(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各メッシュ延長部は、最初に前記メッシュ本体から分離され、編み合わされた又は織り合わされたメッシュスレッドで構成され、前記メッシュ延長部は、該メッシュ延長部の前記メッシュスレッドを前記メッシュ本体に編み込むことによって前記メッシュ本体に一体化される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の埋め込み型の腹部ヘルニア修復メッシュ。
前記固定装置は、各メッシュ延長部の前記第2の端部に恒久的に接続された外科用縫合針、各メッシュ延長部の前記第2の端部に恒久的に接続された装置、及びタックからなるグループから選択される、
請求項1又は3から13のいずれか1項に記載の埋め込み型の腹部ヘルニア修復メッシュ。
メッシュで構成された前記各メッシュ延長部は、連続x編みパターン、固定x編みパターン、連続固定パターン、又は線形並列パターンにおける少なくとも3スローにより組織に編み込まれるように構成される、
請求項1から17のいずれか1項に記載の埋め込み型の腹部ヘルニア修復メッシュ。
埋め込まれた前記メッシュは、前記腹部の修復部位から離開又は移動することなく、少なくとも1センチメートル当たり16ニュートン(N/cm)の前記腹部の修復部位にわたる張力に抵抗するように構成される、
請求項1から22のいずれか1項に記載の埋め込み型の腹部ヘルニア修復メッシュ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、簡潔さ、明確さ及び理解のために特定の用語を使用する。このような用語は記述目的で使用するものにすぎず、広義に解釈されることを意図しており、これらの用語から先行技術の要件を超えた不要な限定を推察すべきではない。
【0012】
図1Aに、メッシュ本体7と、メッシュ本体7の両側から延びる複数のメッシュ延長部3とを有する埋め込み型メッシュ1の1つの実施形態を示す。各メッシュ延長部3の端部には、図示の実施形態では外科用縫合針である固定装置5が存在する。各メッシュ延長部3は、メッシュ本体7の一部である、メッシュ本体7から延びる第1の端部11を有する。各メッシュ延長部3は、固定装置5に接続する第2の端部12も有する。各メッシュ延長部3は、第1の端部11と第2の端部12との間の長さ14と、幅15とを有する。
【0013】
メッシュ本体7は周縁部9を有し、そこからメッシュ延長部3が延びる。メッシュ本体7からは、少なくとも2つのメッシュ延長部3が延び、様々な実施形態では、埋め込み型メッシュ1が、あらゆる数のさらなるメッシュ延長部3を有することができる。
図1Aの実施形態では、埋め込み型メッシュ1が、メッシュ本体7の周縁部9から逆向きに延びる対向する対の形で配置された10個のメッシュ延長部3を有する。
図1Aでは、メッシュ延長部3が、周縁部9のうちの2つのみから延びる。メッシュ延長部3は、周縁部9の2つよりも多く、又は全てから延びることもできる。メッシュ延長部3は、各メッシュ延長部3間の間隔16によって分離される。図示のように、メッシュ延長部3は、各メッシュ延長部3間の間隔16が等しくなるように均等に離間することができる。他の実施形態では、メッシュ延長部3を、間に様々な間隔16を有するように配置することもできる。例えば、周縁部9のいくつかの部分が、埋め込み型メッシュ1の周縁部の他の部分よりも互いに近いさらに多くのメッシュ延長部3を有することもできる。
【0014】
埋め込み型メッシュ1のメッシュ延長部3は、埋め込み時に周囲組織との複数の係止点を可能にするのに十分な長さ14を有する。係止点とは、メッシュ延長部が移動又は離開に抗する力をもたらすために周囲組織の一部を通過する位置のことである。複数の係止点とは、1つよりも多くの係止点のことである。例えば、各メッシュ延長部3は、固定装置5を用いてメッシュ延長部3を組織内に編み込み、又は縫い付けることなどによって、周囲組織に複数回通すことができる。また、いくつかの実施形態では、メッシュ延長部3の遠位端12を骨に固定することもできる。これにより、本開示の埋め込み型メッシュ1は、埋め込み時に引張応力を含む大きな力に確実に耐えられるように構成される。この装置及び使用方法は、腹部ヘルニアの修復又は乳房(breast)再建などの耐久性の高い再建又は組織欠損の修復を行うために特に応用可能である。
【0015】
例えば、メッシュを用いた標準治療のヘルニア/組織修復では、通常は縫合糸又はタックなどの固定装置を用いてメッシュを組織に固定する。腹腔内圧、腹壁筋収縮(例えば、外腹斜、内腹斜又は腹横筋)、或いはその他の外部的又は内部的に加わる力が増加すると、メッシュ、固定装置及びメッシュを組織に固定する各地点の組織に引張応力が加わる。引張応力がメッシュ、固定装置又は組織のいずれかの引張強度を超えると損傷が起き、メッシュ移動又はメッシュ離開が生じる。引張応力(σ)は、加力(F)によって生じる、加力の軸に沿って材料を引き延ばすように作用する応力を意味する。力は、材料の領域(A)、及び材料を別の材料に固定する係止点にわたって分散する。このことは、方程式σ=F/Aによって表すことができる。引張強度は、降伏又は変形して構造の破壊又は分離が生じる前、又は係止点において固定されている別の材料から引きはがされる(移動又は離開)前に材料が耐えることができる最大引張応力を意味する。
【0016】
メッシュ移動及びメッシュ離開は、ヘルニア再発の原因になる。メッシュ移動とは、メッシュの一部が1又は2以上の係止点から離れて動くことである。1つの態様では、メッシュの一部が元々の係止点に留まり、別のメッシュ部分が1又は2以上の係止点から離れて動くこともある。離開とは、メッシュ全体が元々の係止点から離れて動き、すなわち元々の係止点にメッシュが残らないことである。ヘルニア修復では、メッシュ移動及びメッシュ離開が、いずれも係止点における組織損傷によって生じることが多く、固定装置の故障又はメッシュの損傷によって生じることは少ない。組織の引張強度は、メッシュの引張強度、又は係止点においてメッシュを組織に取り付けるために使用する固定装置の引張強度よりも大幅に弱いので、メッシュ移動又はメッシュ離開の最も一般的な理由は組織損傷である。組織損傷が係止点で生じる理由は、引張応力が組織の狭い範囲にわたって分散し、引張応力が組織の引張強度を超えるためである。
【0017】
本発明者は、関連分野での体験及び研究を通じて、これらのメッシュ移動又はメッシュ離開に関する問題点、並びに引張応力が周囲組織に分散する範囲を広げることによって係止点における組織損傷を避ける装置及び方法の必要性を認識した。実際に、メッシュインプラント1及び関連する埋め込み方法は、係止点に加わる引張応力を、係止点における組織の引張強度よりも低い量に低下させる。具体的には、本発明者は、メッシュ−組織界面における損傷を避けてメッシュが組織内に係止されたままにし、腹腔内圧、筋肉引張力又はその他のこのような外部的又は内部的に加わる力に起因して先行技術のメッシュ装置の移動又は腹壁などの周囲組織からの引張を引き起こす力に耐えられるようにする本開示の埋め込み型メッシュ1を開発した。例えば、人が生じることができるほぼ最大の生理学的腹部応力は16N/cmであるため、本発明者は、埋め込み型メッシュの係止点は少なくとも16ニュートン(N)/センチメートル(cm)又はそれよりも高い引張応力に耐えられるべきであると認識した。他の実施形態では、患者に埋め込まれた本開示の埋め込み型メッシュ1が、移動又は離開を伴わずに、少なくとも16N/cmの、少なくとも24N/cmの、少なくとも28N/cmの、少なくとも30N/cmの、少なくとも40N/cmの、又は少なくとも48N/cmの範囲の力に耐えることができる。別の実施形態では、患者に埋め込まれた埋め込み型メッシュ1が、移動又は離開を伴わずに、100N/cm以上の範囲の力に耐えることができる。本発明は、1つの態様において、係止点の範囲を引き延ばし、メッシュ延長部と周囲組織との間の複数の係止接点を有することによってこの目的を達成する。
【0018】
患者に埋め込まれた本開示の埋め込み型メッシュ1は、埋め込み型メッシュを埋め込んでから短時間内で上述した範囲の力に耐えることができる。例えば、埋め込み型メッシュ1は、埋め込み直後に、埋め込み後1週間内で、2週間内で、3週間内で、4週間内で、6週間内で、2か月内で、3か月内で、4か月内で、又は5か月内でこのような力に耐えることができる。いくつかのメッシュインプラントは、メッシュ又は係止点内への組織の内部成長に依拠してさらに高い引張強度を可能にし、インプラントの移動又は離開を回避する。これらのメッシュインプラントは、急性損傷を生じやすい。本明細書で提供する埋め込み型メッシュは、即座に組織内に編み込まれ、固定強度は、実施例に示すように16N/cmの閾値を即座に上回る。
【0019】
組織及びインプラント1に加わる引張応力は、縫合固定を用いて伸長範囲にわたって複数の係止点を設けることによって、メッシュと周囲組織との間の単一の固定点に集中するのではなく広い範囲にわたって分散する。これにより、本明細書で説明する方法に従って埋め込まれた埋め込み型メッシュ1は、従来の係止方法に従って周囲組織に固定された先行技術の装置に比べてさらに高い引張応力に耐えることができる。効果を現す1つの力分散作用は、埋め込み型メッシュ1と周囲組織との間の数多くの接点にわたって分散する摩擦抵抗である。埋め込み型メッシュ1と組織との間の摩擦抵抗の量は、以下に限定するわけではないが、引張応力の分散範囲、メッシュを組織内に押し込む力、メッシュと組織の相対粗度、固定方法、及びメッシュを組織内に生物的に組み込む程度を含む数多くの要因に依存することができる。メッシュは、係止点又は接点の各々における引張応力を摩擦抵抗が上回っている限り移動又は離開することはない。
【0020】
例示的な実施形態では、メッシュ延長部3の長さ14が少なくとも10cmである。別の実施形態では、メッシュ延長部3の長さ14が、少なくとも16、18又は20cmであって、最大25、30、35又は40cmとすることができ、さらに他の実施形態では、メッシュ延長部3を40cmよりも長くして、特定の組織への固定、又はメッシュ延長部3の遠位端12の骨への固定を可能にすることもできる。しかしながら、いくつかの用途では、埋め込み型メッシュ1が小型であり、及び/又は大きな力に耐えられない組織の修復又は再建を意図されている場合などには、メッシュ延長部を10cm未満とすることもできる。埋め込み型メッシュのメッシュ延長部3は、全て同じ長さである必要はない。1つの実施形態では、少なくとも1つのメッシュ延長部を少なくとも18、20又は22cmの長さとする一方で、埋め込み型メッシュが、18cm未満の、又は22cmよりも長いさらなるメッシュ延長部を含むこともできる。
【0021】
メッシュ延長部3は、様々な幅のいずれかを有することができる。
図1Aの実施形態では、各メッシュ延長部の幅15が同じであり、各メッシュ延長部3間の間隔16が、各メッシュ延長部の幅15よりも広い。
図1Aの実施形態では、各メッシュ延長部3の幅15を0.2cm〜3cm又はそれよりも広くすることができる。例えば、腹部ヘルニア修復に関する本発明者による実験及び研究では、約1cmの幅15を有するメッシュ延長部3が望ましい耐久性結果をもたらすことが分かった。各メッシュ延長部3の幅15が1cmである
図1Aの実施形態では、間隔16を、2cm又は3cm又はそれよりも広くすることができる。同様に、各メッシュ延長部3の幅15が3cmである実施形態では、間隔16を、約6cm〜9cm又はそれよりも広くすることができる。対照的に、
図1Bの実施形態は、各メッシュ延長部3の幅15が各メッシュ延長部3間の間隔16とほぼ同じになるように構成される。例示的な実施形態では、各メッシュ延長部3の幅15が0.2cm〜3cmであり、間隔16も同様である。例えば、1つの好ましい実施形態では、各メッシュ延長部3の幅15が1cm〜2cmであり、各メッシュ延長部3間の間隔16も1cm〜2cmである。しかしながら、他の幅15及び間隔16も本開示の範囲に含まれると考えられ、当業者であれば、埋め込み型メッシュ1を適用する組織欠損又は再建及び外科的手法に応じて様々な寸法及び構成が適切になり得ると理解するであろう。さらに、当業者であれば、本明細書に示したいずれか2つの値を組み合わせて、埋め込み型メッシュのメッシュ延長部3を含む部分の長さ又は幅の値範囲を提供することもできると理解するであろう。
【0022】
メッシュ延長部3の長さ14は、メッシュ延長部3の幅15、及び埋め込み型メッシュを挿入すべき組織に関連することもできる。幅の狭いメッシュ延長部は、より長さの短いメッシュ延長部を用いて周囲組織を少なくとも2回通過することができると予想される。例えば、メッシュ延長部の幅が0.5cmである場合、このメッシュ延長部は、周囲組織を少なくとも2回通過するために、又は1つのメッシュ延長部につき2つの係止点を設けるために10cmの長さであればよい。別の実施形態では、埋め込み後の十分な係止点を可能にするために、メッシュ延長部3の幅を2cm、長さを30cmとすることができる。
【0023】
図1A及び
図1Bには、埋め込み型メッシュ1を、メッシュ本体7の両側の周縁部9から5つのメッシュ延長部が延びる10個のメッシュ延長部3を含む形で示している。上述したように、メッシュ延長部3は、メッシュ本体7の周縁部9のうちの1つ又は2つ以上から延びることができる。また、様々な実施形態は、様々な数のメッシュ延長部3を含むことができる。例えば、埋め込み型メッシュは、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、10個、12個、14個又はそれよりも多くのメッシュ延長部を含むことができる。必要なメッシュ延長部の数は、組織欠損又は再建部位のサイズ及び配置、並びに組織欠損又は再建部位に対する周囲組織の利用可能性又は近接性などの、当業者に周知の特徴に依存することができる。標準治療に比べて少ないメッシュ延長部でありながらメッシュ移動又はメッシュ離開のリスクを維持又は低減することは、様々な理由で有利になり得る。例えば、メッシュ延長部が少ないことによって製造コスト及び梱包コストを削減することができる。また、実施例で述べるように、埋め込みに必要な時間は、メッシュ延長部の数及びメッシュ延長部が組織を通過する回数に関連する。メッシュ延長部の数を減少させることによって手術の長さ又は複雑さが低減され、或いは埋め込み型メッシュの受容患者の損傷及び付随する痛みが減少する。
【0024】
図1A及び
図1Bに示すように、メッシュ延長部3は、メッシュ本体7と同等のメッシュ構造とすることができる。このような実施形態では、メッシュ延長部3及びメッシュ本体7を、織り合わされた又は編み合わされた同じ一連のメッシュスレッド8で構成して連続メッシュパターンを形成することができる。一般に、メッシュは、例えばニット材料、織材料、不織材料又は編み上げ材料などの可撓性材料を形成する生体適合性スレッドの配列である。例えば、メッシュは、透かし構造又は透かしパターンのもの、すなわち組織の内部成長を促す細孔を有するものとすることができる。このようなメッシュは、生体吸収性、部分的生体吸収性又は恒久的なものとすることができる。(ニット材料、織材料、編み上げ材料などの)メッシュ繊維の組織、又はメッシュ延長部3における(例えば、不織材料の)表面構造は、引張強度などの生物力学的特性、並びにこれらが引張強度と、引張強度及び摩擦抵抗にも影響を与える生物的組み込みとに関連する際の空隙率、形態及び幾何学的形状を最適化するように、当業で周知の方法によって制御することができる。埋め込み型メッシュ1のメッシュは、当業で周知の様々な編物技術を用いて形成することができる。これらの技術は、限定するわけではないが、縦編み、横編み及び丸編みを含む。これとは別に、又はこれに加えて、埋め込み型メッシュ1のメッシュは、当業で周知の様々な製織技術を用いて形成することもできる。これらの技術は、以下に限定するわけではないが、六角形開放縫い(hexagonal open stitching)(例えば、PARIETINE(登録商標)メッシュ)、噛み合い繊維接合(interlocking fiber junctions)(例えば、PROLENE(登録商標)メッシュ、SURGIPRO Pro(登録商標)メッシュ)、ダイヤモンド形開放縫い(diamond shape open stitching)(例えば、ULTRAPRO(登録商標)メッシュ)、2次元編み及び3次元編みを含む。
【0025】
メッシュスレッド8は、例えば、モノフィラメント、組み紐(braided)、又はモノフィラメントと組み紐との組み合わせとすることができる。さらに、メッシュスレッド8は、引張強度、摩擦抵抗及び生物的組み込みを強化するようにコーティングすることもできる。メッシュは、組織に埋め込まれる際に、本明細書で説明した力に耐える特性(例えば、引張強度、耐久性など)を有するいずれかの生体適合性材料で構成することができる。いくつかの実施形態では、メッシュが、以下に限定するわけではないが、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートポリエステル、発泡ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリグラクチン、ポリグリコール酸、トリメチレンカーボネート、ポリ−4−ヒドロキシブチレート(P4HB)、ポリグリコリド、ポリラクチド、及びトリメチレンカーボネート(TMC)を含む生体適合性材料及び合成材料で構成されたメッシュである合成メッシュを含む。他の実施形態では、メッシュが、以下に限定するわけではないが、ヒトの真皮、ブタの真皮、ブタの腸、ウシの真皮及びウシの心膜を含む生体適合性材料及び生物材料で構成されたメッシュである生物学的メッシュを含む。メッシュは、合成材料と生物材料との組み合わせで構成することもできる。
【0026】
別の実施形態では、メッシュ延長部3が、異なる構造で形成される。
図2の実施形態では、メッシュ延長部3が、メッシュスレッド8の端部8aで形成される。例えば、メッシュ本体7を形成するように織り合わされた又は編み合わされたスレッド8の一方又は両方の端部がメッシュ本体7から外向きに延びて、メッシュ延長部3を形成することができる。
図3及び
図4には、メッシュ延長部3が、メッシュ本体7のメッシュスレッド8bとは別に織り合わされた又は編み合わされたメッシュスレッド8cで構成される別の実施形態を示す。この時、メッシュ延長部3の第1の端部11のメッシュスレッド8cは、メッシュ本体7に編み込まれるなどのように、メッシュ本体7に一体化される。
【0027】
メッシュ延長部3のメッシュスレッド8cは、メッシュ本体7のメッシュスレッド8bと同様に、本明細書で上述したパターンのいずれかを含むあらゆるパターンで編み合わせることができる。
図3に示す例では、メッシュ延長部が、螺旋状にねじられたメッシュスレッド8cで構成される。各例示的なメッシュ延長部3の螺旋を形成するメッシュスレッド8cの数は、異なる厚みを可能にするように様々とすることができる。各螺旋状のメッシュ延長部3の厚み及び長さは、装置の固定先の組織に応じて異なることができる。
【0028】
各メッシュ延長部3の第1の端部のスレッド8cは、様々な方法でメッシュ本体に一体化することができる。例えば、
図3に示すように、メッシュ延長部のメッシュスレッド8cは、メッシュ本体7のメッシュに編み込まれ、部分的にメッシュ本体7を越えて延びる。他の実施形態では、メッシュ延長部3のメッシュスレッド8cを、メッシュ本体7全体を横切って織ることができる。
図4に示すようなさらに他の実施形態では、メッシュ延長部3が、対向するメッシュ延長部3が同じメッシュスレッド8cで形成されるように装置全体を横切って織られたメッシュスレッド8cで構成される。このような実施形態では、メッシュ延長部3の織られたメッシュスレッド8cが、メッシュ本体7を通過する。
図3及び
図4の実施形態は、メッシュ本体7とメッシュ延長部3とが同じ材料で構成されていない場合に特に有用となり得る。例えば、
図4の実施形態では、メッシュ本体7を生物材料で構成して、メッシュ延長部3を合成材料で構成することができ、或いはこの逆であってもよい。例示として、メッシュ延長部3のメッシュスレッド8cは、例えば螺旋パターンで編み合わされたポリプロピレンスレッドとすることができる。この場合、この螺旋状に織られたメッシュ延長部3を、上記で説明し列挙した生物材料で構成できるメッシュ本体7に編み込むことができる。
【0029】
埋め込み型メッシュ1は、1つのメッシュ材料の層で製造することも、或いは同じ又は異なる構成で配置された同じ又は異なる材料とすることができる複数のメッシュ材料の層で製造することもできる。また、埋め込み型メッシュ1は、メッシュ本体と、メッシュ本体から延びる少なくとも2つのメッシュ延長部とをもたらすあらゆる形状又は構成とすることができる。いくつかの実施形態では、メッシュ本体7を、円形、長円形、長方形、正方形、三角形、又はその他のいずれかの多面形状とすることができる。また、メッシュ延長部3は、形状及び寸法が異なることもできる。
【0030】
各メッシュ延長部3の第2の端部12には、様々な固定装置5が存在することができる。固定装置5は、組織に対するメッシュ延長部の固定を可能にするいずれかの要素又は一連の要素とすることができる。例示的な固定装置としては、以下に限定されるわけではないが、外科用縫合針、ステープル、タック、ねじ、レーザーによる組織溶接、フィブリンシーラント、接着剤、サルート「Q」リング、Mitekアンカー、及び/又は縫合糸が挙げられる。各固定装置5は、各メッシュ延長部3の第2の端部12に恒久的に又は取り外し可能に取り付けることができる。これとは別に、又はこれに加えて、固定装置5は、各メッシュ延長部3の他の一部に恒久的に又は取り外し可能に取り付けることもできる。さらに、固定装置5は、患者に恒久的に埋め込まれる、又は患者に埋め込んだ時点で埋め込み型メッシュ1から取り除かれる要素とすることができる。
【0031】
図1A、
図1B、
図2及び
図4の例では、固定装置5が外科用縫合針である。これらの実施形態では、そこに外科用縫合針が存在してメッシュ延長部3を周囲組織内に固定する支援を行い、すなわち外科医がメッシュ延長部3を周囲組織に通すことができるようにする。このような実施形態では、メッシュ延長部3が、特定の用途においてメッシュ延長部3の長さ14が可能にする回数とすることができる十分な回数だけ周囲組織に通されると、第2の端部12においてメッシュ延長部3を切断して外科用縫合針固定装置5を取り出すことができる。
図3に示す別の実施形態では、固定装置5がタックである。1つの実施形態では、メッシュ延長部3を周囲組織に編み込み又は固定したら、各メッシュ延長部3の第2の端部12にタック5を取り付けることができる。このような実施形態では、タック5が、メッシュ延長部を組織又は周囲の骨に係止するように作用することができる。同様の実施形態では、メッシュ延長部3に沿った様々な位置に複数のタックを使用して、複数のさらなる係止点を設けることができる。このようなタックを利用する実施形態は、例えば腹腔鏡手術及び/又はロボットヘルニアプロテーゼにおいて適切となり得る。
【0032】
埋め込み時には、埋め込み型メッシュ1が、複数の係止点において、組織欠損又は再建すべき組織及び/又は周囲組織に固定される。この固定は、メッシュ、メッシュ延長部、固定装置及び/又は延長手段を組織(例えば、腹部筋膜)内に織り込み又は編み込む(すなわち、縫合糸なし)ことなどにより、各メッシュ延長部を周囲組織に通すことによって実行することができる。1つの実施形態では、埋め込み型メッシュ1が、ヘルニア又は乳房再建などの、組織欠損の再建又は修復のために患者内に埋め込まれる。ヘルニアの位置、或いは組織の切開部又は外科的分離部などの侵入地点において組織を穿通する。次に、組織欠損の再建又は修復を可能にするように埋め込み型メッシュ1を位置付ける。例えば、埋め込み型メッシュ1は、メッシュ本体7が組織欠損全体にわたって広がるように位置付けることができる。その後、後述する
図6A〜
図6Dに例示するパターンのうちの1つ又は2つ以上を用いてメッシュ延長部3を周囲組織30内に編み込み又は通すことなどにより、メッシュ延長部を複数の係止点において周囲組織に係止する。
【0033】
図5A及び
図5Bに、腹部ヘルニアを修復するための埋め込み型メッシュ1の例示的な使用を示し、各図には、考えられるヘルニア修復のための位置に埋め込み型メッシュ1を示す。しかしながら、他の実施形態及び状況では、ヘルニア、患者の生体構造、固定方法、外科医の判断などに応じて、複数の異なる解剖学的平面のうちのいずれか1つ又は2つ以上に埋め込み型メッシュ1を配置することもできる。
図5A及び
図5Bの例では、埋め込み型メッシュ1が、後腹筋膜22上に配置されている。他の実施形態及び埋め込み方法では、埋め込み型メッシュ1を、前腹壁上にアンレーとして、腹壁の筋肉内にインレーとして、腹壁の筋肉下にサブレー又はアンダーレーとしてなどのように、腹壁沿いのあらゆる数の他の位置に配置することができる。メッシュは、腹膜腔外又は腹膜腔内に、或いは腹部ヘルニア修復のためのあらゆる数の他の位置に配置することができる。
【0034】
図5A及び
図5Bの例では、腹直筋28間にヘルニアが生じている。このような実施形態では、皮膚24に切開部を形成してヘルニア領域にアクセスできるようにすることができる。腹直筋28間のヘルニア領域を穿通し、縫合糸26を用いて後腹筋膜のあらゆる引裂又は分離を修復することができる。次に、メッシュ本体7がヘルニア領域全体に広がるように埋め込み型メッシュ1を配置する。次に、周囲組織内にメッシュ延長部3を編み込むことなどにより、ヘルニアを取り囲む組織にメッシュ延長部3を通す。
図5Aの例では、埋め込み型メッシュ1が、後腹筋膜及び直筋下を覆う。メッシュ移動又はメッシュ離開に抗する力を与えて正中筋膜の第一次修復を保護するために、メッシュ延長部3を後腹筋膜22に編み込んで周囲組織との複数の係止点20を形成する。
図5Bの実施形態では、メッシュ延長部3が
図5Aよりも横方向で固定され、斜筋29及びその筋膜を通る。
【0035】
埋め込み型メッシュ1を周囲組織に固定したら、縫合糸26を用いて埋め込み型メッシュ1の上方の組織を閉じることができる。
図5A及び
図5Bに示す例示的な状況下では、縫合糸26が、腹直筋28の前筋膜23を閉じた後に皮膚24も閉じるように配置される。この例示的な方法で埋め込むと、メッシュ延長部3が、広い組織範囲にわたって力を分散して組織損傷を防ぐように、周囲組織30全体にわたって複数の係止点20を有して配置されるので、埋め込み型メッシュ1が適所に留まって移動又は離開しない。
【0036】
別の使用方法の実施形態では、埋め込み型メッシュ1を利用して、乳房組織(breast tissue)、胸壁又は肋骨に装置を係止することによって乳房組織を再建する。現在、胸部再建術では、インプラントの位置異常の問題、或いはインプラントが皮膚エンベロープ(skin envelope)を圧迫して傷口を開き、胸部を変形させ、又は皮膚を薄くしてしまう問題を解決するために、合成メッシュ及び生物学的メッシュが使用されている。しかしながら、標準的なメッシュ固定方法は、胸筋及び/又は肋骨にメッシュを保持する際に、組織損傷に起因して効果的でないことが多い。本開示の埋め込み型メッシュ1及び対応する埋め込み方法は、上記で十分に説明したように複数の固定点を可能にして縫合糸に比べて強い組織固定をもたらすので、胸部の再建において示されるこれらの問題に対する有効な解決策を提供する。また、メッシュは、組織の自然な内部成長を促す骨格として機能することもできる。さらに、いくつかの実施形態及び埋め込み方法では、メッシュ延長部3が、肋骨へのステープル止め、タック固定又結束などによって肋骨に固定又は接続できる十分な長さを有することができる。
【0037】
装置を周囲組織に固定するパターンは、外科医の専門知識と同様に、以下に限定するわけではないが、固定x編みパターン(locking x−weave pattern)、x編みパターン(x−weave pattern)、又はプラス編みパターン(plus weave pattern)を含む様々なものとすることができる。
図6A〜
図6Dに、埋め込み型メッシュ1を組織30に固定するために使用できる様々な編みパターンを例示する。
図6Aには、メッシュ延長部3がx編みパターンで周囲組織30に編み込まれた実施形態を例示する。
図6Bには、メッシュ延長部3が固定x編みパターンで周囲組織30に編み込まれた実施形態を例示する。
図6Cには、メッシュ延長部3がプラス編みパターンで周囲組織30に編み込まれた実施形態を例示する。
図6Dには、メッシュ延長部3が長手方向編みパターン(longitudinal weave pattern)で周囲組織30に編み込まれた実施形態を例示する。
図6Dには、組織30の特定の範囲に引張応力などの力が集中するのを避けるように隣接するメッシュ延長部3間で編みステッチの長さ及び係止点の位置が異なる様々な長手方向編みパターンも示す。延長部は、第一次ヘルニア修復から離れた、組織の完全性が優れた地点において組織内に編み込むこともできる。例えば、選択患者は、以下に限定するわけではないが、以前の手術などの状況、体形(例えば、病的肥満)、病状、又はステロイドなどの薬剤によって筋膜が弱っていることが多い。
【0038】
これにより、組織30の広い範囲にわたって力を分散させて均一に分布させることができる。延長部を周囲組織に固定する際には、周囲組織30に対するメッシュ延長部3の1又は2以上の結び目を形成することもでき、これらの結び目は、組織30への固定を強化するように構成が異なることができる。埋め込み方法のいくつかの実施形態では、1又は2以上の縫合糸を用いてメッシュ延長部3を周囲組織30にさらに固定することもできる。例えば、腱修復においてPulver−Taft編み(Pulver−Taft weaves)を固定する方法と同様に、縫合糸を用いて延長部の周囲に結び目を作ることができる。
【0039】
図7に、組織欠損の再建又は修復における埋め込み型メッシュ1の1つの使用方法50を例示するフローチャートを示す。最初に、ステップ51において、侵入地点において組織を穿通する。次に、ステップ52において、侵入地点を通じて埋め込み型メッシュ1を挿入し、ステップ53において、組織欠損全体にわたってメッシュ本体7を位置付ける。次に、各メッシュ延長部3の遠位端に取り付けられた外科用縫合針固定装置5などを使用して、メッシュ延長部3を周囲組織内に編み込む。その後、ステップ55において、例えば各メッシュ延長部3の端部12を切断することにより、各メッシュ延長部3から外科用縫合針固定装置5を取り除くことができる。
【0040】
図8に、埋め込み型メッシュ1の荷重負担能力と、縫合糸を用いた治療用メッシュ固定方法の現行基準とを比較したグラフを示す。グラフの線41は、本開示のいくつかの実施形態に従って腹部筋膜に固定した時の埋め込み型メッシュ1の負荷対変位を示す。グラフの線43は、治療縫合技術の現行基準を用いて腹部筋膜に固定した標準的なヘルニアメッシュの負荷対変位を示す。このグラフでは、本明細書に開示する方法を用いて埋め込んだ埋め込み型メッシュ装置1によって提供される組織の応力遮蔽がはるかに優れている(すなわち、係止点における組織に対する引張応力が組織の引張強度を下回る)ことが示されている。上述したように、本発明者は、埋め込み型メッシュ1は、移動又は離開を伴わずに少なくとも16N/cmの引張応力に耐えられるべきであると認識する。線45は、この最小負荷要件を示す。グラフから明らかなように、治療用メッシュ固定の現行基準では、この16N/cmという最小要件よりも大幅に低い5N/cmほどの最大荷重負担強度しか得られない。一方で、埋め込み型メッシュ1の実施形態では、16N/cmという例示的な最小要件を十分に超える荷重負担強度が得られる。
【0041】
本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」又は「有する(having)」という用語、及びその変化形の使用は、その後に列挙される要素及びその同等物、並びに追加要素を含むように意図される。いくつかの要素を「含む」、「備える」又は「有する」と記載した実施形態は、これらのいくつかの要素「から基本的に成る」、及びこれらのいくつかの要素「から成る」とも考えられる。
【0042】
本明細書における値の範囲の記述は、本明細書において別途示していない限り、その範囲内に収まる各別個の値を個別に示す簡略表現方法の役割を果たすものにすぎず、各別個の値は、本明細書に個別に示されているかのように本明細書に組み入れられる。例えば、濃度範囲が1%〜50%であると述べられている場合、本明細書では、2%〜40%、10%〜30%、又は1%〜3%などの値が明示的に列挙されているものとする。これらは、具体的に意図するものの一例に過ぎず、本開示では、列挙する最も低い値と最も高い値とを含むこれらの値の間の全ての考えられる数値の組み合わせも明示的に表していると見なすべきである。
【0043】
以下の実施例は、例示を意図するものにすぎず、本発明の範囲又は添付の特許請求の範囲に対する限定として意図するものではない。
【実施例】
【0044】
治療用メッシュインプラント及び固定方法の標準と、本明細書に開示して説明した埋め込み型メッシュ1及び埋め込み方法とを比較する卓上研究を行った。12cm×10cm×0.5cmのサイズの半ダンベル型のブタ腹壁セグメント内でヒトの腹部組織30をモデル化した。治療装置及び固定方法の標準では、4本の離散的0ポリプロピレン縫合糸を用いて、半ダンベル型のブタ標本にEthicon Ultrapro Monocryl Prolene Compositeメッシュを1cm間隔で係止した。縫合糸は、メッシュの縁部から3つ目の細孔において固定した。埋め込み型メッシュ1をモデル化するために、Ethicon Ultrapro Monocryl Prolene Compositeメッシュをハサミで切断して、幅1cm及び長さ30cmのメッシュ延長部3を含むメッシュ本体7をモデル化した。4つの連続固定ステッチパターン(running locking stitch patterns)を用いてメッシュ延長部3を半ダンベル型のブタ標本に編み込み、縫合糸又は結び目は使用しなかった。両サンプル上のメッシュの対向する縁部をインストロンで把持した。次に、メッシュが組織から完全に離開し、及び/又は全組織損傷が生じるまで、両側を毎分100mmで引き離した。100hzのサンプリングレートで負荷及び変位データを取得した。力変位を取得し、応力変位に変換してUTSを判読した。損傷までに付与した力をNとし、最も離れたメッシュ延長部間の最外距離をcmとして、UTSをN/cmとして記録した。
【0045】
4本の離散的0Surgiproポリプロピレン縫合糸を使用する治療固定方法及び装置の標準は、組織から縫合糸を引っ張り出してメッシュに取り付けられたままにした時に、約30Nの合力で組織30から離開した。組織は、一般に4本の離散的0Surgiproポリプロピレン縫合糸によって形成された4つの係止点又はその付近で損傷した。この力は、本明細書で開示した方法に従って固定したメッシュインプラント1を用いたサンプルが耐える力よりも大幅に低い。4つの連続固定ステッチパターンを用いて組織30に編み込んだメッシュ延長部3を含む埋め込み型メッシュ1は、約121Nの合力まで組織から離開しなかった。メッシュ延長部は、組織損傷ではなく組織30から徐々に滑脱することによって離開した。
【0046】
同様の条件下で、編みパターン、メッシュのスロー回数及び各メッシュ延長部間の間隔距離を含む他の変数を修正してさらなる試験を行った。どの編みパターンの強度が最も高いかを試験するために、1つの半ダンベル型のブタ腹壁筋膜筋肉スラブに、連続x編みパターン、固定x編みパターン、連続固定パターン及び線形並列パターンを含む所定の編みパターンで3つのメッシュ延長部を編み込んだ。上述したような縫合糸を使用する治療用メッシュ固定の標準も含めた。スロー回数は、4スローで一定に保持した。4スロー後、外科医の結び方を用いてメッシュリボンを組織に係止した。各延長アームを編み上げるのに要した時間を記録してグループ毎に平均した。これらのサンプルを、上述したような高い引張応力に曝した。
【0047】
治療用メッシュの標準の損傷モードは、係止点損傷によるものであった。全ての織られたメッシュの損傷モードは、遠隔組織損傷又は編み係止点から離れた損傷であった。以下の表にデータを示す。
【0048】
どのスロー回数の強度が最も高いかを試験するために、以下の試験を行った。2スロー、3スロー及び4スローの各々のx固定編みパターンを用いて、上記の説明による1つのダンベル型のブタ腹壁筋膜筋肉スラブに3つのメッシュリボンを編み込んだ。上述したような縫合糸を使用する治療用メッシュ固定の標準も含めた。各固定方法を3回試験した。間隔距離は、1cmで一定に保持した。各リボンを編み上げるのに要した時間を記録してグループ毎に平均した。これらのサンプルを、上述したような高い引張応力に曝した。力変位を取得し、応力変位に変換して最大引張強度(UTS)を判読した。治療用メッシュの基準の損傷モードは、係止点損傷によるものであった。全ての織られたメッシュの損傷モードは、遠隔組織損傷又は編み係止点から離れた損傷であった。以下の表にデータを示す。
【0049】
メッシュ延長部間のどの間隔距離の強度が最も高いかを試験するために、以下の試験を行った。x固定編みパターンを用いて、1つのダンベル型のブタ腹壁筋膜筋肉スラブに2つのメッシュリボンを編み込んだ。1cm、2cm及び3cmを含む間隔距離をサンプル毎に修正し、各々を3回試験した。スロー回数は、3スローで一定に保持した。各リボンを編み上げるのに要した時間を記録してグループ毎に平均した。これらのサンプルを、上述したような高い引張応力に曝した。力変位を取得し、応力変位に変換してUTSを判読した。治療用メッシュの基準の損傷モードは、係止点損傷によるものであった。全ての織られたメッシュの損傷モードは、遠隔組織損傷又は編み係止点から離れた損傷であった。以下の表にデータを示す。
【0050】
どのようなメッシュ延長部の幅の強度が最も高いかを試験するために、以下の試験を行った。x固定編みパターンを用いて、1つのダンベル型のブタ腹壁筋膜筋肉スラブに2つのメッシュリボンを編み込んだ。1cm、1.5cm及び2cmを含むメッシュアーム幅をサンプル毎に修正し、各々を3回試験した。スロー回数は、3スローで一定に保持し、間隔距離は、1cmで一定に保持した。各リボンを編み上げるのに要した時間を記録してグループ毎に平均した。これらのサンプルを、上述したような高い引張応力に曝した。力変位を取得し、応力変位に変換してUTSを判読した。治療用メッシュの基準の損傷モードは、係止点損傷によるものであった。全ての織られたメッシュの損傷モードは、遠隔組織損傷又は編み係止点から離れた損傷であった。以下の表にデータを示す。
【0051】
周囲組織を1回通しただけで十分な引張強度が得られるかどうかを試験するために、以下の試験を行った。Ethicon Ultrapro Monocryl Prolene Compositeメッシュをハサミで切断して、幅2cm及び長さ15.0cmのメッシュ延長部を形成した。1つの標本につき、2cm間隔で2つのメッシュ延長部を配置した。上記と同様に、最適引張強度試験能力に合わせて切断した半ダンベル型のブタ腹壁セグメント(14cm×19cm×0.5cm)を標本として使用した。各組織標本に、2つの小さな左右対称の2mmの穴を形成した。各穴を通じてメッシュ延長部を引っ張った。全ての変数を、1cm間隔で配置した単純遮断0ポリプロピレン縫合糸を用いて係止したEthicon Ultrapro Monocryl Prolene Compositeメッシュ(標準治療)と比較した。縫合糸は、メッシュの縁部から3つ目の細孔に通した。ASTM仕様D5034に従って、インストロンに対して引張強度試験を行った。ゲージ長(グリップ間の材料の長さ)は、組織の120mm及びメッシュの80mmを構成する200mmであった。変位速度は、100mm/分であった。100Hzのサンプリングレートで負荷及び変位を記録した。力変位を取得し、応力変位に変換してUTSを判読した。損傷までに付与した力をNとし、最も離れたメッシュ延長部間の最外距離をcmとして、UTSをN/cmとして記録した。
【0052】
本明細書で引用したあらゆる非特許文献又は特許文献を含むあらゆる引用は、先行技術を構成すると認められるものではない。具体的には、別途明記していない限り、本明細書におけるあらゆる文献の引用は、これらの文献のいずれかが、米国又は他のいずれかの国において当業での共通一般知識の一部を形成することを認めるものではないと理解されるであろう。引用文献についての説明は、その著者が何を主張しているかを述べるものであり、本出願者は、本明細書で引用したいずれかの文献の正確性及び適切性に異議を唱える権利を有する。本明細書で引用した全ての引用文献は、別途明確に示していない限り引用によって完全に組み入れられる。本開示は、引用文献に見られるいずれかの定義及び/又は説明間にいかなる相違が存在する場合でも効力を有する。