特許第6961410号(P6961410)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961410
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】建物ユニットの吊持用補助具
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
   E04B1/348 X
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-139924(P2017-139924)
(22)【出願日】2017年7月19日
(65)【公開番号】特開2019-19586(P2019-19586A)
(43)【公開日】2019年2月7日
【審査請求日】2020年6月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】502157095
【氏名又は名称】株式会社サトコウ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 憲二
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−121064(JP,U)
【文献】 実開平05−010619(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0332813(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/348
E04G 21/14
B66C 1/00
B66C 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床梁及び天井梁を有する建物ユニットに適用される吊持用補助具であって、
前記建物ユニットの床梁及び天井梁に解除可能に固定される、穴を有する板体と、
前記板体に部分的に相対する、2つの穴を有する板片であって前記2つの穴のうちの一方の穴は玉掛け用具の挿通を許し、また、他方の穴は前記板体の穴に相対する板片と、
前記板体の穴と前記板片の他方の穴に通された棒状体とを備える、吊持用補助具。
【請求項2】
前記棒状体はボルト及びナットの組立体からなり、
前記板片の他方の穴は、前記ボルト及びナットの組立体の挿通及び前記ボルトの軸部の挿通をそれぞれ許す大径部及び該大径部に連なる小径部からなる、請求項1に記載の吊持用補助具。
【請求項3】
前記棒状体はボルト及びナットの組立体からなり、
前記板体の穴は、前記ボルト及びナットの組立体の挿通及び前記ボルトの軸部の挿通をそれぞれ許す大径部及び該大径部に連なる小径部からなる、請求項1に記載の吊持用補助具。
【請求項4】
前記板片はその2つの穴間に設けられこれらの穴の一方から他方へ向けて伸びる長穴を有し、
前記長穴はボルト及びナットの組立体の挿通を許す、請求項1に記載の吊持用補助具。
【請求項5】
床梁及び天井梁を有する建物ユニットに適用される吊持用補助具であって、
前記建物ユニットの床梁及び天井梁に解除可能に固定される板体と、
玉掛け用具が掛けられる、前記板体に固定された棒状体とを備える、吊持用補助具。
【請求項6】
前記棒状体は頭付きピン又はボルトからなる、請求項5に記載の吊持用補助具。
【請求項7】
床梁及び天井梁を有する建物ユニットに適用される吊持用補助具であって、
前記建物ユニットの床梁及び天井梁に解除可能に固定される板体と、
前記板体に固定された棒状体と、
玉掛け用具の挿通を許す穴と前記棒状体の挿通を許す穴とを有する板片とを備える、吊持用補助具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の構成単位として製造され居室を規定する建物ユニットに適用される吊持用補助具、より詳細には、建物を構築するために行われる建物ユニットの構築現場への搬入及び構築現場での組立の各作業において必要な建物ユニットの吊持に用いられる吊持用補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
建物ユニットは鉄骨からなる複数の柱及び複数の梁(床梁及び天井梁)を含む骨組みと、骨組みに施された内装及び外装とを備え、共同住宅やホテル、学校のような複数階建ての建物の構成単位として工場で生産され、構築現場に搬入され、設置される。建物ユニットは、搬入及び設置に際して、クレーンを用いて吊持される。従来、クレーンによる吊持のために、建物ユニットを構成する天井梁に玉掛け用具の一つであるスリングが引掛けられる複数のアイボルトが取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−200498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、建物ユニットを吊持したとき、建物ユニットの全重量を担う天井梁に生じる撓みのために天井梁と内壁のような内装との接続部に剥離や断裂が生じることがある。本発明の目的は、吊持される建物ユニットの天井梁と内装との間の剥離や断裂の発生の防止に寄与する吊持用補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は床梁及び天井梁を有する建物ユニットに適用される吊持用補助具に係り、その一の実施の形態において、前記吊持用補助具は、前記建物ユニットの天井梁及び床梁に解除可能に固定される板体であって穴を有する板体と、該板体に部分的に相対する板片であって2つの穴を有し、前記2つの穴のうちの一方の穴は玉掛け用具の挿通を許し、また、他方の穴は前記板体の穴に相対する板片と、前記板体の穴と前記板片の他方の穴に通された棒状体とを備える。
【0006】
前記吊持用補助具は、建物ユニットの吊持に際して、その複数個が用いられる。各吊持用補助具はその板体において例えばボルト及び該ボルトに螺合されたナットからなるボルト及びナットの組立体を固定手段として建物ユニットの床梁及び天井梁に固定される。建物ユニットは、前記玉掛け用具が通される前記一方の穴を有する前記板片を介して吊持される。このとき、複数の吊持用補助具が担う建物ユニットの全重量に相当する負荷が、各吊持用補助具の板片から前記棒状体を介して前記板体に伝達され、さらに前記板体を介して建物ユニットの床梁及び天井梁の双方に伝達され、これらに分散される。これにより、建物ユニットの全重量を天井梁のみが負担する場合と比べて、天井梁が負担する負荷と該負荷を受けて前記天井梁に生じる撓みの程度が低減される。このことから、前記吊持用補助具は、建物ユニットの吊持の際における天井梁と内装との間の相互剥離や断裂の発生の防止に寄与する。
【0007】
前記棒状体はボルト及びナットの組立体からなるものとすることができる。ここにおいて、前記板片の他方の穴は、前記ボルト及びナットの組立体の挿通及び前記ボルトの軸部の挿通をそれぞれ許す大径部及び該大径部に連なる小径部からなる。あるいは、これに代えて、前記板体の穴が、前記ボルト及びナットの組立体の挿通及び前記ボルトの軸部の挿通をそれぞれ許す大径部及び該大径部に連なる小径部からなるものとすることができる。
【0008】
前記板片はその2つの穴間に設けられこれらの穴の一方から他方へ向けて伸びる長穴を有し、前記長穴はボルト及びナットの組立体の挿通を許すものとすることができる。
【0009】
また、本発明の他の実施の形態に係る吊持用補助具は、建物ユニットの床梁及び天井梁に解除可能に固定される板体と、玉掛け用具が掛けられる、前記板体に固定された頭付きピン、ボルト等からなる棒状体とを備える。
【0010】
前記他の実施の形態にあっては、前記一の実施の形態におけると同様、吊持用補助具がその板体において例えばボルト及びナットの組立体を固定手段として建物ユニットの床梁及び天井梁に固定される。建物ユニットは、前記吊持用補助具の棒状体に玉掛け用具を掛けることにより吊持される。このとき、前記吊持用補助具が担う建物ユニットの重量の全部又は一部に相当する負荷が、前記吊持用補助具の棒状体を介して前記板体に伝達され、さらに前記板体を介して建物ユニットの床梁及び天井梁の双方に伝達され、これらに分散される。これにより、建物ユニットの全重量を天井梁のみが負担する場合と比べて、天井梁が負担する負荷と該負荷を受けて前記天井梁に生じる撓みの程度が低減される。このことから、前記吊持用補助具は、建物ユニットの吊持の際における天井梁と内装との間の相互剥離や断裂の発生の防止に寄与する。
【0011】
さらに他の実施の形態に係る吊持用補助具は、前記建物ユニットの床梁及び天井梁に解除可能に固定される板体と、前記板体に固定された棒状体と、玉掛け用具の挿通を許す穴(一方の穴)と前記棒状体の挿通を許す穴(他方の穴)とを有する板片を備える。これによれば、前記板片の一方の穴と他方の穴とにそれぞれ前記玉掛け用具と前記棒状体とが通され、建物ユニットは、前記一の例におけると同様に、前記板片を介して吊持される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】複数の吊持用補助具を介して吊持されている状態にある、外壁を省略して示す建物ユニットの正面図である。
図2図1に示す建物ユニットの側面図である。
図3図1に示す建物ユニットに固定された状態にある吊持用補助具を構成する板体及び棒状体の正面図である。
図4図3に示す板体及び棒状体の側面図である。
図5】吊持用補助具の板片の正面図である。
図6図5に示す板片の側面図である。
図7】他の例に係る板体の正面図である。
図8】他の例に係る板片の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図2を参照すると、本発明に係る複数(図示の例においては4つ)の吊持用補助具10が適用された建物ユニット12が、玉掛け用具である複数のスリング14、矩形状を呈する吊り天秤16及び複数のシャックル18を介して、クレーン(図示せず)により吊持された状態におかれている。
【0014】
図示の建物ユニット12は全体に直方体の立体形状を呈し、建物ユニット12の平面形状である矩形の四隅に配置され上下方向へ伸びる四つの柱20と、四つの柱20にこれらの下端部及び上端部においてそれぞれ接続され前記矩形の四辺に沿って伸びる複数の横材からなる床梁22及び複数の横材からなる天井梁24を有する。図示の例において、床梁22を構成する前記横材及び天井梁24を構成する前記横材は、それぞれ、溝形鋼からなる。図示の例においては、床梁22を構成する前記溝形鋼及び天井梁24を構成する前記溝形鋼が、それぞれ、前記矩形の外側及び内側に向けて開放している。
【0015】
図示の建物ユニット12は、また、床梁22及び天井梁24間に配置されかつこれらに接続された複数の間柱26を備える。図示の例において、複数の間柱26は建物ユニット12の平面形状である前記矩形の二つの長辺の側のそれぞれに位置する。さらに、建物ユニット12内、すなわち柱20、床梁22及び天井梁24が規定する空間内及び空間外に、それぞれ、内装を構成する内壁28及び外装を構成する外壁(図示せず)が配置され、内壁28は床梁22及び天井梁24に接合されている。
【0016】
4つの吊持用補助具10は、それぞれ、建物ユニット12の平面形状である前記矩形の四隅の近傍に配置されている。各吊持用補助具10は、板体30と、棒状体32と、板片34とを備える。
【0017】
図3及び図4に示すように、吊持用補助具10の板体30は好ましくは細長い鋼板からなる。板体30は、棒状体32の挿通を許す直径を有する穴44を備える。穴44は、図示の例にあっては、棒状体32を構成する後記ボルト32aの軸部よりわずかに大きい直径を有する丸穴からなる。板体30は、建物ユニット12の平面形状である前記矩形の外側すなわち建物ユニット12の外部の側に配置され、その互いに相対する一端部30a及び他端部30bにおいて、それぞれ、床梁22及び天井梁24に解除可能に固定され、上下方向へ伸びている。穴44は板体30の他端部(上端部)に設けられている。
【0018】
図示の例にあっては、床梁22を構成する前記横材である溝形鋼内に該溝形鋼に直交するプレート36が配置されかつ前記溝型鋼に溶接されている。他方、板体30の一端部(下端部)30aにはこれに直交するプレート38が溶接されている。
【0019】
板体30のプレート38は床梁22の前記溝形鋼内に挿入され該溝形鋼内のプレート36に接している。板体30は前記溝形鋼の開放面に接する状態におかれ、両プレート36、38を貫通する一対のボルト及び両ボルトにそれぞれ螺合された一対のナットからなる一対のボルト及びナットの組立体40により、床梁22に締結されている。
【0020】
また、板体30は、その他端部(上端部)30bにおいて、天井梁24を構成する前記横材である溝形鋼に接する状態におかれ、1つのボルト及びナットの組立体42により天井梁24に締結されている。吊持用補助具10は、床梁22及び天井梁24への板体30の締結より、床梁22及び天井梁24に解除可能に固定されている。
【0021】
板片34は、図5及び図6に示すように、板体30より長さが短くまた幅の広い細長い鋼板からなる。板片34は、板体30の長手方向(上下方向)へ伸びかつ板体30の他端部(上端部)30b(図3)に対して部分的に相対している。より詳細には、板片34の一部が板体30の他端部(上端部)30bに相対し、残りの一部が板片34の他端部(上端部)30bの上方へ伸びている。
【0022】
板片34は、その長手方向(上下方向)に互いに間隔をおいて設けられた2つの穴48、50を有する。2つの穴48、50のうちの一方の穴48は玉掛け用具であるシャックル18(図6)の挿通、より詳細にはシャックル18のピン18aの挿通を許す。また、板片34の他方の穴50は板体の穴44に相対し、棒状体32の挿通を許す。
【0023】
板片34の他方の穴50は、これを板体30の穴44と同径の丸穴(図示せず)、すなわち棒状体32を構成する後記ボルト32aの軸部よりわずかに大きい直径を有する丸穴からなるものとし、あるいは、図示の例におけるように、大径部50a及びこれに連なる長円形状の小径部50bからなるものとすることができる。図5で見て、大径部50aは小径部50bの上方に位置し、小径部50bは大径部50aから下方に向けて伸びている。
【0024】
大径部50aは棒状体32を構成する前記ボルト及びナットの組立体の挿通を許す大きさ、すなわち前記ボルト及びナットの組立体のボルト32aの頭部及びナット32bよりもわずかに大きい直径を有する。他方、小径部50bは、ボルト32aの軸部よりわずかに大きい幅寸法及び直径を有する。
【0025】
板片34は、さらに好ましくは、その2つの穴48、50間に設けられ穴48、50の一方から他方に向けて、図5で見て上下方向へ伸びる長穴52を有する。長穴52は、板片34を建物ユニット12の天井梁24に締結するボルト及びナットの組立体42の挿通を許す。これによれば、板片34を板体30上に部分的に重ね合わせた状態におくことができる。
【0026】
図示の例において、吊持用補助具10の棒状体32はボルト及びナットの組立体、すなわちボルト32a及び該ボルトに螺合されたナット32bからなる。ボルト32aは、その軸部において、建物ユニット12の内部の側から外部の側に向けて板体30の穴44及び板片34の他方の穴50に通され、板体30及び板片34にこれらと直交するように保持されている。ナット32bは建物ユニット12の外部の側においてボルト32aの軸に螺合され、板片34に相対している。棒状体32を構成する前記ボルト及びナットの組立体におけるボルト32aは、これをピンボルトからなるものとすることができる。
【0027】
建物ユニット12の吊持に際して、その一方の穴48にシャックル18が通された板片34を介して引き上げられる。引き上げの当初、板片34は、板片34の長穴52に通されたボルト及びナットの組立体42と板体30の穴44及び板片34の穴50の大径部50aに通された棒状体32とに対して、上昇する。上昇に伴い、相対的に、ボルト及びナットの組立体42が板片34の長穴52の上端から下端へと移動し、また、棒状体32がそのボルト32aの軸部において穴50の大径部50aから小径部50bへと移動し、さらに小径部50b内をその下端に向けて下降する(図5及び図6)。
【0028】
このとき、建物ユニット12の重量の全部が4つの吊持用補助具10を介して、建物ユニット12の床梁22及び天井梁24の双方に負荷される。このため、建物ユニット12がその天井梁24のみを介して吊り上げられる場合と比べて、天井梁24が負担する負荷及び天井梁24に生じる撓みは小さい。このことから、吊持用補助具10は、建物ユニット12の吊持に伴う天井梁24と内装28との間の剥離や断裂の発生の防止に寄与する。
【0029】
丸穴からなる穴44及び大小の両径部50a、50bからなる穴50の形成対象をそれぞれ板体30及び板片34とする前記した例に代えて、図7及び図8に示すように、板片34及び板体30とすることができる。これによれば、板片34に丸穴からなる穴50が設けられ、また、板体30に大径部44a及び小径部44bからなる穴44が設けられる。
【0030】
図7及び図8に示す例にあっては、棒状体32を構成するボルト及びナットの組立体のボルト32aの軸部が、板体30の穴44の大径部44aと板片34の穴50とに通され、ボルト32aの軸部にナット32bが螺合される。これにより、棒状体32が板体30及び板片34にこれらに対して直交するように保持される。このとき、ボルト及びナットの組立体42が板片34の長穴52に通される、板片34は板体30に重ね合わされた状態におかれる。
【0031】
板片34はその後の建物ユニット12の吊り上げ作業時に建物ユニット12に対して上昇し、相対的に、ボルト32aの軸部が板片34の穴50の大径部44aから小径部44bへ移動し、また、ボルト及びナットの組立体42のボルト42aの軸部及びナット42bが長穴52の上端から下端へと移動する(図8)。次いで、建物ユニット12が板片34を介して吊り上げられる。
【0032】
前記吊持用補助具の他の例として、建物ユニット12の床梁22及び天井梁24に解除可能に固定される板体(図示せず)と、該板体に固定された棒状体(図示せず)とを備えるものとすることができる。ここおいて、前記板体は、穴44を有しない点を除き、図示の板体30と同様である。また、前記棒状体は、好ましくは頭付きピン、ボルト等(図示せず)からなり、その軸部の先端部を前記板体に溶接することにより板体30に固定され、前記板体に対して直交している。これによれば、シャックル18のピン18aを前記棒状体に直接引掛けることにより、建物ユニット12の吊持を行うことができる。
【0033】
前記他の例に係る吊持用補助具は、玉掛け用具例えばシャックル18のピン18aの挿通を許す穴と、前記棒状体の挿通を許す穴、したがって前記頭付きピン、ボルト等の頭部よりわずかに大きい直径を有する穴とを有する板片(図示せず)を備えるものとすることができる。但し、前記棒状体は頭部を有しないピン、ボルト等とすることを妨げない。これによれば、前記板片を介して、建物ユニット12の吊持を行うことができる。
【符号の説明】
【0034】
10 吊持用補助具
12 建物ユニット
22 床梁
24 天井梁
28 内装
30 板体
32 棒状体
34 板片
42 ボルト及びナットの組立体
44 穴
48 穴
50 穴
50a、50b 大径部及び小径部
52 長穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8