【実施例1】
【0013】
[電源装置]
図1は実施例1のアクティブクランプ方式を用いたスイッチング電源回路の概略を示す回路図である。商用電源等の交流電源10は交流電圧を出力しており、全波整流手段であるブリッジダイオードBD1で整流された電圧は、スイッチング電源回路100に入力されている。平滑用コンデンサC3は整流された電圧の平滑手段として用いられ、平滑用コンデンサC3の低い側の電位をDCL、高い側の電位をDCHとする。スイッチング電源回路100は、平滑用コンデンサC3に充電された入力電圧Vinから、絶縁された二次側へ出力電圧Voutを出力する。実施例1では、スイッチング電源回路100は、出力電圧Voutの一例として、例えば24Vの一定の電圧を出力する。
【0014】
スイッチング電源回路100は、一次側に一次巻線P1、補助巻線P2、二次側に二次巻線S1を備えた絶縁型のトランスT1を有している。トランスT1の一次巻線P1から二次巻線S1には、後述する
図3で説明するスイッチング動作によってエネルギーが供給されている。トランスT1の補助巻線P2は、一次巻線P1に印加された入力電圧Vinのフォワード電圧を、ダイオードD4及びコンデンサC4で整流平滑し、電源電圧V1を供給するために用いられる。
【0015】
スイッチング電源回路100の一次側には、トランスT1の一次巻線P1に第一のスイッチング素子である電界効果トランジスタ(以下、FETとする)1が直列に接続されている。電圧クランプ用のコンデンサC2と第二のスイッチング素子であるFET2は直列に接続されている。直列に接続された電圧クランプ用のコンデンサC2とFET2は、トランスT1の一次巻線P1に並列に接続されている。スイッチング電源回路100の一次側には、FET1及びFET2の第一の制御手段として、制御部101を有している。FET1と並列に接続された電圧共振用のコンデンサC1は、FET1及びFET2のスイッチオフ時の損失を低減するために設けられている。電圧共振用のコンデンサC1を設けずに、FET1のドレイン端子とソース端子間の容量を用いてもよい。
図3で説明するゼロ電圧でスイッチング素子をオンする動作を容易にするため、電圧共振用のコンデンサC1は、電圧クランプ用のコンデンサC2に比べて、小さい静電容量のものが選択されている。スイッチング電源回路100の二次側には、トランスT1の二次巻線S1に誘起された電圧であるフライバック電圧の二次側の整流手段である第三のスイッチング素子であるFET12、ダイオードD12、インダクタL12、制御部200を有している。なお、実施例1のダイオードD1は、FET1のボディーダイオードである。同様に、ダイオードD2はFET2のボディーダイオードである。同様に、ダイオードD12はFET12のボディーダイオードである。
【0016】
トランスT1の二次巻線S1に誘起された電圧は、二次側の平滑手段であるコンデンサC11によって平滑され、出力電圧Voutとして出力される。スイッチング電源回路100の二次側には、二次側に出力される出力電圧Voutに応じた情報を一次側にフィードバックするフィードバック手段として、フィードバック電圧を出力するフィードバック部115を有している(図中、点線枠部)。
【0017】
(制御部101)
制御部101は、フィードバック部115からFB端子に入力された電圧信号(フィードバック電圧)(以下、FB端子電圧という)に基づき、ゲート駆動信号DL及びゲート駆動信号DHを制御する回路である。ゲート駆動信号DLはFET1のゲート電圧を制御する信号であり、ゲート駆動信号DHはFET2のゲート電圧を制御する信号である。制御部101のVC端子とG端子の間には、補助巻線P2で生成された電源電圧V1が供給されている。FET1とFET2によるスイッチングが開始されると、補助巻線P2から電力が供給される状態となる。制御部101のVS端子には、起動抵抗R6から、スイッチング電源回路100の起動時に必要な電力が供給されており、スイッチングが開始されるまでの間の電力供給手段として用いられる。また、FET2を駆動するため、コンデンサC5及びダイオードD5で構成されるチャージポンプ回路によって、VH端子とGH端子の間に電源電圧V1が供給されている。
【0018】
(制御部200)
第二の制御手段である制御部200は、二次側電流I2を
図1の矢印方向に整流するための制御回路である。制御部200のVC端子とG端子の間には、出力電圧Voutが電源電圧として供給されている。実施例1では、二次巻線S1のGND(グランド)側にFET12のソース端子が接続され、FET12のドレイン端子にインダクタL12の一端が接続され、インダクタL12の他端に二次巻線S1が接続されている。電圧検知手段である電圧検知部201は、FET12とインダクタL12の直列回路の両端電圧を検知することで、FET12のオン状態とオフ状態を遷移させるタイミングを検知している。FET12とインダクタL12の直列回路の両端電圧は、制御部200のS端子とG端子との間に印加された検知電圧V2として制御部200によって検知される。実施例1では、インダクタL12を挟んで電圧を検知する点を特徴としている。ゲート駆動部202は、電圧検知部201の検知結果に基づき、FET12のゲート駆動信号DS2を出力している。なお、制御部200による制御方法の説明は
図3を用いて後述する。
【0019】
(インダクタL12)
図2は、インダクタL12の形成方法の例を示す図である。
図2は、コイルを用いずにインダクタを形成する方法の例を示している。
図2にはFET12と、FET12のゲート端子(G端子)、ドレイン端子(D端子)、ソース端子(S端子)を図示している。
図2(A)では、FET12のD端子を磁性体50の間に通すことで、インダクタンスを形成している。なお、磁性体50は、中央に穴の空いた、ビーズ形状に形成された磁性体である。また、
図2(B)では、FET12のD端子は基板52上(基板上)の導電層51のパターンを介してトランスT1と接続されており、FET12のD端子及び導電層51のパターンによって、インダクタンスを形成している。基板52は、FET12やトランスT1等の電源回路が実装される基板である。
図2(A)、(B)に示す方法を用いることで、回路規模やコストを増加せずに、インダクタンスを形成することができる。また、インダクタL12にはコイルを用いてもよい。
【0020】
(フィードバック部115)
図1の説明に戻る。フィードバック部115は、出力電圧Voutを所定の一定電圧に制御するために用いられる。出力電圧Voutの電圧値は、シャントレギュレータIC5のリファレンス端子REFの基準電圧、抵抗R52及び抵抗R53によって設定される。出力電圧Voutが所定の電圧(ここでは24V)より高くなると、シャントレギュレータIC5のカソード端子Kから電流が流れ、プルアップ抵抗R51を介してフォトカプラPC5の二次側ダイオードが導通状態となる。これにより、フォトカプラPC5の一次側トランジスタが動作し、コンデンサC6から電荷が放電される。このため、制御部101のFB端子電圧が低下する。一方、出力電圧Voutが24Vより低くなると、フォトカプラPC5の二次側ダイオードが非導通状態となる。これにより、フォトカプラPC5の一次側のトランジスタがオフ状態となり、制御部101のFB端子からコンデンサC6に一定電流が流れるため、制御部101のFB端子電圧が上昇する。
【0021】
このように、フィードバック部115は、出力電圧Voutの変動に応じて制御部101のFB端子電圧を変化させる。制御部101は、フィードバック部115から入力されたFB端子電圧を検知することで、出力電圧Voutを所定の一定電圧に制御するためのフィードバック制御を行うことができる。制御部101は、PWM等の制御方法を用いて、FB端子電圧に応じて、FET1のオンデューティを制御することで、出力電圧Voutを制御している。
【0022】
[スイッチング電源回路100の制御方法]
図3は、制御部101及び制御部200によるアクティブクランプ方式を用いたスイッチング電源回路100の制御方法の説明図である。
図3において、(i)はFET1のゲート駆動信号DLを示す図、(ii)はFET2のゲート駆動信号DHを示す図である。
図3において、(iii)はFET1のドレイン電流を示す図、(iv)はFET1のドレイン端子とソース端子間の電圧を示す図である。
図3において、(v)は二次側電流I2を示す図、(vi)はFET12のゲート駆動信号DS2を示す図、(vii)は電圧検知部201の検知電圧V2を示す図である。横軸はいずれも時間を示す。
【0023】
(制御部101の制御方法)
制御部101は、FET1とFET2をともにオフさせるデッドタイム(
図3の〔4〕、〔5〕の期間)を挟んでFET1とFET2を交互にオン又はオフさせて繰り返し制御を行っている。FET2と電圧クランプ用のコンデンサC2を用いた動作(以下、アクティブクランプ動作という)を
図3の(i)〜(v)で説明する。
【0024】
図3の(i)(iii)に示すように、FET1のゲート駆動信号DLがオン状態の期間〔3〕では、FET1及びトランスT1の一次巻線P1を流れる電流が線形的に増加する。FET1がオン状態からオフ状態に遷移すると、
図3に示すデッドタイム期間〔5〕において、電圧共振用のコンデンサC1とトランスT1の電圧共振動作によって、
図3の(iv)に示すようにFET1のドレイン端子とソース端子間の電圧が上昇する。
【0025】
アクティブクランプ方式のスイッチング電源回路100では、電圧共振用のコンデンサC1の働きによって、FET1のドレイン端子とソース端子間の電圧上昇の速度を抑えることができるため、FET1のスイッチングオフ時の損失を低減できる。また、アクティブクランプ方式のスイッチング電源回路100では、電圧共振用のコンデンサC1よりも容量の大きい電圧クランプ用のコンデンサC2が接続されている。このため、FET1のオフ時に生じる、トランスT1のリーケージインダクタンスによるサージ電圧を抑制することができ、スイッチング素子(FET1、FET2、FET12)に必要な耐圧を抑えることができる。
【0026】
図3の(ii)(iv)に示すように、FET2のゲート駆動信号DHがオン状態の期間〔6〕は、電圧クランプ用のコンデンサC2とトランスT1による電圧共振動作が継続する。FET1のドレイン端子とソース端子間の電圧が大きくなると、
図3の(v)に示すようにトランスT1から二次側電流I2が出力される状態となる。FET2がオン状態からオフ状態に遷移すると、
図3に示すデッドタイム期間〔4〕において、電圧共振用のコンデンサC1とトランスT1の電圧共振動作によって、
図3の(iv)に示すようにFET1のドレイン端子とソース端子間の電圧が低下する。電圧共振用のコンデンサC1の容量は、電圧クランプ用のコンデンサC2の容量に比べて十分に低い値となっている。このため、FET2をオフ状態にすることで、FET1のドレイン端子とソース端子間の電圧はゼロボルト以下まで低下し、FET1のボディーダイオードD1の順方向に電流が流れる状態となる。FET1のボディーダイオードD1に電流が流れる状態で、FET1をオン状態に遷移することを、ゼロ電圧スイッチングといい、FET1のスイッチングオン時の損失を低減できる。
【0027】
(制御部200の制御方法)
制御部200は、
図3の(v)に示すように二次側電流I2が、
図1に示す矢印方向に流れる状態を検知し、FET12をオン状態にする制御を行っている。
図3の(v)〜(vii)で説明する。
【0028】
最初に、FET12をオン状態へ遷移する制御について説明する。
図3の(v)に示すように、二次側電流I2がFET12のボディーダイオードD12に流れると、ダイオードの順方向電圧(例えば0.6V)による電圧降下が生じ、
図3の(vii)に示す〔1〕の期間で、電圧検知部201の検知電圧V2は負の電圧となる。制御部200は検知電圧V2が第一の閾値である所定の閾値Von以下(第一の閾値以下)であることを検知すると、
図3の(vi)に示すように、FET12のゲート駆動信号DS2をハイレベルにし、FET12をオン状態に遷移させる。制御部200は検知電圧V2が第二の閾値である所定の閾値Voff以上(第二に閾値以上)になるまでの間、FET12のオン状態を継続する。なお、実施例1ではゼロ電圧を閾値Voffとする。FET12のオン抵抗損失は、ダイオードの順方向電圧による損失よりも少ないため、FET12をオンする制御を行うことで、スイッチング電源回路100の効率を改善できる。所定の閾値Voffは所定の閾値Vonよりも大きい(Voff>Von)。
【0029】
次に、実施例1の特徴である、FET12をオフ状態へ遷移するタイミングの検知方法について説明する。
図3の〔4〕の期間では、前述した制御部101の制御により、FET2がオン状態からオフ状態に遷移すると、電圧共振用のコンデンサC1とトランスT1による電圧共振動作によって、二次側電流I2が急激に減少する状態となる。二次側電流I2が減少すると、インダクタL12には電圧が生じる状態となる。
インダクタL12に発生する電圧=−L12のインダクタンス×dI2/dt…式(1)
【0030】
そのため、
図3の(v)、(vii)に示す〔2〕の期間では、二次側電流I2が
図1の矢印方向に流れている状態にもかかわらず、検知電圧V2が所定の閾値Voff以上(実施例1ではゼロ電圧以上)となっていることを検知することができる。そして、FET12をオフ状態に遷移することができる。
【0031】
ところで、FET12をオン状態からオフ状態に遷移させるには、所定のスイッチング期間を要する。そのため、二次側電流I2がゼロになったことを検知してから、FET12をオフする制御を行うと、次のような課題が生じる。すなわち、FET12をオフするタイミングが間に合わず、コンデンサC11から、トランスT1を介し、一次側回路へ逆流電流が流れてしまうおそれがある。逆流電流が生じると、スイッチング電源の電源効率が低下してしまうという課題がある。
【0032】
また、一次側回路への逆流電流を防止する方法としては、所定の閾値Voffの電圧をゼロ電圧よりも低い負の電圧値に設定する方法も考えられる。しかしながら、閾値Voffの電圧値を低くすると、FET12にオン抵抗値の低いスイッチング素子を用いた場合などに、二次側電流I2に大きな電流が流れているのにもかかわらず、FET12をオフしてしまうという課題が生じる。しかしながら、この課題を防止するためにFET12のオン抵抗値を大きくすると、今度はFET12のオン抵抗損失が増大し、スイッチング電源の効率が低下してしまうという課題がある。
【0033】
また、一次側の制御部101から、通信用の絶縁回路(フォトカプラやトランス等)を介して、二次側の制御部200に、FET12をオフするタイミングを報知する方法も考えられる。しかしながら、通信用の絶縁回路を用いる方法では、回路規模、コストが増大し、また、絶縁回路による消費電力が増加してしまうという課題がある。
【0034】
実施例1で説明したスイッチング電源回路100では、回路規模やコストを増大させることなく、FET12にオン抵抗値が低いFETを用いた場合においても、適切なタイミングでFET12を制御することができる。そして、スイッチング電源回路100の効率を改善することができる。
【0035】
以上説明したように、制御部200は、制御部101のアクティブクランプ動作と、インダクタL12を利用することで、同期整流回路のFET12をオン、オフするタイミングを、簡易な回路構成で検知することができる。そして、アクティブクランプ方式を用いたスイッチング電源の電源効率を改善することができる。
【実施例2】
【0036】
[スイッチング電源回路の構成]
次に、実施例2のスイッチング電源回路300を説明する。実施例1と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
図4に示すスイッチング電源回路300は、タイマー部303を有する第二の制御手段である制御部301と、CRフィルタ(スナバ回路)を構成する抵抗R12、コンデンサC12とを有する点が実施例1の構成と異なる。抵抗R12及びコンデンサC12からなるスナバ回路は、FET12とインダクタL12の直列回路と並列に接続されている。実施例2の電圧検知部201は、抵抗R12とコンデンサC12が直列に接続されたスナバ回路によって平滑した電圧を検知することにより、FET12とインダクタL12の直列回路の両端の電圧を検知電圧V2として検知している。
【0037】
(タイマー部303)
制御部301のタイマー部303は、ゲート駆動信号DS2をオフ状態からオン状態に遷移させた際に、所定時間、強制的にオン状態を保持させる強制オン時間のタイマーを有している。また、タイマー部303は、ゲート駆動信号DS2をオン状態からオフ状態に遷移させた際に、所定時間、強制的にオフ状態を保持させる強制オフ時間のタイマーも有している。
【0038】
図5は、実施例2における各部の波形を示す図であり、(i)〜(vii)は
図3の(i)〜(vii)と同様のグラフである。
図5の〔7〕は第一の時間である強制オン時間を示す。〔7〕に示す強制オン時間においては、電圧検知部201の検知電圧V2が閾値Voff以上に上昇した場合でも、ゲート駆動信号DS2をオン状態に保持できる。
図5の〔6〕に示すように、アクティブクランプ方式を用いたスイッチング電源では、電圧クランプ用のコンデンサC2の働きによって、二次側電流I2はゆっくり増加する(
図5(v))。そのため、FET12をオンした直後の二次側電流I2の電流値が増加する前のタイミングにおいては、検知電圧V2はゼロ電圧に近くなり、ノイズなどで、検知電圧V2が閾値Voff以上となり誤検知してしまう課題がある。実施例2では、制御部301のタイマー部303による強制オン時間を用いることで、二次側電流I2が少ない場合や、FET12によりオン抵抗値の低いスイッチング素子を用いた場合においても、FET12を適切なタイミングで制御できる。
【0039】
図5の〔8〕に示す第二の時間である強制オフ時間においては、電圧検知部201の検知電圧V2が閾値Von以下に低下した場合でも、ゲート駆動信号DS2をオフ状態に保持できる。FET2のスイッチングオフ時のノイズや、FET1のスイッチングオン時のノイズによって、検知電圧V2が閾値Von以下となり誤検知し、FET12をオンさせることを防止できる。
【0040】
(CRフィルタ(スナバ回路))
検知電圧V2を検知する際に、抵抗R12とコンデンサC12で形成されたCRフィルタを用いることで、外来ノイズ等による制御部301の誤動作を防止できる。ところで、インダクタL12を用いない従来の同期整流回路では、検知電圧V2の検知にCRフィルタを用いると、FET12をオン状態からオフ状態に遷移するタイミングが遅れてしまう。このため、二次側のコンデンサC11から、トランスT1を介し、一次側回路へ逆流電流が流れてしまう場合がある。しかしながら、制御部301では、実施例1で説明したように、
図5の〔2〕の期間において、二次側電流I2がゼロになる前に、FET12をオフするタイミングを検知できる特徴を有している。このため、
図4のようにCRフィルタを用いた場合においても、スイッチング電源回路300の一次側回路へ逆流電流が流れる課題を防止できる。なお、CRフィルタは実施例1のスイッチング電源回路100及び後述する実施例3のスイッチング電源回路500にも用いることができる。
【0041】
このように、タイマー部303や、CRフィルタ(C12、R12)を用いることで、制御部301の誤動作を防止することができ、同期整流回路のFET12をオン、オフするタイミングを、簡易な回路構成で検知することができる。そして、アクティブクランプ方式を用いたスイッチング電源の電源効率を改善することができる。