【文献】
ZTE, MediaTek,WF on bitwidth of MIB content for NB-IoT [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #84 R1-161231, [検索日 2021.03.24],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_84/Docs/R1-161231.zip>,2016年02月24日,p.1-12
【文献】
ZTE,Details on NB-MIB design for NB-IoT [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #84 R1-160466, [検索日 2021.03.24],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_84/Docs/R1-160466.zip>,2016年02月05日,p.1-4
【文献】
NTT DOCOMO,Remaining issues of NB-MIB design [online],3GPP TSG RAN WG1 NB-IoT Ad-Hoc Meeting R1-161951, [検索日 2021.03.24],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_AH/LTE_NB-IoT_1603/Docs/R1-161951.zip>,2016年03月16日,p.1-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記動作モードは、インバンド(in−band)動作モード、ガードバンド(guard band)動作モード、スタンドアローン(stand alone)動作モードを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。
前記動作モードがガードバンド動作モードである場合、又は、前記動作モードがインバンド動作モードであり、かつ、NB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが異なる場合、前記MIBは、チャネルラスタのオフセット周波数を示すチャネルラスタパラメータを含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の基地局。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係るマスター情報ブロック生成方法、マスター情報ブロック処理方法、基地局および移動局について説明する。図面において、同じ参照符号は終始同じ内容を示す。理解すべきことは、ここで述べる一実施形態は説明的なものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものとして解釈してはならない。なお、ここに記載のUEは様々なタイプのユーザ端末、例えば移動端末(もしくは移動局と称す)または固定端末を含み、ただし便宜上、以下では場合によってUEと移動局とを互換して使用しても良い。
【0013】
本発明の一実施形態はNB−IoT通信システムに用いることができる。UEが無線アクセスを行うことができるように、基地局はセルアクセスの初期化に用いられるキー情報をMIBの中に含ませ、UEへブロードキャストする。LTEおよびLTE−Advancedのような無線通信システムにおいては、UEへ送信されるMIBの中身が定義されている。具体的には、LTEおよびLTE−Advanced無線通信システムにおいて、UEが無線アクセスを行う際には複数のパラメータの情報を得る必要があり、基地局は各パラメータの情報に対しそれぞれ符号化を行い、なお各パラメータのコードワードをMIBにおいて該パラメータに対応するフィールドに配置する。しかし、LTE通信システムに似たような方式でNB−IoT通信システムに用いられるMIBを生成すると、MIBによるシグナリングオーバヘッドはNB−IoT通信システムにとって大きすぎてしまう。
【0014】
本発明の一実施形態はNB−IoT通信システムのMIBの中身を改良している。以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
【0015】
まず、
図1を参照しながら本発明の一実施形態に係る基地局によって実行されるマスター情報ブロック(MIB)生成方法について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る基地局によって実行されるMIB生成方法100を示すフローチャートである。
図1に示すように、ステップS101において、複数のパラメータの各パラメータの現在情報を決定する。上述したように、UEが無線アクセスを行うことができるように、基地局はセルアクセスの初期化に用いられるキーパラメータの情報をMIBの中に含ませ、ステップS101においては、これらのキーパラメータの現在情報を決定する。本発明の1つの例示によれば、各パラメータの現在情報は該パラメータの現在値または現在該パラメータが必要ではないことを示す。
【0016】
例えば、NB−IoT通信システムにおいて、用いられる通信周波数帯域とLTE通信システムに用いられる通信周波数帯域との間の位置関係に応じて、NB−IoT通信システムにおける基地局は多様な動作モードを有し、かつ異なる動作モードにおいてNB−IoT通信システムにおけるUEがセルへアクセスする際に必要な情報は異なる。したがって、前記複数のパラメータは基地局の現在の動作モードを示す動作モードパラメータ、および動作モードパラメータのほか、セルアクセスの初期化に用いられる他のキーパラメータを含んでもよい。ステップS101において、まず基地局の狭帯域通信時の現在の動作モードを決定し、次いで動作モードパラメータの候補値の中から決定された現在の動作モードに対応する候補値を動作モードパラメータの現在値として選択する。一方、決定された動作モードに基づいて、現在複数のパラメータのうちの他のパラメータが必要であるか否かを決定し、複数のパラメータのうちの他のパラメータが必要である場合、必要な他のパラメータの候補値の中から該他のパラメータの現在値を選択する。
【0017】
以下、
図2a−
図2cを参照しながら本発明の一実施形態に係る、NB−IoT通信システムにおける基地局の多様な動作モードの概略図について説明する。具体的には、
図2aは本発明の一実施形態に係るインバンド動作モードを示す概略図である。
図2aに示すように、インバンド動作モードにおいて、NB−IoT通信システムに用いられる周波数帯域210はLTE通信システムに用いられる周波数帯域220内に配置される。
図2bは本発明の一実施形態に係るガードバンド動作モードを示す概略図である。
図2bに示す例示において、LTE通信システムは周波数帯域221および222を用いて通信を行い、かつ周波数帯域223はLTE通信システムのガード区間となる。なお、NB−IoT通信システムは周波数帯域211により通信を行う。
図2bに示すように、NB−IoT通信システムに用いられる周波数帯域211はLTE通信システムのガード区間内に配置される。
図2cは本発明の一実施形態に係るスタンドアローン動作モードを示す概略図である。
図2cに示すように、スタンドアローン動作モードにおいて、NB−IoT通信システムに用いられる周波数帯域212はLTE通信システムに用いられる周波数帯域(図示されていない)から独立され、かつGSM(Global System for Mobile communications)通信システムに用いられる周波数帯域230内に配置される。
【0018】
例えば、動作モードパラメータはインバンド動作を示す候補値、ガードバンド動作モードを示す候補値およびスタンドアローン動作モードを示す候補値を有する。基地局がインバンド動作モードにより狭帯域通信を行う場合、基地局は動作モードパラメータの候補値の中からインバンド動作モードに対応する候補値を動作モードパラメータの現在値として選択する。一方、基地局はインバンド動作モードの場合に必要な、動作モードパラメータ以外の他のパラメータを決定し、かつ必要な他のパラメータの現在値を決定する。
【0019】
動作モードパラメータのほか、セルアクセスの初期化に用いられる他のキーパラメータはセル参照信号(CRS:Cell−specific Reference Signal)ポートパラメータ、チャネルラスタパラメータなどをさらに含む。なお、UEがCRSを用い検出を行うことでUEの性能を確保することができるように、好ましくは、動作モードパラメータ以外に、セルアクセスの初期化に用いられる他のキーパラメータは同じ物理セル識別子、CRSシーケンスパラメータなどをさらに含んでもよい。異なる動作モードに応じて、NB−IoT通信システムにおいてセルアクセスの初期化に用いられるキーパラメータは異なる。
【0020】
例えば、インバンド動作モードの場合、NB−IoTシステムの物理セル識別子はLTEの物理セル識別子と同じであるかまたは異なる可能性がある。同じ物理セル識別子を介して現在NB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが同じであるか否かをUEに通知することができる。
【0021】
一方、ガードバンド動作モードおよびスタンドアローン動作モードの場合、LTE通信システムにおいて送信されたCRSはUEの復調に対し干渉とならないため、UEはCRSに関連するパラメータの情報を得る必要がない。すなわち、同じ物理セル識別子、CRSポートパラメータ、CRSシーケンスパラメータなどが必要ではない。
【0022】
なお、決定された動作モードがインバンド動作モードであり、かつNB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが異なる場合、NB−IoTシステムにおけるUEがスピードマッチングなどの動作を行うように、基地局はさらにCRSポートパラメータを介してCRS送信用のアンテナポートの数をUEに通知しなければならない。一方、決定された動作モードがインバンド動作モードであり、かつNB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが同じである場合、NB−IoTシステムはCRSのポート数がNB−RSのポート数と同じであると暗然に認め、UEは他のパラメータ(例えば、NB−IoTシステムの参照信号(NB−RS))に基づいてCRSポートを得ることができ、したがってUEへCRSポートパラメータの情報を送信する必要がない。また、ガードバンド動作モードおよびスタンドアローン動作モードの場合にも、上述したように、NB−IoTシステムの通信周波数帯域とLTEシステムの通信周波数帯域とが重ならないため、CRSポートパラメータが必要ではない。
【0023】
また例えば、インバンド動作モードの場合およびガードバンド動作モードの場合、基地局はチャネルラスタパラメータによりチャネルラスタのオフセット周波数をUEに通知しなければならない。具体的には、チャネルラスタパラメータはNB−IoTシステムにおいて現在占有しているリソースブロックの中心周波数ポイントから距離が一番近いn*100KHz周波数ポイントへのオフセットを示し、ここでnは自然数であり、スタンドアローン動作モードにおいて、UEが無線アクセスを行う際には、チャネルラスタパラメータを用いる必要がない。
【0024】
なお、決定された動作モードがインバンド動作モードであり、かつNB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが同じである場合、NB−IoTシステムのUEはLTEシステムのCRSを用い復調を行わなければならないため、基地局は対応するCRSシーケンス情報を示す必要がある。すなわち、UEがCRSシーケンスパラメータに基づいて現在LTEシステムにおけるCRSのシーケンス値を決定するように、基地局はUEにCRSシーケンスパラメータを通知しなければならない。本発明の1つの例示によれば、CRSシーケンスパラメータはLTEシステムの物理リソースブロック(PRB)のインデックスおよび通信帯域幅(BW)を示す物理リソースブロックインデックスおよび帯域幅パラメータである。表1は物理リソースブロックインデックスおよび帯域幅パラメータの候補値を概略的に示す。
【表1】
【0025】
代替的に、UEはMIB送信用のリソースブロックと前記基地局の通信周波数帯域の中心周波数とのオフセットに基づいて、現在LTEシステムにおけるCRSのシーケンス値を決定してもよい。したがって、本発明のもう1つの例示によれば、CRSシーケンスパラメータはMIB送信用のリソースブロックと前記基地局の通信周波数帯域の中心周波数とのオフセットを示す周波数オフセットパラメータであってもよい。
【0026】
表2−1および表2−2は周波数オフセットパラメータと物理リソースブロックイデックスおよび帯域幅パラメータとの対応関係を概略的に示す。表2−1および表2−2に示すように、異なるシステム帯域幅(BW)および異なるPRBインデックスは同じ周波数オフセットパラメータに対応され、さらに同じCRSのシーケンス値に対応される可能性がある。したがって、物理リソースブロックインデックスおよび帯域幅パラメータの代わりに周波数オフセットパラメータを用いることによって、CRSのシーケンス値の情報をUEに通知しつつ、さらにシステムのシグナリングオーバヘッドを低減することができる。
【表2-1】
【表2-2】
【0027】
なお、表2−1および表2−2に示すように、CRSシーケンスパラメータ(すなわち、周波数オフセットパラメータまたはPRBインデックスおよび帯域幅パラメータ)とチャネルラスタパラメータとの間に対応関係が存在する。言い換えれば、UEはCRSシーケンスパラメータに基づいてチャネルラスタパラメータを導き出すことができる。したがって、基地局はCRSシーケンスパラメータの情報をUEへ送信した場合には、チャネルラスタパラメータの情報をUEへ送信しなくてもよく、すなわち、チャネルラスタパラメータは必要ではない。
【0028】
したがって、ステップS101においては、決定された動作モードがインバンド動作モードである場合、まず同じ物理セル識別子の候補値の中から前記同じ物理セル識別子の現在値を選択すると決定し、次いで決定された同じ物理セル識別子の現在値に基づいて、CRSポートパラメータが必要であるかそれともCRSシーケンスパラメータが必要であるかを決定し、さらにCRSポートパラメータの候補値の中からCRSポートパラメータの現在値を選択するか、またはCRSシーケンスパラメータの候補値の中からCRSシーケンスパラメータの現在値を選択する。なお、動作モードがインバンド動作モードであり、かつ同じ物理セル識別子の候補値の中から同じ物理セル識別子の現在値を選択した後に、さらに決定された同じ物理セル識別子の現在値に基づいて、チャネルラスタパラメータが必要であるか否かを決定する。一方、決定された動作モードがインバンド動作モードである場合、チャネルラスタパラメータの候補値の中からチャネルラスタパラメータの現在値を選択してもよい。また、決定された動作モードがスタンドアローン動作モードである場合、チャネルラスタパラメータが必要ではないと決定してもよい。さらに、決定された動作モードがガードバンド動作モードまたはスタンドアローン動作モードである場合、さらに同じ物理セル識別子、CRSポートパラメータ、およびCRSシーケンスパラメータが必要ではないと決定してもよい。
【0029】
図1に戻り、ステップS102において、決定された各パラメータの現在情報に対してジョイント符号化を行う。本発明の1つの例示によれば、ステップS102においては、コードワード集合から、決定された各パラメータの現在情報に対応するコードワードを選択する。具体的には、コードワード集合における各コードワードそれぞれは、前記複数のパラメータの各パラメータの候補状態の1種類の組み合わせを示す。なお、各パラメータそれぞれの候補状態は、該パラメータの候補値、または特定の場合に該パラメータが必要ではないことを示す。次いでステップS103において、ジョイント符号化の結果に基づいてMIBを生成する。
【0030】
例えば、上述したように、複数のパラメータは動作モードバラメータ、CRSポートパラメータ、チャネルラスタパラメータ、同じ物理セル識別子、CRSシーケンスパラメータなどを含む。動作モードパラメータはインバンド動作モードを示す候補値「In band」、ガードバンド動作モードを示す候補値「Guard band」およびスタンドアローン動作モードを示す候補値「Stand alone」を有する。同じ物理セル識別子は同じ物理セルを示す候補値「T」および異なる物理セルを示す候補値「F」を有する。チャネルラスタパラメータは周波数オフセットを示す候補値「±2.5」(KHz)および「±7.5」(KHz)を有する。CRSポートパラメータは1つのCRSポートアンテナポートを示す候補値「1 Port」、2つのCRSポートアンテナポートを示す候補値「2 Port」、4つのCRSポートアンテナポートを示す候補値「4 Port」を有する。表3はコードワード集合における一部のコードワードおよび各コードワードそれぞれに対応する各パラメータの候補状態の組み合わせを概略的に示す。
【0031】
【表3】
表3に示すように、コードワード集合における各コードワードそれぞれは複数のパラメータの各パラメータの候補状態の1種類の組み合わせを示し、ここで「×」は該組み合わせにおいて必要ではないパラメータを示す。したがって、ステップS102においては、コードワード集合から、決定された各パラメータの現在情報に対応するコードワードを選択することによって、決定された各パラメータの現在情報に対してジョイント符号化を行い、したがって1つのコードワードを用い複数のパラメータの現在情報を示すことができる。
【0032】
なお、ステップS101を参照しながら説明した各パラメータ間の関係のように、複数のパラメータの候補状態に対して配列を行うことでそれに対応するコードワードを生成する場合、まず動作モードパラメータの候補状態を決定し、次いで動作モードパラメータの候補状態に基づいて複数のパラメータのうちの他のパラメータの候補状態を決定してもよい。言い換えれば、コードワード集合におけるコードワードは、動作モードパラメータの候補状態に基づいて複数のパラメータのうちの他のパラメータの候補状態を決定するような順序で形成された組み合わせを示す。
【0033】
なお、コードワード集合におけるコードワードはさらに動作モードパラメータの候補状態がインバンド動作モードである場合、動作モードパラメータの候補状態に基づいて同じ物理セル識別子の候補状態を決定し、次いで同じ物理セル識別子の候補状態に基づいてセル参照信号ポートパラメータおよびCRSシーケンスパラメータを決定するような順序で形成された組み合わせを示す。
【0034】
本発明の上記一実施形態に係るマスター情報ブロック生成方法において、MIBを介して移動局に通知される複数のパラメータのパラメータ値に対してジョイント符号化を行い、したがって無線通信システムにおいてマスター情報ブロックの負荷を効果的に低減しつつ移動局の性能低下を回避することができる。なお、本発明の上記一実施形態のマスター情報ブロック生成方法によれば、NB−IoT通信システムにおいて用いられる異なる動作モードに対して同一フォーマットを備えたMIBを生成することができる。
【0035】
以下、
図3を参照しながら本発明の一実施形態に係る移動局によって実行されるマスター情報ブロック処理方法について説明する。
図3は移動局によって実行されるマスター情報ブロック処理方法300を示すフローチャートである。
図3に示すように、ステップS301において、基地局から送信されたMIBを受信して、1つのコードワードを得る。MIBに基づいて得られたコードワードはUEに予め格納されたコードワード集合に含まれていてよい。具体的には、UEに予め格納されたコードワード集合における各コードワードそれぞれは複数のパラメータの各パラメータの候補状態の1種類の組み合わせを示す。なお、各パラメータそれぞれの候補状態は該パラメータの候補値、または特定の場合に該パラメータが必要ではないことを示す。以上、表3を参照しながらコードワード集合におけるコードワードについて詳細に説明を行ったため、ここでは重複な説明を省略する。
【0036】
次いで、ステップS302において、得られたコードワードに基づいて複数のパラメータの各パラメータの現在情報を決定する。本発明の1つの例示によれば、ステップS302においては、得られたコードワードに対応する複数のパラメータの候補状態の組み合わせを決定し、次いで決定された組み合わせにおけるパラメータの候補状態を該パラメータの現在情報とする。
【0037】
例えば、複数のパラメータの中には動作モードパラメータを含め、かつ動作モードパラメータはインバンド動作モードを示す候補値「In band」、ガードバンド動作モードを示す候補値「Guard band」およびスタンドアローン動作モードを示す候補値「Stand alone」を有する。ステップS302においては、得られたコードワードに対応する複数のパラメータの候補状態の組み合わせにおける動作モードパラメータの候補状態を決定し、さらに決定された組み合わせにおけるパラメータの候補状態を該パラメータの現在情報とする。
【0038】
なお、ステップS302においてはさらに複数のパラメータにおける一部のパラメータの現在情報に基づいて他のパラメータの現在情報を導き出してもよい。例えば、複数のパラメータのうちのCRSシーケンスパラメータの現在情報に基づいてチャネルラスタパラメータの現在情報を導き出してもよい。以上、ステップS102および表2−1、表2−2を参照しながらそれについて詳細に説明を行ったため、ここでは重複な説明を省略する。
【0039】
本発明の上記一実施形態に係るマスター情報ブロック処理方法において、受信されたMIBのうちのジョイント符号化されたコードワードに対して復号化を行うことで複数のパラメータのパラメータ値を得、したがって無線通信システムにおいてマスター情報ブロックの負荷を効果的に低減しつつ移動局の性能低下を回避することができる。なお、本発明の上記一実施形態のマスター情報ブロック処理方法によれば、NB−IoT通信システムの異なる動作モードにおいても、基地局から送信された同一フォーマットを備えたMIBを受信することができる。
【0040】
以下、
図4を参照しながら本発明の一実施形態に係る基地局について説明する。
図4は本発明の一実施形態に係る基地局400を示すブロック図である。
図4に示すように、基地局400は決定部410、符号化部420および生成部430を含む。この3つの構成以外にも、基地局400はさらに他の構成要素(例えば、送信部、受信部)を含んでもよく、ただし、これらの構成要素は本発明の一実施形態の内容に関わらないため、ここではその図示および説明を省略する。なお、本発明の一実施形態に係る基地局400が実行する下記の動作の具体的な詳細は、以上の文面において
図1〜2を参照し説明した詳細と同じであり、そのためここでは重複を避けるために同じ詳細についての重複な説明を省略する。
【0041】
図4に示すように、決定部410は複数のパラメータの各パラメータの現在情報を決定する。上述したように、UEが無線アクセスを行うことができるように、基地局はセルアクセスの初期化に用いられるキーパラメータの情報をMIBの中に含ませ、決定部410はこれらのキーパラメータの現在情報を決定することができる。本発明の1つの例示によれば、各パラメータの現在情報は該パラメータの現在値または現在該パラメータが必要ではないことを示す。
【0042】
例えば、NB−IoT通信システムにおいて、用いられる通信周波数帯域とLTE通信システムに用いられる通信周波数帯域との間の位置関係に応じて、NB−IoT通信システムにおける基地局は多様な動作モードを有し、かつ異なる動作モードに応じてNB−IoT通信システムにおけるUEがセルへアクセスする際に必要な情報は異なる。したがって、前記複数のパラメータは基地局の現在動作モードを示す動作モードパラメータ、および動作モードパラメータ以外に、セルアクセスの初期化に用いられる他のキーパラメータを含む。決定部410は、まず基地局の狭帯域通信時の現在動作モードを決定し、次いで動作モードパラメータの候補値の中から決定された現在動作モードに対応する候補値を動作モードパラメータの現在値として選択する。一方、決定部410は、決定された動作モードに基づいて、現在複数のパラメータのうちの他のパラメータが必要であるか否かを決定し、複数のパラメータのうちの他のパラメータが必要である場合、必要な他のパラメータの候補値の中から該他のパラメータの現在値を選択する。
【0043】
例えば、動作モードパラメータはインバンド動作モードを示す候補値、ガードバンド動作モードを示す候補値およびスタンドアローン動作モードを示す候補値を有する。基地局がインバンド動作モードで狭帯域通信を行う場合、決定部410は動作モードパラメータの候補値の中からインバンド動作モードに対応する候補値を動作モードパラメータの現在値として選択する。一方、決定部410はインバンド動作モードの場合に必要な、動作モードパラメータ以外の他のパラメータを決定し、必要な他のパラメータの現在値を決定する。
【0044】
動作モードパラメータのほか、セルアクセスの初期化に用いられる他のキーパラメータはセル参照信号(CRS)ポートパラメータ、チャネルラスタパラメータなどをさらに含む。なお、UEがCRSを用い検出を行うことでUEの性能を確保することができるように、好ましくは、動作モードパラメータ以外に、セルアクセスの初期化に用いられる他のキーパラメータは同じ物理セル識別子、CRSシーケンスパラメータなどをさらに含んでもよい。異なる動作モードに応じて、NB−IoT通信システムにおいてセルアクセスの初期化に用いられるキーパラメータは異なる。
【0045】
例えば、インバンド動作モードの場合、NB−IoTシステムの物理セル識別子はLTEの物理セル識別子と同じであるかまたは異なる可能性がある。同じ物理セル識別子を介して現在NB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが同じであるか否かをUEに通知することができる。
【0046】
一方、ガードバンド動作モードおよびスタンドアローン動作モードの場合、LTE通信システムにおいて送信されるCRSはUEの復調に対し干渉とならないため、UEはCRSに関連するパラメータの情報を得る必要がない。すなわち、同じ物理セル識別子、CRSポートパラメータ、CRSシーケンスパラメータなどが必要ではない。
【0047】
なお、決定された動作モードがインバンド動作モードであり、かつNB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが異なる場合、NB−IoTシステムにおけるUEがスピードマッチングなどの動作を行うように、基地局はさらにCRSポートパラメータを介してCRS送信用のアンテナポートの数をUEに通知しなければならない。一方、決定された動作モードがインバンド動作モードであり、かつNB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが同じである場合、NB−IoTシステムはCRSのポート数がNB−RSのポート数と同じであると暗然に認め、UEは他のパラメータ(例えば、NB−IoTシステムの参照信号(NB−RS))に基づいてCRSポートを得ることができ、したがってUEへCRSポートパラメータの情報を送信する必要がない。また、ガードバンド動作モードおよびスタンドアローン動作モードの場合にも、上述したように、NB−IoTシステムの通信周波数帯域とLTEシステムの通信周波数帯域とが重ならないため、CRSポートパラメータが必要ではない。
【0048】
また例えば、インバンド動作モードの場合およびガードバンド動作モードの場合、基地局はチャネルラスタパラメータを介してチャネルラスタのオフセット周波数をUEに通知しなければならない。具体的には、チャネルラスタパラメータはNB−IoTシステムにおいて現在占有しているリソースブロックの中心周波数ポイントから距離が一番近いn*100KHz周波数ポイントへのオフセットを示し、ここでnは自然数であり、スタンドアローン動作モードにおいて、UEが無線アクセスを行う際には、チャネルラスタパラメータを用いる必要がない。
【0049】
なお、決定された動作モードがインバンド動作モードであり、かつNB−IoTシステムの物理セル識別子とLTEの物理セル識別子とが同じである場合、NB−IoTシステムのUEはLTEシステムのCRSを用い復調を行わなければならないため、基地局は対応するCRSシーケンス情報を示す必要がある。すなわち、UEがCRSシーケンスパラメータに基づいて現在LTEシステムにおけるCRSのシーケンス値を決定するように、基地局はUEにCRSシーケンスパラメータを通知しなければならない。本発明の1つの例示によれば、CRSシーケンスパラメータはLTEシステムの物理リソースブロック(PRB)のインデックスおよび通信帯域幅(BW)を示す物理リソースブロックインデックスおよび帯域幅パラメータである。代替的に、UEはMIB送信用のリソースブロックと前記基地局の通信周波数帯域の中心周波数とのオフセットに基づいて、現在LTEシステムにおけるCRSのシーケンス値を決定してもよい。したがって、本発明のもう1つの例示によれば、CRSシーケンスパラメータはMIB送信用のリソースブロックと前記基地局の通信周波数帯域の中心周波数とのオフセットを示す周波数オフセットパラメータであってもよい。以上、表1、表2−1および表2−2を参照しながら周波数オフセットパラメータ、物理リソースブロックインデックスおよび帯域幅パラメータを概略的に示したため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0050】
なお、CRSシーケンスパラメータ(すなわち、周波数オフセットパラメータまたはPRBインデックスおよび帯域幅パラメータ)とチャネルラスタパラメータとの間に対応関係が存在する。言い換えれば、UEはCRSシーケンスパラメータに基づいてチャネルラスタパラメータを導き出すことができる。したがって、基地局はCRSシーケンスパラメータの情報をUEへ送信した場合には、チャネルラスタパラメータの情報をUEへ送信しなくてもよい。
【0051】
したがって、決定された動作モードがインバンド動作モードである場合、決定部410はまず同じ物理セル識別子の候補値の中から前記同じ物理セル識別子の現在値を選択すると決定し、次いで決定された同じ物理セル識別子の現在値に基づいて、CRSポートパラメータが必要であるかそれともCRSシーケンスパラメータが必要であるかを決定し、さらにCRSポートパラメータの候補値の中からCRSポートパラメータの現在値を選択するか、またはCRSシーケンスパラメータの候補値の中からCRSシーケンスパラメータの現在値を選択する。なお、動作モードがインバンド動作モードであり、かつ同じ物理セル識別子の候補値の中から同じ物理セル識別子の現在値を選択した後に、決定部410はさらに決定された同じ物理セル識別子の現在値に基づいて、チャネルラスタパラメータが必要であるか否かを決定する。一方、決定された動作モードがインバンド動作モードである場合、決定部410はチャネルラスタパラメータの候補値の中からチャネルラスタパラメータの現在値を選択してもよい。また、決定された動作モードがスタンドアローン動作モードである場合、決定部410はチャネルラスタパラメータが必要ではないと決定してもよい。さらに、決定された動作モードがガードバンド動作モードまたはスタンドアローン動作モードである場合、決定部410はさらに同じ物理セル識別子、CRSポートパラメータ、およびCRSシーケンスパラメータが必要ではないと決定してもよい。
【0052】
符号化部420は決定された各パラメータの現在情報に対してジョイント符号化を行う。本発明の1つの例示によれば、符号化部420は、コードワード集合の中から、決定された各パラメータの現在情報に対応するコードワードを選択する。具体的には、コードワード集合における各コードワードそれぞれは、前記複数のパラメータの各パラメータの候補状態の1種類の組み合わせを示す。なお、各パラメータそれぞれの候補状態は、該パラメータの候補値、または特定の場合に該パラメータが必要ではないことを示す。生成部430は、ジョイント符号化の結果に基づいてMIBを生成する。
【0053】
例えば、上述したように、複数のパラメータは動作モードバラメータ、CRSポートパラメータ、チャネルラスタパラメータ、同じ物理セル識別子、CRSシーケンスパラメータなどを含む。動作モードパラメータはインバンド動作モードを示す候補値「In band」、ガードバンド動作モードを示す候補値「Guard band」およびスタンドアローン動作モードを示す候補値「Stand alone」を有する。同じ物理セル識別子は同じ物理セルを示す候補値「T」および異なる物理セルを示す候補値「F」を有する。チャネルラスタパラメータは周波数オフセットを示す候補値「±2.5」(KHz)および「±7.5」(KHz)を有する。CRSポートパラメータは1つのCRSポートアンテナポートを示す候補値「1 Port」、2つのCRSポートアンテナポートを示す候補値「2 Port」、4つのCRSポートアンテナポートを示す候補値「4 Port」を有する。表3はコードワード集合における一部のコードワードおよび各コードワードそれぞれに対応する各パラメータの候補状態の組み合わせを概略的に示す。符号化部420は、コードワード集合から、決定された各パラメータの現在情報に対応するコードワードを選択することによって、決定された各パラメータの現在情報に対してジョイント符号化を行い、したがって1つのコードワードを用い複数のパラメータの現在情報を示すことができる。
【0054】
さらに、CRSのポート数は、CRSのポート数を直接示す代わりに、CRSのポート数及びNB−RSのポート数の関係を示すことによって導出されてもよい。例えば、2つの状態が示されてもよい。CRSのポート数がNB−RSのポート数と同一であることを示す状態である場合、CRSのポート数は、NB−RSのポート数から導出されてもよい。CRSのポート数がNB−RSのポート数と異なることを示す他の状態である場合、CRSのポート数は、所定のデフォルト値であってもよい。
【0055】
なお、複数のパラメータの候補状態に対して配列を行うことでそれに対応するコードワードを生成する場合、まず動作モードパラメータの候補状態を決定し、次いで動作モードパラメータの候補状態に基づいて複数のパラメータのうちの他のパラメータの候補状態を決定する。言い換えれば、コードワード集合におけるコードワードは、動作モードパラメータの候補状態に基づいて複数のパラメータのうちの他のパラメータの候補状態を決定するような順序で形成された組み合わせを示す。
【0056】
なお、コードワード集合におけるコードワードはさらに動作モードパラメータの候補状態がインバンド動作モードである場合、動作モードパラメータの候補状態に基づいて同じ物理セル識別子の候補状態を決定し、さらに同じ物理セル識別子の候補状態に基づいてセル参照信号のポートパラメータおよびCRSシーケンスパラメータを決定するような順序で形成された組み合わせを示す。
【0057】
本発明の上記一実施形態に係る基地局においては、MIBを介して移動局に通知される複数のパラメータのパラメータ値に対してジョイント符号化を行うため、無線通信システムにおいてマスター情報ブロックの負荷を効果的に低減しつつ移動局の性能低下を回避することができる。なお、本発明の上記一実施形態の基地局によれば、NB−IoT通信システムにおいて用いられる異なる動作モードに対して同一フォーマットを備えたMIBを生成することができる。
【0058】
以下、
図5を参照しながら本発明の1つの一実施形態に係る移動局について説明する。
図5は本発明の1つの一実施形態に係る移動局500を示すブロック図である。
図5に示すように、移動局500は受信部510および決定部520を含む。この2つの構成以外にも、移動局500はさらに他の構成要素を含んでもよく、ただし、これらの構成要素は本発明の一実施形態の内容に関わらないため、ここではその図示および説明を省略する。なお、本発明の一実施形態に係る移動局500が実行する下記の動作の具体的な詳細は、以上の文面において
図3を参照し説明した詳細と同じであり、そのためここでは重複を避けるために同じ詳細についての重複な説明を省略する。
【0059】
図5に示すように、受信部510は基地局から送信されたMIBを受信して、1つのコードワードを得る。MIBに基づいて得られたコードワードはUEに予め格納されたコードワード集合に含まれてもよい。具体的には、UEに予め格納されたコードワード集合における各コードワードそれぞれは複数のパラメータの各パラメータの候補状態の1種類の組み合わせを示す。なお、各パラメータそれぞれの候補状態は該パラメータの候補値、または特定の場合に該パラメータが必要ではないことを示す。以上、表3を参照しながらコードワード集合におけるコードワードについて詳細に説明を行ったため、ここでは重複な説明を省略する。
【0060】
次いで、決定部520は、得られたコードワードに基づいて複数のパラメータの各パラメータの現在情報を決定する。本発明の1つの例示によれば、決定部520は、得られたコードワードに対応する複数のパラメータの候補状態の組み合わせを決定し、次いで決定された組み合わせにおけるパラメータの候補状態を該パラメータの現在情報とする。
【0061】
例えば、複数のパラメータの中には動作モードパラメータを含め、かつ動作モードパラメータはインバンド動作モードを示す候補値「In band」、ガードバンド動作モードを示す候補値「Guard band」およびスタンドアローン動作モードを示す候補値「Stand alone」を有する。決定部520は、得られたコードワードに対応する複数のパラメータの候補状態の組み合わせにおける動作モードパラメータの候補状態を決定し、さらに決定された組み合わせにおけるパラメータの候補状態を該パラメータの現在情報とする。
【0062】
なお、決定部520はさらに複数のパラメータにおける一部のパラメータの現在情報に基づいて他のパラメータの現在情報を導き出してもよい。例えば、複数のパラメータのうちのCRSシーケンスパラメータの現在情報に基づいてチャネルラスタパラメータの現在情報を導き出してもよい。以上、ステップS102および表2−1、表2−2を参照しながらそれについて詳細に説明を行ったため、ここでは重複な説明を省略する。
【0063】
本発明の上記一実施形態に係る移動局において、受信されたMIBのうちのジョイント符号化されたコードワードに対して復号化を行うことで複数のパラメータのパラメータ値を得、したがって無線通信システムにおいてマスター情報ブロックの負荷を効果的に低減しつつ移動局の性能低下を回避することができる。なお、本発明の上記一実施形態の移動局によれば、NB−IoT通信システムの異なる動作モードにおいても、基地局から送信された同一フォーマットを備えたMIBを受信することができる。
【0064】
上記基地局400および移動局500の動作はハードウェアにて実施されてもよく、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにて実施されてもよく、さらに両者の組み合わせにて実施されてもよい。ソフトウェアモジュールはいかなる形式の記憶媒体、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読み取り専用メモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブルROM)、EEPAROM(電気的消去可能なプログラマブルROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスクおよびCD−ROMに格納されてもよい。
【0065】
このような記憶媒体をプロセッサに接続し、プロセッサは該記憶媒体に情報を書き込み、または該記憶媒体から情報を読み取れるようにする。このような記憶媒体はさらにプロセッサにおいて積み重ねられてもよい。このような記憶媒体およびプロセッサはASIC(Application Specific Integrated Circuit)に配置されてもよい。このようなASICは基地局400および移動局500に配置されてもよい。独立したユニットとして、このような記憶媒体およびプロセッサは基地局400および移動局500に配置されてもよい。
【0066】
例えば、プロセッサ(CPU)を通じて基地局400における決定部、符号化部および生成部を実施してもよい。移動局500における受信部はアンテナアレイなどの受信構成要素を備えてもよい。なお、基地局400のように、プロセッサ(CPU)を通じて移動局500における決定部を実施してもよい。
【0067】
このように、上記一実施形態により本発明について詳細に説明した。しかしながら、当業者にとって理解すべきことは、本発明はここに説明した一実施形態に限定されるものではない。本発明は特許請求の範囲により限定される本発明の範囲を逸脱しない状況の下で修正、変更された態様で実施されてもよい。したがって、明細書における説明は例示を解釈することのみを意図しており、本発明にいかなる限定的な意味も加えない。
【0068】
本出願は、2016年3月15日出願の中国特許出願第201610147071.3号に基づく。この内容は、全てここに含めておく。