特許第6961285号(P6961285)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6961285湿式床手入れ用ロボットクリーナタンクラッチ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961285
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】湿式床手入れ用ロボットクリーナタンクラッチ
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/34 20060101AFI20211025BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20211025BHJP
   A47L 11/24 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   A47L11/34
   A47L9/28 E
   A47L11/24
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-216428(P2018-216428)
(22)【出願日】2018年11月19日
(65)【公開番号】特開2019-118802(P2019-118802A)
(43)【公開日】2019年7月22日
【審査請求日】2021年6月14日
(31)【優先権主張番号】15/863,086
(32)【優先日】2018年1月5日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】313013863
【氏名又は名称】アイロボット・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ジェフリー・サッチマン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ファーマー
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン・シュウ
【審査官】 柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第206285065(CN,U)
【文献】 中国実用新案第202078263(CN,U)
【文献】 特表2018−529752(JP,A)
【文献】 特開2016−195886(JP,A)
【文献】 特表2015−516281(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第107307798(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 11/24−11/40
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律型掃除ロボットであって、
床面に沿って前記自律型掃除ロボットを推進させるように構成された駆動部と、
タンク組立体と、
を備え、
前記タンク組立体は、
リザーバと、
左容器および右容器と、
前記タンク組立体のカバーにわたって延在するハンドルであって、前記ハンドルが第1の位置と第2の位置との間で可動であり、前記ハンドルが前記第2の位置にあるとき、前記タンク組立体が所定位置でロックされる、ハンドルと、
前記左容器および前記右容器によってそれぞれ受け入れ可能な左ラッチ組立体および右ラッチ組立体と、
を備え、
各ラッチ組立体は、前記ハンドルが前記第2の位置にあるとき前記リザーバ内の流体を前記リザーバから床面に吐出できるように前記タンク組立体を所定位置でロックするように構成された可動組立体を備え、
前記可動組立体は、
前記ハンドルに枢動可能に連結されたヨークと、
前記ヨークに枢動可能に連結されたフックであって、第1の位置から第2の位置に移動し、前記フックが前記第2の位置にあるとき、前記自律型掃除ロボットの対応するキャッチと係合し、前記タンク組立体を所定位置でロックするように構成されている、フックと、
前記ヨークおよび前記フックに連結された第1の可撓性要素、ならびに前記フックに連結された第2の可撓性要素であって、前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素の可撓性は、タンク組立体を受け入れ、前記ハンドルが前記第2の位置にあるとき、所定位置にロックすることを可能にする、第1の可撓性要素ならびに第2の可撓性要素と、
を備える、自律型掃除ロボット。
【請求項2】
前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素が、略U形状である、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項3】
前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素がそれぞれ、互いに分離している2つの部材を有して、フックを前記2つの部材間で移動させることを可能にする、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項4】
前記ラッチ組立体がそれぞれ、前記ハンドルを前記第1の位置から前記第2の位置に移動させるときの前記ハンドルに対する抵抗を生成するように構成されたコロをさらに備える、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項5】
前記可動組立体は、前記ハンドルを前記第1の位置から前記第2の位置に移動させるときの前記ハンドルに対する抵抗を前記第1の可撓性要素が生成するように構成されている、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項6】
前記左容器および前記右容器がそれぞれ、前記自律型掃除ロボットの対応するキャッチを受け入れるための開口を備える、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項7】
前記可動組立体が、前記第1の位置から前記第2の位置への、前記ハンドルの移動の第2の部分の間よりも前記ハンドルの移動の第1の部分の間に、より多く前記フックが進むように構成されている、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項8】
前記タンク組立体を前記自律型掃除ロボットの面に対して封止するように構成された封止部をさらに備える、請求項1に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項9】
前記封止部に加えられる力は、前記タンク組立体が所定位置にロックされたとき、約5フィートポンド(69.13kgcm)から20フィートポンド(276.51kgcm)の間である、請求項8に記載の自律型掃除ロボット。
【請求項10】
床面を移動可能な自律型掃除ロボットのタンク組立体であって、前記タンク組立体は、
リザーバと、
左容器および右容器と、
前記タンク組立体のカバーにわたって延在するハンドルであって、前記ハンドルが第1の位置と第2の位置との間で可動であり、前記ハンドルが前記第2の位置にあるとき、前記タンク組立体が所定位置でロックされる、ハンドルと、
前記左容器および前記右容器によってそれぞれ受け入れ可能な左ラッチ組立体および右ラッチ組立体と、
を備え、
各ラッチ組立体は、前記ハンドルが前記第2の位置にあるとき前記リザーバ内の流体を前記自律型掃除ロボットにより前記リザーバから床面に吐出できるように前記タンク組立体を所定位置でロックするように構成された可動組立体を備え、
前記可動組立体は、
前記ハンドルに枢動可能に連結されたヨークと、
前記ヨークに枢動可能に連結されたフックであって、第1の位置から第2の位置に移動し、前記フックが前記第2の位置にあるとき、前記自律型掃除ロボットの対応するキャッチと係合し、前記タンク組立体を所定位置でロックするように構成されている、フックと、
前記ヨークおよび前記フックに連結された第1の可撓性要素、ならびに前記フックに連結された第2の可撓性要素であって、前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素の可撓性は、タンク組立体を受け入れ、前記ハンドルが前記第2の位置にあるとき、所定位置にロックすることを可能にする、第1の可撓性要素ならびに第2の可撓性要素と、
を備える、タンク組立体。
【請求項11】
前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素が、略U形状である、請求項10に記載のタンク組立体。
【請求項12】
前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素がそれぞれ、互いに分離している2つの部材を有して、フックを前記2つの部材間で移動させることを可能にする、請求項10に記載のタンク組立体。
【請求項13】
前記ラッチ組立体がそれぞれ、前記第1の位置から前記第2の位置への前記ハンドルの移動に対する抵抗を生成するように構成されたコロをさらに備える、請求項10に記載のタンク組立体。
【請求項14】
前記可動組立体は、前記第1の可撓性要素が、前記ハンドルを前記第1の位置から前記第2の位置に移動させるときの前記ハンドルに対する抵抗を生成するように構成されている、請求項10に記載のタンク組立体。
【請求項15】
前記左容器および前記右容器がそれぞれ、前記自律型掃除ロボットの対応するキャッチを受け入れるための開口を備える、請求項10に記載のタンク組立体。
【請求項16】
前記可動組立体が、前記第1の位置から前記第2の位置への、前記ハンドルの移動の第2の部分の間よりも前記ハンドルの移動の第1の部分の間に、より多く前記フックが進むように構成されている、請求項10に記載のタンク組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、タンク組立体用の、詳細には、掃除ロボット用のラッチに関する。
【背景技術】
【0002】
自律型掃除ロボットは、床面にわたって進み、障害物を避けながら、床面を掃除することができる。掃除ロボットは、床面に散布すべき流体を保持するためのタンクを含むことができる。掃除ロボットは、床面にわたって移動するとき、タンク組立体から流体を漏らすことなく、流体をタンク組立体から床面に散布することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの態様においては、自律型掃除ロボットは、床面に沿ってロボットを推進させるように構成された駆動部と、タンク組立体とを含む。タンク組立体は、リザーバと、左容器および右容器と、タンク組立体のカバーにわたって延在するハンドルとを含み、ハンドルは、第1の位置と第2の位置との間で可動であり、ハンドルが第2の位置にあるとき、タンク組立体は、所定位置でロックされる。タンク組立体はまた、左容器および右容器によってそれぞれ受け入れ可能な左ラッチ組立体ならびに右ラッチ組立体を含む。各ラッチ組立体は、ハンドルが第2の位置にあるとき、タンク組立体を所定位置でロックするように構成された可動組立体を含む。可動組立体は、ハンドルに枢動可能に連結されたヨークを含む。可動組立体はまた、ヨークに枢動可能に連結されたフックを含み、フックは、第1の位置から第2の位置に移動し、フックが第2の位置にあるとき、ロボットの受入れ面のキャッチ(catch)と係合し、タンク組立体を所定位置でロックするように構成されている。可動組立体はまた、ヨークおよびフックに連結された第1の可撓性要素、ならびにフックに連結された第2の可撓性要素を含み、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素の可撓性は、タンクを受け入れ、フックが第2の位置にあるとき、所定位置にロックすることを可能にする。
【0004】
いくつかの実装形態においては、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素は、略U形状である。
【0005】
いくつかの実装形態においては、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素はそれぞれ、互いに分離している2つの部材を有して、対応するフックをこの部材間で移動させることを可能にする。
【0006】
いくつかの実装形態においては、ラッチ組立体はそれぞれ、ハンドルを第1の位置から第2の位置に移動させるときのハンドルに対する抵抗を生成するように構成されたコロをさらに備える。
【0007】
いくつかの実装形態においては、可動組立体は、ハンドルを第1の位置から第2の位置に移動させるときのハンドルに対する抵抗を第1の可撓性要素が生成するように構成されている。
【0008】
いくつかの実装形態においては、左容器および右容器はそれぞれ、ロボットの受入れ面の対応するキャッチを受け入れるための開口を備える。
【0009】
いくつかの実装形態においては、可動組立体は、第1の位置から第2の位置への、ハンドルの移動の第2の部分の間よりもハンドルの移動の第1の部分の間に、より多くフックが進むように構成されている。
【0010】
いくつかの実装形態においては、ロボットは、タンク組立体をロボットの受入れ面に対して封止するように構成された封止部をさらに含む。いくつかの場合においては、封止部に加えられる力は、タンク組立体が所定位置にロックされたとき、約5フィートポンドから20フィートポンドの間(たとえば、約5〜10フィートポンド、10〜15フィートポンド、15〜20フィートポンド)である。
【0011】
別の態様においては、自律型掃除ロボットのタンク組立体を特徴とする。タンク組立体は、リザーバと、左容器および右容器と、タンク組立体のカバーにわたって延在するハンドルとを含み、ハンドルは、第1の位置と第2の位置との間で可動であり、ハンドルが第2の位置にあるとき、タンク組立体は、所定位置でロックされる。タンク組立体はまた、左容器および右容器によってそれぞれ受け入れ可能な左ラッチ組立体および右ラッチ組立体を含む。各ラッチ組立体は、ハンドルが第2の位置にあるとき、タンク組立体を所定位置でロックするように構成された可動組立体を含む。可動組立体は、ハンドルに枢動可能に連結されたヨークを含む。可動組立体はまた、ヨークに枢動可能に連結されたフックを含み、フックは、第1の位置から第2の位置に移動し、フックが第2の位置にあるとき、ロボットの受入れ面のキャッチと係合し、タンク組立体を所定位置でロックするように構成されている。可動組立体はまた、ヨークおよびフックに連結された第1の可撓性要素、ならびにフックに連結された第2の可撓性要素を含み、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素の可撓性は、タンクを受け入れ、フックが第2の位置にあるとき、所定位置にロックすることを可能にする。
【0012】
いくつかの実装形態においては、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素は、略U形状である。
【0013】
いくつかの実装形態においては、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素はそれぞれ、互いに分離している2つの部材を有して、対応するフックをこの部材間で移動させることを可能にする。
【0014】
いくつかの実装形態においては、ラッチ組立体はそれぞれ、第1の位置から第2の位置へのハンドルの移動に対する抵抗を生成するように構成されたコロをさらに備える。
【0015】
いくつかの実装形態においては、可動組立体は、第1の可撓性要素およびハンドルが、ハンドルを第1の位置から第2の位置に移動させるときのハンドルに対する抵抗を生成するように構成されている。
【0016】
いくつかの実装形態においては、左容器および右容器はそれぞれ、ロボットの受入れ面の対応するキャッチを受け入れるための開口を含む。
【0017】
いくつかの実装形態においては、可動組立体は、第1の位置から第2の位置への、ハンドルの移動の第2の部分の間よりもハンドルの移動の第1の部分の間に、フックがより多く進むように構成されている。
【0018】
別の態様においては、自律型掃除ロボットのタンク組立体を特徴とする。タンク組立体は、スノーケル組立体(snorkel assembly)を含む。スノーケル組立体は、第1の位置と第2の位置との間を移動するように構成されたプランジャであって、プランジャのヘッドが、第2の位置よりも、第1の位置で、より多くタンク組立体の底面からオフセットされている、プランジャと、プランジャが第2の位置にあるとき、プランジャと連係(interface)して、タンク組立体の底面とは分離するように構成されたスノーケルとを含む。プランジャが第1の位置にあるとき、スノーケルは、タンク組立体の底面の突起部との封止部を形成し、プランジャが第2の位置にあるとき、スノーケルと突起部との間に流体通路が設けられる。封止部は、タンク組立体の底面より上に位置し、スノーケル組立体を通って底面の水平面とほぼ等しい水平面までタンク組立体を排出させることを可能にする。
【0019】
いくつかの実装形態においては、封止部は、タンクの底面の水平面より上約16mmから24mmの間に位置決めされている。
【0020】
いくつかの実装形態においては、タンク組立体は、プランジャを第1の位置へと付勢するように構成されたばねをさらに含む。
【0021】
いくつかの実装形態においては、タンク組立体の底面の一部分が、タンクの底面の水平面の下に凹んでいる。いくつかの場合においては、タンクの底面の凹んでいる部分は、リブ付けされている。いくつかの場合においては、プランジャが第1の位置にあるとき、スノーケルの縁が、タンクの底面の凹んでいる部分に接触している。
【0022】
前述の利点は、限定はしないが、後述のものおよび本明細書における別記を含むことができる。
【0023】
タンク組立体のラッチは、タンク組立体と掃除ロボットの受入れ面との間の封止部に力を加えるための機構をもたらす。封止部に対する力は、清掃ロボットが、掃除活動中、床面にわたって移動するとき、障害物に接触し、素早く方向転換し、かつ/または傾くことになり得る場合、タンクからの漏れを防止し、かつ/またはタンクがずれないようにするのに十分な強さである。この封止により、掃除ロボット内の電気部品が流体によって損傷を受けることから保護され、また流体の溢出も防止される。
【0024】
タンク組立体のラッチは、可撓性であり、タンク組立体に、掃除ロボットにタンク組立体をロックする使用者に触覚フィードバックを行わせることを可能にする。タンク組立体が可撓性であることにより、使用者がタンク組立体を掃除ロボットの中に不適切なやり方で挿入しようとするときでも、ラッチを破損することなく定位置にロックできるようにもなり、使用者に誤りのある可能性があったとしても、タンク組立体が耐えられるようになる。たとえば、後述の実装形態においては、使用者がタンク組立体を掃除ロボットの中に不適切なやり方で挿入しようとするとき、ラッチのフックは、掃除ロボットのキャッチの周りで摺動し、次いで正しい位置にロックすることができる。
【0025】
タンク組立体は、タンク組立体のリザーバに封止部を提供するため、および掃除活動中、流体をリザーバから流出させるのを可能にするためのスノーケル組立体を含む。スノーケル組立体の封止面は、リザーバの底面より上に位置するが、スノーケル組立体は、流体をリザーバの底面に至るまで排出するのを可能にする形状を有する。この排出により、タンクの充填頻度を少なくすることが可能になり、そのため、流体を追加する必要なく、掃除ロボットを掃除活動においてより長くもたせることが可能になる。
【0026】
本明細書に記載の主題の1つまたは複数の実装形態の詳細については、添付の図面および下の説明に記載する。他の可能な特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1A】タンク組立体を含む自律型掃除ロボットの斜視図である。
図1B】タンク組立体をロボットから取り外した状態の図1Aの自律型掃除ロボットの斜視図である。
図2図1Aの自律型掃除ロボットのタンク組立体の分解組立図である。
図3図2のタンク組立体のラッチ組立体の分解組立図である。
図4A図2のタンク組立体の中に配置されたラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが第1の位置から第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。
図4B図2のタンク組立体の中に配置されたラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが第1の位置から第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。
図4C図2のタンク組立体の中に配置されたラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが第1の位置から第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。
図4D図2のタンク組立体の中に配置されたラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが第1の位置から第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。
図4E図2のタンク組立体の中に配置されたラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが第1の位置から第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。
図4F図2のタンク組立体の中に配置されたラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが第1の位置から第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。
図5図2のタンク組立体の底面図である。
図6A】プランジャが引出し位置(extended position)にあるときの図2のタンク組立体の横断面図である。
図6B】プランジャが引込み位置(retracted position)にあるときの図2のタンク組立体の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
様々な図面における同様の参照数字および記号は、同様の要素を示す。
【0029】
図1Aおよび図1Bを参照すると、掃除ロボット100は、タンク組立体102と、床面上の塵埃を絡め取るように位置決めされたクリーニングパッド104とを含む。タンク組立体102内で保持される流体は、掃除すべき床面上にノズル106により噴霧される。ロボット100はまた、床面に沿ってロボット100を推進させるように構成された駆動系を含む。タンク組立体102は、ハンドル108を含み、このハンドル108は、可動であり、使用者がタンク組立体102をロボット100にロックおよびロック解除することを可能にする。掃除ロボット100は、掃除するとき床面を自律的に縦走し、移動するとき回転し物体にぶつかるので、タンク組立体102は、ロボット100が床面にわたって移動するとき、タンク組立体102がロボット100と別個に移動しないように、ロボット100に密に封止すべきである。この封止により、ロボット100が床面にわたって移動し、かつ/または物体に接触するとき、タンク組立体102によって保持される流体は、確実に溢れ出ないようになる。
【0030】
図1Bに示されているように、タンク組立体102は、ロボット100から取り外すことができる。タンク組立体102は、ロボット100からタンク組立体102を取り外しやすくするため、およびタンク組立体102がロボット100と分離しているときにタンク組立体102を運びやすくするためのハンドル108を含む。タンク組立体102は、受入れ面110の両側に位置する2つのキャッチ112a(図1Bには示されていない)および112bにロックすることによって、ロボット100の受入れ面110と連係する。封止部114およびフィルタ116が、タンク組立体102とロボット100の受入れ面110との間に位置決めされている。タンク組立体102がロボット100の中に着座され、ロボット100にロックされているとき、(重力単独よりも大きい)力が封止部114に加えられ、ロボット100が、掃除活動中、物体に接触し、急速に回転し、または傾斜することになったときでも、タンク組立体102をロボット100に対して依然として封止されたままにすることを可能にする。いくつかの実装形態においては、封止部は、複数の段を有してもよい。
【0031】
図2を参照すると、タンク組立体200の分解組立図が、その構成要素を明らかにするように示されている。タンク組立体200は、タンク母体202およびタンクカバー204を含む。いくつかの実装形態においては、タンク母体202およびタンクカバー204は、たとえば、プラスチック材、複合材などから作製され得る。タンク母体202とタンクカバー204とは、タンク組立体200の組立て時に一緒に溶着されてもよい。タンク母体202は、掃除活動中、ロボット100によって床面に散布されることになる流体(たとえば、クリーニング液、水など)を保持するように構成されたリザーバ205を含む。タンク母体202はまた、左容器206aおよび右容器206bを含む。容器206a/bは、仕切り壁によってリザーバとは分離され、(図1Bに示されている)ロボット100の受入れ面110との連係を可能にするために底部に開口を含む。左容器206aは、左ラッチ組立体220aを受け入れるように構成され、右容器206bは、右ラッチ組立体220bを受け入れるように構成されている。左ラッチ組立体220aは、可動組立体224aと、2つの支持構造体222a/bとを含む。左ラッチ組立体220aについては、さらなる詳細が図3に示されている。左ラッチ組立体および右ラッチ組立体220a/bは、タンク組立体200のハンドル226と連係して、ハンドル226が移動すると、可動組立体224a/bがラッチ組立体220a/b内で移動するようになる。
【0032】
ハンドル226は、ピン228a/bによってタンクカバー204に連結され、ピン229a/bによって可動組立体224a/bに連結される。ピン228a/bおよび229a/bにより、ハンドル226は、タンクカバー204および可動組立体224a/bに対して回転することが可能になる。ハンドル226は、ハンドル226がタンクカバー204の上面208にほぼ垂直である第1の位置から、ハンドル226がタンクカバー204の上面208にほぼ平行である第2の位置まで可動である。タンクカバー204は、ハンドル226が第2の位置にあるとき、ハンドル226がタンクカバー204の上面208とほぼ同一平面を形成することを可能にするくぼみ209を含む。
【0033】
タンク組立体200はまた、リザーバ205を封止するように構成されたスノーケル組立体の一部分である、プランジャ218とスノーケル210とを含む。プランジャ218とスノーケル210とを含むスノーケル組立体については、図6Aおよび図6Bの説明においてさらに後述する。
【0034】
ロボットへのタンク組立体の掛止
図3を参照すると、左ラッチ組立体220aが、分解組立図で示されている。左ラッチ組立体220aは、支持構造体222a/bと、可動組立体224aとを含む。可動組立体224aは、ヨーク230、フック232、第1の可撓性要素234、および第2の可撓性要素236を含む。ヨーク230は、一方の端部において、フック232と第1の可撓性要素234とに連結され、(図2に示されている)ピン229aによってハンドル226に連結されている。フック232は、第1の端部において、ヨーク230と第1の可撓性要素234とに連結され、第2の端部近くで、第2の可撓性要素236に連結されている。第1の可撓性要素234は、第1の端部において、ピン238によって支持構造体222a/bに連結され、第2の端部において、ヨーク230とフック232とに連結されている。第2の可撓性要素236は、第1の端部において、ピン240によって支持構造体222a/bに連結され、第2の端部において、フック232に連結されている。第1の可撓性要素234および第2の可撓性要素236はそれぞれ、2つの部材を、第1の支持構造体222aに近接して1つ、第2の支持構造体222bに近接して1つ含み、それにより、フック232は、第1の可撓性要素234および第2の可撓性要素236のそれぞれの2つの部材間を揺動することができる。
【0035】
第1の可撓性要素234および第2の可撓性要素236は、略U形状であり、それにより、可動組立体224aが移動すると、第1の可撓性要素234および第2の可撓性要素236は、撓曲および弛緩することができる。この可撓性により、ハンドル226が(面208に平行な)第2の位置にありながら、タンク組立体200がロボット100の中に押し込まれた場合、可動組立体224aを補償する、すなわち破損させないようにすることが可能になる。タンク組立体200をロボット100の中に挿入する場合、可動組立体224aが受入れ面110の対応するキャッチ112aの進路から外れると、ハンドル226は、(面208に垂直な)第1の位置にあることが推奨される。ハンドル226が第2の位置にある状態でタンク組立体200をロボット100の中に挿入する場合、可動組立体224aは、対応するキャッチ112aと連係し、キャッチ112aの周りで撓曲しなくてはならない。この可撓性によりやはり、第1の可撓性要素234が支持構造体222a/b上のコロ242と連係するとき、可動組立体224aを撓曲させることが可能になる。第1の可撓性要素234がコロ242と連係すると、抵抗がもたらされ、使用者がハンドルを第1の位置と第2の位置との間で移動させると、可動組立体224aが移動しているという触覚フィードバックが与えられる。可動組立体224aとコロ242との位置決めにより、使用者は、(面208に垂直な)第1の位置と(面208に平行な)第2の位置との間でハンドル226を移動し始めたとき、生じた抵抗を感じる。
【0036】
いくつかの実装形態においては、本明細書において説明するように、第1の可撓性要素234および第2の可撓性要素236は、エラストマー片である。いくつかの実装形態においては、本明細書において説明するように、第1の可撓性要素234および第2の可撓性要素236は、可動組立体224aに可撓性をもたらすように、略棒形状であっても、湾曲状であっても、またはばね形状であってもよい。
【0037】
可動組立体224aは、タンク組立体200をロボット100に固定するように機能する六つ棒リンク機構(six-bar linkage)の4つの構成要素を含む。支持構造体222aおよび222bは、第5の構成要素を構成し、ハンドル226は、六つ棒リンク機構の第6の構成要素である。六つ棒リンク機構は、二つ棒リンク機構によって動作する四つ棒リンク機構を含む。二つ棒リンク機構は、ヨーク230、およびハンドル226を含む。四つ棒リンク機構は、第1の可撓性要素234、第2の可撓性要素236、フック232、および(四つ棒リンク機構の固定式の第4の構成要素を形成する)支持構造体222a/bを含む。ハンドル226が移動すると、二つ棒リンク機構は、同じに動くように四つ棒リンク機構を駆動させ、この動きは、一連の図4A図4Fに示されている。
【0038】
図4A図4Fは、図2のタンク組立体の中に配置された(左ラッチ組立体220aおよび右ラッチ組立体220bと類似の)ラッチ組立体の横断面図であり、ハンドルが(面208に垂直な)第1の位置から(面208に平行な)第2の位置まで移動するときのラッチ組立体の位置を示している。示されているラッチ組立体は、左ラッチ組立体409である。ラッチ組立体は、図4A図4Fにおける軸X-Xと軸Y-Yによってほぼ2等分される。軸Y-Yは、ハンドル408の枢動軸にほぼ垂直である。図4Aを参照すると、ハンドル408は、第1の位置にある。第1の位置においては、ハンドル408の上面412は、タンクカバー404の上面414にほぼ垂直であり、軸Y-Yにほぼ平行である。ハンドル408の第1の位置においては、フック418は、ラッチ組立体409の右下象限の中に位置決めされる。(図1Bに示されている)ロボット100の受入れ面のキャッチは、タンク組立体400がロボット100の中に着座されているとき、ほぼ左下象限の中に位置決めされる。第1の可撓性要素420は、ラッチ組立体409の左上象限の中の場所で支持構造体424に装着され、第2の可撓性要素422は、ラッチ組立体409の右下象限の中の場所で支持構造体424に装着される。ヨーク416、フック418、および第1の可撓性要素420は、右上象限の中の場所で支持構造体424に装着されているコロ426に近接してラッチ組立体409の右上象限の中の場所で装着される。ハンドル408は、ほぼ軸Y-Y上でヨーク416に装着される。
【0039】
図4Bを参照すると、ハンドル408が第1の位置から離れて時計回りの回転方向で軸X-Xに向かって枢動すると、ハンドル408は、ハンドル408とヨーク416との装着部が左上象限の中になるように、ヨーク416を左上象限へと引っ張る。ハンドル408がヨーク416を引っ張ると、ハンドルは、フック418および第1の可撓性要素420も軸X-Xから離れるように上向きに引っ張る。第1の可撓性要素420およびフック418が上向きに引っ張られると、第1の可撓性要素420の一部分がコロ426に接触する。第1の可撓性要素420がコロ426に接触すると、抵抗が第1の位置から第2の位置へのハンドル408の移動にもたらされる。この抵抗は、ハンドル408を動かす使用者が感じることができ、ハンドル408がタンク組立体400をロボット100とのロック位置に移動させるように機能しているという触覚フィードバックを与える。第1の可撓性要素420および第2の可撓性要素422の可撓性は、それらの形状により、第1の可撓性要素420の一部分がラッチ組立体409の可動組立体を破損することなくコロ426を越えるように摺動することを可能にする。ヨーク416はまた、フック418を上向きに引っ張り、フック418は、フック418の先端部が左下象限に入るように揺動する。
【0040】
図4Cを参照すると、ハンドルが軸X-Xに向かってさらに枢動すると、ヨーク416は、軸Y-Yから離れてさらに左上象限の中に引っ張られ、第1の可撓性要素420は、右上象限の中に位置するコロ426を越えるように引っ張られる。第1の可撓性要素420がコロ426を通過すると、ハンドル408の移動に対する抵抗は低減する。フック418の先端部は、依然として左下象限の中にあるが、概して軸Y-Yに沿って軸X-Xに向かって上向きに引っ張られる。フック418が上向きに引っ張られると、第2の可撓性要素422もまた、上向きに引っ張られ、第2の可撓性要素422の一部分が、右上象限の中に入る。
【0041】
図4Dを参照すると、ハンドル408が(面412が軸Y-Yにほぼ平行である)第1の位置と、(面412が軸X-Xにほぼ平行である)第2の位置との間のほぼ真ん中までくると、ヨーク416は、ヨーク416と、フック418と、第1の可撓性要素420との交点が、ほぼ軸Y-Yに達するように引っ張られる。ヨーク416が左上象限の中に引っ張られると、第1の可撓性要素420の一部分がハンドル408に接触する。第1の可撓性要素420がハンドル408と接触すると、上述した、第1の可撓性要素420がコロ426に接触すると抵抗がもたらされるのと同様に、第1の位置から第2の位置へのハンドル408の移動に抵抗がもたらされる。この抵抗は、ハンドル408を動かす使用者が感じることができ、ハンドル408がタンク組立体400をロボット100とのロック位置に移動させるように機能しているという触覚フィードバックを与える。第1の可撓性要素420および第2の可撓性要素422の可撓性は、それらの形状により、第1の可撓性要素420の一部分がラッチ組立体409の可動組立体を破損することなくハンドル408を越えるように摺動することを可能にする。フック418は、ハンドル408が第2の位置に向かって移動すると、軸X-Xに向かって上向きにさらに引っ張られる。
【0042】
図4Eを参照すると、ハンドル408が第2の位置に向かって引き続き移動すると、ヨーク416は、ヨーク416と、フック418と、第1の可撓性要素420との交点が、軸Y-Yを通過し、左上象限に入るように引っ張られる。第1の可撓性要素420の一部分は、ハンドル408と引き続き連係し、それにより、第1の位置から第2の位置へのハンドル408の移動に抵抗がもたらされる。第1の可撓性要素420がハンドル408を越えるように摺動すると、第1の可撓性要素420は、第1の可撓性要素420の2つの端部(第1の可撓性要素420が支持構造体424に連結し、第1の可撓性要素420がヨーク416およびフック418に連結している)が互いのより近くに移動するように撓曲する。フック418は、ハンドル408が第2の位置に向かって移動すると、軸X-Xに向かって上向きにさらに引っ張られる。第2の可撓性要素422は、右上象限の中へとさらに上向きに移動する。
【0043】
図4Fを参照すると、ハンドル408が(面412が軸X-Xにほぼ平行である)第2の位置に達すると、ヨーク416は、ヨーク416とハンドル408との連結部が、軸X-Xに対してハンドル408の枢動軸とほぼ同一平面内にあるように最も高い位置まで引っ張られる。第1の可撓性要素420は、第1の可撓性要素の第1の端部と第1の可撓性要素420の第2の端部とが、軸Y-Yに対して互いにほぼ同一平面内にあるように引っ張られる。第2の可撓性要素422は、フック418に連結されている第2の可撓性要素422の端部が、支持構造体424に連結されている第2の可撓性要素422の端部よりも高い(すなわち、軸X-Xにより近づく)ように引っ張られる。フック418は、軸X-Xに最も近い、最も高い位置まで引っ張られる。最も高い位置においては、フック418は、(図1Bに示されている)ロボット100の受入れ面110のキャッチと連係する。
【0044】
フック418が受入れ面110のキャッチに接触すると、可動組立体224aを介してキャッチ上に力がかけられる(ハンドルがヨーク416に対して上向きに引っ張られて、フック418に力が伝達されているとき)。キャッチ上にかけられる力により、タンク組立体400とロボット100との間の封止部114(図1Bに示されている)に対する封止力が生み出される。フック418が受入れ面110のキャッチ上に力をかけると、封止部114は、受入れ面110とタンク組立体400との間に挟まれる。封止部114に対する封止力は、約5フィートポンドから20フィートポンドの間(たとえば、約5〜10フィートポンド、10〜15フィートポンド、15〜20フィートポンド)とすることができる。封止部114に対する封止力は、タンク組立体400のリザーバ205(図2に示されている)とロボット100との間の、掃除活動中に流体が床面に対して吐出される通路を封止する。封止部114に対する封止力により、タンク組立体400は、流体を漏らさずに保持し、ロボット100が床面を縦走するとき、ロボット100に流体を吐出することが可能になる。ロボット100は、掃除活動中、素早く方向転換する場合があり、障害物にぶつかる場合があり、かつ/または傾斜する場合があるので、封止部114に対する封止力は必要である。
【0045】
いくつかの例においては、使用者は、図4Fに示されているように、ハンドルが第2の位置にある状態でタンク組立体400をロボット100に装着しようとすることがある。使用者がそのような形でロボット100にタンク組立体400を装着しようとする場合、(図1Bに示されている)受入れ面の対応するキャッチに向かってフック418を移動させると、キャッチはまず、(軸X-Xに向かって上向きに向く)フックの連係面428上ではなく、フックの湾曲した部分上のフック418に接触することになる。第1の可撓性要素420と第2の可撓性要素422の可撓性は、フック418が、可動組立体224aを破損することなくキャッチを越えて移動することを可能にする。フック418は、対応するキャッチと接触するようになると、フック418の先端部が対応するキャッチを通過するまで、右下象限に向かって摺動することになる(フック418の形状が湾曲していることにより、フック418が摺動すると、フック418の運動が方向付けられる)。フック418の先端部が対応するキャッチを通過したとき、フック418は、連係面428が対応するキャッチに接触し、前述した封止力がフック418からキャッチ上にかけられる位置にスナップ嵌めすることになる。
【0046】
タンク組立体からの流体流出
図5は、図1Aおよび図1Bに示されている掃除ロボット100のタンク組立体500の底面図を示している。タンク組立体500は、タンク組立体500の底面504に2つの開口502aおよび502bを有する。開口502aは、底面504において、左容器206aの底部に位置決めされている。ロボット100の受入れ面110上の左キャッチ112aは、タンク組立体500がロボット100によって受け入れられたとき、開口502aを貫通する。同様に、開口502bは、底面504において、右容器206bの底部に位置決めされている。ロボット100の受入れ面110上の右キャッチ112bは、タンク組立体500がロボット100によって受け入れられたとき、開口502bを貫通する。キャッチ112aおよび112bは、対応する開口502aおよび502bを貫通したとき、左容器206aおよび右容器206bの中に配置されたラッチ組立体220aおよび220bの対応するフックと連係することができる。
【0047】
図6Aは、プランジャが引出し位置にあるときのタンク組立体600の横断面図である。タンク組立体600は、タンク組立体600のリザーバ604の底部に位置するスノーケル組立体602を有する。スノーケル組立体602は、リザーバ604の漏れを防止し、タンク組立体600がロボット100内に位置決めされたとき、リザーバ604内の流体をリザーバ604から流出させることを可能にするように構成されている。したがって、リザーバ604内の流体は、掃除活動中、床面に散布され得る。
【0048】
スノーケル組立体602は、ヘッド608が付いたプランジャ606を含む。プランジャ606は、図6Aに示されている引出し位置において、ばね(図示せず)によって付勢される。プランジャ606は、スノーケル組立体602のスノーケル610に連結されている。プランジャ606が引出し位置にあるとき、スノーケル610は、スノーケル610の錐状部611がリザーバ604の底面616の突起部612に接触し、封止部を形成する、封止位置にある。封止位置においては、スノーケル610の縁613は、リザーバ604の底面616の凹んでいる部分614に接触している。いくつかの実装形態においては、リザーバ604の底面616の凹んでいる部分614は、流体がスノーケル610の縁613と突起部612との間を通過することができるようにリブ付けされている。プランジャ606が引出し位置にあり、スノーケル610が封止位置にある場合、リザーバ604内に含まれている流体は、リザーバ604から抜けないようにされる。
【0049】
掃除ロボット100の外形が低いことに起因して(掃除ロボットは、高さが約75mmから95mmの間(たとえば、約75 mm〜80mm、80 mm〜85mm、85 mm〜90mm、90 mm〜95mm)である)、タンク組立体600のリザーバ604を封止するための機構、ここでは、スノーケル組立体602は、タンクの内側に位置する。錐状部611と突起部612との間に形成された封止面は、リザーバ604の底面616より上約16mmから24mmの間(たとえば、約16mm〜18mm、18mm〜20mm、20mm〜22mm、22mm〜24mm)にある。スノーケル610および凹んでいる面614の形状により、封止面が底面616より上に位置しているにもかかわらず、タンクの底面616の水平面に至るまで流体をリザーバ604から外に流出させることができる。
【0050】
図6Bは、プランジャ606が引込み位置にあるときのタンク組立体600の横断面図である。タンク組立体600がロボット100内に挿入されたとき、プランジャ606は、(図1Bに示されている)封止部114の機能部622に接触する。機能部622は、プランジャ606に力をかけ、ばね(図示せず)を収縮させ、プランジャ606を図6Bに示されている引込み位置に移動させる。プランジャ606が引込み位置に移動すると、スノーケル610は、スノーケルの錐状部611がリザーバ604の底面616の突起部612から離昇されるスノーケル位置に移動する。スノーケル610の縁613もまた、リザーバ604の底面616の凹んでいる部分614から離昇し、スノーケル610と突起部612との間に流体通路618が設けられる。
【0051】
スノーケル位置においては、流体は、流体通路618の中を、突起部612の中の開口を通って、プランジャヘッド608を越えて、リザーバ604から外へと流れ出る。流体は、リザーバ604から外に流れ出た後、掃除ロボット100の中の保持領域内に流れ込む。封止部620は、流体が、ロボット100内に流れ込むと、リザーバから外に流れる液体が漏れるのを防止する。流体は、この保持領域から床面に(たとえば、噴霧、クリーニングパッドに広げるなどによって)散布することができる。いくつかの実装形態においては、流体は、保持領域から掃除ロボット100内の管類を通って、床面上に流体を噴霧するためのノズルにポンプ注入される。
【0052】
いくつかの実装形態について説明してきた。それにもかかわらず、様々な修正形態が作成され得ることが理解されよう。したがって、他の実装形態が、特許請求の範囲内にある。
【符号の説明】
【0053】
100 掃除ロボット
102 タンク組立体
104 クリーニングパッド
106 ノズル
108 ハンドル
110 受入れ面
112a/b キャッチ
114 封止部
116 フィルタ
200 タンク組立体
202 タンク母体
204 タンクカバー
205 リザーバ
206a/b 容器
208 ハンドルの上面
209 くぼみ
210 スノーケル
218 プランジャ
220a/b ラッチ組立体
222a/b 支持構造体
224a/b 可動組立体
226 ハンドル
228a/b、229a/b ピン
230 ヨーク
232 フック
234 第1の可撓性要素
236 第2の可撓性要素
238、240 ピン
242 コロ
400 タンク組立体
404 タンクカバー
408 ハンドル
409 左ラッチ組立体
412 ハンドルの上面
414 タンクカバーの上面
416 ヨーク
418 フック
420 第1の可撓性要素
422 第2の可撓性要素
424 支持構造体
426 コロ
428 連係面
500 タンク組立体
502a/b 開口
504 タンク組立体の底面
600 タンク組立体
602 スノーケル組立体
604 リザーバ
606 プランジャ
608 ヘッド
610 スノーケル
612 突起部
613 縁
614 凹んでいる部分
616 リザーバの底面
618 流体通路
620 封止部
622 機能部
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6A
図6B