特許第6961691号(P6961691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961691
(24)【登録日】2021年10月15日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】アップリンク信号の伝送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
   H04L27/26 113
【請求項の数】13
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-522549(P2019-522549)
(86)(22)【出願日】2016年11月3日
(65)【公表番号】特表2020-502871(P2020-502871A)
(43)【公表日】2020年1月23日
(86)【国際出願番号】CN2016104447
(87)【国際公開番号】WO2018081975
(87)【国際公開日】20180511
【審査請求日】2019年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【審査官】 谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2018/084137(WO,A1)
【文献】 特表2011−530837(JP,A)
【文献】 特表2010−518776(JP,A)
【文献】 Qualcomm,User Multiplexing of DFTs-OFDM and OFDM in uplink,R1-1610114,2016年10月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04J 11/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク信号の伝送方法であって、
時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられ、且つアップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが部分的に重なる場合は、第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するステップであって、アップリンク多元接続方式とアップリンク制御チャネル構造とはマッピング関係を有するステップと、前記第1の端末機器は、確定されたアップリンク多元接続方式と前記マッピング関係とに基づき、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定するステップと、前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式と前記確定されたアップリンク制御チャネル構造とを採用して前記アップリンク制御信号を伝送するステップとを含むことを特徴とするアップリンク信号の伝送方法。
【請求項2】
前記第1の端末機器は、確定されたアップリンク多元接続方式と前記マッピング関係とに基づき、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定するステップの前に、また、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられない場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含むことを特徴とする請求項に記載のアップリンク信号の伝送方法。
【請求項3】
前記第1の端末機器は、確定されたアップリンク多元接続方式と前記マッピング関係とに基づき、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定するステップの前に、また、前記時間領域リソースユニットが前記アップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならない場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含むことを特徴とする請求項に記載のアップリンク信号の伝送方法。
【請求項4】
前記アップリンクデータは、前記第1の端末機器のアップリンクデータ又は第2の端末機器のアップリンクデータを含み、そのうち前記第1の端末機器と前記第2の端末機器とが異なる端末機器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアップリンク信号の伝送方法。
【請求項5】
時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられ、且つアップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが部分的に重なる場合は、第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するステップが、時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられ、且つアップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとがタイムスロットにおいて部分的に重なる場合は、第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアップリンク信号の伝送方法。
【請求項6】
前記アップリンク制御チャネル構造は、前記アップリンク制御チャネルの占有するタイムスロットを含み、そのうち前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び前記確定されたアップリンク制御チャネル構造を採用して前記アップリンク制御信号を伝送するステップが、前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び前記アップリンク制御チャネルの占有するタイムスロットを採用して前記アップリンク制御信号を伝送するサブステップを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアップリンク信号の伝送方法。
【請求項7】
アップリンク信号を伝送する装置であって、
前記装置は第1の端末機器であり、時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられ、且つアップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが部分的に重なる場合は、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定する処理モジュールであって、アップリンク多元接続方式とアップリンク制御チャネル構造とはマッピング関係を有し、確定されたアップリンク多元接続方式と前記マッピング関係とに基づき、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定する処理モジュールと、前記確定されたアップリンク多元接続方式と前記確定されたアップリンク制御チャネル構造とを採用して前記アップリンク制御信号を伝送する伝送モジュールとを含むことを特徴とするアップリンク信号を伝送する装置。
【請求項8】
前記処理モジュールが、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられない場合は、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定することを特徴とする請求項に記載のアップリンク信号を伝送する装置。
【請求項9】
前記処理モジュールが、前記時間領域リソースユニットが前記アップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならない場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定することを特徴とする請求項に記載のアップリンク信号を伝送する装置。
【請求項10】
前記アップリンクデータは、前記第1の端末機器のアップリンクデータ又は第2の端末機器のアップリンクデータを含み、そのうち前記第1の端末機器と前記第2の端末機器とが異なる端末機器であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載のアップリンク信号を伝送する装置。
【請求項11】
前記アップリンク多元接続方式は、離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重方式(DFT−S−OFDM)、巡回プレフィックス直交周波数分割多重方式(CP−OFDM)、シングルキャリア周波数分割多元接続方式(SC−FDMA)及び直交周波数分割多元接続方式(OFDMA)を含むことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載のアップリンク信号を伝送する装置。
【請求項12】
前記処理モジュールが、具体的に、時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられ、且つアップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが部分的に重なる場合は、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載のアップリンク信号を伝送する装置。
【請求項13】
前記アップリンク制御チャネル構造は、前記アップリンク制御チャネルの占有するタイムスロットを含み、そのうち前記伝送モジュールが、具体的に、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び前記アップリンク制御チャネルの占有するタイムスロットを採用して前記アップリンク制御信号を伝送することを特徴とする請求項7〜12のいずれか一項に記載のアップリンク信号を伝送する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、より詳しくは、アップリンク信号の伝送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信において、異なる信号間の相互干渉を防止する技術的方式は、多元接続方式と称される。そのうちアップリンク信号を伝送するための多元接続方式は、アップリンク多元接続方式と呼ばれる。アップリンク信号を伝送するために、様々なアップリンク多元接続方式がある。例えば、離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重方式(Discrete Fourier Transform−Spread−Orthogonal Frequency Division Multiplexing、略称DFT−S−OFDM)、巡回プレフィックス直交周波数分割多重方式(Cyclic Prefix−Orthogonal Frequency Division Multiplexing、略称CP−OFDM)などである。従来技術において、アップリンクデータを伝送する際は、ネットワーク機器が端末機器のアップリンクチャネルの品質に基づき、当該端末機器によるアップリンクデータの伝送のために適切なアップリンク多元接続方式を設定し、端末機器が設定されたアップリンク多元接続方式を採用してアップリンクデータの伝送を行う。しかしながら、アップリンク制御信号を伝送する場合は、端末機器がDFT−S−OFDM方式のみを採用するため、アップリンクでの周波数選択性を充分に利用できず、アップリンク伝送におけるスペクトル効率に影響を与えている。そのため従来のアップリンク制御信号の伝送方法は、柔軟性に欠け効率も低く、端末機器が効率的にアップリンク伝送を行うことは難しいのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、端末機器がアップリンク制御信号を伝送する際の柔軟性を向上させるためになされるものであり、アップリンク信号の伝送方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様として、アップリンク信号の伝送方法を提供する。当該方法は、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するステップと、前記第1の端末機器が、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送するステップとを含む。
【0005】
当該方法では、第1の端末機器が、当該時間領域リソースユニットの状況に基づき、アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定することができ、アップリンクでの周波数選択性を効率的に利用して、アップリンク伝送におけるスペクトル効率を向上させることができるため、第1端末機器が効率的にアップリンク伝送を行うことができる。
【0006】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含む。
【0007】
当該方法では、同一の時間領域リソースユニットにおけるアップリンクデータ及びアップリンク制御信号を同一のアップリンク多元接続方式で伝送することにより、端末機器による高周波伝送を実現しやすくすることができる。
【0008】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられない場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含む。
【0009】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重なるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するサブステップを含む。
【0010】
当該方法では、第1の端末機器が、当該アップリンク制御信号を伝送するために適切なアップリンク多元接続方式を確定できるように、第1の端末機器がさらに、アップリンクデータの時間領域リソースとアップリンク制御信号の時間領域リソースとの位置関係に基づき、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する。
【0011】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、前記時間領域リソースユニットが前記アップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域と前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが少なくとも部分的に重なる場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含む。
【0012】
当該方法では、重なる時間領域リソースにおいて同一のアップリンク多元接続方式を採用することにより、同一のキャリアでアップリンクデータ及びアップリンク制御信号を伝送することを実現することができる。
【0013】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、前記時間領域リソースユニットが前記アップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならない場合は、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定するサブステップを含む。
【0014】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、前記第1の端末機器が、前記第1の端末機器が前記時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送するか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するか、又は前記第1の端末機器が、前記時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送する端末機器があるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するサブステップを含む。
【0015】
当該方法は、柔軟性が高く、優れた互換性及び拡張性を有する。
【0016】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、アップリンク多元接続方式が、離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重方式(DFT−S−OFDM)、巡回プレフィックス直交周波数分割多重方式(CP−OFDM)、シングルキャリア周波数分割多元接続方式(SC−FDMA)、又は直交周波数分割多元接続方式(OFDMA)を含む。
【0017】
当該方法では、アップリンク制御信号を伝送するために様々なアップリンク多元接続方式を採用することにより、アップリンク制御信号を伝送する際の柔軟性を向上させることができる。
【0018】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、前記確定されたアップリンク多元接続方式がDFT−S−OFDM又はSC−FDMAである場合は、第1の端末機器が、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送する前記ステップが、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号に対して離散フーリエ変換(DFT)を行って、前記アップリンク制御信号を伝送するサブステップを含む。
【0019】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、前記確定されたアップリンク多元接続方式がCP−OFDM又はOFDMAである場合は、前記第1の端末機器が、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送する前記ステップが、前記第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号に巡回プレフィックス(CP)を追加して、前記アップリンク制御信号を伝送するサブステップを含む。
【0020】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、前記方法が、前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定するステップをさらに含み、第1の端末機器が、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送する前記ステップが、前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び確定されたアップリンク制御チャネル構造を採用して前記アップリンク制御信号を伝送するサブステップを含む。
【0021】
当該方法では、第1の端末機器が、さらなるシグナリングによる指示がなくても、確定されたアップリンク多元接続方式に基づいてアップリンク制御チャネル構造を確定するため、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
【0022】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、前記制御チャネル構造が、アップリンク制御チャネルの復調参照信号(DMRS)のリソース位置、アップリンク制御チャネルに付随されるアップリンク制御信号の伝送方式、アップリンク制御チャネルの占有する時間領域リソース、及びアップリンク制御チャネルの占有する周波数領域リソースのうちの少なくとも1種を含む。
【0023】
第1の態様に係る一つの可能な実施形態では、前記時間領域リソースユニットが、サブフレーム、タイムスロット、ミニスロット、又は直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含む。
【0024】
本発明の第2の態様として、本発明の第1の態様又は第1の態様に係る任意の可能な実施形態による方法を実行するための、アップリンク信号を伝送する装置を提供する。詳しくは、前記端末機器が、上記本発明の第1の態様又は第1の態様に係る任意の可能な実施形態による方法を実行するためのモジュール及び/又はユニットを含む。
【0025】
本発明の第3の態様として、トランシーバーと、メモリと、プロセッサとを含むアップリンク信号を伝送する機器を提供する。前記トランシーバーは信号を送受信し、前記メモリは指令を記憶し、前記プロセッサは前記メモリに記憶されている指令を実行し、且つ前記メモリに記憶されている指令を実行することにより、本発明の第1の態様又は第1の態様に係る任意の可能な実施形態による方法を実行する。
【0026】
本発明の第4の態様として、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、本発明の第1の態様又は第1の態様に係る任意の可能な実施形態による方法を実行するための指令を含むコンピュータプログラムを記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施例によるアップリンク信号の伝送方法の一例を概略的に示すフローチャートである。
図2】本発明の実施例によるアップリンク信号の伝送方法のもう一つの例を概略的に示すフローチャートである。
図3】本発明の実施例によるアップリンク信号を伝送する装置を概略的に示すブロック図である。
図4】本発明の実施例によるアップリンク信号を伝送する機器を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明に係る各実施例の図面を参照しながら、本発明の技術案を明確で且つ完全に説明する。
【0029】
本発明に係る各実施例を端末機器に基づいて説明する。当該端末機器は、ユーザ機器(User Equipment、略称UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、遠隔局、遠隔端末、モバイル機器、ユーザ端末、端末、無線通信機器、ユーザ代理装置又はユーザ装置とも称される。そのうちアクセス端末は、セルラーホン、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、略称SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、略称WLL)局、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、略称PDA)、無線通信機能を備えるハンドヘルド機器、コンピューティング機器、無線モデムに接続されたその他の処理装置、車載機器、ウェアラブル端末、将来5Gネットワーク対応の端末機器である。
【0030】
本発明に係る各実施例をネットワーク機器に基づいて説明する。当該ネットワーク機器は、モバイル機器と通信するネットワーク側機器であり、GSMもしくはCDMA対応の基地局(Base Transceiver Station、略称BTS)、WCDMA対応の基地局(NodeB、略称NB)、LTE対応の進化型基地局(Evolutional NodeB、略称eNBもしくはeNodeB)、もしくは中継局、アクセスポイント、リモートラジオユニット(Remote Radio Unit、略称RRU)、又は車載機器、ウェアラブル端末及び5Gネットワーク対応のネットワーク側機器でもある。一実施例において、当該ネットワーク機器は基地局であるとしてもよい。
【0031】
直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex、略称OFDM)シンボルは、シンボルとも略称される。
【0032】
さらに、5G通信技術又は将来の他の通信システムにおいて、多元接続方式は波形(Waveform)とも称される。
【0033】
本発明に係る実施例において、「第1」、「第2」などの用語は、異なる対象を区別するために用いられるものに過ぎない。例えば、異なるアップリンク制御チャネル、異なる端末機器を区別するために用いられるものであり、本発明に対していかなる限定も加えない。
【0034】
端末機器がアップリンクデータを伝送する際に、ネットワーク機器は、端末機器のためにアップリンク多元接続方式を設定することにより、端末機器が当該設定されたアップリンク多元接続方式を採用して伝送したアップリンクデータをネットワーク機器が正常に受信できるようにする。ネットワーク機器が各端末機器のために設定したアップリンク多元接続方式は、端末機器の処理能力、ネットワーク機器の処理能力、及び/又はその時点のアップリンクチャネル状態(例えばアップリンクチャネルの品質)などに依存する。アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式には、例えば、DFT−S−OFDM、CP−OFDM、シングルキャリア周波数分割多元接続方式(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access、略称SC−FDMA)、直交周波数分割多元接続方式(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、略称OFDMA)など様々な方式がある。
【0035】
しかしながら、従来技術においてアップリンク制御信号を伝送する際には、DFT−S−OFDMの伝送方式のみを採用しているため、従来技術に基づくアップリンク制御信号の伝送方法は、柔軟性に欠け、アップリンク伝送を効率的に行うことは難しい。
【0036】
本発明は、こうした技術現状に鑑みてなされるものであり、アップリンク信号の伝送方法を提供する。当該方法は、端末機器がアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を柔軟に確定して、アップリンク制御信号の伝送性能を向上させることができる。以下、本発明の実施例による実施されるアップリンク信号の伝送方法を詳しく説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施例によるアップリンク信号の伝送方法の一例を概略的に示すフローチャートである。第1の端末機器がアップリンク制御信号を伝送する場合を例にして、本発明の実施例によるアップリンク信号の伝送方法を詳しく説明する。第1の端末機器は、任意の端末機器であってもよく、「第1」は区別して説明するために用いられるものに過ぎず、本発明に対していかなる限定も加えない。
【0038】
図1は、本発明の実施例によるアップリンク信号の伝送方法の一例を概略的に示すフローチャートであり、当該方法の通信のステップ又は操作を詳細に示しているが、これらのステップ又は操作は例示のものに過ぎず、本発明の実施例に係る方法において、その他の操作又は図1における各種操作を変形して実行することもできる。また、図1における各ステップは、図1に示す内容と異なる順番でそれぞれ実行してもよく、且つ、必ずしも図1に示す全ての操作を実行するとは限らない。
【0039】
図1に示すように、アップリンク信号の伝送方法100は、ステップS110と、ステップS120とを含む。
【0040】
ステップS110において、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する。
【0041】
詳しくは、当該第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースがアップリンクデータを伝送するために用いられるか否かを確定し(且つ確定される結果を取得する)、当該第1の端末機器が、前記結果に基づき、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する。
【0042】
アップリンク制御信号は、アップリンク制御情報である。アップリンク制御信号はアップリンク制御チャネルであってもよく、前記アップリンク制御チャネルはアップリンク制御情報の物理チャネルをベアラし、例えば、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、略称PUCCH)である。アップリンクデータは、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、略称PUSCH)にベアラされてもよい。
【0043】
時間領域リソースユニットとは、信号を伝送するための時間領域リソースユニットを指す。例えば、時間領域リソースユニットは、サブフレーム(subframe)、伝送時間間隔(Transmission Time Interval、略称TTI)、タイムスロット(slot)、ミニスロット(mini−slot)又はOFDMシンボルなどである。説明の便宜上、「アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニット」を「第1の時間領域リソースユニット」と略称する。
【0044】
本発明の実施例において、ステップS110は、第1の端末機器が、第1のインデックスに対応する時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かを確定して、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するサブステップを含むとしてもよい。
【0045】
詳しくは、当該第1のインデックスとは、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットに対応するインデックスを指す。当該第1の端末機器は、第1のインデックスを取得し、且つ第1のインデックスに対応する時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かを確定する。例えば、ネットワーク機器が第1の端末機器のアップリンク制御信号のために割り当てた時間領域リソースユニットのインデックス番号はN(N≧0)であり、第1の端末機器は、当該インデックス番号を取得した後、当該インデックス番号に対応する時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かを確定して、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する。
【0046】
本発明の実施例において、第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かは、以下の2種のケースの少なくとも1種を含む。
【0047】
ケース(1):当該第1の時間領域リソースユニットにアップリンクデータを伝送するための時間領域リソースが含まれる(又は存在する)か否か。当該第1の時間領域リソースユニットにアップリンクデータを伝送するための時間領域リソースが含まれる場合は、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる。逆の場合に、当該時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられないとする。
【0048】
例えば、当該第1の時間領域リソースユニットが7つのシンボルを含むタイムスロットであり、当該タイムスロットがアップリンク制御信号を伝送するための第1のリソース領域(例えば、0〜2番のシンボル)と、アップリンクデータを伝送するための第2のリソース領域(例えば、3〜6番のシンボル)とを含むのであれば、当該第2のリソース領域において実際にアップリンクデータの伝送が行われたか否かに関わらず、当該タイムスロットにアップリンクデータを伝送するための第2のリソース領域が含まれるため、当該タイムスロットはアップリンクデータを伝送するにも用いられるとする。
【0049】
ケース(2):当該第1の時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送するか否か。
【0050】
例えば、当該第1の時間領域リソースユニットが7つのシンボルを含むタイムスロットであり、当該タイムスロットの1〜3番のシンボルがアップリンク制御信号に占有され、当該タイムスロットの4〜7番のシンボルがアップリンクデータに占有されたのであれば、当該タイムスロットはアップリンクデータを伝送するためにも用いられる。逆の場合に、当該タイムスロットにはアップリンクデータに占有されたシンボルがなければ、当該タイムスロットはアップリンクデータを伝送するために用いられない。
【0051】
本発明の実施例では、第1の端末機器が、第1の時間領域リソースユニットの構造に基づき、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか(又はアップリンクデータを伝送するための時間領域リソースを含むか否か)を確定することもできる。詳しくは、当該第1の時間領域リソースユニットの構造が、当該時間領域リソースユニットにおけるダウンリンク制御信号、ダウンリンクデータ、アップリンクデータ、及びアップリンク制御信号を伝送するためにそれぞれ用いられるOFDMシンボルの数であってもよい。例えば、当該第1の時間領域リソースユニットにおけるアップリンクデータを伝送するためのOFDMシンボルの数が1以上の場合は、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるとする。そうでない場合は、アップリンクデータを伝送するために用いられないとする。また、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンク伝送リソースユニットである場合は、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるとする。当該第1の時間領域リソースユニットがダウンリンク伝送リソースユニットである場合は、アップリンクデータを伝送するために用いられないとする。
【0052】
なお、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かが具体的にどのケースを含むかは、実際のニーズに応じて設定するか、又は予め取り決めることができ、本発明において限定しない。
【0053】
本発明による実施例では、アップリンクデータが以下の2種のケースの少なくとも1種を含む。
【0054】
ケース(1):当該アップリンクデータは当該第1の端末機器のアップリンクデータである。換言すれば、ステップS110は、第1の端末機器が、第1の時間領域リソースユニットが当該第1の端末機器のアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するサブステップを含む。
【0055】
ケース(2):当該アップリンクデータは、端末機器のアップリンクデータである。換言すれば、ステップS110は、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットが端末機器のアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するサブステップを含む。
【0056】
アップリンクデータに関する2種のケースの相違点は、ケース(2)の場合に、当該アップリンクデータが、当該第1の端末機器のアップリンクデータだけでなく、その他の端末機器、例えば第2の端末機器のアップリンクデータであってもよいことである。
【0057】
なお、当該アップリンクデータが具体的にどのケースを含むかは、実際のニーズに応じて設定するか、又は予め取り決めることができ、本発明において限定しない。
【0058】
以下、いくつかの具体的な実施形態を用いて、第1の端末機器が当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を如何に確定するかを詳細に説明する。
【0059】
ケース1:当該時間領域リソースユニットは、アップリンクデータを伝送するためにも用いられる。
【0060】
詳しくは、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合に、当該第1の端末機器がアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する前記ステップが、以下の2つの形態を有する。
【0061】
形態1:前記第1の端末機器は、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定する。換言すれば、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンク制御信号を伝送するためにも、アップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合は、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式が、当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一である。
【0062】
第1の端末機器は、様々な方法により、当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を知ることができる。
【0063】
例えば、当該アップリンクデータが第1の端末機器のアップリンクデータであるのであれば、ネットワーク機器が上位レイヤのシグナリング(例えばRRCシグナリング)又は物理レイヤのシグナリングによって当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を第1の端末機器に設定すると、第1の端末機器は当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を知ることができる。またネットワーク機器は、予め第1の端末機器と当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を取り決めることもできる。
【0064】
別の例として、当該アップリンクデータが第2の端末機器のアップリンクデータであるのであれば、ネットワーク機器は、当該第2の端末機器のアップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を指示する指示情報を第1の端末機器に伝送することにより、第1の端末機器は、当該指示情報を受信した後、第2の端末機器のアップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を知ることができる。ネットワーク機器は、アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式をブロードキャストすることもでき、当該ネットワーク機器がカバーしているセルにおける全ての端末機器は、アップリンクデータを伝送する際に、当該アップリンク多元接続方式を採用することができる。これにより、当該第1の端末機器は、第2の端末機器のアップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式を知ることができる。
【0065】
当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合は、当該第1の端末機器が、当該アップリンク制御チャネルのアップリンク多元接続方式を、当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式に確定する。同一の時間領域リソースユニットにおけるアップリンクデータ及びアップリンク制御信号を同一のアップリンク多元接続方式を採用して伝送することにより、端末機器による高周波伝送を実現しやすくすることができる。
【0066】
形態1では、当該アップリンクデータの占有するリソース及び当該アップリンク制御信号の占有するリソースは、時分割多重化(Time Division Multiplexing 、略称TDM)することができ、すなわち第1の時間領域リソースユニットにおける異なる時間領域リソースを占有することができる。例えば、1つのタイムスロットにおける異なるOFDMシンボルを占有するか、又は1つのサブフレームにおける異なるタイムスロットを占有する。例えば、当該第1の時間領域リソースユニットが、長さが7つのシンボルのタイムスロットであり、当該第1の時間領域リソースユニットにおける0〜2番のシンボルがアップリンク制御信号を伝送するために用いられ、3〜6番のシンボルがアップリンクデータを伝送するために用いられる。当該アップリンクデータの占有するリソースと当該アップリンク制御信号の占有するリソースとは、少なくとも部分的に重なってもよい。例えば、第1の時間領域リソースユニットが、長さが7つのシンボルのタイムスロットであり、当該第1の時間領域リソースユニットにおける0〜2番のシンボルがアップリンク制御信号を伝送するために用いられ、2〜6番のシンボルがアップリンクデータを伝送するために用いられる。形態1では、当該第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるのであれば、当該第1の端末機器は、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定する。
【0067】
形態2:前記第1の端末機器は、さらに、前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重なるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する。
【0068】
詳しくは、第1の時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合に、第1の端末機器は、アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定できるように、さらに、当該アップリンクデータの占有する時間領域リソースと当該アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースとが重なるか否かを確定する。
【0069】
一つの可能な構成形態として、アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースとアップリンクデータの占有する時間領域リソースとが少なくとも部分的に重なる場合は、第1端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定する。
【0070】
例えば、当該第1の時間領域リソースユニットが1つのシンボルを有し、当該1つのシンボルは、アップリンク制御信号を伝送するためにも、アップリンクデータを伝送するためにも用いられ、すなわち当該アップリンク制御信号と当該アップリンクデータとが同一の時刻に伝送されるのであれば、当該第1の端末機器は、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一の多元接続方式に確定する。
【0071】
別の例として、当該第1の時間領域リソースユニットが、長さが3つのシンボルのミニスロットであり、当該第1時間領域リソースユニットの0〜1番のシンボルがアップリンク制御信号を伝送するために用いられ、当該第1時間領域リソースユニットの1〜2番のシンボルがアップリンクデータを伝送するために用いられ、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースとアップリンクデータを伝送するための時間領域リソースとが重なる(すなわち1番のシンボル)のであれば、当該第1の端末機器は、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、当該アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定する。
【0072】
従来の端末機器は、同一のキャリアにおける同一の時刻で2種類の異なる多元接続方式を同時に採用することをサポートしない。本発明では、重なる時間領域リソースにおいて一つのアップリンク多元接続方式を採用することにより、アップリンク制御信号及びアップリンクデータを同一のキャリアにおいて伝送することをサポートできるようになり、スペクトルリソースの利用率を向上させることができる。
【0073】
別の可能な構成形態として、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならない場合は、前記第1の端末機器が前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、予め取り決められた(又はネットワーク機器に予め設定された)アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定する。
【0074】
例えば、当該第1の時間領域リソースユニットは、長さが7つのシンボルのタイムスロットであり、当該第1の時間領域リソースユニットにおける0〜2番のシンボルがアップリンク制御信号を伝送するために用いられ、3〜6番のシンボルがアップリンクデータを伝送するために用いられる。当該第1の時間領域リソースユニットは、アップリンク制御信号を伝送するためにも、アップリンクデータを伝送するためにも用いられるが、当該アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースとアップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならないため、当該第1の端末機器は、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定する。
【0075】
当該予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式は、少なくとも以下のいくつかを含む。
【0076】
1)ネットワーク機器が当該アップリンク制御信号のために設定したアップリンク多元接続方式であって、例えば、ネットワーク機器は、RRCシグナリング又はダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、略称DCI)シグナリングによって、当該アップリンク制御信号のためにアップリンク多元接続方式を設定する。
【0077】
2)ネットワーク機器が端末機器のアップリンク制御信号のために設定したアップリンク多元接続方式であって、例えば、ネットワーク機器は、第1の端末機器(又は当該ネットワーク機器がカバーしているセルにおける端末機器)のアップリンク制御信号のために設定したアップリンク多元接続方式は、第1のアップリンク多元接続方式である。当該第1の端末機器が第1のアップリンク制御信号を伝送するか、第2のアップリンク制御信号を伝送するかに関らず、当該予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式は、いずれも第1のアップリンク多元接続方式である。
【0078】
3)ネットワーク機器が予め第1の端末機器と取り決めたアップリンク多元接続方式であって、例えば、ネットワーク側が予め第1の端末機器とアップリンク多元接続方式を取り決める。
【0079】
アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式は、必要に応じて柔軟に設定するか又は取り決めることにより、第1の端末機器は状況に応じて、当該予め設定された又は予め取り決められたアップリンク多元接続方式を、アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式として採用する。
【0080】
ケース2:当該第1の時間領域リソースユニットは、アップリンクデータを伝送するために用いられない。
【0081】
前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられない場合は、前記第1端末機器が、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定する。当該予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式の具体的な説明は、上述した関連記載を参照することができるため、説明の便宜上、ここでは省略する。
【0082】
図2は、本発明の実施例によるアップリンク信号の伝送方法のもう一つの例を概略的に示すフローチャートである。図2は、ステップS110における各種の可能なケース及び可能な形態を概略的に示しており、当該ステップ又は操作は例示のものに過ぎず、本発明では、他の操作又は図2に示す各種の操作を変形して実行することもできる。また、図2に示す各ステップは、図2に示す内容と異なる順番で実行してもよく、且つ、必ずしも図2に示す全ての操作を実行するとは限らない。
【0083】
本発明の実施例において、ネットワーク機器は、アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式及びアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式をそれぞれ設定することができる。例えば、ネットワーク機器が第1の端末機器のアップリンクデータのために第1のアップリンク多元接続方式を設定し、第1の端末機器のアップリンク制御信号のために第2のアップリンク多元接続方式を設定するのであれば、第1の端末機器は、以下の方法を実行して、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定することができる。
【0084】
図2に示すように、ステップS110は、第1の端末機器が、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニット(第1の時間領域リソースユニットと略称する)がアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かを確定するサブステップS111を含む。
当該第1の時間領域リソースユニットが第1の端末機器のアップリンクデータを伝送するためにも用いられるのであれば、形態1の場合に、ステップS110は、当該第1の端末機器が当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一の多元接続方式、すなわち第1のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップS101をさらに含む。
【0085】
形態2の場合に、ステップS110は、当該第1の端末機器がさらに、当該アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースとアップリンクデータを伝送するための当該時間領域リソースとが重なるか否かを確定するサブステップS102をさらに含む。
【0086】
当該アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースとアップリンクデータを伝送するための時間領域リソースとが重なる場合に、ステップS110は、当該第1の端末機器が、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式、すなわち第1のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップS103をさらに含む。
【0087】
当該アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースとアップリンクデータを伝送するための時間領域リソースとが重ならない場合に、ステップS110は、当該第1の端末機器が、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク多元接続方式、すなわち第2のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップS104をさらに含む。
【0088】
アップリンク制御信号を伝送するための第1の時間領域リソースユニットが、アップリンクデータを伝送するために用いられない場合に、ステップS110は、当該第1の端末機器が、当該アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク多元接続方式、すなわち第2のアップリンク多元接続方式に確定するサブステップS105をさらに含む。
【0089】
第1の端末機器は、様々な方法でアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定することができ、第1の端末機器が具体的にどのような方法で確定するかは、本発明において限定しない。
【0090】
ステップS120において、前記第1の端末機器は、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送する。
【0091】
当該第1の端末機器は、ステップS110で確定したアップリンク多元接続方式を採用して、当該アップリンク制御信号を伝送することができる。アップリンク多元接続方式は様々なであり、異なるアップリンク多元接続方式に対応する第1端末機器の動作は異なる可能性がある。
【0092】
例えば、アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式がDFT−S−OFDM又はSC−FDMAである場合に、ステップS120は、前記第1の端末機器が前記アップリンク制御信号に対して離散フーリエ変換(DFT)を行って、変換されたアップリンク制御信号を伝送するサブステップを含む。
【0093】
別の例として、前記確定されたアップリンク多元接続方式がCP−OFDM又はOFDMAである場合に、ステップS120は、前記第1の端末機器が前記アップリンク制御信号に巡回プレフィックス(CP)を追加して、CPを追加したアップリンク制御信号を伝送するサブステップを含む。
【0094】
なお、確定されたアップリンク多元接続方式がCP−OFDM又はOFDMAである場合に、当該第1の端末機器は、アップリンク制御信号に対して予めDFT変換を行わない。
【0095】
一実施例において、方法100は、前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定するステップをさらに含み、ステップS120は、前記第1の端末機器が、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び確定されたアップリンク制御チャネル構造を採用して前記アップリンク制御信号を伝送するサブステップを含むとしてもよい。
【0096】
詳しくは、端末機器が、予めネットワーク機器とアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を取り決めることができる。例えば、第1のアップリンク多元接続方式は、第1のアップリンク制御チャネル構造に対応し、第2のアップリンク多元接続方式は、第2のアップリンク制御チャネル構造に対応する。アップリンク制御チャネル構造は、以下のいくつかのうちの少なくとも1種を含む。
【0097】
1)アップリンク制御チャネルの復調参照信号(Demodulate Reference Signal、略称DMRS)のリソース位置であって、例えば、アップリンク制御チャネルを復調するためのDMRSは、完全なOFDMシンボルを占有するか、それともシンボルにおける一部のサブキャリアを占有するかということである。
【0098】
2)アップリンク制御チャネルに付随されるアップリンク制御信号の伝送方式であって、例えば、アップリンク制御信号をシーケンスでベアラするか、それとも信号空間ダイヤグラムでベアラするかということである。
【0099】
3)アップリンク制御チャネルの占有する時間領域リソースであって、例えば、アップリンク制御信号の占有するシンボル数である。
【0100】
4)アップリンク制御チャネルの占有する周波数領域リソースであって、例えば、アップリンク制御信号が、ユーザの伝送帯域幅全体を占有するか、それともユーザの伝送帯域幅のエッジにおけるいくつかの物理リソースブロック(Physical Resource Block、略称PRB)だけを占有するかということである。
【0101】
一つの可能な実施態様として、アップリンク多元接続方式とアップリンク制御チャネル構造とはマッピング関係を有し、第1端末機器は、確定されたアップリンク多元接続方式と当該マッピング関係とに基づき、対応するアップリンク制御チャネル構造を確定することができる。
【0102】
なお、従来技術において第1の端末機器は、DFT−S−OFDMのみを採用してアップリンク制御信号を伝送するが、本発明に係る方法において、第1の端末機器は、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、アップリンク多元接続方式を確定することができる。
【0103】
したがって、本発明によるアップリンク信号の伝送方法において、第1の端末機器は、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットの状況に基づき、当該アップリンク制御信号を伝送するために適切なアップリンク多元接続方式を確定することができる。これにより、端末機器による複雑さ及びその柔軟性を両立させて、アップリンク制御信号の伝送をより容易にすることができる。
【0104】
なお、本発明の実施例に係る上記ケース及び形態は、説明しやすくするためになされた設定であり、特に限定を加えるものではない。各種ケース及び形態の特徴は、矛盾が生じない限り、互いに組み合わせることができる。
【0105】
上記のように、図1及び図2を参照しながら、本発明によるアップリンク信号の伝送方法を詳細に説明している。以下、図3及び図4を参照して、本発明によるアップリンク信号を伝送する装置を詳細に説明する。
【0106】
図3は、本発明によるアップリンク信号を伝送する装置を概略的に示しているブロック図である。装置200は、第1の端末機器であってもよい。図3に示すように、装置200は、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する処理モジュール210と、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送する伝送モジュール220とを含む。
【0107】
一実施例において、処理モジュール210は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するとしてもよい。
【0108】
一実施例において、処理モジュール210は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられない場合に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定するとしてもよい。
【0109】
一実施例において、処理モジュール210は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合に、前記第1の端末機器に、前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重なるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定させるとしてもよい。
【0110】
一実施例において、処理モジュール210は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域と前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが少なくとも部分的に重なる場合に、前記第1の端末機器に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定させるとしてもよい。
【0111】
一実施例において、処理モジュール210は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならない場合に、前記第1の端末機器に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定させるとしてもよい。
【0112】
一実施例において、処理モジュール210は、前記第1の端末機器が前記時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送するか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するか、又は前記時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送する端末機器があるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するとしてもよい。
【0113】
一実施例において、前記アップリンク多元接続方式は、離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重方式(DFT−S−OFDM)、巡回プレフィックス直交周波数分割多重方式(CP−OFDM)、シングルキャリア周波数分割多元接続方式(SC−FDMA)及び直交周波数分割多元接続方式(OFDMA)を含むとしてもよい。
【0114】
一実施例において、前記確定されたアップリンク多元接続方式がDFT−S−OFDM又はSC−FDMAである場合に、伝送モジュール220は、前記アップリンク制御信号に対して離散フーリエ変換(DFT)を行って、前記アップリンク制御信号を伝送するとしてもよい。
【0115】
一実施例において、前記確定されたアップリンク多元接続方式がCP−OFDM又はOFDMAである場合に、伝送モジュール220は、前記アップリンク制御信号に巡回プレフィックス(CP)を追加して、前記アップリンク制御信号を伝送するとしてもよい。
【0116】
一実施例において、処理モジュール210は、さらに、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定し、伝送モジュール220は、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び確定されたアップリンク制御チャネル構造を採用して前記アップリンク制御信号を伝送するとしてもよい。
【0117】
一実施例において、前記制御チャネル構造は、アップリンク制御チャネルの復調参照信号(DMRS)のリソース位置、アップリンク制御チャネルに付随されるアップリンク制御信号の伝送方式、アップリンク制御チャネルの占有する時間領域リソース、及びアップリンク制御チャネルの占有する周波数領域リソースのうちの少なくとも1種を含むとしてもよい。
【0118】
一実施例において、前記時間領域リソースユニットは、サブフレーム、タイムスロット、ミニスロット、又は直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含むとしてもよい。
【0119】
なお、装置200は、本発明によるアップリンク信号の伝送方法100に基づく第1の端末機器に対応してもよい。装置200は、図1及び/又は図2の方法における第1の端末機器が実行する方法を実行するためのモジュールを含んでもよい。さらに、装置200における各モジュール及び上記他の動作及び/又は機能は、図1及び/又は図2の方法における対応するプロセスをそれぞれ実施するためのものであり、説明の便宜上、ここで説明を省略する。
【0120】
図4は、本発明によるアップリンク信号を伝送する機器を概略的に示しているブロック図である。機器300は、第1の端末機器であってもよい。図4に示すように、機器300は、トランシーバー310と、プロセッサ320と、メモリ330と、バスシステム340とを含む。トランシーバー310と、プロセッサ320と、メモリ330とは、バスシステム340を介して接続される。メモリ330は指令を記憶し、プロセッサ320はメモリ330に記憶されている指令を実行して、トランシーバー310による信号の送受信を制御する。メモリ330は、プロセッサ320内に設けられても、プロセッサから独立してもよい。
【0121】
プロセッサ320は、アップリンク制御信号を伝送するための時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定する。
トランシーバー310は、確定されたアップリンク多元接続方式を採用して前記アップリンク制御信号を伝送する。
【0122】
一実施例において、プロセッサ320は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定するとしてもよい。
【0123】
一実施例において、プロセッサ320は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するために用いられない場合に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定するとしてもよい。
【0124】
一実施例において、プロセッサ320は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられる場合に、第1の端末機器が、前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重なるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するとしてもよい。
【0125】
一実施例において、プロセッサ320は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域と前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが少なくとも部分的に重なる場合に、前記第1の端末機器に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、前記アップリンクデータを伝送するアップリンク多元接続方式と同一のアップリンク多元接続方式に確定させるとしてもよい。
【0126】
一実施例において、プロセッサ320は、前記時間領域リソースユニットがアップリンクデータを伝送するためにも用いられ、且つ前記アップリンク制御信号の占有する時間領域リソースと前記アップリンクデータの占有する時間領域リソースとが重ならない場合に、前記第1の端末機器に、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を、ネットワーク機器に予め設定されたアップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式に確定させるとしてもよい。
【0127】
一実施例において、プロセッサ320は、前記第1の端末が前記時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送するか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するか、又は前記時間領域リソースユニットにおいてアップリンクデータを伝送する端末機器があるか否かに基づき、前記アップリンク制御信号を伝送するアップリンク多元接続方式を確定するとしてもよい。
【0128】
一実施例において、アップリンク多元接続方式は、離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重方式(DFT−S−OFDM)、巡回プレフィックス直交周波数分割多重方式(CP−OFDM)、シングルキャリア周波数分割多元接続方式(SC−FDMA)及び直交周波数分割多元接続方式(OFDMA)を含むとしてもよい。
【0129】
一実施例において、前記確定されたアップリンク多元接続方式がDFT−S−OFDM又はSC−FDMAである場合に、トランシーバー310は、前記アップリンク制御信号に対して離散フーリエ変換(DFT)を行って、前記アップリンク制御信号を伝送するとしてもよい。
【0130】
一実施例において、前記確定されたアップリンク多元接続方式がCP−OFDM又はOFDMAである場合に、トランシーバー310は、前記アップリンク制御信号に巡回プレフィックス(CP)を追加して、前記アップリンク制御信号を伝送するとしてもよい。
【0131】
一実施例において、プロセッサ320は、さらに、前記確定されたアップリンク多元接続方式に対応するアップリンク制御チャネル構造を確定し、トランシーバー310は、前記確定されたアップリンク多元接続方式及び確定されたアップリンク制御チャネル構造を採用して前記アップリンク制御信号を伝送するとしてもよい。
【0132】
一実施例において、前記制御チャネル構造は、アップリンク制御チャネルの復調参照信号(DMRS)のリソース位置、アップリンク制御チャネルに付随されるアップリンク制御信号の伝送方式、アップリンク制御チャネルの占有する時間領域リソース、及びアップリンク制御チャネルの占有する周波数領域リソースのうちの少なくとも1種を含むとしてもよい。
【0133】
一実施例において、前記時間領域リソースユニットは、サブフレーム、タイムスロット、ミニスロット、又は直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含むとしてもよい。
【0134】
なお、機器300は、本発明によるアップリンク信号の伝送方法100に基づく第1の端末機器に対応してもよい。機器300は、図1及び/又は図2の方法における第1の端末機器が実行する方法を実行するための物理ユニットを含んでもよい。且つ、機器300における各物理ユニット及び上記他の動作及び/又は機能は、図1及び/又は図2の方法における対応するプロセスをそれぞれ実施するためのものであり、説明の便宜上、ここで説明を省略する。
【0135】
本発明において、プロセッサは、信号処理能力を備える集積回路チップであってもよい。上記方法に関する実施例の各ステップを実施するプロセスは、プロセッサにおけるハードウェア形式の集積論理回路、又はソフトウェア形式の指令により実行されることができる。前記プロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit、略称CPU)、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、略称DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、略称ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、略称FPGA)、又はその他のプログラマブル論理部品、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理部品、ディスクリートデバイス部品であってもよい。本発明に開示されている各方法、各ステップ及び論理ブロック図を実施又は実行することができる。そのうち汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、又は任意の一般的なプロセッサなどであってもよい。本発明に開示されている方法のステップは、ハードウェアとしてのデコードプロセッサにより実行されるものであってもよく、又はデコードプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより実行されるものであってもよい。そのうちソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、又は電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなど当該分野の成熟している技術に基づく記憶媒体に設けることができる。前記記憶媒体はメモリに設けられ、プロセッサがメモリに記憶されている情報を読み込んでそのハードウェアと協働して、上記方法のステップを実行する。
【0136】
本発明において、前記メモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリ、又は揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含むものである。そのうち不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read−Only Memory、略称ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM、略称PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM、略称EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、略称EEPROM)、又はフラッシュメモリであってもよい。そのうち揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略称RAM)であってもよく、外部キャッシュメモリとして使用する。限定を加えい例示のものとして、様々な形式のRAM、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM、略称SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、略称DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM、略称SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM、略称DDR SDRAM)、拡張型同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、略称ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM、略称SLDRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、略称DR RAM)を使用することができる。なお、本明細書に記載されているシステム及び方法において、前記メモリは、上記メモリ及びその他のあらゆるタイプのメモリを含み、且つこれらに限定されない。
【0137】
前記バスシステムは、データバスの他に、電源バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでもよいが、説明の便宜上、図では各種バスを一律にバスシステムで表記している。
【0138】
本発明において、「Aに対応するB」はBがAに関連し、Aに基づいてBを確定できることを意味する。Aに基づいてBを確定するとは、Aのみに基づいてBを確定するだけではなく、A及び/又は他の情報に基づいてBを確定することもできる。また、本明細書に用いられる用語「及び/又は」は、関連対象の相関関係を説明するものであり、3種類の関係が存在することを意味する。例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する場合、AとBとが同時に存在する場合、Bが単独で存在する場合を意味する。なお、本明細書に用いられる符号「/」は一般的に、それによって繋がる対象が「又は」の関係にあることを意味する。
【0139】
上記方法の各ステップを実施するプロセスにおいて、プロセッサにおけるハードウェア形式の集積論理回路、又はソフトウェア形式の指令により実行することができる。本発明に開示されているアップリンク信号の伝送方法のステップは、ハードウェアとしてのプロセッサにより実行されるものであってもよく、又はプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより実行されるものであってもよい。そのうちソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、又は電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなど当該分野の成熟している技術に基づく記憶媒体に設けることができる。前記記憶媒体はメモリに設けられ、プロセッサがメモリに記憶されている情報を読み込んでそのハードウェアと協働して、上記方法のステップを実行する。ここで重複を避けるために、説明を省略する。
【0140】
本発明は、さらに、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を提供する。当該コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、複数のアプリケーションプログラムを含むポータブル電子機器によって実行される際に、図1及び/又は図2の実施例に示す方法を実行するための指令を含む1つ以上のプログラムを記憶することができる。
【0141】
当業者にとって自明なように、本明細書に開示されている実施例に記載の各例示のユニット、アルゴリズム及びステップは、電子ハードウェア、又は電子ハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせにより実施することができる。これらの機能をハードウェアで実行するか、ソフトウェアで実行するかは、該当発明の特定の用途及び設計上の制限条件に依存する。当業者であれば、特定の用途ごとに異なる方法を用いて該当機能を実施することができ、このような実施は本発明の範囲を逸脱するものではない。
【0142】
当業者にとって自明なように、上記のように説明されているシステム、装置及びユニットの具体的な操作プロセスは、上記方法に関する実施例の対応するプロセスを参照することができるため、説明の便宜上、詳細な説明を省略する。
【0143】
本発明のいくつかの実施例に披露されているシステム、装置及び方法は、他の形態により実施することもできる。上記のように説明されている装置に関する実施例は、例示のものに過ぎない。上記に記載のとおり各ユニットを設定しているが、これは論理上の機能区分に過ぎず、実施する際に別の形態で区分することもでき、例えば、複数のユニット又は部品を別のシステムに組み合わせるかもしくは集積させたり、又は一部の特徴を反映させず、実行しなかったりしてもよい。また、上記のように説明されている互いの連結、直接的な連結又は通信接続などの部品間の接続形態は、いくつかのインタフェース、装置又はユニットを用いた間接的連結又は通信接続であってもよく、電気的形態、機械的形態又は他の形態であってもよい。
【0144】
分離部品として説明されている前記各ユニットは、物理的に分離されるものでも、そうでないものであってもよい。ユニットとして表示されている各部品は、物理的なユニットであってもそうでなくてもよい。すなわち、同一の場所に設けられるものであってもよく、複数のネットワークユニットに配置されるものであってもよい。必要に応じて、そのうち一部または全部のユニットを選び、当該実施例に係る発明目的を達成することができる。
【0145】
本発明の各実施例において、各機能ユニットが1つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが単独で物理的な部品として存在するか、2つ又は2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。
【0146】
本明細書に記載されている各機能は、ソフトウェアの機能ユニットの形で実施され、且つ独立な製品として販売又は使用する場合に、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶することができる。これにより、本発明の趣旨、すなわち従来技術に対して貢献する発明又は当該発明の一部は、ソフトウェア製品の形で実施ことができる。当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、コンピュータデバイス(パソコン、サーバ、又はネットワーク機器など)が本発明の各実施例に記載の方法の全てのステップ又はその一部を実行するためのいくつかの指令を含む。前記記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read−Only Memory、略称ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略称RAM)、磁気ディスク又はコンパクトディスクなど、プロクラムコードを記憶可能な各種の媒体を含む。
【0147】
以上の記載は、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されない。本分野における当業者が本発明に開示されている技術範囲において容易に想到し得る変更や置換などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。これにより、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の内容に準拠すべきである。
図1
図2
図3
図4