特許第6961657号(P6961657)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ DMG森精機株式会社の特許一覧

特許6961657情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム
<>
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000002
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000003
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000004
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000005
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000006
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000007
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000008
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000009
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000010
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000011
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000012
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000013
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000014
  • 特許6961657-情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961657
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20211025BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20211025BHJP
【FI】
   G06Q50/04
   G06Q10/10 320
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-189483(P2019-189483)
(22)【出願日】2019年10月16日
(65)【公開番号】特開2021-64262(P2021-64262A)
(43)【公開日】2021年4月22日
【審査請求日】2020年4月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(74)【代理人】
【識別番号】100133639
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 卓哉
(74)【代理人】
【識別番号】100198960
【弁理士】
【氏名又は名称】奥住 忍
(72)【発明者】
【氏名】五味 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡本 洋一
【審査官】 原 忠
(56)【参考文献】
【文献】 再公表特許第2007/010795(JP,A1)
【文献】 特開2003−058204(JP,A)
【文献】 特開平04−184506(JP,A)
【文献】 特開2011−127372(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部と、
前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析部と、
を備え
前記分析部は、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出する情報処理システム。
【請求項2】
前記分析部が導出した前記スキルレベルを、前記産業機械の操作に対する免許情報として提示する提示部をさらに備えた請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記分析部は、前記産業機械の機種ごとにスコアリングする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記蓄積部は、さらに、前記個人が実行可能な前記産業機械の機種および機能に対応付けて、前記分析部が導出した前記スキルレベルを蓄積する請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
さらに、前記スキルレベルに応じて、前記個人が実行可能な前記産業機械の機能を制限する制御部を備えた請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
さらに、前記産業機械の機能と、前記機能の操作の可否を判定するための前記スキルレベルの条件とを対応付けて記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部を参照して、前記個人が実行可能な前記産業機械の機能を制限する請求項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記産業機械は工作機械であって、前記制御部は、前記スキルレベルに応じて前記工作機械のインターロックを制御する請求項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記スキルレベルの異なる複数の個人による前記産業機械の共同使用をすることを判定する共同使用判定部をさらに備え、
前記制御部は、前記スキルレベルの異なる複数の個人による前記産業機械の共同使用をする場合に、前記スキルレベルの高い個人に合わせて難易度の高い作業内容に応じた機能を提供し、
前記蓄積部は、前記個人能力情報として、さらに、前記共同使用の履歴を蓄積し、
前記分析部は、前記履歴情報に加えて前記共同使用の履歴を前記個人能力情報として分析し、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する請求項5からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記蓄積部は、前記個人能力情報として、さらに、前記産業機械のメーカー、前記産業機械の種類、設置場所、操作内容、操作時間および操作回数の少なくともいずれか1つを蓄積する請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部から、前記個人能力情報を読み出す読出部と、
読み出した前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析部と、
を備え
前記分析部は、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出する産業機械。
【請求項11】
読出部が、個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部から、前記個人能力情報を読み出す読出ステップと、
分析部が、読み出した前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析ステップと、
を含み、
前記分析ステップにおいて、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出する情報処理方法。
【請求項12】
個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部から、前記個人能力情報を読み出す読出ステップと、
読み出した前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析ステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記分析ステップにおいて、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出するようコンピュータに実行させる情報処理プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、産業機械、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、ICカードに書き込まれた処理の許可範囲に基づいて要求された処理の可否を判定し、許可された処理のみを実行する工作機械が開示されている。また、非特許文献1および非特許文献2には、キー等を用いて機械の操作を段階的に制限する機能(モード1、2、3等)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−184506号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ISO23125(Mode of machine operation for turning center)
【非特許文献2】ISO16090−1(Mode of machine operation for machining center)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、ユーザ個人のスキルレベルを導出できなかった。
【0006】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理システムは、
個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部と、
前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析部と、
を備え
前記分析部は、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出する
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る産業機械は、
個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部から、前記個人能力情報を読み出す読出部と、
読み出した前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析部と、
を備え
前記分析部は、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出する
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理方法は、
読出部が、個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部から、前記個人能力情報を読み出す読出ステップと、
分析部が、読み出した前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析ステップと、
を含み、
前記分析ステップにおいて、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出する
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理プログラムは、
個人を特定する個人識別情報に紐づけて、産業機械を操作する前記個人における前記産業機械の知識および使用経験を含む履歴情報を個人能力情報として蓄積する蓄積部から、前記個人能力情報を読み出す読出ステップと、
読み出した前記個人能力情報を分析して、前記個人の前記産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する分析ステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記分析ステップにおいて、前記産業機械を操作して行った作業内容の難易度に応じて前記使用経験に異なる重み付けを行ってスコアリングし、スコアに基づいて前記スキルレベルを導出するようコンピュータに実行させる
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザ個人のスキルレベルを導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの概要を説明する図である。
図3A】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図3B】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに含まれる記憶部に記憶されたテーブルの一例を説明するための図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置が有する個人能力情報の一例をテーブルとして示した図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置のハードウェア構成を説明する図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図7】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムの概要を説明する図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図9A】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置が有する個人能力情報の一例をテーブルとして示した図である。
図9B】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置が有する判定テーブルの一例を示す図である。
図10】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置のハードウェア構成を説明する図である。
図11】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図12】本発明の第4実施形態に係る産業機械の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理システム100について、図1を用いて説明する。情報処理システム100は、個人の産業機械に関するスキルレベル121を導出するシステムである。
【0015】
図1に示すように、情報処理システム100は、蓄積部101および分析部102を含む。蓄積部101は、産業機械の知識および使用経験の少なくともいずれか一方を含む履歴情報112を、個人を特定する個人識別情報113に紐づけて個人能力情報111として蓄積する。分析部102は、個人能力情報111を分析して、個人の産業機械に関するスキルレベル121を導出する。
【0016】
本実施形態によれば、産業機械に関するスキルレベルを導出するので、各個人が自身のスキルレベルに見合った産業機械を利用できる。
【0017】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理システムについて、図2乃至図6を用いて説明する。図2は、情報処理システム200の概要を説明する図である。情報処理システム200は、産業機械210と情報処理装置220とを含む。産業機械210を使って作業を行おうとしているユーザ230は、スマートフォンなどの個人識別用デバイス214の他、社員証216や産業機械210に関する免許証などのICカード(個人識別用デバイス)やバーコードを、産業機械210が備える読み取り装置211に読み取らせる。なお、ユーザ230が、ユーザ230を識別するための識別番号とパスワードとの組み合わせを産業機械210に入力してもよいし、ユーザ230の指紋や虹彩を生体認証装置(不図示)に読み取らせてもよい。産業機械210は、ユーザ230が近づけた個人識別用デバイス214から個人(ユーザ230)を特定する個人識別情報215を読み出す。産業機械210は、読み出した個人識別情報215と当該産業機械の情報を情報処理装置220へと送信する。
【0018】
情報処理装置220は、ユーザ230(個人)を特定する個人識別情報215と産業機械に関する知識か使用経験の少なくともいずれか一方とを含む履歴情報とを紐づけて個人能力情報221として蓄積している。例えば、産業機械210の知識について座学などの講習を受講した場合、受講の都度、通常の入力装置(図示せず)から情報処理装置220へ入力することで履歴情報として蓄積される。情報処理装置220の読出部(不図示)は、個人能力情報221を読み出す。情報処理装置220は、個人能力情報221を分析して、ユーザ230の産業機械210に関するスキルレベルを導出する。情報処理装置220は、導出したスキルレベル222を産業機械210に送信する。産業機械210は、受信したスキルレベル222を免許情報としてディスプレイなどの提示部212に表示する。なお、免許情報として表示される情報には、ユーザ230の産業機械210に関するスキルレベル222以外に、産業機械210を利用できる条件、使用経験に関する情報、座学などの講習の受講履歴などが含まれる。また、スキルレベル222は、産業機械210ごとに導出されたユーザ230のレベルであっても、1つの産業機械210の各機能および各使用方法に対して導出されたユーザ230のレベルであってもよい。
【0019】
産業機械210は、マシニングセンタ、旋盤、レーザ加工機等の工作機械や、ロボット、洗浄機などを含むが、これらには限定されない。
【0020】
図3Aは、情報処理システム200の機能構成を示すブロック図である。情報処理装置220は、蓄積部301、分析部302および送受信部303を有する。
【0021】
蓄積部301は、個人能力情報221を蓄積する。個人能力情報221は、ユーザ230を特定するための個人識別情報215およびそれに関連付けられた履歴情報315を含む。履歴情報315は、産業機械の知識および使用経験の少なくともいずれか一方を含む。ここで、「知識」とは、例えば、産業機械の実技講習や座学による講習の受講履歴や動画の視聴履歴であり、産業機械の構造や、仕組み、使い方等に関する知見や知恵などを数値化したものである。履歴情報315には、講義や研修の受講状況を含んでもよい。一方、「使用経験」は、ユーザ230が産業機械を使用した時間、産業機械を用いて行った作業の内容、産業機械で使用したことがある機能などを数値化したものである。さらに、産業機械の使用経験には、産業機械の種類や加工ワーク、産業機械の事故経験(ワークやワーク把持部と主軸の干渉など)を含んでもよい。さらに、産業機械のメーカー、産業機械の種類、設置場所、操作内容、操作時間および操作回数の少なくともいずれか1つを含んでもよい。
【0022】
分析部302は、蓄積部301に蓄積された個人能力情報221を分析して、ユーザ230の産業機械に関するスキルレベル222を導出する。具体的には、分析部302は、ユーザ230の履歴情報315を分析して、ユーザ230の産業機械210に関するスキルレベル222を導出する。
【0023】
スキルレベル222は、ユーザ230の産業機械210に関する知識と技術とを組み合わせて導出されるものである。スキルレベル222は、例えば、産業機械210の取り扱いに関して、多面的にとらえたユーザ230の産業機械210に対する理解、操作、メンテナンス、緊急事態に対する対処法などに関わる習熟度を表すものである。
【0024】
また、分析部302は、スキルレベル222を産業機械の機種ごとにスコアリングする。つまり、分析部302は、産業機械210を機種ごとに分類し、分類した機種ごとにユーザ230のスキルレベル222を評価する。このように、評価結果を産業機械210の機種ごとに分類しておくことにより、より正確にユーザ230のスキルレベル222を導出することができる。さらに、分析部302は、評価結果をスコア化して、数値化する。評価結果を数値化することにより、ユーザ230は、自身のスキルレベル222を容易に把握できる。また、分析部302は、産業機械210の使用方法によって異なる重み付けを行ってスコアリングする。すなわち、分析部302は、例えば、ユーザ230が産業機械210を用いて複雑で、高度なスキルを要する作業を行った場合には、簡単な操作を行った場合に比べて、ユーザ230のスキルレベル222を高く評価して、高いスコアを付与する。
【0025】
これとは反対に、分析部302は、ユーザ230が産業機械210を用いて簡単で、単純な作業のみを行った場合、例えば、クーラントタンクの掃除、ワークの交換などの場合には、ユーザ230のスキルレベル222の評価について、高いスコアは付与しない。このように、分析部302は、作業内容の難易度や軽重に基づいて、重み付けを変えながら、ユーザ230のスキルレベル222を導出する。例えば、ユーザ230が、産業機械210を用いて複雑な作業を行った場合には、ユーザ230のスキルレベル222は上昇するものと考えられる。そのため、分析部302は、ユーザ230が行った作業の内容に応じて、重み付けを変えてユーザ230のスキルレベル222をスコアリングして、評価する。このように、重み付けを変えることにより、分析部302は、ユーザ230のスキルレベル222を評価するので、産業機械210の機能について、より正確に、細かくユーザ230のスキルレベル222を評価できる。
【0026】
蓄積部301は、分析部302が導出したスキルレベル222とユーザ230(個人)が実行可能な産業機械210の機種および機能とを対応付けて記憶してもよい。これにより、産業機械210は、ユーザ230のスキルレベル222に応じた産業機械210の機能を提供できる。
【0027】
送受信部303は、産業機械210との間の通信やデータのやり取りを行う。送受信部303は、ユーザ230を識別するための個人識別情報215を受信する。また、送受信部303は、分析部302による分析結果を産業機械210に送信する。なお、送受信部303が送受信するデータは、ここに示したデータには限定されない。
【0028】
産業機械210は、提示部212、送受信部304、読取部305、制御部306および記憶部307を有する。読取部305は、ユーザ230の個人情報を読み取る。読取部305は、例えば、カードリーダなどであり、ユーザ230が所持するIC(Integrated Circuit)カードやスマートフォンなどの端末からユーザ230(個人)を識別するための個人識別情報215を読み取る。なお、ユーザ230が、ユーザ230を識別するための識別番号とパスワードとの組み合わせを産業機械210に入力しても、ユーザ230の指紋や虹彩を生体認証装置に読み取らせてもよい。また、顔認証装置にユーザ230の顔を読み取らせてもよい。読み取られた個人識別情報215は、送受信部304を介して情報処理装置220へと送信される。
【0029】
送受信部304は、情報処理装置220との間の通信やデータのやり取りを制御する。送受信部304は、情報処理装置220に対して、機種と読み取られた個人識別情報215とを送信する。また、送受信部304は、情報処理装置220から、例えば、機能および使用方法に対応して導出されたユーザ230のスキルレベル222を受信する。なお、送受信部304が送受信するデータは、ここに示したデータには限定されない。さらに、送受信部304は、ユーザ230が、作業内容、作業時間などの産業機械210の稼働状況を情報処理装置220へと送信する。送受信部304から産業機械210の稼働状況を受信した情報処理装置220は、蓄積部301に蓄積されているユーザ230の個人能力情報221(履歴情報315)を更新する。ユーザ230のスキルレベル222は、個人能力情報221の更新に伴い更新される。
【0030】
提示部212は、情報処理装置220の分析部302が導出したユーザ230のスキルレベル222を免許情報として提示する。なお、スキルレベル222は表示しても、しなくてもよい。つまり、ユーザ230は、提示部212に提示された免許情報を見ることにより、ユーザ230が、産業機械210を用いてどのような作業を行うことが可能か否かを把握することができる。
【0031】
さらに本実施形態では、分析部302が、統一した業界標準の基準でユーザのスキルレベル222を分析するので、より客観的な評価を免許情報として得ることができる。これにより、ユーザ230は、免許情報を自らのスキルの証明とすることができる。提示部212は、例えば、運転免許証にある区分のように、どのような産業機械210を操作してもよいのかを免許情報として提示する。ユーザ230は、業界標準のものであれば、自らのスキルの証明とすることができる。例えば、ユーザ230は、仕事を受注する際や転職などをする際に、免許情報を用いて「このようなワークの加工ができます」といったアピールをすることができる。
【0032】
制御部306は、ユーザ230のスキルレベル222に応じて産業機械210の機能を制御する。制御部306は、記憶部307に記憶されたテーブル371を参照して産業機械210を制御する。
【0033】
図3Bは、本実施形態に係る情報処理システム200の記憶部307に記憶されたテーブル371の一例を説明するための図である。テーブル371は、機能・使用方法372に関連付けて条件373を記憶する。機能には、例えば、ワークの交換、プログラムの実行(スタート、ストップ)、工具長等の補正値の入力、プログラム編集、機械パラメータの設定が含まれる。使用方法には、例えば、産業機械210のドアが開いている状態(インターロックが働いていない状態)において、ワーク交換を行うこと、ドアが開いている状態において、低速度(遅い速度)での軸移動を行うことが含まれる。さらに、使用方法には、ドアが開いている状態において、低速度での主軸回転を実行すること、一部のプログラム運転を実行することが含まれる。さらにまた、使用方法には、ドアが開いている状態において、クーラント吐出や、より速い速度での主軸回転を実行することが含まれる。
【0034】
条件373は、産業機械210により機能・使用方法が提供される場合に、ユーザ230が満たすべき要件である。例えば、機能がプログラム実行の場合、ユーザ230は、講座の受講と、プログラム実行のスコアが10以上であることが要求される。同様に、機能が補正値の入力の場合、ユーザ230は、講座の受講と、補正値入力のスコア10以上であることが要求される。機能がプログラム編集である場合、ユーザ230は、講座の受講と、プログラム編集のスコアが15以上であることが要求される。機能がパラメータ設定である場合、ユーザ230は、講座の受講と、パラメータ設定のスコアが20以上であることが要求される。
【0035】
一方、ドアが開いている状態で、ワーク交換を行う場合、ユーザ230は、ドアが開いている状態でワーク交換のスコアが5以上であることが要求される。ドアが開いている状態で、低速度で軸を移動させる場合、ユーザ230は、ドアが開いている状態でワーク交換の実行経験と、低速度での軸移動のスコアが10以上とであることが要求される。ドアが開いている状態で、主軸を低速度で回転させる場合、ユーザ230は、ドアが開いている状態で低速度軸移動の実行経験と、主軸低速度回転のスコアが15以上とであることが要求される。ドアが開いている状態でクーラントを吐出させる場合、ユーザ230は、ドアが開いている状態で主軸低速度回転の実行経験と、クーラント吐出のスコアが20以上であることが要求される。制御部306は、条件373を満たさないユーザに対して、機能・使用方法372の実行を制限する。図3Bに示したテーブルは、あくまで一例に過ぎず、他の機能や使用方法に対して、他の条件が設定されていてもよい。
【0036】
図4は、情報処理装置220が有する個人能力情報221の一例をテーブルとして示した図である。個人能力情報221は、個人識別情報215に関連付けて履歴情報315、スコア413およびスキルレベル222を記憶する。
【0037】
履歴情報315は、産業機械210の機種、ユーザ230が実行可能な産業機械210の機能、産業機械210の使用方法、産業機械210の知識、産業機械210の使用回数を含む。履歴情報315は、ユーザ230が、その産業機械についてどのような知識や経験を持っているかを示す情報である。また、個人識別情報215と履歴情報315とを合わせたものが、個人履歴情報に相当する。なお、履歴情報315(個人履歴情報)として、産業機械210のメーカー、産業機械210の種類、設置場所、操作内容、操作時間および操作回数の少なくともいずれか1つを記憶してもよい。また、この他にも、履歴情報315として、講習会の受講の履歴を記憶してもよい。
【0038】
スコア413は、ユーザ230の個人履歴情報を分析して得られたスキルレベル222を数値化して、スコアリングして表現したものである。スキルレベル222は、スコアに基づいて分類されたユーザ230の技量に関するレベルである。スキルレベル222は、「上級」、「中級」、「初級」の3段階でレベルを表現しているが、より細かいレベル分けをしてもよく、レベルの表現の仕方はこれには限定されない。そして、情報処理装置220は、個人能力情報221を参照して、ユーザ230のスキルレベル222を導出したり、制御内容を決定したりする。
【0039】
図5は、情報処理装置220のハードウェア構成を説明する図である。CPU(Central Processing Unit)510は、演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の情報処理装置220の機能構成部を実現する。CPU510は複数のプロセッサを有し、異なるプログラムやモジュール、タスク、スレッドなどを並行して実行してもよい。ROM(Read Only Memory)520は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース530は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU510は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース530は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)540の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM540とストレージ550との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、CPU510は、RAM540にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU510は、処理結果をRAM540に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース530やDMACに任せる。
【0040】
RAM540は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。制御内容545は、ユーザ230のスキルレベル222に応じて産業機械210の機能を制御する内容である。
【0041】
送受信データ546は、ネットワークインタフェース530を介して送受信されるデータである。また、RAM540は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域547を有する。
【0042】
ストレージ550には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ550は、個人能力情報221を格納する。個人能力情報221は、図4に示した個人識別情報215と履歴情報315などとの関係を管理するテーブルである。
【0043】
ストレージ550は、さらに、分析モジュール551および送受信モジュール552を格納する。分析モジュール551は、ユーザ230の個人能力情報221を分析して、ユーザ230の産業機械210に関するスキルレベル222を送出するモジュールである。送受信モジュール552は、産業機械210との間でデータの送受信を行うモジュールである。これらのモジュール551〜552は、CPU510によりRAM540のアプリケーション実行領域547に読み出され、実行される。制御プログラム553は、情報処理装置220の全体を制御するためのプログラムである。
【0044】
図6は、情報処理装置220の処理手順を説明するフローチャートである。CPU510がRAM540を使用してフローチャートに示す各処理を実行することで、図3の情報処理装置220の各機能構成を実現する。
【0045】
ステップS601において、情報処理装置220は、ユーザ230を識別するための個人識別情報215を産業機械210から受信する。次に、ステップS603において、情報処理装置220は、受信した個人識別情報215に基づいて、蓄積部301から個人能力情報221を読み出す。個人能力情報221は、産業機械210の知識および単独使用経験の少なくともいずれか一方を含む情報を個人識別情報215に紐づけて蓄積部301に蓄積されたものである。次に、ステップS605において、情報処理装置220は、読み出した個人能力情報221を分析して、ユーザ230個人の産業機械210に関するスキルレベル222を導出する。最後に、ステップS607において、情報処理装置220は、導出したスキルレベル222を産業機械210へ送信する。
【0046】
本実施形態によれば、ユーザのスキルレベルを提示するので、ユーザは、自身のスキルレベルや使用可能な機能を容易に把握できる。また、ユーザのスキルレベルに合わせて産業機械の機能を制限するので、ユーザは自らのスキルレベル以上の作業を行うことができず、安全な産業機械を用いた作業を実現することができる。また、どのようなスキルレベルのユーザが産業機械を操作しているのかが分かるので、事故発生を減らすことができ、修理やメンテナンスなどによる産業機械のダウンタイムを減らすことができる。さらに、ユーザが自らのスキルレベルを証明することができる。
【0047】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理システム700について、図7乃至図11を用いて説明する。図7は、情報処理システム700の概要を説明する図である。情報処理システム700は、上記第2実施形態と比べると、共同使用判定部722を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0048】
例えば、初心者のユーザ740とベテランのユーザ750とが、産業機械210を共同使用する場合を考える。この場合、ベテランのユーザ750が、指導者に相当し、初心者のユーザ740が、被指導者に相当する。産業機械210を単独で使用することは、ユーザ740のスキルレベル222を考慮すると、危険が多く許可できないとする。しかしながら、ベテランのユーザ750が、初心者のユーザ740の傍について、産業機械210の取扱いについて指導をするような場合には、初心者のユーザ740であっても産業機械210を使用することができるように産業機械210を制御する。
【0049】
これは、例えば、自動車運転教習所における公道走行の場合、助手席に教官が同乗している場合には、運転手が仮免許の場合でも、公道を走行することができることと似ている。このように、初心者のユーザ740であってもベテランのユーザ750から適切な指導を受けることにより、短時間でスキルレベル222を向上させることができる。そのため、スキルレベル222の異なる複数のユーザ740,750の組み合わせによって、ベテランのユーザ750のスキルレベル222に応じた産業機械210の共同使用が認められる。また、ユーザ740が、産業機械210の操作や取扱いについては、初心者であるが、他の産業機械については、ある程度のスキルレベル222を有しているような場合もある。この場合、ユーザ740が、新たな産業機械210の操作を学ぶために、産業機械210の操作に習熟したユーザ750の指導を受けることもあり、産業機械210の共同使用を認める。
【0050】
図8は、情報処理システム700の構成を示すブロック図である。情報処理システム700は、産業機械210と情報処理装置720とを含む。情報処理装置720は、蓄積部801および共同使用判定部722を有する。蓄積部801は、スキルレベル222の異なる複数のユーザによる産業機械210の共同使用経験811について、個人能力情報221として蓄積する。
【0051】
共同使用判定部722は、スキルレベル222の異なる複数のユーザによる産業機械210の共同使用についての判定を行う。まず、分析部302が蓄積部801に蓄積された共同使用経験811についての個人能力情報221を読み出す。そして、分析部302は、読み出した共同使用についての個人能力情報221に基づいて、ユーザ740,750の産業機械210に関するスキルレベル222を導出する。そして、共同使用判定部722は、分析部302が導出したスキルレベル222に基づいて、共同使用についての判定を行う。共同使用判定部722は、例えば、判定テーブル813を用いて共同使用についての判定を行う。共同使用判定部722は、ユーザ740については、単独使用の場合には、使用できないスキルレベル222であることを導出するが、ユーザ750との共同使用であれば、使用できるスキルレベル222であることを導出する。
【0052】
産業機械210の制御部306は、導出されたスキルレベル222を情報処理装置720から受信して、受信したスキルレベル222に基づいて、産業機械210を共同使用する場合に、スキルレベル222の高いユーザ750に合わせた機能を提供する。制御部306は、記憶部307に記憶された判定テーブル821を参照して産業機械210を制御する。なお、制御部306は、加工プログラムの実行前に単独使用時には表示されない注意事項を示すポップアップを表示させたり、「本当に実行しますか」といったボタンの2度押しをユーザ740,750に促したりして、初心者のユーザ740の誤操作に配慮してもよい。
【0053】
図9Aは、情報処理装置720が有する個人能力情報721の一例をテーブルとして示した図である。個人能力情報721は、個人識別情報215に関連付けて、共同使用経験811を記憶する。なお、個人識別情報215と履歴情報315とを合わせたものが、個人能力情報に相当する。共同使用経験811は、複数のユーザ740,750による共同使用の場合における使用履歴を示す。共同使用経験811としては、共同使用回数が蓄積されるが、これには限定されず、例えば、共同使用時間や共同使用相手を蓄積してもよい。そして、情報処理装置720は、個人能力情報721を参照して、複数のユーザ740,750による産業機械210について、ユーザ740,750のスキルレベル222を導出する。なお、スキルレベル222は、単独使用経験(個人の使用経験)のみでなく共同使用経験811の履歴も考慮して導出してもよい。ここで、共同使用相手が異なれば、スキルレベルの変化量が変わるように制御してもよいし、共同使用相手にかかわらず、同じ変化量でスキルレベルが変化してもよい。なお、本実施形態では、共同使用回数をスキルレベルの導出に用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。共同使用時間をスキルレベルの導出に用いてもよい。また、共同使用相手(のスキルレベル)に応じて、共同使用によって増加するスキルレベルの計算式を変えてもよい。
【0054】
図9Bは、情報処理装置720が有するテーブルの一例を示す図である。判定テーブル821は、機能・使用方法372に関連付けて、共同使用判定閾値922および共同使用要否923を記憶する。共同使用判定閾値922は、共同使用が必要か否かを判定するための閾値である。共同使用要否923は、ユーザ740が、産業機械210の機種や機能などについて、共同使用が必要か否かを示す。そして、情報処理装置720は、例えば、判定テーブル821を参照して、共同使用の要否を判断する。
【0055】
図10は、情報処理装置720のハードウェア構成を説明する図である。RAM1040は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1040には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。判定テーブル821は、ユーザ740,750の共同使用を判定するテーブルである。
【0056】
ストレージ1050には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ1050は、共同使用判定閾値922および個人能力情報721を格納する。個人能力情報721は、図9Aに示した個人識別情報215と履歴情報315などとの関係を管理するテーブルである。共同使用判定閾値922は、共同使用の要否の判定に用いるための閾値である。
【0057】
ストレージ1050は、さらに、共同使用判定モジュール1051を格納する。共同使用判定モジュール1051は、共同使用についての判定を行うモジュールである。このモジュール1051は、CPU510によりRAM1040のアプリケーション実行領域547に読み出され、実行される。
【0058】
図11は、情報処理装置720の処理手順を説明するフローチャートである。ステップS1101において、情報処理装置720は、導出したスキルレベルに基づいて、ユーザ740が単独使用してもよいか否かを判断する。ユーザが単独使用してもよいと判断した場合(ステップS1101のYES)、情報処理装置720は、ステップS1103へ進む。ステップS1103において、情報処理装置720は、産業機械210に対して単独使用可能であるメッセージを送信する。ユーザ740が単独使用できないと判断した場合(ステップS1101のNO)、情報処理装置720は、ステップS1105へと進む。ステップS1105において、情報処理装置720は、ユーザ740が産業機械210の使用に関して共同使用であれば使用可能か否かを判断する。共同使用であっても使用できないと判断した場合(ステップS1105のNO)、情報処理装置720は、ステップS1115へ進む。ステップS1115において、情報処理装置720は、ベテランのユーザ750のみが使用可能であるメッセージを産業機械210に対して送信する。共同使用であるならば使用可能と判断した場合(ステップS1105のYES)、情報処理装置720は、ステップS1107へ進む。ステップS1107において、情報処理装置720は、産業機械210に対して共同使用であれば使用可能であるメッセージを送信する。ステップS1109において、情報処理装置720は、共同使用相手(ベテランのユーザ750)の個人識別情報215を受信する。ステップS1111において、情報処理装置720は、共同使用相手のスキルレベル222を読み出す。ステップS1113において、導出したユーザ740のスキルレベル222と、共同使用相手のユーザ750のスキルレベル222とを産業機械210に送信する。
【0059】
本実施形態によれば、複数のユーザによる共同使用の場合、スキルレベル222の低いユーザであっても、スキルレベル222の高いユーザの指導を受けながら産業機械の操作に習熟できるので、より早く、確実にスキルレベル222を向上させられる。スキルレベル222の高いユーザと低いユーザとが共同使用するので、スキルレベル222の低いユーザであっても安全に産業機械を使用できる。
【0060】
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態に係る情報処理システムについて、図12を用いて説明する。図12は、産業機械1200の構成を説明する図である。産業機械1200は、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、産業機械1200が情報処理装置の構成を内部に備えている点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態および第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0061】
産業機械1200は、蓄積部301、読取部305、分析部302、提示部212、制御部306および記憶部307を有する。蓄積部301は、産業機械1200の知識および使用経験の少なくともいずれか一方を含む履歴情報を、個人を特定する個人識別情報215に紐づけて個人能力情報として蓄積する。分析部302は、蓄積部301から読み出した個人能力情報を分析して、ユーザの産業機械に関するスキルレベル222を導出する。導出されたスキルレベル222は、提示部212よりユーザに提示される。制御部306は、ユーザ230のスキルレベル222に応じて産業機械210の機能を制御する。制御部306は、記憶部307に記憶されたテーブル371を参照して産業機械1200を制御する。
【0062】
本実施形態によれば、産業機械がユーザのスキルレベルを導出し、ユーザのスキルレベルに合った機能を提供するので、情報処理装置との通信が不要となる。また、産業機械が情報処理装置との間で通信ができない環境であっても産業機械はユーザのスキルレベルに合った機能を提供できる。
【0063】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0064】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に供給され、内蔵されたプロセッサによって実行される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、プログラムを実行するプロセッサも本発明の技術的範囲に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の技術的範囲に含まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12