は、上で提示された問題に対応することを可能にするが、これは、それが、バッファ構造の異なる部分の自由表面上での成長を可能にするからである。異なる波長において光を放射することができる発光ダイオードの中では、典型的には、青及び赤、青及び緑、又は3色全てである。換言すれば、単一の疑似基板は、光電子デバイスを実現した後で、バッファ構造の異なる部分の自由表面上での発光ダイオードの成長を行うだけで、多色光画素を提供することを達成できる。この手法は、現状の技術に関連して記載された第1の解決策を用いる必要、又は色変換器を用いなければならないという必要を克服することが可能になる。
【0019】
さらに、しかしながら異なる色の光を放射することができる発光ダイオードの全ては、バッファ構造の想定される自由表面が何であれ、同一の成長プロセスによって非常に優位性高く実現される。第1型及び第2型の自由表面のそれぞれにおけるバッファ構造の材料の性質は、これら自由表面上に形成された発光ダイオードによって放射される光の色の青色、緑色、及び/又は赤色の間の適合を確実にする。
【0020】
さらに、そのような疑似基板の提供は、大量の、特に20%より大きい比率のインジウムを、井戸の効率を悪化させることなく、InGaNの量子井戸に混ぜることを可能にするが、それは非常に有利である。
【0021】
疑似基板は、以下に提示される技術的特性を、単独で又は組み合わせて考慮したときに満たし得る。
【0022】
前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第2部分のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタックは、前記基板の前記上面上に少なくとも部分的には形成され、前記疑似基板は、前記基板の前記上面上に形成された核生成層を備え、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第2部分のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタックは、前記核生成層上に少なくとも部分的には形成される。
【0023】
前記少なくとも1つの第2部分のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタックは、ワイヤの形態であるか、又はピラミッドの形態である、少なくとも1つのナノ要素の形態である。
【0024】
前記バッファ構造は、スタックがInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、インジウムが前記第1質量比率と厳密に異なる第2質量比率で存在する、少なくとも1つの第3部分を含み、第3部分は、前記基板の前記上面と反対の側を向く第3型の少なくとも1つの自由表面を区画し、前記第3型のそれぞれの自由表面は、前記第1波長及び前記第2波長とは異なる第3波長において光を放射することができるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオードの自由表面上での成長に適合され、前記基板の上面の平面に平行に方向付けられた基準平面において、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第3部分は、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第1部分に対して、かつ、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第2部分に対して、オフセットされている。
【0025】
前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第3部分のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備える前記スタックは、前記基板の前記上面上に少なくとも部分的には形成され、前記基板は、前記基板の前記上面上に形成された核生成層を備え、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第3部分のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備える前記スタックは、前記核生成層上に少なくとも部分的には形成される。
【0026】
前記少なくとも1つの第3部分のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタックは、ワイヤの形態であるか、又はピラミッドの形態である、少なくとも1つのナノ要素の形態である。
【0027】
前記少なくとも1つの第2部分のレベルにおけるインジウムの前記第1質量比率は、5−25%の範囲に含まれ、好ましくは10−20%の範囲に含まれる。
【0028】
前記少なくとも1つの第3部分のレベルにおけるインジウムの前記第2質量比率は、5−25%の範囲に含まれ、好ましくは10−20%の範囲に含まれる。
【0029】
本発明は、また、そのような疑似基板と、
・前記疑似基板の前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第1部分の前記第1型の前記自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた、前記第1波長において光を放射できる、少なくとも1つの発光ダイオードと、
・前記疑似基板の前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第2部分の前記第2型の前記自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた、前記第1波長とは異なる前記第2波長において光を放射できる、少なくとも1つの発光ダイオードと、
を備える光電子デバイスに関する。
【0030】
前記光電子デバイスは、前記疑似基板の前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第3部分の前記第3型の前記自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた、前記第1波長及び前記第2波長とは異なる第3波長において光を放射できる、少なくとも1つの発光ダイオードを備える。
【0031】
本発明はまた、このような疑似基板を製造する方法に関し、これは、前記基板を提供する第1ステップと、前記基板の上面上にバルクGaNで形成された前記層を形成する第2ステップと、InGaNの層及びGanの中間層を交互に備え、インジウムが前記第1質量比率で存在する前記スタックを、前記第2ステップから生じる前記層上に、及び/又は、前記基板の前記上面上に形成する第3ステップとを備える。
【0032】
前記第3ステップは、前記第2ステップから生じるバルクGaNの前記層を覆う第1マスクによって区画された開口において、InGaNの層及びGaNの中間層を堆積する連続するステップを含み得る。
【0033】
代替として、前記第3ステップは、前記第2ステップから生じる前記層の表面全体にわたってInGaNの層及びGaNの中間層を堆積する第1セットの連続するステップと、その後の、前記第1セットの連続する堆積ステップから生じるスタックを貫通する第1エッチングステップとを含み、前記第1エッチングステップは、前記第2ステップから生じる前記層の決定された表面を自由表面にするよう実行され、前記自由表面になった表面は、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第1部分の第1型の自由表面に対応する。
【0034】
前記方法は、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、前記インジウムが前記第2質量比率で存在する前記スタックを前記第2ステップから生じる前記層上に、及び/又は、前記第3ステップから生じる前記スタック上に形成する第4ステップを含み得る。
【0035】
特定の実施形態によれば、前記第4ステップは、前記第2ステップから生じるバルクGaNの層を少なくとも覆う第2マスクの前記開口の表面の全部又は一部において、InGaNの層及びGaNの中間層を堆積する、連続するステップを含む。
【0036】
前記第4ステップは、前記第1セットの連続する堆積ステップから生じるスタックの表面全体の上にInGaNの層及びGaNの中間層を堆積する第2セットの連続するステップと、その後の、前記第2セットの連続する堆積ステップから生じるスタックを貫通する第2エッチングステップとを含み、前記第2エッチングステップは、前記第1セットの連続する堆積ステップから生じる前記スタックの決定された表面を自由表面にするよう実行され、前記自由表面になった表面は、前記バッファ構造の前記少なくとも1つの第2部分の第2型の自由表面に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明は、非限定的な例として提供され、添付の図面に表されている本発明の具体的な実施形態の以下の記載からよりよく理解されよう。
図1図1は、本発明のある局面による疑似基板の第1実施形態の概略図である。
図2図2は、本発明の別の局面による光電子デバイスの第1実施形態の概略図である。
図3図3は、疑似基板を製造する方法の第1実施形態の異なる連続するステップを表す。
図4図4は、疑似基板を製造する方法の第1実施形態の異なる連続するステップを表す。
図5図5は、疑似基板を製造する方法の第1実施形態の異なる連続するステップを表す。
図6図6は、疑似基板を製造する方法の第1実施形態の異なる連続するステップを表す。
図7図7は、疑似基板を製造する方法の第1実施形態の異なる連続するステップを表す。
図8図8は、疑似基板を製造する方法の第2実施形態の異なる連続するステップを表す。
図9図9は、疑似基板を製造する方法の第2実施形態の異なる連続するステップを表す。
図10図10は、本発明による光電子デバイスの第2実施形態を概略的に表す。
図11図11は、本発明による疑似基板の第2実施形態の概略図である。概略図である。
図12図12は、本発明による疑似基板の第3実施形態の概略図である。
図13図13は、本発明による疑似基板の第4実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図及び以下の記載において、同じ参照符号は、同一又は類似の要素を表す。加えて、さまざまな要素は、図の明瞭さを優先させるために同じ縮尺では表現されていない。
【0039】
図1及び図11は、本発明のある局面による疑似基板10の第1実施形態及び第2実施形態をそれぞれ概略的に表現し、これら2つの実施形態は、それにもかかわらず、非限定的であり、本発明の理解を促進するための例としてのみ示されている。これら2つの疑似基板10のそれぞれは、光電子デバイス100の後続の製造のために用いられ得るように構成される。本発明は、特に、そのような光電子装置100に基づくディスプレイスクリーン又は画像投写システムの製造における応用例に用いられ得る。
【0040】
疑似基板10は、基板1の上面1a上に形成された疑似基板10のバッファ構造2によって区画された自由表面上における発光ダイオードの成長のために特に適する。より具体的には、発光ダイオードは、基板1の平面に直角な方向で見られるときに、基板1と反対の側にあるバッファ構造2上に形成されるように意図される。
【0041】
ある実施形態によれば、基板1は、シリコンから、バルクのIII−V族半導体(例えばGaN)から、サファイアから、又はスピネルからなる。これは、代替として、絶縁体上のシリコン型の基板、つまり「Silicon On Insulator」を表すSOIであり得る。
【0042】
バッファ構造2は、基板1とバッファ構造2の層との間の直接的接触によって、基板1の上面1a上に直接に形成され得る。代替としては、例えば表現されていない核生成層のような、中間層が基板1及びバッファ構造2の間に存在するはずだという前提の下で、バッファ構造2は、基板1上に非直接的に形成され得る。
【0043】
以下に提示される一般的な原理が2つの実施形態のそれぞれにおいて適用されるにしても、本質的に、図1及び図11の2つの実施形態は、バッファ構造2を形成するやり方において互いに異なる。図7及び図9は、本発明による疑似基板10の2つの他の追加の実施形態を示す。
【0044】
基板1上に形成されるバッファ構造2の性質及び構成は、この書類で提示される技術水準に対して、真の進歩を示し、その目的は、簡単で経済的な製造を提示しつつ、発光ダイオードの接続及び操作を制限し、及び/又は光電子デバイス100の高い光出力を得ることである。
【0045】
この目的のために、バッファ構造2は、バルク窒化ガリウム(GaN)で形成された層211が、基板1の上面と反対の側を向く第1型210の少なくとも1つの自由表面を区画する(delimit)少なくとも1つの第1部分21を備える。第1型210のそれぞれの自由境界は、第1波長における光L1(図2及び図10で概略的に示される)を放射できるIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード11のその上での成長に適合される。第1波長は、第1型210の自由表面を区画する材料の組成に直接に依存する。
【0046】
加えて、バッファ構造2は、窒化インジウムガリウム(InGaN)の層及びGaNの中間層を交互に備え、インジウムが第1所定質量比率で存在するスタック221が、基板1の上面1aと反対の側に面する第2型220の少なくとも1つの自由表面を区画する、少なくとも1つの第2部分22を備える。第2型220のそれぞれの自由表面は、前の段落で言及した第1波長とは異なる第2波長における光L2(図2及び図10で概略的に示される)を放射することができるIII−V族化合物に主に基づく、少なくとも1つの発光ダイオード12のその上での成長に適合される。第2波長は、第2型220の自由表面を区画する材料の組成に直接に依存する。
【0047】
例えば、InGaNのそれぞれの層は、9nm未満の厚さを有し、GaNのそれぞれの中間層は、9nmより大きい厚さを有する。
【0048】
よって、2つの別個の波長における2つの光L1及びL2を放射することができる発光画素が同じ製造方法の間に形成され得て、これは、操作の個数、製造時間、接続の個数及び/又は試験の個数を大幅に低減できる。これは、色変換器を使用する必要性も克服し、さらに、製造を促進し、非常に良好な光出力を達成する。
【0049】
図1において、疑似基板10は、2つの第1部分21及び2つの第2部分22を含み、例示及び図示のためだけではあるが、第1型210の2つの別個の自由表面、及び第2型220の2つの別個の自由表面を区画する。言うまでもなく、第1型210の自由表面の個数及びそれらの分布は、自由である。同じことが第2型220の自由表面についても当てはまる。
【0050】
図1図7図9、又は図11でわかるように、バッファ構造2の前記少なくとも1つの第2部分22は、基板1の上面1aの平面に平行な向きの基準平面P(図1で見える)において、バッファ構造2の前記少なくとも1つの第1部分21に対してオフセットされて(offset)いる。第1型及び第2型210,220の異なる自由表面の間の基準平面Pにおけるそのようなオフセットは、いったん発光ダイオード11,12がその上に形成されると、基板1の平面に平行な平面内で発光ダイオード11,12の分布を確実にできる。この配置は、光画素が分布される放射表面を要求するディスプレイスクリーン又は画像投写システムの製造のために有利である。
【0051】
図1は、バッファ構造2の寸法又は構成の限定を実際には課すものではないことが強調される。よって、第1型210のそれぞれの自由表面は、平面であっても、平面でなくてもよい。第1型210の自由表面は、第2型220の自由表面と同じ平面内に配置されてもよく、されなくてもよい(基準平面Pに垂直な、すなわち基板1の平面に垂直な方向において、互いに垂直方向のオフセットが存在し得るという意味において)。同様に、第2型220のそれぞれの自由表面は、平面であっても、平面でなくてもよい。この意味で、図11は、前記少なくとも1つの第2部分22のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック221が、バルクGaNで形成された層211上に形成された少なくとも1つのナノワイヤの形態である、特定の場合を示す。ナノワイヤの形態であるそのようなスタック221は、例えば、平面P内でより広範囲に広がるGaN/InGaNスタックを通してエッチングすること、又はさらに例えば、対応するマスクを通して順次成長させることのような、任意の既知の手法によって得られる。そのような構成は、それ自身がナノワイヤの形態である第2型220のそのような自由表面上のナノワイヤの形態である発光ダイオードの形成を特に促進し得て、これは、それらがコアシェル構造を有する発光ダイオードか又は軸構造を有する発光ダイオードかに依らない。
【0052】
もし図11が、InGaNの層及び中間層が、それらが構成されるナノワイヤの高さに沿って軸方向にスタックされている特定の場合を示すなら、図12は、スタック221を構成するために、InGaNコア、そしてこのコアの水平端及び上端をカバーする中間GaN層、そしてGaN中間層の水平端及び上端をカバーするInGaN層、そして新しいGaN中間層等を持つコアシェル構造に従って、これら層が同心円状にスタックされる代替の実施形態を示す。
【0053】
図13は、前記少なくとも1つの第2部分22のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック221が、バルクGaNで形成される層211上に形成された少なくとも1つのピラミッドの形態である他の実施形態を示す。ピラミッドの形態であるそのようなスタック221は、任意の既知の手法によって獲得され得る。そのような構成は、それ自身がピラミッドの形態である第2型220のそのような自由表面上でピラミッドの形態である発光ダイオード、特にコアシェル構造を有する発光ダイオードの形成を特に促進し得る。
【0054】
応用例によるバッファ構造2の構成についての必要に依存して、及び/又は疑似基板10の製造のために選択される製造方法に依存して、バッファ構造2の前記少なくとも1つの第2部分22のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック221は、基板1の上面1a上に少なくとも部分的には形成されるように提供することが可能である。これは、例えば、図1の実施形態の場合であるが、これは、図11図12、及び図13の実施形態の場合ではない。「…上に形成される」という語は、スタック221が基板1の上面の上に直接に形成され得ること、又は上面1a上に形成され、その上にスタック221が形成される核生成層が挿入され、その上に非直接的に形成され得ることを意味する。後者の場合は、基板1がサファイア又はシリコンからなるときに有利に提供される。
【0055】
同じ理由で、バッファ構造2の前記少なくとも1つの第2部分22のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック221は、バルクGaNの層211上に少なくとも部分的に形成されることが提供され得る。これは、例えば、図11図12、及び図13の実施形態の場合であるが、図1の実施形態の場合ではない。
【0056】
これらの異なる可能性は、図3図7による製造方法が実現されるか又はされない、又は図8及び図9に関連付けられた製造方法が実行されるか又はされないという事実からも生じる。
【0057】
異なる第1部分21及び異なる第2部分22に加えて、バッファ構造2は、オプションとしてだが有利には、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、その中でインジウムが前述の第1質量比率とは異なる第2質量比率で存在するスタック231が、基板1の上面1aと反対の側に向く第3型230の少なくとも1つの自由表面を区画する、少なくとも1つの第3部分23を備える。第3型230のそれぞれの自由表面は、第1波長及び第2波長と異なる第3波長において光L3(図2及び図10で概略的に示される)を放射できるIII−V族化合物に主に基づく少なくとも1つの発光ダイオード13のその上での成長に適合される。第3波長は、第3型230の自由表面を区画する材料の組成に直接的に依存する。
【0058】
図1図7図9図11又は図13において見られるように、バッファ構造2の少なくとも1つの第3部分23は、基準平面Pにおいて(任意の他の潜在的な第3部分23と共に)、バッファ構造2の少なくとも1つの第1部分21に対して、及びバッファ構造2の少なくとも1つの第2部分22に対して、オフセットされている。重ねて、他の自由表面210、220、230に対する第3型230の自由表面のそのような分布は、光画素が分布される放射表面を必要とするディスプレイスクリーン又は画像投写システムの製造を促進する。
【0059】
図1において、疑似基板10は、例示及び図示に過ぎないが、第3型230の2つの別個の自由表面を区画する2つの第3部分23を含む。言うまでもなく、第3型230の自由表面の個数及びそれらの分布は、自由であり得る。
【0060】
第1型210の自由表面の、第2型220の自由表面の、及び第3型230の自由表面の結合された存在によって、光変換器の必要なしで、3つの異なる波長における3種類の光L1、L2及びL3を放射することができる発光画素を構成することが可能である。よって、ここで説明された解決策は、基板を切断してから光画素を再構築する負担をなくしつつ、光出力は、高い状態を維持する。
【0061】
もう一度、応用例に従った及び/又は疑似基板10の製造のために選択された製造方法に依存するバッファ構造2の構成についての必要に依存して、バッファ構造2の少なくとも1つの第3部分23のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック231は、基板1の上面1a上で少なくとも部分的には形成されるよう提供することが可能である。これは、例えば図1の実施形態の場合であるが、これは、図11及び図13の実施形態の場合ではない。「…上に形成される」という語は、スタック231が基板1の上面1aの上に直接に形成され得ること、又は上面1a上に形成され、その上にスタック231が形成される核生成層が挿入され、その上に非直接的に形成され得ることを意味する。同じ理由で、バッファ構造2の前記少なくとも1つの第3部分23のレベルにおいて、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック231は、バルクGaNの層211上に、及び/又は前記少なくとも1つの第2部分22のスタック221上に少なくとも部分的に形成されることが提供され得る。これは、例えば、図11及び図13の実施形態の場合であるが、図1の実施形態の場合ではない。
【0062】
第3型230の自由表面は、自由表面210、220と同じ平面内に配置されてもよく、そうでなくてもよい(基準平面Pに垂直な、すなわち基板1の平面に垂直な方向において、互いに垂直方向のオフセットが存在し得るという意味において)。第3型230のそれぞれの自由表面は、平面であっても(例示として図1の場合のように)、平面でなくてもよい。この意味で、図11は、前記少なくとも1つの第3部分23のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック231が、バルクGaNで形成された層211上に形成された少なくとも1つのナノワイヤの形態である、特定の場合を示す。ナノワイヤの形態であるそのようなスタック231は、例えば、平面P内でより広範囲に広がるGaN/InGaNスタックを通してエッチングすること、又はさらに例えば、対応するマスクを通して順次成長させることのような、任意の既知の手法によって得られる。そのような構成は、それ自身がナノワイヤの形態である第3型230のそのような自由表面上のナノワイヤの形態である発光ダイオード13の形成を特に促進し得て、これは、それらがコアシェル構造を有する発光ダイオードか又は軸構造を有する発光ダイオードかに依らない。
【0063】
図13は、前記少なくとも1つの第3部分23のInGaNの層及びGaNの中間層を交互に備えるスタック231が、バルクGaNで形成される層211上に形成された少なくとも1つのピラミッドの形態であるように構成する事実を代替として示す。ピラミッドの形態であるそのようなスタック231は、任意の既知の手法によって獲得され得る。そのような構成は、それ自身がピラミッドの形態である第3型230のそのような自由表面上でピラミッドの形態である発光ダイオード、特にコアシェル構造を有する発光ダイオードの形成を特に促進し得る。
【0064】
「自由表面」という語は、覆われていない表面を意味し、ここで発光ダイオードの後続の形成の時点において、もし「ピックアンドプレース」の既知の解決策を回避したいなら、以前の場合のように色変換器が装備されることなく、異なる波長において2つ又は3つの光L1、L2、及び場合によってはL3を放射することができる光電子デバイス100を構成するために、それは、少なくとも1つのそのような発光ダイオードを後者から形成することを可能にする。
【0065】
したがって重要な考えは、バルクGaNの層211によって区画された第1型210の少なくとも1つの自由表面の、及びGaNの層及びInGaNの層を交互に備えるスタック221によって区画された第2型220の少なくとも1つの自由表面の結合された存在が、第1質量比率に従うインジウムの存在を暗示することによって、自由表面210、220から互いに同一のやり方での発光ダイオードの形成の後で、2つの異なる光L1及びL2、典型的には青及び赤の色、又は青及び緑の色を自然に放射することができる光電子デバイス100を獲得することが可能になったことを本出願人が特定したという事実に基づいている。
【0066】
実際、第1型210のそれぞれの自由表面は、青色光の光L1を放射することができる少なくとも1つの発光ダイオードの成長を可能にするよう適合される。スタック221におけるインジウムの第1質量比率を調節することによって、このスタック221によって区画された第2型220の自由表面上で形成された発光ダイオード12によって放射される光L2の第2波長を最終的に調節することが可能である。
【0067】
一方で、GaNの層及びInGaNの層を交互に備えるスタック231によって区画される第3型230の少なくとも1つの自由表面の追加の存在が、第2質量比率に従うインジウムの存在を暗示することによって、1つの自由表面210、220、230から同一のやり方での発光ダイオード11、12、13の形成の後で、光L1、L2とは異なる第3光L3を、典型的には、もし光L2が赤色であるなら緑色で、又はもし光L2が緑色であるなら赤色で、自然に放射することができる光電子デバイス100を獲得することを可能にすることが本出願人によって特定されている。
【0068】
より正確には、ある実施形態によれば、バッファ構造2のそれぞれの第2部分22におけるスタック221中のインジウムの第1質量比率は、5%及び25%の間の範囲に含まれる。好ましくは、バッファ構造2のそれぞれの第2部分22におけるスタック221中のインジウムの第1質量比率は、10%及び20%の間の範囲に含まれる。そのような特性は、光L2が緑色であることを可能にすることが本出願人によって観測されている。典型的には、第2波長は、500−560nmの範囲にある。
【0069】
この実施形態では、よって光電子デバイス100は、少なくとも青色で1つの光L1を、かつ緑色で1つの光L2を放射することができる。
【0070】
さらにこの実施形態では、バッファ構造2中の少なくとも1つの第3部分23の構成を想定すれば、それぞれの第3部分23におけるスタック231中のインジウムの第2質量比率が15%−50%の間の範囲に含まれることは非常に優位性があるだろう。好ましくは、バッファ構造2のそれぞれの第3部分23におけるスタック231中のインジウムの第2質量比率は、20%−35%の間の範囲に含まれる。本出願人によって、そのような特性は、光L3が赤色であることを可能にすることが見いだされた。典型的には、第3波長は、600−700nmの範囲にある。
【0071】
他の実施形態によれば、バッファ構造2のそれぞれの第2部分22におけるスタック221中のインジウムの第1質量比率は、15%及び50%の間の範囲に含まれる。好ましくは、バッファ構造2のそれぞれの第2部分22におけるスタック221中のインジウムの第1質量比率は、20%及び35%の間の範囲に含まれる。本出願人によって、そのような特性は、光L2が赤色であることを可能にすることが見いだされた。典型的には、第2波長は、580−680nmの範囲にある。
【0072】
この実施形態では、よって光電子デバイス100は、少なくとも青色で1つの光L1を、かつ赤色で1つの光L2を放射することができる。
【0073】
さらにこの実施形態では、バッファ構造2中の少なくとも1つの第3部分23の構成を想定すれば、それぞれの第3部分23におけるスタック231中のインジウムの第2質量比率が5%−25%の間の範囲に含まれることは非常に優位性があるだろう。好ましくは、バッファ構造2のそれぞれの第3部分23におけるスタック231中のインジウムの第2質量比率は、10%−20%の間の範囲に含まれる。本出願人によって、そのような特性は、光L3が緑色であることを可能にすることが見いだされた。典型的には、第3波長は、500−560nmの範囲にある。
【0074】
前記少なくとも1つの第2部分22のスタック221におけるインジウムの第1質量比率は、特に、さまざまなパラメータ、具体的には、InGaNの層の成長の間のインジウムの流量、この成長の間の温度、アニーリング条件、注入条件によって調節され得る。同じことが、前記少なくとも1つの第3部分23のスタック231におけるインジウムの第2質量比率の調節についてもあてはまる。
【0075】
前述された疑似基板10は、本文書の冒頭で定義された光電子デバイス100を得るのに適する。このために、発光ダイオード11、12は、バッファ構造2の異なる部分21、22のそれぞれの第1型210及び第2型220の異なる自由表面上に形成される。バッファ構造2が前記少なくとも1つの第3部分23も含む場合においては、少なくとも1つの発光ダイオード13も、第3型230の異なる自由表面上に形成される。有利には、発光ダイオード11、12、13を形成するやり方は、バッファ構造2の、全ての第1及び第2部分21、22のレベルにおいて、又は全ての第3部分23のレベルにおいてさえも同一である。これは、既に提示されたその優位性が全てあるにもかかわらず、光電子デバイス100を達成する方法を特に簡単にする。
【0076】
そのような疑似基板の提供によって、井戸の効率を悪化させることなく、大量の、特に20%より大きい比率で、インジウムをInGaNの量子井戸に取り込むことが非常に有利に可能になる。
【0077】
図2及び図10は、光電子デバイス100の2つの異なる実施形態を示す。以下に提示される一般的な原則が仮にこれら2つの実施形態に適用されるとしても、本質的には、図2及び図10の2つの実施形態は、発光ダイオード11、12、13を疑似基板10のバッファ構造2上にどのように形成するかという点で互いに異なる。
【0078】
図2及び図10を参照して、光電子デバイス100は、上述の疑似基板10、及び疑似基板10のバッファ構造2の前記少なくとも1つの第1部分21の第1型210の自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード11を備え、この発光ダイオード11は、第1波長において光L1を放射することができる。
【0079】
光電子デバイス100は、図2においてであろうが、図10に従ってだろうが、疑似基板10のバッファ構造2の前記少なくとも1つの第2部分22の第2型220の自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード12も備え、この発光ダイオード12は、第2波長において光L2を放射することができる。
【0080】
光電子デバイス100は、疑似基板10のバッファ構造2の前記少なくとも1つの第3部分23の第3型230の自由表面上に成長によって形成されたIII−V族化合物に主に基づいた少なくとも1つの発光ダイオード13をオプションとして備え得て、この発光ダイオード13は、第3波長において光L3を放射することができる。
【0081】
それぞれの発光ダイオード11、12、13は、3次元半導体要素に基づいて形成され得て、それらは少なくとも部分的には自由表面210、220又はさらには230からのエピタキシャル成長によって得られる。したがって発光ダイオード11、12、13は、III−V族化合物型、特に窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、又は窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の半導体材料から形成される。
【0082】
図10の実施形態を参照すれば、それぞれの発光ダイオード11、12、13は、好ましくは、ワイヤ、円錐(又はピラミッド)又は円錐台の形状のドーピングされたInGaN又はGaNからなる、3次元半導体ナノ要素を備え得る。3次元発光ダイオードは、キャリアの表面再結合を低減することを可能とし、したがって2次元構造よりも潜在的にはより効率が高い。これは、量子井戸の材料の品質を改善することも可能にし、より大きな成長した表面を有し、より多くの色が付けられた発光ダイオードを有する。
【0083】
逆に、図2の実施形態では、発光ダイオード11、12、13は、基板1に反対の側にあるバッファ構造2上に形成されたモノリシック構造の形態で反対に得られて、このモノリシック構造は、それが構成する発光ダイオード11、12、13からの多色光を放射することができる。モノリシック構造は、発光ダイオード11、12、13のドーピングされた接合のうちの1つを構成するために、第1型210の自由表面上及び第2型220の自由表面上、又はさらに第3型230の自由表面上にも堆積された層110を備える。例えば、層110は、n型でドーピングされた半導体を構成するようにドーピングされる。それは、シリコン又は窒化インジウムガリウム(InGaN)でドーピングされた窒化ガリウムであり得る。活性材料の層111が、典型的にはInGaNに基づいて、層110の上にそれから堆積される。それから層112が、発光ダイオードの他のドーピングされた接合を構成するために層111の上に堆積される。例えば層112は、p型でドーピングされた半導体を構成するようにドーピングされる。それは、例えば、マグネシウムでドーピングされた窒化ガリウムであり得る。これら層110、111及び113は、それぞれ疑似基板10のバッファ構造2の第1部分21、第2部分22、及び第3部分23のレベルにおいて発光ダイオード11、12、13を構成する。
【0084】
本解決策においては、第1型210の自由表面の、及び第2型220の自由表面の性質によって、又は第3型230の自由表面の性質によっても、光電子デバイス100全体についての単一の共通な形成プロシージャからそれにもかかわらず形成される発光ダイオード11、12、13は、色変換器なしで、異なる波長で、特に青色光、赤色光、及び緑色光に位置する、光L1、L2、及びL3を放射することができる。光出力は、非常に高く、製造は、簡単で経済的である。
【0085】
疑似基板10の製造を達成するためには、例えば図1又は図11において図示されるように、その原理が上で開示されてきたが、少なくとも以下の一般的なステップを実現する必要がある。すなわち、
・基板1を提供する第1ステップ、
・バルクGaNで形成された層211を基板1の上面1a上に形成する第2ステップ、
・InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、インジウムが第1質量比率で存在するスタック221を、前記第2ステップから生じるバルクGaNの層211上に、及び/又は基板1の上面1a上に形成する第3ステップ、である。
【0086】
この方法は、さらに、InGaNの層及びGaNの中間層を交互に備え、第2質量比率でインジウムが存在するスタック231を、前記第2ステップから生じるバルクGaNの層211上に、及び/又は前記第3ステップから生じるスタック221上に形成する第4ステップを含み得る。
【0087】
この一般的な製造方法の2つの異なる実施形態がここで記載される。
【0088】
よって図3図7は、疑似基板10を製造する方法の第1実施形態の異なる連続するステップを表す。
【0089】
図3は、バッファ構造2のその上での形成に適する上面を配置する、基板1を提供するステップを表す。基板1を提供するステップは、この目的のために当業者に知られる任意のステップを含み得る(面1aを洗浄することであって、面1aの機械又は化学研磨等)。基板1及びバッファ構造2の間に核生成層の形成も適宜、提供され得る。
【0090】
おおまかには、疑似基板10を製造する方法のこの第1実施形態においては、図5を参照すれば、第3ステップは、第2ステップから生じるバルクGaNの層211を覆う第1マスク30によって区画される開口31においてInGaNの層及びGaNの中間層を堆積する連続するステップを含む。
【0091】
図4は、InGaNの層及びGaNの中間層を堆積する連続するステップの実現の前に、第1マスク30が部分的にバルクGaNの層211を覆う中間の状況を表す。図示される例において、これは非限定的であるが、第1マスク30の開口31は、バッファ構造2の第2部分22に対応し、第1マスク30の除去のあとに、第2型220の自由表面を規定する。
【0092】
それから、製造の第1実施形態では、第4ステップ(図6)は、第2ステップから生じるバルクGaNの少なくとも層211を覆う第2マスク40の開口41の表面の全部又は一部において、InGaNの層及びGaN中間層を堆積する連続するステップを含む。図示される例では、これは非限定的であるが、第2マスク40は、この製造方法の終了時で、第2マスク40の除去の後には、第1型210の自由表面を構成するよう意図される下位層211の領域を正確に覆う。開口41は、バッファ構造2の第2部分22及び第3部分23の両方を含む。第1マスク30を介して以前に形成されたスタック221が存在しない場所で、後者のレベルにおいてだけ第2マスク40の開口41内にスタック231の連続する層を堆積するには、注意を要するかもしれない。
【0093】
図7は、第2マスク40の除去の後の状況を表す。このように得られた疑似基板10の特性は、図1で表される疑似基板10のそれらと同一であるが、違いは、基準平面Pに直角な向きに沿って、第1型210の自由表面と、第2型220及び第3型230の自由表面との間のオフセットDが存在することである。この構成は、ここではスタック221及び231がバルクGaNの層211上に形成されているという事実に由来し、これは、図1の実施形態の疑似基板における場合とは異なる。
【0094】
図8及び図9は、そして、疑似基板10を製造する方法の第2実施形態の異なる連続するステップを表す。
【0095】
一般に、疑似基板10を製造する方法のこの第2実施形態では、第3ステップは、以下を含む(図8)。すなわち
・第2ステップから生じるバルクGaNの層211の全体表面にわたってInGaNの層及びGaNの中間層を堆積し、50で参照されるスタックを形成する連続するステップの第1セット、
・その後、InGaN/GaNを堆積する連続するステップのこの第1セットから生じるスタック50を貫通する、参照符号G1によってシンボル化される第1エッチングステップ(図9
である。
【0096】
この第1エッチングステップG1は、バルクGaNの層211の規定された表面を自由表面にするよう実行され、これら表面は、バッファ構造2の前記少なくとも1つの第1部分21の第1型210の自由表面に対応するようにエッチングすることによって自由表面になる。よって、第1エッチングG1が実行される領域は、疑似基板10のバッファ構造2の第1部分21に対応する。これら領域では、バルクGaNの下位層211の上面は、発光ダイオード11の後続の成長に適する自由表面になる。
【0097】
そして、本製造方法の第2実施形態では、第4ステップは、以下を含む。すなわち
・それ自身は第1セットの連続する堆積ステップから生じるスタック50の全体表面にわたってInGaNの層及びGaNの中間層を堆積し、60(図8)で参照されるスタックを形成する連続するステップの第2セット、
・その後、InGaN/GaNを堆積する連続するステップの第2セットから生じるスタック60を貫通する、参照符号G2によってシンボル化される第2エッチングステップ(図9
である。
【0098】
この第2エッチングステップG2は、第1セットの連続する堆積ステップから生じるスタック50の規定された表面を自由表面にするよう実行される。このようにして自由表面になったスタック50のこれら表面は、バッファ構造2の少なくとも1つの第2部分22の第2型220の自由表面に対応する。
【0099】
第1エッチングG1は、例えば機械又は化学手段による、既知の適切な手法によって実行され得る。これは、第2エッチングG2についてもあてはまる。
【0100】
図9は、2つのエッチングG1、G2に続いて得られる疑似基板10を表す。
【0101】
第1エッチングG1の間にエッチングされておらず、スタック60によって覆われていないスタック50の部分は、それぞれの第2部分21のために規定されているスタック221を実際に構成する。第2エッチングG2が実行されるが、第1エッチングG1が実行されない領域は、疑似基板10のバッファ構造2の第2部分22に対応する。これら領域では、スタック50の上面は、発光ダイオード12の後に続く成長のために適する自由表面になる。
【0102】
第2エッチングG2の間にエッチングされていないスタック60の部分は、それぞれの第3部分23のために以前に規定されたスタック231を実際に構成する。第2エッチングG2が実行されず、第1エッチングG1も実行されない領域は、疑似基板10のバッファ構造2の第3部分23に対応する。これら領域では、スタック60の上面は、発光ダイオード13の後に続く成長のために適する自由表面になる。
【0103】
図8及び図9は、60で参照されるスタックの形成につながる、堆積するステップの第2セットが、第1エッチングG1の実現の前に実行される特定の場合を表す。この構成は、製造方法の実行をより簡単にするが、本開示を限定するものではない。変形例として、スタック60につながる第2セットの堆積ステップが実行される前に、第1エッチングG1がスタック50を貫通して実行されることも十分に想定され得る。
【0104】
さらに、60で参照されるスタックの形成につながる第2セットの堆積ステップが、第1エッチングG1の実現の前に実行される場合において(図8の状況につながる)、第2エッチングG2を実行する前に、第1エッチングG1を実行するが可能であり、又は逆に、第1エッチングG1を実行する前に、第2エッチングG2を実行するも可能である。
【0105】
光電子デバイス100を得るために、例えば図2又は図11において図示されるように、その原理が上で開示されてきたが、上述の製造方法を実現することによって疑似基板10を提供する少なくとも1つの第1フェーズを、次に形成の第2フェーズを実現することが必要である。すなわち
・第1フェーズで提供される疑似基板10のバッファ構造2の少なくとも1つの第1部分21の第1型210のそれぞれの自由表面上の成長による少なくとも1つの発光ダイオード11であって、この発光ダイオード11は、第1波長において光L1を放射することが可能である、及び
・第1フェーズで提供される疑似基板10のバッファ構造2の少なくとも1つの第2部分22の第2型220のそれぞれの自由表面上の成長による少なくとも1つの発光ダイオード12であって、この発光ダイオード12は、第1波長とは異なる第2波長において光L2を放射することが可能である。
【0106】
光電子デバイス100を得る方法は、この場合、第1フェーズで提供される疑似基板10のバッファ構造2の少なくとも1つの第3部分23の第3型230のそれぞれの自由表面上の成長による少なくとも1つの発光ダイオード13を形成する、オプションとしての第3フェーズを含み得る。この発光ダイオード13は、それぞれ光L1及びL2の第1及び第2波長とは異なる第3波長において光L3を放射することが特に可能である。
【0107】
既に前で示したように、発光ダイオード11、12、13を形成する異なる手法が想定され得る。
【0108】
よって第1可能実施形態(図10)によれば、それぞれの発光ダイオード11、12、13は、3次元半導体要素に基づいて形成され得て、それらは少なくとも部分的には自由表面210、220又はさらには230からのエピタキシャル成長によって得られる。したがって発光ダイオード11、12、13は、III−V族化合物型、特に窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、又は窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の半導体材料から形成される。典型的には、第2フェーズにおいて及び第3フェーズにおいて形成されるそれぞれの発光ダイオード11、12、13は、好ましくは、第1型210の自由表面、第2型220の自由表面、及び第3型230の自由表面からエピタキシーによって形成される、ワイヤ、円錐又は円錐台の形状のInGaN又はドーピングされたGaNからなる、3次元半導体ナノ要素を備え得る。これらの手法は、当業者にとっては従来からのものであり、当業者なら本願にそれらを適用することができるだろう。
【0109】
第2可能実施形態によれば(例えば図2を参照して)、発光ダイオード11、12、13は、基板1とは反対の側のバッファ構造2上に形成されたモノリシック構造の形態で形成され、このモノリシック構造は、それが構成する発光ダイオード11、12、13から多色光を放射することが可能である。第1型210の自由表面上の、及び第2型220の自由表面上の発光ダイオード11、12の形成の第2フェーズ、及び第3型230の自由表面上の発光ダイオードの形成の第3フェーズは、特に以下を含み得る。すなわち
・発光ダイオード11、12、13のドーピングされた接合のうちの1つを構成するために、第1型210の自由表面上の、第2型220の自由表面上の、又はさらに第3型230の自由表面上の層110を堆積するステップ、例えば層110は、n型でドーピングされた半導体材料を構成するようにドーピングされる。それは、シリコン又はInGaNでドーピングされた窒化ガリウムであり得る。
【0110】
・層110上に、例えばエピタキシャル成長によって、活性材料の層111を堆積するステップであって、活性材料は、典型的には窒化インジウムガリウムに基づく。
【0111】
・層111上に、活性材料の層112を堆積することによって、発光ダイオード11、12、13の他方ドーピングされた接合を構成するステップであって、例えば層112は、p型でドーピングされた半導体を構成するようにドーピングされる。それは、例えばマグネシウムでドーピングされた窒化ガリウムであり得る。
【0112】
層110、111及び112のこのスタックは、疑似基板10のバッファ構造2の第1部分21、第2部分22及び可能な第3部分23のレベルにおいてそれぞれ発光ダイオード11、12及び13を構成する。
【0113】
第1型210の自由表面、第2型220の自由表面及び第3型230の自由表面の性質から、光電子デバイス100の全体について、発光ダイオード11、12、13を形成するステップは同一であるが、それらの上に形成される発光ダイオード11、12、13は、異なる波長で光L1、L2、L3を放射することができる。この結果は、繰り返しになるが、このような光電子デバイス100に基づくディスプレイスクリーン又は画像投写システムの製造について、製造の簡単さ及びコストの削減を生む。光出力は、現在の解決策よりも高く、この手法は、フォトルミネセントパッドの形態である色変換器を形成する必要をなくす。
【0114】
もちろん、本発明は、上で表現され説明された実施形態には限定されず、むしろ全ての変形例を包含する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13