【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、これらの必要の全部または一部を満たすことを目指しており、したがって、上記から独立した、または上記と組み合わせた、その態様の1つによれば、睫毛もしくは眉毛、またはそれらの両方に製品を塗布するためのブラシに関し、このブラシは、
- 縦軸Xに沿って延びるコア、特に、撚りコア(twisted core)と、
- コアによって保持されたブリッスルとを備え、コアが、ステムに固定されるように意図された近位端、および遠位端を有するブリッスル担持部分を備え、ブリッスルが、包絡面を画定する自由端を有し、
包絡面は、完全に多角形というわけではない形状の、特に少なくとも部分的に円形形状の、特に円形形状の少なくとも1つの断面を有し、
包絡面は、長手方向に延在しており、遠位端の方向にコアの縦軸Xに対して傾斜している少なくとも1つのファセットを画定し、
ファセットは、ファセットの長さの少なくとも一部にわたって、コアのブリッスル担持部分の遠位端に向かう方向に増大する幅を有する。
【0015】
「ファセット」は、好ましくは、コアの縦軸に対して垂直な平面に延び、たとえば、コアの縦軸と共面の準線に沿って移動する母線によって画定される、ブラシの包絡面におけるカットとして理解される。ファセットは、たとえば、外側に向かって凹状または凸状に湾曲した平面、または非平面であってもよい。そのような湾曲は、母線の形状、すなわち直線か、それとも曲線かによって決まり得る。代替的に、ファセットの湾曲は変化することがあり、たとえば、波状であることがある。
【0016】
「傾斜した」は、ファセットの全体的な方向がコアの縦軸と角度をなすことを意味するものとして理解されたい。対応するファセットを画定する母線は、特に、コアの縦軸に平行ではない、特に、それに対して直線的に角度をなしている、または湾曲している準線に沿って動くことができる。
【0017】
ファセットは、コアの遠位端の方向に傾斜している。これは、コアの縦軸に対するファセットの傾斜が、ブラシの遠位端に向かう方向でファセットがコアの縦軸に近づくようになっていることを意味する。ブラシのファセットの全部が、遠位端の方向に傾斜していることが可能である。ブラシには近位端の方向に傾斜したファセットがないことがあり得る。
【0018】
本発明によるブラシは、特にその自由端の形状によって、メーキャップが精密に施されることを可能にする。
【0019】
最終的に、本発明によるブラシは、円形断面の拭き取り部材を通過するとき、満足な拭き取りを行うことができる。
【0020】
ファセットの幅lは、コアの縦軸に沿って測定された全長に沿って、またはその一部のみに沿って、増大してもよい。ファセットの幅lは、その長さL
2の少なくとも半分、またはその長さL
2の少なくとも2/3、好ましくはその長さL
2の少なくとも3/4に沿って増大することが可能である。ファセットの幅lは、コアのブリッスル担持部分の遠位端に向かう方向に、増大し、次いで減少し、次いで再び増大する、または他の場合は減少し、次いで増大することが可能である。
【0021】
ファセットの最も広い部分は、コアのブリッスル担持部分の近位端よりも遠位端の近くに、好ましくは、遠位端に対して、コアのブリッスル担持部分の長さLの少なくとも3分の1、さらには少なくとも4分の1に位置してもよい。
【0022】
例示的な一実施形態では、ファセットの幅lは、コアのブリッスル担持部分の近位端に向かう方向に減少する。
【0023】
ファセットは、コアのブリッスル担持部分の全長L、または他の場合は上記の長さの一部のみ、たとえば、この長さLの少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、さらには少なくとも70%に沿って延在してもよい。ファセットは、コアのブリッスル担持部分の長さLの95%未満に沿って、または90%未満に沿って、さらには80%未満に沿って延在することも可能である。
【0024】
ファセットは、特に、コアのブリッスル担持部分の遠位端まで延在してもよい。
【0025】
ファセットは、コアのブリッスル担持部分の遠位端でステムの縦軸に対して垂直に配向された縁部によって画成されてもよい。そのような縁部の存在は、メーキャップの塗布の精度を向上させることができ、特に、目の、特に目の角の、さらに特に目の内側の角のメーキャップをより容易にすることができる。
【0026】
ファセットは、ステムの縦軸に対して5〜35度、好ましくは10〜20度の角度αだけ傾斜していてもよい。これはファセットが、直線をなし、ステムの縦軸Xに対して上記の角度αだけ傾斜している準線Dを有することを意味する。ファセットは、この準線Dに沿った母線の動きによって形成される。たとえば、母線は、ファセットカッティングツールの回転軸に沿って延在することができ、ファセットカッティングツールは円筒形状とすることができ、カッティングの間、準線Dに沿って動くことができる。
【0027】
包絡面は、コアの自由端に向かって減少する断面を有する切頂部分を含んでもよい。縦軸Xに対する円錐の角度βは、5〜35度、好ましくは10〜20度の値を有することができる。コアの縦軸Xに対する切頂部分の角度βは、縦軸Xに対するファセットの角度αよりも小さいものとすることができる。
【0028】
包絡面は、近位端に位置する、完全に多角形というわけではない形状の、特に少なくとも部分的に円形形状の、特に円形形状の少なくとも1つの断面を有してもよい。「近位端に」は、上記の少なくとも1つの断面が、コアのブリッスル担持部分の遠位端よりも近位端に近い、言い換えれば、コアのブリッスル担持部分の近位端から1/2L未満、およびコアのブリッスル担持部分の遠位端から1/2Lを超える位置にあることを意味し、ここでLは、コアのブリッスル担持部分の、その近位端とその遠位端との間で測定された長さである。上記の少なくとも1つの断面は、コアのブリッスル担持部分の近位端の長さLの3分の1未満、さらには4分の1未満にあることが可能である。絶対的には、長さLは、15mm〜45mm、好ましくは20mm〜40mm、たとえば、25mm〜35mmとすることができる。
【0029】
円形形状または少なくとも部分的に円形形状の断面の場合、均一な拭き取りを得ることが可能である。拭き取りは、したがって、コアのブリッスル担持部分の近位端においてより優れたものとすることができる。
【0030】
ブラシは、先端の形状の遠位端がなくてもよい。ブラシは、少なくともその遠位端において、完全に角柱というわけではない形状を有することが可能である。
【0031】
円形断面は、コアのブリッスル担持部分の近位端から1/3L未満に、かつコアのブリッスル担持部分の遠位端から2/3Lを超えて位置するコア上のポイントにおいて作成され得る。円形断面は、コアのブリッスル担持部分の近位端から1/4L未満に、かつコアのブリッスル担持部分の遠位端から3/4Lを超えて位置するコア上のポイントにおいて作成され得る。
【0032】
ブラシは、特にその遠位端に、長方形形状の断面がなくてもよい。
【0033】
コアは、湾曲していてもよい。コアが湾曲しているとき、コアは、コアのブリッスル担持部分の長さ全体に沿って湾曲していることが可能である。コアの曲率は、不変または可変であることが可能である。曲率半径は、たとえば、20〜60mmである。ブラシが湾曲しているとき、ブラシは、くぼみにより多量に載せること、および凸側でより優れたコーミングおよび分離を行うことができる。コアの遠位端は、ブラシが取り付けられたステムの縦軸Y上に位置することができる。
【0034】
代替実施形態では、コアは直線をなしている。コアは、それが取り付けられたステムの縦軸の延長線上に延在してもよく、または後者と角度を形成することができる。
【0035】
ブラシは、長手方向に延在し、ステムの縦軸Xに対して各々傾斜しているいくつかのファセットを有してもよく、上記のファセットは、コアのブリッスル担持部分の遠位端に向かう方向に増大する幅を有する。ファセットは、コアの縦軸Xの周りに均等に分散させることができる。包絡面は、複数のファセット、特に3〜6個のファセット、好ましくは3または4個のファセット、好ましくは3個のファセットを有することができる。
【0036】
ブラシは、全体的に角柱形状の少なくとも1つの断面を有してもよく、この断面は、特にコアのブリッスル担持部分の遠位端の近くに位置する。全体的に角柱形状の断面は、コアのブリッスル担持部分の近位端よりも遠位端の近くに、好ましくは遠位端に対して、コアのブリッスル担持部分の長さLの少なくとも3分の1、さらには少なくとも4分の1に、位置していてもよい。本発明によるファセットは、全体的に角柱形状の断面を有する部分を包含しなくてもよく、コアの縦軸Xに沿って移動するとき全体的に角柱形状の上記の断面の前で止まってもよい。
【0037】
ブラシは、その近位端に切頂部分を有してもよく、切頂部分は、コアのブリッスル担持部分の近位端から離れる方向に広くなる。一実施形態では、ファセットは、切頂部分による軸方向の被覆がない。たとえば、ファセットは、切頂部分の少し前で、または切頂部分と同じレベルで止まる。
【0038】
ブラシは、その近位端もしくは遠位端、またはそれらの両方で面取りされてもよい。一実施形態では、ブラシは、その遠位端で、およびその近位端で、面取りされる。
【0039】
ファセット
ファセットによって、本発明によるブラシは、特に、睫毛もしくは眉毛、またはそれらの両方に製品を補充するために、その長さの大部分に沿って製品を蓄えることができる。
【0040】
ファセットは、次の特徴を、個別にまたは組み合わせて有してもよい:
・L
2≧L/2とする、長さL
2、ただし、Lはコアのブリッスル担持部分の長さである、
・その長さL
2の少なくとも一部に沿って一定の幅l、
・その長さに沿って変化する、縦軸からの距離d。
【0041】
カッティングツールがコアの縦軸に沿って動き、コアの縦軸に垂直な回転軸を中心としてそれ自体の上で回転することによって、ファセットをえぐることができるので、その長さの少なくとも一部に沿ってファセットの幅が一定であることは、製造をより容易にする。
【0042】
ファセットは、構成要素をコアの縦軸に平行にして、および構成要素をコアの縦軸に垂直にして、ブリッスルをカットするためのツールを動かすことによって生成されてもよく、長手方向の動きがファセットの長さL
2を画定することを可能にし、垂直方向の動きが、縦軸からの距離dを画定することを可能にする。カッティングツールは、コアの縦軸に垂直で、ファセットに平行な、または変形態ではファセットに垂直な、回転軸を有してもよい。
【0043】
好ましくは、ファセットの長さL
2は、L
2≧2/3Lのようである。これは、ブリッスルを担持するコアの長さの大部分に沿って延在するファセットを有することを可能にし、したがって特に、最小限の手の動きで睫毛の大部分に対する所望の効果を得ることを可能にする。
【0044】
ファセットの長手方向の中央平面で測定される縦軸からの距離dは、ファセットの長さに沿って連続的に変化してもよい。縦軸からの距離dは、角のあるポイントがない曲線に沿って変わってもよい。これは、縦軸Xに沿った位置に応じて、ブラシに蓄えられる製品の量を、特に連続的に、変化させることを可能にし得る。
【0045】
ファセットは断面が、フラットな底部または外側に向かって凸形の底部を有してもよい。
【0046】
ファセットの底部の形状は、完全にカッティングツールによって画定される。底部の断面がフラットであるとき、カッティングツールの縦軸は、ファセットの底部に対して垂直であることが好ましい。
【0047】
ファセットの幅lは、1mm〜4mm、好ましくは1.5mm〜3.5mmであってよい。
【0048】
ファセットを除けば包絡面は、円柱であってもよい。ファセットを除けば包絡面は、回転面であってもよい。
【0049】
包絡面は、コアの縦軸Xに対して対称であってもよい。変形態では、包絡面は、軸対称を示さない。
【0050】
ブラシは、好ましくは、その近位端でステムに固定される。
【0051】
好ましくは、コアは、撚りコアである。「撚りコア」という表現は、従来の方法で金属ワイヤの2つのアームを撚り合わせることによって形成されたコアを意味するものと理解されたい。
【0052】
装置
本発明のさらなる対象は、
- 塗布される製品を収容する容器と、
- 本発明によるブラシと
を有するパッケージングおよび塗布装置である。
【0053】
容器は、ステムおよびブラシ上にある余分な製品を取り除くための拭き取り部材を設けられてもよい。この拭き取り部材は、たとえば、好ましくは円形断面の拭き取りオリフィスを画定し、その直径がステムの直径に実質的に対応する、エラストマー材料から作られたリップを備える。
【0054】
製造方法
本発明のさらなる対象は、本発明によるブラシを製造するための方法であり、この方法は、
- 直線のコア、特に、撚りコアを有する、ブラシのブランクを生成するステップと、
- 本発明によるブラシを得るために、特に、コアの縦軸に対して平行な軸に沿って、およびコアの縦軸に対して垂直な軸に沿っての両方でカッティングツールを動かすことによって、またはコアの縦軸に対して垂直な軸、特にファセットに対して平行な軸を中心としてカッティングツールを動かすことによって、ブリッスルをカットするステップと
を含む。
【0055】
製造方法は、ファセットが機械加工されると、コアを湾曲させるステップを含んでもよい。
【0056】
ファセットは、コアの縦軸に対して平行な軸に沿って、およびコアの縦軸に対して垂直な軸に沿っての両方でカッティングツールを動かすことによって形成されてもよい。
【0057】
代替または追加として、ファセットは、コアの縦軸に対して垂直な軸、特にファセットに対して平行な軸を中心としてカッティングツールを動かすことによって形成されてもよい。
【0058】
カッティングツールは、好ましくはファセットに対して平行または垂直な回転軸を有する。
【0059】
本発明は、非限定的な例示的実施形態の以下の詳細な説明を読みかつ添付の図面を確認すれば、より良く理解できよう。