(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記筒部の内側には、前記筒部の上端に向かうにつれ、前記筒部の内径が小さくなる上端側管径縮小部、及び前記筒部の下端に向かうにつれ、前記筒部の内径が小さくなる下端側管径縮小部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のイオン交換体充填カーリッジ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1〜
図3を参照して、本発明のイオン交換体充填カートリッジ及び本発明のイオン交換体充填カートリッジを備える本発明の金属除去カラムについて説明する。
図1は、本発明のイオン交換体充填カートリッジの形態例を示す模式的な端面図である。
図2は、
図1中のイオン交換体充填カートリッジ20を構成する部材を示す斜視図である。
図3は、本発明の金属除去カラムを示す模式的な端面図である。
【0019】
図1に示すイオン交換体充填カートリッジ20は、有機溶媒中の金属をイオン交換体により除去するための金属除去カラムに、交換可能に取り付けられるカートリッジである。イオン交換体充填カートリッジ20は、粒状のイオン交換樹脂1が充填されている筒部2と、被処理液の通過孔7が形成されており、筒部2の上端に設けられる上蓋3と、処理液の通過孔8が形成されており、筒部2の下端に設けられる下蓋4と、下蓋に繋がり、金属除去カラムの収納容器の底部に設けられている処理液排出管の内側に挿通するための挿通管5と、筒部2の内部に充填されている粒状のイオン交換樹脂1と、有する。金属除去カラムの処理液排出管の内壁とイオン交換体充填カートリッジ20の挿通管5の外側との間を密閉するために、挿通管5の外側には、Oリング付設用溝51が形成されている。Oリング6は、そのOリング付設用溝51に嵌め込まれて、付設されている。なお、
図1に示す形態例では、イオン交換体として、粒状のイオン交換樹脂が充填されている。また、
図1に示す形態例では、下蓋4と挿通管5とは、一体成形されている。また、筒部2の内側の上端側には、上端側管径縮小部11が形成されており、且つ、筒部2の内側の下端側には、下端側管径縮小部12が形成されている。そして、イオン交換体1が筒部2から外に流出するのを防ぐために、イオン交換体の充填領域の上端には、メッシュ9が、上端側管径縮小部11と上蓋3との間に、外縁部が挟み込まれることにより付設され、且つ、イオン交換体の充填領域の下端には、メッシュ10が、下端側管径縮小部12と上蓋4との間に、外縁部が挟み込まれることにより付設されている。なお、メッシュ9及びメッシュ10は、被処理液を透過し且つ粒状のイオン交換樹脂1を透過させない程度の大きさの隙間を有する。
【0020】
図2に示すように、イオン交換体充填カートリッジ20の組み立てでは、先ず、メッシュ10を筒部2の下端内側に配置させた状態で、挿通管5と共に一体成形された下蓋4を、筒部2の下端側にねじ込み、嵌め込む。このとき、メッシュ10は、その外縁部が、下端側管径縮小部12と下蓋4との間に挟み込まれて、固定される。次いで、筒部2内に粒状のイオン交換樹脂1(
図1に示す形態例では、粒状のイオン交換樹脂)を充填する。次いで、メッシュ9を筒部2の上端内側に配置させた状態で、上蓋3を、筒部2の上端側にねじ込み、嵌め込む。このとき、メッシュ9は、その外縁部が、上端側管径縮小部11と上蓋3との間に挟み込まれて、固定される。次いで、Oリング6を、挿通管5に形成されているOリング付設用溝51に付設する。
【0021】
このようにして作製されたイオン交換体充填カートリッジ20は、
図3に示すように、金属除去カラム30の収納容器21内に設置されて、金属除去カラム30が組み立てられる。金属除去カラム30は、収納容器21と、収納容器21に形成され、収納容器の内側に被処理液を供給するための被処理液供給口22と、収納容器21の底側に付設され、収納容器21の内側と連通する処理液排出管23と、収納容器21内に収納されているイオン交換体充填カートリッジ20と、を有する。そして、処理液排出管23の内側に、イオン交換体充填カートリッジ20の挿通管5が挿通され、挿通管5の外側に付設されているOリング6が、処理液排出管23の内壁24とイオン交換体充填カートリッジ20の挿通管5の外側とに密着することにより、処理液排出管23の内壁と挿通管5の外側との間が密閉されている。また、被処理液供給口22には、連結管28が付設されている。そして、連結管28には、被処理液31の輸液管26の管端がねじ込まれて、被処理液31の輸液管26が繋がれる。また、処理液排出管23には、処理液32の輸液管25の管端がねじ込まれて、処理液32の輸液管25が繋がれる。
【0022】
金属除去カラム30を用いる被処理液の処理方法について説明する。
図3中、被処理液31は、被処理液31の貯蔵タンク等から、金属除去カラム30に繋がれている被処理液の輸液管26を通って、金属除去カラム30まで運ばれ、そして、被処理液供給口22を通って、金属除去カラム30の収納容器21内に供給される。収納容器21内に供給された被処理液31は、先ず、イオン交換体充填カートリッジ20の筒部2と金属除去カラム30の収納容器21との間の空間27を充填し、その後、イオン交換体充填カートリッジ20の上蓋3に形成されている被処理液の通過孔7を通って、イオン交換体充填カートリッジ20の筒部2内に流入する。イオン交換体充填カートリッジ20の筒部2内に流入した被処理液31は、筒部2内に充填されているイオン交換体1と接触しながら、イオン交換体の充填領域を通過し、そして、筒部2の下蓋3に形成されている処理液の通過孔(
図1中、符号8)を通って、イオン交換体充填カートリッジ20の筒部2の外に排出される。イオン交換体充填カートリッジ20の内筒2の外に排出された処理液32は、金属除去カラム30に繋がれている処理液の輸液管25を介してユースポイント又は処理液の貯蔵タンクまで運ばれる。
【0023】
本発明のイオン交換体充填カートリッジは、金属除去カラムの収納容器の内側に収納される、内部にイオン交換体が充填されているイオン交換体充填カートリッジであって、
筒部と、
被処理液の通過孔が形成されており、前記筒部の上端に設けられる上蓋と、
処理液の通過孔が形成されており、前記筒部の下端に設けられる下蓋と、
前記下蓋に繋がり、外側にOリングが付設されており、前記金属除去カラムの収納容器の底部に設けられている処理液排出管の内側に挿通するための挿通管と、
前記筒部の内部に充填されているイオン交換体と、
を有すること、
を特徴とするイオン交換体充填カートリッジである。
【0024】
本発明のイオン交換体充填カートリッジは、有機溶媒中の金属不純物を除去する金属除去カラムに設置される部品であり、内部にイオン交換体が充填されており、金属除去カラムに設置されているカートリッジを交換することにより、有機溶剤中の金属不純物の除去に用いられるイオン交換体を簡便に交換するための部品である。
【0025】
本発明のイオン交換体充填カートリッジに係る有機溶媒、すなわち、被処理液は、IPA(イソプロパノール)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、PGEE(プロピレングリコールモノエチルエーテル)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が挙げられる。被処理液中の不純物として、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Cd、Pb等の金属イオン、Cl、SO
4、NO
3、PO
4、CO
3、HCO
3等のアニオン、ギ酸、酢酸、マレイン酸、プロプオン酸等の有機酸、プラスないしマイナスの荷電を持つ中から高分子化合物が挙げられる。
【0026】
本発明のイオン交換体充填カートリッジは、筒部と、上蓋と、下蓋と、挿通管と、筒部の内部に充填されているイオン交換体と、を有する。
【0027】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの筒部の内部には、被処理液中に存在する金属不純物を除去するためのイオン交換体が充填されている。本発明のイオン交換体充填カートリッジに係るイオン交換体としては、粒状のカチオン交換樹脂、粒状のアニオン交換樹脂、粒状のカチオン交換樹脂と粒状のアニオン交換樹脂の組み合わせ等の粒状のイオン交換樹脂;モノリス状有機多孔質カチオン交換体、モノリス状有機多孔質アニオン交換体、モノリス状有機多孔質カチオン交換体とモノリス状有機多孔質アニオン交換体の組み合わせ等のモノリス状有機多孔質イオン交換体;又は粒状のイオン交換樹脂とモノリス状有機多孔質イオン交換体の組み合わせが挙げられる。イオン交換体が、粒状のカチオン交換樹脂と粒状のアニオン交換樹脂の組み合わせの場合、粒状のカチオン交換樹脂と粒状のアニオン交換樹脂が均一に混合されている混床として用いる場合と、イオン交換体の充填領域の上流側に、粒状のカチオン交換樹脂が充填され、且つ、イオン交換体の充填領域の下流側に、粒状のアニオン交換樹脂が充填されているか、又はイオン交換体の充填領域の上流側に、粒状のアニオン交換樹脂が充填され、且つ、イオン交換体の充填領域の下流側に、粒状のカチオン交換樹脂が充填されている複床として用いる場合がある。また、イオン交換体が、モノリス状有機多孔質カチオン交換体とモノリス状有機多孔質アニオン交換体の組み合わせのときは、イオン交換体の充填領域の上流側に、モノリス状有機多孔質カチオン交換体が充填され、且つ、イオン交換体の充填領域の下流側に、モノリス状有機多孔質アニオン交換体が充填されているか、又はイオン交換体の充填領域の上流側に、モノリス状有機多孔質アニオン交換体が充填され、且つ、イオン交換体の充填領域の下流側に、モノリス状有機多孔質カチオン交換体が充填されている複床として用いる。イオン交換体が、粒状のイオン交換樹脂とモノリス状有機多孔質イオン交換体の組み合わせの場合、イオン交換体の充填領域の上流側に、モノリス状有機多孔質イオン交換体が充填され、且つ、イオン交換体の充填領域の下流側に、粒状のイオン交換樹脂が充填される。
【0028】
粒状のカチオン交換樹脂は、強酸性カチオン交換樹脂であっても、弱酸性カチオン交換樹脂であっても、それらの併用であってもよい。強酸性カチオン交換樹脂としては、オルライトDS−1、オルライトDS−4等が挙げられる。また、弱酸性カチオン交換樹脂としては、アンバーライトIRC76等が挙げられる。
【0029】
粒状のアニオン交換樹脂は、強塩基性アニオン交換樹脂であっても、弱塩基性アニオン交換樹脂であっても、それらの併用であってもよい。強塩基性アニオン交換樹脂としては、オルライトDS−2、オルライトDS−5等が挙げられる。また、弱塩基性アニオン交換樹脂としては、オルライトDS−6等が挙げられる。
【0030】
粒状のイオン交換体の平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは200〜1000μm、特に好ましくは400〜800μmである。なお、イオン交換体の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定される値である。
【0031】
モノリス状有機多孔質イオン交換体としては、モノリス状の有機多孔質体にイオン交換基が導入されているものであれば、特に制限されないが、例えば、以下に示すモノリス状有機多孔質イオン交換体が挙げられる。
【0032】
モノリス状有機多孔質イオン交換体としては、例えば、連続骨格相と連続空孔相からなり、連続骨格の厚みは1〜100μm、連続空孔の平均直径は1〜1000μm、全細孔容積は0.5〜50mL/gであり、カチオン交換基又はアニオン交換基が導入されており、乾燥状態での重量当たりのイオン交換容量が1〜6mg当量/gであり、イオン交換基が有機多孔質イオン交換体中に均一に分布しているモノリス状有機多孔質イオン交換体(以下、第一の形態のモノリス状有機多孔質イオン交換体とも記載する。)が挙げられる。
【0033】
第一の形態のモノリス状有機多孔質イオン交換体としては、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が平均直径1〜1000μmの開口となる連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50mL/gであり、カチオン交換基又はアニオン交換基が導入されており、乾燥状態での重量当りのイオン交換容量が1〜6mg当量/gであり、イオン交換基が有機多孔質イオン交換体中に均一に分布しているモノリス状有機多孔質イオン交換体が挙げられる。
【0034】
また、第一の形態のモノリス状有機多孔質イオン交換体としては、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積が0.5〜10ml/g、カチオン交換基又はアニオン交換基が導入されており、乾燥状態での重量当りのイオン交換容量が1〜6mg当量/gであり、イオン交換基が有機多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ、連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%であるモノリス状有機多孔質イオン交換体が挙げられる。
【0035】
また、第一の形態のモノリス状有機多孔質イオン交換体としては、前記モノリス状有機多孔質イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.1〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる平均太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に平均直径が10〜200μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であり、全細孔容積が0.5〜10mL/gであり、カチオン交換基又はアニオン交換基が導入されており、乾燥状態での重量当りのイオン交換容量が1〜6mg当量/gであり、イオン交換基が有機多孔質イオン交換体中に均一に分布しているモノリス状有機多孔質イオン交換体が挙げられる。
【0036】
本発明のイオン交換体充填カートリッジに係る筒部は、円筒状であり、内部にイオン交換体が充填される部材である。筒部の内径、外径及び長さは、イオン交換体充填カートリッジが設置される金属除去カラムの形状により、適宜選択される。
【0037】
筒部の上端には、被処理液の通過孔が形成されている上蓋が設けられている。筒部に上蓋を固定する方法は、特に制限されず、ねじ止めにより固定する方法、一方の部品に形成された突起に他方を引っ掛ける方法等が挙げられる。上蓋に形成されている通過孔の数及び1つ当たりの径は、適宜選択される。
【0038】
筒部の下端には、処理液の通過孔が形成されている下蓋が設けられている。筒部に下蓋を固定する方法は、特に制限されず、ねじ止めにより固定する方法、一方の部品に形成された突起に他方を引っ掛ける方法等が挙げられる。下蓋に形成されている通過孔の数及び1つ当たりの径は、適宜選択される。
【0039】
下蓋には、挿通管が繋がれている。挿通管は、金属除去カラムの収納容器の底部に設けられている処理液排出管の内側に挿通される部材である。そして、本発明のイオン交換体充填カートリッジは、金属除去カラムに設置されるときに、挿通管が、金属除去カラムの収納容器の底部に設けられている処理液排出管の内側に挿通されて、金属除去カラムの収納容器の内側に設置される。
【0040】
挿通管の外側には、Oリングが付設されている。挿通管の外側に付設されているOリングにより、金属除去カラムの処理液排出管の内壁とイオン交換体充填カートリッジの挿通管の外側との間が密閉される。Oリングの材質としては、特に制限されず、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、カルレッツ、パーフロ、PFA被覆等が挙げられる。また、Oリングの付設数は、特に制限されない。
【0041】
筒部、上蓋、下蓋及び挿通管は、同じ材質で作製されており、これらの材質としては、特に制限されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。筒部、上蓋、下蓋及び挿通管の材質は、被処理液の種類、溶解物質の種類等により、適宜選択される。
【0042】
下蓋と挿通管は、一体成形されることにより、繋がっていてもよいし、あるいは、別々に作製された下蓋と挿通管が、例えば、ねじ止めにより、下蓋に挿通管が固定されて、繋がっていてもよい。
【0043】
本発明のイオン交換体カートリッジでは、筒部内部に充填されているイオン交換体が、筒部の外に流出しないように、イオン交換体の充填領域の上端側と下端側に、不織布、メッシュ等からなるイオン交換体流出防止部材が付設される。イオン交換体流出防止部材は、被処理液を透過し且つイオン交換体を透過させない程度の隙間を有する。
【0044】
イオン交換体流出防止部材の付設方法は、特に制限されず、例えば、
図1に示す形態例のように、イオン交換体流出防止部材の外縁及びその近傍を、筒部の内側に形成されている上端側管径縮小部の上端面と上蓋との間で、又は下端側管径縮小部の下端面と下蓋との間で、挟み込む方法や、上蓋又は下蓋に溶着させて固定する方法が挙げられる。
【0045】
本発明のイオン交換体カートリッジでは、筒部の内側の上端近傍に、上端側管径縮小部が形成され、且つ、筒部の内側の下端近傍に、下端側管径縮小部が形成されていてもよい。上端側管径縮小部とは、筒部の上端に向かうにつれ、筒部の内径が小さくなる部分を指す。また、下端側管径縮小部とは、筒部の下端に向かうにつれ、筒部の内径が小さくなる部分を指す。構造上、上蓋の外縁の近傍に被処理液の通過孔を形成し難いため、筒部内の上蓋側の隅は、被処理液の流れが少ない部位となってしまう。そのため、筒部の内側の上端近傍に、上端側管径縮小部が形成されていることにより、筒部内の上蓋側の隅の被処理液の流れが少ない部位を無くすことができるので、充填されているイオン交換体を効率よく使用できるという利点を有する。また、構造上、下蓋の外縁部の近傍に処理液の通過孔を形成し難いため、筒部内の下蓋側の隅は、処理液の流れが少ない部位となってしまう。そのため、筒部の内側の下端近傍に、下端側管径縮小部が形成されていることにより、筒部内の下蓋側の隅の被処理液の流れが少ない部位を無くすことができるので、充填されているイオン交換体を効率よく使用できるという利点を有する。
【0046】
また、使用済みのイオン交換体充填カートリッジの粒状のイオン交換樹脂を交換するために、使用済みのイオン交換体充填カートリッジ内から、使用後の粒状のイオン交換樹脂を取り出す際に、筒部の内側の上端近傍に、上端側管径縮小部が形成されていることにより、粒状のイオン交換樹脂が、筒部内の上蓋側の隅に詰まって取り出し難くなるのを防ぐことができ、また、筒部の内側の下端近傍に、下端側管径縮小部が形成されていることにより、粒状のイオン交換樹脂が、筒部内の下蓋側の隅に詰まって取り出し難くなるのを防ぐことができる。
【0047】
そして、筒部の材質が、PFA等の樹脂の場合には、筒部の内側に、上端側管径縮小部及び下端側管径縮小部を形成するためには、成形用の金型を作製する必要が生じる。それに対して、筒部の材質がPTFEの場合には、切削加工により、筒部の内側に、上端側管径縮小部及び下端側管径縮小部を形成させることができるので、筒部の材質がPTFE製であることにより、成形用の金型を作製しなくてもよいという利点を有する。
【0048】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの上端側及び下端側には、筒部に取り外し可能に、キャップ部材が取り付けられていてもよい。
図4に示す形態例では、イオン交換体充填カートリッジ20の筒部の上端側に、筒部の上蓋に形成されている被処理液の通過孔を完全に覆うように、上側キャップ部材33aが取り付けられており、且つ、イオン交換体充填カートリッジ20の筒部の下端側に、筒部の下蓋に形成されている処理液の通過孔及び挿通管の口を完全に覆うように、下側キャップ部材33bが取り付けられている。本発明のイオン交換体充填カートリッジの上端側及び下端側に、キャップ部材が取り付けられていることにより、本発明のイオン交換体充填カートリッジの筒部内が、外気から遮断されるので、外気中の不純物が、筒部内へ混入することが防がれる。
【0049】
キャップ部材の材質としては、特に制限されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。
【0050】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの上端側及び下端側に、キャップ部材を取り付ける方法としては、特に制限されず、例えば、
図4に示す形態例のように、筒部の外側とキャップ部材の内側との摩擦力により取り付ける方法や、筒部とキャップ部材に嵌合用の凹凸を設け、それらを嵌合させることにより取り付ける方法等が挙げられる。
【0051】
本発明のイオン交換体充填カートリッジにおいて、上蓋側のイオン交換体流出防止部材の付設方法としては、上蓋と、被処理液の通過口が形成されている上蓋用挟み込み部材とで、上蓋側イオン交換体流出防止部材を挟み込み固定する方法が挙げられる。つまり、本発明のイオン交換体充填カートリッジの形態例としては、上蓋用挟み込み部材と、上蓋側イオン交換体流出防止部材と、を有し、上蓋と上蓋用挟み込み部材との間に、上蓋側イオン交換体流出防止部材が挟み込まれているイオン交換体充填カーリッジが挙げられる(以下、本発明のイオン交換体充填カートリッジの第一の形態例とも記載する。)。
【0052】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの第一の形態例における上蓋側のイオン交換体流出防止部材の付設方法としては、例えば、
図5〜
図7に示す例が挙げられる。
図5〜
図7では、外周面にネジ山が形成されているO字状の外側部38と、外側部38の径方向内側に設けられた+字状の内側部37と、からなる上蓋側挟み込み部材351aと、内周面に上蓋用挟み込み部材351aのネジ山と螺合するネジ溝が形成されているO字状に突出した上蓋側挟み込み部材固定部36を有する上蓋3aとで、メッシュ9aを挟み込み、上蓋用挟み込み部材351aが、上蓋側挟み込み部材固定部36に、ネジ込まれて固定されることにより、メッシュ9aが、上蓋3aと上蓋用挟み込み部材351aとで挟み込まれて固定されている。なお、上蓋用挟み込み部材351aでは、+字状の内側部37と、+字状の内側部37を囲むO字状の外側部38とで、被処理液の通過口39が形成されている。また、上蓋3aには、処理液の通過孔7が形成されている。
【0053】
そして、
図9及び
図10に示すように、上蓋3aと、上蓋3aに螺合され固定されている上蓋用挟み込み部材351aと、上蓋3aと上蓋用挟み込み部材351aとで挟み込まれて固定されているメッシュ9aと、からなるメッシュ固定上蓋体43aは、筒部2aの上端側にねじ込まれ、嵌め込まれている。
【0054】
また、下蓋側のイオン交換体流出防止部材の付設方法としては、下蓋と、処理液の通過口が形成されている下蓋用挟み込み部材とで、下蓋側イオン交換体流出防止部材を挟み込み固定する方法が挙げられる。つまり、本発明のイオン交換体充填カートリッジの形態例としては、下蓋用挟み込み部材と、下蓋側イオン交換体流出防止部材と、を有し、下蓋と下蓋用挟み込み部材との間に、下蓋側イオン交換体流出防止部材が挟み込まれているイオン交換体充填カーリッジが挙げられる(以下、本発明のイオン交換体充填カートリッジの第二の形態例とも記載する。)。
【0055】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの第二の形態例における下蓋側のイオン交換体流出防止部材の付設方法としては、例えば、
図8に示す例が挙げられる。
図8では、外周面にネジ山が形成されているO字状の外側部と、外側部の径方向内側に設けられた+字状の内側部と、からなる下蓋側挟み込み部材352aと、内周面に下蓋用挟み込み部材352aのネジ山と螺合するネジ溝が形成されているO字状に突出した下蓋側挟み込み部材固定部を有する下蓋4aとで、メッシュ10aを挟み込み、下蓋用挟み込み部材352aが、下蓋4aの下蓋側挟み込み部材固定部に、ネジ込まれて固定されることにより、メッシュ10aが、下蓋4aと下蓋用挟み込み部材352aとで挟み込まれて固定されている。なお、下蓋側挟み込み部材352aでは、+字状の内側部と、+字状の内側部を囲むO字状の外側部とで、処理液の通過口が形成されている。また、下蓋4aには、処理液の通過孔が形成されている。
【0056】
そして、
図9及び
図10に示すように、下蓋4aと、下蓋4aに螺合され固定されている下蓋用挟み込み部材352aと、下蓋4aと下蓋用挟み込み部材352aとで挟み込まれて固定されているメッシュ10aと、からなるメッシュ固定下蓋体45aは、筒部2aの下端側にねじ込まれ、嵌め込まれている。
【0057】
図10には、メッシュ固定上蓋体43aとメッシュ固定下蓋体45aを有するイオン交換体充填カートリッジ20aを示す。イオン交換体充填カートリッジ20aは、有機溶媒中の金属をイオン交換体により除去するための金属除去カラムに、交換可能に取り付けられるカートリッジである。イオン交換体充填カートリッジ20aは、粒状のイオン交換樹脂1が充填されている筒部2aと、筒部2aの上端に設けられ、被処理液の通過孔7が形成されている上蓋3aと、上蓋3aの上蓋側挟み込む部材固定部に螺合されて固定されている上蓋用挟み込み部材351aと、上蓋3aと上蓋用挟み込み部材351aとで挟み込まれて固定されているメッシュ9aと、筒部2の下端に設けられ、処理液の通過孔8が形成されている下蓋4aと、下蓋4aの下蓋側挟み込み部材固定部に螺合されて固定されている下蓋用挟み込み部材352aと、下蓋4aと下蓋用挟み込み部材352aとで挟み込まれて固定されているメッシュ10aと、下蓋に繋がり、金属除去カラムの収納容器の底部に設けられている処理液排出管の内側に挿通するための挿通管5と、筒部2の内部に充填されている粒状のイオン交換樹脂1と、を有する。金属除去カラムの処理液排出管の内壁とイオン交換体充填カートリッジ20aの挿通管5の外側との間を密閉するために、挿通管5の外側には、Oリング付設用溝51が形成されている。Oリング6は、そのOリング付設用溝51に嵌め込まれて、付設されている。
【0058】
つまり、本発明のイオン交換体充填カートリッジの第一の形態例としては、本発明のイオン交換体充填カートリッジが、被処理液の通過口が形成されている上蓋用挟み込み部材と、上蓋側イオン交換体流出防止部材と、を有し、
上蓋用挟み込み部材は、外周面にネジ山又はネジ溝が形成されているO字状の外側部と、外側部の径方向内側に設けられた+字又はX字状の内側部と、からなり、
上蓋は、内周面に上蓋側挟み込み部材のネジ山又はネジ溝と螺合するネジ溝又はネジ山が形成されているO字状の上蓋側挟み込み部材固定部を有し、
上蓋用挟み込み部材は、上蓋側挟み込み部材固定部に、螺合されており、
上蓋側挟み込み部材固定部に上蓋用挟み込み部材がネジ込まれて固定されることにより、上蓋側イオン交換体流出防止部材が、上蓋と上蓋用挟み込み部材とで挟み込まれて固定されているイオン交換体充填カートリッジが挙げられる。
【0059】
また、本発明のイオン交換体充填カートリッジの第二の形態例としては、本発明のイオン交換体充填カートリッジが、処理液の通過口が形成されている下蓋用挟み込み部材と、下蓋側イオン交換体流出防止部材と、を有し、
下蓋用挟み込み部材は、外周面にネジ山又はネジ溝が形成されているO字状の外側部と、外側部の径方向内側に設けられた+字又はX字状の内側部と、からなり、
下蓋は、内周面に下蓋用挟み込み部材のネジ山又はネジ溝と螺合するネジ溝又はネジ山が形成されているO字状の下蓋側挟み込み部材固定部を有し、
下蓋用挟み込み部材は、下蓋側挟み込み部材固定部に、螺合されており、
下蓋側挟み込み部材固定部に下蓋用挟み込み部材がネジ込まれて固定されることにより、下蓋側イオン交換体流出防止部材が、下蓋と下蓋用挟み込み部材とで挟み込まれて固定されているイオン交換体充填カートリッジが挙げられる。
【0060】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの第一の形態例では、上蓋側イオン交換体流出防止部材の中央及びその近傍が、上蓋と上蓋用挟み込み部材とで挟み込まれているので、上蓋側イオン交換体流出防止部材がずれ難い。また、本発明のイオン交換体充填カートリッジの第二の形態例では、下蓋側イオン交換体流出防止部材の中央及びその近傍が、下蓋と下蓋用挟み込み部材とで挟み込まれているので、下蓋側イオン交換体流出防止部材がずれ難い。
【0061】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの第一の形態例における上蓋側のイオン交換体流出防止部材の付設方法としては、例えば、
図11〜
図13に示す例が挙げられる。
図11〜
図13では、上蓋との当接面422側に篏合穴402が形成されている上蓋用挟み込み部材351bと、上蓋用挟み込み部材との当接面421に篏合突起401が形成されているO字状の上蓋側メッシュ保持部42を有する上蓋3bとで、メッシュ9bを挟み込み、上蓋3bの篏合突起401が、上蓋用挟み込み部材351bの篏合穴402に、嵌め込まれることにより、メッシュ9bが、上蓋3bと上蓋用挟み込み部材351bとで挟み込まれて固定されている。なお、上蓋用挟み込み部材351bには、被処理液の通過口7bが形成されている。また、上蓋3bには、被処理液の通過孔7が形成されている。このようにして、上蓋3bとメッシュ9bと上蓋用挟み込み部材351bとからなるメッシュ固定上蓋体43bが組み立てられ、メッシュ固定上蓋体43bは、筒部の上端側にネジ込み、嵌め込まれる。
【0062】
本発明のイオン交換体充填カートリッジの第二の形態例における下蓋側のイオン交換体流出防止部材の付設方法としては、例えば、
図14に示す例が挙げられる。
図14では、下蓋との当接面側に篏合穴が形成されている下蓋用挟み込み部材352bと、下蓋用挟み込み部材との当接面に篏合突起が形成されているO字状の下蓋側メッシュ保持部を有する下蓋4bとで、メッシュ10bを挟み込み、下蓋4bの篏合突起が、下蓋用挟み込み部材352bの篏合穴に、嵌め込まれることにより、メッシュ10bが、下蓋4bと下蓋用挟み込み部材352bとで挟み込まれて固定されている。なお、下蓋側挟み込み部材352bには、処理液の通過口が形成されている。また、下蓋4aには、処理液の通過孔が形成されている。このようにして、下蓋4bとメッシュ10bと下蓋用挟み込み部材352bとからなるメッシュ固定上蓋体45bが組み立てられ、メッシュ固定上蓋体45bは、筒部の下端側にネジ込み、嵌め込まれる。
【0063】
本発明の金属除去カラムは、収納容器と、
前記収納容器に形成され、前記収納容器の内側に被処理液を供給するための被処理液供給口と、
前記収納容器の底側に付設され、前記収納容器の内側と連通する処理液排出管と、
前記収納容器の内側に収納されている前記本発明のイオン交換体充填カートリッジと、
を有し、
前記処理液排出管の内側に、前記挿通管が挿通され、前記挿通管の外側に付設されているOリングが、前記処理液排出管の内壁及び前記挿通管の外側に密着することにより、前記処理液排出管の内壁と前記挿通管の外側との間が密閉されていること、
を特徴とする金属除去カラムである。
【0064】
本発明の金属除去カラムは、有機溶媒中の金属不純物を除去するための金属除去用のカラムであり、内側に、本発明のイオン交換体充填カートリッジが収納されているカラムである。そして、本発明の金属除去カラムでは、内側に収納されている本発明のイオン交換体充填カートリッジを交換することにより、有機溶剤中の金属不純物の除去に用いられるイオン交換体を簡便に交換することができる。
【0065】
本発明の金属除去カラムを用いて処理される有機溶媒、すなわち、被処理液は、IPA(イソプロパノール)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、PGEE(プロピレングリコールモノエチルエーテル)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が挙げられる。被処理液中の不純物として、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Cd、Pb等の金属イオン、Cl、SO
4、NO
3、PO
4、CO
3、HCO
3等のアニオン、ギ酸、酢酸、マレイン酸、プロプオン酸等の有機酸、プラスないしマイナスの荷電を持つ中から高分子化合物が挙げられる。
【0066】
本発明の金属除去カラムの収納容器の内側には、本発明のイオン交換体充填カートリッジが収納されている。
【0067】
本発明の金属除去カラムに係る収納容器は、内側に本発明のイオン交換体充填カートリッジが収納される部材である。収納容器の大きさ、形状等は、内側に設置されるイオン交換体充填カートリッジの形状により、適宜選択される。
【0068】
収納容器には、収納容器の内側に被処理液を供給するための被処理液供給口が形成されている。被処理液供給口の形成位置及び大きさは、適宜選択される。また、被処理液供給口には、被処理液を金属除去カラムまで運ぶための被処理液の輸液管が、直接又は被処理液供給口に連通する連結管を介して、繋がれる。
【0069】
収納容器の底側には、収納容器の内側と連通する処理液排出管が付設されている。処理液排出管には、処理液をユースポイント又は処理液の貯蔵タンクまで運ぶための処理液の輸液管が繋がれる。
【0070】
収納容器及び処理液排出管の材質は、特に制限されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。収納容器及び処理液排出管の材質は、被処理液の種類、溶解物質の種類等により、適宜選択される。
【0071】
イオン交換体充填カートリッジとユースポイント又は処理液の貯蔵タンクとの間に、微粒子除去フィルターが設けられていてもよい。設置位置としては、例えば、本発明のイオン交換体充填カートリッジの挿通管内、本発明の金属除去カラムの処理液排出管内且つ挿通管の端より下流位置等が挙げられる。
【0072】
本発明の金属除去カラムでは、処理液排出管の内側に、本発明のイオン交換体充填カートリッジの挿通管が挿通され、且つ、本発明のイオン交換体充填カートリッジの挿通管の外側に付設されているOリングにより、本発明の金属除去カラムの処理液排出管の内壁と本発明のイオン交換体充填カートリッジの挿通管の外側との間が密閉されており、このことにより、本発明のイオン交換体充填カートリッジ内に充填されているイオン交換体で処理された処理液が、被処理液と混ざることなく、本発明の金属除去カラム外へと排出される。
【0073】
本発明の金属除去カラムでは、使用寿命を超えたイオン交換体の交換を、内側に収納されている本発明のイオン交換体充填カートリッジを交換することで行え、且つ、本発明のイオン交換体充填カートリッジの交換の際に、手で触れる部位は、イオン交換体の充填領域より上流側になる本発明のイオン交換体充填カートリッジの筒部の外側なので、イオン交換体の交換の際に、イオン交換体の充填領域より下流側の部位(精製系)が汚染されることを防ぐことができる。
【0074】
また、金属除去カラムにイオン交換体充填カートリッジを設置する場合には、イオン交換体充填カートリッジからの処理液の排出口と、金属除去カラムの処理液の排出管を繋ぎ、且つ、金属除去カラムの収納容器内の被処理液が、処理液側に漏れてきて、処理液に混入しないように、金属除去カラムの収容容器と処理液排出管との間を密閉する必要がある。本発明の金属除去カラムでは、イオン交換体充填カートリッジからの処理液の排出管である挿通管が、金属除去カラムの処理液の排出管に繋げられ、且つ、金属除去カラムの収納容器内の被処理液が、処理液側に漏れてきて、処理液に混入しないように、Oリングによって、金属除去カラムの処理液排出管の内壁とイオン交換体充填カートリッジの挿通管の外側との間が密閉されている。そして、Oリングは、密閉対象部材間に挟まれたときに、弾性変形し易いので、イオン交換体充填カートリッジの挿通管の材質と、金属除去カラムの材質とが異なっていても、Oリングが金属除去カラムの被処理液排出管の内壁及びイオン交換体充填カートリッジの挿通管の外側に密着する。これにより、金属除去カラムの処理液排出管の内壁とイオン交換体充填カートリッジの挿通管の外側との間が、良好に密閉される。
【0075】
一方、イオン交換体充填カートリッジの処理液の排出口又は排出管と、金属除去カラムの処理液の排出口又は排出管とが、ねじ止めにより繋げられている場合、イオン交換体充填カートリッジと金属除去カラムの材質とが異なると、ねじの噛み合わせ部分の密着性が不十分となり易く、又はイオン交換体充填カートリッジと金属除去カラムの密着性が不十分となり易い。このため、金属除去カラムの収納容器内のイオン交換体充填カートリッジの外側と、金属除去カラムの処理液排出管内との間の密閉が不十分となり易く、その結果、金属除去カラムの収納容器内の被処理液が、処理液側に漏れてきて、処理液に混入するおそれがある。
【0076】
また、本発明のイオン交換体充填カートリッジでは、下側に、Oリングが付設されている挿通管が設けられている。そのため、イオン交換体充填カートリッジの重量により、イオン交換体充填カートリッジの挿通管が、金属除去カラムの処理水排出管から外れてしまうようなことがない。
【0077】
一方、イオン交換体が充填されている筒部の上に、Oリングが付設されている挿通管が設けられている場合は、イオン交換体充填カートリッジの重量により、イオン交換体充填カートリッジの挿通管が、金属除去カラムの処理水排出管から外れてしまう。そのようなことに対する防止方法の一つとしては、イオン交換体充填カートリッジの処理液の排出口又は排出管と、金属除去カラムの処理液の排出口又は排出管とを、ねじ止めにより繋げる方法があるが、そうすると、上記のようなねじ止めをした場合のねじの噛み合わせ部分の密着性不足の問題が生じる。また、別の防止方法としては、金属充填カラムの底部に、イオン交換体充填カートリッジを下から支える部材を付設する方法があるが、そうすると、支え部材の付設位置が、イオン交換体充填カートリッジの蓋の中央付近になるため、支え部材が、蓋の中央付近の被処理水の通過孔を塞いでしまい、イオン交換体の充填領域の中央部分の被処理液の良好な流れを阻害する。
【0078】
本発明のイオン交換体充填カートリッジでは、イオン交換体の充填領域の下側に、挿通管が設けられている。そのため、被処理水は、イオン交換体充填カートリッジの筒部内を、上から下に向かって、イオン交換体を下に押し付けるようにして流れる。そのため、筒部内で、イオン交換体が舞い上がることが防がれるので、被処理水とイオン交換体との接触効率が高くなる。
【実施例】
【0079】
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に制限されるものではない。
【0080】
(実施例1)
ポール社製脱メタルフィルター用PFAハウジングに、
図1に示すイオン交換体充填カートリッジを設置して、金属除去カラムを組み立てた。充填されているイオン交換体及びOリングの詳細を以下に、イオン交換体充填カートリッジの詳細を表1に示す。また、被処理液として、表2に示す金属不純物含有量のイソプロパノールを用意した。
次いで、金属除去カラムに、被処理液をSV-=4h
−1で、被処理液を供給して、金属除去処理を行った。得られた処理液中の金属不純物含有量を、表2に示す。
【0081】
<イオン交換体>
オルガノ社製、商品名:オルライトDS−7、樹脂の材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、イオン交換基の種類:スルホン酸基、四級アンモニウム基の混床、イオン交換当量:カチオン1.7mg当量/ml湿潤樹脂、アニオン0.8mg当量/ml湿潤樹脂
<Oリング>
フロン工業社製、商品名:PFA被覆Oリング、材質:バイトンをPFAで被覆、線径:3.53±0.10mm、内径:37.69±0.38mm、外径:44.75mm
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】