(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の構成によると、次のような問題があった。
すなわち、上記電磁ブレーキを、例えば、アクチュエータに設置する際、上記ロータの位置がずれてしまったり、脱落してしまったりすることがあり、取付作業が困難であるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、取付作業の容易化を図ることができるブレーキ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1によるブレーキ装置は、回転軸の外周に配置されコイルが内装されたヨークと、上記ヨークに付勢用弾性部材を介して離接可能に設置されたアーマチュアと、上記アーマチュアを挟んで上記ヨークの反対側に設置され上記ヨークに固定されたサイドプレートと、上記アーマチュアと上記サイドプレートとの間に配置され上記回転軸と一体に回転するロータディスクと、を具備し、上記コイルの励磁により上記アーマチュアを上記付勢用弾性部材の付勢力に抗して上記ヨークに吸着させて上記ロータディスクと回転軸の回転を許容し、上記コイルの非励磁により上記アーマチュアを上記付勢用弾性部材の付勢力により上記ロータディスクを挟んで上記サイドプレートに押し付けて上記ロータディスクと回転軸の回転を規制するブレーキ装置において、上記サイドプレートと上記ロータディスクとの間又は上記アーマチュアと上記ロータディスクとの間の少なくとも何れか一方にロータディスク保持用凹凸嵌合構造が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2によるブレーキ装置は、請求項1記載のブレーキ装置において、上記サイドプレートにロータディスク保持用凹部が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3によるブレーキ装置は、請求項2記載のブレーキ装置において、上記サイドプレートはスペーサを介して上記ヨークに設置されており、上記ロータディスク保持用凹部の底部と上記サイドプレートの上記スペーサとの当接部が同一平面上に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4によるブレーキ装置は、請求項2又は請求項3記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凹部に対応するロータディスク保持用凸部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5によるブレーキ装置は、請求項1記載のブレーキ装置において、上記サイドプレートにロータディスク保持用凸部が形成されていて、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凸部に対応するロータディスク保持用凹部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項6によるブレーキ装置は、請求項1記載のブレーキ装置において、上記アーマチュアにロータディスク保持用凹部が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項7によるブレーキ装置は、請求項6記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凹部に対応するロータディスク保持用凸部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項8によるブレーキ装置は、請求項1記載のブレーキ装置において、上記アーマチュアにロータディスク保持用凸部が形成されていて、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凸部に対応するロータディスク保持用凹部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項9によるブレーキ装置は、請求項1〜請求項8の何れかに記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクが摩擦材により構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項10によるブレーキ装置は、請求項1〜請求項8の何れかに記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクは金属製であり、上記サイドプレートのロータディスク側に摩擦材が設置されているとともに、上記アーマチュアのロータディスク側にも摩擦材が設置されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように、本願発明の請求項1によるブレーキ装置によると、回転軸の外周に配置されコイルが内装されたヨークと、上記ヨークに付勢用弾性部材を介して離接可能に設置されたアーマチュアと、上記アーマチュアを挟んで上記ヨークの反対側に設置され上記ヨークに固定されたサイドプレートと、上記アーマチュアと上記サイドプレートとの間に配置され上記回転軸と一体に回転するロータディスクと、を具備し、上記コイルの励磁により上記アーマチュアを上記付勢用弾性部材の付勢力に抗して上記ヨークに吸着させて上記ロータディスクと回転軸の回転を許容し、上記コイルの非励磁により上記アーマチュアを上記付勢用弾性部材の付勢力により上記ロータディスクを挟んで上記サイドプレートに押し付けて上記ロータディスクと回転軸の回転を規制するブレーキ装置において、上記サイドプレートと上記ロータディスクとの間又は上記アーマチュアと上記ロータディスクとの間の少なくとも何れか一方にロータディスク保持用凹凸嵌合構造が設けられているので、上記ロータディスク保持用凹凸嵌合構造によって上記ロータディスクを保持することで上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項2によるブレーキ装置によると、請求項1記載のブレーキ装置において、上記サイドプレートにロータディスク保持用凹部が形成されているので、上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項3によるブレーキ装置によると、請求項2記載のブレーキ装置において、上記サイドプレートはスペーサを介して上記ヨークに設置されており、上記ロータディスク保持用凹部の底部と上記サイドプレートの上記スペーサとの当接部が同一平面上に設けられているので、ロータディスクとアーマチュアとの間の隙間公差が小さくなり、それによって、ロータディスクとアーマチュアとの間の隙間管理が容易になると共に、上記スペーサの長さの変更による上記付勢用弾性部材の付勢力の調製の精度が高くなる。
また、請求項4によるブレーキ装置によると、請求項2又は請求項3記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凹部に対応するロータディスク保持用凸部が設けられているので、上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項5によるブレーキ装置によると、請求項1記載のブレーキ装置において、上記サイドプレートにロータディスク保持用凸部が形成されていて、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凸部に対応するロータディスク保持用凹部が設けられているので、上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項6によるブレーキ装置によると、請求項1記載のブレーキ装置において、上記アーマチュアにロータディスク保持用凹部が形成されているので、上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項7によるブレーキ装置によると、請求項6記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凹部に対応するロータディスク保持用凸部が設けられているので、上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項8によるブレーキ装置によると、請求項1記載のブレーキ装置において、上記アーマチュアにロータディスク保持用凸部が形成されていて、上記ロータディスクに上記ロータディスク保持用凸部に対応するロータディスク保持用凹部が設けられているので、上記ロータディスクのずれや脱落を防止して、上記ブレーキ装置の取付作業を効率良く行うことができる。
また、請求項9によるブレーキ装置は、請求項1〜請求項8の何れかに記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクが摩擦材により構成されているので、簡易な構成とすることができる。
また、請求項10によるブレーキ装置は、請求項1〜請求項8の何れかに記載のブレーキ装置において、上記ロータディスクは金属製であり、上記サイドプレートのロータディスク側に摩擦材が設置されているとともに、上記アーマチュアのロータディスク側にも摩擦材が設置されているので、上記ロータディスクを容易に精度よく製造することができ、容易にブレーキ装置が確実に動作するようにすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、
図1乃至
図8を参照しながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1及び
図2に示すように、アクチュエータ1には、略U字型の断面形状を成し、
図2中左右方向に延長されたガイド部材3がある。上記ガイド部材3の内側の両側面にはガイド用凹部4、4(
図2中手前側のガイド用凹部4は図示せず)が形成されている。上記ガイド部材3の
図2中上側の幅方向(
図2中紙面垂直方向)両側にはサイドカバ5、5が設置されている。上記サイドカバ5、5の上端の間は開口部7となっている。
また、上記ガイド部材3の
図1中左下側は端部材9によって閉塞されている。
【0013】
上記ガイド部材3にはスライダ11が移動可能に設置されている。上記ガイド部材3のガイド用凹部4と上記スライダ11内の図示しない無負荷循環路、及び、上記スライダ11の前後(
図2中左右方向)両側に設置されたエンドキャップ12、12内の図示しないリターン路内には、図示しない複数の鋼球が循環・転動される。また、このスライダ11内には図示しないボールねじナットが内装されていて、このボールねじナットの内周面には螺旋溝が形成されている。
また、上記スライダ11の一部は上記開口部7を介して上記ガイド部材3の外部に露出されている。
【0014】
図2に示すように、上記端部材9には軸受保持部13が設けられている。この軸受保持部13には軸受保持用凹部15が形成されていて、この軸受保持用凹部15内には軸受17が設置されている。上記軸受17は軸受押え部材21と上記軸受保持部13との間に固定されている。
【0015】
また、上記ガイド部材3の後端側(
図2中右側)には軸受ケース23が設置されている。上記軸受ケース23には軸受ケース基部25があり、上記軸受ケース基部25の
図2中上側は軸受ケースカバ27によって閉塞されている。
上記軸受ケース基部25には軸受保持用凹部29が設けられていて、この軸受保持用凹部29内にも上記軸受17と同様の軸受31、31が設置されている。上記軸受31、31の外輪19、19は、軸受押え部材32と上記軸受保持用凹部29の内側の後端側(
図2中右側)の面との間に介挿されている。
【0016】
図2に示すように、上記ガイド部材3内にはボールねじ軸33が設置されていて、このボールねじ軸33は上記軸受17と上記軸受31、31に軸支されている。上記ボールねじ軸33の外周側には螺旋溝35が形成されている。
図3に示すように、上記ボールねじ軸33には既に説明したボールねじナットが螺合していて、両者の螺旋溝間を図示しない複数個のボールが循環する構成になっている。
【0017】
上記軸受ケース23の後端側(
図2中右側)には、モータケース37が設置されている。上記モータケース37は、前後端側(
図2中左右両端側)が開口された中空のモータケース本体39と、このモータケース本体39の前端側(
図2中左端側)を閉塞する前端カバ43と、後端側(
図2中右端側)を閉塞する後端カバ41とから構成されている。
【0018】
上記モータケース37内には駆動モータ45が設置されている。この駆動モータ45は、モータハウジング47と、モータハウジング47の内側に設置された図示しないステータと、このステータの内側に回転可能に設置されたロータ(図示せず)と、このロータに固着され前方側(
図2中左側)に突出された出力軸49と、から構成されている。
【0019】
上記駆動モータ45の出力軸49の先端側(
図2中左端側)と上記ボールねじ軸33の後端側(
図2中右端側)は、オルダムカップリング51によって連結され、上記駆動モータ45の出力軸49の回転が上記ボールねじ軸33に伝達されるようになっている。例えば、
図3に示すように、上記オルダムカップリング51は、上記ボールねじ軸33の後端側(
図3中右上端側)に固着されるボールねじ軸側ハブ53と、上記駆動モータ45の出力軸49の先端側(
図3中左下側)に固着される駆動モータ側ハブ55と、上記ボールねじ軸側ハブ53と上記駆動モータ側ハブ55との間に介挿される中間ディスク57と、から構成されている。上記中間ディスク57の前端側(
図3中左下側)に設けられたカップリング用前端側凹部59と上記ボールねじ軸側ハブ53に設けられたカップリング用ボールねじ軸側凸部61が係合され、上記中間ディスク57の後端側(
図3中右上側)に設けられたカップリング用後端側凹部63と上記駆動モータ側ハブ55に設けられたカップリング用駆動モータ側凸部65が係合されている。
また、上記ボールねじ軸側ハブ53には、上記ボールねじ軸33の後端側(
図2中右端側)によって貫通される取付用貫通孔67aが形成されているとともに、上記ボールねじ軸側ハブ53の側面には雌ねじ部67bが形成されている。上記ボールねじ軸側ハブ53は上記雌ねじ部67bに図示しない固定ネジを螺合することにより上記ボールねじ軸33に固定されている。また、上記駆動モータ側ハブ55にも、上記駆動モータ45の出力軸49によって貫通される取付用貫通孔69aが形成されているとともに上記駆動モータ側ハブ55の側面には雌ねじ部69bが形成されている。上記駆動モータ側ハブ55は上記雌ねじ部69bに固定ネジ69cを螺合することにより上記駆動モータ45の出力軸49に固定されている。
【0020】
また、
図2に示すように、上記アクチュエータ1には、ブレーキ装置71が設置されている。
図4乃至
図6に示すように、上記ブレーキ装置71には、例えば、純鉄から成るヨーク73がある。
上記ヨーク73には、例えば、
図6に示すように、駆動モータ出力軸用貫通孔75が形成されている。この駆動モータ出力軸用貫通孔75には、上記駆動モータ45の出力軸49が貫通・配置されている。また、上記ヨーク73にはコイル収容凹部77が形成されている。このコイル収容凹部77は上記駆動モータ出力軸用貫通孔75と同心円状に形成されていて、内部にコイル79が設置されている。このコイル79は、例えば、樹脂製のコイルホルダ79aに、銅線79bを巻回させたものである。
また、上記ヨーク73には、貫通孔80a、80a、80aが形成されている。図示しない固定用ボルトを上記貫通孔80a、80a、80aを通して上記軸受ケース基部25に螺合させることで、上記ヨーク73ひいては上記ブレーキ装置71を上記軸受ケース基部25に固定している。
また、上記ヨーク73には、配線取出用切欠部80bが形成されている。上記配線取出用切欠部80bは、上記コイル79から銅線79bを引き出すために用いられる。
【0021】
例えば、
図4に示すように、上記ヨーク73の前端側(
図4中左側)には、スペーサ81、81、81を介して、例えば、鋼材から成るサイドプレート83が固定されている。上記サイドプレート83には、
図7に示すように、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凹部85が形成されている。
また、上記ロータディスク保持用凹部85の外周側にはスペーサ当接部87、87、87が設けられている。また、上記ロータディスク保持用凹部85と上記スペーサ当接部87、87、87は同一平面上に設けられている。また、上記スペーサ当接部87、87、87と上記ヨーク73との間に上記スペーサ81、81、81が介挿されている。上記スペーサ81、81、81の長さを調製するだけで、後述するロータディスク99が後述する付勢用弾性部材97の付勢力により上記サイドプレート83に付勢される力を容易に、且つ、精度良く調製することができる。
また、例えば、
図4、
図5に示すように、ボルト89、89、89を上記サイドプレート83の貫通孔88、88、88と上記スペーサ81、81、81を通して、上記ヨーク73に設けられた雌ネジ部86、86、86に螺合させることで、上記サイドプレート83と上記スペーサ81、81、81が上記ヨーク73に固定されている。
また、上記サイドプレート83の中央には駆動モータ出力軸用貫通孔90aが形成されている。この駆動モータ出力軸用貫通孔90aには、上記駆動モータ45の出力軸49が貫通・配置される。また、上記サイドプレート83の外周側には固定ボルト用凹部90b、90b、90bが形成されている。上記固定ボルト用凹部90b、90b、90bは、固定用ボルトを上記ヨーク73の貫通孔80a、80a、80aを通して上記軸受ケース基部25に螺合させる際に用いられる。また、上記サイドプレート83の外周側には配線用凹部90cが形成されている。上記配線用凹部90cは、上記コイル79から銅線を引き出すために用いられる。
【0022】
また、上記サイドプレート83と上記ヨーク73との間には、磁性材料から成るアーマチュア91が前後方向(
図4中左右方向)に移動可能に設置されている。上記アーマチュア91の外周側にはスペーサ用切欠部93、93、93が形成されていて、上記アーマチュア91は上記スペーサ用切欠部93、93、93と上記スペーサ81、81、81によってガイドされ、前後方向(
図4中左右方向)に移動される。
また、上記アーマチュア91の中央には駆動モータ出力軸用貫通孔94aが形成されている。この駆動モータ出力軸用貫通孔94aには、上記駆動モータ45の出力軸49が貫通・配置される。また、上記アーマチュア91の外周側には固定ボルト用凹部94b、94b、94bが形成されている。上記固定ボルト用凹部94b、94b、94bは、固定用ボルトを上記ヨーク73の貫通孔80a、80a、80aを通して上記軸受ケース基部25に螺合させる際に用いられる。
【0023】
上記ヨーク73には付勢用弾性部材収容凹部95、95、95が形成されており、この付勢用弾性部材収容凹部95、95、95に付勢用弾性部材97、97、97が設置されている。
図6に示すように、上記付勢用弾性部材97、97、97は、上記アーマチュア91をサイドプレート83側(
図6中左側)に押圧・付勢している。
【0024】
また、上記アーマチュア91と上記サイドプレート83との間にはロータディスク99が設置されている。このロータディスク99は、例えば、レジンモールド(例えば、骨格材料(例えば、チタン酸カリウム)や潤滑剤料(例えば、グラファイト)等をフェノール樹脂等の樹脂に混合して焼き固めたもの)製である。上記ロータディスク99には略正方形状のハブ貫通用孔101が形成されていて、このハブ貫通用孔101には略正方形状の断面形状を成すハブ103が貫通される。
図5及び
図6に示すように、このハブ103には上記駆動モータ45の出力軸49が貫通される取付用貫通孔104aが形成されているとともに、上記ハブ103の側面には雌ネジ部104bが形成されている。上記ハブ103は、固定用ネジ104cをこの雌ネジ部104bに螺合することにより上記駆動モータ45の出力軸49に固着されていて、上記出力軸49が回転されると、上記ハブ103と共に上記ロータディスク99も回転される。また、上記ロータディスク99は上記ハブ103に対して前後方向(
図6中左右方向)に移動可能となっている。
図6に示すように、上記ロータディスク99は上記ロータディスク保持用凹部85に嵌合され、ラジアル方向(
図6中上下方向及び紙面垂直方向)に位置ずれしないようになっている。それによって、上記アクチュエータ1の軸受ケース基部25に固定されているブレーキ装置71に上記ハブ103を取り付ける際、上記ハブ103を上記ロータディスク99のハブ貫通用孔101に貫通させる作業を行い易くしている。
なお、上記ロータディスク99はロータディスク保持用凸部として機能している。
【0025】
前記したように、上記アーマチュア91が上記付勢用弾性部材97、97、97によってサイドプレート83側(
図6中左側)に押圧・付勢されているので、上記コイル79が非励磁の時には、上記ロータディスク99が上記サイドプレート83に押圧され、上記ロータディスク99ひいては上記駆動モータ45の出力軸49の回転が規制される。
上記コイル79が励磁されると上記ヨーク73が磁化され、
図8に示すように、上記アーマチュア91が上記ヨーク73側(
図8中右側)に引き寄せられて、上記ロータディスク99の上記サイドプレート83への押圧が解除され、上記ロータディスク99ひいては上記駆動モータ45の出力軸49の回転が許容される。
【0026】
次に、この第1の実施の形態による作用を説明する。
まず、アクチュエータ1の基本的な動作について説明する。
上記アクチュエータ1は、駆動モータ45によってボールねじ軸33が回転・駆動されるとボールねじナットを介してスライダ11が前後方向(
図2中左右方向)に移動せられる。
【0027】
次に、ブレーキ装置71の作用について説明する。
上記ブレーキ装置71のコイル79が励磁されない状態では、
図6に示すように、付勢用弾性部材97、97、97によってアーマチュア91を介してロータディスク99がサイドプレート83側に押圧され、上記ロータディスク99ひいては上記駆動モータ45の出力軸49の回転が規制される。このようなブレーキ装置71の作用によって、例えば、上記アクチュエータ1に電源が供給されない場合に上記スライダ1が不用意に移動してしまうことを防止している。
上記ブレーキ装置71のコイル79が励磁されると上記ヨーク73が磁化され、
図8に示すように、上記アーマチュア91が上記ヨーク73側(
図8中右側)に引き寄せられて、上記ロータディスク99の上記サイドプレート83への押圧が解除され、上記ロータディスク99ひいては上記駆動モータ45の出力軸49の回転の規制が解除される。
【0028】
次に、上記アクチュエータ1に上記ブレーキ装置71を取り付ける作業について説明する。
まず、上記アクチュエータ1は、上記ブレーキ装置71と駆動モータ45が取り付けられていない状態にある。また、ハブ103は上記ブレーキ装置71から取り外されている。また、ボールねじ軸33の後端側(
図6中右側)にオルダムカップリング51のボールねじ軸側ハブ53は固着されているが、中間ディスク57と、駆動モータ側ハブ55は取り付けられていない。
このような状態の上記アクチュエータ1の軸受ケース基部25に上記ブレーキ装置71を固定する。すなわち、固定用ボルトを固定ボルト用凹部90b、90b、90b、固定ボルト用凹部94b、94b、94b、上記ヨーク73の貫通孔80a、80a、80aを通して上記軸受ケース基部25に螺合させることで、上記ヨーク73ひいては上記ブレーキ装置71を上記軸受ケース基部25に固定する。
次に、
図8に示すようにコイル79を励磁し、ロータディスク99の回転が許容される状態で、上記ハブ103を上記ロータディスク99のハブ貫通用孔101に挿入する。このとき、
図8に示すように、上記ロータディスク99は上記ロータディスク保持用凹部85と嵌合されていて、ロータディスク99がラジアル方向(
図8中上下方向及び紙面垂直方向)に位置ずれしないようになっていて、上記ハブ103を上記ロータディスク99のハブ貫通用孔101に貫通させる作業を行い易くなっている。また、上記コイル79を励磁し、上記ロータディスク99の回転が許容される状態とすることで、上記ハブ103の雌ねじ部104bの向きを自在に変更し、後述する上記ハブ103を固定するための固定用ネジ104cによる締結作業を行い易くしている。
次に、中間ディスク57を上記ボールねじ軸側ハブ53と上記駆動モータ側ハブ55の間に介挿させた状態で保持し、上記駆動モータ45の出力軸49を上記ブレーキ装置71にヨーク73側(
図8中右側)から挿入し、上記ハブ103と上記駆動モータ側ハブ55に貫通させる。このときも、上記ロータディスク99が上記ロータディスク保持用凹部85と嵌合されていて、ロータディスク99がラジアル方向(
図8中上下方向及び紙面垂直方向)に位置ずれしないようになっているので、作業を行い易くなっている。
次に、
図6に示すように、固定用ネジ104cを上記ハブ103の雌ネジ部104bに螺合させていき上記駆動モータ45の出力軸49に当接させ、上記駆動モータ45の出力軸49に上記ハブ103を固定する。また、上記駆動モータ側ハブ55の雌ねじ部69bに固定用ネジ69cを螺合させていき上記駆動モータ45の出力軸49に当接されて上記駆動モータ側ハブ55を固定する。
最後に、上記駆動モータ45をモータケース37に固定する。
【0029】
次に、この第1の実施の形態による効果について説明する。
まず、取付作業の容易化を図ることができる。すなわち、
図8に示すように、上記ロータディスク99は上記ロータディスク保持用凹部85と嵌合され、上記ロータディスク99がラジアル方向(
図8中上下方向及び紙面垂直方向)に位置ずれしないようになっているので、上記ハブ103を上記ロータディスク99のハブ貫通用孔101に貫通させる作業がやり易くなったからである。
【0030】
また、上記ロータディスク保持用凹部85の外周側にはスペーサ当接部87、87、87が上記ロータディスク保持用凹部85と同一平面上に設けられているので、上記スペーサ81、81、81の長さを調製するだけで容易に、且つ、精度良く上記ロータディスク81が上記付勢用弾性部材97、97、97の付勢力により上記サイドプレート83に付勢される力を調製することができる。
以下、詳しく説明する。スペーサ当接部87、87、87が上記ロータディスク保持用凹部85と同一平面上に設けられている場合のロータディスク99〜アーマチュア91の隙間公差は、次の3種類の公差の二乗和平方根となり、一例として、01±0.05mmとなる。
・ロータディスク99の厚み公差±a
・アーマチュア91の厚み公差±b
・スペーサ81の高さ公差±c
これに対して、スペーサ当接部87、87、87が上記ロータディスク保持用凹部85と同一平面上に設けられていない場合のロータディスク99〜アーマチュア91の隙間公差は、次の4種類の公差の二乗和平方根となり、一例として、01±0.07mmとなる。つまり、隙間公差を決定するための要素が1つ増える分だけ隙間公差が大きくなってしまう。
・ロータディスク99の厚み公差±a
・アーマチュア91の厚み公差±b
・スペーサ81の高さ公差±c
・スペーサ81の当接位置とロータディスク当接位置の高さ公差±d
このように、本実施の形態の場合には、ロータディスク99〜アーマチュア91の隙間公差が小さくなる分ロータディスク99〜アーマチュア91の隙間管理が容易となり、結果として、スペーサ81の長さを変更することによる付勢力の調整の精度も高くなる。
【0031】
次に、
図9を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。
この第2の実施の形態によるブレーキ装置111は、前記第1の実施の形態によるブレーキ装置71とほぼ同様の構成となっているが、サイドプレート113とロータディスク115が用いられている点が異なっている。
上記サイドプレート113は前記第1の実施の形態におけるサイドプレート83とほぼ同様であるが、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凸部117が形成されている。また、上記ロータディスク115も前記第1の実施の形態におけるロータディスク99とほぼ同様であるが、上記ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凹部119が形成されている。
コイル79が励磁されず、付勢用弾性部材97、97、97によってアーマチュア91を介して上記ロータディスク115が上記サイドプレート113側に押圧される場合は、上記ロータディスク115のサイドプレート113側(
図9中左側)の面のロータディスク保持用凹部119が形成されていない部分が上記サイドプレート113のロータディスク115側(
図9中右側)の面の上記ロータディスク保持用凸部117が形成されていない部分に当接されるようになっている。また、スペーサ81のサイドプレート113側(
図9中左側)の端面は上記サイドプレート113のロータディスク115側(
図9中右側)の面の上記ロータディスク保持用凸部117が形成されていない部分に当接されている。
なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態で共通する構成要素については同一の符号を付し説明を省略している。
【0032】
この第2の実施の形態の場合も、前記第1の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏する。
【0033】
次に、
図10を参照しながら、本発明の第3の実施の形態について説明する。
この第3の実施の形態によるブレーキ装置121は、前記第1の実施の形態によるブレーキ装置71とほぼ同様の構成となっているが、サイドプレート123とロータディスク125が用いられている点が異なっている。
上記サイドプレート123は前記第1の実施の形態におけるサイドプレート83とほぼ同様であるが、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凹部127が形成されている。また、上記ロータディスク125も前記第1の実施の形態におけるロータディスク99とほぼ同様であるが、上記ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凸部129が形成されている。
コイル79が励磁されず、付勢用弾性部材97、97、97によってアーマチュア91を介して上記ロータディスク125が上記サイドプレート123側に押圧される場合は、上記ロータディスク125のサイドプレート123側(
図10中左側)の面のロータディスク保持用凸部129が形成されていない部分が上記サイドプレート123のロータディスク125側(
図10中右側)の面の上記ロータディスク保持用凹部127が形成されていない部分に当接されるようになっている。また、スペーサ81のサイドプレート123側(
図10中左側)の端面は上記サイドプレート123のロータディスク125側(
図10中右側)の面の上記ロータディスク保持用凹部127が形成されていない部分に当接されている。
なお、第1の実施の形態と第3の実施の形態で共通する構成要素については同一の符号を付し説明を省略している。
【0034】
この第3の実施の形態の場合も、前記第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏する。
【0035】
次に、
図11を参照しながら、本発明の第4の実施の形態について説明する。
この第4の実施の形態によるブレーキ装置131は、前記第1の実施の形態によるブレーキ装置71とほぼ同様の構成となっているが、サイドプレート133とアーマチュア135が用いられている点が異なっている。
上記サイドプレート133は前記第1の実施の形態におけるサイドプレート83とほぼ同様であるが、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造は設けられていない。上記アーマチュア135は前記第1の実施の形態におけるアーマチュア91とほぼ同様であるが、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凹部137が形成されている。ロータディスク99は上記アーマチュア135のロータディスク保持用凹部137に嵌合されるようになっている。
なお、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としての上記ロータディスク保持用凹部137に嵌合される上記ロータディスク99もロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部であり、上記ロータディスク99はロータディスク保持用凸部をして機能している。
なお、第1の実施の形態と第4の実施の形態で共通する構成要素については同一の符号を付し説明を省略している。
【0036】
この第4の実施の形態の場合も、前記第1の実施の形態〜第3の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏する。
【0037】
次に、
図12を参照しながら、本発明の第5の実施の形態について説明する。
この第5の実施の形態によるブレーキ装置141は、前記第1の実施の形態や第4の実施の形態によるブレーキ装置131とほぼ同様の構成となっているが、アーマチュア143とロータディスク145が用いられている点が異なっている。
上記アーマチュア143は前記第4の実施の形態におけるサイドプレート133とほぼ同様であるが、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凸部147が形成されている。また、上記ロータディスク145も前記第1の実施の形態や第4の実施の形態におけるロータディスク99とほぼ同様であるが、上記ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凹部149が形成されている。
コイル79が励磁されず、付勢用弾性部材97、97、97によってアーマチュア143を介して上記ロータディスク145が上記サイドプレート133側(
図12中左側)に押圧される場合は、上記ロータディスク145のアーマチュア143側(
図12中右側)の面のロータディスク保持用凹部149が形成されていない部分が上記アーマチュア143のロータディスク145側(
図12中左側)の面の上記ロータディスク保持用凸部147が形成されていない部分に当接されるようになっている。
なお、第1の実施の形態、第4の実施の形態、及び、第5の実施の形態で共通する構成要素については同一の符号を付し説明を省略している。
【0038】
この第5の実施の形態の場合も、前記第1の実施の形態〜第4の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏する。
【0039】
次に、
図13を参照しながら、本発明の第6の実施の形態について説明する。
この第6の実施の形態によるブレーキ装置151は、前記第1の実施の形態や第4の実施の形態によるブレーキ装置131とほぼ同様の構成となっているが、アーマチュア153とロータディスク155が用いられている点が異なっている。
上記アーマチュア153は前記第4の実施の形態におけるサイドプレート133とほぼ同様であるが、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凹部157が形成されている。また、上記ロータディスク155も前記第1の実施の形態や第4の実施の形態におけるロータディスク99とほぼ同様であるが、上記ロータディスク保持用凹凸嵌合構造の一部としてのロータディスク保持用凸部159が形成されている。
コイル79が励磁されず、付勢用弾性部材97、97、97によってアーマチュア153を介して上記ロータディスク155が上記サイドプレート133側(
図13中左側)に押圧される場合は、上記ロータディスク155のアーマチュア153側(
図13中右側)の面のロータディスク保持用凸部159が形成されていない部分が上記アーマチュア153のロータディスク155側(
図13中左側)の面の上記ロータディスク保持用凹部157が形成されていない部分に当接されるようになっている。
なお、第1の実施の形態、第4の実施の形態、及び、第6の実施の形態で共通する構成要素については同一の符号を付し説明を省略している。
【0040】
この第6の実施の形態の場合も、前記第1の実施の形態〜第5の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏する。
【0041】
次に、
図14を参照しながら、本発明の第7の実施の形態について説明する。
この第7の実施の形態によるブレーキ装置161は、前記第1の実施の形態とほぼ同様の構成であるが、金属製のロータディスク163が用いられており、アーマチュア91のロータディスク163側(
図14中左側)の面に、例えば、レジンモールド製のドーナツ板状の摩擦材165が設置されていて、サイドプレート83の上記ロータディスク保持用凹部85内に、例えば、レジンモールド製のドーナツ板状の摩擦材167が設置されている。
【0042】
この第7の実施の形態の場合も、前記第1の実施の形態〜第6の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏するほか、上記ロータディスク163を金属製とすることで、上記ロータディスク163を容易に精度よく製造することができ、容易にブレーキ装置161が確実に動作するようにすることができる。
【0043】
次に、
図15を参照しながら、本発明の第8の実施の形態について説明する。
この第8の実施の形態によるブレーキ装置171は、前記第2の実施の形態とほぼ同様の構成であるが、金属製のロータディスク173が用いられており、アーマチュア91のロータディスク173側(
図15中左側)の面に、例えば、レジンモールド製のドーナツ板状の摩擦材175が設置されていて、サイドプレート83のロータディスク173側(
図15中右側)の面に、例えば、レジンモールド製のドーナツ板状の摩擦材177が設置されている。
コイル79が励磁されず、付勢用弾性部材97、97、97によってアーマチュア91を介して上記ロータディスク173が上記サイドプレート83側(
図13中左側)に押圧される場合は、上記ロータディスク155と上記摩擦材175、177が当接されるようになっている。
【0044】
この第8の実施の形態の場合も、前記第7の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏するほか、ロータディスク保持用凹凸嵌合構造は金属製のサイドプレート83と上記ロータディスク173側に設けられているため、レジンモールド製の摩擦材175、177側には複雑な加工を行う必要がなく、容易に精度を高めてブレーキ装置161が確実に動作するようにすることができる。
【0045】
なお、本発明は前記第1〜第8の実施の形態に限定されない。
ブレーキ装置はアクチュエータ以外にも、回転・駆動される軸があるものであれば、様々な種類の装置に設置することが考えられる。
また、ブレーキ装置の取り付け位置や向きにも様々な場合が考えられる。例えば、ブレーキ装置が駆動モータに直接取り付けられる場合も考えられる。また、ブレーキ装置がアクチュエータの先端側に取り付けられていて、ボールねじ軸の先端側にハブが固着され、このボールねじ軸の回転がブレーキ装置によって規制される場合が考えられる。
また、第3〜第6の実施の形態について、第7の実施の形態や第8の実施の形態のように、ロータディスクを金属製とし、サイドプレートとアーマチュアに摩擦材を設置する場合が考えられる。
また、第2の実施の形態において、ロータディスクのロータディスク保持用凹部の底面とサイドプレートのロータディスク保持用凸部の端面が当接されるようにする場合が考えられる。
また、第3の実施の形態において、ロータディスクのロータディスク保持用凸部の端面とサイドプレートのロータディスク保持用凹部の底面が当接されるようにする場合が考えられる。この場合は、第1の実施の形態のように、上記サイドプレートにロータディスク保持用凹部の底面と同一平面上にスペーサ当接部を形成し、このスペーサ当接部にスペーサを当接させることが考えられる。
また、第5の実施の形態において、ロータディスクのロータディスク保持用凹部の底面とアーマチュアのロータディスク保持用凸部の端面が当接されるようにする場合が考えられる。
また、第6の実施の形態において、ロータディスクのロータディスク保持用凸部の端面とアーマチュアのロータディスク保持用凹部の底面が当接されるようにする場合が考えられる。
また、第8の実施の形態において、サイドプレートのロータディスク保持用凸部の端面に摩擦材を設置し、この摩擦材とロータディスクのロータディスク保持用凹部の底面が当接されるようにする場合が考えられる。
その他、図示した構成は一例であり、様々な場合が考えられる。