特許第6961347号(P6961347)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6961347形状記憶合金材料を含む航空機のバイパス弁
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961347
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】形状記憶合金材料を含む航空機のバイパス弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/70 20060101AFI20211025BHJP
   F01D 25/18 20060101ALI20211025BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20211025BHJP
   F02C 7/06 20060101ALI20211025BHJP
   F16K 17/04 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   F16K31/70 B
   F01D25/18 B
   F02C7/00 F
   F02C7/06 E
   F16K17/04 A
【請求項の数】16
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-544020(P2016-544020)
(86)(22)【出願日】2014年9月19日
(65)【公表番号】特表2016-532069(P2016-532069A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(86)【国際出願番号】US2014056556
(87)【国際公開番号】WO2015042398
(87)【国際公開日】20150326
【審査請求日】2017年9月8日
【審判番号】不服2020-5803(P2020-5803/J1)
【審判請求日】2020年4月28日
(31)【優先権主張番号】14/143,233
(32)【優先日】2013年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/880,344
(32)【優先日】2013年9月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】ディアス,カルロス・エンリケ
(72)【発明者】
【氏名】ガースラー,ウィリアム・ドゥワイト
(72)【発明者】
【氏名】ストレージ,マイケル・ラルフ
【合議体】
【審判長】 佐々木 芳枝
【審判官】 小川 恭司
【審判官】 田合 弘幸
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0116465(US,A1)
【文献】 実開昭63−187781(JP,U)
【文献】 実開平3−29783(JP,U)
【文献】 特開2008−144752(JP,A)
【文献】 実開平1−166876(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 17/00-17/168,31/64-31/72
F01D 13/00-15/12,23/00-25/36
F02C 1/00-9/58
F23R 3/00-7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機のエンジン(10)のオイル冷却システムで使用され、前記エンジン(10)と表面クーラー(56)を接続する高温オイル通路(66)と冷却オイル通路(70)をバイパスするためのバイパス弁(58、90、100)であって、前記バイパス弁は、
弁体(120)と、
前記弁体に配置され、その中で移動可能で前記バイパス弁を開閉するピストン(98、108)と、
作動部品(92、102)であって、前記作動部品は、形状記憶合金(SMA)ばね又は直線状に構成された形状記憶合金(SMA部材の少なくとも1つであり、前記作動部品は、前記ピストンが移動するように、前記作動部品に与えられる熱的条件および前記ピストンにかかる圧力のうちの少なくとも1つの変化に応答することによって、前記バイパス弁を開閉する、作動部品(92、102)と
を備え、
前記作動部品は、前記バイパス弁が閉位置にあるとき、前記弁体内を流れる冷却されたオイルと直接流体連通している、
バイパス弁(58、90、100)。
【請求項2】
前記作動部品が、前記作動部品に与えられた所定の温度に応答して、前記ピストンを閉位置に移動させるように構成される、請求項1に記載のバイパス弁(58、90、100)。
【請求項3】
前記作動部品が、前記作動部品に与えられた所定の温度に応答して、前記ピストンを開位置に移動させるように構成される、請求項1又は2に記載のバイパス弁(58、90、100)。
【請求項4】
前記作動部品が、直線状に構成された形状記憶合金部材である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバイパス弁(58、90、100)。
【請求項5】
前記作動部品が、形状記憶合金ばねである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバイパス弁(58、90、100)。
【請求項6】
前記作動部品が、直線状に構成された形状記憶合金部材、および形状記憶合金ばねを含むように構成される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバイパス弁(58、90、100)。
【請求項7】
前記バイパス弁が、前記高温オイル通路(66)を通り表面クーラー(56)に向かう、前記エンジン(10)からの高温のエンジンオイル(64)の少なくとも一部を迂回させるように構成され、前記表面クーラーに到達する前に、前記冷却オイル通路(70)を介して前記エンジンに戻すように構成される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のバイパス弁(58、90、100)。
【請求項8】
航空機のエンジンのオイル冷却システムに使用するための熱交換装置(54)であって、
前記エンジンのバイパスファンダクト(51)に配置される空冷オイルクーラー(56)と、
前記空冷オイルクーラーと前記エンジンを接続する高温オイル通路(66)と冷却オイル通路(70)をバイパスするためのバイパス弁(58、90、100)であって、
前記バイパス弁は、
弁体(120)と、
前記弁体に配置され、その中で移動可能で前記バイパス弁を開閉するピストン(98、108)と、
作動部品(92、102)であって、前記作動部品は、形状記憶合金(SMA)ばね又は直線状に構成された形状記憶合金(SMA部材の少なくとも1つであり、前記作動部品は、前記ピストンが移動するように、前記作動部品に与えられる熱的条件および前記ピストンにかかる圧力のうちの少なくとも1つの変化に応答することによって、前記バイパス弁を開閉する、作動部品(92、102)と
を有する、バイパス弁(58、90、100)と
を備え、
前記作動部品は、前記バイパス弁が閉位置にあるとき、前記弁体内を流れる冷却されたオイルと直接流体連通している、
熱交換装置(54)。
【請求項9】
前記作動部品が、前記作動部品に与えられた所定の温度に応答して前記ピストンを閉位置に移動させ、かつ前記作動部品に与えられた所定の温度に応答して開位置に移動させるように構成される、請求項に記載の熱交換装置(54)。
【請求項10】
前記作動部品が、直線状に構成された形状記憶合金部材である、請求項又はに記載の熱交換装置(54)。
【請求項11】
前記作動部品が、形状記憶合金ばねである、請求項又はに記載の熱交換装置(54)。
【請求項12】
前記形状記憶合金が、ニッケルチタン合金からなる、請求項乃至11のいずれか1項に記載の熱交換装置(54)。
【請求項13】
前記バイパス弁が、前記高温オイル通路(66)を通り前記空冷オイルクーラーに向かう、高温のエンジンオイル(64)の少なくとも一部を迂回させるように構成され、前記空冷オイルクーラーに到達する前に、前記冷却オイル通路(70)を介して前記エンジンに戻すように構成される、請求項乃至12のいずれか1項に記載の熱交換装置(54)。
【請求項14】
エンジン(10)であって、
コアエンジン(20)と、
前記コアエンジンのオイル冷却システムに使用するための熱交換装置(54)であって、
前記エンジン(10)のバイパスファンダクト(51)に配置される空冷オイルクーラー(56)と、
前記空冷オイルクーラーと前記コアエンジンを接続する高温オイル通路(66)と冷却オイル通路(70)をバイパスするためのバイパス弁(58、90、100)であって、前記バイパス弁は、
弁体(120)と、
前記弁体に配置され、その中で移動可能で前記バイパス弁を開閉するピストン(98、108)と、
作動部品(92、102)であって、前記作動部品は、形状記憶合金(SMA)ばね又は直線状に構成された形状記憶合金(SMA部材の少なくとも1つであり、前記作動部品は、前記ピストンが移動するように、前記作動部品に与えられる熱的条件および前記ピストンにかかる圧力のうちの少なくとも1つの変化に応答することによって、前記バイパス弁を開閉する、作動部品(92、102)と
を有する、バイパス弁(58、90、100)と
を含む、熱交換装置(54)と
を備え、
前記作動部品は、前記バイパス弁が閉位置にあるとき、前記弁体内を流れる冷却されたオイルと直接流体連通している、
エンジン(10)。
【請求項15】
前記作動部品が、直線状に構成された形状記憶合金部材である、請求項14に記載のエンジン(10)。
【請求項16】
前記作動部品が、形状記憶合金ばねである、請求項14に記載のエンジン(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、形状記憶合金およびその使用に関し、より詳細には、航空機エンジンの空冷オイルクーラーシステムにおける形状記憶合金の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機エンジンは、エンジン軸受、発電機等のエンジン部品の放熱のためにオイルを使用する。オイルの温度を望ましい〜100°F<T<300°Fに維持するために、熱は通常は、空冷オイルクーラー(ACOC)によって、より詳細には表面空冷オイルクーラー(ACOC)システムによってオイルから空気へと排除される。多くの場合に、周囲環境が−65°Fまで低くなる場合がある。このとき、必要に応じて、オイルの一部が空冷オイルクーラーで冷却されることなく、空冷オイルクーラーを迂回してエンジンに戻れるように、バイパス弁を組み込むことができる。
【0003】
航空機エンジンの空冷オイルクーラーシステムに使用するための知られているバイパス弁は、通常は、圧力の増加に応答する圧力作動弁、ならびに圧力と温度との両方の増加に応答する、圧力および熱作動弁を含む。圧力作動弁は、当業者によく知られているが、容易に調節可能ではない。圧力および熱作動弁もまた、当業者によく知られており、通常は、二重のばね、および熱アクチュエータによって駆動される弁を備え、熱アクチュエータは、その中に含まれているワックスの体積変化に基づいており、温度の変化に応答して固体から液体への相の変化の影響を受ける。圧力および熱作動バイパス弁は、オイルの一部が冷却されずにエンジンに戻れるようにするのに十分な手段を提供する一方で、封止の問題等のために信頼性が低い。この種の弁では、液相のワックスが漏れる傾向があるため、弁の信頼性は、通常は望まれているものより低い。また、二重のばねを含むことによって、部品の重量および費用が問題になる場合がある。
【0004】
したがって、上述の問題に対処する、航空機エンジンの空冷オイルクーラーシステムで使用するための強固な、圧力および熱作動バイパス弁を提供することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2444703号明細書
【発明の概要】
【0006】
従来技術のこれらその他の短所に、バイパス弁を提供する本開示によって対処する。
【0007】
1つの実施形態によれば、弁体と、弁体に配置され、その中で移動可能なピストンと、作動部品とを備えるバイパス弁が提供される。作動部品は、形状記憶合金(SMA)を含む。作動部品は、ピストンが移動するように、そこに与えられる熱的条件および圧力のうちの少なくとも1つの変化に応答することによって、バイパス弁を開閉する。
【0008】
別の実施形態によれば、航空機エンジンのオイル冷却システムに使用するための熱交換装置が提供され、これは、航空機エンジンのバイパスファンダクトに配置された空冷オイルクーラーと、空冷オイルクーラーと流体連通するバイパス弁とを備える。バイパス弁は、弁体と、弁体に配置され、その中で移動可能なピストンと、作動部品とを備える。作動部品は、形状記憶合金(SMA)を含む。作動部品は、ピストンが移動するように、そこに与えられる熱的条件および圧力のうちの少なくとも1つの変化に応答することによって、バイパス弁を開閉する。
【0009】
さらに別の実施形態によれば、コアエンジンと、航空機エンジンのバイパスファンダクトに配置された空冷オイルクーラー、および空冷オイルクーラーと流体連通するバイパス弁とを有する、熱交換装置とを備えるエンジンが提供される。バイパス弁は、弁体と、弁体に配置され、その中で移動可能なピストンと、作動部品とを備える。作動部品は、形状記憶合金(SMA)を含む。作動部品は、ピストンが移動するように、そこに与えられる熱的条件および圧力のうちの少なくとも1つの変化に応答することによって、バイパス弁を開閉する。
【0010】
本開示の他の目的および利点は、添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明、および添付の特許請求の範囲を読むことによって明らかになるであろう。
【0011】
本開示のこれらその他の特徴、態様、および利点は、全図を通して同一の符号が同一の部品を表す、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、ACOCおよびバイパス弁を含む、航空機エンジンの部分の概略縦断面図である。
図2】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、ACOCおよびバイパス弁を含む、図1の航空機エンジンの部分の概略縦断面図である。
図3】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、ACOCおよびバイパス弁を含む、ファンフレームの実施形態の概略等角図である。
図4】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、表面クーラーの一部、および図3のACOCバイパス弁の分解概略等角図である。
図5】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、第1の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、ACOCバイパス弁を示す概略断面図である。
図6】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、第2の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、図5のACOCバイパス弁を示す概略断面図である。
図7】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、第1の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、ACOCバイパス弁の別の実施形態を示す概略断面図である。
図8】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、第2の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、図7のACOCバイパス弁を示す概略断面図である。
図9】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、形状記憶合金を含むACOCバイパス弁を動作させる方法のステップを示す。
図10】本明細書で図示または説明される1つ以上の実施形態による、特定のマルテンサイト相およびオーステナイト相の、形状記憶合金の歪みに応じた応力のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、特定の実施形態に関して、例示のみを目的として説明される。しかしながら、本開示の他の目的および利点が、本開示による以下の図面の説明によって明らかにされることが理解されるべきである。好ましい実施形態が開示されるが、これは、限定を意図するものではない。むしろ、本明細書に記載される一般的な原理は、本開示の範囲の単なる例示とみなされ、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの変更がなされてもよいことが、さらに理解されるべきである。
【0014】
本開示の好ましい実施形態が図面に示され、様々な図面の同一かつ対応する部品を参照するために、同一の番号が使用される。また、「上部」、「下部」、「外側」、「内側」、等の用語は便宜上の言葉であり、限定的な用語と解釈されるべきではないことが分かる。本明細書で用いられる「第1の」、「第2の」等の用語は、順序、数量、または重要性を示すものではなく、1つの要素を別の要素と区別するために用いられていることに留意されたい。「a」および「an」という用語は、数量の限定を示すものではなく、参照される品目が少なくとも1つ存在することを示している。数量に関して用いられる「約」という修飾語は、示されている値を含み、文脈によって規定された意味を有する(例えば、特定の数量の測定に関する誤差を含む)。
【0015】
本明細書で開示される実施形態は、形状記憶合金で形成された作動部品からなる、航空機エンジンのオイル冷却システムで使用するためのバイパス弁に関する。知られているこの種の弁とは対照的に、開示されている新しい弁はワックスを含まないため、ワックスの漏れに関する問題がない。また、開示されている新しい作動部品は、弁全体の重量および費用を最小限にする。したがって、航空機エンジン用の空冷オイルクーラーのバイパス弁に、形状記憶合金を含めることが開示される。
【0016】
本作動部品は、航空機エンジンのオイル冷却システムのバイパス弁を受動的に制御する新しい概念を導入しているが、この弁は、地上にあるガスタービンにも使用することができる。開示されている弁、熱交換装置、および方法は、さらに、航空機、または地上にあるエンジン内の任意の冷却システムへの使用が見込まれる(例えば、航空機エンジンの発電機用の冷却オイル、または航空機エンジンの潤滑オイル)。バイパス弁は、通常の動作状態の際の、オイルシステムのオイル温およびオイル圧の変化に応答する。さらに詳細には、オイル回路の冷却動作の概念によって、オイル温およびオイル圧の変化が、必要に応じてバイパス弁の位置を動かす。本開示により、開示されているSMAバイパス弁は、その他の冷却流体システム(例えば、燃料冷却、作動液または水のシステム)にも適用されることが見込まれ、本明細書で説明される例示的なオイル冷却システムに限定されない。
【0017】
いくつかの図面全体を通して、同一の参照番号が同じ要素を示している図面を参照すると、図1および図2は、例示的な航空機のエンジン組立体10の概略図を示している。図2に示されているエンジン組立体10の部分が、図1に点線で示されていることに留意されたい。エンジン組立体10は、長手方向中心線すなわち長手方向中心軸線12、ならびに軸線12の周囲に同心円状に、かつ軸線12に沿って同軸上に配置された、外側静止環状ケーシング14を有する。例示的な実施形態において、エンジン組立体10は、ファン組立体16と、ブースタ圧縮機18と、コアガスタービンエンジン20と、ファン組立体16およびブースタ圧縮機18に連結できる低圧タービン22とを含む。ファン組立体16は、ファンロータディスク26からほぼ半径方向外側に延びる、複数のロータファンブレード24、ならびに複数の構造支柱部材28、およびロータファンブレード24の下流に配置できる出口ガイドベーン(「OGV」)29を含む。この例において、個別の部材は、空気力学的機能および構造的機能を備えている。他の構成において、各OGV29は、(ここで述べる)環状のファンケーシング用の、空気力学的な部品、および構造支持体の両方であってもよい。熱交換装置の一部の例として、バイパス弁を含む本開示の概念が説明されるが、これらの概念は、エンジン組立体10内の、任意の空気力学的な回転構造、または静翼型の構造に適用可能であることが理解されよう。
【0018】
コアガスタービンエンジン20は、高圧圧縮機30、燃焼器32、および高圧タービン34を含む。ブースタ圧縮機18は、第1の駆動軸40に連結された、圧縮機ロータディスク38からほぼ半径方向外側に延びる複数のロータブレード36を含む。高圧圧縮機30および高圧タービン34は、第2の駆動軸42によって互いに連結される。第1の駆動軸40および第2の駆動軸42は、軸受43に回転可能に取り付けられ、軸受43は、それ自体がファンフレーム45、およびタービン後部フレーム47に取り付けられている。エンジン組立体10はまた、吸気側44、コアエンジン排気側46、およびファン排気側48を含む。
【0019】
運転中に、ファン組立体16は、吸気側44を通ってエンジン組立体10に入る空気を圧縮する。ファン組立体16を出た空気流は分割され、その結果、空気流の部分50は、圧縮された空気流としてブースタ圧縮機18へと送り込まれ、空気流の残りの部分52は、ブースタ圧縮機18およびコアガスタービンエンジン20を迂回して、ファンダクト51を介して、バイパス空気として、ファン排気側48を通ってエンジン組立体10から出る。この空気流の部分52は、本明細書ではバイパス空気流52とも呼ばれ、構造支柱部材28、出口ガイドベーン29、および(ここで述べる)熱交換装置を通って、これらと相互に作用する。複数のロータファンブレード24は、空気流50を圧縮し、圧縮された空気流50をコアガスタービンエンジン20の方へ送る。さらに、空気流50は、高圧圧縮機30によってさらに圧縮されて、燃焼器32に送られる。さらに、燃焼器32からの圧縮された空気流50は、回転する高圧タービン34および低圧タービン22を駆動させて、コアエンジン排気側46を通ってエンジン組立体10から出る。
【0020】
前述したように、いくつかの現在利用できる商用エンジンにおいて、熱交換装置は、表面オイルクーラーまたは一般的な空冷オイルクーラー、ならびに、オイルの一部が空冷オイルクーラーを迂回して、空冷オイルクーラーによって冷却されずにエンジンに戻れるようにするための、バイパス弁を含めて採用されている。本技術の例示的な態様によれば、熱交換器として機能するように構成された空冷オイルクーラー56、および空冷オイルクーラー(ACOC)バイパス弁58を含む熱交換装置54が提示されている。より詳細には、例示的な装置54は、例えば、航空機エンジン等のターボ機械の熱交換要件に対処するように構成することができる。以下、「熱交換器」という用語は、ターボ機械の冷却を容易にするために構成された、装置54のことを言うために用いられる場合がある。この概念はまた、(ピストン、電気等の)各種の航空機エンジンにも適用される。
【0021】
図2をより詳細に参照すると、さらに詳しく示された熱交換装置54、およびACOCバイパス弁58を含む、図1の航空機エンジンの部分の概略縦断面図が示されている。示されているように、図1および図2の実施形態において、空冷オイルクーラー56は、ファンダクト51を画定する容積45の、軸線12に対して内側の面60に取り付けられる。図3に最も良く示され、ここで説明される代替実施形態において、空冷オイルクーラー56は、ファンダクト51を画定する容積45の、軸線12に対して外側の面62(図3)に取り付けることができる。運転中に、バイパス空気流の部分52は、熱交換装置54、より詳細には空冷オイルクーラー56を通ってこれと相互に作用する。運転中に、高温のエンジンオイル64は、高温オイル通路66を介して、熱交換装置54、より詳細には空冷オイルクーラー56へ導かれ、冷却されたエンジンオイル68は、冷却オイル通路70を介してエンジン組立体10へ戻るように導かれる。1つの実施形態において、高温オイル通路66は、一方の側が、エンジンブロックのオイル出口72等に結合され、もう一方の側が、空冷オイルクーラー56のオイル入口74に結合される。また、冷却オイル通路70は、一方の側が、空冷オイルクーラー56のオイル出口76に結合され、もう一方の側が、エンジンブロックのオイル入口78等に結合される。バイパス通路80は、高温オイル通路66を冷却オイル通路70に結合する。先に示したように、運転中は、オイル温度を望ましい〜100°F<T<300°Fに維持するために、空冷オイルクーラー56によって、高温のエンジンオイル64から、空気へと熱が排除される。より低温の環境下で、あるいは高温のエンジンオイル64からの放熱が必要でないときに、ACOCバイパス弁58は、高温のエンジンオイル64の少なくとも一部82が、クーラー56を迂回して、空冷オイルクーラー56によって冷却されることなくエンジンに戻れるようにする。この特定の実施形態において、ACOCバイパス弁58は、空冷オイルクーラー56から離して配置される。
【0022】
ここで図3および図4を参照すると、図3には、代替実施形態の概略等角図が示されており、ここでは、熱交換装置54が、一体的に形成された空冷オイルクーラー56とACOCバイパス弁58とを含んで構成されている。また、この特定の実施形態に示されているように、熱交換装置54は、ファンダクト51を画定するファンフレーム45の、外側の面62に配置される。図4は、空冷オイルクーラー56と、一体的に形成されたACOCバイパス弁58とを含む、図3の熱交換装置54の一部の分解拡大概略等角図である。1つ以上の例示的な実施形態に関して説明される、熱交換装置54、および互いに対して配置される、それに含まれる構成部品の配置は、本開示で説明される態様のいずれかに単独で、あるいは任意の組み合わせで、組み込まれてもよいことが理解されるべきである。
【0023】
ACOCバイパス弁58は、先に示したように、形状記憶合金、より詳細には形状記憶合金で形成された作動部品を含む。形状記憶合金は、2つの同素相の可逆的な変態(例えば、NiTi合金におけるマルテンサイト相からオーステナイト相への変態)の際の、材料の機械的特性の変化に基づく。形状記憶合金は、自動車産業で使用されているが、主要なオイル冷却、または発電機の冷却オイルシステムでの使用は開示されていない。また、本明細書で説明されている航空機のエンジン組立体10等の、航空機エンジンの冷却オイルシステムに形状記憶合金を使用することは知られていない。形状記憶合金(SMA)は、熱によって変形した材料の、元の形状への回復をもたらす。
【0024】
図5は、第1の動作状態および熱応答の際の、図1図4のACOCバイパス弁58と同様の、形状記憶合金材料を使用するACOCバイパス弁90を示す概略断面図である。図6は、第2の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、図5の表面クーラーのACOCバイパス弁90を示す概略断面図である。図5および図6に示されている実施形態において、ACOCバイパス弁90は、形状記憶合金で形成された作動部品92を含む。
【0025】
示されている実施形態において、作動部品92は、温度の変化と並行して、予め記憶された形状に従って伸長するかまたは後退する、直線的なSMA部品94として構成され、ACOCバイパス弁90の開閉をもたらす。
【0026】
ACOCバイパス弁90は、そこを通る高温のエンジンオイル64(図2)の流れ制御をもたらす。ACOCバイパス弁90は、示されているように、ACOCバイパス弁90を通るオイルの流れを制御するように、矢印99で示されているような直線的な動きを可能にする、ばね96およびピストン98その他の機構等の部品をさらに含む。図5に最も良く示されているように、周囲環境が所定の温度のときは、SMA部品94は、記憶された形状にあって、ピストン98に力を加え、これによって、ピストン98の直線的な動きで、ばね96が矢印99で示されている方向に圧縮される。ピストン98のこの動きによって、ACOCバイパス弁90が閉位置91まで閉じ、これによって高温のエンジンオイル64が表面クーラー56(図2)を通るように導き、高温のエンジンオイル64に冷却をもたらす。図6に最も良く示されているように、周囲環境が所定の冷却温度であって、その結果、高温のエンジンオイル64の冷却を必要としないときは、SMA部品94は、ピストン98に加えられる流圧の結果として、矢印99で示されている方向に変形可能である。ピストン98のこの動きによって、ACOCバイパス弁90が開位置93まで開き、これによって高温のエンジンオイル64がACOCバイパス弁90を通るように導き、表面クーラー56(図2)の冷却を迂回する。
【0027】
図7は、図1図4のACOCバイパス弁58と同様の、第1の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、表面クーラーのACOCバイパス弁100の別の実施形態を示す概略断面図である。図8は、第2の動作状態および熱応答の際の、形状記憶合金材料を使用する、図7の表面クーラーのACOCバイパス弁100を示す概略断面図である。図7および図8に示されている実施形態において、ACOCバイパス弁100は、形状記憶合金で形成された作動部品102を含む。
【0028】
示されている実施形態において、作動部品102は、温度の変化と並行して、予め記憶された形状に従って伸長するかまたは後退する、SMAばね104として構成され、ACOCバイパス弁100の開閉をもたらす。
【0029】
ACOCバイパス弁100は、そこを通る高温のエンジンオイル64(図2)の流れ制御をもたらす。ACOCバイパス弁100は、示されているように、ACOCバイパス弁100を通るオイルの流れを制御するように、矢印110で示されているような直線的な動きを可能にする、ピストン108その他の機構等の部品をさらに含む。図7に最も良く示されているように、周囲環境が所定の温度のときは、SMAばね104は記憶された伸長形状に戻って、ピストン108に直線的な力を加え、その結果、ピストン108が、矢印110で示されている方向へ直線的に移動する。ピストン108のこの動きによって、ACOCバイパス弁100が閉位置91まで閉じ、これによって高温のエンジンオイル64が表面クーラー56(図2)を通るように導き、高温のエンジンオイル64に冷却をもたらす。図8に最も良く示されているように、周囲環境が所定の冷却温度であって、その結果、高温のエンジンオイル64の冷却を必要としないときは、SMAばね104は、ピストン108に加えられる流圧の結果として、矢印110で示されている方向に変形可能である。ピストン108のこの動きによって、ACOCバイパス弁100が開位置93まで開き、これによって高温のエンジンオイル64がACOCバイパス弁100を通るように導き、表面クーラー56(図2)の冷却を迂回する。
【0030】
1つの実施形態において、形状記憶合金材料は、求められる温度範囲内で記憶した形状の変化を生じさせる、ニッケルチタン合金からなるが、記憶効果を有する任意の金属の合金が、使用に適していることが理解されるべきである。形状記憶合金からなる作動部品92、102の形状の変化は、本明細書で説明されるように、ACOCバイパス弁90、100内の高温のエンジンオイル64の流れの開閉をもたらす。
【0031】
図9A図9Cは、形状記憶合金を含む、図7および図8のバイパス弁100等のACOCバイパス弁を動作させる方法のステップを示す。示されているように、温度の変化が、形状記憶合金で形成された、含まれている作動部品102の機械的特性の変化に影響する。作動部品102が、弁体120内に配置されたピストン108の位置を制御することによって、ACOCバイパス弁100を開くための、異なるクラッキング圧力をもたらす。示されているステップにおいて、まず、図9Aに最も良く示されているが、ステップ130で、ACOCバイパス弁100は、図7に示されているのと同様の閉位置にある。示されているように、作動部品102、より詳細にはSMAばね104は、加熱環境の影響下で、完全に伸長した記憶形状にあり、その結果、弁体120内に配置されたピストン108を、ACOCバイパス弁100を閉じるように直線的に配置する。ACOCバイパス弁100がそのように配置されたときは、高温のエンジンオイル64を、冷却のためにエンジンのオイル出口72(図2)から、表面クーラー56(図2)に向かって導き、冷却されたエンジンオイル68は、表面クーラー(図2)のオイル出口76から、エンジン組立体10に向かって導かれる。
【0032】
図9Bに示されているように、次に、ステップ135で、動作状態が、高温のエンジンオイル64を冷却する必要がないほど十分に低温であるときは、高温のエンジンオイル64は、エンジンのオイル出口72(図2)から、表面クーラー74(図3)のオイル入口に向かって導かれ、SMAばね104を収縮位置に変形させるように圧力が増加して、その結果、弁体120内に配置されたピストン108が直線的に動いて、ACOCバイパス弁100が開く。高温のエンジンオイル64の少なくとも一部82が、表面クーラー56(図2)を迂回して、ACOCバイパス弁100を通って導かれる。作動部品102、より詳細にはSMAばね104を加熱すると、高温のエンジンオイル64がそこに衝突する結果、図9Cに示されているように、ステップ140で、SMAはその記憶された元の位置に戻り、それによってACOCバイパス弁100が閉じ、高温のエンジンオイル64を表面クーラー56の方へ導く。
【0033】
前述したように、形状記憶合金は、2つの同素相の可逆的な変態(例えば、NiTi合金におけるマルテンサイト相からオーステナイト相への変態)の際の、材料の機械的特性の変化に基づく。図10は、本明細書で開示される、ACOCバイパス弁58、90、100での使用が意図される、よく知られている形状記憶合金材料の温度の増加に伴う歪み154(X軸)に応じた、計算された応力152(Y軸)のグラフ150を示す。より詳細には、形状記憶合金のマルテンサイト相およびオーステナイト相の間の歪みに応じた、計算された応力が示されており、線158は、マルテンサイト相の間の値を示し、線156は、オーステナイト相の間の値を示す。グラフ150から明確に分かるように、応力/歪みの曲線は、SMAの温度に依存する。
【0034】
上述したように、形状記憶合金の相の変化は、温度の変化の結果として生じる。より詳細には、マルテンサイト相では、形状記憶合金は柔らかくて容易に変形可能であり、例えば、図7および図8のSMAばね104は、冷却環境での動作に応答して、ピストン98に直線的な動きをもたらすように圧縮される。マルテンサイト相での形状記憶合金の変形性を踏まえたこの動きは、図7および図9Bに示されているように、ACOCバイパス弁100を開くためにもたらされる。温度が上昇するのに伴い、形状記憶合金はオーステナイト相に入り、SMAばね104を所定の形状に戻し、高強度特性を示して、図8図9A、および図9Bに示すように、ACOCバイパス弁100を閉じる。これらの相同士の間の推移は、無拡散変態であり、したがって、ごくわずかな熱活性化エネルギーしか必要としない。
【0035】
開示されている新しいバイパス弁、およびバイパス弁に形状記憶合金を使用する方法は、温度および圧力の変化に応答して、ストロークが変化する作動部品を作成するために、形状記憶合金材料の物理特性を組み合わせている。温度変化は、作動部品の境界条件によって生成され(例えば、流体に浸されている場合は、時間と共に温度が変化する)、したがって、流体または環境の、温度または圧力からの閉ループ制御をもたらす。
【0036】
したがって、開示されているのは、形状記憶合金を含むACOCバイパス弁、ACOCバイパス弁を含むエンジン、および形状記憶合金を含むACOCバイパス弁を動作させる方法である。この開示された概念は、いくつかの利点を有する。中でも、この新しい弁は、安価に製造でき、従来技術のバイパス弁より軽く、信頼性があり、受動モードでエネルギーの外部供給源を必要としない。また、この弁は、ワックスを使用する必要がないことから、部品の漏れや封止の問題が存在しない。
【0037】
ここまで、ガスタービンエンジンのための、形状記憶合金を含むACOCバイパス弁を備える熱交換装置、およびそれを動作させる方法について説明してきた。本開示は、限られた数の実施形態に対して説明されているが、本開示の利点を得る当業者には、本明細書で説明されている本開示の範囲から逸脱しない、他の実施形態が考案され得ることが理解されるであろう。本開示は、例示的な実施形態に対して説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を加えることができ、その要素を均等物で置き換えてもよいことが、当業者には理解されるであろう。また、特定の状況または材料に適合するように、本開示の本質的な範囲から逸脱することなく、本開示の教示に多くの修正を加えることができる。例えば、本明細書で説明されるACOCバイパス弁は、本明細書で説明される例示的なエンジンに加えて、例えば、これに限定されないが、マルチスプール設計(追加の圧縮機およびタービン区画)、ギヤードターボファン型のアーキテクチャ、アンダクテッドファンを含むエンジン、1軸のエンジン設計(単一の圧縮機およびタービン区画)等の、多くの異なる型の航空機エンジンのアーキテクチャで使用するために構成することができる。また、本明細書で開示されるACOCバイパス弁は、他の種類の空冷オイルクーラーと等しく良好に連動し、それ自体は表面クーラーに限定されることを意図しておらず、プレートおよびフィン、チューブフィン型のACOC等、同様に利点をもたらす他のACOC型での使用のために構成することができる。したがって、本開示は、本開示を実施するために考えられる最良の態様として開示される、特定の実施形態に限定されないことが意図される。したがって、添付の特許請求の範囲は、このような修正および変更を、本開示の真の精神の範囲内にあるものとして、全て網羅することを意図すると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0038】
10 エンジン組立体
12 長手方向中心軸線
14 外側静止環状ケーシング
16 ファン組立体
18 ブースタ圧縮機
20 コアガスタービンエンジン
22 低圧タービン
24 ロータファンブレード
26 ファンロータディスク
28 構造支柱部材
29 出口ガイドベーン
30 高圧圧縮機
32 燃焼器
34 高圧タービン
36 ロータブレード
38 圧縮機ロータディスク
40 第1の駆動軸
42 第2の駆動軸
43 軸受
44 吸気側
45 ファンフレーム
45 容積
46 コアエンジン排気側
47 タービン後部フレーム
48 ファン排気側
50 空気流
51 ファンダクト
52 空気流の部分(バイパス空気流)
54 熱交換装置
56 空冷オイルクーラー(表面クーラー)
58 ACOCバイパス弁
60 内側の面
62 外側の面
64 高温のエンジンオイル
66 高温オイル通路
68 エンジンオイル
70 冷却オイル通路
72 オイル出口
74 オイル入口
76 オイル出口
78 オイル入口
80 バイパス通路
82 高温のエンジンオイルの一部
90 ACOCバイパス弁
91 閉位置
92 作動部品
93 開位置
94 SMA部品
96 ばね
98 ピストン
99 矢印
100 ACOCバイパス弁
102 作動部品
104 SMAばね
108 ピストン
110 矢印
120 弁体
130、135、140 バイパス弁を動作させる方法のステップ
150 グラフ
152 応力
154 歪み
156 オーステナイト相
158 マルテンサイト相
H 熱
P 圧力
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10