【実施例1】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、全体の輪郭を述べる。縁箇所をリング状にしそれを元にする場合について述べる。三角形、多角形、楕円形、又はそれらのミックスで成るリング状の縁箇所(2)は、接合、重ね、添い合い、交差、磁石付着等のリング状成型のための造形周辺箇所以外では、後述の
図1aの縦向きの破線で表した中心線(1)によって、bの一面部以上が左右対称形を呈す。空間を土台とする二面部は、前記中心線に対して直角方向で折り曲げて設けた。この前後に分かれた主として平行に向かい合う二面部の左右両端部で繋ぐ上端箇所を連結部(5)とする。任意の幅を有する連結部同士は互いに平行か外向きの曲線で成る。二面部を縦の長さに長短を設けて下端をずらしあう方がよい。面部内部(4)に模様体を有する場合、その模様は必ずしも左右対称形ではない。
リング状について付け加えると、線状材使用の場合はもともとリング状に成型しているか、両端部近郊を繋いでねじる、はんだ付けをする等の固定を確実にする場合と、添わせ合って形状記憶にする、雄雌の留め具で留める方法等の着脱可能の二種類を有する。
線状材や帯状材、盤材で造るか先に折り曲げておくかの場合がある。内部に設けるつまみ部(17)を主に、縁箇所から両連結部間の中点位置に向かって設けること、曲げ方合わせ方、ずらし方、書類(10)への接触面の広さの配慮等によって、挟持力を生む。またつまみ易くする、挟持力を補助する等の目的で、縁箇所を芯として周囲幅を広げる。
A4サイズレベルの書類を対象とする場合、書類の角部の二等分線上では角部より2√2cm位置に本願の表側の下端がくるように設ければ、書類内容に邪魔にならない。裏側になる面部には長さの制限は特にない。二個の連結部は書類の角部二側面それぞれのストッパーとなるため、前記2√2cm位置を本願下端部で守るようにすれば必然的に連結部間の長さが決まり、使用する書類の厚みに応じて連結部の幅も決まる。前後両面部で挟むのを目的とするため、上下箇所の長さはあまり変わらない。
リング状以外、二面部の空間状以外、連結部の平行関係以外については以下で説明する。
【0009】
図1〜
図9を用いて線状材使用の縦長の楕円形の縁箇所(2)の場合で説明する。
図1〜
図4で第一形態を説明する。
図1の左升内aは成型前の正面図と側面図である。楕円形の長径方向に平行な縦向きの中心線(1)を破線で示す。縁箇所(2)内を面部内部(4)とする。右升内bは、縁箇所を前記中心線に直交する横向きの中間位置(3)近郊で前後の任意側に折り曲げて成型した正面図と右側面図である。連結部(5)と前後面部(6、12)が現れる。連結部が在る方を上端側(7)とすれば、下端側(8)に挿入口(9)が生じる。
図2〜
図4は使用図である。
図2aは書類(10)の角側(11)を下端側から差し込んで本願で挟んだ正面図、bはその時の平面図で後面部と上端側と連結部が現れる。この場合、前後面部の上端空間(13)は平面図に平行四辺形を示すが、他に幅や位置が変化し波状や中間側が狭い形状または前後面部の内部を有して重なる場合でこの形状は変化する。
図3aは書類の側面側(14)を挟んだ正面図、bはその時の平面図である。一方の連結部の長さを出来るだけ短くし空間形状を鋭角三角形状にし、ここにも挟持力を持たせようとしたものである。
図4で側面形状の種類を示す。まず連結部の幅によって張りを有し挟持力を有するが、より挟持力を有するために、下端側で互いに反り合うか反り戻って、あるいは共に一方方向へ曲げて設ける。前後面部がaで同じ長さ、bで異なる長さ、cで反り返り(16)を設けた。反り返りを書類に対して直角程度に曲げ書類に穴を空け、そこに反り返りの先端を通す使い方をすれば挟持力の補助が出来る。これらのa、b、cでは先端が前後の二面部の中間辺り(15)が、互いに近づき合う曲面の場合を示す。dは両方が一方に曲がり書面も曲がることで挟持力を生じる場合である。挿入しやすくするために、aもcもdも前後面部の下端位置を上下にずらす方がよい。
【0010】
図5〜
図9で線状材、帯状材の模様体で成るつまみ部(17)を有する第二形態を説明する。主に縁箇所(2)の下端の横向きに対し、つまみ部をそれに交わる方向で有し挟持力をより強める。つまみ部は縁箇所を土台にし縁箇所を変形延長して設ける。つまび部の模様は片面部以上を左右対称形とする。下端側(8)は挿入口(9)なので、書類を入れ易くなるように、つまみ部の下端中央(18)左右をあまり分離しないように設ける。つまみ部となるループや輪の下端を完全固定しない方が書類の厚みに対応可能となる。書類を挿入したのちに下端箇所が開いても問題はない。これは以下に通じる。
図5aは上へ向けてループ(19)を設けた、bは交差箇所(20)を設けループを輪にした場合である。
図6aはループを二つの連結部(5)を結んだ位置より上側に突き出した場合である。書類の角側(11)だけを使用対象とする場合、連結部位置より上側まで設けても問題はない。b、cはこの時の連結部より上側を中心に示す側面図で、bはつまみ部が上側で添い合う、cは跳ね合う形状である。これらは前後のつまみ部の離れ合った箇所をつまべば、下側にその力は伝道し、挿入口がより開くことになる。
【0011】
図7で主として表面側とする片面部に関して説明する。つまみ部(17)を連続模様で設けた花弁の具象形の場合の、aは成型前で、連結部(5)となる折り曲げる位置を破線で示す。b、cは成型後で、bは書類の角側(11)、cは側面側(14)での使用図である。
図8は花の具象形に成型した場合の、aは成型前、bは角側、cは側面側での使用図で、書類(10)の裏側になる方を破線で示した。始点終点箇所(21)をはんだ付けをしたりキャップ箇所にする。ここを幅広くし裏面側も同じぐらいの高さで設ければ、よりつまみ易くなる。
図9で主として裏面側とする面部に関して説明する。リング状に繋がないで線状のままで成型していくため、始点終点箇所(21)を有する場合で、aは始点終点箇所付近を交差箇所(20)で引っかけ合ったり、ねじったり結んだりして左右に開いた場合、bは平行に並べその先端を内側に曲げて危険回避するなり、穴を開けた書類に対してはそのまま先端を穴に差し込んで使用する。cは始点終点近郊を添わせ合って固定する方法で、一部に空きを設ければ、反対面に凸状箇所を設けこれを書類から続けて差し込んだりすることが出来る。
【0012】
図10〜
図12を用いて帯状材ないしは盤状材使用、あるいは型どりで成型した場合の第三形態を説明する。
図10は帯状材でリング状に作成した成型前後の正面図で、縁箇所(2)が幅を有することで、全箇所がつまみ部の代用となり扱い易くなる。しかし、
図aで示すように、書類の側面側(14)を対象として使用する時は問題がないが、角側(11)で使用する時は帯幅があるのでそれが書類より外側にはみ出して邪魔になるという問題がある。
図bは縁箇所の連結部(5)となる中間位置(3)を狭く細く設けて、前記問題を解決しようとする形態で、右は成型後の正面図である。
図11で、つまみ部がより機能するために、つまみ部の両脇(24)が離れている例を示す。帯状材で成型した場合か、盤状材をくり抜いて作った例で、aはつまみ部をハート型と切れ目(28)を有し、切れ目によって厚みに融通が効くことになる。bでは
図10での説明と同様に、連結部の幅を狭くした。またここでは、下端部を雌雄の留め具(25)で留めた形状を示した。ここを磁石(23)にしてもよい。
図12は、前
図10、図11とは異なり、長方形の書類束の角部を留める時、書類から突き出す箇所を、危険性を回避するためもあって、
連結部を直角を挟んだ左右辺に添わせるように設けた場合で
、前後面部は概略直角三角形を基にし、盤状の連結部同士は直角の頂点に向け互いに鋭角方向に延長するので交差方向にある。aは展開図、bは正面から、cは後面からの作図である。後面部を盤状で設けその左右両端部で折り曲げ
て成型する。切れ目を有するため中間箇所を図aの破線部分まで端部を延長すれば、ここが重なり合って挟持力が上がる。後面部では書類の角部端部まで届くので書類のエッジ部分の変形が守られる。前後面部のどちらかを上方へ延長してピン穴に通せる穴を設けることも出来る。前面部には分別シールを貼ることも、前面部をキャラクター的なデザインで飾ることも出来る。
前述の破線位置までの後面部の重ねる箇所を必要としない場合を説明する。一枚の盤から作る。
半円状の盤を用意し、直径の中心位置で左右ラインの半径箇所を同じ幅をとり重ね合
わせて圧して平たくする。半径を合わせた側を後面部とすると、当後面部は中心に二本の半径による切れ目を有することになる。折り曲げた箇所の後面部の端部位置で連結部とする任意の幅を残し縁箇所で切り外す。前面部側は連結部の上側を延長し中間箇所を三角状のままか、円状かキャラクターかを残して、切り抜き成型する。
後述する[0013]の図15は、書類の角部形状に合わせた直角三角形か扇形の盤を二枚用意し、連結部を後からとりつけるか、先に連結部を設けておくかどちらかにする。これは、図12と成型の状態が同じであり、連結部の面の角度は頂点を通る中心ラインに対して45度である。ただし、頂点の角部は危険回避のため、書類の角の保護に響かない程度に削りとる。【0013】
図13、
図14、
図15で、連結部(5)を別具として取り付けた場合、連結部(5)を前後面部(6、12)に後から取り付けた場合、二重体から作る等の第四形態を説明する。
図13は指からの力を確実に伝道させようとした例で、つまみ部(17)が本体と連続せず、独立して前
図11で説明した原理をより強化させる目的で、設けたものである。前後面部(6、12)の上端側(7)の左右両端を結んだりはんだ付け等の方法で接合するもので、左升内aは上端側を幅広のストッパー箇所(26)を設けた正面図と側面図、右升内bはつまみ部を縁箇所の下端側(8)にとりつけ場合の、正面図と使用側面図である。
図14aは線状材での前面部又は後面部の正面図、bは連結部、cはaとbの成型後の斜視図である。
図15は三角状の二重体(27)から切り取る場合で、元になる連結部は前記のように二重体の二枚の間にはんだ付けをして成型するか、幅を有する場合の二重体から連結部を残して切り取るかの方法がある。二重体の三角形状の頂点角度は直角程度がより良い。aは二重体、bは二重体から必要箇所を切り取った正面図、cはbの斜視図である。