特許第6961384号(P6961384)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961384
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】拡張可能な椎骨インプラント
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
   A61F2/44
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-91609(P2017-91609)
(22)【出願日】2017年5月2日
(65)【公開番号】特開2017-221652(P2017-221652A)
(43)【公開日】2017年12月21日
【審査請求日】2020年2月26日
(31)【優先権主張番号】15/147,363
(32)【優先日】2016年5月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】コルム,マクラフリン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス,ヒメルバーガー
【審査官】 胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−162352(JP,A)
【文献】 特開2001−104325(JP,A)
【文献】 特表2006−528525(JP,A)
【文献】 特開2009−106744(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0241762(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0167720(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎骨間の係合のための拡張可能な補綴インプラントであって、
第1の端部、第2の端部、複数の延在部、及び前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する中空の内部を有する第1の部材であって、前記複数の延在部が、前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する、第1の部材と、
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する中空の内部、及び前記第2の端部から前記第1の端部まで延在する複数の延在部を有する第2の部材であって、前記第1の部材の前記複数の延在部が、前記第2の部材と同軸状に交互嵌合するように構成され、前記第2の部材の前記複数の延在部が、前記第1の部材と同軸状に交互嵌合するように構成され、前記第1の部材が、前記第2の部材に対して長手方向軸に沿って移動可能である、第2の部材と、
前記第1の部材及び前記第2の部材と同軸状に位置付けられ、かつ前記第2の部材に軸方向に固定される環と、
前記第2の部材に連結され、前記第1の部材を前記第2の部材に係止するために前記環に動作的に連結される作動装置と、を備え、
前記第1の部材の前記複数の延在部のうちの少なくとも1つが、前記環の内表面上に構成された前記対応する係合要素と連結するための係合特徴を含み、
前記環が、前記作動装置の回転によって第1の位置から第2の位置まで回転されるように構成され、
前記第1の位置において、前記第1の部材が、前記第2の部材に対して自由に移動可能であり、第2の位置において、前記第1の部材が、前記第2の部材に対して所定の位置に係止される、拡張可能な補綴インプラント。
【請求項2】
前記第1の部材及び前記第2の部材が、第1及び第2のエンドプレートに連結するための複数の離間配置されたエンドプレート係合特徴を有する表面を含む、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記第2の部材が、第1のピン及び第2のピンを受容するための第1の開口部及び第2の開口部を含み、前記第1及び第2のピンが、前記環を前記第2の部材に連結するように構成される、請求項1に記載のインプラント。
【請求項4】
前記環が、内表面及び外表面を含み、前記内表面が、前記第1の部材の前記複数の延在部のうちの少なくとも1つの前記係合特徴と係合するための離間配置された係合部分を更に含む、請求項1に記載のインプラント。
【請求項5】
前記環が、前記環の外表面の外辺部上に延在し、第1または第2のピンを受容するように構成されたスロットを含む、請求項3に記載のインプラント。
【請求項6】
前記環が、前記第1の位置及び前記第2の位置を視覚的に測るためのマーキングを含む、請求項1に記載のインプラント。
【請求項7】
前記作動装置が、前記第2の部材の前記複数の延在部のうちの1つの内部に位置付けられる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項8】
前記第2の部材の前記複数の延在部が、前記環を受容するように構成される出張りを含む外表面を有する、請求項1に記載のインプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椎骨の少なくとも一部の除去後に脊椎を支持するための装置に関する。特に、この装置は、複数の椎体を置換することができるマルチレベルインプラントの形態であってもよい。
【背景技術】
【0002】
椎骨が損傷するか病変するとき、脊柱支持を回復するために、外科手術を用いて椎骨またはその一部を補綴装置で置換することができる。例えば、脊椎骨折、腫瘍、または感染の治療において椎体置換が一般的に必要とされる。
【0003】
近年、例えば、チタンケージ、セラミック、セラミック/ガラス、プラスチック、またはPEEK、及び炭素繊維スペーサなどのいくつかの人工材料及びインプラントが、椎体を置換するために開発されている。最近、様々な拡張可能な補綴または拡張可能なケージが開発され、椎体置換に使用されている。拡張可能な補綴装置は、一般的に、椎体部分切除術によって作り出された空洞のサイズに調整可能であり、通常、体内での融合を容易にするために骨セメントまたは骨片を収容するように少なくとも部分的に中空である。一部の拡張可能なインプラントは、空洞への挿入の前に調整されてもよく、一方他のものはその場で調整されてもよい。その場で調整可能である拡張可能な補綴装置を用いる椎体置換の2つの利点は、これが配置または挿入が容易であり、またこれが装置の体内拡張によって最適な締り嵌めを可能にすることである。拡張可能な補綴装置によって提供されるいくつかの他の利点は、これらが、椎体部分切除術後に、切除された椎骨欠損部にわたる伸延を容易にし、また即座の耐荷重性を可能にすることができることである。
【0004】
椎骨インプラントの挿入のための器具及び特殊工具は、椎骨インプラントを設計する場合に考慮する1つの重要な設計パラメータである。脊椎の外科的処置は、補綴が所定の位置に挿入されるときに、その周囲の小さなクリアランスのためにいくつかの課題を提示し得る。別の重要な設計考慮点としては、椎骨インプラントの挿入のための様々な外科的アプローチに適応するための装置の能力及びの装置を異なる解剖学的構造内に位置付けることでの考慮すべき事柄が含まれる。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態によれば、椎骨間の係合のための拡張可能な補綴インプラントは、第1の端部、第2の端部、複数の延在部、及び第1の端部から第2の端部まで延在する中空の内部を有する第1の部材を含み、複数の延在部は、第1の端部から第2の端部まで延在する。第2の部材は、第1の端部、第2の端部、第1の端部から第2の端部まで延在する中空の内部、及び第2の端部から第1の端部まで延在する複数の延在部を含む。第1の部材の複数の延在部は、第2の部材と同軸状に交互嵌合するように構成され、第2の部材の複数の延在部は、第1の部材と同軸状に交互嵌合するように構成される。インプラントの第1の部材は、長手方向軸に沿って第2の部材に対して移動可能である。
【0006】
一実施形態において、環が第1の部材及び第2の部材と同軸状に位置付けられ、かつ第2の部材に軸方向に固定される。作動装置が第2の部材に連結され、第1の部材を第2の部材に係止するために環に動作的に連結される。
【0007】
一実施形態において、第1の部材の複数の延在部のうちの少なくとも1つは、環内表面上の対応する係合要素と係合する係合特徴を含む。第1の位置において、第1の部材は、第2の部材に対して長手方向軸に自由に移動可能である。環が器具の使用を通しての作動装置の回転によって第1の位置から第2の位置まで移動されるとき、第1の部材は、第2の部材に対して所定の位置に係止される。
【0008】
本発明は、添付の作図に例証されたその実施形態を参照することによって、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態によるインプラントの斜視図である。
図2図1のインプラントの分解図である。
図3図1のインプラントの断面図である。
図4】拡張可能なインプラントの別の実施形態の斜視図である。
図5図4のインプラントの分解図である。
図6A】拡張可能なインプラントと共に使用されるエンドプレートの一実施形態を示す。
図6B】拡張可能なインプラントと共に使用されるエンドプレートの一実施形態を示す。
図6C】拡張可能なインプラントと共に使用されるエンドプレートの一実施形態を示す。
図6D】拡張可能なインプラントと共に使用されるエンドプレートの一実施形態を示す。
図7A】拡張可能なインプラントに連結した図6A〜6Dのエンドプレートの切り取り図を示す。
図7B】拡張可能なインプラントに連結した図6A〜6Dのエンドプレートの切り取り図を示す。
図8A】エンドプレートの別の実施形態を示す。
図8B】エンドプレートの別の実施形態を示す。
図8C】エンドプレートの別の実施形態を示す。
図8D】エンドプレートの別の実施形態を示す。
図9】拡張可能なインプラントに連結した図8A〜8Dのエンドプレートを示す。
図10】エンドプレートを拡張可能なインプラント上に位置付けるための器具に連結した図8A〜8Dのエンドプレートを示す。
図11図10に示した器具及びエンドプレートの別の斜視図を示す。
【0010】
作図全体を通して、類似の数字は、類似の特徴及び構造を指すことを理解されねばならない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好ましい実施形態が、ここで添付の作図を参照して説明されるであろう。本発明の以下の詳細な説明は、全ての実施形態の例証を意図するものではない。本発明の好ましい実施形態を説明する中で、明快にするために特定の専門用語が採用される。しかしながら、本発明は、このように選択された特定の専門用語に限定することを意図するものではない。各々の特定の要素が、同様な目的を達成するために同様な方法で動作する全ての技術的等価物を含むことが理解されるべきである。一実施形態の特徴は、本明細書に明示的に記述されない場合であっても、当業者が理解されるように、他の実施形態で採用されてもよい。
【0012】
図1〜3を参照すると、拡張可能な椎骨インプラント10の好ましい実施形態が示されている。インプラント10は、好ましくは、第2の部材14に動作的に連結され得る第1の部材12を備える。第1の部材12及び第2の部材14は、互いに交互嵌合するように構成されており、以下に非常に詳細に説明されるであろう。インプラント10の拡張または収縮を得るために、伸長器型器具が第1の部材12を第2の部材14に対して移動させるために用いられる。インプラント10は、第1の部材12を第2の部材14に係止及び係止解除するために用いられる環16を更に備える。第1の部材12、第2の部材14、及び環16は、好ましくは、長手方向軸に沿って中心にあり、骨材料、骨成長因子、骨形態形成タンパク質、または装置内の多くの開口を通して骨成長、血管成長もしくは他の組織の成長を促進するための他の材料で満たすことができる中空の内部を画定する。1つの好ましい実施形態において、部材12、14、及び16は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)プラスチック材料から作製される。放射線透過性であること、骨に近い機械的強度を有すること、及び他のプラスチックよりも容易に滅菌され得ることを含める、PEEKプラスチック材料のいくつかの既知の利点がある。代替的な好ましい実施形態において、部材12、14、及び16は、チタンなどの生物学的に不活性な金属合金、または他の好適な材料から作製されてもよい。
【0013】
図1〜3を参照すると、第1の部材12は、遠位端18及び近位端20を備えた概ね円筒状の本体を有する。好ましい実施形態において、第1の部材12は、近位端20から遠位端18まで延在する複数の延在部22を含む。複数の延在部22は、内表面24、外表面26、及び側面を有する。複数の延在部22は、互いに離間配置されている。一実施形態において、複数の延在部22の外表面26は、係合特徴を有してもよい。係合特徴は、複数の同心性の歯、非螺旋状ねじ山、ラチェット型特徴、タブ(可撓性ならびに非可撓性)及び他の類似の機械的要素であってもよい。一実施形態における第1の部材12の近位端20での上表面上に、複数のエンドプレート係合特徴28がある。エンドプレート係合特徴28は、エンドプレートに係合するよう適合されている。図3により明確に示されるエンドプレート係合特徴28は、タブ、指部、延在部であってもよく、または一実施形態においては、エンドプレートの対応する嵌合特徴と係合する弓状のタブであってもよい。複数の延在部22は、互いに離間配置されるために、複数の延在部22の間に複数の開口部がある。
【0014】
第2の部材14は、遠位端32及び近位端34を備えた概ね円筒状の本体を有する。好ましい実施形態において、第2の部材14は、複数の延在部36と、複数の延在部44の間に位置付けられた複数の開口部38とを含む。第2の部材の複数の延在部36は、内表面、外表面、及び側面を含む。複数の延在部36の外表面は、環16に連結するように構成された嵌合特徴40を含む。嵌合特徴40は、環16を第2の部材14に締める、係止する、保持する、または固定する任意の特徴であってもよいことに留意するべきである。一実施形態において、嵌合特徴は、出張り型の特徴である。複数の延在部はまた、延在部の外表面から内表面まで延在する少なくとも2つの開口部を備えてもよい。ピン42が、環16を第2の部材14に係止するために使用されてもよい。好ましい実施形態において、環16は、嵌合特徴40の内部に位置付けられ、ピン42によって第2の部材14に係止される。
【0015】
好ましい実施形態において、第2の部材14の複数の延在部44のうちの少なくとも1つは、環16を作動させるための作動装置46を受容するための開口部45を含む。延在部44は、開口部45から第2の部材14の遠位端32に向かって延在するスロット47を更に含む。好ましい実施形態において、スロット47は、延在部44が圧縮性及び/または可撓性であり得るように提供される。他の実施形態において、延在部44は、固定されずまた圧縮性及び/または可撓性でなくともよい。延在部44の開口部45は、半径を有する外辺部を有してもよく、または他の実施形態においては、線状であってもよい。好ましい実施形態において、延在部44の内部表面は、半径を有し、作動装置46を受容しかつ固定することができる製造品である。延在部44の内部表面は、作動装置46に提供された特徴に対応するタブ、ディボット、突出部などの、作動装置46を固定することを可能にする要素を含む。
【0016】
第1の部材及び第2の部材の複数の延在部は、第1または第2の部材のいずれかとの交互嵌合を可能にする任意の幾何学的形状で設計されてもよい。例えば、複数の延在部は、円筒、ピラミッド、卵形、及び他の好適な変化型の形状であってもよい。好ましくは、第1の部材及び第2の部材は、第1及び第2の部材のうちの1つが、第1及び第2の部材の他方を内部に受容しないように、例えば入れ子様式ではなく、交互嵌合するように構成される。言い換えると、第1及び第2の部材の両方の外径は、実質的に等しいかまたは同一であってもよい。好ましい実施形態は、交互嵌合するように構成された第1の部材及び第2の部材を示しているが、代替的な実施形態において、第1の部材及び第2の部材が、互いに入れ子式に連結するように構成され得ることが予想される。例えば、いくつかの実施形態において、第1の部材12は、第2の部材の内部表面内に位置付けられてもよい。動作時に、器具または任意の他の好適な機構は、第1の部材12を第2の部材14に対して拡張させるために使用されてもよい。他の実施形態において、第2の部材は、第1の部材12に対して入れ子式であってもよい。これらの実施形態において、第2の部材14は、第1の部材12の内部表面内に位置付けられる。
【0017】
作動装置44は、外表面と内表面とを有する円筒状の本体である。作動装置44の外表面は、対応する器具を受容するための六角形状の溝などの器具係合面を含む。図面に六角形状表面が示されているが、器具からの対応する特徴を受容する任意の器具係合面が、作動装置46を動作させるために使用されてもよいことに留意するべきである。作動装置46の外辺部には、環16の作動特徴と係合するための丸みを帯びた歯が提供されている。作動装置46はまた、延在部44の内表面内の溝と係合する突出部を含む。作動装置46は、突出部が溝の内部を移動するように構成されているために、開口部45の内部を回転することができる。
【0018】
第2の部材14の遠位端32はまた、エンドプレート係合特徴28を含む。これらの係合特徴28は、第2のエンドプレートと連結するように構成される。エンドプレート係合特徴28は、タブ、指部、延在部であってもよく、または一実施形態においては、エンドプレートの対応する嵌合特徴と係合する弓状のタブであってもよい。
【0019】
環16は、第1の部材12を第2の部材14に係止するように構成される。環16は、外表面48と内表面50とを有する。環16はまた、第1のスロット52と、対向する側に位置付けられた第2のスロット54とを含む。環の内表面50上に、第1の部材12の係合特徴26に対応する係合特徴56がある。環16は、第2の部材14の嵌合特徴40の内部に位置付けられ、ピン42を介して係止される。ピン42は、第2の部材14の延在部の開口部を通って、第1及び第2のスロット52及び54中まで延在する。環16はまた、上表面58と下表面60とを有する。環の下表面60は、環16の作動を可能にするための作動特徴62を有する。作動特徴62は、作動装置46の丸みを帯びた歯と係合する。作動装置が移動されるとき、丸みを帯びた歯は作動特徴62と係合し、環16を回転させる。その結果、環の係合特徴56は、第1の部材の係合特徴26と一直線になり、それによって、第1の部材12を第2の部材14に係止することができる。好ましい実施形態において、環16は、環16の係合特徴56が第1の部材12の係合特徴26と係合するように、45度回転する。
【0020】
第1の部材12及び第2の部材14は、第1及び第2の部材が互いに交互嵌合するように構成される。好ましい実施形態において、第1の部材12の複数の延在部26は、第2の部材の複数の開口部38内に位置付けられる。また第2の部材14の複数の延在部36は、非拡張状態にある第1の部材の複数の開口部30内に位置付けられる。第1の部材12は、第1の部材12を長手方向軸に平行移動させる器具と係合されるように構成され、これによってインプラントを拡張させる。拡張の選択された量まで達すると、環16は、作動装置46を介して回転し、その結果、第1の部材12を第2の部材14に係止する。
【0021】
図4及び5は、拡張可能なインプラントの別の実施形態を示す。図4及び5は、第1の部材62と第2の部材64とを有するインプラント60を示す。第1及び第2の部材62、64は、互いに対応して嵌合するように適合されている。第1の部材62は、第1の端部から第2の端部に向かって延在する複数の延在部66を含む。第2の部材64は、第1の端部から第2の端部まで延在する複数の延在部68を含む。第1及び第2の部材62、64はまた、複数の延在部66、68を受容するための複数の開口部を含み、これによって、互いに交互嵌合する。第1の部材の延在部66のうちの少なくとも2つは、出張り、非螺旋状ねじ山、及び/またはラチェットスタイルの歯などの係合特徴を有する内側面70を含む。第2の部材64の少なくとも1つの延在部72は、第1の部材62の少なくとも2つの延在部66の側面上の係合特徴と係合する対応する係合特徴を有する外側面74を有する。第2の部材の延在部72はまた、第1の端部から第2の端部に向かって延在するスロット76を含む。第2の部材の延在部72は、作動要素78がハウジング80の内部を回転されるとき、圧縮可能であるように構成される。
【0022】
作動装置78は、外表面と内表面とを有する円筒状の本体である。作動装置78の外表面は、対応する器具を受容するための六角形状の溝などの器具係合面を含む。図面に六角形状表面が示されているが、器具からの対応する特徴を受容する任意の器具係合面が、作動装置78を動作させるために使用されてもよいことに留意するべきである。作動装置78はまた、延在部72の内表面内の溝と係合する突出部を含む。作動装置78は、突出部が溝の内部を移動するように構成されているためにハウジング80の内部を回転することができる。第1の位置において、第1の部材及び第2の部材は係合されておらず、その結果、第1の部材は、第2の部材に対して移動可能である。第2の位置においては、作動装置が回転されるとき、第1の部材は第2の部材に係止され、溝内の突出部は延在部72を屈曲させる。延在部が屈曲するとき、脚部82、84の側面は、第1の部材の延在部70の係合特徴と係合する。
【0023】
上記実施形態でもたらされる本係止機構によって提供される効果は、これが、工具の係合及び係合解除によりインプラント10と自動的に係合及び係合解除する能動的係止を可能にすることであり、その結果、処置中に外科医が実行せねばならない工程を最小限にする。
【0024】
ここで図6A〜6Dを参照すると、好ましい実施形態において、エンドプレート80が示されており、エンドプレート80は、拡張可能なインプラント10の第1の部材12または第2の部材14に接続する。単一のエンドプレート80が図示されているが、第2のエンドプレートが第2の部材14に連結してもよく、記載されたエンドプレート80の類似する特性を有することに留意するべきである。好ましい実施形態において、各々のエンドプレート80は、端部または長手方向軸に対して垂直から見るとき、概ね環状の形状である。しかしながら、エンドプレート80が、卵形、長円形、インゲンマメ形、多角形、または幾何学的形状が含まれる他の形状とすることができることが想定される。好ましくは、エンドプレート80は、エンドプレートが係合することになる椎体の底面に似るかまたはそれを模倣するように設計されてもよい。この点については、エンドプレート80は、エンドプレート80の上面の骨との接触を最大化するために所定の配向で椎骨の一部に係合するように構成される。
【0025】
図6B及び6Cに示すように、好ましい実施形態において、エンドプレート80は、延在部82と、エンドプレート80の外辺部の周りに間隔をあけて配置された複数のスロット84とを含む。エンドプレート80の外辺部における複数のスロット84及び開口部86は、エンドプレート80を圧縮性にさせる。圧縮性であるエンドプレート80は、エンドプレート80の拡張可能なインプラント10の第1の部材12または第2の部材14のいずれかとの連結を容易にする。他の実施形態において、エンドプレート80は、第1及び第2の部材12、14の係合特徴28を受容するための切り取り部85を含んでもよい。
【0026】
好ましい実施形態において、延在部82は、エンドプレート80の底面から延在し、延在部82の外辺部の周りに延在するリム88と共に構成される。延在部82はまた、第1及び第2の部材12、14とキー接続で嵌合するようにも構成される。図7A及び7Bは、エンドプレート80の拡張可能なインプラント10の第1の部材12とのキー接続をより明確に示す。延在部82のリム88は、第1の部材12及び第2の部材14の外辺部の周りに延在するスロット部分66の中に受容される。また第1の部材12のリッジ部分64は、延在部82のスロット部分の中に受容される。リッジ部分64、リム88及びスロット部分が、様々な幾何学的形状でそれらの対向する特徴と動作的に嵌合するように構成され得ることに留意するべきである。エンドプレート80を位置付けるとき、エンドプレートは器具によって圧縮され、第1及び/または第2の部材の中空部分内に位置付けられ、次いで、エンドプレート80は非圧縮状態となり、リム88を第1の部材または第2の部材12、14のスロット部分66の中で係合させる。
【0027】
図8A〜8Dは、拡張可能なインプラント10に好適なエンドプレートの更に別の実施形態を示す。この実施形態においては、エンドプレート90は、エンドプレート90の外辺部の周りに位置付けられた複数のスロット92を含む。エンドプレート90はまた、脊椎の自然な湾曲に適合するために楔形状のプロファイルであるように構成されてもよい。インプラント10の第1の部材または第2の部材の中空の空洞と流体連通する中央の中空空洞も提供される。エンドプレート90は、上表面94と下表面96とを有し、上表面94は、骨と係合するように構成され、下表面96は、拡張可能なインプラントの第1または第2の部分12、14と連結するために接続要素98を備える。いくつかの実施形態において、複数のスロット92は、線状、非線状、またはこれらの組み合わせであってもよい。他の実施形態において、複数のスロット92は、スカラップ形、溝付きであってもよく、及び/またはエンドプレートの圧縮ならびに/もしくは拡張を効率的に可能にするように形作られてもよい。他の実施形態において、エンドプレート90は、矩形、八角形、球形、長円形、及びこれらの任意の組み合わせなどの他の幾何学的形状に形作られてもよい。他の実施形態において、厚さ、幅、及び長さは、椎体との最適な係合をもたらすように変更されてもよい。
【0028】
図9は、インプラント10に連結したエンドプレート90を示す。具体的には、エンドプレート90は、インプラント10の第2の部材14に接続されている。接続要素98は、第2の部材14のリッジ部分100に連結する。
【0029】
図10は、インプラント10内に位置付けるためのエンドプレート90に連結した器具102を示す。器具102は、ねじ接続を介してハウジングに接続することができるT字ハンドル型装置として示されている。エンドプレートは、器具102の上部を受容するようにハウジング104内に位置付けられている。
【0030】
図11は、器具102、エンドプレート90、及び第2の部材14を非常に詳細に示す。器具102は、ハウジング104のねじ付き部分105と係合するねじ付き部分103を有する。器具102がハウジング103にねじ込まれると、器具102の上部105がエンドプレート90と接触し、これによって、エンドプレートを拡張させる。エンドプレート90が拡張されると、エンドプレート90は、第2の部材14から係合解除される。器具90がエンドプレート90から係合解除されると、エンドプレート90は、その元の位置に戻る。第2の部材14がハウジング104内に位置付けられ、また器具12が、ハウジングからねじを緩めることによってエンドプレートから係合解除されるとき、エンドプレート90は、接続要素98を通して第2の部材14に連結する。ハウジング104が、エンドプレートの任意の幾何学的形状を受容し得る任意の好適なハウジングであってもよいことに留意するべきである。複数のエンドプレート90が、第1及び第2の部材に連結してもよく、または複数のエンドプレート80が、エンドプレート80及び90の組み合わせと同様に使用されてもよいことも留意するべきである。いくつかの実施形態において、T字ハンドル型器具が使用され得るが、他の実施形態においては、エンドプレートを拡張させるためにエンドプレートの下部に圧力を加えることができる任意の器具が使用されてもよい。
【0031】
エンドプレート80、90の寸法は、患者の解剖学的構造に適合するように変更されてもよい。いくつかの実施形態において、エンドプレート80、90は、脊椎の自然な湾曲に適合するために、楔形プロファイルを含む任意の形状を有してもよい。解剖学的用語では、腰部脊椎の湾曲は、前彎と称される。インプラント10が、腰部領域で使用される場合、楔形によって形成される角度は、楔形が、腰部脊椎の解剖学的構造を模倣する前彎形状であるように、およそ3.5度〜16度であるべきである。代替的な実施形態において、楔形プロファイルは、脊椎の他の領域において自然の湾曲、後彎を模倣するために、前方側から後方側まで高さの段階的増加の結果から生じるものである。したがって、他の実施形態において、角度は約−4度〜−16度であってもよい。
【0032】
図示されていないが、一実施形態において、骨係合部材は、エンドプレート80、90の骨係合面上に位置付けられるように適合されてもよい。骨係合部材は、円筒状のベース部を有する円錐状スパイクを備えてもよい。代替的な実施形態において、様々に形作られた骨係合部材が使用されてもよく、または他の実施形態においては、骨係合部材が使用されなくともよい。エンドプレート80の上面または骨係合面はまた、エンドプレートと対応の椎骨との間のより良好な初期安定性及び/または把持接触を提供するために、多くの種類のテクスチャ加工を含んでもよい。好ましい実施形態において、テクスチャ加工は、複数の歯であってもよい。インプラント10が、PEEKまたは他のプラスチック材料から製造される好ましい実施形態において、エンドプレート80、90はまた、タンタルマーカなどの放射線不透過性材料を含んでもよく、これは、X線写真において位置マーカーを提供することで補助する。
【0033】
好ましい実施形態において、補綴装置10の長さ、直径、及び形状は、異なる用途、異なる処置、脊椎の異なる領域への移植、または置換あるいは修復される椎体もしくは椎体(複数)のサイズに適合するように変化してもよい。例えば、インプラント10は、複数の椎体を置換するためにより長い距離まで拡張可能であってもよい。また、エンドプレート80、90は、異なる処置に適合するようにサイズ調整され、形作られ、ならびに位置付けることができ、脊椎へのアプローチをすることができる。例えば、エンドプレート80、90は、より低い身長の患者用にまたは頸部脊椎のより小さい領域用に小型に作製されてもよい。加えて、エンドプレート80、90は等しく形作られかつサイズ調整される必要はなく、代替的な実施形態においては、これらは互いに異なって形作られまたはサイズ調整することができ及び/または異なる骨係合部材もしくはテクスチャ加工を含むことができる。
【0034】
インプラント10の配向及び位置付けに応じて、エンドプレート80、90は、脊椎の自然なまたは不自然な湾曲を模倣するために、ある特定の程度の前彎または後彎を備えてもよい。インプラント10の適切な位置合わせを容易にするために、エンドプレート80、90は、第1の一連のマーキングを備えてもよく、エンドプレート90は、対応する第2の一連のマーキングを備えてもよい。第1及び第2の一連のマーキングのうちの少なくとも1つが位置合わせされるとき、第1及び第2のエンドプレートが、脊椎への特定のアプローチ(例えば、前方移植)のために、また所望の前彎または後彎を提供するために位置合わせされる。マーキングスキーム(例えば、番号付けスキーム)は、使用者が脊椎への様々なアプローチのためにマーキングを位置合わせさせることによって、インプラントの他の構成要素へのエンドプレートの組立で補助する。
【0035】
第1及び第2の一連のマーキングは、文字、英数字、数字、色、符号、形状、言葉、絵、または同様な印を含んでもよい。これらのマーキングは、エンドプレート上にエッチング処理され、刻まれ、ないしは別の方法で印を付けられもしくは適用されてもよい。第1の一連のマーキングは、好ましくは、複数の異なるマーキングを含む。言い換えると、第1の一連のマーキングは、好ましくは、繰り返されず、また同じではない複数のマーキングを含む。
【0036】
同様に、第2の一連のマーキングは、好ましくは、第1の一連のマーキングに対応する複数の異なるマーキングを含む。第1の一連のマーキングのうちの1つが第2の一連のマーキングのうちの1つと位置合わせされるとき、エンドプレートは、所定の移植アプローチのために位置付けかつ位置合わせされる。
【0037】
本明細書に開示される発明を、特定の実施形態及びそれらの用途を用いて説明してきたが、多くの修正及び変更が、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱することなく当業者によってなされることが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11