(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記NIR撮像分光器54が入力スリット54aを備え、且つ前記システム50は、前記光ファイバー40の端部分が前記NIR撮像分光器54の前記入力スリット54aに配置されるように前記複数の光ファイバー40を終端するセンサーアダプタ56を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム50。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで本開示について、全ての態様を図示するのではなく、一部の態様を図示する添付図面を参照して以下により完全に説明する。実際に、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に明記する態様に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、この開示が該当する法的必要条件を満たすために提供される。類似の番号は全体を通じて類似の要素を指す。
【0018】
管状複合部品内の接着剤の流れを特定して測定するために管状複合部品の内部を検査するためのシステム及び方法が提供される。例示的な実施形態のシステム及び方法は、比較的小さな断面積を有するものを含む様々な異なる種類の管状複合部品を検査するように構成される。限定としてではなく例として、システム及び方法は、航空機のベントストリンガー、より詳細には、航空機翼の検査と併せて説明される。しかしながら、前述のように、システム及び方法はまた、航空機以外の構造などの、様々な他の構造と併せて利用される他の種類の管状複合部品を検査することが可能である。この点に関して、管状複合部品は、例えば、円形断面形状、矩形断面形状、台形断面形状、平行四辺形断面形状、又はその他を含む様々な断面形状を有し得る。
【0019】
ベントストリンガー10の一例が
図1に描かれている。図示のように、ベントストリンガー10は、管状複合部品であり、且つ細長い内部空隙部14を規定するために、翼外板などの下地構造12に装着されてもよい。例示的な実施形態のベントストリンガー10は、複合材料で形成され、且つ下地構造12に装着される前に硬化される。
図1に示すように、ベントストリンガー10は、ベントストリンガーの取付けフランジ18と下地構造との間に位置決めされるフィルム接着剤16により下地構造12に固定される。ベントストリンガー10が翼外板に装着される例示的な実施形態において、ベントストリンガーは、翼外板に装着される前に硬化されるが、翼外板は未硬化である。したがって、翼外板と、ベントストリンガー10と、これらの間に位置決めされたフィルム接着剤16とからなる組立体は、翼外板とフィルム接着剤の両方を硬化させる働きをするオートクレーブ内に組立体を配置することにより硬化されてもよい。
【0020】
場合により、接着剤は、管状複合部品により規定された内部空隙部に流れ込むことがある。上で説明したベントストリンガー10に関して、フィルム接着剤16の一部は、ベントストリンガーにより規定された内部空隙部14に流れ込むことがある。接着剤は、管状複合部品内の様々な異なる位置に位置し得るが、ベントストリンガー10などの、いくつかの管状複合部品は、接着剤が冷却されるか又は別様に形成され得る1つ又は複数の隅部20を含む。その結果、樹脂ポケットが管状複合部品の1つ又は複数の内隅部20内に形成される場合がある。樹脂ポケットは概して、ベントストリンガー10などの、複合部品の初期硬化中に形成され、且つ過剰な接着剤の流れではなく純粋な複合樹脂である。本開示の例示的な実施形態を利用することにより、ベントストリンガー10を翼外板などの下地構造12に取り付ける前に樹脂ポケットを検査することができる。
【0021】
管状複合部品内の接着剤の流れを特定して測定するために管状複合部品が検査されることを可能にする目的で、システム50(
図5でより詳細に説明される)は、
図2に示すエンドポイントアダプタ組立体30を含む。エンドポイントアダプタ組立体30は、管状複合部品内に収まるように且つ管状複合部品内の一定の断面位置を維持するように構成されたエンドポイントアダプタ32を含む。エンドポイントアダプタ32は種々の方式で構成され得るが、例示的な実施形態のエンドポイントアダプタが
図2及び
図3に描かれている。この例示的な実施形態において、エンドポイントアダプタ32は、互いに間隔を置いて配置されるとともに互いに接続された2つ以上のフレーム34を含む。例示の実施形態において、例えば、エンドポイントアダプタ32は、互いに間隔を置いて配置されるとともに互いに接続された3つのフレーム34を含む。より詳細には、
図2及び
図3のエンドポイントアダプタ32は、第1の端部フレーム34a及び第2の端部フレーム34bと、第1の端部フレーム34aと第2の端部フレーム34bとの間に配置された中間フレーム34cとを含む。3つのフレーム34は、長手方向に間隔を置いて配置されるとともに、互いに動作可能に接続される。図示の実施形態において、第1の端部フレーム34a及び第2の端部フレーム34bは、中間フレーム34cから互いに対向する長手方向に等間隔に配置される。しかしながら、エンドポイントアダプタ32のフレーム34は、他の実施形態では、異なる量だけ互いに間隔を置いて配置されてもよい。エンドポイントアダプタ32のフレーム34はまた、種々の方式で互いに接続されてもよい。図示の実施形態において、エンドポイントアダプタ32は、フレーム34を相互に接続する、剛性のスリーブ状ハウジングなどの、ハウジング36を含む。しかしながら、フレーム34は、例えば、1対のフレーム間に延伸するとともに1対のフレームを接続する働きをする、長手方向に延伸する1つ若しくは複数の支持体又はリブによる方式を含む、他の方式で接続されてもよい。
【0022】
エンドポイントアダプタ32はまた、以下に説明するようにエンドポイントアダプタが管状複合部品内を長手方向に前進させられるときに管状複合部品の内側面に沿って進むための、3つ以上の接触部材などの、接触部材38を含む。例示的な実施形態の接触部材38は、フレーム34の1つ又は複数に装着され且つフレーム34の1つ又は複数により支持される。例えば、少なくとも第1の端部フレーム34a及び第2の端部フレーム34b、図示の実施形態では、各フレーム34は、管状複合部品の内側面に沿って進むための且つ管状複合部品内のエンドポイントアダプタの一定の断面位置を維持するための複数の接触部材38を含む。エンドポイントアダプタ32は、例えば、車輪、滑動部、スキー板、又はその他を含む様々な異なる種類の接触部材38を含み得る。
【0023】
エンドポイントアダプタ組立体30はまた、エンドポイントアダプタ32から径方向外方に延伸する複数の出力光ファイバー40を含む。エンドポイントアダプタ組立体30は任意の数の出力光ファイバー40を含み得るが、例示的な実施形態のエンドポイントアダプタ組立体は、50〜150本の出力光ファイバーを含む。
図2及び
図3の実施形態において、出力光ファイバー40は、エンドポイントアダプタ32により規定された内部空隙部42内から中間フレームを貫通して径方向外方向に延伸する。管状複合部品の種々の内側面が検査されることを可能にするために、例示的な実施形態のエンドポイントアダプタ組立体30は、多数の異なる径方向外方に延伸する出力光ファイバー40を含む。一実施形態において、例えば、複数の出力光ファイバー40は、互いに等しい角度増分だけずらされる複数の異なる径方向外方に延伸する。このように、この例示的な実施形態の各出力光ファイバー40は、隣接する出力光ファイバーから所定の角度増分、例えば5°だけずらされる。したがって、エンドポイントアダプタの上部分に沿って中心に(例えば、12時に)位置する基準点などの、0°であると示されるエンドポイントアダプタ32上の基準点に対して、この例示的な実施形態の複数の出力光ファイバー40は、5°、10°、15°、20°、...345°、350°、355°及び360°の角度で延伸する。
【0024】
しかしながら、他の実施形態において、径方向外方に延伸する複数の出力光ファイバー40は、均等な角度で分配配置されるのではなく、むしろ、異なる方向に異なる密度を有するように選択的に位置決めされる。例えば、隅部20、接合部、又は他の部品特有の形状部などの、接着剤の蓄積による影響を最も受けやすい管状複合部品のこれらの領域に近接した箇所に増加した密度を有するように出力光ファイバー40を密集させてもよい。樹脂ポケットは管状複合部品の隅部20内に形成される可能性が高いので、例示的な実施形態のエンドポイントアダプタ組立体30は、隅部に近接する密度の増加した出力光ファイバー40と、接着剤を蓄積する可能性の低い管状複合部品の他の部分に近接するより低密度の出力光ファイバーとを含む。
【0025】
エンドポイントアダプタ組立体30は、管状複合部品内の接着剤の流れを特定して測定するために管状複合部品内を長手方向に移動させられるように構成される。この点に関して、
図4は、
図1のベントストリンガー10内に挿入された、
図2及び
図3のエンドポイントアダプタ組立体30を描いている。図示のように、エンドポイントアダプタ組立体30は、複数の出力光ファイバー40を含むエンドポイントアダプタ32を管状複合部品の内側面に対して一定の相対位置に維持するために、例えば、ベントストリンガー10の内側面11などの、管状複合部品の内側面上を進む接触部材38によって管状複合部品内にぴったりと収まる。挿入された時点で、エンドポイントアダプタ組立体30は、種々の方式で管状複合部品内を移動させられてもよい。例えば、エンドポイントアダプタ組立体30は、管状複合部品内でエンドポイントアダプタ組立体を長手方向に所定の速度で移動させるように構成されたクローラー、すなわち、比較的遅く移動する推進装置を含み得る。代替的に、エンドポイントアダプタ組立体30は、技術者がエンドポイントアダプタを管状複合部品内に押し込むことを可能にするために、ロッド又は他の種類の力部材により係合されてもよい。
【0026】
エンドポイントアダプタ組立体30が管状複合部品内を長手方向に前進させられる間に、管状複合部品の内面は、750ナノメートル〜2500ナノメートル、接着剤又は樹脂ポケットの検出に関してはより詳細には、900ナノメートル〜1700ナノメートルにわたって延伸する、NIRスペクトルからの近赤外(NIR)光で照明される。
図5に示すように、例示的な実施形態の管状複合部品の内部を検査するためのシステム50は、エンドポイントアダプタ組立体30を含むだけでなく、NIR照明システム52をも含む。NIR照明システム52は、一実施形態では、1つ又は複数のNIRレーザー、NIRスペクトル内に中心周波数を有する1つ又は複数の発光ダイオード(LED)、又は白熱光源などの、NIR光源53を含む。NIR光源53は、エンドポイントアダプタの内部空隙部42内に配置されることなどにより、エンドポイントアダプタ30により支持され、且つ管状複合部品の内面を照明するような方向に向けられてもよい。代替的に、1つ若しくは複数のNIRレーザー又は白熱光源などの、NIR光源53は、管状複合部品の外側に位置決めされてもよい。この代替の実施形態において、NIR照明システム52はまた、NIR光源53とエンドポイントアダプタ32との間に延伸する、
図2及び
図3に示す複数の入力光ファイバー55を含む。複数の入力光ファイバー55は、管状複合部品内の内部空隙部14内をエンドポイントアダプタ32と共に移動するように構成される。この点に関して、複数の入力光ファイバー55は、エンドポイントアダプタ32に固定される第1の端部分を含む。複数の入力光ファイバー55の第1の端部分は、NIR光源53により出射されたNIR光が複数の入力光ファイバー55を伝搬して管状複合部品の内側面を照明するような方向に向けられる。この例示的な実施形態の複数の入力光ファイバー55は、エンドポイントアダプタ32に固定された入力光ファイバー55の第1の端部分から、管状複合部品を貫通して、概して管状複合部品の外側に位置決めされる入力光ファイバー55の対向する第2の端部分に延伸する。この点に関して、管状複合部品の外側に配置される入力光ファイバー55の第2の端部分は、NIR光源53と光学的に連通する。したがって、NIR光源53により提供されるNIR光信号は、複数の入力光ファイバー55を伝搬し、且つ管状複合部品の内側面を照明するために入力光ファイバーの第1の端部分により出射される。この実施形態では、管状複合部品内でエンドポイントアダプタ組立体30を長手方向に前進させるのに必要な推進力が、入力光ファイバーの第1の端部分を支持するエンドポイントアダプタ組立体を相応に長手方向に前進させる、管状複合部品内への複数の入力光ファイバーの押し込みによりもらされ得るのに十分な強度を複数の入力光ファイバーが有するように、複数の入力光ファイバー55が、
図3及び
図4の束57で示すように複数の出力光ファイバー40と共に又は複数の出力光ファイバーとは別々に束ねられてもよい。
【0027】
作動時に、この例示的な実施形態のNIR照明システム52は、管状複合部品の内側面を照明する。NIR光源53の位置にかかわらず、NIR光信号は、以下に説明するように内側面の検査を容易にするために管状複合部品の内側面に対して45°などの角度に向けられてもよい。
【0028】
NIR光と管状複合部品との相互作用の後に、エンドポイントアダプタ32から径方向外方に延伸する複数の出力光ファイバー40は、管状複合部品内のそれぞれの長手方向位置に対するNIR光を受光する。NIR光信号が管状複合部品の内側面に対して45°などの角度に向けられる実施形態において、出力光ファイバーにより集光されるNIR光は、鏡面反射の製品とは対照的に拡散され、この拡散は、管状複合部品の検査を容易にする。出力光ファイバー40が異なる径方向外方向に延伸する結果として、複数の出力光ファイバーは、基準位置に対して異なる角度位置に位置する管状複合部品の内側面の異なる部分などの、管状複合部品の内側面の異なる周方向部分とのNIR光の相互作用の後にNIR光を受光する。例えば、複数の出力光ファイバー40が等しい角度増分で径方向外方に延伸する実施形態において、第1の出力光ファイバーは、基準点に対する0°の角度での管状複合部品の内側面のその部分との相互作用の後にNIR光を受光してもよく、第2の出力光ファイバーは、基準点に対する5°の角度での管状複合部品の内側面のその部分との相互作用の後にNIR光を受光してもよく、第3の出力光ファイバーは、基準点に対する10°の角度での管状複合部品の内側面のその部分との相互作用の後にNIR光を受光してもよく、その他も同様である。
【0029】
上述のように、エンドポイントアダプタ組立体30は、管状複合部品内を長手方向に前進させられるように構成される。したがって、管状複合部品の内側面を照明することと、光と管状複合部品の内側面との相互作用の後に複数の出力光ファイバー40によりNIR光を受光することが、管状複合部品内の異なる複数の位置において繰り返されてもよい。この点に関して、この検査プロセスは、エンドポイントアダプタ組立体30が管状複合部品内を前進させられるときに連続的に繰り返されるか、又は管状複合部品が検査される隣り合う長手方向位置間に所定のステップサイズが規定されるように、エンドポイントアダプタ組立体が管状複合部品内を前進させられるときに予め決定された頻度で繰り返されてもよい。各長手方向位置では、管状複合部品の内面のそれぞれの部分とのNIR光の相互作用の後にNIR光を受光する各出力光ファイバー40によって管状複合部品の内面の異なる複数の周方向部分が検査される。
【0030】
光と管状複合部品の内側面との相互作用の後に複数の出力光ファイバー40によるNIR光の受光を容易にするために、例示的な実施形態の複数の出力光ファイバーは、エンドポイントアダプタ32から外方に延伸するように構成され、且つエンドポイントアダプタは、それぞれの出力光ファイバーに近接する管状複合部品の内側面のその部分にそれぞれの出力光ファイバー(より典型的には、各出力光ファイバー)が直交するように、管状複合部品内に位置決めされるように構成される。換言すれば、それぞれの出力光ファイバーに関して、出力光ファイバーを通って長さ方向に延伸する長手方向軸線は、それぞれの出口光ファイバーに最も近接し且つそれぞれの出口光ファイバーと整合する管状複合部品の内側面の部分に直交する。出力光ファイバー40の端部分は、管状複合部品の内面にほぼ近接し、且ついくつかの実施形態では、管状複合部品の内面に触れている。例えば、一実施形態の出力光ファイバー40の端部分は、管状複合部品の内面から5mm以内に位置決めされる。
【0031】
エンドポイントアダプタ組立体30の位置、より詳細には、エンドポイントアダプタ32から径方向外方に延伸する複数の出力光ファイバー40の位置は、検査結果に関連して決定されて維持される。管状複合部品内のエンドポイントアダプタ組立体30の位置は、種々の方式で決定されてもよい。例えば、エンドポイントアダプタ組立体30がロッド又は他の力部材により管状複合部品内に押し込まれる実施形態において、管状複合部品内に挿入されるロッド又は他の力部材の長さは、管状複合部品内のエンドポイントアダプタ組立体の長手方向位置の指標を提供する。同様に、エンドポイントアダプタ組立体30から管状複合部品を貫通して延伸する複数の入力光ファイバー55によりNIR光が照射される例示的な実施形態において、管状複合部品内の内部空隙部14を通って延伸する複数の入力光ファイバーの長さは、管状複合部品内のエンドポイントアダプタ組立体の長手方向位置の指標を提供する。
【0032】
代替的に、エンドポイントアダプタ組立体30は、エンドポイントアダプタ32により支持され且つ管状複合部品内のエンドポイントアダプタの長手方向位置を決定可能である位置情報を提供するように構成されたエンコーダー43を含み得る。エンコーダー43は種々の方式で構成され得るが、例示的な実施形態のエンコーダーは、エンドポイントアダプタ32により支持され且つエンドポイントアダプタ組立体30が管状複合部品内を前進させられるときに管状複合部品の内側面との係合の結果として回転するように構成された車輪44を含む。エンドポイントアダプタ組立体30が管状複合部品内を長手方向に前進させられるときの車輪44の回転を監視することにより、管状複合部品内のエンドポイントアダプタ組立体の長手方向位置の指標が提供される。したがって、この例示的な実施形態のエンドポイントアダプタ組立体30はまた、管状複合部品内のエンドポイントアダプタ組立体の長手方向位置の指標を提供するために車輪44の回転数をカウントするように構成された、光学的、電気的又は機械的センサーなどの、感知機構を含む。
【0033】
図5に示すように、例示的な実施形態のシステム50はまた、それぞれの出力光ファイバーにより集光されるNIR光を、それぞれの出力光ファイバー40ごとに、NIRスペクトルにわたって分光するように構成された近赤外(NIR)撮像分光器54を含む。それぞれの出力光ファイバー40により集光されたNIR光は、光と管状複合部品の内側面のそれぞれの部分との相互作用を示す。しかしながら、それぞれの出力光ファイバー40により集光されたNIR光は、NIRスペクトルにわたる波長を有する光を含み、各波長において集光された光(光の強度など)が、それぞれの位置における管状複合部品の内側面に関する情報を提供する。この点に関して、異なる種類の接着剤又は樹脂(以下、接着剤と総称される)とNIR光との相互作用は、NIRスペクトルにわたる異なる波長の戻り光の相対強度を解析することにより接着剤の存在を特定することが可能となるように、NIRスペクトルにわたる異なる波長の各々において集光される戻り光の相対強度に関して特徴的な識別特性をもたらす。追加的に、NIRスペクトルにわたる異なる波長の各々において集光される戻り光の全体強度は、管状複合部品内で特定される接着剤の厚さの指標を提供する。
【0034】
異なる種類の接着剤の予期される識別特性と、異なる深さの接着剤との相互作用の後に集光される光の強度とに関して、異なる種類の接着剤の予期される識別特性と、異なる深さの接着剤との相互作用の後に集光される光の強度とを規定するために、方法及びシステム50が利用される前に同じ種類の管状複合部品に対して校正プロセスが用いられてもよい。例えば、
図6は、(接着剤の識別特性を規定するために、樹脂により吸収されない戻りNIR光が出力光ファイバー40により集光されるので)NIRスペクトルにわたる異なる波長の各々において集光される戻り光の強度に関して異なる深さの接着剤の識別特性を決定可能である、5ミル〜75ミルの範囲の異なる深さの接着剤の吸光度を描いている。
【0035】
図7に描かれている例示的な実施形態において、NIR撮像分光器54は、入力スリット54aを含む。この例示的な実施形態において、システム50はまた、管状複合部品の内側面との相互作用の後にNIR光を集光する出力光ファイバーの端部とは反対側の複数の出力光ファイバーの端部などの、複数の出力光ファイバー40を終端するように構成されたセンサーアダプタ56を含む。例示的な実施形態のセンサーアダプタ56は、複数の出力光ファイバーの各々により集光された光がNIRスペクトルにわたって分光されるように、NIR撮像分光器54の入力スリット54aに配置された出力光ファイバーの端部分で複数の出力光ファイバー40を終端するように構成される。
【0036】
例示的な実施形態のNIR撮像分光器54は、管状複合部品の外側に位置決めされる。したがって、この実施形態の複数の出力光ファイバー40は、束57などとして、エンドポイントアダプタ組立体30から、管状複合部品の内部空隙部14を通って管状複合部品の外側のNIR撮像分光器54のセンサーアダプタ56に延伸する。
【0037】
この例示的な実施形態のシステム50はまた、NIRスペクトルにわたるNIR光の分光の後に複数の出力光ファイバー40の各々により集光されるNIR光の画像を生成するように構成されたNIRカメラ58を含む。NIRカメラ58は、複数の出力光ファイバー40により提供されるNIR放射の入射パターンを記録するための複数のNIRセンサーを含む。各センサーは、センサーがそれぞれの出力光ファイバー40からの入射光により照明されたときに電流を戻す。次いで、NIRカメラ58は、センサーにより生成された電流を利用して画像を生成する。
【0038】
例えば、NIRカメラ58は、管状複合部品の内面が照明されて戻りNIR光が複数の出力光ファイバー40により集光される、管状複合部品内の各長手方向位置において画像を生成するように構成されてもよい。NIRカメラ58により生成された画像は、NIRスペクトルにわたるNIR光の分光の後に複数の出力光ファイバー40の各々により集光された光を含む。この例示的な実施形態において、NIRカメラ58により生成された各画像は、エンコーダー43により提供された位置情報などに基づいて、管状複合部品の内面が検査された管状複合部品内の長手方向位置に関連付けられてもよい。NIRカメラ58により生成された画像に基づいて、管状複合部品内の接着剤の流れは、接着剤の流れの領域、幅、長さ、及び深さを含む1つ又は複数の定量的指標を決定することなどにより上で説明したように特定されて測定されてもよい。その結果、管状複合部品内の接着剤の流れを除去又は低減するために修復処置が講じられるべきかどうか或は管状複合部品を含む構造のその後の性能にとって接着剤の流れが重要でないかどうかについての決定を行うことができる。
【0039】
図8に示すように、NIRカメラ58は、管状複合部品内の複数の長手方向位置の各々において画像を生成するように構成され、59a、59b及び59cで示される、長手方向位置のうちの3つは、限定ではなく例示の目的で示されている。図示のように、画像は、管状複合部品に沿った異なる長手方向位置yにおいて撮像される。加えて、各画像は、複数の光ファイバーの各々(xで示される)により集光されたNIRスペクトル(λで示される)を含む。NIRカメラ58により生成された画像は、
図5に示すように、システム50のメモリ装置60により記憶され、且つ/又はシステムのディスプレイなどのユーザーインターフェース62により提示されてもよい。メモリ装置60は種々の方式で構成され得るが、メモリ装置は、例えば、揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み得る。メモリ装置60は、例えば、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリ、光ディスク(例えば、コンパクトディスク読出専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク読出専用メモリ(DVD−ROM)、又はその他)、情報を記憶するように構成された回路、又はこれらの何らかの組み合わせを含み得る。この点に関して、メモリ装置60は、任意の非一時的なコンピューター読み取り可能な記憶媒体を含み得る。メモリ装置60は、本開示の例示的な実施形態に従ってシステム50が種々の機能を実行することを可能にするための情報、データ、アプリケーション、命令、又はその他を記憶するように構成されてもよい。
【0040】
管状複合部品内の複数の連続した長手方向位置の各々においてNIRカメラ58により生成された画像、より詳細には、光が接着剤の存在を示すかどうかを判定するためにそれぞれの出力光ファイバー40を用いてNIRカメラにより生成された画像にもたらされる寄与を解析することにより、接着剤の識別特性と出力光ファイバー40により集光された光のNIRスペクトルとの間の相関関係に基づいて特定される接着剤の(管状複合部品長手方向における)長さが決定されてもよい。追加的に、光が接着剤の存在を示すかどうかを判定するために隣接する出力光ファイバー40により集光された光を用いてNIRカメラ58により生成されたそれぞれの画像にもたらされる寄与を分析することにより、特定される接着剤の(管状複合部品周方向における)幅が決定されてもよい。長さ及び幅に基づいて、管状複合部品内で特定された接着剤の領域が特定されてもよい。その上、管状複合部品内で特定される接着剤の深さはまた、出力光ファイバー40により集光された光の全体強度に基づいて決定され、且つNIR撮像分光器54及びNIRカメラ58により撮像されてもよい。
【0041】
NIRカメラ58により生成された画像は、種々の自動又は手動解析技術の実行を含む種々の方式で解析されてもよい。
図5に描かれているシステム50の実施形態において、システムはまた、コントローラー64を含む。数ある機能の中で、コントローラー64は、NIRカメラ58により生成された、画像又は画像を表す生データを受信するように、且つ上で説明したように接着剤の長さ、幅、領域、及び/又は深さを決定することなどにより、管状複合部品内の接着剤を特定して定量化するように構成される。この例示的な実施形態のコントローラー64はまた、エンコーダー43から位置情報を受信するように、且つ位置情報により規定された位置をそれぞれの位置で撮像されたそれぞれの画像に関連付けるように構成される。加えて、エンドポイントアダプタ組立体のための推進力がクローラーによりもたらされるか又は別様に自動化される場合などにおける、管状複合部品内でのエンドポイントアダプタ組立体30の前進が自動化される実施形態において、コントローラー64は更に、管状複合部品内でのエンドポイントアダプタ組立体の長手方向の前進を導き且つ制御する命令を与えるように構成されてもよい。
【0042】
コントローラー64は種々の方式で構成され得るが、例示的な実施形態のコントローラーは、1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、1つ若しくは複数のコプロセッサ、1つ若しくは複数のマルチコアプロセッサ、1つ若しくは複数のコンピューター、例えば、ASIC(特定用途向け集積回路)若しくはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などの集積回路を含む種々の他の処理要素、又はこれらの何らかの組み合わせとして具体化されてもよい。いくつかの例示的な実施形態において、コントローラー64は、メモリ装置60により記憶された命令又は別様にコントローラーがアクセス可能な命令を実行するように構成される。これらの命令は、コントローラー64により実行されたときに、本明細書で説明する機能の1つ又は複数が実施されるようにしてもよい。このように、コントローラー64及びメモリ60は、相応に構成されるとともに開示の実施形態による動作を実施することが可能な実体を備え得る。したがって、例えば、コントローラー64がASIC、FPGA、又はその他として具体化される場合、コントローラー及びメモリ装置60は、本明細書で説明する1つ又は複数の動作を行うように特別に構成されたハードウェアを備え得る。代替的に、別の例として、コントローラー64が、メモリ装置60に記憶され得るなどの、命令の実行要素として具体化されるときに、命令は、本明細書で説明する1つ又は複数のアルゴリズム及び動作を実施するようにコントローラーを特別に構成してもよい。
【0043】
説明したように、例示的な実施形態のシステム50は、管状複合部品内の接着剤の流れを特定して測定するために管状複合部品の内部を検査するように構成される。
図9のブロック70に示すように、管状複合部品の内部検査は、エンドポイントアダプタ32を管状複合部品内に挿入するステップから始まる。次に、エンドポイントアダプタ32は、管状複合部品内の一定の断面位置を維持したまま、管状複合部品内を長手方向に移動させられる。ブロック72を参照。次に、管状複合部品の内側面が照明される。ブロック74を参照。上で説明したように、管状複合部品の内側面は、管状複合部品内をエンドポイントアダプタ32と共に移動する複数の入力光ファイバー55を介して光を提供することによる、或はエンドポイントアダプタにより支持された、1つ若しくは複数の発光ダイオード又は白熱光源などの、光源53によって光を提供することによる方式を含む、種々の方式で照明されてもよい。次に、エンドポイントアダプタが管状複合部品内を移動させられるときに管状複合部品内の決定可能な複数の長手方向位置の各々において光と管状複合部品との相互作用の後に、エンドポイントアダプタ32により支持された複数の出力光ファイバー40によって光が受光される。ブロック76を参照。したがって、例えばエンコーダー43により決定される各長手方向位置では、管状複合部品の内側面の異なる周方向部分が照明され、且つ光が周方向部分との相互作用の後に複数の出力光ファイバー40により集光される。その上、管状複合部品の内側面の異なる周方向部分を照明し、周方向部分との相互作用の後に戻り光を集光するこのプロセスは、管状複合部品の長さに沿った複数の長手方向位置において繰り返される。
【0044】
各長手方向位置において、複数の出力光ファイバー40の各々により集光された光は、NIR分光器54などにより、NIRスペクトルにわたって分光される。
図9のブロック78を参照。次に、NIRスペクトルにわたる分散の後に複数の出力光ファイバー40の各々により集光された光の各長手方向位置においてNIRカメラ58により画像が生成される。ブロック80を参照。管状複合材内の接着剤は、コントローラー64などによって、NIRカメラ58により生成された画像を解析することにより特定可能である。管状複合部品内の接着剤の流れもまた、長さ、幅、領域、深さ、又はその他に関して接着剤を定量化することなどにより測定可能である。
【0045】
NIRカメラ58により生成された画像の解析に基づいて決定され得る情報の例として、
図10aは、管状複合部品の1つの隅部における接着剤の厚さプロファイルを描いている。この点に関して、x軸線は、画像が生成された管状複合部品内の長手方向位置を表すフレーム番号を表しており、その一方で、y軸は厚さをミル単位で表している。図示のように、接着剤の厚さは、フレーム230〜330の比較的薄い厚さからフレーム350〜420の比較的厚い厚さまで管状複合部品の全長を通じて様々である。それぞれの長手方向位置における管状複合部品の内面の周りの種々の周方向位置における接着剤の厚さもまた、
図10bに示すようにグラフで表されてもよい。
図10aの垂直な実線で示されるフレーム369に関して、管状複合部品の内面の周りの種々の周方向位置(
図10bでは0〜300で示される)における接着剤のミル単位の厚さが、最高31,221ミルに達する接着剤厚さで示されている。
【0046】
図11はまた、コントローラー64により生成され得るレポートを図示している。レポートは、接着剤が所定の閾値を超えており更なる調査を受けるに値するような管状複合部品内のそれらの位置を一覧表示する。このように、レポートは概して、部品名、領域、及び前方/後方に関して部品を特定する。欠陥の種類はまた、位置(一端部における開口部から管状複合部品に沿ったインチ単位の長さに関する位置など)、幅(ミル単位)、深さ(ミル単位)、長さ(インチ単位)、及びそれぞれの位置における幅と深さの(W/D)比などの、接着剤について決定された種々のパラメータと同様に特定される。追加的に、30ミルなどの所定の閾値を超える深さを有するそれらの樹脂ポケットは、樹脂ポケットについての更なる検討を容易にするために、強調表示されるか又は別様に目印が付けられてもよい。
【0047】
このようにして管状複合部品の内部を検査することにより、管状複合部品内の接着剤が、接着剤の長さ及び幅により規定される表面積に加えて、樹脂ポケットの深さなどの深さを決定することなどにより、確実に特定されて定量化されてもよい。管状複合部品内で特定された接着剤の定量化に基づいて、接着剤の大きさ及び程度並びに管状複合部品内の接着剤の位置に基づいて特定された接着剤を低減又は排除するために修復処置が講じられるべきであるかどうかについて経験に基づく決定がなされてもよい。結果として、管状複合部品を含む結果として得られる構造は、その後、より確実に且つより高い信頼性で動作し得る。
【0048】
更に、本開示は、以下の条項に記載の実施形態を含む。
【0049】
条項1
管状複合部品内の接着剤の流れを特定して測定するために前記管状複合部品の内部を検査するためのシステムであって、
前記管状複合部品内に収まるように且つ前記管状複合部品内の一定の断面位置を維持するように構成されたエンドポイントアダプタと、
前記エンドポイントアダプタから径方向外方に延伸する複数の光ファイバーと、
前記エンドポイントアダプタが、前記管状複合部品内の決定可能な複数の長手方向位置の各々において光と前記管状複合部品との相互作用の後に前記複数の光ファイバーによって前記光を受光するために前記管状複合部品内を長手方向に移動させられるように構成され、
前記複数の光ファイバーの各々により集光される前記光をNIRスペクトルにわたって分光するように構成された近赤外(NIR)撮像分光器と、
NIRスペクトルにわたる分光の後に前記複数の光ファイバーの各々により集光される光に基づいて前記管状複合部品の画像を生成するように構成されたNIRカメラと
を備える、システム。
【0050】
条項2
前記エンドポイントアダプタは、それぞれの光ファイバーに近接する前記管状複合部品の表面のその部分に前記それぞれの光ファイバーが直交するように、前記管状複合部品内に位置決めされるように構成される、条項1に記載のシステム。
【0051】
条項3
前記複数の光ファイバーは、前記エンドポイントアダプタの一部分から径方向外方に延伸する前記光ファイバーが、前記エンドポイントアダプタの別の部分から径方向外方に延伸する前記光ファイバーよりも高い密度を有するように、前記エンドポイントアダプタから外方に延伸する、条項1に記載のシステム。
【0052】
条項4
前記NIR撮像分光器が入力スリットを備え、且つ前記システムは、前記光ファイバーの端部分が前記NIR撮像分光器の前記入力スリットに配置されるように前記複数の光ファイバーを終端するように構成されたセンサーアダプタを更に備える、条項1に記載のシステム。
【0053】
条項5
前記管状複合部品内を前記エンドポイントアダプタと共に移動するように構成された複数の入力光ファイバーを更に備え、前記複数の入力光ファイバーがまた、前記管状複合部品の内側面を照明するために光を提供するように構成される、条項1に記載のシステム。
【0054】
条項6
前記エンドポイントアダプタにより支持され且つ前記管状複合部品の内側面を照明するように構成された発光ダイオード(LED)又は白熱光源を更に備える、条項1に記載のシステム。
【0055】
条項7
前記エンドポイントアダプタは、前記エンドポイントアダプタが前記管状複合部品内を長手方向に前進させられるときに前記管状複合部品の内側面に沿って進むための3つ以上の接触部材をそれぞれのフレームが備える1つ又は複数のフレームを備える、条項1に記載のシステム。
【0056】
条項8
前記エンドポイントアダプタにより支持され且つ前記管状複合部品内の前記エンドポイントアダプタの前記長手方向位置を決定可能である位置情報を提供するように構成されたエンコーダーを更に備える、条項1に記載のシステム。
【0057】
条項9
近赤外(NIR)分光器のエンドポイントアダプタ組立体であって、
互に間隔を置いて配置されるとともに互いに接続された2つ以上のフレームを備えるエンドポイントアダプタであって、前記フレームの少なくとも2つが、前記エンドポイントアダプタが管状複合部品内を前進させられるときに前記管状複合部品の内側面に沿って進むように構成された3つ以上の接触部材を備える、前記エンドポイントアダプタと、
前記エンドポイントアダプタから径方向外方に延伸し、且つ前記管状複合部品内の決定可能な複数の長手方向位置の各々において光と前記管状複合部品との相互作用の後に前記光を受光するように構成された複数の光ファイバーと
を備える、エンドポイントアダプタ組立体。
【0058】
条項10
前記エンドポイントアダプタが、第1の端部フレーム及び第2の端部フレームと、前記第1の端部フレームと前記第2の端部フレームとの間に配置された中間フレームとを含む少なくとも3つのフレームを備え、前記少なくとも3つのフレームが、長手方向に互いに間隔を置いて配置されるとともに互いに動作可能に接続され、且つ前記複数の光ファイバーが、前記中間フレームから径方向外方に延伸する、条項9に記載のエンドポイントアダプタ組立体。
【0059】
条項11
前記エンドポイントアダプタは、それぞれの光ファイバーに近接する前記管状複合部品の表面のその部分に前記それぞれの光ファイバーが直交するように、前記管状複合部品内に位置決めされるように構成される、条項9に記載のエンドポイントアダプタ組立体。
【0060】
条項12
前記複数の光ファイバーは、前記エンドポイントアダプタの一部分から径方向外方に延伸する前記光ファイバーが、前記エンドポイントアダプタの別の部分から径方向外方に延伸する前記光ファイバーよりも高い密度を有するように、前記エンドポイントアダプタから外方に延伸する、条項9に記載のエンドポイント組立体。
【0061】
条項13
前記管状複合部品内を前記エンドポイントアダプタと共に移動するように構成された複数の入力光ファイバーを更に備え、前記複数の入力光ファイバーがまた、前記管状複合部品の内側面を照明するために光を提供するように構成される、条項9に記載のエンドポイントアダプタ組立体。
【0062】
条項14
前記エンドポイントアダプタにより支持され且つ前記管状複合部品の内側面を照明するように構成された発光ダイオード(LED)又は白熱光源を更に備える、条項9に記載のエンドポイントアダプタ組立体。
【0063】
条項15
前記エンドポイントアダプタにより支持され且つ前記管状複合部品内の前記エンドポイントアダプタの前記長手方向位置を決定可能である位置情報を提供するように構成されたエンコーダーを更に備える、条項9に記載のエンドポイントアダプタ組立体。
【0064】
条項16
管状複合部品内の接着剤の流れを特定して測定するために前記管状複合部品の内部を検査するための方法であって、
エンドポイントアダプタを前記管状複合部品内に挿入するステップと、
前記エンドポイントアダプタが前記管状複合部品内の一定の断面位置を維持したまま、前記管状複合部品内で前記エンドポイントアダプタを長手方向に移動させるステップと、
前記管状複合部品の内側面を照明し、且つ前記エンドポイントアダプタが前記管状複合部品内を移動させられるときに前記管状複合部品内の決定可能な複数の長手方向位置の各々において光と前記管状複合部品との相互作用の後に、前記エンドポイントアダプタにより支持された複数の光ファイバーによって前記光を受光するステップと、
前記複数の光ファイバーの各々により集光される前記光を近赤外(NIR)スペクトルにわたって分光するステップと、
NIRスペクトルにわたる分光の後に前記複数の光ファイバーの各々により集光される光に基づいて前記管状複合部品の画像を生成するステップと
を含む、方法。
【0065】
条項17
前記管状複合部品の前記内側面を照明するステップが、前記管状複合部品内を前記エンドポイントアダプタと共に移動する複数の入力光ファイバーを介して光を提供することを含む、条項16に記載の方法。
【0066】
条項18
前記管状複合部品の前記内側面を照明するステップが、前記エンドポイントアダプタにより支持された発光ダイオード(LED)又は白熱光源によって光を提供することを含む、条項16に記載の方法。
【0067】
条項19
前記複数の光ファイバーが前記エンドポイントアダプタから径方向外方に延伸し、且つ前記エンドポイントアダプタは、それぞれの光ファイバーに近接する前記管状複合部品の表面のその部分に前記それぞれの光ファイバーが直交するように、前記管状複合部品内に位置決めされる、条項16に記載の方法。
【0068】
条項20
前記複数の光ファイバーは、前記エンドポイントアダプタの一部分から径方向外方に延伸する前記光ファイバーが、前記エンドポイントアダプタの別の部分から径方向外方に延伸する前記光ファイバーよりも高い密度を有するように、前記エンドポイントアダプタから外方に延伸する、条項16に記載の方法。
【0069】
本明細書に記載の本開示の多くの変更及び他の態様は、前述の説明及びそれに関連する図面に提示した教示の利益を有する、この開示が属する技術分野の当業者に想起されるであろう。それゆえ、本開示が開示の具体的な態様に限定されるものではないことと、変更及び他の態様が添付の特許請求の範囲内に含まれるように意図されることを理解されたい。本明細書では具体的な用語が用いられるが、これらは、一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的で使用されるものではない。