(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、延長作業部の整地部材にリンクアームを接続する構成は装置構成を複雑にしてしまう。装置構成を簡易化するために、カバー部材および整地部材に設けられた係止部材および受け部材によって両者の回動を規制する構成が検討されているが、係止によって回動を規制する場合、例えば整地部材に強い外力がかかったときに係止部材および受け部材が破損するという問題があった。
【0007】
本発明は、そのような課題に鑑みてなされたものであり、外力によって破壊されにくい回動機構およびその回動機構を用いた作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による回動機構は、第1部材と、前記第1部材に対して回動軸を中心に回動可能に接続された第2部材と、前記回動軸を中心とする円弧方向に延びた開口が設けられ、前記第1部材に対して前記回動軸を中心に回動可能に接続され、前記第1部材に対する前記第2部材の回動角度を制御する回動制御部材と、前記第1部材に対する前記回動制御部材の回動角度を固定する固定部材と、を有し、前記固定部材の一部は前記開口に位置する。
【0009】
前記固定部材は、摩擦力によって前記第1部材に対する前記回動制御部材の回動角度を固定してもよい。
【0010】
前記第2部材に設けられた係止部材をさらに有し、前記回動制御部材には第1支持部が設けられ、前記係止部材が前記第1支持部に係止することで、前記回動制御部材に対する前記第2部材の回動角度が制御されてもよい。
【0011】
前記回動制御部材には第2支持部が設けられ、前記係止部材が前記第2支持部に係止することで、前記回動制御部材に対する前記第2部材の回動角度が制御され、前記係止部材が前記第2支持部に係止するときの前記回動制御部材に対する前記第2部材の角度は、前記係止部材が前記第1支持部に係止するときの前記回動制御部材に対する前記第2部材の角度と異なってもよい。
【0012】
前記係止部材は、第1方向に押し付けられ、前記第1支持部および前記第2支持部は、前記第1方向において異なる位置に設けられていてもよい。
【0013】
前記回動軸を中心とした回動方向において、前記第1支持部に対して前記第2支持部が設けられた側とは反対側に第3支持部が設けられ、前記固定部材が前記開口の端部に係止された状態において、前記係止部材が前記第3支持部に係止するときの前記第1部材に対する前記第2部材の回動角度は、前記係止部材が前記第1支持部に係止するときの前記第1部材に対する前記第2部材の回動角度よりも上方に回動した位置であってもよい。
【0014】
前記第2支持部および前記第3支持部は、前記第1方向において同じ位置に設けられていてもよい。
【0015】
本発明の一実施形態による作業機は、作業爪を回転させる第1作業ロータの後方に設けられた第1カバー部材と、前記第1カバー部材に回動軸を中心に回動可能に接続された第1整地部材と、前記回動軸を中心とする円弧方向に延びた開口が設けられ、前記第1カバー部材に対して前記回動軸を中心に回動可能に接続され、前記第1カバー部材に対する前記第1整地部材の回動角度を制御する回動制御部材と、前記第1カバー部材に対する前記回動制御部材の回動角度を固定する固定部材と、を有し、前記固定部材の一部は前記開口に位置する。
【0016】
前記固定部材は、摩擦力によって前記第1カバー部材に対する前記回動制御部材の回動角度を固定してもよい。
【0017】
前記第1整地部材に設けられた第1係止部材をさらに有し、前記回動制御部材には第1支持部が設けられ、前記第1係止部材が前記第1支持部に係止することで、前記回動制御部材に対する前記第1整地部材の回動角度が規制されてもよい。
【0018】
前記回動制御部材には第2支持部が設けられ、前記第1係止部材が前記第2支持部に係止することで、前記回動制御部材に対する前記第1整地部材の回動角度が制御され、前記第1係止部材が前記第2支持部に係止するときの前記回動制御部材に対する前記第1整地部材の角度は、前記第1係止部材が前記第1支持部に係止するときの前記回動制御部材に対する前記第1整地部材の角度と異なってもよい。
【0019】
前記第1係止部材は、第1方向に押し付けられ、前記第1支持部および前記第2支持部は、前記第1方向において異なる位置に設けられていてもよい。
【0020】
前記回動軸を中心とした回動方向において、前記第1支持部に対して前記第2支持部が設けられた側とは反対側に第3支持部が設けられ、前記固定部材が前記開口の端部に係止された状態において、前記第1係止部材が前記第3支持部に係止するときの前記第1カバー部材に対する前記第1整地部材の回動角度は、前記第1係止部材が前記第1支持部に係止するときの前記第1カバー部材に対する前記第1整地部材の回動角度よりも上方に回動した角度であってもよい。
【0021】
前記第2支持部および前記第3支持部は、前記第1方向において同じ位置に設けられていてもよい。
【0022】
作業爪を回転させる第2作業ロータの後方に設けられた第2カバー部材と、前記第2カバー部材に回動軸を中心に回動可能に接続された第2整地部材と、をさらに有し、前記第1カバー部材は、前記第2カバー部材に対する回動によって収納状態と作業状態とを切り替え可能に前記第2カバー部材に接続されてもよい。
【0023】
前記第1整地部材に設けられた第2係止部材をさらに有し、前記第2整地部材に設けられた受け部材をさらに有し、前記第1カバー部材が展開された作業状態において、前記第2係止部材は前記受け部材に係止し、前記第2整地部材に対する前記第1整地部材の回動が規制されてもよい。
【0024】
前記作業状態において、前記第1係止部材は前記回動制御部材から脱離し、前記回動制御部材に対して前記第1整地部材が回動自由になってもよい。
【0025】
前記受け部材は、ストッパを有し、前記第1係止部材および前記第2係止部材は連動し、前記収納状態から前記作業状態になる際に、前記第2係止部材が前記ストッパに当接し、前記第2係止部材が前記第1整地部材に対して前記第2整地部材から遠ざかる方向に移動することで、前記第1係止部材が前記回動制御部材から脱離してもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る回動機構および作業機によれば、外力によって破壊されにくい回動機構およびその回動機構を用いた作業機を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して本発明に係る作業機について説明する。但し、本発明の作業機は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、説明の便宜上、上方または下方という語句を用いて説明するが、上方または下方は、特段記載がない場合はそれぞれ作業機の作業状態における向きを示す。同様に、前方または後方という語句を用いて説明するが、前方は作業機に対する作業機を牽引する走行機体の方向を示し、後方は走行機体に対する作業機の方向を示す。
【0029】
〈実施形態1〉
図1〜
図13を用いて、本発明の実施形態に係る作業機の全体構成および作業機の各機能部について説明する。本実施形態に係る回動機構および作業機は、耕耘機や代かき機のように、例えばトラクタなどの走行機体の後部に連結され、作業爪を回転させることで土壌を耕すまたは撹拌する作業機に適用することができる。本実施形態に係る回動機構および作業機は、作業機の一部を折りたたむまたは脱離することで作業機の幅を狭くした収納状態と、上記作業機の一部を展開または装着することで作業機の幅を広げた作業状態と、を切り替え可能な作業機に適用することができる。本実施形態では、作業機の一例として代かき機を用いて本発明の特徴を説明するが、本発明に係る作業機は、耕耘機であってもよく、耕耘機および代かき機以外の作業機に適用することもできる。本実施形態では、収納状態と作業状態とを切り替え可能な作業機に適用される回動機構について説明するが、当該回動機構は収納状態と作業状態とを切り替え可能な作業機以外のものに適用されてもよい。
【0030】
[作業機10の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る作業状態における作業機の全体構成を示す上面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る作業状態における作業機の全体構成を示す側面図である。
図1および
図2に示すように実施形態1に係る作業機10は、作業部100、延長作業部200、切り替え部300、連結部400、レベラ制御部500、およびロータ部600(
図2参照)を有する。
【0031】
作業部100は、シールドカバー110、エプロン120およびレベラ130を有する。
【0032】
シールドカバー110およびエプロン120は、接続部122を回転移動の軸(回動軸)として接続されている。エプロン120およびレベラ130は、接続部132を回動軸として接続されている。接続部122および接続部132は、蝶番状のヒンジを有している。つまり、接続部122および接続部132は、一方の部材に固定された円筒状部と、当該円筒状部を貫通して他方の部材に固定された柱状部と、を有している。エプロン120は、作業爪610を回転させるロータ部600の後方に設けられている(
図2参照)。エプロン120は、ロータ部600の作業によって飛散された飛散物が外部に放出されることを抑制する。レベラ130はロータ部600の作業によって荒れた土壌を整地する。
【0033】
延長作業部200は、作業機10が収納状態と作業状態とを切り替え可能に作業部100に接続されている。ここで、収納状態とは、作業機10の幅が走行機体の進行方向に対して直交する方向に縮小された状態である。具体的には、延長作業部200が作業部100に対して回動することで折りたたまれた状態を収納状態という。作業状態とは、作業機10の幅が走行機体の進行方向に対して直交する方向に延長された状態である。具体的には、収納状態から延長作業部200が作業部100に対して回動し、展開された状態を作業状態という。より具体的には、延長エプロン220がエプロン120に対して回動することで、収納状態と作業状態とが切り替えられる。
【0034】
延長作業部200は、作業部100と同様に延長シールドカバー210、延長エプロン220(第1部材または第1カバー部材)および延長レベラ230(第2部材または第1整地部材)を有する。延長シールドカバー210は、ロータ部600のうち延長作業部200に対応して設けられた作業ロータの上方に設けられている。延長エプロン220は、当該延長作業部200の作業ロータの後方に設けられており、延長シールドカバー210に接続部222を軸として回動可能に接続されている。延長レベラ230は、延長作業部200の作業ロータの後方に設けられており、延長エプロン220に接続部232を軸として回動可能に接続されている。延長エプロン220はエプロン120と連動し、ロータ部600の作業によって飛散された飛散物が外部に放出されることを抑制する。延長レベラ230はレベラ130と連動し、ロータ部600の作業によって荒れた土壌を整地する。詳細は後述するが、レベラ130および延長レベラ230は連結部400によって連結されている。
【0035】
切り替え部300は、制御シリンダ310および接続部320を有し、延長作業部200を作業部100に対して回動させることで、収納状態と作業状態とを切り替える。制御シリンダ310は、一端が作業部100に固定された接続部311に回動可能に接続され、他端が延長作業部200に固定された接続部312に回動可能に接続されている。延長作業部200は、制御シリンダ310が収縮することで折りたたまれて収納状態に切り替えられ、制御シリンダ310が伸長することで展開されて作業状態に切り替えられる。
【0036】
連結部400は、作業部100のレベラ130および延長作業部200の延長レベラ230に取り付けられている。
図1に示す作業状態において、連結部400はレベラ130および延長レベラ230を連結する。連結部400は第2係止部材410および受け部材420を有し、第2係止部材410が受け部材420に入り込むことでレベラ130および延長レベラ230が連結される。連結部400は、作業状態においてレベラ130および延長レベラ230の相対的な動作範囲を規制する。詳細は後述するが、第2係止部材410が受け部材420から脱離した状態において、連結部400は延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動を規制する。つまり、作業状態以外の状態において、連結部400によって延長レベラ230の延長エプロン220に対する回動が規制される。なお、本実施形態では、レベラ130に受け部材420が配置され、延長レベラ230に第2係止部材410が配置された構成を例示したが、レベラ130に第2係止部材410が配置され、延長レベラ230に受け部材420が配置されてもよい。
【0037】
レベラ制御部500は、シールドカバー110およびレベラ130に接続され、シールドカバー110に対するレベラ130の位置および角度を調整する。レベラ制御部500によって、レベラ130の地面に対する高さおよび角度が制御される。
【0038】
延長レベラ230の外側の端部にはレベラ拡張部510が設けられている。レベラ拡張部510によって、整地可能な幅がさらに広がる。レベラ拡張部510は延長レベラ230に回動可能に接続されている。レベラ拡張部510の延長方向(長手方向)は、レベラ130および延長レベラ230の延長方向に対して走行機体側に傾斜している。
【0039】
シールドカバー110の走行機体側には土寄せ板520が設けられている。土寄せ板520は、走行機体の進行方向に対して直交する方向にスライド移動可能に取り付けられている。土寄せ板520は、作業機10の使用時において、走行機体の車輪等の位置に合わせて設置され、轍による段差を緩和する。
【0040】
図2に示すように、ロータ部600は、作業爪610および動力部620を有する。作業爪610は動力部620によって回転され、土壌に作用することで土壌を耕すまたは撹拌する。
図2において、作業爪610が回動する範囲を回動範囲612として示した。
【0041】
[作業状態前の状態における連結部400の説明]
レベラ130と延長レベラ230とを連結する連結部400の構成について
図3〜
図13を用いて詳しく説明する。
【0042】
図3は、本発明の一実施形態に係る作業状態前の作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す上面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る作業状態前の作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す背面図である。
図3および
図4に示すように、連結部400は第2係止部材410、受け部材420、第1係止部材430、回動制御部材440、ストッパ460、および弾性部材470を有する。受け部材420はレベラ130に取り付けられている。第2係止部材410および第1係止部材430は延長レベラ230に取り付けられている。回動制御部材440は延長エプロン220に取り付けられている。
【0043】
図3に示すように、第2係止部材410は第1柱状部412、第2柱状部414、接続部416、およびストッパ418を有する。第1柱状部412および第2柱状部414はD1方向に延びている。D1方向は、作業状態において延長レベラ230からレベラ130に向かう方向である。つまり、第1柱状部412および第2柱状部414はD1方向に長手を有する。接続部416は、D1方向に交差する方向に延びており、第1柱状部412および第2柱状部414を接続している。接続部416が第1柱状部412および第2柱状部414の各々の端部に接続されているため、第2係止部材410はU字型の形状を有する。ストッパ418は、第1柱状部412および第2柱状部414の各々に設けられている。ストッパ418は、第1柱状部412および第2柱状部414の各々の周囲に設けられており、第1柱状部412および第2柱状部414の各々に溶接などの方法によって固定されている。ストッパ418は、第2係止部材410と当接することで第2係止部材410のD1方向への移動を規制する。
【0044】
第2係止部材410はネジ、またはボルトおよびナットなどの固定具によって脱着可能に延長レベラ230に取り付けられている。弾性部材470は第1柱状部412および第2柱状部414のそれぞれの周囲に取り付けられており、第2係止部材410をD1方向に押し付ける。つまり、弾性部材470は、延長レベラ230および第2係止部材410の各々に作用する。第2係止部材410は弾性部材470によってD1方向に押し付けられる。
【0045】
図4に示すように、受け部材420は収納部422、上方ガイド部424、下方ガイド部426、およびストッパ428を有する。収納部422は、第2係止部材410が挿入可能な空間を有している。具体的には、収納部422は上方部材4220および下方部材4222を有し、上方部材4220と下方部材4222との間に第2係止部材410が挿入可能な空間が設けられている。換言すると、D3方向における上方部材4220と下方部材4222との間の間隔は、D3方向の第2係止部材410の厚さよりも大きい。
【0046】
上方ガイド部424は上方部材4220からD3方向に延びている。上方ガイド部424は上方部材4220と連続している。なお、
図4の例では、上方ガイド部424および上方部材4220が一体で形成されている。上方ガイド部424は、第2係止部材410が受け部材420に挿入される方向に対して直交する方向に延びている。下方ガイド部426は下方部材4222からD3方向の逆方向に延びている。下方ガイド部426は、第2係止部材410が受け部材420に挿入される方向に対して傾斜を有している。当該傾斜面は第2係止部材410側を向いている。なお、
図4の例では、下方ガイド部426および下方部材4222が一体で形成されている。
【0047】
なお連結部400の構造は、
図3および
図4の構造に限定されない。上方ガイド部424が上方部材4220とは別個に形成され、両者が接着または溶着によって固定されてもよい。下方ガイド部426が下方部材4222とは別個に形成され、両者が接着または溶着によって固定されてもよい。上方ガイド部424がD1方向に直交する方向に対して傾斜を有していてもよい。下方ガイド部426がD1方向に直交する方向に延びていてもよい。
【0048】
詳細は後述するが、上方ガイド部424は、レベラ130に対して延長レベラ230が上方に回動した状態で延長作業部200が作業状態に展開されたときに、第2係止部材410のD1方向の動作を規制する。これによって、第2係止部材410が受け部材420またはレベラ130の上に乗り上げられることを抑制する。さらに、第2係止部材410が上方ガイド部424に当接した状態(第2係止部材410が上方ガイド部424に押し付けられた状態)では、第2係止部材410は弾性部材470によってD1方向に押し付けられる。つまり、この状態でレベラ130に対して延長レベラ230が回動すると、第2係止部材410が上方ガイド部424に押し付けられた状態で両者が摺動する。下方ガイド部426は、レベラ130に対して延長レベラ230が下方に回動した状態(後述する第2係止状態)で延長作業部200が作業状態に展開されたときに、第2係止部材410を収納部422へ誘導する。
【0049】
上記のように、受け部材420に上方ガイド部424および下方ガイド部426が備えられているため、レベラ130および延長レベラ230が適正でない位置にある状態で延長作業部200が作業状態に展開されても、両者が適正でない位置のまま連結されることを抑制することができる。さらに、このような状態において、第2係止部材410が上方ガイド部424に押し付けられた状態で両者が摺動するため、レベラ130および延長レベラ230が適正な位置関係になったときに第2係止部材410が受け部材420に挿入され、レベラ130に対する延長レベラ230の角度が固定される。
【0050】
ストッパ428は収納部422内に設けられている。ストッパ428は下方ガイド部426と連続している。なお、
図4の例では、ストッパ428および下方ガイド部426が一体で形成されているが、ストッパ428は下方ガイド部426とは別途形成されていてもよい。ストッパ428は、延長作業部200が作業状態に展開されたときに、第2係止部材410のD1方向への動作を規制する。換言すると、延長作業部200が作業状態に展開されたときに、第2係止部材410はストッパ428に当接することで、相対的に延長レベラ230に対してD1方向の逆方向に移動する。
【0051】
受け部材420はネジ、またはボルトおよびナットなどの固定具によって脱着可能にレベラ130に取り付けられている。上記のように、第2係止部材410が脱着可能に延長レベラ230に取り付けられ、受け部材420が脱着可能にレベラ130に取り付けられているため、連結部400がレベラ130および延長レベラ230に対して脱着可能に取り付けられている、ということもできる。受け部材420がレベラ130に対して脱着可能に取り付けられていることで、受け部材420が摩耗または破損したときに、受け部材420だけを修理または交換をすることで、容易に修理を完了させることができる。
【0052】
図3に示すように、第1係止部材430は第2係止部材410に隣接した位置に設けられている。第1係止部材430は固定部432によって第2係止部材410に固定されている。つまり、第2係止部材410および第1係止部材430は連動し、延長レベラ230に対して可動である。第1係止部材430は、第2係止部材410の第1柱状部412および第2柱状部414と同様にD1方向に延びている。つまり、第1係止部材430はD1方向に長手を有する。第1係止部材430は第2係止部材410とともに、ネジ、またはボルトおよびナットなどの固定具によって脱着可能に延長レベラ230に取り付けられている。第2係止部材410および第1係止部材430が延長レベラ230に対して脱着可能に取り付けられていることで、第2係止部材410および第1係止部材430が摩耗または破損したときに、第2係止部材410および第1係止部材430だけを修理または交換をすることで、容易に修理を完了させることができる。
【0053】
回動制御部材440は第1係止部材430が係止可能に設けられている。作業状態前の状態において、第1係止部材430が回動制御部材440に係止することで、延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動が規制される。回動制御部材440は例えばネジまたはボルト/ナットのような固定部234、236によって脱着可能に延長エプロン220に取り付けられている。回動制御部材440が延長エプロン220に対して脱着可能に取り付けられていることで、回動制御部材440が摩耗または破損したときに、回動制御部材440だけを修理または交換をすることで、容易に修理を完了させることができる。なお、回動制御部材440の構造および第1係止部材430と回動制御部材440との係止状態における構造は後述する。
【0054】
ストッパ460はレベラ130の下方および前方に固定されている。ストッパ460は、延長レベラ230がレベラ130に対して下方に回動したときに、第2係止部材410の接続部416が係止可能な位置に設けられている。ストッパ460と第2係止部材410との関係は後述する。
【0055】
図5A〜
図5Dを用いて、第1係止部材430と回動制御部材440との係止状態における構造について説明する。
図5Aは、本発明の一実施形態に係る作業状態前(第1係止状態)の作業機の延長作業部を作業部側から見た側面図である。
図5Bは、
図5Aの状態における第1係止部材および回動制御部材の関係を示す図である。
図5Cは、
図5BのA−A’線の断面図である。
図5Dは、本発明の一実施形態に係る第1係止状態で延長作業部に強い負荷がかかったときの作業機の延長作業部を作業部側から見た側面図である。
【0056】
図5Aに示すように、延長レベラ230は延長エプロン220に対して固定部234を中心として回動する。回動制御部材440は固定部234によって延長エプロン220に回動可能に取り付けられている。換言すると、回動制御部材440は固定部234を中心として回動する。さらに換言すると、回動制御部材440は固定部234によって軸支されている。回動制御部材440は固定部236(固定部材)によって延長エプロン220に固定されている。固定部236として、ネジまたはボルト/ナットなどが用いられる。換言すると、固定部236は摩擦力によって延長エプロン220に対する回動角度を固定する。さらに換言すると、固定部236は締め付け部材(または締結部材)であり、固定部236によって回動制御部材440および延長エプロン220が締め付けられることで、延長エプロン220に対する回動制御部材440の回動角度を固定する。なお、固定部236は延長エプロン220に対する回動制御部材440の角度を固定できればよく、ネジのような締結部材以外の他の固定部材が用いられてもよい。
図5Aの状態において、固定部236を緩めることで、延長エプロン220に対する回動制御部材440の角度を微調整することができる。
【0057】
第1係止部材430が回動制御部材440に係止し、回動制御部材440が延長エプロン220に固定されることで、延長エプロン220に対する延長レベラ230の角度が決まる。この係止状態を第1係止状態という。
【0058】
図5Bに示すように、回動制御部材440には開口部442、444、446が設けられている。回動制御部材440は補助係止部材448を有している。開口部442は略円形である。固定部234が開口部442を貫通して回動制御部材440を固定することで、回動制御部材440は延長エプロン220に回動可能に取り付けられている。開口部444は回動制御部材440の外周が切り欠きされた形状の開口部である。作業状態前の状態において、第1係止部材430が開口部444の側壁に係止する。第1係止部材430が係止する開口部444の側壁部を第1支持部480という。なお、詳細は後述するが、補助係止部材448のうち、第1係止部材430が係止可能な部分を第2支持部482および第3支持部484という。
【0059】
開口部446は、開口部442内に中心を有する円弧方向に延びている。円弧方向とは、円弧形状に沿った方向である。固定部236が開口部446を貫通して回動制御部材440を固定することで、回動制御部材440の延長エプロン220に対する回動が規制される。本実施形態では、開口部446が円弧形状である構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、開口部446は、回動制御部材440が固定部234を中心として回動すればよく、
図5Bに示す円弧形状でなくてもよい。換言すると、開口部446は、固定部236の一部が開口部446に位置した状態において、回動制御部材440の回動を妨げない形状であればよい。なお、本実施形態では、固定部236が開口部446を貫通して延長エプロン220に固定された構成を例示したが、この構成に限定されない。固定部236は開口部446を貫通している必要はなく、例えば固定部236が開口部446の側面を押さえ付けることで、回動制御部材440の延長エプロン220に対する回動を規制してもよい。
【0060】
上記のように、第1係止部材430が回動制御部材440の第1支持部480に係止し、回動制御部材440が固定部236によって延長エプロン220に固定されることで、延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動が規制される。
図5Cに示すように、
図5Aおよび
図5Bに示す状態において、第1係止部材430は開口部444を貫通する。
【0061】
図5A〜
図5Cに示す状態で延長レベラ230に強い外力がかかる場合に、延長エプロン220に対する回動制御部材440の回動角度は開口部446の範囲内で可変である。具体的には、
図5Dに示すように、延長レベラ230に対して、固定部236によって回動制御部材440が延長エプロン220に固定される力を超す外力が矢印の方向にかかると、開口部446の端部450が固定部236に係止する位置まで回動制御部材440が延長エプロン220に対して回動する。したがって、固定部236によって延長エプロン220に対する回動制御部材440の角度が固定された状態であっても、延長レベラ230に強い外力がかかったときに、上記の部材が破損することを抑制することができる。
【0062】
図6を用いて、受け部材420の構造について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る作業機の作業部を延長作業部側から見た側面図である。
図6に示すように、受け部材420の上方ガイド部424はレベラ130に対する延長レベラ230の回動方向に沿って延びている。ストッパ428は収納部422のほぼ中央に設けられている。ストッパ460はレベラ130の下方に設けられている。ストッパ460の形状は円柱形状である。
【0063】
次に、
図7および
図8を用いて、延長作業部200が作業状態に展開された状態の構成を説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る作業状態における作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す上面図である。
図8は、本発明の一実施形態に係る作業状態における作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す背面図である。
【0064】
[第1係止状態の説明]
図7および
図8に示すように、延長作業部200が作業状態に展開されると、第2係止部材410の接続部416が受け部材420の収納部422に挿入される。この状態において、第2係止部材410の接続部416が受け部材420に係止されることで、レベラ130に対する延長レベラ230の回動が規制される。収納部422に挿入された接続部416はストッパ428に接触する。接続部416がストッパ428に接触した状態で、さらに延長レベラ230がレベラ130に近づくと、第2係止部材410は延長レベラ230に対してD1方向の逆方向に押し込められる。第2係止部材410の移動に伴い、第1係止部材430もD1方向の逆方向に移動する。換言すると、延長作業部200が作業状態に展開される際に、延長レベラ230に対して第2係止部材410および第1係止部材430がレベラ130から離れる方向にスライド移動する。さらに換言すると、作業状態において、第1係止部材430は回動制御部材440から脱離する。この状態において、弾性部材470はストッパ418によって圧縮されるため、接続部416はストッパ428に強く押し付けられる。
【0065】
なお、第1係止状態において、延長作業部200が作業状態に展開される際に、第2係止部材410が上方部材4220と下方部材4222との間に挿入されるように第2係止部材410および受け部材420が配置される。好ましくは、第2係止部材410が上方部材4220および下方部材4222のいずれにも接触しないように両者の間に挿入されるとよい。
【0066】
上記のように、第2係止部材410の接続部416が受け部材420の収納部422に挿入され、第2係止部材410と受け部材420とが連結されることで、連結構造の機械的な強度を向上させることができる。
【0067】
図9Aは、本発明の一実施形態に係る作業状態における作業機の延長作業部を作業部側から見た側面図である。
図9Bは、
図9Aの状態における第1係止部材および回動制御部材の関係を示す図である。
図9Cは、
図9BのA−A’線の断面図である。上記のように、延長作業部200が作業状態に展開されると、第1係止部材430が延長レベラ230に対してD1方向の逆方向に移動する。したがって、
図9Cに示すように、第1係止部材430は開口部444から脱離する。つまり、第1係止部材430の回動制御部材440への係止が解除される。その結果、延長エプロン220に対して延長レベラ230が回動可能な状態になる(回動自由になる)。換言すると、延長作業部200が作業状態になる際に、第2係止部材410が受け部材420に係止することでレベラ130に対する延長レベラ230の回動が規制され、第1係止部材430が回動制御部材440から外れることで延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動規制が解除される。
図5Aと
図9Aとを比較すると、延長エプロン220および回動制御部材440の位置は同じであり、延長エプロン220に対する延長レベラ230の角度だけが異なっている。
【0068】
[第2係止状態の説明]
図10〜
図11Cを用いて第2係止状態について説明する。第2係止状態は、第1係止部材430が回動制御部材440の第2支持部482に係止した状態である。第2係止状態では、第1係止部材430が第2支持部482に係止することで、回動制御部材440に対する延長レベラ230の回動角度が制御される。
【0069】
図10は、本発明の一実施形態に係る作業状態前の作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す上面図である。
図10は、
図3に類似しているが、第1係止部材430が回動制御部材440を貫通していない点において、
図3と相違する。
図10に示す状態は、例えば
図3に示す状態において、第2係止部材410が外力によってD1方向の逆方向に移動し、第1係止部材430が回動制御部材440から脱離しかけた状態に相当する。
【0070】
図11Aは、本発明の一実施形態に係る作業状態前(第2係止状態)の作業機の延長作業部を作業部側から見た側面図である。
図11Bは、
図11Aの状態における第1係止部材および回動制御部材の関係を示す図である。
図11Cは、
図11BのA−A’線の断面図である。
図11Aの延長レベラ230は、
図5Aの延長レベラ230に比べて僅かに下方に回動した位置で静止している。
図11Aの延長エプロン220および回動制御部材440の位置は、
図5Aのそれらの位置と同じである。
図11Bおよび
図11Cに示すように、第1係止部材430は開口部444から脱離し、補助係止部材448の第2支持部482に係止している。
【0071】
上記のように、第1係止部材430が第2支持部482に係止するときの回動制御部材440に対する延長レベラ230の角度は、第1係止部材430が第1支持部480に係止するときの回動制御部材440に対する延長レベラ230の角度と異なる。
【0072】
第1係止部材430は、弾性部材470によってD1方向に押し付けられている。第1係止部材430が係止する回動制御部材440の第2支持部482は、D1方向において第1支持部480とは異なる位置に設けられている。この構成を有することで、第1係止状態(第1係止部材430が開口部444を貫通した状態)から第1係止部材430が脱離した場合であっても、延長レベラ230が延長エプロン220に対して自由に回動できる状態になってしまうことを抑制することができる。特に、作業状態において、第2支持部482が第1支持部480の下方に設けられていることで、第1係止状態から第1係止部材430が脱離した場合であっても、延長レベラ230の下方への落下を防ぐことができる。
【0073】
上記の状態において、第1係止部材430は弾性部材470によってD1方向への作用を受ける。第1係止部材430が回動制御部材440の第1面4402側に押し付けられた状態で延長レベラ230が回動すると、第1係止部材430は回動制御部材440と摺動する。したがって、
図11A〜
図11Cに示す状態で、延長レベラ230が上方に回動し第1係止部材430の位置が開口部444の位置に揃うと、第1係止部材430は開口部444を貫通し、
図5A〜
図5Cに示す状態になる。
【0074】
[第3係止状態の説明]
図12A〜
図12Cを用いて第3係止状態について説明する。第3係止状態は、第1係止部材430が回動制御部材440の第3支持部484に係止した状態である。第3係止状態における作業部および延長作業部の連結構造の上面図は
図10とほぼ同じなので、図示を省略する。なお、第3支持部484は、延長レベラ230および回動制御部材440の回動軸を含む固定部234を中心とした回動方向において、第1支持部480に対して第2支持部482が設けられた側とは反対側に設けられている。
【0075】
図12Aは、本発明の一実施形態に係る作業状態前(第3係止状態)の作業機の延長作業部を作業部側から見た側面図である。
図12Bは、
図12Aの状態における第1係止部材および回動制御部材の関係を示す図である。
図12Cは、
図12BのA−A’線の断面図である。
図12Aの延長レベラ230は、
図5Aの延長レベラ230とほぼ同じ位置で静止している。一方、
図12Aの延長エプロン220に対する回動制御部材440の回動角度は、
図5Aの延長エプロン220に対する回動制御部材440の回動角度とは異なり、
図5Dの延長エプロン220に対する回動制御部材440の回動角度と同じである。つまり、
図12Aに示す状態は、
図5Dに示す状態から第1係止部材430の回動制御部材440に対する係止が解除され、係止が解除された状態で延長レベラ230を上方に回動させた状態である。換言すると、開口部446の端部450が固定部236に係止することで、回動制御部材440の回動が規制されている。
【0076】
図12Bおよび
図12Cに示すように、第1係止部材430は補助係止部材448の第3支持部484に係止している。つまり、第1係止部材430は、延長レベラ230に対する第1係止部材430の可動方向において、異なる3つの位置で回動制御部材440に係止する。第1係止部材430が係止する回動制御部材440の第3支持部484は、D1方向において第1支持部480とは異なる位置、かつ、第2支持部482と同じ位置に設けられている。作業状態において第3支持部484は第1支持部480の上方に設けられている。
【0077】
この構成を有することで、延長レベラ230にかかる外力によって
図5Dに示すように回動制御部材440が可動限界まで回動した状態であっても、延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動角度を
図5Aに示す状態(作業状態に展開される際に第2係止部材410が受け部材420に連結可能な状態)と同様にすることができる。換言すると、固定部236が開口部446の端部450に係止された状態に回動制御部材440が回動した場合において、第1係止部材430が第3支持部484に係止するときの延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動角度(
図12Aの状態)は、第1係止部材430が第1支持部480に係止するときの延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動角度(
図5Dの状態)よりも上方に回動した角度である。
【0078】
上記では、第1係止部材430は、回動制御部材440に対する延長レベラ230の角度が異なる3つの状態で、回動制御部材440に係止する構成について説明したが、この構成に限定されない。例えば、第1係止部材430は、回動制御部材440に対する延長レベラ230の角度が異なる4つ以上の状態で回動制御部材440に係止してもよい。また、上記では、第2支持部482および第3支持部484が補助係止部材448に設けられており、D1方向において第2支持部482および第3支持部484が同じ位置に設けられた構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、第2支持部482および第3支持部484がそれぞれ異なる補助係止部材に設けられてもよい。また、D1方向において第2支持部482および第3支持部484が異なる位置に設けられてもよい。
【0079】
[ストッパ460の説明]
図13を用いて、レベラ130に設けられたストッパ460について説明する。
図13は、本発明の一実施形態に係る作業状態前の作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す背面図である。
図13に示す状態は、レベラ130に対して延長レベラ230が下方に回動した状態である。
【0080】
例えば、第2係止部材410が受け部材420と正常に連結されない状態、つまり、接続部416が収納部422に挿入されていない状態で、第2係止部材410がD1方向の逆方向に押し込まれると、第1係止部材430が回動制御部材440から脱離する。その結果、延長レベラ230が延長エプロン220に対して回動可能になる。第2係止部材410が受け部材420に連結されていない状態で、延長レベラ230が延長エプロン220に対して回動可能になると、延長レベラ230はその自重によって下方に回動してしまう。しかし、第2係止部材410がストッパ460に係止することで、延長レベラ230の下方への回動は規制される。
【0081】
図13では、第2係止部材410の接続部416がストッパ460に対してストッパ460の上方から係止することで、延長レベラ230がレベラ130に対して
図13の状態よりも下方に回動することが規制される。第2係止部材410はレベラ130の側壁134に押し付けられている。側壁134は下方ガイド部426よりも延長レベラ230側に位置している。これらの構成によって、
図13に示す状態で延長レベラ230が上方に回動されると、正常な位置で第2係止部材410が受け部材420に連結され、
図8に示す状態になる。なお、接続部416がストッパ460に係止する構成にすることで、ストッパ460に係止する第2係止部材410の領域を広くすることができるため、第2係止部材410のストッパ460への係止ミスを抑制することができる。
【0082】
以上のように、本発明の実施形態1に係る作業機10によると、回動制御部材440の開口部446が、回動制御部材440の回動軸を中心とする円弧方向に延びていることで、延長レベラ230に強い外力がかかったときに、回動制御部材440および延長レベラ230は延長エプロン220に対して回動することができる。したがって、上記の部材が破損することを抑制することができる。
【0083】
延長エプロン220に対する延長レベラ230の角度が異なる2つ以上の状態で第1係止部材430が回動制御部材440に係止する。これによって、第1係止部材430が開口部444から脱離した場合であっても、延長レベラ230が延長エプロン220に対して下方に回動してしまうことを抑制することができる。
【0084】
第2係止部材410が受け部材420から外れた状態において、第1係止部材430が弾性部材470によってD1方向に押し付けられて回動制御部材440の一部と摺動することで、一度係止状態が解除された場合であっても、延長レベラ230および回動制御部材440の相対位置によって自動的に係止状態に戻すことができる。
【0085】
第1係止部材430が第3支持部484に係止することで、延長レベラ230にかかる外力によって回動制御部材440が可動限界まで回動した状態であっても、延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動角度を適正な角度にすることができる。なお、適正な角度とは、作業状態に展開される際に第2係止部材410が受け部材420に連結可能な状態の角度である。
【0086】
延長レベラ230が作業状態に展開される前は、第1係止部材430が回動制御部材440に係止されることで延長エプロン220に対する延長レベラ230の回動が規制され、延長レベラ230が作業状態に展開された状態では、第2係止部材410が受け部材420に係止することでレベラ130に対する延長レベラ230の回動が規制される。つまり、収納状態と作業状態との切り替えに応じて、自動的に延長エプロン220に対する延長レベラ230の規制と、レベラ130に対する延長レベラ230の規制とを切り替えることができる。
【0087】
〈実施形態2〉
図14、
図15A、および
図15Bを用いて、本発明の実施形態2に係る作業機について説明する。実施形態2に係る作業機10Aは実施形態1に係る作業機10と類似しているため、同様の構成および機能を有する点については説明を省略し、相違点について説明する。
【0088】
図14は、本発明の一実施形態に係る作業状態前の作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す背面図である。
図14に示す連結部400Aの構造は、
図8の連結部400の構造と類似しているが、連結部400Aのストッパ428Aの形状が連結部400のストッパ428の形状とは相違する。
【0089】
図15Aおよび
図15Bは、本発明の一実施形態に係る作業状態直前の作業機の作業部および延長作業部の連結構造を示す拡大背面図である。
図15Aおよび
図15Bに示すように、ストッパ428Aは第2係止部材410Aを下方に誘導する向きに傾斜している。換言すると、ストッパ428Aは、作業状態において第2係止部材410Aが弾性部材470Aによって押し付けられる方向に直交する面に対して下方に傾斜している。さらに換言すると、ストッパ428Aの第2係止部材410Aと接する傾斜面は、第2係止部材410A方向およびレベラ130A方向を向いている。
【0090】
上記のように、ストッパ428Aが傾斜面を有することで、弾性部材470Aによって第2係止部材410Aがストッパ428Aに押し付けられた力は、ストッパ428Aによって第2係止部材410Aを下方に誘導する力に変換される。これによって、第2係止部材410Aが下方に押し付けられるため、第2係止部材410Aと受け部材420Aとの位置関係が安定する。その結果、レベラ130Aおよび延長レベラ230Aの連動性が高くなり、両者が連動する際の雑音を小さくすることができる。
【0091】
なお、
図15Aおよび
図15Bでは、ストッパ428Aによって第2係止部材410Aが下方に押し付けられた構造を例示したが、この構造に限定されない。例えば、ストッパ428Aの傾斜面が上方に傾斜し、第2係止部材410Aがストッパ428Aによって上方に押し付けられる構造であってもよい。また、ストッパ428Aの傾斜面は、上下方向だけでなく、左右方向に傾斜していてもよい。
【0092】
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。