(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理部は、前記第2工程において、前記接続状態への切り替え動作が良好であると診断した前記各リレーの他方に対して前記非接続状態への前記切り替え指示をした状態において前記判定部によって前記接触状態が不良と判定されたときに、当該他方のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作が良好であると診断し、当該切り替え指示をした状態において前記判定部によって前記接触状態が良好と判定されたときに、当該他方のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作が不良であると診断する請求項1記載の検査装置。
前記判定部は、前記処理部によって前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方に対して前記接続状態への前記切り替え指示がされた状態において前記測定部によって測定された前記抵抗値が予め規定された規定値以下のときに前記接触状態が良好と判定し、
前記第1の抵抗値および前記第2の抵抗値は、前記規定値よりも大きい値にそれぞれ規定されている請求項3記載の検査装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記の半導体検査装置および自己診断装置には、以下の問題点が存在する。具体的には、上記の半導体検査装置では、リレー接点のチェックを行う際に、検査対象のパフォーマンスボードをリレー接点チェック用の診断用パフォーマンスボードに交換する必要がある。このため、リレー接点のチェックを自動化することが困難なことに加えて、リレー接点チェック用の診断用パフォーマンスボードに交換する際の接続ミス(人為的なミス)が発生する可能性があり、その分チェックの精度が低下するおそれもある。また、上記の自己診断装置では、リレーの入力側および出力側の各接点にそれぞれフィルタ部を接続する必要があるため、装置が複雑化することに加えて、フィルタ部を接続することによって測定に用いる信号の帯域や大きさに制限が加えられて、これによって測定機能が影響を受けるおそれもある。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、複雑化および測定機能への影響を回避しつつ、リレーの診断の自動化および診断精度の向上を実現し得る
検査装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく請求項1記載の
検査装置は、
検査対象の回路基板に形成された複数の導体パターンに接触させられる複数の第1の測定用端子および複数の第2の測定用端子と、測定用信号を出力する信号出力部の一方の端子と
前記各第1の測定用端子との接続状態および非接続状態を切り替え指示に従って切り替える第1のリレーと、前記信号出力部の他方の端子と
前記各第2の測定用端子との接続状態および非接続状態を前記切り替え指示に従って切り替える第2のリレーと、
前記各導体パターンと前記各測定用端子との接触状態の良否を判定する判定部と、前記測定用信号を用いて被測定量を測定する測定部と、
前記信号出力部に対する前記測定用信号の出力指示、前記第1のリレーに対する前記接続状態および前記非接続状態の切り替え指示、前記第2のリレーに対する前記接続状態および前記非接続状態の切り替え指示、前記測定部に対する前記被測定量の測定指示、および前記判定部に対する前記接触状態の良否の判定指示を実行可能に構成されると共に、前記測定部によって測定された前記被測定量に基づいて前記各導体パターン間の絶縁状態の良否を判定可能に構成された処理部とを備えた
検査装置であって、
前記測定部は、前記第1のリレーにおける前記一方の端子側の接点と前記第2のリレーにおける前記他方の端子側の接点との間の抵抗値を前記被測定量として測定可能に構成され、前記判定部は、前記各導体パターンのうちの1つに前記各第1の測定用端子のうちの1つおよび前記各第2の測定用端子のうちの1つを接触させている状態において前記測定部によって測定された前記抵抗値に基づいて当該1つの導体パターンに対する当該1つの第1の測定用端子および当該1つの第2の測定用端子の前記接触状態の良否を判定可能に構成され、前記処理部は、前記
1つの導体パターンに前記
1つの第1の測定用端子および前記1つの第2の測定用端子を接触させている状態において
前記測定部によって測定された前記抵抗値に基づく前記判定部による前記接触状態の良否の判定結果に基づいて前記各リレーの動作の良否を診断する診断処理を実行
可能に構成されると共に、当該診断処理において、前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方に対して前記接続状態への前記切り替え指示をした状態において、前記判定部によって前記接触状態が良好と判定されたときに前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方についての前記接続状態への切り替え動作が良好であると診断し、前記判定部によって前記接触状態が不良と判定されたときに前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの少なくとも一方についての前記接続状態への切り替え動作が不良の可能性があると診断する第1工程と、前記第1工程において前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方の前記接続状態への切り替え動作が良好であると診断した場合に、当該各リレーのいずれか一方に対して前記非接続状態への前記切り替え指示をした状態において前記判定部によって前記接触状態が不良と判定されたときに、当該いずれか一方のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作が良好であると診断し、当該切り替え指示をした状態において前記判定部によって前記接触状態が良好と判定されたときに、当該いずれか一方のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作が不良であると診断する第2工程とを実行する。
【0008】
また、請求項2記載の
検査装置は、請求項1記載の
検査装置において、前記処理部は、前記第2工程において、前記接続状態への切り替え動作が良好であると診断した前記各リレーの他方に対して前記非接続状態への前記切り替え指示をした状態において前記判定部によって前記接触状態が不良と判定されたときに、当該他方のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作が良好であると診断し、当該切り替え指示をした状態において前記判定部によって前記接触状態が良好と判定されたときに、当該他方のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作が不良であると診断する。
【0009】
また、請求項3記載の
検査装置は、
検査対象の回路基板に形成された複数の導体パターンに接触させられる複数の第1の測定用端子および複数の第2の測定用端子と、測定用信号を出力する信号出力部の一方の端子と
前記第1の測定用端子との接続状態および非接続状態を切り替え指示に従って切り替える第1のリレーと、前記信号出力部の他方の端子と
前記第2の測定用端子との接続状態および非接続状態を前記切り替え指示に従って切り替える第2のリレーと、
前記各導体パターンと前記各測定用端子との接触状態の良否を判定する判定部と、前記測定用信号を用い
て被測定量を測定する測定部と、
前記信号出力部に対する前記測定用信号の出力指示、前記第1のリレーに対する前記接続状態および前記非接続状態の切り替え指示、前記第2のリレーに対する前記接続状態および前記非接続状態の切り替え指示、前記測定部に対する前記被測定量の測定指示、および前記判定部に対する前記接触状態の良否の判定指示を実行可能に構成されると共に、前記測定部によって測定された前記被測定量に基づいて前記各導体パターン間の絶縁状態の良否を判定可能に構成された処理部とを備えた
検査装置であって、第1の抵抗と直列接続された状態で前記第1のリレーに並列接続された第1の補助リレーと、前記第1の抵抗の
第1の抵抗値とは異なる
第2の抵抗値に規定された第2の抵抗と直列接続された状態で前記第2のリレーに並列接続された第2の補助リレーとを備え、
前記測定部は、前記第1のリレーにおける前記一方の端子側の接点と前記第2のリレーにおける前記他方の端子側の接点との間の抵抗値を前記被測定量として測定可能に構成され、前記判定部は、前記各導体パターンのうちの1つに前記各第1の測定用端子のうちの1つおよび前記各第2の測定用端子のうちの1つを接触させている状態において前記測定部によって測定された前記抵抗値に基づいて当該1つの導体パターンに対する当該1つの第1の測定用端子および当該1つの第2の測定用端子の前記接触状態の良否を判定可能に構成され、前記処理部は、前記
1つの導体パターンに前記
1つの第1の測定用端子および前記1つの第2の測定用端子を接触させている状態において
前記測定部によって測定された前記抵抗値に基づく前記判定部による前記接触状態の良否の判定結果に基づいて前記各リレーの動作の良否を診断する診断処理を実行
可能に構成されると共に、当該診断処理において、前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方に対して前記接続状態への前記切り替え指示をすると共に前記第1の補助リレーおよび前記第2の補助リレーの双方をオフ状態とさせた状態において、前記判定部によって前記接触状態が良好と判定されたときに前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方についての前記接続状態への切り替え動作が良好であると診断し、前記判定部によって前記接触状態が不良と判定されたときに前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの少なくとも一方についての前記接続状態への切り替え動作が不良の可能性があると診断するA工程と、前記A工程において前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方の前記接続状態への切り替え動作が良好であると診断した場合に、前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方に対して前記非接続状態への切り替え指示をすると共に前記第1の補助リレーおよび前記第2の補助リレーの双方をオン状態とさせた状態において、前記測定部に測定させた前
記抵抗値と、前記
第1の抵抗値および前記
第2の抵抗値とに基づいて当該第1のリレーおよび当該第2のリレーについての前記非接続状態への切り替え動作の良否を診断するB工程とを実行する。
【0010】
また、請求項4記載の
検査装置は、請求項3記載の
検査装置において、前記判定部は、前記処理部によって前記第1のリレーおよび前記第2のリレーの双方に対して前記接続状態への前記切り替え指示がされた状態において前記測定部によって測定された前
記抵抗値が予め規定された規定値以下のときに前記接触状態が良好と判定し、前記
第1の抵抗値および前記
第2の抵抗値は、前記規定値よりも大きい値にそれぞれ規定されている。
【0011】
また、請求項5記載の
検査装置は、請求項1から4のいずれかに記載の
検査装置において、
前記処理部は、全ての前記
第1のリレーおよび前記第2のリレーの動作が良好と診断
したときに
前記測定部に対して前記
各導体パターンのうちの1つと当該各導体パターンのうちの他の1つとの間についての前記
抵抗値の測定
指示をする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の
検査装置では、
検査対象の回路基板に形成された導体パターンに各測定用端子を接触させている状態において、処理部が判定部による
導体パターンと測定用端子との接触状態の良否の判定結果に基づいて各リレーの動作の良否を診断する。このため、この
検査装置によれば、従来の構成とは異なり、リレーの動作の良否を診断する際の診断用基板への交換が不要となるため、診断処理を容易に自動化することができる。また、この
検査装置によれば、診断用基板への交換が不要となるため、交換の際の接続ミス(人為的なミス)が排除される結果、その分、診断精度を十分に向上させることができる。また、この
検査装置によれば、従来の構成とは異なり、診断を行うためのフィルタ部等をリレーに接続する必要がないため、
検査装置の複雑化や、フィルタ部を接続することによって生じる測定用信号の帯域や大きさに対する制限による測定機能への影響を確実に回避することができる。
【0013】
また、請求項2記載の
検査装置によれば、処理部が、第2工程において、第1のリレーおよび第2のリレーの双方についての非接続状態への切り替え動作の良否を診断することにより、第1のリレーおよび第2のリレーのいずれか一方のみについての非接続状態への切り替え動作の良否を診断する構成と比較して、各リレーの非接続状態への切り替え動作の良否をより詳細に診断することができる。
【0014】
また、請求項3記載の
検査装置では、
検査対象の回路基板に形成された導体パターンに各測定用端子を接触させている状態において、処理部が判定部による
導体パターンと測定用端子との接触状態の良否の判定結果に基づいて各リレーの動作の良否を診断する。このため、この
検査装置によれば、従来の構成とは異なり、リレーの動作の良否を診断する際の診断用基板への交換が不要となるため、診断処理を容易に自動化することができる。また、この
検査装置によれば、診断用基板への交換が不要となるため、交換の際の接続ミス(人為的なミス)が排除される結果、その分、診断精度を十分に向上させることができる。また、この
検査装置によれば、従来の構成とは異なり、診断を行うためのフィルタ部等をリレーに接続する必要がないため、
検査装置の複雑化や、フィルタ部を接続することによって生じる測定用信号の帯域や大きさに対する制限による測定機能への影響を確実に回避することができる。また、この検査装置では、抵抗と直列接続された状態でリレーに並列接続された補助リレーを備え、処理部が、B工程において、測定部によって測定された被測定量としての抵抗値と第1の抵抗の
第1の抵抗値および第2の抵抗の
第2の抵抗値とに基づいてリレーの非接続状態への切り替え動作の良否を診断する。また、この
検査装置では、
第1の抵抗値と
第2の抵抗値とが異なる値に規定されている。このため、この
検査装置によれば、第1のリレーおよび第2のリレーの双方の非接続状態への切り替え動作が良好な状態、第1のリレーの非接続状態への切り替え動作が良好で第2のリレーの非接続状態への切り替え動作が不良な状態、第1のリレーの非接続状態への切り替え動作が不良で第2のリレーの非接続状態への切り替え動作が良好な状態、並びに第1のリレーおよび第2のリレーの双方の非接続状態への切り替え動作が不良な状態のいずれの状態であるかを測定された抵抗値と
第1の抵抗値および
第2の抵抗値とを比較することで特定することができる。つまり、この
検査装置によれば、第1のリレーおよび第2のリレー(一対のリレー)の非接続状態への切り替え動作の良否をB工程において一度に診断することができる。このため、この
検査装置によれば、第1のリレーの非接続状態への切り替え動作の良否、および第2のリレーの非接続状態への切り替え動作の良否を別々に診断する構成と比較して、診断処理の効率を十分に向上させることができる。
【0015】
また、請求項4記載の
検査装置では、判定部が第1のリレーおよび第2のリレーの双方に対して接続状態への切り替え指示がされた状態において測定部によって測定された抵抗値が規定値以下のときに接触状態が良好と判定し、
第1の抵抗値および
第2の抵抗値が規定値よりも大きい値にそれぞれ規定されている。この場合、B工程において、第1のリレーおよび第2のリレーの双方の非接続状態への切り替え動作が不良のときには、判定部によって接触状態が良好と判定されるのと同程度の(つまり規定値以下の)抵抗値が測定部によって測定され、第1のリレーおよび第2のリレーの一方の非接続状態への切り替え動作だけが不良のときには、
第1の抵抗値または
第2の抵抗値に近い抵抗値が測定部によって測定され、第1のリレーおよび第2のリレーの双方の非接続状態への切り替え動作が良好のときには、
第1の抵抗値および
第2の抵抗値の合成抵抗値に近い抵抗値が測定部によって測定される。このため、この
検査装置によれば、
第1の抵抗値および
第2の抵抗値を規定値よりも大きい値にそれぞれ規定したことにより、測定部によって測定される抵抗値を、第1のリレーおよび第2のリレーの非接続状態への切り替え動作の良否のパターン(双方の非接続状態への切り替え動作が不良、一方の非接続状態への切り替え動作だけが不良、および双方の非接続状態への切り替え動作が良好の各パターン)毎に明確に異ならせることができるため、B工程における第1のリレーおよび第2のリレーの非接続状態への切り替え動作の良否を正確に診断することができる。
【0016】
また、請求項5記載の
検査装置によれば
、処理部
が、全てのリレーの動作が良好と診断
したときに
測定部に対して各導体パターンのうちの1つと各導体パターンのうちの他の1つとの間についての
抵抗値の測定
指示をすることにより、リレーの動作が不良であるにも拘わらず測定が行われて、測定値が不正確となる事態を確実に防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0019】
最初に、
図1に示す検査装置1の構成について説明する。検査装置1は、
検査装置の一
例であって、回路基板(例えば、同図に示す回路基板100)についての検査を実行可能に構成されている。具体的には、検査装置1は、同図に示すように、信号出力部11、プローブ12Ha〜12Hc,12La〜12Lc、スキャナ部13、測定部14、判定部15、操作部16および処理部17を備えて構成されている
。
【0020】
信号出力部11は、処理部17の制御に従って測定用信号Sm(例えば、直流電流)を出力する。なお、測定用信号Smは、直流電流に限定されず、交流電流であってもよい。
【0021】
プローブ12Ha〜12Hcは、第1の測定用端子に相当し、検査の際(被測定量を測定する際)に
、回路基板100の導体パターン101a〜101c(
図1,2参照:以下、区別しないときには「導体パターン101」ともいう)に接触させられる。この場合、プローブ12Ha〜12Hcは、スキャナ部13における後述するリレー22Ha〜22Hc(
図2参照)を介して信号出力部11の高電位側端子21H(一方の端子に相当する:同図参照)にそれぞれ接続される。プローブ12La〜12Lcは、第2の測定用端子に相当し、プローブ12Ha〜12Hcと同様に検査の際に導体パターン101に接触させられる。また、プローブ12La〜12Lcは、スキャナ部13における後述するリレー22La〜22Lc(同図参照)を介して信号出力部11の低電位側端子21L(他方の端子に相当する:同図参照)にそれぞれ接続される。なお、以下の説明において、プローブ12Ha〜12Hcを区別しないときには「プローブ12H」ともいい、プローブ12La〜12Lcを区別しないときには「プローブ12L」ともいう。また、プローブ12H,12Lを区別しないときには「プローブ12」ともいう。
【0022】
スキャナ部13は、
図2に示すように、リレー22Ha〜22Hc(第1のリレーに相当する)およびリレー22La〜22Lc(第2のリレーに相当する)を備えて構成されている。なお、以下の説明において、リレー22Ha〜22Hcを区別しないときには「リレー22H」ともいい、リレー22La〜22Lcを区別しないときには「リレー22L」ともいう。また、リレー22H,22Lを区別しないときには「リレー22」ともいう。
【0023】
この場合、各リレー22は、一例として、アーマチュアリレーやリードリレー等のメカニカルリレーで構成されている。また、各リレー22Hは、
図2,4に示すように、信号出力部11の高電位側端子21Hに接続された接点32Ha(
「第1のリレーにおける一方の端子側の接点」の一例:可動接点)、プローブ12Hに接続された接点32Hb、および接点32Hcを備え、処理部17の切り替え指示(処理部17から出力される後述する指示信号Sa,Sb)に従って接点32Ha,32Hb間を開閉することにより、信号出力部11の高電位側端子21Hと各プローブ12Hとの接続状態および非接続状態を切り替える。この場合、両図では、接点32Haを可動接点としているが、接点32Hbを可動接点としてもよい。また、各リレー22Lは、両図に示すように、信号出力部11の低電位側端子21Lに接続された接点32La(
「第2のリレーにおける他方の端子側の接点」の一例:可動接点)、プローブ12Lに接続された接点32Lb、および接点32Lcを備え、処理部17の切り替え指示(指示信号Sa,Sb)に従って接点32La,32Lb間を開閉することにより、信号出力部11の低電位側端子21Lと各プローブ12Lとの接続状態および非接続状態を切り替える。この場合、両図では、接点32Laを可動接点としているが、接点32Lbを可動接点としてもよい。なお、
図2および後述する
図4,5,7では、リレー22の等価的な接点のみを示し、接点を除く部分の図示を省略する。また、この接点に関して、上記のように「リレー22」という。
【0024】
測定部14は、処理部17の制御に従って測定用信号Smに基づいて被測定量(例えば、抵抗値Rm)を測定する。
【0025】
判定部15は、処理部17の制御に従い、検査の際(被測定量を測定する際)にプローブ12を接触させ
る回路基板100の導体パターン101とプローブ12との接触状態の良否を判定する。この場合、この検査装置1では、判定部15は、測定部14によって測定された被測定量としての抵抗値Rmに基づいて導体パターン101とプローブ12との接触状態の良否を判定する。
【0026】
操作部16は、各種の操作が可能に構成され、各操作に応じた操作信号Soを出力する(
図1参照)。
【0027】
処理部17は、操作部16から出力される操作信号Soに従って検査装置1を構成する各構成要素を制御する。具体的には、処理部17は、信号出力部11による測定用信号Smの出力を制御する。また、処理部17は、指示信号Sa,Sbを出力してスキャナ部13を構成する各リレー22による上記した接続状態および非接続状態の切り替えを制御する。また、処理部17は、測定部14を制御して、被測定量を測定させると共に、判定部15を制御して、回路基板100の各導体パターン101と各プローブ12との接触状態の良否を判定させる。
【0028】
また、処理部17は、
図3に示す診断処理50を実行して、導体パターン101に各プローブ12を接触させている状態において、判定部15による導体パターン10
1とプローブ12との接触状態の良否の判定結果に基づいて各リレー22の動作の良否を診断する。また、処理部17は、検査部として機能し、測定部14によって測定された被測定量に基づいて回路基板100を検査する。
【0029】
次に、検査装置1を用いて回路基板100を検査する方法、および検査装置1において実行される診断処理50について、図面を参照して説明する。
【0030】
まず、検査対象の回路基板100に形成されている導体パターン10
1の各被接触位置(プロービングポイント)に各プローブ12を接触(プロービング)させる。この場合、
図2に示すように、回路基板100には、例えば、3つの導体パターン101a〜101cが形成され、各導体パターン101a〜101cにそれぞれ2つの被接触位置が規定されているものとし、1つの導体パターン101の2つの被接触位置にプローブ12H,12Lを1つずつ接触させるものとする。
【0031】
次いで、操作部16を操作して検査の開始を指示する。この際に、操作部16が操作信号Soを出力し、処理部17が操作信号Soに従って検査処理を開始する。この検査処理では、処理部17は、最初に、スキャナ部13を構成する各リレー22の動作の良否を診断する診断処理50(
図3参照)を実行する。
【0032】
診断処理50では、処理部17は、まず、スキャナ部13の各リレー22に対して非接続状態への切り替え(つまり各リレー22のオフ状態)を指示する指示信号Sbを出力する(ステップ51)。
【0033】
続いて、処理部17は、各リレー22の中から、1つの導体パターン101(例えば、
図2に示す導体パターン101a)に接触させているプローブ12H,12L(同図に示すプローブ12Ha,12La)にそれぞれ接続されているリレー22H,22L(同図に示すリレー22Ha,22La)を選択する(ステップ52)。
【0034】
次いで、処理部17は、リレー22Ha,22Laの双方に対して接続状態への切り替え(つまり各リレー22のオン状態)を指示する指示信号Saを出力する(ステップ53)。
【0035】
続いて、処理部17は、信号出力部11に対して測定用信号Smの出力を指示し、これに応じて、信号出力部11が測定用信号Smを出力する(ステップ54)。
【0036】
次いで、処理部17は、測定部14に対して被測定量の測定を指示し、これに応じて、測定部14が、信号出力部11から出力される測定用信号Smとしての電流の電流値、およびリレー22Ha,22La間の電圧値に基づき、被測定量としてのリレー22Ha,22La間(具体的には、リレー22Haの接点32Haとリレー22Laの接点32Laとの間)の抵抗値Rmを測定する(ステップ55)。
【0037】
続いて、処理部17は、判定部15に対して導体パターン101aとプローブ12Ha,12Laとの接触状態の良否判定を指示し、これに応じて、判定部15が、測定部14によって測定された抵抗値Rmに基づいて接触状態の良否を判定する。この場合、判定部15は、抵抗値Rmが予め規定された規定値Rr以下のときには、接触状態が良好と判定し、抵抗値Rmが規定値Rrよりも大きいときには、接触状態が不良と判定する(ステップ56)。
【0038】
次いで、処理部17は、リレー22Ha,22Laの接続状態への切り替え動作(つまりリレー22Hのオン状態への切り替え動作。以下、この動作を「動作Aa」ともいう)が良好であるか否かを診断する(ステップ57)。この場合、上記したステップ56において判定部15によって接触状態が良好と判定されたときには、リレー22Ha,22Laおよびプローブ12Ha,12Laを介して導体パターン101aに測定用信号Smが流れている、つまり、
図2に破線で示すように、リレー22Ha,22Laがオン状態となっていると考えられる。したがって、処理部17は、上記したステップ56において判定部15によって接触状態が良好と判定されたときには、リレー22Ha,22Laの双方の動作Aaが良好であると診断する。
【0039】
一方、上記したステップ56において判定部15によって接触状態が不良と判定されたときには、リレー22Ha,22Laおよびプローブ12Ha,12Laを介して導体パターン101aに測定用信号Smが流れていない、つまり、リレー22Ha,22Laの少なくとも一方がオン状態となっていない(オフ状態のままとなっている)か、プローブ12Ha,12Laの少なくとも一方が導体パターン101aから離間していると考えられる。したがって、処理部17は、上記したステップ56において判定部15によって接触状態が不良と判定されたときには、リレー22Ha,22Laの少なくとも一方の動作Aaが不良の可能性があると診断する。なお、上記したステップ52〜ステップ57が第1工程に相当する。
【0040】
続いて、処理部17は、全てのリレー22の動作Aaの良否診断を行ったか否かを判別する(ステップ58)。この場合、この時点では、全てのリレー22の動作Aaの良否診断が終了していないため、処理部17は、上記したステップ52を実行して、次の一対のリレー22H,22L(例えば、
図2に示す導体パターン101bに接触させているプローブ12Hb,12Lbに接続されているリレー22Hb,22Lb)を選択し、次いで上記したステップ53〜ステップ58を実行する。
【0041】
続いて、処理部17は、全てのリレー22の動作Aaの良否診断が終了するまで上記したステップ52〜ステップ58を繰り返して実行する。
【0042】
次いで、処理部17は、ステップ58において、全てのリレー22の動作Aaの良否診断を行ったと判別したときには、良否診断が終了した各リレー22の中に一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したものが存在するか否かを判別する(ステップ59)。
【0043】
この場合、処理部17は、ステップ59において、一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したものが存在しないと判別したときには、診断結果(上記したステップ57における診断結果)を図外の表示部に表示させて(ステップ68)、診断処理50を終了する。
【0044】
一方、処理部17は、ステップ59において、一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したもの(例えば、リレー22Ha,22La)が存在すると判別したときには、
図4に実線で示すように、リレー22Ha,22La(対象のリレー22)の双方に対して指示信号Saを出力して対象のリレー22をオン状態とさせると共に、リレー22Ha,22La以外のリレー22(対象外のリレー22)に対して指示信号Sbを出力して対象外のリレー22をオフ状態とさせる(ステップ60)。
【0045】
続いて、処理部17は、リレー22Ha,22Laのいずれか一方(例えば、リレー22Ha)に対して指示信号Sbを出力する(ステップ61)。次いで、処理部17は、信号出力部11に対する測定用信号Smの出力の指示、測定部14に対する被測定量(抵抗値Rm)の測定の指示、および判定部15に対する接触状態の良否判定の指示を行う(ステップ62)。
【0046】
続いて、処理部17は、リレー22Ha(一方のリレー22)の非接続状態への切り替え動作(つまりリレー22Hのオフ状態への切り替え動作。以下、この動作を「動作Ab」ともいう)が良好であるか否かを診断する(ステップ63)。この場合、上記したステップ62において判定部15によって接触状態が不良と判定されたときには、リレー22Ha,22Laおよびプローブ12Ha,12Laを介して導体パターン101aに測定用信号Smが流れていない、つまり、
図4に破線で示すように、リレー22Haが指示信号Sbに従ってオン状態からオフ状態に切り替わったと考えられる。したがって、処理部17は、上記したステップ62において判定部15によって接触状態が不良と判定されたときには、リレー22Haの動作Abが良好であると診断する。
【0047】
一方、上記したステップ62において判定部15によって接触状態が良好と判定されたときには、リレー22Ha,22Laおよびプローブ12Ha,12Laを介して導体パターン101aに測定用信号Smが流れている、つまりリレー22Haが指示信号Sbに従ってオン状態からオフ状態に切り替わらずにオン状態のままとなっていると考えられる。したがって、処理部17は、上記したステップ62において判定部15によって接触状態が良好と判定されたときには、リレー22Haの動作Abが不良であると診断する。
【0048】
次いで、処理部17は、リレー22H,22Lの双方に対して指示信号Saを出力してオン状態とさせる(ステップ64)。続いて、処理部17は、リレー22Ha,22Laの他方(この例では、リレー22La)に対して指示信号Sbを出力する(ステップ65)。次いで、処理部17は、信号出力部11に対する測定用信号Smの出力の指示、測定部14に対する被測定量(抵抗値Rm)の測定の指示、および判定部15に対する接触状態の良否判定の指示を行う(ステップ66)。
【0049】
続いて、処理部17は、上記したステップ63と同様の診断方法で、リレー22La(他方のリレー22)の動作Abが良好であるか否かを診断する(ステップ67)。
【0050】
次いで、処理部17は、一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したものが他に存在するときには、そのリレー22H,22Lを対象として上記したステップ60〜ステップ67を実行する。なお、上記したステップ59〜ステップ67が第2工程に相当する。続いて、処理部17は、診断結果(上記したステップ63,67における診断結果)を図外の表示部に表示させて(ステップ68)、診断処理50を終了する。
【0051】
次いで、処理部17は、上記した診断処理50において、スキャナ部13を構成する全てのリレー22の動作Aa,Abが良好と診断し、かつ判定部15によって全てのプローブ12と導体パターン101との接触状態が良好と判定されたときには、回路基板100に対する検査(例えば、回路基板100の各導体パターン101間の絶縁検査)を開始する。この検査では、処理部17は、絶縁検査の対象とする2つの導体パターン101として、例えば、導体パターン101a,101bを選択する。次いで、処理部17は、全てのリレー22に対して、指示信号Sbを出力してオフ状態とさせる。続いて、処理部17は、導体パターン101aに接触しているプローブ12Haに接続されているリレー22Ha、および導体パターン101bに接触しているプローブ12Lbに接続されているリレー22Lbに対して指示信号Saを出力して各リレー22Ha,22Lbをオン状態とさせる。
【0052】
次いで、処理部17は、信号出力部11に測定用信号Smを出力させ、続いて、測定部14に被測定量としてのリレー22Ha,22Lb間(導体パターン101a,101b間)の抵抗値Rmを測定させる。次いで、処理部17は、抵抗値Rmと予め規定された規定値とを比較し、抵抗値Rmが規定値以上のときには、導体パターン101a,101b間の絶縁状態が良好と判定し、抵抗値Rmが規定値未満のときには、導体パターン101a,101b間の絶縁状態が不良と判定する。続いて、処理部17は、絶縁検査の対象とする2つの導体パターン101の組み合わせを変更して選択し、上記した手順で各導体パターン101間の絶縁検査を実行する。次いで、処理部17は、全ての組み合わせについての各導体パターン101間の絶縁検査が終了したときには、検査結果を図外の表示に表示させて検査処理を終了する。
【0053】
このように、この検査装置1では、導体パターン101にプローブ12を接触させている状態において、処理部17が判定部15による導体パターン101とプローブ12との接触状態の良否の判定結果に基づいて各リレー22の動作の良否を診断する。このため、この検査装置1によれば、従来の構成とは異なり、リレー22の動作の良否を診断する際の診断用基板への交換が不要となるため、診断処理を容易に自動化することができる。また、この検査装置1によれば、診断用基板への交換が不要となるため、交換の際の接続ミス(人為的なミス)が排除される結果、その分、診断精度を十分に向上させることができる。また、この検査装置1によれば、従来の構成とは異なり、診断を行うためのフィルタ部等をリレー22に接続する必要がないため、検査装置
1の複雑化や、フィルタ部を接続することによって生じる測定用信号Smの帯域や大きさに対する制限による測定機能への影響を確実に回避することができる。
【0054】
また、この検査装置1によれば、処理部17が、第2工程において、リレー22H,22Lの双方についての動作Abの良否を診断することにより、リレー22H,22Lのいずれか一方のみについての動作Abの良否を診断する構成と比較して、各リレー22の動作Abの良否をより詳細に診断することができる。
【0055】
また、この検査装置1によれば
、処理部17
が、全てのリレー22の動作が良好と診断
したときに
測定部14に対して各導体パターン101のうちの1つと各導体パターン101のうちの他の1つとの間についての
抵抗値の測定
指示をすることにより、リレー22の動作が不良であるにも拘わらず測定が行われて、測定値が不正確となる事態を確実に防止することができる。
【0056】
次に、
検査装置の他の一例
である図1に示す検査装置2の構成について説明する。なお、以下の説明において、上記した検査装置1と同様の構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。この検査装置2は、上記した信号出力部11、プローブ12、測定部14、判定部15、操作部16および処理部17を備えると共に、上記したスキャナ部13に代えてスキャナ部13A(
図5参照)を備えて構成されている
。
【0057】
スキャナ部13は、
図5に示すように、上記したリレー22Ha〜22Hc,22La〜22Lcに加えて、補助リレー23Ha〜23Hc(第1の補助リレーに相当する)、補助リレー23La〜23Lc(第2の補助リレーに相当する)、抵抗24Ha〜24Hc(第1の抵抗に相当する)および抵抗24La〜24Lc(第2の抵抗に相当する)を備えて構成されている。なお、以下の説明において、補助リレー23Ha〜23Hcを区別しないときには「補助リレー23H」ともいい、補助リレー23La〜23Lcを区別しないときには「補助リレー23L」ともいう。また、抵抗24Ha〜24Hcを区別しないときには「抵抗24H」ともいい、抵抗24La〜24Lcを区別しないときには「抵抗24L」ともいう。さらに、補助リレー23H,23Lを区別しないときには「補助リレー23」ともいい、抵抗24H,24Lを区別しないときには「抵抗24」ともいう。
【0058】
この場合、補助リレー23Ha〜23Hc,23La〜23Lcは、一例として、フォトMOSリレーやアナログスイッチ等の半導体リレーで構成されている。また、補助リレー23Hおよび抵抗24Hは、
図5に示すように、直列接続された状態でリレー22Hに並列接続されている。つまり、補助リレー23Hおよび抵抗24Hの直列回路が、リレー22Hに並列接続されている。また、補助リレー23Hは、同図に示すように、リレー22Hの接点32Ha側に接続された接点33Ha(可動接点)、抵抗24Hを介してリレー22Hの接点32Hb側に接続された接点33Hb、および接点33Hcを備え、処理部17の切り替え指示(処理部17から出力される後述する指示信号Sc,Sd)に従って接点33Ha,33Hb間を開閉することによってオン状態およびオフ状態を切り替える。この場合、同図では、抵抗24Hを接点33Hb側(プローブ12H側)に接続しているが、抵抗24Hを接点33Ha側(信号出力部11側)に接続してもよい。
【0059】
また、補助リレー23Lおよび抵抗24Lは、
図5に示すように、直列接続された状態でリレー22Lに並列接続されている。つまり、補助リレー23Lおよび抵抗24Lの直列回路が、リレー22Lに並列接続されている。また、補助リレー23Lは、同図に示すように、リレー22Lの接点32La側に接続された接点33La(可動接点)、抵抗24Lを介してリレー22Lの接点32Lb側に接続された接点33Lb、および接点33Lcを備え、処理部17の切り替え指示(指示信号Sc,Sd)に従って接点33Ha,33Hb間を開閉することによってオン状態およびオフ状態を切り替える。この場合、同図では、抵抗24Lを接点33Lb側(プローブ12L側)に接続しているが、抵抗24Lを接点33La側(信号出力部11側)に接続してもよい。なお、
図5および後述する
図7では、補助リレー23の等価的な接点のみを示し、接点を除く部分の図示を省略する。また、この接点に関して、上記のように「補助リレー23」という。
【0060】
また、抵抗24Ha〜24Hcの抵抗値は同じ抵抗値(
「第1の抵抗値」の一例:以下「抵抗値R1」ともいう)に規定されている。また、抵抗24La〜24Lcの抵抗値(
「第2の抵抗値」の一例:以下「抵抗値R2」ともいう)は同じ抵抗値で、かつ上記した抵抗値R1とは異なる抵抗値に規定されている。また、抵抗値R1,R2は、上記した規定値Rr(判定部15が接触状態の良否を判定する際に抵抗値Rmと比較する抵抗値)よりも大きい値にそれぞれ規定されている。一例として、規定値Rrが10Ω程度のときには、抵抗値R1が50Ω程度(規定値Rrの5倍程度)に規定され、抵抗値R2が抵抗値R1よりも大きい値の1000Ω程度(抵抗値R1の20倍程度)に規定されている。
【0061】
また、この検査装置2では、処理部17が、スキャナ部13を構成する各補助リレー23に指示信号Sc,Sdを出力して、各補助リレー23によるオン状態およびオフ状態の切り替えを制御する。
【0062】
この検査装置2では、処理部17が実行した上記した診断処理50に代えて、
図6に示す診断処理70を実行する。この診断処理70では、処理部17は、まず、スキャナ部13Aの各リレー22に対してオフ状態への切り替えを指示する指示信号Sbを出力すると共に、スキャナ部13Aの各補助リレー23に対してオフ状態への切り替えを指示する指示信号Sdを出力する(ステップ71)。
【0063】
続いて、処理部17は、各リレー22の中から、1つの導体パターン101(例えば、
図5に示す導体パターン101a)に接触させているプローブ12H,12L(同図に示すプローブ12Ha,12La)にそれぞれ接続されているリレー22H,22L(同図に示すリレー22Ha,22La)を選択し(ステップ72)、次いで、リレー22Ha,22Laの双方に対してオン状態への切り替えを指示する指示信号Saを出力する(ステップ73)。
【0064】
続いて、処理部17は、信号出力部11に対して測定用信号Smの出力を指示し(ステップ74)、次いで、測定部14に対して被測定量としてのリレー22Ha,22La間(具体的には、リレー22Haの接点32Haとリレー22Laの接点32Laとの間)の抵抗値Rmの測定を指示する(ステップ75)。続いて、処理部17は、判定部15に対して導体パターン101aとプローブ12Ha,12Laとの接触状態の良否判定を指示する(ステップ76)。
【0065】
次いで、処理部17は、判定部15による接触状態の良否判定の結果に基づいてリレー22Ha,22Laの動作Aaが良好であるか否かを診断する(ステップ77)。この場合、処理部17は、診断処理50と同様にして、判定部15によって接触状態が良好と判定されたときには、リレー22Ha,22Laの双方の動作Aaが良好であると診断し、判定部15によって接触状態が不良と判定されたときには、リレー22Ha,22Laの少なくとも一方の動作Aaが不良の可能性があると診断する。なお、上記したステップ72〜ステップ77がA工程に相当する。
【0066】
続いて、処理部17は、全てのリレー22の動作Aaの良否診断を行ったか否かを判別し(ステップ78)、動作Aaの良否診断を行っていないリレー22が存在するときには、上記したステップ72〜ステップ78を繰り返して実行する。次いで、処理部17は、ステップ78において、全てのリレー22の動作Aaの良否診断を行ったと判別したときには、良否診断が終了した各リレー22の中に一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したものが存在するか否かを判別する(ステップ79)。この場合、処理部17は、一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したものが存在しないと判別したときには、診断結果を表示部に表示させて(ステップ84)、診断処理50を終了する。
【0067】
一方、処理部17は、ステップ79において、一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したもの(例えば、リレー22Ha,22La)が存在すると判別したときには、
図7に実線で示すように、リレー22Ha,22La(対象のリレー22)の双方に対して指示信号Saを出力してオン状態とさせると共に、リレー22Ha,22Laに接続されている補助リレー23Ha,23La(対象の補助リレー23)の双方に対して指示信号Scを出力してオン状態とさせる。また、リレー22Ha,22La以外のリレー22(対象外のリレー22)に対して指示信号Sbを出力してオフ状態とさせると共に、補助リレー23Ha,23La以外の補助リレー23(対象外の補助リレー23)に対して指示信号Sdを出力してオフ状態とさせる(ステップ80)。
【0068】
続いて、処理部17は、リレー22Ha,22Laの双方に対して指示信号Sbを出力する(ステップ81)。次いで、処理部17は、信号出力部11に対する測定用信号Smの出力の指示、および測定部14に対する被測定量(抵抗値Rm)の測定の指示を行う(ステップ82)。
【0069】
続いて、処理部17は、リレー22Ha,22La(対象のリレー22)の動作Abの良否を診断する(ステップ83)。この場合、処理部17は、上記したステップ82において判定部15によって測定された抵抗値Rmと抵抗24Haの抵抗値R1および抵抗24Laの抵抗値R2とに基づいてリレー22Ha,22Laの動作Abの良否を診断する。
【0070】
この場合、
図7に破線で示すように、リレー22Ha,22Laの双方が指示信号Sbに従ってオン状態からオフ状態に切り替わったとき、つまり、リレー22Ha,22Laの双方の動作Abが良好のときには、リレー22Ha,22La間の抵抗値Rmが、抵抗24Haの抵抗値R1(50Ω)、および抵抗24Laの抵抗値R2(1000Ω)の合成抵抗値である1050Ωに近い値となる。なお、リレー22、補助リレー23および各導体パターン101の抵抗値が十分に小さい値(0Ωに近い値)であるものとする。したがって、処理部17は、抵抗値Rmが、1050Ωに近いときには、リレー22Ha,22Laの双方の動作Abが良好と診断する。
【0071】
また、リレー22Haが指示信号Sbに従ってオフ状態に切り替わり、リレー22Laがオフ状態に切り替わらないとき、つまり、リレー22Haの動作Abが良好で、リレー22Laの動作Abが不良のときには、リレー22Ha,22La間の抵抗値Rmが、抵抗24Haの抵抗値R1(50Ω)に近い値となる。したがって、処理部17は、抵抗値Rmが50Ωに近いときには、リレー22Haの動作Abが良好で、リレー22Laの動作Abが不良と診断する。
【0072】
また、リレー22Haがオフ状態に切り替わらず、リレー22Laが指示信号Sbに従ってオン状態に切り替わったとき、つまり、リレー22Haの動作Abが不良で、リレー22Laの動作Abが良好のときには、リレー22Ha,22La間の抵抗値Rmが、抵抗24Laの抵抗値R2(1000Ω)に近い値となる。したがって、処理部17は、抵抗値Rmが、1000Ωに近いのときには、リレー22Haの動作Abが不良で、リレー22Laの動作Abが良好と診断する。
【0073】
また、リレー22Ha,22Laの双方がオフ状態に切り替わらないとき、つまり、リレー22Ha,22Laの双方の動作Abが不良のときには、リレー22Ha,22La間の抵抗値Rmが、0Ωに近い値となる。したがって、処理部17は、抵抗値Rmが、0Ωに近いときには、リレー22Ha,22Laの双方の動作Abが不良と診断する。
【0074】
次いで、処理部17は、一対のリレー22H,22Lの双方の動作Aaが良好と診断したものが他に存在するときには、そのリレー22H,22Lを対象として上記したステップ80〜ステップ83を実行する。なお、上記したステップ79〜ステップ83がB工程に相当する。続いて、処理部17は、診断結果(上記したステップ83における診断結果)を図外の表示部に表示させて(ステップ84)、診断処理70を終了する。上記したように、この検査装置2では、リレー22H,22Lの双方の動作Abが良好な状態、リレー22Hの動作Abが良好でリレー22Lの動作Abが不良な状態、リレー22Hの動作Abが不良でリレー22Lの動作Abが良好な状態、およびリレー22H,22Lの双方の動作Abが不良な状態のいずれの状態であるかを抵抗値Rmと抵抗値R1,R2とを比較することで特定することができる。つまり、この検査装置2によれば、一対のリレー22H,22Lの動作Abの良否をB工程において一度に診断することが可能となっている。
【0075】
また、この検査装置2においても、処理部17は、診断処理70において、スキャナ部13Aを構成する全てのリレー22の動作Aa,Abが良好と診断し、かつ判定部15によって全てのプローブ12と導体パターン101との接触状態が良好と判定されたときに、回路基板100に対する検査を開始する。
【0076】
このように、この検査装置2では、導体パターン101にプローブ12を接触させている状態において、処理部17が判定部15による導体パターン101とプローブ12との接触状態の良否の判定結果に基づいて各リレー22の動作の良否を診断する。このため、この検査装置2によれば、従来の構成とは異なり、リレー22の動作の良否を診断する際の診断用基板への交換が不要となるため、診断処理を容易に自動化することができる。また、この検査装置2によれば、診断用基板への交換が不要となるため、交換の際の接続ミス(人為的なミス)が排除される結果、その分、診断精度を十分に向上させることができる。また、この検査装置2によれば、従来の構成とは異なり、診断を行うためのフィルタ部等をリレー22に接続する必要がないため、検査装置
2の複雑化や、フィルタ部を接続することによって生じる測定用信号Smの帯域や大きさに対する制限による測定機能への影響を確実に回避することができる。
【0077】
また、この検査装置2では、抵抗24と直列接続された状態でリレー22に並列接続された補助リレー23を備え、処理部17が、B工程において、測定部14によって測定された被測定量としての抵抗値Rmと抵抗24Hの抵抗値R1および抵抗24Lの抵抗値R2とに基づいてリレー22の動作Abの良否を診断する。また、この検査装置2では、抵抗値R1と抵抗値R2とが異なる値に規定されている。このため、この検査装置2によれば、リレー22H,22Lの双方の動作Abが良好な状態、リレー22Hの動作Abが良好でリレー22Lの動作Abが不良な状態、リレー22Hの動作Abが不良でリレー22Lの動作Abが良好な状態、およびリレー22H,22Lの双方の動作Abが不良な状態のいずれの状態であるかを抵抗値Rmと抵抗値R1,R2とを比較することで特定することができる。つまり、この検査装置2によれば、一対のリレー22H,22Lの動作Abの良否をB工程において一度に診断することができる。このため、この検査装置2によれば、リレー22Hの動作Abの良否、およびリレー22Lの動作Abの良否を別々に診断する構成と比較して、診断処理の効率を十分に向上させることができる。
【0078】
また、この検査装置2では、判定部15がリレー22H,22Lの双方に対して接続状態への切り替え指示がされた状態において測定部14によって測定された抵抗値Rmが規定値Rr以下のときに接触状態が良好と判定し、抵抗24Hの抵抗値R1および抵抗24Lの抵抗値R2が規定値Rrよりも大きい値にそれぞれ規定されている。この場合、B工程において、リレー22H,22Lの双方の動作Abが不良のときには、判定部15によって接触状態が良好と判定されるのと同程度の(つまり規定値Rr以下の)抵抗値Rmが測定部14によって測定され、リレー22H,22Lの一方の動作Abだけが不良のときには、抵抗値R1または抵抗値R2に近い抵抗値Rmが測定部14によって測定され、リレー22H,22Lの双方の動作Abが良好のときには、抵抗値R1および抵抗値R2の合成抵抗値に近い抵抗値Rmが測定部14によって測定される。このため、この検査装置2によれば、抵抗値R1,R2を規定値Rrよりも大きい値にそれぞれ規定したことにより、測定部14によって測定される抵抗値Rmを、リレー22H,22Lの動作Abの良否のパターン(双方の動作Abが不良、一方の動作Abだけが不良、および双方の動作Abが良好の各パターン)毎に明確に異ならせることができるため、B工程におけるリレー22H,22Lの動作Abの良否を正確に診断することができる。
【0079】
また、この検査装置2においても
、処理部17
が、全てのリレー22の動作が良好と診断
したときに
測定部14に対して各導体パターン101のうちの1つと各導体パターン101のうちの他の1つとの間についての
抵抗値の測定
指示をすることにより、リレー22の動作が不良であるにも拘わらず測定が行われて、測定値が不正確となる事態を確実に防止することができる。
【0080】
なお、
検査装置は、上記した構成に限定されない。例えば、上記の検査装置1では、第2工程においてリレー22H,22Lの双方についての動作Abの良否を診断しているが、第2工程においてリレー22H,22Lのいずれか一方のみについての動作Abの良否を診断する構成を採用することもできる。具体的には、例えば、上記した診断処理50のステップ63において一方のリレー22の動作Abが不良と診断したときに、ステップ64〜ステップ67を実行することなくステップ68を実行して診断処理50を終了する構成を採用することができる。
【0083】
また、3つのリレー22Hおよび3つのリレー22Lを診断対象として有するスキャナ部13,13Aを備えた
検査装置に適用した例について上記したが、リレー22H,22Lの数は、3つに限定されず、リレー22H,22Lをそれぞ
れ2つ、または、4つ以上有するスキャナ部を備えた
検査装置に適用することができる。
【0084】
また、リレー22をメカニカルリレーで構成し、補助リレー23を半導体リレーで構成した例について上記したが、リレー22を半導体リレーで構成したり、補助リレー23をメカニカルリレーで構成したり、両者をメカニカルリレーまたは半導体リレーで構成することもできる。