(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記組成物が、30重量%〜60重量%の線状若しくは分岐アルキル硫酸塩、線状若しくは分岐アルキルベンゼンスルホン酸塩、又はこれらの混合物を含む、請求項1に記載の洗剤組成物。
前記添加剤が、構造化剤、ビルダー、有機ポリマー化合物、酵素安定剤、漂白系、増白剤、色調剤、キレート剤、抑泡剤、コンディショニング剤、保湿剤、香料、香料マイクロカプセル、充填剤又は担体、アルカリ性系、pH制御系、緩衝剤、アルカノールアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の洗剤組成物。
前記洗剤組成物が、液体洗濯洗剤、ゲル洗剤、単相若しくは多相単位用量洗剤、単相若しくは多相若しくは多区画水溶性パウチに含有された洗剤、液体食器手洗浄組成物、洗濯前処理製品、布地柔軟剤組成物、及びこれらの混合物からなる群から選択される形態である、請求項1に記載の洗剤組成物。
前記溶媒が、グリセリン、エトキシル化グリセリン、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、又はこれらの混合物を更に含む、請求項1に記載の洗剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の特性及び利点は、本発明の幅広い表現を与えるよう意図される例を含む以下の記述から明らかになる。様々な改変が、この説明及び本発明の実施から当業者には明白であろう。この範囲は、開示された特定の形に限定されるようには意図されず、及び本発明は、請求項により定義されるような本発明の精神及び範囲内に入る全ての改変、同等物、及び代替物を網羅する。
【0018】
本明細書において使用するとき、「the」、「a」、及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲又は明細書において使用される場合、特許請求又は記載されているものの1つ又は2つ以上のものを意味するように理解される。
【0019】
本明細書において使用するとき、「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含んでいる(including)」という用語は、非限定であるように意図される。
【0020】
式(I)に関して本明細書において使用するとき、「a+b+cの平均値」という用語は、平均エトキシル化度と同じであるエチレンオキシドの平均モルを指す。a+b+cの平均値は、整数又は分数であってよい。
【0021】
「実質的に含まない」又は「実質的にない」という用語は、本明細書において使用するとき、成分又は単に不純物として若しくは別の成分の意図されない副生物としてのその最少量が完全に存在しないことを指す。ある成分を「実質的に含まない」又はある成分が「実質的にない」組成物とは、その組成物が、組成物の重量に対して約0.5重量%、0.25重量%、0.1重量%、0.05重量%、又は0.01重量%、又は更には0重量%未満の成分を含むことを意味する。
【0022】
本明細書において使用するとき、「洗剤組成物」又は「洗浄組成物」という句は、汚れた素材を洗浄するよう設計された組成物及び配合物を含む。そのような組成物は、洗濯洗浄組成物及び洗剤、布地柔軟化組成物、布地強化組成物、布地消臭組成物、予洗い用洗剤(laundry prewash)、洗濯前処理剤、洗濯添加剤、スプレー製品、ドライクリーニング剤若しくは組成物、洗濯すすぎ添加剤、洗浄添加剤、すすぎ後布地トリートメント、アイロン助剤、食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、単位用量配合剤、遅延送達配合剤、多孔性基材若しくは不織シート表面又は内部に含有される洗剤、及び本明細書の教示を考慮すると当業者には明白な他の好適な形態を含むが、これらに限定されない。そのような組成物は、洗濯前処理、洗濯後処理として使用してもよく、あるいは洗濯作業のすすぎ又は洗いサイクル中に加えてもよい。本洗浄組成物は、液体、粉末、単相又は多相の単位用量、パウチ、錠剤、ゲル、ペースト、固形、又はフレークから選択される形態を有し得る。
【0023】
グリセリン(glycerine)、グリセロール、及びグリセリン(glycerin)という用語は同義語であり、以下の分子を指すことが理解されるべきである:
【0025】
本明細書の全体を通じて与えられる全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、そのようなより小さい数値限定が恰も本明細書に明確に記載されているかのように、包含するものと理解すべきである。本明細書の全体を通じて与えられる全ての最小数値限定は、それよりも大きい全ての数値限定を、そのようなより大きい数値限定が恰も本明細書に明示的に記載されているかのように、包含するものとする。本明細書の全体を通じて与えられる全ての数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に含まれる全てのより狭い数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が恰も全て本明細書に明示的に記載されているかのように、包含するものとする。
【0026】
引用される特許文献及び他の文献は全て、関連部分において、あたかもそれが本明細書に完全に言い換えられているかのように参照により組み込まれる。いかなる特許文献又は他の文献の引用も、引用される特許文献及び他の文献が本発明に対する先行技術であると認めるものではない。
【0027】
本明細書では、全ての濃度及び比率は、特に指定しない限り、洗剤組成物の重量ベースである。
【0028】
アニオン性界面活性剤富化組成物
本明細書において開示される組成物はアニオン性界面活性剤に非常に濃縮される(アニオン性界面活性剤富化)。本組成物は、アニオン性界面活性剤と溶媒とのプレミックス(界面活性剤濃縮物又はペーストとも称される)であってもよく、これは消費者に販売するのに好適である最終組成物を形成するために使用され得る。本組成物は消費者に販売するのに好適であるコンパクトな流体洗剤であってもよい。本開示の組成物は、組成物の少なくとも約10重量%、又は少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%のアニオン性界面活性剤を含み得る。本開示の組成物は、100重量%未満、又は90重量%未満、又は約85重量%未満、又は約70重量%未満のアニオン性界面活性剤を含み得る。本開示の洗剤組成物は、組成物の約10重量%〜約50重量%、又は約20重量%〜約70重量%、又は約30重量%〜約70重量%、又は約30重量%〜約65重量%、又は約35重量%〜約65重量%、又は約40重量%〜約60重量%のアニオン性界面活性剤を含み得る。
【0029】
アニオン性界面活性剤は酸形で存在してもよく、中和されて界面活性剤塩を形成してもよい。典型的な中和剤としては、水酸化物、例えばNaOH又はKOHなどの金属対イオン塩基が挙げられる。酸形のアニオン性界面活性剤の更なる好適な中和剤としては、アンモニア、アミン、又はアルカノールアミンが挙げられる。アルカノールアミンの非限定例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及び当該技術分野において既知の他の線状又は分岐状アルカノールアミンが挙げられる。好適なアルカノールアミンは、2−アミノ−1−プロパノール、1−アミノプロパノール、モノイソプロパノールアミン、又は1−アミノ−3−プロパノールを含む。アミン中和は完全又は部分的に行われてもよく、例えば、アニオン性界面活性剤混合物の一部はナトリウム又はカリウムにより中和されてもよく、及びアニオン性界面活性剤混合物の一部はアミン又はアルカノールアミンにより中和されてもよい。
【0030】
好適なアニオン性界面活性剤の非限定例としては、任意の従来のアニオン性界面活性剤が挙げられる。これは、例えばアルコキシル化及び/又は非アルコキシル化アルキル硫酸塩材料用の硫酸塩洗浄性界面活性剤、及び/又はスルホン酸系洗浄性界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩を含んでもよい。好適なアニオン性界面活性剤は、再生可能資源、廃棄物、石油又はこれらの混合物に由来し得る。好適なアニオン性界面活性剤は、線状、部分的に分岐、分岐又はこれらの混合物であり得る。
【0031】
アルコキシル化アルキル硫酸塩材料は、アルキルエーテル硫酸塩又はアルキルポリエトキシレート硫酸塩としても既知のエトキシル化アルキル硫酸塩界面活性剤を含む。エトキシル化アルキル硫酸塩としては、水溶性塩、特に約8個〜約30個の炭素原子を含有するアルキル基並びにスルホン酸及びその塩を分子構造の中に有する有機硫黄反応生成物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びアルキロールアンモニウム塩が挙げられる。(「アルキル」という用語には、アシル基のアルキル部分が含まれる。いくつかの例では、アルキル基は、約15個の炭素原子〜約30個の炭素原子を含有する。他の例では、アルキルエーテル硫酸塩界面活性剤は、アルキルエーテル硫酸塩の混合物であってもよく、この混合物は、約12〜30個の炭素原子の範囲内、及びいくつかの例では約12〜15個の炭素原子の平均炭素鎖長の範囲内の平均(算術平均)炭素鎖長、及び約1モル〜4モルのエチレンオキシドの平均(算術平均)エトキシル化度、及びいくつかの例では1.8モルのエチレンオキシドの平均(算術平均)エトキシル化度を有する。更なる例では、アルキルエーテル硫酸塩界面活性剤は、約10個の炭素原子〜約18個の炭素原子の炭素鎖長、及び約1〜約6モルのエチレンオキシドのエトキシル化度を有してもよい。なお更なる例では、アルキルエーテル硫酸塩界面活性剤は、ピークのあるエトキシル化分布を含んでもよい。
【0032】
非アルコキシル化アルキル硫酸塩はまた、本開示の洗剤組成物に添加され、アニオン性界面活性剤成分として使用されてもよい。非アルコキシル化、例えば非エトキシル化アルキル硫酸塩界面活性剤の例としては、高級C
8〜C
20脂肪族アルコールの硫酸化により生成されるものが挙げられる。いくつかの例では、一級アルキル硫酸塩界面活性剤は、一般式ROSO
3−M
+を有し、式中、Rは典型的には、線状C
8〜C
20ヒドロカルビル基であり(この基は、直鎖であっても、分岐鎖であってもよい)、Mは、水溶化カチオンである。いくつかの例では、Rは、C
10〜C
18アルキルであり、Mは、アルカリ金属である。別の例では、Rは、C
12/C
14アルキルであり、Mは、ナトリウム、例えば天然アルコールに由来するものなどである。
【0033】
他の有用なアニオン性界面活性剤は、アルキル基が約9〜約15個の炭素原子を直鎖(線状)又は分岐鎖の構成で含有するアルキルベンゼンスルホン酸塩のアルカリ金属塩を含むことができる。いくつかの例では、アルキル基は、線状である。そのような線状アルキルベンゼンスルホン酸塩は、「LAS」として既知である。別の例では、線状アルキルベンゼンスルホン酸塩は、アルキル基中に約11〜14個の平均炭素原子数を有してもよい。具体的な例では、線状直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、アルキル基中約11.8個の炭素原子の平均炭素原子数を有し得、C11.8LASと略称され得る。
【0034】
好適なアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)は、市販の線状アルキルベンゼン(LAB)をスルホン化することによって得ることができる。好適なLABとしては、商品名Isochem(登録商標)としてSasolにより供給されているもの又はPetresaにより商品名Petrelab(登録商標)として供給されているものなどの低2−フェニルLABが挙げられ、他の好適なLABとしては、商品名Hyblene(登録商標)としてSasolにより供給されているものなどの高2−フェニルLABが挙げられる。好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、DETAL触媒プロセスによって得られるアルキルベンゼンスルホン酸塩であるが、HFなどの他の合成経路が好適な場合もある。一態様では、LASのマグネシウム塩を用いる。
【0035】
好適なアルキルベンゼンスルホン酸塩の別の例は、芳香環がアルキル鎖の2又は3位置に結合される分岐、例えばメチル分岐を含有する位置異性体である、修飾LAS(MLAS)である。
【0036】
アニオン性界面活性剤は、C2位置で100%の分岐を有する(C1はアルコキシル化硫酸塩部分に共有結合する炭素原子である)2−アルキル分岐第一級アルキル硫酸塩を含み得る。2−アルキル分岐アルキル硫酸塩及び2−アルキル分岐アルキルアルコキシ硫酸塩は一般に、2−アルキル分岐アルコール(疎水性物質として)に由来する。2−アルキル分岐アルコール、例えば2−アルキル−1−アルカノール又は2−アルキル第一級アルコールは、オキソプロセスに由来し、Sasolから市販されている、例えば、LIAL(登録商標)、ISALCHEM(登録商標)(分留プロセスによりLIAL(登録商標)アルコールから調製される)である。C14/C15分岐第一級アルキル硫酸塩も市販されており、例えば、すなわち、LIAL(登録商標)145硫酸塩である。
【0037】
アニオン性界面活性剤は、中鎖分岐アニオン性界面活性剤、例えば、中鎖分岐アルキル硫酸塩及び/又は中鎖分岐アルキルベンゼンスルホン酸塩などの中鎖分岐アニオン性洗浄性界面活性剤を含み得る。
【0038】
更なる好適なアニオン性界面活性剤には、メチルエステルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩及び内部オレフィンスルホン酸塩が含まれる。
【0039】
本開示の組成物は、線状又は分岐アルキルベンゼンスルホン酸塩、線状又は分岐アルコキシル化アルキル硫酸塩、線状又は分岐アルキル硫酸塩及びこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性界面活性剤を含み得る。本開示の組成物は、約30重量%〜約70重量%の線状又は分岐アルコキシル化アルキル硫酸塩を含み得る。本開示の組成物は、約30重量%〜約60重量%の線状若しくは分岐アルキル硫酸塩、線状若しくは分岐アルキルベンゼンスルホン酸塩又はこれらの混合物を含み得る。本開示の組成物は、約30重量%〜約60重量%の2−アルキル分岐第一級アルキル硫酸塩を含み得る。
【0040】
溶媒
選択された平均プロポキシル化度及び任意に、選択されたプロポキシル化分布を有するプロポキシル化グリセリンを含む溶媒を含有する流体アニオン性界面活性剤富化組成物が改善された安定性を呈することが分かった。加えて、本明細書において開示されるプロポキシル化グリセリン溶媒は、既知の溶媒よりも効率的である。
【0041】
本明細書に記載の組成物は、選択されたプロポキシル化度、及び任意に、選択されたプロポキシル化分布を有するプロポキシル化グリセリンを含む溶媒を含有する。
【0042】
溶媒は、グリセリン、エトキシル化グリセリン、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、セルロース系エタノール、再生可能なプロピレングリコール、再生可能なジプロピレングリコール、洗剤配合物において使用される他の溶媒、及びこれらの混合物を更に含み得る。
【0043】
本開示の組成物は、組成物の少なくとも約0.5重量%、又は少なくとも約1重量%、又は少なくとも約2重量%、又は少なくとも約3重量%のプロポキシル化グリセリンを含む溶媒を含み得る。本開示の組成物は、組成物の25重量%未満、又は20重量%未満、又は約15重量%未満、又は約10重量%未満又は約6重量%未満のプロポキシル化グリセリンを含む溶媒を含み得る。
【0044】
本明細書において開示されるプロポキシル化グリセリンは、以下の一般式(I):
【0045】
【化6】
(式中、a+b+cは、約1〜約10、又は約2〜約8、又は約2〜約6の平均値を有する)を有する。
【0046】
本明細書に記載のプロポキシル化グリセリンは、一般に、式(I)によって示唆される単一化合物ではなく、むしろグリセリンの1モル当たり様々な数の総(a+b+c)プロピレンオキシド(PO)単位を有するいくつかのホモログの混合物である。また、PO単位は、分子の3つの分岐にわたっていくつもの方法で、グリセリン分子に結合され得る(表1、式III及びIVを参照されたい)。例えば、a+b+c=3(合計3つのPO)を有するプロポキシル化グリセリン分子は、いくつかの異性体を有する、つまり3つ全てのPOが単一分岐(a、b、若しくはc)上にあってもよい、3つのPOのそれぞれが異なる分岐上にあってもよい、又は3つのPOのうちの2つが1つの分岐上にあり、3つ目のPOが異なる分岐上にあってもよい。
【0047】
式II〜Xは、グリセリンの1モル当たり平均1.0モルのプロピレンオキシドを有するプロポキシル化グリセリン組成物に存在し得るプロポキシル化グリセリンホモログの例である。下の分子は例示であり、全ての可能な異性体が示されているわけではなく、例えば、5つのPO単位を有する全ての異性体が示されているわけではない。
【0050】
したがって、プロポキシル化グリセリンは、いくつかのホモログの混合物であり、その分布はガスクロマトグラフィ(GC)及び質量スペクトル分析(MS)により測定することができる。表2は、グリセリンの1モル当たり平均1.0のプロポキシレートを有するプロポキシル化グリセリンの分布を示す。表2は、3つのプロポキシル化グリセリンホモログを示す。
【0052】
表2に示されるように、かなりの量のグリセリン(Gly PO0)、及び1つのプロポキレート単位(Gly PO1)を有するグリセリンが、1の平均プロポキシル化度を有するプロポキシル化グリセリンに存在する。理論に拘束されるわけではないが、これらのホモログGly PO0及びGly PO1がプロポキシル化グリセリンの溶解力を制限する可能性があると考えられる。Gly PO0及びGly PO1の濃度を制限することにより、本開示のグリセリンプロポキシレートが界面活性剤ペースト、界面活性剤濃縮物及び濃縮洗剤配合物の改善された安定化をもたらすと考えられる。かなり狭い又はピークのある範囲のプロポキシル化が利益の強化をもたらし得るとも考えられる。
【0053】
「狭い」又は「ピークのある」範囲のプロポキシル化グリセリンは、狭い分布のホモログを有するプロポキシル化グリセリンを指す。本開示のプロポキシル化グリセリンは狭い範囲のプロポキシル化グリセリンであり得る。
【0054】
また、グリセリン又はGly PO1と本開示のプロポキシル化グリセリン、特に本開示の狭い範囲のプロポキシル化グリセリンとをブレンドすることが可能である。グリセリン又はGly PO1の、本開示の狭い範囲のプロポキシル化グリセリンを含有する洗剤組成物又は濃縮界面活性剤ペーストへのブレンドは、ガスクロマトグラフィ(GC)及び質量スペクトル分析(MS)により特定可能である。かなりの量(例えば20重量%のプロポキシル化グリセリン)のグリセリン又はGly PO1と本開示のプロポキシル化グリセリンとのブレンドは望ましくないと考えられる。表3は、かかる分布の一例を示す。
【0055】
【表3】
*微量の不純物は含まれないが、ブレンドの残部を構成する(合計100%になる)。
【0056】
プロポキシル化グリセリンは、ある分布を有し得、ここで、約70重量%未満、約50重量%未満、約30重量%未満、約20重量%未満、約10重量%未満、又は約5重量%未満のプロポキシル化グリセリンは、a+b+c≦1を有する式(I)のプロポキシル化グリセリンホモログである。
【0057】
また、標準的な塩基触媒を介してプロポキシル化グリセリンを調製するための化学製造プロセスにおいて、グリセリン出発材料が100%水を含まないわけではないことも知られている。水は、典型的には水中濃縮物であり、プロピレンオキシドを添加する前に除去される塩基に入っている可能性もある。グリセリン/塩基の乾燥は費用がかかる場合があり、反応器中でかなりの処理時間がかかる場合がある。したがって、ある特定の水のレベルに乾燥させ(施設ごとに異なる)、プロピレンオキシドの添加に進み、それによりある程度のポリプロピレングリコールを不純物として生成することが一般的な慣行である。ポリプロピレングリコールの量は、存在する水のレベルに基づいて異なる。ポリプロピレングリコールの量は、約1%〜約5%の範囲又は約1%未満であり得る。
【0058】
本開示の組成物は、約30重量%〜約70重量%のアニオン性界面活性剤と、下式(I)
【0059】
【化7】
(式中、a+b+cは、約1〜約10、又は約2〜約8、又は約2〜約6の平均値を有する)のプロポキシル化グリセリンを含む溶媒と、水とを含み得る。溶媒は、グリセリン、エトキシル化グリセリン、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、又はこれらの混合物を更に含み得る。本組成物は、アニオン性界面活性剤と溶媒とのプレミックス(界面活性剤ペースト、又は界面活性剤濃縮物、又は濃縮界面活性剤ペーストとも称される)であってもよく、これは、消費者に販売するのに好適である最終組成物を形成するために使用され得る。
【0060】
本開示の組成物は、約10重量%〜約50重量%のアニオン性界面活性剤と、下式(I)
【0061】
【化8】
(式中、a+b+cは、約1〜約10、又は約2〜約8、又は約2〜約6の平均値を有する)のプロポキシル化グリセリンを含む溶媒と、添加剤と、水とを含み得る。溶媒は、グリセリン、エトキシル化グリセリン、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、又はこれらの混合物を更に含み得る。添加剤は、構造化剤、ビルダー、有機ポリマー化合物、酵素、酵素安定剤、漂白系、増白剤、色調剤、キレート剤、抑泡剤、コンディショニング剤、保湿剤、香料、香料マイクロカプセル、充填剤又は担体、アルカリ性系、pH制御系、緩衝剤、アルカノールアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。本組成物は、リパーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、マンナナーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る、約0.001重量%〜約1重量%の酵素(添加剤として)を含み得る。本組成物は、液体洗濯洗剤、ゲル洗剤、単相若しくは多相単位用量洗剤、単相若しくは多相若しくは多区画水溶性パウチに含有された洗剤、液体食器手洗浄組成物、洗濯前処理製品、er、布地柔軟剤組成物及びこれらの混合物からなる群から選択される形態であり得る。
【0062】
本開示の組成物はアルコキシル化グリセリンエステルを実質的に含まなくてもよい。
【0063】
水
本組成物は、組成物の約1重量%〜約80重量%の水を含み得る。本組成物が強力液体洗剤組成物である場合、本組成物は典型的には、約40%〜約80%の水を含む。本組成物がコンパクトな液体洗剤である場合、本組成物は典型的には、約20%〜約60%又は約30%〜約50%%の水を含む。本組成物が単位用量形態、例えば水溶性フィルムに封入される場合、本組成物は典型的には、20%未満、又は15%未満、又は12%未満、又は10%未満、又は8%未満又は5%未満の水を含む。本組成物は、組成物の約1重量%〜約20重量%、又は約3重量%〜約15重量%、又は約5重量%〜約12重量%の水を含み得る。本組成物が単位化用量形態、例えば水溶性フィルムに封入される場合、本組成物は典型的には、20%未満、又は15%未満、又は12%未満、又は10%未満、又は8%未満又は5%未満の水を含む。本組成物は、組成物の約1重量%〜約20重量%、又は約3重量%〜約15重量%、又は約5重量%〜約12重量%の水を含み得る。
【0064】
添加剤
本明細書において開示される組成物、特に消費者に販売するのに好適である圧縮流体洗剤(最終製品)は、添加剤成分を含み得る。
【0065】
界面活性剤
好適な添加剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、両性界面活性剤(amphoteric surfactant)及び両性界面活性剤(ampholytic surfactant)などの界面活性剤が挙げられる。
【0066】
非イオン性界面活性剤
好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化脂肪族アルコールが挙げられる。非イオン性界面活性剤は、式R(OC
2H
4)
nOH(式中、Rは、約8〜約15個の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素ラジカル及びアルキル基が約8〜約12個の炭素原子を含有するアルキルフェニルラジカルからなる群から選択され、nの平均値は、約5〜約15である)のエトキシル化アルコール及びエトキシル化アルキルフェノールから選択され得る。
【0067】
本明細書で有用な、非イオン性界面活性剤の他の非限定例としては、C
8〜C
18アルキルエトキシレート(NEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤(Shell)など);アルコキシレート単位がエチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はそれらの混合物であり得る、C
6〜C
12のアルキルフェノールアルコキシレート;C
12〜C
18アルコール及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとのC
6〜C
12アルキルフェノール縮合物(Pluronic(登録商標)(BASF)など);C
14〜C
22中鎖分岐アルコール(BA)、C
14〜C
22中鎖分岐アルキルアルコキシレート(BAEx、式中、xは1〜30である);アルキル多糖類、具体的にはアルキルポリグリコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド;及びエーテル末端保護されたポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤が挙げられる。
【0068】
好適な非イオン性洗浄性界面活性剤はまた、アルキルポリグルコシド及びアルキルアルコキシル化アルコールを含む。好適な非イオン性界面活性剤はまた、商品名Lutensol(登録商標)としてBASFから販売されているものを含む。
【0069】
カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、これは最高26個の炭素原子を有することができ、アルコキシル化四級アンモニウム(AQA)界面活性剤、ジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム、ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド、ポリアミンカチオン性界面活性剤;カチオン性エステル界面活性剤;及びアミノ界面活性剤、例えばアミドプロピルジメチルアミン(APA)を含む。
【0070】
好適なカチオン性洗浄性界面活性剤としてはまた、アルキルピリジニウム化合物、アルキル四級アンモニウム化合物、アルキル四級ホスホニウム化合物、アルキル三級スルホニウム化合物、及びこれらの混合物も挙げられる。
【0071】
好適カチオン性浄性界面活性剤は、下記の一般式を有する四級アンモニウム化合物である。
(R)(R
1)(R
2)(R
3)N
+X
−
式中、Rは線状又は分岐状、置換又は非置換C
6〜18アルキル又はアルケニル部分であり、R
1及びR
2は、互いに独立して、メチル又はエチル部分から選択され、R
3はヒドロキシ、ヒドロキシメチル、又はヒドロキシエチル部分であり、Xは電荷の中性を提供するアニオンであり、好適なアニオンとしては、例えばクロリドのようなハロゲン化物;硫酸塩;及びスルホン酸塩が挙げられる。好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、モノ−C
6〜18アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロリドである。高度に好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、モノ−C
8〜10アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロリド、モノ−C
10〜12アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロリド、及びモノ−C
10アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロリドである。
【0072】
双性イオン性界面活性剤
双性イオン性界面活性剤の例としては、二級及び三級アミン誘導体、複素環式二級及び三級アミン誘導体、又は四級アンモニウム化合物、四級ホスホニウム化合物若しくは三級スルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。双性イオン性界面活性剤の好適な例としては、アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタイン、C
8〜C
18(例えばC
12〜C
18)のアミンオキシド、並びに例えば、アルキル基がC
8〜C
18であり得るN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホン酸塩のようなスルホベタイン及びヒドロキシベタイン、を含むベタインが挙げられる。
【0073】
両性界面活性剤
両性界面活性剤の例としては、二級又は三級アミンの脂肪族誘導体、又は脂肪族ラジカルが直鎖又は分岐鎖であってよく、かつ脂肪族置換基のうちの1つが少なくとも約8個の炭素原子、若しくは約8〜約18個の炭素原子を含有し、脂肪族置換基のうちの少なくとも1つがアニオン性水溶性基、例えばカルボキシ、スルホン酸塩、硫酸塩を含有するヘテロ環式二級及び三級アミンの脂肪族誘導体が挙げられる。好適な両性界面活性剤としては、また、サルコシネート、グリコシネート、タウリネート、及びこれらの混合物も挙げられる。
【0074】
好適な添加剤成分は、ビルダー、構造化剤又は増粘剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー汚れ遊離剤、ポリマー分散剤、ポリマーグリース洗浄剤、酵素、酵素安定化系、漂白化合物、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、増白剤、染料、色調剤、移染防止剤、キレート剤、抑泡剤、柔軟剤及び香料も含む。
【0075】
酵素
本明細書に記載の組成物は、清浄性能及び/又は布地ケア効果をもたらす1つ若しくは2つ以上の酵素を含み得る。好適な酵素の例としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、ペクテートリアーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組み合わせは、例えば、プロテアーゼ及びリパーゼをアミラーゼとともに含んでよい酵素カクテルである。前述の追加の酵素は、洗剤組成物中に存在する場合、組成物の約0.00001重量%〜約2重量%、約0.0001重量%〜約1重量%、又は更には約0.001重量%〜約0.5重量%の酵素タンパク質レベルで存在し得る。
【0076】
酵素安定化系
本組成物は、任意に、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、又は約0.005重量%〜約8重量%、又は約0.01重量%〜約6重量%の酵素安定化系を含み得る。酵素安定化系は、洗浄性酵素と適合性のある任意の安定化系であってよい。そのような系は、他の配合物活性分によって本質的に提供されてもよく、又は洗剤に使用可能な酵素の配合者若しくは製造業者によって別個に添加されてもよい。そのような安定化系には、例えば、カルシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロン酸、塩素漂白剤掃去剤及びこれらの混合物が含まれ得、洗剤組成物の種類及び物理的形態に応じて異なる安定化問題に対処するように設計される。プロテアーゼを含む水性洗剤組成物の場合は、ボレート、4−ホルミルフェニルボロン酸、フェニルボロン酸及びこれらの誘導体を含むホウ素化合物などの可逆的プロテアーゼ阻害剤、又はカルシウムホルメート、ナトリウムホルメート及び1,2−プロパンジオールなどの化合物を添加して、安定性を更に改善してもよい。
【0077】
ビルダー
本組成物は、ビルダーを含み得る。ビルダー入り組成物は、典型的には、組成物の全重量に基づいて、少なくとも約1重量%のビルダーを含む。液体洗剤組成物は、組成物の総重量の最大約10重量%のビルダー、いくつかの実施例では、最大8重量%のビルダーを含み得る。
【0078】
好適なビルダーとしては、アルミノケイ酸塩(例えば、ゼオライトA、ゼオライトP及びゼオライトMAPなどのゼオライトビルダー)、ケイ酸塩、リン酸塩、例えば、ポリリン酸塩(例えば、トリ−ポリリン酸ナトリウム)、具体的にはそのナトリウム塩;炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、及び炭酸ナトリウム又はセスキ炭酸塩以外の炭酸塩鉱物;有機モノ−、ジ−、トリ−、及びテトラカルボキシレート、特に、酸、ナトリウム、カリウム、又はアルカノールアンモニウム塩形態の水溶性非界面活性剤カルボキシレート、並びに脂肪族及び芳香族の種類を含むオリゴマー又は水溶性低分子量ポリマーカルボキシレート、並びにフィチン酸が挙げられる。更なる好適な洗剤ビルダーは、クエン酸、乳酸、脂肪酸、ポリカルボキシレートビルダー、例えばアクリル酸のコポリマー、アクリル酸及びマレイン酸のコポリマー、並びにアクリル酸及び/又はマレイン酸、及び多様な種類の追加の官能基を有する他の好適なエチレン系モノマーのコポリマーから選択されてもよい。代替的に、組成物はビルダーを実質的に含まなくてもよい。
【0079】
構造化剤/増粘剤
好適な構造化剤/増粘剤は、ジ−ベンジリデンポリオールアセタール誘導体を含む。流体洗剤組成物は、約0.01重量%〜約1重量%、又は約0.05重量%〜約0.8重量%、又は約0.1重量%〜約0.6重量%、又は更に約0.3重量%〜約0.5重量%のジベンジリデンポリオールアセタール誘導体(DBPA)を含むことができる。DBPA誘導体は、ジベンジリデンソルビトールアセタール誘導体(DBS)を含み得る。
【0080】
好適な構造化剤/増粘剤はまた、細菌セルロースも含む。流体洗剤組成物は、約0.005重量%〜約1重量%の細菌セルロース網状構造物を含み得る。「細菌セルロース」という用語は、CPKelco U.S.によるCELLULON(登録商標)などのアセトバクター属の細菌の発酵によって生成された任意の種類のセルロースを包含し、かつ、ミクロフィブリル化セルロース、網目状細菌セルロースなどと一般に称される材料を含む。
【0081】
好適な構造化剤/増粘剤はまた、コーティングされた細菌セルロースも含む。細菌セルロースは、ポリマー増粘剤で少なくとも部分的にコーティングされ得る。少なくとも部分的にコーティングされているバクテリアセルロースは、約0.1重量%〜約5重量%又は更には約0.5重量%〜約3重量%のバクテリアセルロース;及び約10重量%〜約90重量%のポリマー増粘剤を含み得る。好適なバクテリアセルロースは、上述のバクテリアセルロースを含むことができ、好適なポリマー増粘剤は、カルボキシメチルセルロース、陽イオン性ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む。
【0082】
好適な構造化剤/増粘剤はまた、セルロース繊維も含む。本組成物は、組成物の約0.01〜約5重量%のセルロース繊維を含み得る。セルロース繊維は野菜、果物、又は木材から抽出され得る。市販の例は、FMC製のAvicel(登録商標)、Fiberstar製のCitri−Fi、又はCosun製のBetafibである。
【0083】
好適な構造化剤/増粘剤は、非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性材料も含む。本組成物は、組成物の約0.01〜約1重量%の非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性構造化剤を含み得る。非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性構造化剤は、一般的に、最終流体洗剤組成物への分散を補助するために予め乳化が可能な結晶化可能なグリセリドを含み得る。結晶化可能なグリセリドは、液体洗剤組成物において結晶化させることができるという条件で、硬化ヒマシ油つまり「HCO」又はその誘導体を含み得る。
【0084】
好適な構造化剤/増粘剤は、ポリマー構造化剤も含む。本組成物は、約0.01重量%〜約5重量%の天然由来及び/又は合成のポリマー構造化剤を含み得る。本発明において使用される天然由来のポリマー構造化剤の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、疎水修飾ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース多糖誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。適切な多糖類誘導体は、以下:ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアガム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、グアーガム、及びこれらの混合物を含む。本発明において使用する合成ポリマー構造化剤の例としては、ポリカルボキシレート、ポリアクリレート、疎水修飾エトキシル化ウレタン、疎水修飾非イオン性ポリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0085】
好適な構造化剤/増粘剤はまた、ジアミドゲル化剤も含む。外部構造化系は、分子量が約150g/モル〜約1,500g/モル、又は更には約500g/モル〜約900g/モルのジアミドゲル化剤を含み得る。このようなジアミドゲル化剤は、少なくとも2個の窒素原子を含んでよく、そのような窒素原子のうちの少なくとも2個は、アミド官能性置換基を形成する。アミド基は、異なっても同一であってもよい。ジアミドゲル化剤の非限定的な例は、N,N’−(2S,2’S)−1,1’−(ドデカン−1,12−ジイルビス(アザンジイル))ビス(3−メチル−1−オキソブタン−2,1−ジイル)ジイソニコチンアミド、ジベンジル(2S,2’S)−1,1’−(プロパン−1,3−ジイルビス(アザンジイル))ビス(3−メチル−1−オキソブタン−2,1−ジイル)ジカルバメート、ジベンジル(2S,2’S)−1,1’−(ドデカン−1,12−ジイルビス(アザンジイル))ビス(1−オキソ−3−フェニルプロパン−2,1−ジイル)ジカルバメートである。
【0086】
ポリマー分散剤
洗剤組成物は、1つ又は2つ以上のポリマー分散剤を含んでもよい。例は、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニル−ピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリアクリル酸塩などのポリカルボン酸塩、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、及びメタクリル酸ラウリル/アクリル酸コポリマーである。
【0087】
洗浄組成物は、一般構造ビス((C
2H
5O)(C
2H
4O)n)(CH
3)−N
+−C
×H
2×−N
+−(CH
3)−ビス((C
2H
5O)(C
2H
4O)n)、(式中、n=20〜30、及びx=3〜8である)有する化合物、又はその硫酸塩化又はスルホン化種などの1つ若しくは2つ以上の両親媒性洗浄ポリマーを含んでもよい。
【0088】
洗剤組成物は、布地及び表面からグリース粒子を除去するように、親水性と疎水性との特性が釣り合っている両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーを含んでもよい。両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーは、コア構造及びそのコア構造に結合した複数のアルコキシレート基を含み得る。これらは、例えば内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンを含み得る。このような化合物としては、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化ヘキサメチレンジアミン、及びこれらを硫酸化したものが挙げられるがこれに限定されない。ポリプロポキシル化誘導体も包含させることができる。多種多様なアミン及びポリアルキレンイミンを様々な程度にアルコキシル化することができる。有用な例としては、NH当たり20EO基までエトキシル化されている600g/モルのポリエチレンイミンコアがあり、BASFより入手可能である。本明細書に記載の洗剤組成物は、洗剤組成物の約0.1重量%〜約10重量%、いくつかの例では、約0.1重量%〜約8重量%、他の例では、約0.1重量%〜約6重量%のアルコキシル化ポリアミンを含み得る。
【0089】
カルボキシレートポリマー−洗剤組成物は、任意にスルホン化され得る1つ又は2つ以上のカルボキシレートポリマーも含み得る。好適なカルボキシレートポリマーとしては、マレアート/アクリレートランダムコポリマー又はポリ(メタ)アクリレートホモポリマーが挙げられる。一態様では、カルボキシレートポリマーは、4,000Da〜9,000Da、又は6,000Da〜9,000Daの分子量を有するポリ(メタ)アクリレートホモポリマーである。
【0090】
アルコキシル化ポリカルボキシレートも、油脂を除去するために本明細書の洗剤組成物中で使用し得る。そのような材料は、国際公開第91/08281号及び国際出願PCT90/01815号に記載されている。化学的に、これらの材料は、7〜8個の(メタ)アクリレート単位ごとに1つのエトキシ側鎖を有するポリ(メタ)アクリレートを含む。側鎖は、式−(CH
2CH
2O)
m(CH
2)
nCH
3を有し、式中、mは、2〜3であり、nは、6〜12である。側鎖は、ポリアクリレート「主鎖」にエステル結合され、「櫛形」ポリマー型構造を提供する。分子量は、様々であることができるが、約2000〜約50,000の範囲内であり得る。本明細書に記載の洗剤組成物は、洗剤組成物の約0.1重量%〜約10重量%、いくつかの例では、約0.25重量%〜約5重量%、他の例では、約0.3重量%〜約2重量%のアルコキシル化ポリカルボキシレートを含み得る。
【0091】
本組成物は、両親媒性グラフトコポリマーを含み得る。好適な両親媒性グラフトコポリマーは、(i)ポリエチレングリコール主鎖と、(ii)ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つのペンダント部分と、を含む。好適な両親媒性グラフトコポリマーは、BASF社から供給される、Sokalan(登録商標)HP22である。好適なポリマーとしては、ランダムグラフトコポリマー、好ましくは、ポリエチレンオキシド主鎖と複数のポリビニルアセテート側鎖とを有するポリビニルアセテートグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーが挙げられる。ポリエチレンオキシド主鎖の分子量は、典型的には約6000であり、ポリエチレンオキシドとポリ酢酸ビニルとの重量比は、約40〜60であり、エチレンオキシド単位50当たり1グラフト点を超えない。
【0092】
汚れ遊離ポリマー
本発明の洗剤組成物はまた、以下の構造(I)、(II)、又は(III)のうちの1つにより定義される構造を有する1つ又は2つ以上の汚れ遊離ポリマーを含み得、
(I)−[(OCHR
1−CHR
2)
a−O−OC−Ar−CO−]
d
(II)−[(OCHR
3−CHR
4)
b−O−OC−sAr−CO−]
e
(III)−[(OCHR
5−CHR
6)
c−OR
7]
f
式中、
a、b、及びcは、1〜200であり;
d、e、及びfは、1〜50であり;
Arは、1,4−置換フェニレンであり;
sArは、5位がSO
3Meにより置換されている1,3−置換フェニレンであり;
Meは、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ−、ジ−、トリ−若しくはテトラアルキルアンモニウム(アルキル基は、C
1〜C
18アルキル又はC
2〜C
10ヒドロキシアルキルである)、又はこれらの混合物であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6は、独立して、H又はC
1〜C
18n−若しくはイソ−アルキルから選択され;
R
7は、線状若しくは分岐C
1〜C
18アルキル、又は線状若しくは分岐C
2〜C
30アルケニル、又は5〜9個の炭素原子を有するシクロアルキル基、又はC
8〜C
30アリール基、又はC
6〜C
30アリールアルキル基である。
【0093】
好適な汚れ遊離ポリマーは、Repel−o−texポリマー(例えば、Rhodiaにより供給されているRepel−o−tex SF、SF−2及びSRP6)などのポリエステル汚れ遊離ポリマーである。他の好適な汚れ遊離ポリマーとしては、Texcareポリマー(例えば、Clariantにより供給されているTexcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300及びSRN325など)が挙げられる。他の好適な汚れ遊離ポリマーは、Marloquestポリマー(例えば、Sasolにより供給されているMarloquest SLなど)である。
【0094】
セルロース性ポリマー
本発明の洗浄組成物また、アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロースから選択されるものを含む、1つ又は2つ以上のセルロース系ポリマーを含み得る。一態様では、セルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む群から選択される。一態様では、カルボキシメチルセルロースは、0.5〜0.9のカルボキシメチル置換度及び100,000Da〜300,000Daの分子量を有する。
【0095】
アミン
本明細書に記載の組成物において、汚れた素材からのグリース及び粒子の除去を向上するためにアミンが使用され得る。本明細書に記載の組成物は、洗剤組成物の約0.1重量%〜約10重量%、いくつかの例では、約0.1重量%〜約4重量%、他の例では、約0.1重量%〜約2重量%の追加アミンを含み得る。追加アミンの非限定的な例としては、ポリエーテルアミン、ポリアミン、オリゴアミン、トリアミン、ジアミン、ペンタミン、テトラアミン、又はこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。好適な追加アミンの具体的な例としては、テトラエチレンペンタミン、トリエチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0096】
漂白剤
本発明の洗剤組成物は、1つ又は2つ以上の漂白剤を含み得る。漂白触媒以外の好適な漂白剤は、光触媒、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予形成過酸、及びこれらの混合物を含む。一般に、漂白剤を用いる場合、本発明の洗剤組成物は、洗剤組成物の約0.1重量%〜約50重量%、又は更には約0.1重量%〜約25重量%の漂白剤を含み得る。
【0097】
漂白触媒
本発明の洗剤組成物はまた、ペルオキシ酸及び/又はその塩から酸素原子を受け取って、その酸素原子を酸化可能な基材に移動させることができる1つ又は2つ以上の漂白触媒も含み得る。好適な漂白触媒は、イミニウムカチオン及びポリイオン;イミニウム双性イオン;修飾アミン;修飾アミンオキシド;N−スルホニルイミン;N−ホスホニルイミン;N−アシルイミン;チアジアゾールジオキシド;ペルフルオロイミン;環状糖ケトン、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0098】
増白剤
光学増白剤又は他の増白剤若しくは白化剤は、組成物の約0.01重量%〜約1.2重量%のレベルで本明細書に記載の洗剤組成物の中に組み込むことができる。本発明に好適な市販の蛍光増白剤は、サブグループに分類することができ、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、ベンゾキサゾール、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、アゾール、5及び6員環の複素環、並びに他の様々な物質の誘導体を含むが、これらに限定されない。
【0099】
いくつかの例では、蛍光光学増白剤は、ジナトリウム4,4’−ビス{[4−アニリノ−6−モルホリノ−s−トリアジン−2−イル]−アミノ}−2,2’−スチルベンジスルホン酸塩(増白剤15、商標名TinopalAMS−GXとしてCiba Geigy Corporationにより市販),ジナトリウム4,4’−ビス{[4−アニリノ−6−(N−2−ビス−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン−2−イル]−アミノ}−2,2’−スチルベンジスルホン酸塩(商標名TinopalUNPA−GXとしてCiba−Geigy Corporationにより市販)、ジナトリウム4,4’−ビス{[4−アニリノ−6−(N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ)−s−トリアジン−2−イル]−アミノ}−2,2’−スチルベンジスルホン酸塩(商標名Tinopal5BM−GXとしてCiba−Geigy Corporationにより市販)からなる群から選択される。より好ましくは、蛍光増白剤は、ジナトリウム4,4’−ビス{[4−アニリノ−6−モルホリノ−s−トリアジン−2−イル]−アミノ}−2,2’−スチルベンジスルホン酸塩である。
【0100】
増白剤は、粒子の形で、又は好適な溶媒、例えば非イオン性界面活性剤、プロパンジオールとのプレミックスとして添加されてもよい。
【0101】
布地色調剤
本組成物は、布地色調剤(色合い剤、青味剤、又は白化剤と称される場合もある)を含み得る。典型的には、色調剤は、布地に青又は紫の色合いをもたらす。色調剤は、単独又は組み合わせのいずれかで使用し、特定の色調の色合いを作り出し、かつ/又は異なるタイプの布地に色合いをつけることができる。これは、例えば赤と緑−青の染料とを混合して青又は紫の色合いを生じさせることにより提供され得る。色調剤は、任意の既知の化学クラスの染料から選択されてもよく、これらは、アクリジン、アントラキノン(多環式キノンを含む)、アジン、予め金属化(premetallized)されているアゾを含むアゾ(例えば、モノアゾ、ジアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ)、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0102】
好適な布地色調剤は、染料、染料−粘土共役体、並びに有機及び無機顔料を含む。好適な染料には、低分子染料及びポリマー染料も含まれる。好適な小分子染料は、例えば、ブルー、バイオレット、レッド、グリーン、又はブラックに分類され、単独で又は組み合わせのいずれかで所望の色合いをもたらす、直接染料、塩基性染料、反応染料若しくは加水分解した反応性染料、溶媒染料、又は分散染料の色指数(C.I.)分類に分類される染料からなる群から選択される小分子染料を含む。好適なポリマー染料には、共有結合している(共役していると称されることもある)色原体(色素ポリマー共役体)を含有するポリマー、例えば、ポリマーの主鎖に共重合した色原体を有するポリマー、及びそれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。好適なポリマー染料は、Liquitint(登録商標)(Milliken、Spartanburg,South Carolina,USA)の名称で販売されている布地直接着色剤、少なくとも1つの反応染料と、ヒドロキシル部分、第一級アミン部分、第二級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合物からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーと、から形成される染料−ポリマー共役体からなる群から選択されるポリマー染料も含む。好適なポリマー染料は、Liquitint(登録商標)バイオレットCT、Megazyme,Wicklow,Irelandから商品名AZO−CM−CELLULOSE、商品コードS−ACMCで販売されているC.I.リアクティブブルー19と共役されているCMCなどのリアクティブブルー、リアクティブバイオレット又はリアクティブレッドの染料に共有結合しているカルボキシメチルセルロース(CMC)、アルコキシル化トリフェニール−メタンポリマー着色料、アルコキシル化チオフェンポリマー着色料、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料も含む。
【0103】
上記の布地色調剤は、組み合わせて用いることができる(布地色調剤のいずれの混合物も用いることができる)。
【0104】
カプセル化剤
組成物は、カプセル化剤を含んでもよい。カプセル化剤は、コアと、内面及び外面を有するシェルと、を含み得、シェルは、コアをカプセル化する。
【0105】
カプセル化剤は、コアと、シェルと、を含み得、コアは、香料、増白剤、染料、防虫剤、シリコーン、ワックス、着香剤、ビタミン、布地柔軟化剤、スキンケア剤、例えば、パラフィン、酵素、抗菌剤、漂白剤、感覚剤、又はこれらの混合物から選択される材料を含み、シェルは、ポリエチレン、ポリアミド、任意に他のコ−モノマーを含有するポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリオレフィン、多糖類、例えば、アルギネート及び/若しくはキトサン、ゼラチン、セラック、エポキシ樹脂、ビニルポリマー、水不溶性無機物、シリコーン、アミノ樹脂、又はこれらの混合物から選択される材料を含む。シェルがアミノプラストを含む場合、アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ポリウレタンを含み得る。ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含み得る。
【0106】
カプセル化剤は、コアを含み得、コアは、香料を含み得る。カプセル化剤は、シェルを含み得、シェルは、メラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含み得る。カプセル化剤は、香料を含むコアと、メラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含むシェルと、を含み得る。
【0107】
好適なカプセル化剤は、コア材料及びシェルを含み得、そのシェルは、コア材料を少なくとも部分的に取り囲む。カプセル化剤のコアは、香料原材料、及び/又は任意に別の材料、例えば、植物油、植物油のエステル、エステル、直鎖若しくは分岐鎖炭化水素、部分的に水素添加されたターフェニル、ジアルキルフタレート、アルキルビフェニル、アルキル化ナフタレン、石油精、芳香族溶媒、シリコーン油、又はこれらの混合物から選択される材料を含む。
【0108】
カプセル化剤の壁は、アルデヒドとアミンとの反応生成物などの好適な樹脂を含み得る。好適なアルデヒドは、ホルムアルデヒドを含む。好適なアミンは、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコウリル、又はこれらの混合物を含む。好適なメラミンとしては、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン及びこれらの混合物が挙げられる。好適な尿素は、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、又はこれらの混合物を含む。
【0109】
好適なホルムアルデヒドスカベンジャーは、カプセル剤とともに、例えばカプセルスラリー中で用いて、及び/又は、カプセル化剤をこのような組成物に添加する前、添加している間、若しくは添加した後に、組成物に添加してよい。
【0110】
好適なカプセルは、Appleton Papers Inc.,Appleton,Wisconsin USAから購入することができる。
【0111】
香料
香料及び香料成分は、本明細書に記載の洗剤組成物で使用され得る。香料及び香料成分の非限定的な例としては、アルデヒド、ケトン、エステルなどが挙げられるが、これらに限定されない。他の例としては、様々な天然抽出物及び天然エキスが挙げられ、これらは、オレンジ油、レモン油、バラ抽出物、ラベンダー、ムスク、パチョリ、バルサムエキス、ビャクダン油、パイン油、シーダーなどの成分の複雑な混合物を含むことができる。最終芳香剤は、そのような成分の非常に複雑な混合物を含むことができる。最終香料は、洗剤組成物の約0.01重量%〜約2重量%の範囲の濃度で含まれてよい。
【0112】
移染防止剤
布地洗剤組成物はまた、洗浄プロセス時にある布地から別の布地に染料が移染するのを阻止するのに効果的な1つ又は2つ以上の材料を含み得る。一般に、このような移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルイミダゾールのコポリマー、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、及びこれらの混合物が挙げられ得る。使用する場合、これらの剤は、組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、いくつかの例では、組成物の約0.01重量%〜約5重量%、及び別の例では、組成物の約0.05重量%〜約2重量%の濃度で使用され得る。
【0113】
キレート剤
本明細書に記載の洗浄組成物は、また、1つ又は2つ以上の金属イオンのキレート剤を含有してもよい。好適な分子としては、銅、鉄、及び/又はマンガンキレート剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。そのようなキレート剤は、ホスホネート、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、スクシネート、多官能置換された芳香族キレート剤、2−ピリジノール−Nーオキシド化合物、ヒドロキサム酸、カルボキシメチルイヌリン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。キレート剤は、アルカリ金属、アンモニウム、及びその置換アンモニウム塩、並びにこれらの混合物を含む、酸又は塩の形で存在することができる。本明細書での使用に好適なキレート剤は、市販のDEQUESTシリーズ、並びにMonsanto,Akzo−Nobel,DuPont,Dowのキレート剤、BASF及びNalcoのTrilon(登録商標)シリーズである。
【0114】
キレート剤は、本開示の洗剤組成物の約0.005重量%〜約15重量%、約0.01重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約3.0重量%、約0.2重量%〜約0.7重量%、又は約0.3重量%〜約0.6重量%で、本開示の洗剤組成物中に存在してよい。
【0115】
抑泡剤
本明細書に記載の洗剤組成物の中に、泡の形成を低減又は抑制するための化合物を組み込むことができる。抑泡性は、いわゆる「高濃度洗浄プロセス」において、また前側投入方式の洗濯機において、特に重要であり得る。本明細書の洗剤組成物は、0.1重量%〜約10重量%の抑泡剤を含み得る。
【0116】
抑泡剤の例としては、モノカルボン脂肪酸及びその中の可溶性塩、パラフィンなどの高分子量炭化水素、脂肪酸エステル(例えば、脂肪酸トリグリセリド)、一価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族C
18〜C
40ケトン(例えばステアロン)、N−アルキル化アミノトリアジン、好ましくは融点が約100℃未満であるワックス状炭化水素、シリコーン抑泡剤、並びに第2級アルコールが挙げられる。
【0117】
更なる好適な発泡防止剤は、フェニルプロピルメチル置換ポリシロキサンから誘導されたものである。
【0118】
洗剤組成物は、シリコーン樹脂及び修飾シリカである一次充填剤と組み合わせたアリール又はアルキルアリール置換基を伴う有機修飾シリコーンポリマーから選択される抑泡剤を含み得る。洗剤組成物は、組成物の約0.001重量%〜約4.0重量%のそのような抑泡剤を含み得る。
【0119】
洗剤組成物は、約80〜約92%のエチルメチル、メチル(2−フェニルプロピル)シロキサン;ステアリン酸オクチル中約5〜約14%のMQ樹脂;及び約3〜約7%の修飾シリカの混合物;b)約78〜約92%のエチルメチル、メチル(2−フェニルプロピル)シロキサン;ステアリン酸オクチル中約3〜約10%のMQ樹脂;約4〜約12%の修飾シリカの混合物;又はc)これらの混合物、から選択される抑泡剤を含み、パーセンテージは、消泡剤の重量を基準とする。
【0120】
増泡剤
高起泡が所望される場合、C
10〜C
16アルカノールアミドなどの増泡剤を、洗剤組成物の約1重量%〜約10重量%の範囲の濃度で洗浄組成物に組み込むことができる。いくつかの例としては、C
10〜C
14モノエタノール及びジエタノールアミドが挙げられる。所望する場合、MgCl
2、MgSO
4、CaCl
2、CaSO
4などの水溶性マグネシウム及び/又はカルシウム塩を、洗剤組成物の約0.1重量%〜約2重量%のレベルで添加して、追加の泡をもたらし、グリース除去能を増強させてもよい。
【0121】
コンディショニング剤
本発明の組成物は、高融点脂肪族化合物を含み得る。本明細書において有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有し、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。このような低融点の化合物は、この項に含まれないと意図される。高融点脂肪族化合物は、組成物の約0.1〜約40重量%、好ましくは約1〜約30重量%、より好ましくは約1.5〜約16重量%、約1.5〜約8重量%、の濃度で組成物に含有される。
【0122】
本発明の組成物は、非イオン性ポリマーをコンディショニング剤として含み得る。
【0123】
本発明の組成物に使用するのに好適なコンディショニング剤としては、一般にシリコーン(例えば、シリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンガム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステル)、若しくはこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤、又はそうでなければ本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散粒子を形成するコンディショニング剤である。シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、約0.01〜約10%の範囲に及ぶ。
【0124】
本発明の組成物はまた、コンディショニング剤として、単独で又はシリコーン(本願に記載される)のような他のコンディショニング剤と組み合わせて、約0.05〜約3%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルを含み得る。好適なコンディショニング油としては、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステルが挙げられる。
【0125】
布地改良ポリマー
好適な布地改良ポリマーは、典型的には、カチオン性に帯電し、かつ/又は高分子量を有する。この成分の好適な濃度は、組成物の0.01〜50%、好ましくは0.1〜15%、より好ましくは0.2〜5.0%、及び最も好ましくは0.5〜3.0%の範囲内である。布地改良ポリマーは、ホモポリマーであってもよく、又は2つ若しくは3つ以上の種類のモノマーから形成してもよい。ポリマーのモノマー重量は一般に、5,000〜10,000,000の間、典型的には少なくとも10,000、好ましくは100,000〜2,000,000の範囲にあるであろう。好ましい布地改良ポリマーは、組成物の意図される用途のpH(通常、pH3〜pH9、好ましくはpH4〜pH8の範囲)において、少なくとも約0.2meq/gm、好ましくは少なくとも0.25meq/gm、より好ましくは少なくとも0.3meq/gmのカチオン電荷密度を有するが、更に、好ましくは5meq/gm未満、より好ましくは3meq/gm未満、及び最も好ましくは2meq/gm未満のカチオン電荷密度を有する。布地改良ポリマーは、天然又は合成由来のものであってもよい。
【0126】
真珠光沢剤
本発明の洗濯洗剤組成物は、真珠光沢剤を含み得る。真珠光沢剤の非限定的な例としては、以下が挙げられる:雲母;二酸化チタンコーティングをした雲母;ビスマスオキシクロリド;魚のうろこ;アルキレングリコールのモノエステル及びジエステル。真珠光沢剤は、エチレングリコールジステアレート(EGDS)であり得る。
【0127】
衛生及び悪臭
本発明の組成物はまた、リシノール酸亜鉛、チモール、Bardac(登録商標)などの四級アンモニウム塩、ポリエチレンイミン(BASFのLupasol(登録商標)など)、及びその亜鉛錯体、銀及び銀化合物、特に、Ag+又はナノ銀分散体をゆっくり遊離するように設計されているもののうちの1つ又は2つ以上も含み得る。
【0128】
緩衝系
本明細書に記載の洗剤組成物は、水性洗浄操作での使用時に、洗浄水が約7.0〜約12、いくつかの例では約7.0〜約11のpHを有するように配合され得る。推奨される使用レベルでpHを調整する技術としては、緩衝剤、アルカリ、酸などの使用が挙げられ、これらは当業者には周知である。これらの技術としては、炭酸ナトリウム、クエン酸、若しくはクエン酸ナトリウム、乳酸若しくは乳酸塩、モノエタノールアミン若しくは他のアミン、ホウ酸若しくはホウ酸塩、及び当該技術分野において既知の他のpH調整化合物の使用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0129】
本明細書の洗剤組成物は、動的な洗浄中pHプロファイルを含み得る。このような洗剤組成物は、(i)水と接触した約3分後に、洗浄液のpHが10を超える、(ii)水と接触した約10分後に、洗浄液のpHが9.5未満である;(iii)水と接触した約20分間後に、洗浄液のpHが9.0未満である;及び(iv)場合により、洗浄液の平衡pHが、約7.0〜約8.5の範囲である、ように、ワックスで覆われたクエン酸粒子を他のpH調整剤とともに使用してもよい。
【0130】
水溶性フィルム
本開示の組成物は、水溶性フィルム、例えばポリビニルアルコール(PVOH)を含むフィルム内に封入され得る。
【0131】
他の添加剤成分
多種多様の他の成分が本明細書の洗剤組成物に使用されてよく、他の活性成分、担体、ヒドロトロープ、加工助材、染料若しくは顔料、液体配合物用の溶媒、及び固形若しくは他の液体充填剤、エリスロシン、コロイダルシリカ、ワックス、プロバイオティクス、サーファクチン、アミノセルロースポリマー、リシノール酸亜鉛、香料マイクロカプセル、ラムノリピド、ソホロリピド、グリコペプチド、メチルエステルスルホン酸塩、メチルエステルエトキシレート、スルホン化エストリド、分解性界面活性剤、バイオポリマー、シリコーン、修飾シリコーン、アミノシリコーン、沈着助剤、イナゴマメゴム、カチオン性ヒドロキシエチルセルロースポリマー、カチオン性グアー、ヒドロトロープ(特に、クメンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、及びナファレン塩)、抗酸化剤、BHT、PVA粒子カプセル化染料若しくは香料、真珠光沢剤、発泡剤、色変化系、シリコーンポリウレタン、乳白剤、錠剤崩壊剤、バイオマス充填剤、速乾性シリコーン、ジステアリン酸グリコール、ヒドロキシエチルセルロースポリマー、疎水性修飾セルロースポリマー若しくはヒドロキシエチルセルロースポリマー、デンプン香料カプセル化剤、乳化油、ビスフェノール抗酸化剤、微細繊維状セルロース構造化剤、副香料(properfumes)、スチレン/アクリレートポリマー、トリアジン、石鹸、スーパーオキシドディスムターゼ、ベンゾフェノンプロテアーゼ阻害剤、官能化TiO2、ジブチルリン酸塩、シリカ香料カプセル、及び他の添加剤成分、ケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、コリンオキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、雲母、二酸化チタンコーティングされた雲母、オキシ塩化ビスマス、並びに他の活性剤を含む。
【0132】
本明細書に記載の組成物はまた、ビタミン及びアミノ酸、例えば水溶性ビタミン及びそれらの誘導体、水溶性アミノ酸並びにそれらの塩及び/又は誘導体、水不溶性アミノ酸粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、増泡剤、追加的な界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、殺シラミ剤、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め、UV吸収剤、ビタミン、ナイアシンアミド、カフェイン、及びミノキシジルも含有し得る。
【0133】
本発明の組成物はまた、ニトロソ、モノアゾ、ジスアゾ(disazo)、カロテノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン、C.I.名を有するものなどの水溶性成分を包含する植物及び天然の色などの顔料材料も含有し得る。本発明の洗剤組成物はまた、抗菌剤を含有し得る。
【0134】
使用方法
本発明は、汚れた素材を洗浄する方法を含む。消費者への販売に好適であるコンパクトな流体洗剤組成物は、洗濯前処理用途、洗濯洗浄用途、及びホームケア用途での使用に好適である。
【0135】
そのような方法は、洗剤組成物をそのままの形態で、又は洗浄液中で希釈して、汚れた素材の少なくとも一部分と接触させて、次いで任意に汚れた素材をすすぐ工程を含むが、これに限定されない。任意のすすぎ工程の前に、汚れた素材に対して洗浄工程を行ってもよい。
【0136】
洗濯前処理用途での使用について、本方法は、本明細書に記載の洗剤組成物を汚れた布地と接触させることを含み得る。前処理の後、汚れた布地を洗濯機で洗濯してもよいし、ないしは別の方法ですすいでもよい。
【0137】
機械洗濯の方法は、本発明による有効量の機械洗濯洗剤組成物を溶解又は分散した洗濯機中で汚れた洗濯物を水性洗浄溶液で処理することを含み得る。「有効量」の洗剤組成物とは、約5L〜約65Lの体積の洗浄溶液中に溶解又は分散された約20g〜約300gの生成物を意味する。水温は、約5℃〜約100℃の範囲であり得る。水と汚れた素材(例えば、布地)との比率は、約1:1〜約30:1であり得る。本組成物は、溶液中約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用され得る。布地洗濯組成物の文脈において、使用濃度は、また、汚れ及び染みのタイプ並びに程度だけでなく、洗浄水の温度、洗浄水の容量、及び洗濯機のタイプ(例えば、上側投入式、前側投入式、上側投入式、垂直軸型日本タイプ自動洗濯機)にも応じて様々であり得る。
【0138】
本明細書の洗剤組成物は、低減された洗浄温度で布地を洗濯するために使用され得る。布地を洗濯するこれらの方法は、洗濯洗剤組成物を水に送達して、洗浄液を形成し、洗濯する布地をこの洗浄液に加える工程を含み、洗浄液は、約0℃〜約20℃、又は約0℃〜約15℃、又は約0℃〜約9℃の温度を有する洗濯洗剤組成物を水と接触させる前、後、又は同時に、布地を水に接触させてもよい。
【0139】
別の方法は、洗剤組成物で含浸した不織布基材を汚れた素材と接触させることを含む。本明細書において使用するとき、「不織布基材」は、好適な秤量、キャリパー(厚み)、吸収性、及び強度特性を有する従来式の任意の不織布シート又はウェブを含み得る。好適な市販の不織布基材の非限定的な例としては、DuPontより商品名SONTARA(登録商標)及びJames River Corp.より商品名POLYWEB(登録商標)として市販されているものが挙げられる。
【0140】
手洗浄/浸漬方法、及び半自動洗浄機による組み合わせた手洗浄もまた、含まれる。
【0141】
組成物のためのパッケージ化
消費者の使用に好適であるコンパクトな流体洗剤組成物は、紙、厚紙、プラスチック材料、及び任意の好適な積層物から構築されるものを含む、任意の好適な容器中にパッケージ化することができる。コンパクトな流体洗剤組成物は、水溶性フィルムに封入され、単位化用量洗剤組成物として、例えば、重ねて置かれた及び/又は併置された区画を有する単一区画パウチ又は多区画パウチとしてもパッケージ化され得る。
【実施例】
【0142】
実施例1:プロポキシル化グリセリンの合成
反応:
【0143】
【化9】
【0144】
触媒(メタノール溶液中25%のカリウムメトキシドとして、0.5モル%のカリウム)とともにグリセリンを反応器に添加する。反応器から、真空及び窒素のサイクルを使用して空気をパージする。窒素散布及び110℃〜115℃での真空により(散布は、水吸引器真空を使用しながら底部排水弁を通して少量の窒素をゆっくり添加することにより行われる)揮発性材料(メタノール及び水)を除去する。1〜2時間後、反応器に窒素を充填し、0〜34kPa(0〜5psig)に排気し、次いで110℃〜125℃に加熱する。400rpmで攪拌し(始めから終わりまで使用される)、圧力を1379kPa(200psig)より下に維持しながら、プロピレンオキシドをゆっくり添加する。反応の各工程は圧力が低下し、安定し、少なくとも30分間一定であるまで実行される。
【0145】
プロピレンオキシドの添加は、重量の増加により測定されるとき、所望のプロポキシル化度が得られるまで続ける。グリセリンのモル対添加されたプロピレンオキシドのモルにより測定されるとき、0.25〜24の範囲のプロポキシル化度を有するサンプルが調製される。
【0146】
サンプルを回収する前に、窒素散布及び110℃での真空により、残留プロピレンオキシドを除去する。次いで、反応器を80℃より下に冷却し、容器を窒素でパージし続けながら、サンプルを反応器から排出する。冷却後、サンプルを酢酸で中和し、窒素で覆う。
【0147】
使用する反応器は、T316ステンレススチールで構築された、モデル番号4572 Parr 1800ml反応器である。それは、撹拌のために電気モータを使用する磁気駆動撹拌アセンブリを有する。撹拌シャフトは、5センチメートル(2インチ)の傾斜したブレード撹拌翼を有する。反応器は、冷却コイルを有し、温度がプログラムされた目標値を超えるのを防ぐために、水が冷却コイルに使用される。Camileデータ取得及び制御システムにより、反応器を監視し、制御する。
【0148】
分析方法
GC:機器HP 6890。方法は、プロポキシル化組成物の分析に使用される標準的な方法である。ピークの特定の検証は、標準的な質量スペクトル分析方法によって判定される。
【0149】
【表4】
【0150】
実施例2:界面活性剤ペースト及び洗剤サンプル
試験サンプルは、容器中で混合する標準的な方法により調製され、必要な場合、硫酸化界面活性剤の十分な安定性のために、7超かつ9未満のpHに中和される。サンプルサイズは、成分の正確な計量に十分である。参照サンプルは、本明細書に開示される溶媒を含有するサンプルに対応し、1週間〜4週間の範囲の期間の間、40℃又は20℃のいずれかの温度制御保管室に置かれ、定期的にサンプルの物理的状態を視覚的に評価する。
【0151】
分析
合格又は不合格のいずれかとして、サンプルを視覚的に評価する。合格サンプルは、視覚的に透明で均質であり、実質的に曇り又は沈殿物がなく、容器を反転したときに自由に流れる。不合格サンプルは、実質的に曇っており、2相以上を有し(例えば、2つの別個の目に見える層)、ある程度の目に見える沈殿物を含有するか、又は容器を反転したときに流れないゲル(半固体単層)を形成する。例えば、自由に流れるが、2相以上を有するサンプルは不合格として評価される。
【0152】
実施例2(a)〜2(f)における以下の結果は、上述の基準に基づいて、合格又は不合格として視覚的に評価される。
【0153】
実施例2(a)−37%界面活性剤活性(ナトリウム2−アルキル分岐アルコール硫酸塩)
プロピレングリコール(PG)に対する減少パーセントとして測定し、成分の残部として水を添加した、プロポキシル化グリセリン溶媒と、プロピレングリコール(PG)溶媒との比較。
【0154】
【表5】
【0155】
実施例2(b)−53%界面活性剤活性(ナトリウムC25EO1.8S)
プロピレングリコール(PG)又はジプロピレングリコール(DPG)に対する減少パーセントとして測定し、成分の残部として水を添加した、プロポキシル化グリセリン及びエタノールを含有する溶媒と、プロピレングリコール(PG)及びエタノール又はジプロピレングリコール(DPG)及びエタノール(エタノール濃度は、比較されるデータセット間で一定に保持)を含有する溶媒との比較。
【0156】
【表6】
【0157】
実施例2(c)−53%界面活性剤活性(ナトリウムC45EO2.5S)
プロピレングリコール(PG)に対する減少パーセントとして測定し、成分の残部として水を添加した、プロポキシル化グリセリン及びエタノールを含有する溶媒と、プロピレングリコール(PG)及びエタノール(エタノール濃度は、比較されるデータセット間で一定に保持)を含有する溶媒との比較。
【0158】
【表7】
【0159】
実施例2(d)−ナトリウムC25AE1.8S界面活性剤及びナトリウム線状アルキルベンゼンスルホン酸塩(平均鎖長11.8)を含有する洗剤組成物
洗剤組成物の総アニオン性界面活性剤の濃度は10%又は50%であり、AESとLASとの比率は3:1又は1:10である。洗剤組成物は、追加溶媒であるエタノール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールと、ヒドロトロープ、例えば、クメンスルホン酸ナトリウム及びキシレンスルホン酸ナトリウムなどを含む添加剤と、追加の界面活性剤である非イオン性界面活性剤及びアミンオキシドと、を含有する。プロピレングリコール(PG)に対する減少パーセントとして測定し、他の全ての成分レベル(追加溶媒を含む)は同じままである、プロポキシル化グリセリン溶媒と、プロピレングリコール(PG)溶媒との比較。
【0160】
【表8】
【0161】
洗剤配合例
実施例3 強力液体洗濯洗剤組成物
【0162】
【表9】
*洗浄及び/又は処理組成物の総重量に基づく
【0163】
全ての酵素レベルは、酵素原材料の%として表される。
【0164】
実施例4 単位用量組成物−単位用量洗濯洗剤配合物は1区画又は多区画を含み得る。
【0165】
【表10】
【0166】
全ての酵素レベルは、酵素原材料の%として表される。
【0167】
実施例3〜4の原材料
LASは、Stepan,Northfield,Illinois,USA又はHuntsman Corpにより供給される、平均脂肪族炭素鎖長がC
11〜C
12の線状アルキルベンゼンスルホン酸塩である。HLASは、酸形態である。
【0168】
AESは、Stepan,Northfield,Illinois,USA又はShell Chemicals,Houston,TX,USAにより供給されるC
12〜14アルキルエトキシ(3)硫酸塩又はC
12〜15アルキルエトキシ(1.8)硫酸塩である。
【0169】
AEは、平均エトキシル化度が6.5のC
12〜13、平均エトキシル化度が7のC
11〜16、平均エトキシル化度が7のC
12〜14、平均エトキシル化度が7のC
14−15、又は平均エトキシル化度が9のC
12〜14から選択され、全てHuntsman,Salt Lake City,Utah,USAにより供給される。
【0170】
ASは、Stepan,Northfield,Illinois,USAにより供給されるC
12〜14硫酸塩である。
【0171】
HSASは、米国特許第6,020,303号及び第6,060,443号に開示されているような中鎖分岐アルキル硫酸塩である。
【0172】
C
12〜14ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリドは、Clariant GmbH,Germanyにより供給される。
【0173】
C
12〜14ジメチルアミンオキシドは、Procter & Gamble Chemicals,Cincinnati,USAにより供給される。
【0174】
トリポリリン酸ナトリウムは、Rhodia,Paris,Franceにより供給される。
【0175】
ゼオライトAは、Industrial Zeolite(UK)Ltd,Grays,Essex,UKにより供給される。
【0176】
1.6Rケイ酸塩は、Koma,Nestemica,Czech Republicにより供給される。
【0177】
炭酸ナトリウムは、Solvay,Houston,Texas,USAにより供給される。
【0178】
アクリル酸/マレイン酸コポリマーは、分子量70,000であり、アクリレート:マレアート比70:30(BASF,Ludwigshafen,Germanyから供給される)。
【0179】
PEG−PVAcポリマーは、ポリエチレンオキシド主鎖及び複数のポリ酢酸ビニル側鎖を有する、ポリ酢酸ビニルグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーである。ポリエチレンオキシド主鎖の分子量は、約6000であり、ポリエチレンオキシドとポリ酢酸ビニルとの重量比は、約40〜60であり、50エチレンオキシド単位当たり1グラフト点を超えない。BASF(Ludwigshafen,Germany)から入手可能。
【0180】
エトキシル化ポリエチレンイミンは、−NH当たり20個のエトキシレート基を有する、分子量600g/molのポリエチレンイミンコアである。BASF(Ludwigshafen,Germany)から入手可能。
【0181】
双性イオン性エトキシル化四級化硫酸化ヘキサメチレンジアミンは、国際公開第01/05874号に記載され、BASF(Ludwigshafen,Germany)から入手可能である。
【0182】
グリース洗浄アルコキシル化ポリアルキレンイミンポリマーは、−NH当たり24個のエトキシレート基と−NH当たり16個のプロポキシレート基とを有する、分子量600g/molのポリエチレンイミンコアである。BASF(Ludwigshafen,Germany)から入手可能。
【0183】
カルボキシメチルセルロースは、CP Kelco,Arnhem,Netherlandsにより供給されるFinnfix(登録商標)Vである。
【0184】
アミラーゼ(Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Stainzyme Plus(登録商標))は、Novozymes,Bagsvaerd,Denmarkにより供給され得る。
【0185】
Savinase(登録商標)、Lipex(登録商標)、Celluclean(商標)、Mannaway(登録商標)、Pectawash(登録商標)及びWhitezyme(登録商標)はいずれも、Novozymes,Bagsvaerd,Denmarkの製品である。
【0186】
プロテアーゼは、Genencor International(Palo Alto,California,USA)(例えばPurafect Prime(登録商標))、又はNovozymes(Bagsvaerd,Denmark)(例えばLiquanase(登録商標)、Coronase(登録商標))により供給されるものであってもよい。
【0187】
好適な蛍光増白剤は、例えばTinopal(登録商標)TAS、Tinopal(登録商標)AMS、Tinopal(登録商標)CBS−X、スルホン化亜鉛フタロシアニンであり、BASF,Ludwigshafen,Germanyから入手可能である。
【0188】
キレート剤は、Dow Chemical,Midland,Michigan,USAにより供給されるジエチレンテトラアミン五酢酸(DTPA)、Solutia,St Louis,Missouri,USAにより供給されるヒドロキシエタンジホスホネート(HEDP);Octel,Ellesmere Port,UKにより供給されるエチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、(S,S)異性体(EDDS)、Thermphosにより供給されるジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、又はFuture Fuels Batesville,Arkansas,USAにより供給される1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸から選択される。
【0189】
色調剤は、BASF,Ludwigshafen,Germanyにより供給されるダイレクトバイオレット9又はダイレクトバイオレット99である。汚れ遊離剤はRhodia,Paris,Franceにより供給されるRepel−o−tex(登録商標)PFである。
【0190】
抑泡剤疑集体は、Dow Corning,Midland,Michigan,USにより供給される。
【0191】
***本明細書に記載されるように、抑泡剤は、フェニルプロピルメチル置換ポリシロキサンに由来する。
【0192】
Acusol 880は、Dow Chemical,Midland,Michigan,USAにより供給される。
【0193】
TAEDは、Clariant GmbH(Sulzbach,Germany)からPeractive(登録商標)のブランド名で供給されているテトラアセチルエチレンジアミンである。
【0194】
炭酸ナトリウムは、Solvay,Houston,Texas,USAにより供給される。
【0195】
NOBSは、Future Fuels,Batesville,Arkansas,USAより供給されるノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムである。