【課題を解決するための手段】
【0003】
ここでは、少なくとも1つの方法ステップにおいて、金属繊維が、少なくとも1つの配向ユニットを用いて配向させられることが提案される。
【0004】
「燃料電池」とは、特に、少なくとも1つの特に連続的に供給される燃料ガス(特に水素及び/又は一酸化炭素)と、少なくとも1つの酸化剤(特に酸素)との少なくとも1つの化学反応エネルギーを、特に電気エネルギーに変換するために設けられているユニットを意味するものと理解されたい。「電解槽」とは、特に、電気分解を実施するために設けられている特にユニットを意味するものと理解されたい。この場合、特にガス、好適には水素及び酸素が生じる電極は膜によって分離されている。「設ける」とは、特に、設計及び/又は装備されていることを意味するものと理解されたい。ある対象が所定の機能のために設けられているとは、特に、この対象が、この所定の機能を、少なくとも1つの適用状態及び/又は動作状態において、満たすこと及び/又は実行することを意味するものと理解されたい。
【0005】
「フロープレート」とは、特に、少なくとも1つの燃料電池及び/又は少なくとも2つの特に隣接する燃料電池の特に電気的接触接続のために、及び/又は、燃料電池に燃料ガス、特に水素及び/又は酸素を供給するために、及び/又は、少なくとも1つの反応生成物、特に水分及び/又は水蒸気を処理するために設けられている機械的ユニットを意味するものと理解されたい。特に、フロープレートは、モノポーラプレート、バイポーラプレート及び/又はエンドプレート、及び/又は、ガス拡散システムとして形成されてもよい。フロー要素は、特に、燃料電池に燃料ガス、特に水素及び/又は酸素を供給するために、及び/又は、少なくとも1つの反応生成物、特に水分及び/又は水蒸気を排出するために設けられている。特に、フロー要素は、少なくとも1つの、好適には複数のフローチャネルを有する。「フローチャネル」とは、特に、フローを少なくとも部分的に案内するために、特に、燃料ガス、特に水素及び/又は一酸化炭素、及び/又は、少なくとも1つの酸化剤、特に酸素を、流入及び/又は流出させるために設けられているチャネルを意味するものと理解されたい。直接通流方向で見た1つのフローは、少なくとも部分的に、好適には3つの側を、特に好適には完全に取り囲む。
【0006】
「金属繊維」とは、特に、要素の長手方向の伸長が、要素の、長手方向の伸長に対して垂直な横方向の伸長よりも少なくとも10倍、特に少なくとも20倍、好適には少なくとも50倍大きい金属要素を意味するものと理解されたい。好適には、金属繊維は、燃料電池での使用の場合、ステンレス鋼、好適には316Lからなるステンレス鋼からなり、ここでは、電解槽での使用の場合、金属繊維は好適にはチタン及び/又はチタン合金からなる。「配向する」とは、特に、能動的な過程を意味するものと理解されたい。この場合、金属繊維は、好適には意図的に配置される。特に、本方法は、光学顕微鏡製品を用いて証明することができる。
【0007】
これにより、燃料電池及び/又は電解槽のためのフロープレートの製造に関する改善された特性を有する冒頭に述べたような形式の方法を提供することができる。特に、柔軟性を好適に改善することができる。特に、好適にはフロープレートは、特に、バイポーラプレートとして、及び/又は、ガス拡散システムにおいて使用するために製造することができ、この場合、同時に接触抵抗及び/又は流動抵抗を好適に最小化することができる。さらに、好適には、配向ユニットを用いて平滑な上面を生成することができ、これによって、好適には、流動抵抗を低減することができる。特に、フロープレートの多孔率を好適に高めることができる。
【0008】
本方法の好ましい実施形態においては、方法ステップにおいて、金属繊維は、少なくとも1つの基板上に堆積されることが提案される。「基板」とは、特に、特に支持体材料として用いられる要素を意味するものと理解されたい。特に、この基板は、フロープレートの基体を形成し得る。この場合、代替的に、後でフロープレートの基体に接続させるために、金属繊維がフロープレートの製造中に基板から溶解されることも想定可能である。基板は特に、薄いシート及び/又は薄い箔から形成されている。この基板は、好適には、金属繊維と同じ金属材料からなる。好適には、少なくとも1つの方法ステップにおいて、基板は、少なくとも1つの供給ローラを用いてコーティング区間に供給される。「コーティング区間」とは、特に、金属繊維が基板上に堆積される領域を意味するものと理解されたい。「供給ローラ」とは、特に、基板をコーティング区間に供給するために設けられているローラを意味するものと理解されたい。特に、金属繊維は、少なくとも方法ステップにおいて、少なくとも部分的に軟化された状態にある。金属繊維が基板上に堆積されとは、特に、基板上への金属繊維の射出及び/又は噴霧及び/又は滴下を意味するものと理解されたい。この場合、好適には構造体が生じる。これにより、好適には機械的安定性が改善され得る。
【0009】
さらに、金属繊維は、配向させられて基板上に堆積されることが提案される。このことは、特に、金属繊維が基板上で配向させられた構造体を形成することを意味するものと理解されたい。「配向させられた構造体」とは、特に、基板上で認識可能な規則性及び/又は金属繊維の配置構成を有する構造体を意味するものと理解されたい。好適には、金属繊維は、相互に平面的な角度で配向させられている。好適には、金属繊維は、同一平面内で長手方向に所定の距離を有する。特に、金属繊維は、少なくとも部分的に、特に少なくとも区分ごとに少なくとも実質的に相互に平行に及び/又は交互に延在するフローチャネルを形成する。これにより、好適には、流動抵抗が低減され得る。
【0010】
さらなる実施形態においては、金属繊維は、基板に接続されることが提案される。このことは、特に、基板が金属繊維と材料結合的に接続されることを意味するものと理解されたい。「材料結合的に接続される」とは、特に、質量部分が原子又は分子の力によって一緒に結びつくことを意味するものと理解されたい。ここでは、特に溶接接触接続及び/又は局所的焼結接触接続と同様の接触接続が生じる。好適には、この接触接続は、軟化された金属繊維が基板に衝突する際に生じる。本発明による実施形態によれば、好適には、材料結合的に接続された部品間の接触抵抗が達成され得る。さらに、好適には、機械的安定性が改善され得る。
【0011】
さらに、金属繊維は、方法ステップにおいて、少なくとも一時的に、好適には持続的に回転する及び/又は軸方向に振動する配向ユニットのローラを介して、特に基板上に堆積されることが提案される。「軸方向」とは、特に、ローラの回転軸線に対して少なくとも実質的に平行である方向を意味するものと理解されたい。「実質的に平行」とは、特にここでは、特に1つの平面内での基準方向に相対する方向の配向を意味するものと理解されたい。この場合、この方向は、基準方向に対して、特に8°未満、好適には5°未満、特に好適には2°未満の偏差を有する。特に、ローラは、金属繊維の特性を決定する。好適には、ローラの回転方向を用いて、金属繊維の配向が基板の長手方向に提供される。ここでは、「長手方向」とは、特に、基板の繰り出し方向に対して平行な方向を意味するものと理解されたい。好適には、金属構造体は、軸方向の回転を用いて構造化され、この場合、特に、金属繊維の立体的な網目構造が生じる。好適には、金属繊維の長さは、ローラの直径及び/又はその回転数を用いて決定される。好適には、金属繊維は、特に少なくとも10cm、好適には少なくとも5cm、好適には少なくとも2cm、特に好適には少なくとも1cmの繊維長を有する。特に、配向ユニットは、溶融槽を有し、この溶融槽は好適にはガス圧で加圧され得る。特に、溶融槽は、溶融された金属を、回転する及び/又は軸方向に振動するローラ上に堆積させるために設けられている。好適な実施形態においては、溶融槽は、少なくとも1つのノズル要素を有することが提案され、この場合、このノズル要素は、溶融された金属繊維をローラ上に堆積させるために設けられている。ここでは、金属繊維は、回転する及び/又は軸方向に振動するローラを用いて最適化される。これにより、好適には、配向させられた構造体が製造され得る。さらに好適には、構造体が簡素化され得る。
【0012】
本発明の他の実施形態においては、金属繊維は、方法ステップにおいて、ローラによって製造されることが提案される。ここでは、溶融槽を用いて、金属膜は長手方向で、回転する及び/又は軸方向に振動するローラ上に堆積される。この場合、少なくとも1つの他の方法ステップにおいて、特にローラの特性を用いて、基板上に堆積される金属繊維が提供される。この場合、金属繊維の特性は、回転する及び/又は軸方向に振動するローラを用いるだけで決定される。これにより、好適には、配向させられた構造体が製造され得る。さらに好適には、構造体がさらに簡素化され得る。
【0013】
本発明の特に好適な実施形態においては、金属繊維の直径は、ローラの少なくとも1つのローラ特性、特に溝の溝幾何学形状を用いて及び/又は濡れ特性を用いて設定されることが提案される。「ローラ特性」とは、特に、金属繊維に少なくとも部分的に影響を及ぼすローラの特性を意味するものと理解されたい。「濡れ特性」は、特に、固体境界面における少なくとも1つの分子の粘着率を意味するものと理解されたい。さらに、特に、直径もまた少なくとも部分的に回転及び振動周波数によって決定される。ここでは、特にローラの表面は、好適には、溝形状に微細構造化されており、この場合、これらの溝は、好適にはローラの周面に沿って延在する。「溝形状」とは、特に、凹部及び/又は凸部を意味するものと理解されたい。「微細構造化されている」とは、特に、好適にはミクロ領域である溝構造を意味するものと理解されたい。ここでは、好適には、特に1μm乃至1000μmの間、好適には5μm乃至750μmの間、好適には10μm乃至500μmの間、特に好適には25μm乃至400μmの間、さらに特に好適には50μm乃至300μmの間の繊維直径を有する金属繊維が好適に生じる。これにより、好適には構造を有利に簡素化することができる。さらに、少なくとも1つの金属繊維の直径の決定をさらに最適化することができる。
【0014】
金属繊維のリプルは、ローラの回転速度を用いて、及び/又は、製造中の金属繊維のガス流量を用いて設定されることが提案される。「リプル」とは、特に、繊維の直径に対する繊維の最高点と最低点との間の距離の比を意味するものと理解されたい。好適には、ガスの流入は、軟化された金属繊維の、特にローラと基板との間の飛翔方向とは反対方向である。溶融繊維の空力的動作の波形成理論は、例えば、文献[Jens Eggers and Emmanuel Villermaux,2008,Rep.Prog.Phys.71 036601 doi:10.1088/0034-4885/71/3/036601]に記載されており、これによって、好適には、構造体の構造を有利に改善することができる。特に配向させられた構造体が最適化され得る。
【0015】
好適には、金属繊維の複数の層は、上下に配置されることが提案される。この目的のために、特に配向ユニット、好適には少なくとも1つの他の配向ユニットが使用される。好適には、金属繊維の上下の重ね合わせの際に、金属繊維の複数の層が生じる。好適には2層乃至10層の間、特に好適には2層乃至5層の間で生成される。好適には、構造体は、数100μm、特に最大で2000μm、好適には最大で1000μm、好適には最大で700μm、特に好適には最大で500μmの厚さを有する。特に、金属繊維の立体的な網目構造が基板上に生じる。「立体的な網目構造」とは、特に、金属繊維が上下に接触接続し、配向させられた構造体が形成されることを意味するものと理解されたい。この場合は、特に、立体的なマトリックスが生じる。これにより、好適には、ガス流方向に対して垂直方向で連続する電気的な接触接続が立体的な網目構造によって保証され得る。さらに、好適には、部品における流動分布構造体と電流/ガス分布構造体との統合の可能性が、孔径分布における勾配によって、特に平均繊維直径の同時変化のもとでの多層コーティングによって実現され得る。さらに、同時に接触抵抗と流動抵抗とが最小化され得る。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施形態においては、金属繊維からなる構造体は、少なくとも1つの方法ステップにおいて、圧延されることが提案される。「圧延される」とは、特に、少なくとも1つの要素を平滑化し、かつ、所定の総厚さを与える過程を意味するものと理解されたい。好適にはこの目的のためにローラが使用される。特に、方法ステップにおいて、好適には、金属繊維でコーティングされた基板は、逆向きに回転する少なくとも2つのローラに供給される。特に、これらのローラは、堅固に取り付けられている。好適には、金属繊維からなる構造体は、これらのローラを用いて所定の総厚さと多孔率とが与えられる。好適には、ローラ間の距離が構造体の最終厚さを決定する。好適には、上方に突出する金属繊維は、これらのローラを用いて曲げられる。特に、生成された構造体は、特に少なくとも60%、好適には少なくとも70%、好適には少なくとも80%、特に好適には少なくとも85%、特に好適には少なくとも90%の多孔率を有する。これにより、好適には総厚さ及び/又は多孔率を簡単に決定することができる。さらに好適には、可及的に平坦な表面を提供することができる。
【0017】
少なくとも1つの他の実施例においては、少なくとも1つの他の基板がコーティングのために供給されることが提案される。好適には、この他の基板は、既に第1の基板に接続されている金属繊維からなる構造体に供給される。特に、他の基板は、まだ少なくとも部分的に軟化された金属繊維に接続される。これにより、構造体は好適には他の基板に材料結合的に接続され得る。その上さらに、好適には、反応ガス用の流動分布構造体と、裏側において冷却水用の流動分布構造体とが同時に提供され得る。さらに、好適には、そのように生成された多層フロープレートにおいて、特に低い電気的接触抵抗を達成することができる。
【0018】
代替的実施形態においては、他の基板は、少なくとも1つの他の方法ステップにおいて、他の配向ユニットを用いてコーティングされることが考えられる。少なくとも1つの他の方法ステップにおいて、好適には、コーティングされた他の基板が、コーティングされた第11の基板に供給される。これにより、特に効率を向上させることができる。
【0019】
さらなる代替的実施形態においては、少なくとも1つの溶解可能な表面を有する少なくとも1つの基板が使用されることが提案される。ここでは、特に、当該構造体が好適には圧延後に基板から溶解可能であることを意味するものと理解されたい。これにより、好適には、自立型ガス拡散システムが提供され得る。
【0020】
さらに、方法を実施するための装置であって、該装置は配向ユニットを有する装置が提案される。好適には、この装置は配向ユニットを含み、該配向ユニットは、好適には回転する及び/又は軸方向に振動するローラと、溶融槽とを含む。この配向ユニットは、特に、金属繊維を製造するために、及び/又は、金属繊維の特性を決定するために設けられている。その上さらに、この装置は、好適には、特に少なくとも基板をコーティング区間に供給するために設けられている供給ローラを含んでいる。さらに、この装置は、好適には、特に少なくとも構造体と少なくとも1つの基板とを圧延するために設けられている圧延機を含む。
【0021】
本明細書での方法、装置及び/又はフロープレートは、上述した用途及び実施形態に限定されるものではない。特に、方法、装置及び/又はフロープレートは、本明細書に記載される機能を満たすために本明細書で言及される個々の要素、構成部品及びユニットの数とは異なる数を有し得る。
【0022】
さらなる利点は、以下の図面の説明から明らかになる。これらの図面には、本発明の2つの実施例が示されている。これらの図面、説明及び特許請求の範囲には、多くの特徴が組み合わされて含まれる。当業者であるならば、これらの特徴を合目的的に個別でも見て、それらを有意義な他の組み合わせに統合するであろう。