(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6961269
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】運動器具
(51)【国際特許分類】
A63B 21/22 20060101AFI20211025BHJP
A63B 22/06 20060101ALI20211025BHJP
A63B 23/04 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
A63B21/22
A63B22/06 H
A63B23/04 C
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-170920(P2020-170920)
(22)【出願日】2020年10月9日
【審査請求日】2020年10月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】520393336
【氏名又は名称】美迪健康事業有限公司
【氏名又は名称原語表記】Care & Care Health Products Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】蔡繼鴻
【審査官】
槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3143723(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3172719(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0160273(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0281837(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0166996(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第2626114(EP,A1)
【文献】
中国実用新案第210991565(CN,U)
【文献】
中国実用新案第206745848(CN,U)
【文献】
中国実用新案第210583475(CN,U)
【文献】
韓国公開特許第10−2010−0132094(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 21/22
A63B 21/005
A63B 21/012
A63B 22/06
A63B 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームユニットと、
所定の第1の方向に平行する回転軸線に沿って延伸し、且つ該回転軸線を回転軸として回転可能に前記フレームユニットに設置されるウォーム及び、前記第1の方向に略直交する第2の方向に平行し、且つ、前記回転軸線とは交わらない中心軸線を回転軸として回転可能に前記フレームユニットに設置されると共に、回転駆動されると前記ウォームを回転駆動するように配置構成されているウォームホイールを有する回転手段と、
前記中心軸線に沿って延伸するように前記ウォームホイールに取り付けられているクランク軸及び前記クランク軸の両側にそれぞれ設置されている2つのペダルを有し、前記2つのペダルが押し動かされると、前記クランク軸が前記ウォームホイールと共に回転して前記ウォームを回転駆動するように配置構成されているペダル手段と、
運動抵抗生成手段と、を有しており、
前記運動抵抗生成手段は、
前記ウォームと共に回転するように前記ウォームの一端部に配置され、且つ、非磁性体の金属材により作成された金属部を有する連動ディスクと、
磁性材料により作成されている磁気手段であって、前記金属部に面するように配置構成され、前記連動ディスクが該磁気手段に対して回転する際に磁気抵抗が発生するように構成されている磁気手段と、
操作により前記磁気手段と前記連動ディスクの前記金属部との間の距離を調整できるように配置構成されている調整手段と、
を備えることを特徴とする運動器具。
【請求項2】
前記連動ディスクは、前記回転軸線に直交する2つの表面にそれぞれ1つの前記金属部が配置されており、
前記磁気手段は、2つの前記金属部とそれぞれ前記距離を開けるように配置された2つの磁気部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の運動器具。
【請求項3】
前記連動ディスクは、2つの前記金属部を有するリング状の金属板を有していることを特徴とする請求項2に記載の運動器具。
【請求項4】
前記連動ディスクは更に、前記ウォームにより貫通されるホイール座と、前記ホイール座を取り囲んで設置されるディスク部とを有し、前記金属板は、前記ディスク部に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の運動器具。
【請求項5】
前記調整手段は、
前記第1の方向と平行に延伸するスクリュー軸線に沿って延伸し、且つ、該スクリュー軸線を回転軸として回転可能に前記フレームユニットに保持されるスクリューと、
前記スクリュー軸線に沿って移動可能である一方で前記スクリュー軸線を回転軸とする回転が不可能であり、且つ、前記スクリューが回転すると、前記スクリューに対する相対回転に応じて前記スクリュー軸線に沿って移動するように、前記スクリューに取り付けられている可動ブロックと、
前記可動ブロックと共に前記スクリュー軸線に沿って移動できるように前記可動ブロックに固定されている取り付け板と、
を有するように構成されており、
前記磁気手段は、前記取り付け板に取り付けられる磁気部材を有し、
前記磁気部材は、前記可動ブロック及び前記取り付け板と共に前記スクリュー軸線に沿って移動することにより、前記連動ディスクの前記金属部との間にある前記距離が調整可能になっていることを特徴とする請求項1に記載の運動器具。
【請求項6】
前記磁気部材は、永久磁石であることを特徴とする請求項5に記載の運動器具。
【請求項7】
前記調整手段は、
前記第1の方向と平行に延伸するスクリュー軸線に沿って延伸し、且つ、該スクリュー軸線を回転軸として回転可能に前記フレームユニットに保持されるスクリューと、
前記スクリュー軸線に沿って移動可能である一方で前記スクリュー軸線を回転軸とする回転が不可能であり、且つ、前記スクリューが回転すると、前記スクリューに対する相対回転に応じて前記スクリュー軸線に沿って移動するように、前記スクリューの両端部にそれぞれ取り付けられている第1の可動ブロック及び第2の可動ブロックと、
前記第1の可動ブロックと共に前記スクリュー軸線に沿って移動できるように前記第1の可動ブロックに固定されている第1の取り付け板と、
前記第2の可動ブロックと共に前記スクリュー軸線に沿って移動できるように前記第2の可動ブロックに固定されている第2の取り付け板と、を有するように構成されている上、
前記第1の可動ブロック及び前記第2の可動ブロックは、前記スクリューの前記スクリュー軸線を回転軸とする第1の回転方向の回転に応じて、前記スクリュー軸線に沿って互いに接近する方向へ移動し、そして前記スクリューの前記第1の回転方向の逆方向である第2の回転方向の回転に応じて、前記スクリュー軸線に沿って互いに離間する方向へ移動するように構成されており、
前記磁気手段が有する2つの前記磁気部材は、前記第1の取り付け板と前記第2の取り付け板にそれぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の運動器具。
【請求項8】
前記調整手段は、更に前記スクリューと共に回転するように前記スクリューに取り付けられているつまみを更に有していることを特徴とする請求項5に記載の運動器具。
【請求項9】
前記調整手段と、前記ウォームホイールは、第3の方向において、前記ウォームと同じ側に位置しており、前記第3の方向は、前記第1の方向と前記第2の方向との両方に対して直交する方向であることを特徴とする請求項1に記載の運動器具。
【請求項10】
前記フレームユニットは、
前記ウォーム及び前記ウォームホイールを内側にある第1の収容空間内に収容すると共に、前記ウォーム及び前記ウォームホイールを回転可能に保持する第1の筐体と、
前記連動ディスク及び前記磁気手段を内側にある第2の収容空間内に収容する第2の筐体と、を有しており、
前記ウォームの前記一端部は、前記第1の収容空間から前記第2の収容空間まで延伸していることを特徴とする請求項1に記載の運動器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は運動機器に関し、特に磁気抵抗式足踏み器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現代人は一日の大半を座って過ごすと言われており、また多忙を理由として運動不足に陥りがちである。そこで従来、室内で人目を気にせず気軽に運動を行うことができる、例えば特許文献1に記載されているような室内運動器具が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載される従来の足踏み器具はサポートフレーム11と、軸管12と、クランク軸13と、ぺダル14と、運動抵抗調整ハンドル15とにより構成されている。運動抵抗調整ハンドル15は、軸管12に回転可能に貫通するように設置され、クランク軸13と接する際に摩擦を発生させる。運動抵抗調整ハンドル15とクランク軸13の摩擦を調整することによって、クランク軸13の回転抵抗を変えることができ、運動効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾登録実用新案第M419585号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術を含む足踏み器具は、その使用特性において、使用者がペダルを踏む速度が速くなるにつれて、クランク軸の回転抵抗は、動摩擦のみとなり、使用者にかかる運動負荷が十分ではなく、使用者は体力を消費することなく、楽にペダルを踏めるため、十分な運動効果を得ることはできなかった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みて、従来より効果的な運動効果を得ることが出来る運動器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の運動器具は、フレームユニットと、
所定の第1の方向に平行する回転軸線に沿って延伸し、且つ該回転軸線を回転軸として回転可能に前記フレームユニットに設置されるウォーム及び、前記第1の方向に略直交する第2の方向に平行し、且つ、前記回転軸線とは交わらない中心軸線を回転軸として回転可能に前記フレームユニットに設置されると共に、回転駆動されると前記ウォームを回転駆動するように配置構成されているウォームホイールを有する回転手段と、
前記中心軸線に沿って延伸するように前記ウォームホイールに取り付けられているクランク軸及び前記クランク軸の両側にそれぞれ設置されている2つのペダルを有し、前記2つのペダルが押し動かされると、前記クランク軸が前記ウォームホイールと共に回転して前記ウォームを回転駆動するように配置構成されているペダル手段と、
運動抵抗生成手段と、を有しており、運動抵抗生成手段は、前記ウォームと共に回転するように前記ウォームの一端部に配置され、且つ、非磁性体の金属材により作成された金属部を有する連動ディスクと、
磁性材料により作成されている磁気手段であって、前記金属部に面するように配置構成され、前記連動ディスクが該磁気手段に対して回転する際に磁気抵抗が発生するように配置構成されている磁気手段と、
操作により前記磁気手段と前記連動ディスクの前記金属部との間の距離を調整できるように配置構成されている調整手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記構成により、本発明の運動器具は、使用者がペダルを踏むことにより間接的に駆動される連動ディスクが回転する際に磁気抵抗が発生するので、ペダルを速く踏めば踏むほど、連動ディスクの回転が速ければ速いほど、連動ディスクに対して発生する磁気抵抗も強くなり、その分使用者に負荷がかかり、両足による運動量を増加させて、高い運動効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】従来の運動器具の一例の構成を示す斜視図である。
【
図3】同実施形態を示す部分分解斜視図である。(ペダル手段は省略)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る運動器具の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図2は本発明の運動器具の実施形態を示す斜視図である。
図3は同実施形態を示す部分分解斜視図である(ペダル手段は省略)。
図2、
図3に示されるように、本実施形態は、フレームユニット2と、フレームユニット2内に配置される回転手段3と、回転手段3に取り付けられるペダル手段4と、フレームユニット2に取り付けられて回転手段3の回転抵抗を生成する運動抵抗生成手段500とを具える。
【0012】
フレームユニット2は、通常の使用形態では使用者にとって前後方向となる第1の方向Y上に間隔を開けて設置されている2つのフットフレーム21と、フットフレーム21に設置されているピボットシート22と、ピボットシート22により支持されている第1の筐体31と、第1の筐体31の一側(図中では第1の方向Y側)に取り付けられている第2の筐体6と、を有している。
【0013】
各フットフレーム21はそれぞれ、第1の方向Yと直交する方向であって通常の使用形態では使用者にとって左右方向となる第2の方向Xに沿って延伸するボトム管211と、ボトム管211の両端部のそれぞれ固定されている滑り止めブロック212と、ボトム管211から第1の方向Yに且つ上方に向かって延伸してピボットシート22に接続されている斜め管213と、を有するように構成されている。また、通常の使用形態では使用者にとって上下方向となる第3の方向Zは、第1の方向Yと第2の方向Xとの両方に対して直交する方向である。
【0014】
この実施形態において、ピボットシート22は第1の筐体31の第2の方向Xにおける両側にそれぞれ取り付けられている1対の基部板222と、該1対の基部板222の間に挟まれていると共に、第1の方向Yの両側へそれぞれ斜めに延伸して斜め管213に枢接されている2つの接続板221と、を有している。接続板221は、下方開口の逆U字型を呈している。
【0015】
図4は、本発明の実施形態における収納状態を示す側面図である。
図4に示されるように、フットフレーム21はピボットシート22の接続板221とフットフレーム21の斜め管213との枢支関係により、2つの斜め管213がそれぞれ接続板221に対して回転して互いに重なる収納状態へ移行することができるため、収納に必要なスペースが小さくなり、場所を取らない。
【0016】
図2、
図5、
図6を参照して、本実施形態における回転手段3、ペダル手段4、運動抵抗生成手段500について特に説明する。
図5は本発明の実施形態における回転手段3と運動抵抗生成手段500とを示す断面図である。
図6は本発明の実施形態における回転手段3と運動抵抗生成手段500とを示す分解斜視図である。
【0017】
図5、
図6に示されるように、回転手段3は、第1の筐体31に回転可能に支持されているウォームホイール32と、ウォームホイール32と噛み合っているウォーム33と、を有している。第1の筐体31は、ウォーム33及びウォームホイール32を2つの基部311によって取り囲み、その内側にある第1の収容空間310内に収容すると共に、ウォーム33及びウォームホイール32を回転可能に保持する。ウォーム33は、所定の第1の方向Yに平行する回転軸線RLに沿って延伸し、第3の方向Zにおけるウォームホイール32の底側に位置しており、且つ、回転軸線RLを回転軸として回転可能にフレームユニット2に設置されている。ウォームホイール32は、第1の収容空間310に位置しており、第2の方向Xに平行し、且つ、回転軸線RLとは交わらない中心軸線CLを回転軸として回転可能にフレームユニット2に設置されると共に、回転駆動されるとウォーム33を回転駆動するように設置構成されている。この実施形態において、ウォーム33の一端部は第1の筐体31にある第1の収容空間310を介して、第1の方向Yに沿って、第1の筐体31と接している第2の筐体6によって取り囲まれている第2の収容空間60まで延伸している。例えば、この実施形態において、ウォームホイール32とウォーム33のギアレシオは1:26に設定される。
【0018】
第2の筐体6は、ボトムカバー61と、フロントカバー62と、トップカバー63と、を有しており、ボトムカバー61は第1の筐体31の裏側にあり、第1の方向Yに沿って、フロントカバー62と接続し、ボトムカバー61とフロントカバー62は第3の方向Zに沿って、トップカバー63で蓋されている。
【0019】
図2、
図6に示されるように、ペダル手段4は、クランク軸41と、2つのペダル42と、を有している。クランク軸41は、第2の方向Xに平行し、中心軸線CLに沿って延伸するようにウォームホイール32に取り付けられている。この実施形態において、クランク軸41は、ウォームホイール32の回転軸411に挿入されて固定されており回転軸411の両端にそれぞれある接続棒412に分かれている。2つのペダル42は、クランク軸41の両側でそれぞれ接続棒412に設置されている。2つのペダル42が押し動かされると、クランク軸41がウォームホイール32と共に中心軸線CLを回転軸として回転してウォーム33を、回転軸線RLを回転軸として回転駆動するように配置構成されている。
【0020】
運動抵抗生成手段500は、2つのペダル42が押し動かされると、運動抵抗を発生させる。運動抵抗生成手段500は、回転可能に第2の筐体6内に支持されている連動ディスク7と、磁気手段8と、調整手段9と、を有している。
【0021】
このように、フレームユニット2が有する第1の筐体31と第2の筐体6で回転手段3と運動抵抗生成手段500とをそれぞれ収容する設計や配置によって、ほこりによる汚れを防ぎ、内部を保護し、スムーズな回転を維持し、手足の巻き込みを防止し、安全性を高めることができる。
【0022】
図5、
図6、
図7を参照して、本実施形態における回転手段3と運動抵抗生成手段500について更に説明する。
図7は本発明の実施形態における回転手段3と運動抵抗生成手段500とを示す不完全な側面図である。
【0023】
図5、
図7に示されるように、連動ディスク7は、第2の収容空間60に位置しており、ウォーム33の一端部により貫通されるホイール座71と、ホイール座71を取り囲んで設置されるディスク部72と、ディスク部72に固定されているリング状の金属板73と、を有しており、金属板73の回転軸線RLに直交する2つの表面にはそれぞれ一つの金属部731が取り付けられている。即ち、本実施形態では、金属部731はウォーム33と共に回転するようにウォーム33の一端部に配置されるようになっている。金属板73は、銅、銀、アルミニウムなどの非磁性体の金属材により作成され、本実施形態においては、アルミニウムが用いられている。金属部731は、非磁性体の金属材(例えばアルミニウム)により作成される。
【0024】
その他、変化例としては、連動ディスク7からホイール座71とディスク部72を省略し、リング状の金属板73を直接ウォーム33に接続しても、同様にウォーム33と共に回転することができる。
【0025】
磁気手段8は、第2の収容空間60に設置され、且つ、第3の方向Zにおいて、ウォーム33より高い位置にあり、磁性材料により作成されていると共に、金属部731が磁気手段8に対して回転する際に磁気抵抗が発生するように配置構成されている。
【0026】
調整手段9は、操作により磁気手段8と連動ディスク7の金属部731との間の距離Dを調整できるように配置構成されている。調整手段9は、第1の方向Yと平行に延伸するスクリュー軸線SLに沿って延伸し、且つ、スクリュー軸線SLを回転軸として回転可能にフレームユニット2に保持されるスクリュー91と、スクリュー軸線SLに沿って移動可能である一方でスクリュー軸線SLを回転軸とする回転が不可能であり、且つ、スクリュー91が回転すると、スクリュー91に対する相対回転に応じてスクリュー軸線SLに沿って移動するように、スクリュー91に取り付けられている可動ブロック92と、可動ブロック92と共にスクリュー軸線SLに沿って移動できるように可動ブロック92に固定されている取り付け板93と、を有するように構成されている。
【0027】
本実施形態では、磁気手段8は取り付け板93に取り付けられており、金属部731とそれぞれ距離Dを開けるように配置された2つの磁気部材81を有している。可動ブロック92と取り付け板93の数は、磁気部材81の数に対応し、磁気部材81が、可動ブロック92及び取り付け板93と共にスクリュー軸線SLに沿って移動することにより、磁気部材81と連動ディスク7の金属部731との間の距離Dが調整可能になっている。
【0028】
より具体的には、本実施形態では
図7に示すように、調整手段9は、可動ブロック92及び取り付け板93をそれぞれ2つ有し、即ち、スクリュー91の両端部にそれぞれ取り付けられている第1の可動ブロック92a及び第2の可動ブロック92bと、第1の可動ブロック92aと共にスクリュー軸線SLに沿って移動できるように第1の可動ブロック92aに固定されている第1の取り付け板93aと、第2の可動ブロック92bと共にスクリュー軸線SLに沿って移動できるように第2の可動ブロック92bに固定されている第2の取り付け板93bと、を有するように構成されている上、第1の可動ブロック92a及び第2の可動ブロック92bは、スクリュー91のスクリュー軸線SLを回転軸とする第1の回転方向の回転に応じて、スクリュー軸線SLに沿って互いに接近する方向へ移動し、そしてスクリュー91の第1の回転方向の逆方向である第2の回転方向の回転に応じて、スクリュー軸線SLに沿って互いに離間する方向へ移動するように構成されており、磁気手段8が有する2つの磁気部材81は、第1の取り付け板93aと第2の取り付け板93bにそれぞれ取り付けられている。なお、この実施形態において、磁気部材81として永久磁石が用いられている。回転手段3の回転駆動によって連動ディスク7が回転している際には、磁気部材81と連動ディスク7との間に発生する磁気抵抗により、連動ディスク7の運動に対して運動抵抗が発生する。
【0029】
調整手段9は、更に、第2の筐体6のトップカバー63によって固定されていて取り付け板93や可動ブロック92を止めるために用いられるストッパー94と、スクリュー91と共に回転するようにスクリュー91に取り付けられているつまみ95とを更に有している。つまみ95の回転によって、スクリュー91も回転することにより、磁気部材81と連動ディスク7が接近したり、離間したりすることで、距離Dを調整することによって、運動抵抗の大きさを変えることができる。例を挙げると、磁気部材81が連動ディスク7に近づくと、即ち距離Dが小さくなると、運動抵抗は増加する。この実施形態において、つまみ95として、手を使って回転することができるノブが用いられているので、電力を必要とせず操作可能であり、あらゆる場合に対応できる。その他、変化例としては、例えばクランクハンドルなどもつまみ95として構成することができる。即ち、手を使ってスクリュー91を回転させることが可能な部品や構成であれば、本発明におけるつまみ95として適用することができる。
【0030】
調整手段9とウォームホイール32は、第3の方向Zにおいて、ウォーム33と同じ側に位置している。これによって、つまみ95を使用者により近い位置に配置させることができ、運動抵抗を調整し、同時にペダル42による干渉を避けることができる。
【0031】
これによって、使用者は、本発明の後方に椅子(図示せず)を置いて、椅子に座ってペダル運動を行うことができる。本発明は連動ディスク7に取り付けられているリング状の金属板73と磁気手段8と相対的に回転するときに発生する磁気抵抗を運動抵抗とし、ペダル42を踏む速度が速くなればなるほど、発生する磁気抵抗は大きくなり、運動抵抗も大きくなる。回転摩擦を運動抵抗にする方法に比べて、本発明は、磁気抵抗を運動抵抗とし、踏む速度が速くなればなるほど、運動抵抗が大きくなる。よって、力を入れて踏むことで、本発明による運動効果を発揮することができる。また本発明は、調整手段9を利用しているため、運動抵抗の調整に電力を必要とせず、且つ、運動抵抗を無段階に調整することを可能とし、使用者が自分で運動抵抗を選ぶことができる。よって、本発明は、省エネ且つ、適用性に優れている。また、本発明は、非接触型の磁気抵抗を運動抵抗として用いるので、摩擦力を運動抵抗とする方法に比べて、摩擦による熱が発生せず、安全に使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の運動器具は、両足をより効果的に運動させることができ、運動不足を解消するための健康器具分野において有用である。
【符号の説明】
【0033】
2 フレームユニット
21 フットフレーム
211 ボトム管
212 滑り止めブロック
213 斜めパイプ管
22 ピボットシート
221 接続板
222 基部板
3 回転手段
31 第1の筐体
310 第1の収容空間
311 基部
32 ウォームホイール
33 ウォーム
4 ペダル手段
41 クランク軸
411 回転軸
412 接続棒
42 ペダル
500 運動抵抗生成手段
6 第2の筐体
60 第2の収容空間
61 ボトムカバー
62 フロントカバー
63 トップカバー
7 連動ディスク
71 ホイール座
72 ディスク部
73 リング状の金属板
731 金属部
8 磁気手段
81 磁気部材
9 調整手段
91 スクリュー
92 可動ブロック
92a 第1の可動ブロック
92b 第2の可動ブロック
93 取り付け板
93a 第1の取り付け板
93b 第2の取り付け板
94 ストッパー
95 つまみ
D 距離
CL 中心軸線
RL 回転軸線
X 第2の方向
Y 第1の方向
Z 第3の方向
SL スクリュー軸線
【要約】
【課題】効果的な運動効果を得ることが出来る運動器具を提供する。
【解決手段】
運動器具はフレームユニットと、フレームユニットに設置されると共に、回転駆動されるとウォーム33を回転駆動するように配置構成されているウォームホイール32を有する回転手段3と、クランク軸の両側にそれぞれ設置されている2つのペダルを有するペダル手段と、を有しており、非磁性体の金属材により作成された金属部を有する連動ディスク7と、金属部が回転する際に磁気抵抗が発生するように配置構成されている磁気手段と、操作により磁気手段と前記連動ディスク7の金属部との間の距離を調整できるように配置構成されている調整手段9と、から構成された運動抵抗生成手段500を備える。
【選択図】
図6