(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャリア上に複数の個片基板を保持する場合、個片基板間での配置のばらつきを完全に排除することは難しい。したがって、キャリアに保持された複数の個片基板に対してペーストを一括して印刷する印刷装置では、印刷精度が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、キャリアに保持された複数枚の個片基板に対し、マスクに供給された印刷材料を印刷する印刷技術において、各個片基板への印刷材料の印刷を精度良く行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様は、キャリアに保持された複数枚の個片基板に対し、マスクに供給された印刷材料を印刷する印刷装置であって、個片基板単位で個片基板を支持可能なサポート部と、複数枚の個片基板のうち1枚がサポート部に位置するようにキャリアを搬送する搬送機構と、サポート部
を移動させることで
サポート部に位置する個片基板を選択的にキャリアから持ち上げることによってマスクに移動させるサポート駆動部と、サポート部に位置する個片基板とマスクとの相対的な位置合せを行う位置合せ機構とを備え、搬送機構によるキャリアの搬送毎に、サポート部に位置する個片基板をマスクと位置合せした後でマスクに移動させて印刷材料を印刷することを特徴としている。
また、本発明の第2態様は、キャリアに保持された複数枚の個片基板に対し、マスクに供給された印刷材料を印刷する印刷装置であって、個片基板単位で個片基板を支持可能なサポート部と、複数枚の個片基板のうち1枚がサポート部に位置するようにキャリアを搬送する搬送機構と、サポート部をマスクに移動させるサポート駆動部と、サポート部に位置する個片基板とマスクとの相対的な位置合せを行う位置合せ機構とを備え、搬送機構によるキャリアの搬送毎に、サポート部に位置する個片基板をマスクと位置合せした後でマスクに移動させて印刷材料を印刷し、搬送機構は、キャリアが搬送される搬送経路と平行に移動可能に設けられたストッパー部と、ストッパー部を駆動するストッパー駆動部とを有し、個片基板がサポート部に位置する毎に、キャリアの搬送を停止し、ストッパー駆動部は、個片基板への印刷材料の印刷毎に、搬送経路においてストッパー部をキャリアよりも下流側に移動させて位置決めし、位置決めされた位置で搬送経路に沿って搬送されてくるキャリアと係合してキャリアの搬送を停止させることで個片基板をサポート部に位置させることを特徴としている。
【0007】
また、本発明の第
3態様は、キャリアに保持された複数枚の個片基板に対し、マスクに供給された印刷材料を印刷する印刷方法であって、個片基板単位で個片基板を支持可能なサポート部に複数枚の個片基板のうち1枚が位置するようにキャリアを搬送し、サポート部に位置する個片基板をマスクと位置合せした後でサポート部により支持し
つつサポート部に位置する個片基板を選択的にキャリアから持ち上げることによってマスクに移動させて印刷材料を印刷する個片印刷工程を繰り返して実行することを特徴としている。
さらに、本発明の第4態様は、キャリアに保持された複数枚の個片基板に対し、マスクに供給された印刷材料を印刷する印刷方法であって、個片基板単位で個片基板を支持可能なサポート部に複数枚の個片基板のうち1枚が位置するようにキャリアを搬送し、サポート部に位置する個片基板をマスクと位置合せした後でサポート部により支持しながらマスクに移動させて印刷材料を印刷する個片印刷工程を繰り返して実行し、個片印刷工程毎に、キャリアが搬送される搬送経路と平行に移動可能に設けられたストッパー部を搬送経路においてキャリアよりも下流側に移動させて位置決めし、位置決めされた位置で搬送経路に沿って搬送されてくるキャリアと係合してキャリアの搬送を停止させることで個片基板をサポート部に位置させることを特徴としている。
【0008】
このように構成された発明(印刷装置および印刷方法)では、個片基板単位で個片基板を支持可能なサポート部に1枚の個片基板が位置するようにキャリアを搬送した後、当該個片基板をマスクと位置合せした後でサポート部により支持してマスクに移動させて印刷材料を印刷している。このような個片印刷工程を個片基板毎に行っているため、キャリアに保持された複数の個片基板間で配置のばらつきが生じていたとしても、各個片基板はマスクとの位置合せを受けた後で印刷されるため、当該個片基板に対して印刷材料を高精度に印刷することができる。
【0009】
ここで、サポート駆動部が、サポート部を移動させることでサポート部に位置する個片基板を選択的にキャリアから持ち上げてマスクに移動させるように構成してもよい。このようにサポート部に支持された個片基板以外の個片基板、つまり残留個片基板をキャリアに保持したまま、サポート部に支持された個片基板を選択的にキャリアから持ち上げて印刷材料の印刷(以下「印刷処理」という)を行っているため、この印刷処理時に残留個片基板に印刷材料が付着するのを確実に防止することができ、高品質な印刷を行うことができる。
【0010】
また、搬送機構によって、個片基板がサポート部に位置する毎に、キャリアの搬送を停止させるように構成してもよい。これによって、個片基板単位での個片印刷工程を確実に行うことができる。また、キャリアの搬送停止によって所望の個片基板がサポート部に位置し、この時点で当該個片基板とマスクとの予備的な位置合せ(プリアライメント)が行われ、その上で位置合せ機構による高精度な位置合せ(ファインアライメント)を行ってもよく、これによって、高精度な位置合せを安定して行うことができる。
【0011】
なお、上記キャリアの搬送を行うために、搬送機構が、キャリアが搬送される搬送経路と平行に移動可能に設けられたストッパー部と、ストッパー部を駆動するストッパー駆動部とを有し、ストッパー駆動部が、個片基板への印刷材料の印刷毎に、搬送経路においてストッパー部をキャリアよりも下流側に移動させて位置決めし、位置決めされた位置で搬送経路に沿って搬送されてくるキャリアと係合してキャリアの搬送を停止させることで個片基板をサポート部に位置させるように構成してもよい。このようにストッパー部を用いることでキャリアを安定的、かつ高精度に搬送停止させることができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、個片基板単位で個片基板をマスクと位置合せした後でサポート部により支持しながらマスクに移動させて印刷材料を印刷しているので、各個片基板への印刷材料の印刷を精度良く行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明に係る印刷装置の一実施形態の主要構成を示す図である。また、
図2は
図1のB−B線矢視図である。さらに
図3は
図1に示す印刷装置の電気的な構成を示すブロック図である。この印刷装置100は、
図2に示すように、キャリアCに保持される複数枚(本実施形態では2枚)の個片基板BにマスクMに形成された開口パターン(図示省略)で半田ペーストを本発明の「印刷材料」の一例として印刷する装置である。なお、本明細書では、水平方向のうちキャリアCの搬送方向を「X方向」とし、それと直交する水平方向を「Y方向」としている。また、鉛直方向を「Z方向」とするとともに、鉛直軸まわりの回転方向を「R方向」としている。さらに、2枚の個片基板B、Bを個別に明示する際には、適宜、キャリアCの搬送方向Xにおける上流側の個片基板Bを「個片基板B1」と称する一方、下流側の個片基板Bを「個片基板B2」と称する。
【0015】
印刷装置100は、
図2に示すように、基台1と、基台1上に設けられてキャリアCの搬送とマスクMに対して個片基板Bの位置合わせを行う基板テーブル2と、基板テーブル2の上方に配置されたマスクM上に供給される半田ペーストをマスクMを介して各個片基板B1、B2に印刷するスキージユニット3とを備えている。そして、印刷装置100は、搬入コンベア4aにより搬入されるキャリアCに保持された個片基板B毎に個片印刷工程を施し、全個片基板Bについて半田ペーストの印刷が完了すると、これら印刷済みの個片基板Bを保持したキャリアCを搬出コンベア4bにより搬出する機能を有している。
【0016】
基板テーブル2は、一対のコンベア21、21と、一対のクランププレート22、22と、サポート部23と、ストッパー部24とを有している。
【0017】
これらのうち一対のコンベア21、21はコンベア駆動部211と接続されており、装置全体を制御する制御ユニット9からの搬送指令に応じてコンベア駆動部211が作動する。これによって、一対のコンベア21、21により搬入コンベア4aから搬入されたキャリアCが搬送方向Xに搬送され、また印刷済みの個片基板Bを保持したキャリアCが搬出コンベア4bに搬出される。
【0018】
また、一対のクランププレート22はクランプ駆動部221と接続されており、制御ユニット9からのクランプ指令に応じてクランプ駆動部221が作動する。これによって、コンベア21上のキャリアCをクランプして固定する。逆にクランプ解除指令が与えられると、クランプ駆動部221はキャリアCのクランプを解除し、コンベア21によるキャリアCの搬送が可能となる。
【0019】
サポート部23は、
図1に示すように、XZ断面において凸形状を有しており、その上端部231はキャリアCの開口部C1に対して挿脱自在となっている。ここで、キャリアCの構成について説明しておく。本実施形態で使用しているキャリアCは
図1(および後で説明する
図5、6)に示すように、アルミニュームなどの金属板で形成されており、キャリアCの上面に個片基板Bに対応した形状を有する基板位置決め部C2を有している。つまり、キャリアCのうち基板位置決め部C2により規定された基板保持領域に個片基板Bを載置することでキャリアCの上面と基板位置決め部C2とにより個片基板Bが保持される。また、基板保持領域の内側に上記開口部C1が設けられている。このため、コンベア21によりキャリアCがX方向に搬送され、個片基板B1(またはB2)がサポート部23に位置決めされると、サポート部23の上端部231が開口部C1を介して個片基板B1(またはB2)の底面中央領域と対向する。この状態で、サポート部23に接続されたサポート駆動部232に対して制御ユニット9から上昇指令が与えられると、サポート部23が上昇して上端部231が個片基板B1(またはB2)と当接し、さらに上昇が継続されることでサポート部23が個片基板B1(またはB2)を選択的にキャリアCから持ち上げ、マスクMに移動させる。逆に、制御ユニット9からの下降指令に応じてサポート部23が鉛直下方に下降すると、マスクMに移動していた個片基板B1(またはB2)が下降してキャリアCの基板保持領域に戻される。
【0020】
このサポート部23では、
図1に示すように、その下端部233の内部にマニホールド空間234が形成されるとともに、上端部231に吸着孔235が複数個形成されており、これらの吸着孔235がマニホールド空間234に連通されている。また、マニホールド空間234はサポート吸着駆動部236(
図3)と接続されている。このため、制御ユニット9からの吸着指令に応じてサポート吸着駆動部236が作動すると、サポート吸着駆動部236によりマニホールド空間234および吸着孔235が排気され、サポート部23で支持する個片基板B1(またはB2)を下面側から吸着保持する。
【0021】
ストッパー部24は一対のコンベア21によるキャリアCの搬送経路241(
図2)と平行に移動可能となっている。ストッパー部24はストッパー駆動部242と接続されており、ストッパー駆動部242が制御ユニット9からの移動指令にしたがって作動することで搬送方向Xに移動して複数の搬送停止位置に位置決めされる。本実施形態では上記したようにキャリアCは2枚の個片基板B1、B2を保持し、各個片基板B1、B2に対して個片印刷工程を実行するためにキャリアCを2箇所で位置決めさせるため、2つの搬送停止位置P1、P2が設定されている。つまり、後で詳述するように上流側の個片基板B1に対して個片印刷工程を施す際には、ストッパー部24は上流搬送停止位置P1に移動されて位置決めされ、キャリアCが搬送経路241に沿って搬送されてくるのを待つ。そして、キャリアCの下流側端部が上流搬送停止位置P1まで移動してくると、キャリアCはストッパー部24により係止されて搬送を停止する。これによって、上流側の個片基板B1がサポート部23の直上位置に位置決めされる。また、下流側の個片基板B2に対して個片印刷工程を施す際には、ストッパー部24は下流搬送停止位置P2に移動され、上流側と同様にして下流側の個片基板B2をサポート部23の直上位置に位置決めする。なお、本実施形態では、ストッパー駆動部242はストッパー部24を搬送方向Xに移動させる機能のみならず、ストッパー部24を搬送経路241から退避させて搬送経路241に沿って搬送されるキャリアCとの干渉を避ける機能も有している。なお、退避動作については後で詳述する。
【0022】
このように構成されたコンベア21、クランププレート22、サポート部23およびストッパー部24を一体的にX方向、Y方向、Z方向およびR方向に回転させる移動機構(図示省略)を基板テーブル2は有している。この移動機構はテーブルX軸駆動部251、テーブルY軸駆動部252、テーブルZ軸駆動部253およびテーブルR軸駆動部254と接続されている。そして、制御ユニット9からの移動指令に応じてテーブルX軸駆動部251、テーブルY軸駆動部252、テーブルZ軸駆動部253およびテーブルR軸駆動部254がそれぞれ作動することでキャリアCをX方向、Y方向、Z方向およびR方向に移動させてマスクMに対してキャリアCに保持された個片基板B1、B2を位置合せ可能となっている。
【0023】
この位置合せを行うために、印刷装置100は2種類のカメラを備えている。そのうちのひとつはマスクMに設けられたマスク側の位置補正マーク(図示省略)を撮像するマスク撮像カメラ26であり、他方はサポート部23の直上位置に位置する個片基板B1(またはB2)に設けられた位置補正マークMKbを撮像する基板撮像カメラ27である。マスク撮像カメラ26および基板撮像カメラ27で撮像された位置補正マーク画像が制御ユニット9に与えられる。そして、これらの画像情報に基づいて制御ユニット9はマスクMに対する個片基板B1(またはB2)の相対的な位置ずれを補正するための補正量を算出し、それに対応した移動指令をテーブルX軸駆動部251、テーブルY軸駆動部252、テーブルZ軸駆動部253およびテーブルR軸駆動部254に与える。これによって、マスクMに対する個片基板B1(またはB2)の位置合せが行われる。
【0024】
マスクMは、
図1に示すように、基板テーブル2の鉛直上方に配置され、さらに当該マスクMの鉛直上方にスキージ31を有するスキージユニット3が配置されている。スキージユニット3はスキージ31を印刷方向(Y方向)に移動させるスキージY軸駆動部32と、スキージ31を上下方向(Z方向)に移動させるスキージZ軸駆動部33と、スキージ31をX軸方向を回動中心に回動させるスキージR軸駆動部34とを含んでいる。これらスキージY軸駆動部32、スキージZ軸駆動部33およびスキージR軸駆動部34はスキージ31を移動させるスキージ移動機構(図示省略)と接続され、制御ユニット9からの移動指令に応じて作動することでスキージ31を移動させる。これによって、マスクMの上面上に供給された半田ペーストがマスクMの上面に沿ってローリングしながら移動し、マスクMに形成された開口(図示省略)を介して個片基板B1(またはB2)の表面に半田ペーストが印刷される。
【0025】
制御ユニット9は、演算処理部91、記憶部92、駆動制御部93、吸着制御部94、画像処理部95およびIO制御部96を有している。演算処理部91はCPU(Central Processing Unit)からなり、記憶部92に記憶された印刷プログラムに基づいて駆動制御部93、吸着制御部94、画像処理部95およびIO制御部96を制御して次に説明する印刷動作を実行する。なお、
図3中の符号5は入力・表示ユニットであり、IO制御部96を介して印刷装置100の運転状態を入力・表示ユニット5に表示させ、また作業者が入力・表示ユニット5を介して入力する各種情報をIO制御部96を介して受け付けるように構成されている。
【0026】
図4は
図1に示す印刷装置によりキャリアに保持された複数の個片基板に半田ペーストを印刷する動作を示すフローチャートである。また、
図5および
図6は
図4に示す印刷動作の途中経過を模式的に示す図である。印刷可能な状態になると、制御ユニット9は記憶部92に記憶された印刷プログラムにしたがって装置各部を以下のように制御する。すなわち、印刷処理を受けていない個片基板B1、B2を保持するキャリアCが搬入コンベア4aから一対のコンベア21、21に搬入され、さらに一対のコンベア21、21によって搬送方向Xに搬送される(ステップS1)。こうして上流側の個片基板B1のサポート部23への搬入が開始される。これと同時あるいはこれに前後して、ストッパー駆動部242が制御ユニット9からの移動指令を受けてストッパー部24を1回目の上流搬送停止位置P1に移動させ、位置決めする(ステップS2)。そして、
図5の(a)欄に示すようにコンベア21、21によってキャリアCが上流搬送停止位置P1に搬送されてくるのを待つ。
【0027】
そして、キャリアCが上流搬送停止位置P1に搬送される(ステップS3で「YES」)と、キャリアCに保持された個片基板Bのうち上流側の個片基板B1がサポート部23の直上位置に位置する。そこで、
図5の(b)欄に示すように、クランプ駆動部221が作動して一対のクランププレート22によってキャリアCをクランプする(なお、このクランプ動作は後で説明する上流側の個片印刷工程が完了するまで継続される)。それに続いて、サポート駆動部232が作動してサポート部23を上昇させる。そして、上端部231が個片基板B1と当接した時点でサポート駆動部232がサポート部23の上昇を停止するとともに、サポート吸着駆動部236が作動を開始し、
図5の(b)欄に示すように、サポート部23に対して個片基板B1を吸着保持する。
【0028】
これに続いて、制御ユニット9は次のようにしてマスクMに対する上流側の個片基板B1の位置合せを行う(ステップS4)。具体的には、制御ユニット9はマスク撮像カメラ26および基板撮像カメラ27をそれぞれ撮像可能位置に一時的に移動させ、マスクMおよび個片基板B1にそれぞれ予め設けられた位置補正マークを撮像する。そして、これらの画像データに基づいて制御ユニット9の演算処理部91はマスクMに対する個片基板B1の相対的な位置ずれを補正するための補正量を算出し、さらにそれらに基づいてテーブルX軸駆動部251、テーブルY軸駆動部252、テーブルZ軸駆動部253およびテーブルR軸駆動部254を制御することでキャリアCとともに基板テーブル2を移動させ、これによってマスクMに対する個片基板B1の位置合せを行う。
【0029】
この位置合せ後、個片基板B1のみを吸着保持したサポート部23の上昇動作がサポート駆動部232により再開される。これによって、
図5の(c)欄に示すように、個片基板B1のみがキャリアCから持ち上げられ、マスクMに移動される。そして、スキージY軸駆動部32がスキージ31を印刷方向(Y方向)に移動させ、これによってマスクMの上面上に供給された半田ペーストがマスクMに形成された開口(図示省略)を介して個片基板B1の表面に印刷される(ステップS5)。こうしたキャリア搬送(ステップS1)、位置合せ(ステップS4)および個片基板B1への印刷(ステップS5)が本発明の「個片印刷工程」の一例に相当しており、これによって上流側の個片基板B1への半田ペーストの印刷が完了する。
【0030】
1回目の個片印刷工程の完了後に、印刷済の個片基板B1を吸着保持したサポート部23をサポート駆動部232が下降し、個片基板B1がキャリアCに保持されると、サポート吸着駆動部236が作動を停止して個片基板B1の吸着保持を解除する。この後、サポート駆動部232によりサポート部23が下降してキャリアCの開口部C1を介してキャリアCの下方位置に移動する。これによって、印刷済の個片基板B1がキャリアCに移載される。そして、クランプ駆動部221が作動して一対のクランププレート22によるキャリアCのクランプを解除し、その後で当該キャリアCがコンベア21、21によるキャリアCの搬送方向Xへの搬送が再開される(
図5の(c)欄参照)。また、これと同時あるいはこれに前後して、ストッパー駆動部242が制御ユニット9からの移動指令を受けてストッパー部24を2回目の下流搬送停止位置P2に移動させ、位置決めする(ステップS6)。そして、
図5の(d)欄に示すようにコンベア21、21によってキャリアCは下流搬送停止位置P2に搬送されてくるのを待つ。
【0031】
そして、キャリアCが下流搬送停止位置P2に搬送される(ステップS7で「YES」)と、キャリアCに保持された個片基板B、Bのうち下流側の個片基板B2がサポート部23の直上位置に位置する。そこで、
図6の(a)欄に示すように、クランプ駆動部221が作動して一対のクランププレート22によってキャリアCを再度クランプする(なお、このクランプ動作は後で説明する下流側の個片印刷工程が完了するまで継続される)。それに続いて、上流側の個片基板B1に対して実行されたと同様の処理が実行される、つまりマスクMに対する個片基板B2の位置合せ(ステップS8)および下流側の個片基板B2への半田ペーストの印刷(ステップS9)が実行される(
図6の(b)欄参照)。
【0032】
こうしたキャリア搬送(ステップS6)、位置合せ(ステップS8)および個片基板B2への印刷(ステップS9)も本発明の「個片印刷工程」の一例に相当しており、これによって下流側の個片基板B2への半田ペーストの印刷が完了する。
【0033】
下流側の個片印刷工程の完了後に、印刷済の個片基板B2を吸着保持したサポート部23をサポート駆動部232が下降し、個片基板B2がキャリアCに保持されると、サポート吸着駆動部236が作動を停止して個片基板B2の吸着保持を解除する。この後、ストッパー駆動部242がストッパー部24を搬送経路241から退避させ(ステップS10)、こうしてキャリアCとの干渉を回避した上で、コンベア21、21によるキャリアCの搬送方向Xへの搬送が再開される(
図6の(c)欄参照)。これによって、印刷済の個片基板B1、B2を保持したキャリアCが搬出コンベア4bに送られ、印刷装置100から搬出される(ステップS11)。
【0034】
以上のように、本実施形態では、1枚の個片基板Bがサポート部23の直上位置に位置するようにキャリアCを搬送した後で当該個片基板BをマスクMと位置合せするとともにサポート部23により支持してマスクMに移動させて半田ペーストを当該個片基板Bに印刷する。このような個片印刷工程を個片基板B1、B2毎、つまり個片基板単位で行っているため、例えば
図2に示すようにキャリアCに保持された個片基板B1、B2間で配置のばらつきが生じていたとしても、各個片基板B1、B2に対して半田ペーストを高精度に印刷することができる。
【0035】
また、個片基板B1(またはB2)について印刷処理を行う際に、もう一方の個片基板B2(またはB1)をキャリアCに保持したまま、個片基板B1(またはB2)を選択的にキャリアCから持ち上げて離間させた状態で印刷処理を行っている。このため、この印刷処理時にもう一方の個片基板B2(またはB1)に半田ペーストが付着するのを確実に防止することができ、高品質な印刷を行うことができる。
【0036】
また、搬送機構によって、個片基板B1、B2がサポート部23に位置する毎に、キャリアCの搬送を停止させており、この段階で個片印刷工程の対象となっている個片基板B1(またはB2)は予め設定された位置、つまりサポート部23の上方位置に位置し、当該個片基板B1(またはB2)とマスクMとの予備的な位置合せ(プリアライメント)が完了している。そして、その後で位置補正マークを利用した高精度な位置合せ(ファインアライメント)が実行される。このように実質的に2段階の位置合せを行っているため、個片基板B1、B2とマスクMとの位置合せを安定して高精度に行うことができる。
【0037】
さらに、キャリアCが上流搬送停止位置P1および下流搬送停止位置P2に搬送される前にストッパー部24が上流搬送停止位置P1および下流搬送停止位置P2に移動して位置決めされ、キャリアCが搬送されてくるのを待っている。したがって、キャリアCを安定的、かつ高精度に搬送停止させることができる。
【0038】
上記のように本実施形態では、一対のコンベア21、21がキャリアCを搬送する搬送部として機能し、ストッパー部24によりキャリアCの搬送を停止させ、これらによってキャリアCを間欠的に搬送している。つまり、一対のコンベア21、21とストッパー部24との組み合わせによって、搬入コンベア4aから上流搬送停止位置P1への搬送、上流搬送停止位置P1から下流搬送停止位置P2への搬送および下流搬送停止位置P2から搬出コンベア4bへの搬送が行われており、上記組み合わせが本発明の「搬送機構」として機能している。また、基板テーブル2に設けられた移動機構、テーブルX軸駆動部251、テーブルY軸駆動部252、テーブルZ軸駆動部253およびテーブルR軸駆動部254が本発明の「位置合せ機構」として機能している。
【0039】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、ストッパー部24を用いてキャリアCを上流搬送停止位置P1および下流搬送停止位置P2に停止させて位置決めしているが、一対のコンベア21、21による搬送および搬送停止のみによって上記位置決めを行ってもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、キャリアCで保持した状態で位置合せを行っているが、サポート部23にX方向、Y方向およびR方向に移動させる移動機構を設け、個片基板Bを持ち上げてキャリアCから離間させた状態で上記移動機構によってサポート部23をX方向、Y方向およびR方向に移動させて位置合せさせるように構成してもよい。また、個片基板Bを移動させて位置合せを行っているが、マスクMを移動させて位置合せを行ってもよい。さらに、個片基板BおよびマスクMの両方を移動させて位置合せを行うように構成してもよい。
【0041】
さらに、上記実施形態では、キャリアCに2枚の個片基板B1、B2を保持させているが、キャリアCに3枚以上の個片基板Bを保持させた場合についても本発明を適用することができる。