【文献】
Samsung,New SPS mechanism for power saving,3GPP TSG-RAN WG1 #89 R1-1707922,2017年05月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザ機器(user equipment,UE)は前記端末のサービングセルに対して前記sTTIが設定されるか、又は、前記端末のサービングセルに対して前記sTTI関連設定が再設定されると、
前記SPS関連送信電力の決定に使用される電力制御調整状態のリセット後の初期値は0に設定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
前記端末の送信電力制御が累積値基盤の動作により設定されると、及び、ユーザ機器(user equipment,UE)は前記端末のサービングセルに対して前記sTTIが設定されるか、又は、前記端末のサービングセルに対して前記sTTI関連設定が再設定されると、
前記サービングセルに対して累積リセットを行う段階を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
ユーザ機器(user equipment,UE)は前記端末のサービングセルに対して前記sTTIが設定されるか、又は、前記端末のサービングセルに対して前記sTTI関連設定が再設定されると、
前記SPS関連送信電力の決定に使用される電力制御調整状態のリセット後の初期値は0に設定されることを特徴とする、請求項8又は9に記載の端末。
前記端末の送信電力制御が累積値基盤の動作により設定されると、及び、ユーザ機器(user equipment,UE)は前記端末のサービングセルに対して前記sTTIが設定されるか、又は前記端末のための前記サービングセルに対して前記sTTI関連設定が再設定されると、
前記プロセッサは前記サービングセルに対して累積リセットを行うことを特徴とする、請求項8又は9に記載の端末。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのものであり、本発明が実施し得る唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者にとってはこのような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できることは明らかである。
【0026】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。また、本明細書全体にわたって同一の構成要素については、同一の図面符号を付して説明する。
【0027】
本発明において、ユーザ機器(user equipment,UE)は、固定していても、移動性を有していてもよいもので、基地局(base station,BS)と通信してユーザデータ及び/又は各種制御情報を送受信する各種機器を含む。UEを、端末(Terminal Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ぶこともできる。また、本発明において、BSは一般に、UE及び/又は他のBSと通信する固定局(fixed station)を意味し、UE及び他のBSと通信して各種データ及び制御情報を交換する。BSを、ABS(Advanced Base Station)、NB(Node−B)、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)、PS(Processing Server)、送信ポイント(transmission point;TP)などと呼ぶこともできる。以下の本発明に関する説明では、BSをeNBと総称する。
【0028】
本発明でいうノード(node)とは、ユーザ機器と通信して無線信号を送信/受信できる固定した地点(point)を指す。様々な形態のeNBをその名称にかかわらずノードとして用いることができる。例えば、BS、NB、eNB、ピコ−セルeNB(PeNB)、ホームeNB(HeNB)、リレー、リピータなどをノードとすることができる。また、ノードは、eNBでなくてもよい。例えば、無線リモートヘッド(radio remote head,RRH)、無線リモートユニット(radio remote unit,RRU)であってもよい。RRH、RRUなどは一般にeNBの電力レベル(power level)よりも低い電力レベルを有する。RRH或いはRRU(以下、RRH/RRU)は一般に、光ケーブルなどの専用回線(dedicated line)でeNBに接続されており、よって、一般に無線回線で接続されているeNBによる協調通信に比べて、RRH/RRUとeNBによる協調通信を円滑に行うことができる。1つのノードには少なくとも1つのアンテナが設置される。このアンテナは、物理アンテナを意味することもでき、アンテナポート、仮想アンテナ、又はアンテナグループを意味することもできる。ノードは、ポイント(point)と呼ばれることもある。アンテナが基地局に集中して位置して1つのeNBコントローラ(controller)によって制御される既存の(conventional)中央集中型アンテナシステム(centralized antenna system,CAS)(すなわち、単一ノードシステム)と違い、多重ノードシステムにおいて複数のノードは一般に一定間隔以上で離れて位置する。これらの複数のノードは、各ノードの動作を制御したり、各ノードを通して送/受信されるデータをスケジューリング(scheduling)する1つ以上のeNB或いはeNBコントローラによって管理することができる。各ノードは、当該ノードを管理するeNB或いはeNBコントローラとケーブル(cable)或いは専用回線(dedicated line)で接続することができる。多重ノードシステムにおいて、複数のノードへの/からの信号送信/受信には、同一のセル識別子(identity,ID)が用いられてもよく、異なるセルIDが用いられてもよい。複数のノードが同一のセルIDを有すると、これら複数のノードのそれぞれは、1つのセルにおける一部のアンテナ集団のように動作する。多重ノードシステムにおいてノードが互いに異なるセルIDを有すると、このような多重ノードシステムを多重セル(例えば、マクロ−セル/フェムト−セル/ピコ−セル)システムと見なすことができる。複数のノードのそれぞれが形成した多重セルがカバレッジによってオーバーレイする形態で構成されると、これらの多重セルが形成したネットワークを特に多重−階層(multi−tier)ネットワークと呼ぶ。RRH/RRUのセルIDとeNBのセルIDは同一であっても、異なってもよい。RRH/RRUとeNBが互いに異なるセルIDを用いる場合、RRH/RRUとeNBはいずれも独立した基地局として動作する。
【0029】
以下に説明する本発明の多重ノードシステムにおいて、複数のノードに接続した1つ以上のeNB或いはeNBコントローラが、前記複数のノードの一部又は全てを介してUEに同時に信号を送信或いは受信するように前記複数のノードを制御することができる。各ノードの実体、各ノードの具現の形態などによって、多重ノードシステム間には差異点があるが、複数のノードが共に所定時間−周波数リソース上でUEに通信サービスを提供するために参加するという点で、これらの多重ノードシステムは単一ノードシステム(例えば、CAS、従来のMIMOシステム、従来の中継システム、従来のリピータシステムなど)とは異なる。そのため、複数のノードの一部又は全てを用いてデータ協調送信を行う方法に関する本発明の実施例は、種々の多重ノードシステムに適用可能である。例えば、ノードとは、通常、他のノードと一定間隔以上で離れて位置しているアンテナグループを指すが、後述する本発明の実施例は、ノードが間隔にかかわらずに任意のアンテナグループを意味する場合にも適用可能である。例えば、X−pol(Cross polarized)アンテナを備えたeNBの場合、該eNBが、H−polアンテナで構成されたノードとV−polアンテナで構成されたノードを制御すると見なし、本発明の実施例を適用することができる。
【0030】
複数の送信(Tx)/受信(Rx)ノードを介して信号を送信/受信したり、複数の送信/受信ノードから選択された少なくとも1つのノードを介して信号を送信/受信したり、下りリンク信号を送信するノードと上りリンク信号を受信するノードとを別にし得る通信技法を、多重−eNB MIMO又はCoMP(Coordinated Multi−Point TX/RX)という。このようなノード間協調通信のうち、協調送信技法は、JP(joint processing)とスケジューリング協調(scheduling coordination)とに区別できる。前者はJT(joint transmission)/JR(joint reception)とDPS(dynamic point selection)とに区別し、後者はCS(coordinated scheduling)とCB(coordinated beamforming)とに区別できる。DPSは、DCS(dynamic cell selection)と呼ぶこともできる。他の協調通信技法に比べて、ノード間協調通信技法のうちJPを行うとき、より様々な通信環境を形成することができる。JPにおいて、JTは、複数のノードが同一のストリームをUEに送信する通信技法をいい、JRは、複数のノードが同一のストリームをUEから受信する通信技法をいう。当該UE/eNBは、前記複数のノードから受信した信号を合成して前記ストリームを復元する。JT/JRでは、同一のストリームが複数のノードから/に送信されるため、送信ダイバーシティ(diversity)によって信号送信の信頼度を向上させることができる。JPのDPSは、複数のノードから特定規則によって選択された1つのノードを介して信号が送信/受信される通信技法をいう。DPSでは、通常、UEとノード間のチャンネル状態の良いノードが通信ノードとして選択されるはずであるため、信号送信の信頼度を向上させることができる。
【0031】
本発明でいうセル(cell)とは、1つ以上のノードが通信サービスを提供する一定の地理的領域をいう。そのため、本発明で特定セルと通信するということは、特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードと通信することを意味できる。また、特定セルの下りリンク/上りリンク信号は、該特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードからの/への下りリンク/上りリンク信号を意味する。UEに上り/下りリンク通信サービスを提供するセルを特にサービングセル(serving cell)という。また、特定セルのチャンネル状態/品質は、該特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードとUE間に形成されたチャンネル或いは通信リンクのチャンネル状態/品質を意味する。3GPP LET−Aベースのシステムにおいて、UEは、特定ノードからの下りリンクチャンネル状態を、前記特定ノードのアンテナポートが前記特定ノードに割り当てられたチャンネルCSI−RS(Channel State Information Reference Signal)リソース上で送信するCSI−RSを用いて測定することができる。一般に、隣接したノードは、互いに直交するCSI−RSリソース上で該当のCSI−RSリソースを送信する。CSI−RSリソースが直交するということは、CSI−RSを運ぶシンボル及び副搬送波を特定するCSI−RSリソース構成(resource configuration)、サブフレームオフセット(offset)及び送信周期(transmission period)などによってCSI−RSが割り当てられたサブフレームを特定するサブフレーム構成(subframe configuration)、CSI−RSシーケンスのうちの少なくとも1つが互いに異なることを意味する。
【0032】
本発明において、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH(Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを運ぶ時間−周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を運ぶ時間−周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、又はそれに属した時間−周波数リソース或いはリソース要素(Resource Element,RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと呼ぶ。以下でユーザ機器がPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で或いは介して上りリンク制御情報/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を送信するという表現と同じ意味で使われる。また、eNBがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上で或いは介して下りリンクデータ/制御情報を送信するという表現と同じ意味で使われる。
【0033】
図1は、無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。特に、
図1(a)は、3GPP LET/LET−Aシステムで用いられる周波数分割デュプレックス(frequency division duplex,FDD)用フレーム構造を示しており、
図1(b)は、3GPP LET/LET−Aシステムで用いられる時間分割デュプレックス(time division duplex,TDD)用フレーム構造を示している。
【0034】
図1を参照すると、3GPP LET/LET−Aシステムで用いられる無線フレームは、10ms(307200Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe,SF)で構成される。1無線フレームにおける10個のサブフレームにはそれぞれ番号を与えることができる。ここで、Tsは、サンプリング時間を表し、Ts=1/(2048*15kHz)で表示される。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。1無線フレームにおいて20個のスロットには0から19までの番号を順次に与えることができる。それぞれのスロットは0.5msの長さを有する。1サブフレームを送信するための時間は、送信時間間隔(transmission time interval,TTI)と定義される。時間リソースは、無線フレーム番号(或いは、無線フレームインデックスともいう)、サブフレーム番号(或いは、サブフレームインデックスともいう)、スロット番号(或いは、スロットインデックスともいう)などによって区別することができる。
【0035】
無線フレームは、デュプレックス(duplex)技法によって別々に構成(configure)することができる。例えば、FDDモードにおいて、下りリンク送信及び上りリンク送信は周波数によって区別されるため、無線フレームは特定周波数帯域に対して下りリンクサブフレーム又は上りリンクサブフレームのいずれか1つのみを含む。TDDモードでは下りリンク送信及び上りリンク送信が時間によって区別されるため、特定周波数帯域に対して無線フレームは下りリンクサブフレームも上りリンクサブフレームも含む。
【0036】
表1はTDDモードで無線フレームにおけるサブフレームのDL−UL構成(configuration)を例示する。
【0038】
表1において、Dは下りリンクサブフレームを、Uは上りリンクサブフレームを、Sは特異(special)サブフレームを表す。特異サブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot TimeSlot)、GP(Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot TimeSlot)の3つのフィールドを含む。DwPTSは、下りリンク送信のために留保される時間区間であり、UpPTSは上りリンク送信のために留保される時間区間である。表2は特異サブフレーム構成(configuration)を例示する。
【0040】
図2は、無線通信システムにおいて下りリンク/上りリンク(DL/UL)スロット構造の一例を示す図である。特に、
図2は、3GPP LET/LET−Aシステムのリソース格子(resource grid)の構造を示す。アンテナポート当たりに1個のリソース格子がある。
【0041】
図2を参照すると、スロットは、時間ドメインで複数のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを含み、周波数ドメインで複数のリソースブロック(resource block,RB)を含む。OFDMシンボルは、1シンボル区間を意味することもある。
図2を参照すると、各スロットで送信される信号は、N
DL/ULRB * N
RBSC個の副搬送波(subcarrier)とN
DL/ULsymb個のOFDMシンボルとで構成されるリソース格子(resource grid)と表現することができる。ここで、N
DLRBは、下りリンクスロットにおけるリソースブロック(resource block,RB)の個数を表し、N
ULRBは、ULスロットにおけるRBの個数を表す。N
DLRBとN
ULRBは、DL送信帯域幅とUL送信帯域幅にそれぞれ依存する。N
DLsymbは、下りリンクスロットにおけるOFDMシンボルの個数を表し、N
ULsymbは、ULスロットにおけるOFDMシンボルの個数を表す。N
RBscは、1つのRBを構成する副搬送波の個数を表す。
【0042】
OFDMシンボルは、多重接続方式によって、OFDMシンボル、SC−FDM(Single Carrier Frequency Division Multiplexing)シンボルなどと呼ぶことができる。1つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、チャンネル帯域幅、CP(cyclic prefix)長によって様々に変更可能である。例えば、正規(normal)CPの場合は、1つのスロットが7個のOFDMシンボルを含むが、拡張(extended)CPの場合は、1つのスロットが6個のOFDMシンボルを含む。
図2では、説明の便宜のために、1つのスロットが7OFDMシンボルで構成されるサブフレームを例示するが、本発明の実施例は、その他の個数のOFDMシンボルを有するサブフレームにも同様の方式で適用されてもよい。
図2を参照すると、各OFDMシンボルは、周波数ドメインで、N
DL/ULRB * N
RBSC個の副搬送波を含む。副搬送波の類型は、データ送信のためのデータ副搬送波、参照信号(reference signal)の送信のための参照信号副搬送波、ガードバンド(guard band)及び直流(Direct Current,DC)成分のためのヌル(null)副搬送波に分類することができる。DC成分のためのヌル副搬送波は、未使用のまま残される副搬送波であり、OFDM信号生成過程或いは周波数上り変換過程で搬送波周波数(carrier frequency,f0)にマッピング(mapping)される。搬送波周波数は中心周波数(center frequency)と呼ばれることもある。
【0043】
1RBは、時間ドメインでN
DL/ULsymb個(例えば、7個)の連続するOFDMシンボルと定義され、周波数ドメインでN
RBSC個(例えば、12個)の連続する副搬送波と定義される。参考として、1つのOFDMシンボルと1つの副搬送波で構成されたリソースをリソース要素(resource element,RE)或いはトーン(tone)という。したがって、1つのRBは、N
DL/ULsymb * N
RBSC個のリソース要素で構成される。リソース格子における各リソース要素は、1つのスロットにおけるインデックス対(k,1)によって固有に定義できる。kは、周波数ドメインで0からN
DL/ULRB * N
RBSC−1まで与えられるインデックスであり、lは、時間ドメインで0からN
DL/ULsymb−1まで与えられるインデックスである。
【0044】
1サブフレームにおいてN
RBSC個の連続した同一副搬送波を占有しながら、当該サブフレームにおける2個のスロットのそれぞれに1個ずつ位置する2個のRBを物理リソースブロック(physical resource block,PRB)対(pair)という。PRB対を構成する2個のRBは、同一のPRB番号(或いは、PRBインデックス(index)ともいう)を有する。VRBは、リソース割り当てのために導入された一種の論理的リソース割り当て単位である。VRBはPRBと同じサイズを有する。VRBをPRBにマッピングする方式によって、VRBは、局部(localized)タイプのVRBと分散(distributed)タイプのVRBとに区別される。局部タイプのVRBはPRBに直接マッピングされて、VRB番号(VRBインデックスともいう)がPRB番号に直接対応する。すなわち、n
PRB=n
VRBとなる。局部タイプのVRBには0からN
DLVRB−1順に番号が与えられ、N
DLVRB=N
DLRBである。したがって、局部マッピング方式によれば、同一のVRB番号を有するVRBが1番目のスロットと2番目のスロットにおいて、同一PRB番号のPRBにマッピングされる。一方、分散タイプのVRBはインターリービングを経てPRBにマッピングされる。そのため、同一のVRB番号を有する分散タイプのVRBは、1番目のスロットと2番目のスロットにおいて互いに異なる番号のPRBにマッピングされることがある。サブフレームの2つのスロットに1個ずつ位置し、同一のVRB番号を有する2個のPRBをVRB対と称する。
【0045】
図3は、3GPP LET/LET−Aシステムで用いられる下りリンク(downlink,DL)サブフレーム構造を例示する図である。
【0046】
図3を参照すると、DLサブフレームは、時間ドメインで制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに区別される。
図3を参照すると、サブフレームの第1のスロットで先頭部における最大3個(或いは4個)のOFDMシンボルは、制御チャンネルが割り当てられる制御領域(control region)に対応する。以下、DLサブフレームでPDCCH送信に利用可能なリソース領域(resource region)をPDCCH領域と称する。制御領域に用いられるOFDMシンボル以外のOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared CHancel)が割り当てられるデータ領域(data region)に該当する。以下、DLサブフレームでPDSCH送信に利用可能なリソース領域をPDSCH領域と称する。3GPP LETで用いられるDL制御チャンネルの例としては、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical hybrid ARQ indicator Channel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレームにおいて制御チャンネルの送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、UL送信に対する応答としてHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)ACK/NACK(acknowledgment/negative−acknowledgment)信号を運ぶ。
【0047】
PDCCHを介して送信される制御情報を下りリンク制御情報(downlink control information,DCI)と呼ぶ。DCIは、UE又はUEグループのためのリソース割り当て情報及び他の制御情報を含む。例えば、DCIは、DL共有チャンネル(downlink shared channel,DL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、UL共有チャンネル(uplink shared channel,UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、ページングチャンネル(paging channel,PCH)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答のような上位層(upper layer)制御メッセージのリソース割り当て情報、UEグループ内の個別UEへの送信電力制御命令(Transmit Control Command Set)、送信電力制御(Transmit Power Control)命令、VoIP(Voice over IP)の活性化(activation)指示情報、DAI(Downlink Assignment Index)などを含む。DL共有チャンネル(downlink shared channel,DL−SCH)の送信フォーマット(Transmit Format)及びリソース割り当て情報は、DLスケジューリング情報或いはDLグラント(DL grant)とも呼ばれ、UL共有チャンネル(uplink shared channel,UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報は、ULスケジューリング情報或いはULグラント(UL grant)とも呼ばれる。1つのPDCCHが運ぶDCIは、DCIフォーマットによってそのサイズと用途が異なり、符号化率によってそのサイズが異なり得る。現在3GPP LETシステムでは、上りリンク用にフォーマット0及び4、下りリンク用にフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2C、3、3Aなどの様々なフォーマットが定義されている。DCIフォーマットのそれぞれの用途に応じて、ホッピングフラグ、RB割り当て(RB allocation)、MCS(modulation coding scheme)、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、TPC(transmit power control)、循環シフトDMRS(cyclic shift demodulation reference signal)、ULインデックス、CQI(channel quality information)要請、DL割り当てインデックス(DL assignment index)、HARQプロセスナンバー、TPMI(transmitted precoding matrix indicator)、PMI(precoding matrix indicator)情報などの制御情報が適宜選択された組み合わせが下りリンク制御情報としてUEに送信される。
【0048】
一般に、UEに構成された送信モード(transmission mode,TM)によって当該UEに送信可能なDCIフォーマットが異なる。換言すれば、特定送信モードに構成されたUEのためには、いかなるDCIフォーマットを用いてもよいわけではなく、特定送信モードに対応する一定DCIフォーマットのみを用いることができる。
【0049】
PDCCHは、1つ又は複数の連続した制御チャンネル要素(control channel element,CCE)の集成(aggregation)上で送信される。CCEは、PDCCHに無線チャンネル状態に基づく符号化率(coding rate)を提供するために用いられる論理的割り当てユニット(unit)である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group,REG)に対応する。例えば、1 CCEは9個のREGに対応し、1 REGは4個のREに対応する。3GPP LETシステムの場合、それぞれのUEのためにPDCCHが位置してもよいCCEセットを定義した。UEが自身のPDCCHを発見し得るCCEセットを、PDCCH探索空間、簡単に探索空間(Search Space,SS)と呼ぶ。探索空間内でPDCCHが送信されてもよい個別リソースをPDCCH候補(candidate)と呼ぶ。UEがモニタリング(monitoring)するPDCCH候補の集合を探索空間と定義する。3GPP LET/LET−AシステムでそれぞれのDCIフォーマットのための探索空間は異なるサイズを有してもよく、専用(dedicated)探索空間と共通(common)探索空間とが定義されている。専用探索空間は、UE−特定(specific)探索空間であり、それぞれの個別UEのために構成(configuration)される。共通探索空間は、複数のUEのために構成される。以下の表は、探索空間を定義する集成レベル(aggregation level)を例示するものである。
【0051】
1つのPDCCH候補は、CCE集成レベルによって1、2、4又は8個のCCEに対応する。eNBは、探索空間内の任意のPDCCH候補上で実際のPDCCH(DCI)を送信し、UEは、PDCCH(DCI)を探すために探索空間をモニタリングする。ここで、モニタリングとは、全てのモニタリングされるDCIフォーマットによって当該探索空間内の各PDCCHの復号(decoding)を試みる(attempt)ことを意味する。UEは、前記複数のPDCCHをモニタリングし、自身のPDCCHを検出することができる。基本的に、UEは、自身のPDCCHが送信される位置を知らないことから、各サブフレーム毎に当該DCIフォーマットの全てのPDCCHに対して、自身の識別子を有するPDCCHを検出するまで復号を試みるが、このような過程をブラインド検出(blind detection)(ブラインド復号(blind decoding,BD))という。
【0052】
eNBは、データ領域を通してUE或いはUEグループのためのデータを送信することができる。データ領域を通して送信されるデータをユーザデータと呼ぶこともできる。ユーザデータの送信のために、データ領域にはPDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)を割り当てることができる。PCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)は、PDSCHを介して送信される。UEは、PDCCHを介して送信される制御情報を復号し、PDSCHを介して送信されるデータを読むことができる。PDSCHのデータがどのUE或いはUEグループに送信されるか、前記UE或いはUEグループがどのようにPDSCHデータを受信して復号すればよいかなどを示す情報がPDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRC(cyclic redundancy check)マスキング(masking)されており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」という送信形式情報(例えば、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が特定DLサブフレームで送信されると仮定する。UEは、自身の所有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニタリングし、「A」というRNTIを有しているUEはPDCCHを検出し、受信したPDCCHの情報によって「B」と「C」で示されるPDSCHを受信する。
【0053】
UEがeNBから受信した信号を復調するには、データ信号と比較する参照信号(reference signal,RS)が必要である。参照信号とは、eNBがUEに或いはUEがeNBに送信する、eNBとUEが互いに知っている、予め定義された特別な波形の信号を意味し、パイロット(pilot)とも呼ばれる。参照信号は、セル内の全UEに共用されるセル−特定(cell−specific)RSと特定UEに専用される復調(demodulation)RS(DM RS)とに区別される。eNBが特定UEのための下りリンクデータの復調のために送信するDM RSをUE−特定的(UE−specific)RSと特別に称することもできる。下りリンクでDM RSとCRSは共に送信されてもよいが、いずれか一方のみが送信されてもよい。ただし、下りリンクでCRS無しにDM RSのみが送信される場合、データと同じプリコーダを適用して送信されるDM RSは復調の目的にのみ用いることができるため、チャンネル測定用RSを別途に提供しなければならない。例えば、3GPP LET(−A)では、UEがチャンネル状態情報を測定できるようにするために、追加の測定用RSであるCSI−RSが当該UEに送信される。CSI−RSは、チャンネル状態について相対的に時間による変化度が大きくないという事実に着目し、各サブフレーム毎に送信されるCRSとは違い、複数のサブフレームで構成される所定の送信周期毎に送信される。
【0054】
図4は、3GPP LET/LET−Aシステムで使用される上りリンク(uplink,UL)サブフレーム構造の一例を示す図である。
【0055】
図4を参照すると、ULサブフレームは、周波数ドメインで制御領域とデータ領域とに区別できる。1つ又は複数のPUCCH(physical uplink control channels)が上りリンク制御情報(uplink control information,UCI)を運ぶために制御領域に割り当てることができる。1つ又は複数のPUSCH(physical uplink shared channels)がユーザデータを運ぶために、ULサブフレームのデータ領域に割り当てられてもよい。
【0056】
ULサブフレームではDC(Direct Current)副搬送波から遠く離れた副搬送波が制御領域として用いられる。換言すれば、UL送信帯域幅の両端部に位置する副搬送波が上りリンク制御情報の送信に割り当てられる。DC副搬送波は、信号送信に用いられずに残される成分であり、周波数上り変換過程で搬送波周波数f0にマッピングされる。1つのUEのPUCCHは1つのサブフレームで、1つの搬送波周波数で動作するリソースに属したRB対に割り当てられ、このRB対に属したRBは、2つのスロットでそれぞれ異なる副搬送波を占有する。このように割り当てられるPUCCHを、PUCCHに割り当てられたRB対がスロット境界で周波数ホッピングすると表現する。ただし、周波数ホッピングが適用されない場合には、RB対が同一の副搬送波を占有する。
【0057】
PUCCHは、次の制御情報を送信するために使用される。
【0058】
−SR(Scheduling Request):上りリンクUL−SCHリソースを要請するために使用される情報である。OOK(On−Off Keying)方式を用いて送信される。
【0059】
−HARQ−ACK:PDCCHに対する応答及び/又はPDSCH上の下りリンクデータパケット(例えば、コードワード)に対する応答である。PDCCH或いはPDSCHが成功的に受信されたか否かを示す。単一下りリンクコードワードに対する応答としてHARQ−ACK 1ビットが送信され、2つの下りリンクコードワードに対する応答としてHARQ−ACK 2ビットが送信される。HARQ−ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX(Discontinuous Transmission)又はNACK/DTXを含む。ここで、HARQ−ACKという用語は、HARQ ACK/NACK、ACK/NACKと同じ意味で使われる。
【0060】
−CSI(Channel State Information):下りリンクチャンネルに対するフィードバック情報(feedback information)である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)−関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。
【0061】
UEがサブフレームで送信可能な上りリンク制御情報(UCI)の量は、制御情報送信に可用なSC−FDMAの個数に依存する。UCIに可用なSC−FDMAは、サブフレームにおいて参照信号の送信のためのSC−FDMAシンボルを除く残りのSC−FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が構成されているサブフレームでは、サブフレームの最後のSC−FDMAシンボルも除く。参照信号は、PUCCHのコヒーレント(coherent)検出に用いられる。PUCCHは、送信される情報によって様々なフォーマットを支援する。
【0062】
表4はLET/LET−AシステムにおいてPUCCHフォーマットとUCIとのマッピング関係を示す。
【0064】
表4を参照すると、主に、PUCCHフォーマット1系列はACK/NACK情報を送信するために用いられ、PUCCHフォーマット2系列はCQI/PMI/RIなどのチャンネル状態情報(channel state information,CSI)を運ぶために用いられ、PUCCHフォーマット3系列はACK/NACK情報を送信するために用いられる。
【0065】
参照信号(Reference Signal;RS)
【0066】
無線通信システムにおいてパケットを送信する時、パケットは無線チャネルを通じて送信されるため、送信過程で信号の歪みが発生することがある。歪まれた信号を受信側で正しく受信するためには、チャネル情報を用いて受信信号において歪みを補正しなければならない。チャネル情報を知るために、送信側と受信側の両方で知っている信号を送信し、該信号がチャネルを通じて受信される時の歪みの度合からチャネル情報を把握する方法を主に用いる。この信号をパイロット信号(Pilot Signal)又は参照信号(Reference Signal)という。
【0067】
多重アンテナを用いてデータを送受信する場合、各送信アンテナと受信アンテナの間のチャネル状況を知らないと、正しい信号を受信することができない。従って、各送信アンテナごとに、より詳しくはアンテナポート(antenna port)ごとに異なった参照信号が存在しなければならない。
【0068】
参照信号は上りリンク参照信号と下りリンク参照信号とに区別できる。現在、いくつのシステム、例えば、LETベースのシステムにおいて、上りリンク参照信号として、
【0069】
i)PUSCH及びPUCCHを介して送信された情報のコヒーレント(coherent)な復調のためのチャネル推定のための復調参照信号(DeModulation−Reference Signal,DM−RS)及び
【0070】
ii)eNBが、ネットワークの異なる周波数における上りリンクチャネル品質を測定するためのサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal,SRS)を含む。
【0071】
一方、下りリンク参照信号としては、例えば、
【0072】
i) セル内の全ての端末が共有するセル−特定の参照信号(Cell−specific Reference Signal,CRS);
【0073】
ii) 特定のUEのみのための端末−特定の参照信号(UE−specific Reference Signal);
【0074】
iii) PDSCHが送信される場合に、コヒーレントな復調のために送信される(DeModulation−Reference Signal,DM−RS);
【0075】
iv) 下りリンクDMRSが送信される場合に、チャネル状態情報(Channel State Information;CSI)を伝達するためのチャネル状態情報の参照信号(Channel State Information−Reference Signal,CSI−RS);
【0076】
v) MBSFN(Multimedia Broadcast Single Frequency Network)モードで送信される信号に対するコヒーレントな復調のために送信されるMBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal);及び
【0077】
vi) 端末の地理的位置情報を推定するために用いられる位置参照信号(Positioning Reference Signal)がある。
【0078】
参照信号はその目的によって2種類に大別できる。チャネル情報取得のために用いられる参照信号と、データ復調のために用いられる参照信号とがある。前者は、UEが下りリンク上のチャネル情報を取得できるようにすることに目的があるため、広帯域に送信されなければならず、特定サブフレームで下りリンクデータを受信しない端末であってもその参照信号を受信しなければならない。また、これはハンドオーバーなどの状況でも用いられる。後者は、基地局が下りリンクを送る時に該当のリソースに共に送る参照信号であって、端末は当該参照信号を受信することによってチャネル測定をしてデータを復調することができる。この参照信号は、データの送信される領域で送信されなければならない。
【0080】
端末の上りリンク送信電力を制御するために様々なパラメータが利用され、該パラメータは開放ループ電力制御パラメータ(Open Loop Power control;OLPC)及び閉鎖ループ電力制御パラメータ(Closed Loop Power control;CLPC)に分類される。OLPCは、端末が属するサービングセル(又はサービング基地局)からの下りリンク信号減殺を推定して、それを補償する形態で電力制御するための因子であり、例えば、端末からサービングセルまでの距離が遠くなって下りリンクの信号減殺が大きくなると、上りリンクの送信電力を高める方式で上りリンク電力が制御される。またCLPCは、基地局で上りリンク送信電力を調節するために必要な情報(例えば、TPC命令など)を直接伝達する方式で上りリンク電力を制御する時に用いられる。上りリンク送信電力制御は、かかるOLPCとCLPCを共に考慮して行われる。
【0081】
具体的には、端末のPUSCH送信のためのPUSCH送信電力の決定ついて説明する。以下の数1は、サービングセルcにおいてサブスロット/スロット/サブフレームインデックスiにおけるPUCCHを同時に送信せず、PUSCHのみを送信する場合の端末の送信電力を決定するための式である。
【0083】
以下の数2は、サービングセルcのサブフレームインデックスiにおいてPUCCHとPUSCHを同時に送信する場合、PUSCH送信電力を決定する式である。以下、数1及び数2に関連して説明するパラメータは、サービングセルcにおける端末の上りリンク送信電力を決定することである。
【0085】
数1において、M
PUSCH,c(i)は、サブフレームインデックスiに対して有効なリソースブロック数で表されたPUSCHリソース割り当ての帯域幅を示すパラメータであり、基地局が割り当てる値である。P
O_PUSCH,c(j)は、上位階層から提供されたセル−特定の名目上の要素(nominal component)P
O_NOMINAL_PUSCH,c(j)と、上位階層から提供された端末−特定の要素P
O_UE_PUSCH,c(j)との和で構成されたパラメータであって、基地局が端末に知らせる値である。動的スケジューリングされるグラントに対応するPUSCH送信/再送信はj=1であり、ランダムアクセス応答グラントに対応するPUSCH送信/再送信はj=2である。また、P
O_UE_PUSCH,c(2)=0であり、P
O_NOMINAL_PUSCH,c(2)=P
O_PRE +Δ
PREAMBLE_Msg3であり、パラメータpreambleInitialReceivedTargetPower (P
O_PRE)とΔ
PREAMBLE_Msg3は上位階層でシグナリングされる。
【0086】
α
c(j)は経路損失補償因子(pathloss compensation factor)であって、上位階層から提供されて基地局が3ビットで送信するセル−特定のパラメータである。j=0又は1である時、α
c∈[0、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1]であり、j=2である時は、α
c(j)=1である。
【0087】
PL
Cは端末がdB単位で計算した下りリンク経路損失(又は信号損失)推定値であり、PL
c=referenceSignalPower−higher layer filtered RSRP(reference signal received power)と表現され、ここで、referenceSignalPowerは基地局が上位階層により端末に知らせることができる。
【0088】
f
c(i)はサブスロット/スロット/サブフレームインデックスiに対して現在のPUSCH電力制御の調整状態を示す値であり、現在の絶対値又は累積値で表現される。累積が上位階層から提供されるパラメータAccumulation−enabledに基づいて可能になるか、又はTPC命令がCRCが臨時C−RNTIによりスクランブルされたサービングセルcに対するDCIフォーマット0と共にPDCCHに含まれると、下記数式を満たす。
【0090】
K
PUSCH の値はLTE標準において以下のように定義できる。
【0091】
FDD(Frequency Division Duplex)について、K
PUSCHの値は4である。TDD UL−DL configuration 0−6については、K
PUSCHの値は以下の表5の通りである。TDD UL−DL configuration 0について、ULインデックスのLSB(Least Significant Bit)が1に設定され、サブフレーム2又は7ではPUSCH送信がDCIフォーマット0/4のPDCCHと共にスケジューリングされると、K
PUSCH =7である。他のPUSCH送信については、K
PUSCHの値は以下の表5の通りである。
【0093】
DRXを除いて毎サブフレームで端末は端末のC−RNTIを有し、DCIフォーマット0/4のPDCCHを又は端末のTPC−PUSCH−RNTIを有して、DCIフォーマット3/3AのPDCCH及びSPS C−RNTIに対するDCIフォーマットの復号を行う。サービングセルcに対するDCIフォーマット0/4及びDCIフォーマット3/3Aは、同じサブフレームで検出されると、端末はDCIフォーマット0/4で提供されるδ
PUSCH,cを使用しなければならない。サービングセルcのために復号されるTPC命令がないか、DRXが生じるか又はiがTDDで上りリンクサブフレームではないサブフレームについて、δ
PUSCH,c=0dBである。
【0094】
DCIフォーマット0/4と共にPDCCH上でシグナリングされる
δ
PUSCH,c累積値は、以下の表6の通りである。DCIフォーマット0と共にするPDCCHは、SPS activationにより認証(validation)されるか又はPDCCHをリリースすると、δ
PUSCH,c=0dBである。DCIフォーマット3/3Aと共にPDCCH上でシグナリングされるδ
PUSCH,c累積値は、以下の表6のSET1の1つであるか、又は上位階層で提供されるTPC−indexパラメータにより決定される以下の表7のSET2の1つである。
【0097】
サービングセルcにおける送信最大電力P
CMAX,c(i)を超えると、サービングセルcに対して正(positive)のTPC命令は累積されない。反面、端末が最低電力に到達すると、負(negative)のTPC命令が累積されない。
【0098】
サービングセルcについて、P
O_UE_PUSCH,c(j)値が上位階層で変更される時、またプライマリーセル(Primary cell)で端末がランダムアクセス応答メッセージを受信する時、端末は累積をリセットする。
【0099】
累積が上位階層から提供されるパラメータAccumulation−enabledに基づいて可能にならないと、下記数式を満たす。
【0101】
サービングセルcのために復号されるDCIフォーマットと共にするPDCCHがないか、DRX(Discontinued Reception)が発生するか、又はiがTDDで上りリンクサブフレームではないサブスロット/スロット/サブフレームについて、f
c(i)=f
c(i−1)である。
【0102】
f
c(
*)(累積又は現在の絶対値)という2つのタイプについて、最初値は以下のように設定される。
【0103】
サービングセルcについて、P
O_UE_PUSCH,c値が上位階層で変更されるか、又はP
O_UE_PUSCH,c値が上位階層により受信され、サービングセルcがセカンダリーセルであると、f
c(0)=0である。一方、サービングセルがプライマリーセルであると、下記数式である。
【0105】
また、本発明に関連して上りリンク電力制御(ULPC)でTPC命令が累積モード(accumulated mode)で動作する時、累積値は関連技術において以下のように動作する。サービングセルcについて、P
O_UE_PUSCH,c(j)値が上位階層で変更される時、またプライマリーセルで端末がランダムアクセス応答メッセージを受信する時、端末は以下の場合に累積をリセットしなければならない。
【0106】
以下の数6はPUCCHに対する上りリンク電力制御に関する式である。
【0108】
数6において、iはサブスロット/スロット/サブフレームインデックス、cはセルインデックスである。端末が2つのアンテナポート上でPUCCHを送信するように上位階層により設定されていると、Δ
TxD(F′)の値は上位階層により端末に提供され、それ以外の場合には0である。以下に説明するパラメータはセルインデックスcであるサービングセルに関する。
【0109】
ここで、P
CMAX,c(i)は端末の送信可能な最大電力を示し、P
0_PUCCHはセル−特定のパラメータの和で構成されたパラメータであって、基地局が上位階層シグナリングにより知らせる。PL
cは端末がdB単位で計算した下りリンク経路損失(又は信号損失)推定値であって、PL
c=referenceSignalPower−higher layer filtered RSRPと表現される。h(n)はPUCCHフォーマットにより変化する値であり、n
CQIはチャネル品質情報(CQI)に関する情報ビット数であり、n
HARQはHARQビットの数、n
SRはSRのビット数を示す。Δ
F_PUCCH(F)値はPUCCHフォーマット1aに対して相対的な値であり、PUCCHフォーマット(F)に対応する値であって、基地局が上位階層シグナリングにより知らせるものである。
【0110】
g(i)はインデックスiであるサブスロット/スロット/サブフレームの現在PUCCH電力制御の調整状態を示し、下記数式で定義できる。
【0112】
h(n
CQI,n
HARQ,n
SR)はPUCCHフォーマットに依存する値であり、サブスロット/スロット/サブフレームiがUL−SCHのための如何なる連関するTBを有しない端末のためにSRが設定される場合にn
SRは1であり、そうではないと、n
SRは0である。h(n
CQI,n
HARQ,n
SR)はPUCCHフォーマット1、1a及び1bでは0であり、PUCCHフォーマット1bにおいて1つ超えるサービングセルが端末に設定されると、下記数式であり、それ以外の場合には0である。
【0114】
また、PUCCHフォーマット2、2a、2bにおいて一般CPである場合は、以下の数9のように示され、PUCCHフォーマット2において拡張CPである場合は、以下の数10のように示される。
【0117】
また、PUCCHフォーマット3については、端末が11ビット以上のHARQ−ACK/NACK又はSR(scheduling Request)を送信する場合は、以下の数11のように示すことができ、そうではない場合には、以下の数12のように示すことができる。
【0120】
P
0_UE_PUCCH値が上位階層で変更される時は、g(0)=0であり、そうではない時には、g(0)=ΔP
rampup + δ
msg2である。δ
msg2はランダムアクセス応答で指示されるTPC命令であり、ΔP
rampupは上位階層で提供する最初から最後のプリアンブルまでの総電力増加(total power ramp−up)に該当する。
【0121】
プライマリーセルcにおける送信最大電力P
CMAX,c(i)に到達すると、プライマリーセルcについて正(positive)のTPC命令が累積されない。反面、端末が最低電力に到達すると、負(negative)のTPC命令が累積されない。端末はP
0_UE_PUCCH値が上位階層により変更されるか、又はランダムアクセス応答メッセージ(Msg2)を受信すると、累積をリセットする。
【0122】
一方、以下の表8及び表9はDCIフォーマットにおけるTPC命令フィールドにおけるδ
PUCCH値を示す。
【0125】
今後のシステムでは様々な適用分野における要求事項を満たすために、全ての或いは特定の物理チャネルに対してTTI(の長さ)を様々に設定する状況が考えられる。より特徴的には、シナリオによってeNBとUEの間の通信時に遅延を減らすために、PDCCH/PDSCH/PUSCH/PUCCHなどの物理チャネル送信が使用されるTTIを1msecより小さく設定することができる(以下、これらを各々sPDCCH/sPDSCH/sPUSCH/sPUCCHとする)。また、単一のUE或いは複数のUEについて、単一のサブフレーム(例えば、、1msec)内で複数の物理チャネルが存在することができ、各々TTI(の長さ)が異なることができる。以下の実施例では、説明の便宜上、LTEシステムを一例とする。この時、TTIはLTEシステムにおける一般的なサブフレームサイズの1msecであり(以下、一般TTI)、短いTTIはそれより小さい値をいい、単一/複数のOFDM或いはSC−FDMAシンボル単位である。説明の便宜上、短いTTI(即ち、TTI長さが既存の1つのサブフレームより小さい場合)を仮定したが、TTIが1つのサブフレームより長くなる場合、或いは1ms以上である場合についても本発明の主要特徴を拡張して適用することができる。特徴的には、今後のシステムにおいて、副搬送波間隔(subcarrier spacing)を増加させる形態で短いTTIが導入される場合にも、本発明の主要特徴を拡張して適用できる。説明の便宜上、LTEに基づいて発明を説明するが、該当内容はnew RAT(new radio access technology;RAT)などの他の波形/フレーム構造(waveform/frame structure)が使用される技術にも適用できる。一般的には、本発明ではsTTI(<1msec)、longTTI(=1msec)、longerTTI(>1msec)と仮定する。以下の実施例では、互いに異なるTTI長さ/ニューマロロジー/プロセシング時間を有する複数のULチャネルについて説明したが、互いに異なるサービス要求事項、遅延、スケジューリングユニットが適用される複数のUL/DLチャネルに拡張して適用することもできる。
【0126】
上述した遅延減少、即ち、低い遅延を満たすために、データ送信の最小単位であるTTIを縮めて0.5msec以下の短いTTI(sTTI)を新しくデザインする必要がある。例えば、
図5に示すように、eNBがデータ(PDCCH及びPDSCH)の送信を開始してからUEがA/N(ACK/NACK)の送信を完了するまでのユーザ平面(User plane;U−plane)遅延を1msecに減らすためには、約3OFDMシンボルを単位としてsTTIを構成することができる。
【0127】
下りリンクの環境では、かかるsTTI内におけるデータの送信/スケジューリングのためのPDCCH(即ち、sPDCCH)とsTTI内で送信が行われるPDSCH(即ち、sPDSCH)が送信されることができ、例えば、
図6に示すように、1つのサブフレーム内に複数のsTTIが互いに異なるOFDMシンボルを使用して構成されることができる。特徴的には、sTTIを構成するOFDMシンボルは、レガシー制御チャネルが送信されるOFDMシンボルを除いて構成される。sTTI内におけるsPDCCHとsPDSCHの送信は、互いに異なるOFDMシンボル領域を使用してTDM(time division multiplexing)された形態で送信され、互いに異なるPRB領域/周波数リソースを使用してFDM(frequency division multiplexing)された形態で送信されることもできる。
【0128】
上りリンクの環境でも、上述した下りリンクの環境のように、sTTI内でデータの送信/スケジューリングが可能であり、既存のTTI基盤のPUCCHとPUSCHに対応するチャネルをsPUCCH、sPUSCHと称する。
【0129】
この明細書では、LTE/LTE−Aシステムを基準として発明を説明する。既存のLTE/LTE−Aにおいて、1msのサブフレームは一般CPを有する場合、14個のOFDMシンボルで構成され、これを1msより短い単位のTTIを構成する場合、1つのサブフレーム内に複数のTTIを構成できる。複数のTTIを構成する方式は、以下の
図7に示した実施例のように、2シンボル、3シンボル、4シンボル、7シンボルが1つのTTIを構成できる。図示していないが、1シンボルのTTIを有する場合も考えることができる。1シンボルが1つのTTI単位になると、2つのOFDMシンボルにレガシーPDCCHを送信するという仮定下で、12個のTTIが生成される。同様に、
図7の(a)のように、2シンボルが1つのTTI単位になると、6つのTTI、
図7の(b)のように、3シンボルが1つのTTI単位になると、4つのTTI、
図7の(c)のように、4シンボルが1つのTTI単位になると、3つのTTIを生成できる。勿論、この場合、最初の2つのOFDMシンボルはレガシーPDCCHが送信されたと仮定する。
【0130】
図7の(d)に示したように、7つのシンボルが1つのTTIを構成すると、レガシーPDCCHを含む7つのシンボル単位の1つのTTIと後の7つのシンボルが1つのTTIを構成できる。この時、sTTIを支援する端末の場合、1つのTTIが7シンボルで構成されると、1つのサブフレームの前側に位置するTTI(1番目のスロット)についてはレガシーPDCCHが送信される前側の2つのOFDMシンボルに対してはパンクチャリングするか、又はレートマッチングされたと仮定し、その後5つのシンボルに自分のデータ及び/又は制御情報が送信されると仮定する。反面、1つのサブフレームの後側に位置するTTI(2番目のスロット)に対して、端末はパンクチャリングやレートマッチングするリソース領域無しに7つのシンボルに全てデータ及び/又は制御情報を送信できると仮定する。
【0131】
また本発明では、2つのOFDMシンボル(以下、"OS")で構成されたsTTIと3つのOSで構成されたsTTIが、
図8のように1つのサブフレーム内に混合されて存在するsTTI構造も考慮する。このような2−OS又は3−OSのsTTIで構成されたsTTIを簡単に2−シンボルsTTI(即ち、2−OS sTTI)と定義する。また、2−シンボルsTTI又は3−シンボルsTTIを簡単に2−シンボルTTI又は3−シンボルTTIと称することもでき、これらが全て本発明で前提しているレガシーTTIである1ms TTIより短いTTIであることは明らかである。即ち、この明細書において"TTI"と称してもsTTIであることができ、その名称に関係なく、本発明ではレガシーTTIより短い長さのTTIで構成されたシステムにおける通信方式を提案する。
【0132】
この明細書において、ニューマロロジーとは、該当無線通信システムに適用されるTTI長さ、副搬送波間隔などの決定、決められたTTI長さ又は副搬送波間隔などのパラメータ又はそれらに基づく通信構造又はシステムなどを意味する。
【0133】
図8の(a)に示した<3,2,2,2,2,3>sTTIパターンではPDCCHのシンボル数によってsPDCCHが送信されることができる。
図8の(b)に示した<2,3,2,2,2,3>sTTIパターンではレガシーPDCCH領域のためにsPDCCHの送信が難しい。
【0134】
new RAT(new radio technology;NR)
【0135】
以上、3GPP LTE(−A)システムの構造、動作又は機能などを説明したが、NRでは3GPP LTE(−A)における構造、動作又は機能などが少し変形されたり他の方式で具現又は設定されることができる。その一部を簡単に説明する。
【0136】
NRでは様々なニューマロロジーを支援する。例えば、副搬送波間隔が15KHzだけではなく、その2
n倍(n=1、2、3、4)まで支援する。
【0137】
また正規CPの場合、スロット当たりのOFDMシンボル(今後、単に"シンボル"という)の数は14個に固定されるが、1つのサブフレーム内のスロット数が2
k個(k=0、1、2、3、4、5)まで支援され、ただ無線フレームが10個のサブフレームで構成されることは、既存のLTEシステムと同一である。拡張CPの場合、スロット当たりのシンボル数が12個に固定され、1つのサブフレームは4つのスロットで構成される。また既存のLTEシステムのように、1つのリソースブロックは周波数ドメインで12個の連続する副搬送波により定義される。
【0138】
また1スロット内の各シンボルの用途(例えば、下りリンク、上りリンク又は自由自在(flexible))がスロットフォーマットによって定義され、1スロット内で下りリンクシンボルと上りリンクシンボルを全て設定することもできるが、かかる場合を自己完結型(self contained)サブフレーム(又はスロット)構造と呼ぶ。
【0139】
sTTIのためのUL電力制御(UL power control for sTTI)
【0140】
端末の閉ループ電力制御(closed−loop power control)が累積モードで動作するか、或いは非累積モード(例えば、TPCにより指示された絶対値基盤)で動作するかは、TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER(block error rate))及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに独立して端末に設定される。この時、該当設定は上位階層信号により端末に設定されるか、又はDCIにより指示される。
【0141】
端末の開ループ電力制御関連のパラメータ(例えば、P_0、α)がTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに独立して端末に設定されることができる。又は、パラメータは端末−特定に設定され、P0_NOMINAL_PUSCH,c/P0_NOMINAL_PUCCHはセル−特定に及び/又はP0_UE_PUSCH,c/P0_UE_PUCCHはTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに独立して設定されることができる。この時、該当設定は上位階層信号により端末に設定されるか、又はDCIにより指示される。
【0142】
また端末の閉ループ電力制御が累積モードで動作する場合、TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに独立して累積リセット動作が設定されることができる。より具体的には、TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに個々に設定されたP0_UE_PUSCH,c/P0_UE_PUCCHの値が上位階層信号により変更される場合、該当TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対する累積がリセットされるように規定できる。
【0143】
DCIで送信されるTPC命令がどのTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対するパラメータであるかが明示的に指示されるように規定できる。又はDCIで送信されるTPC命令がどのTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対するパラメータであるかが該当DCIの探索空間及び/又はスクランブリングに使用されるRNTI及び/又はフォーマットなどで暗示的に指示されることもできる。
【0144】
端末にデフォルト値とは異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)が設定された場合(或いは複数のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)が設定された場合)、該当セルに対する閉ループ電力制御(f、g関数)の初期値が0から始まることは好ましくない。
【0145】
従って、この場合、デフォルト(或いは特定基準で設定された)TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)の累積値を初期値として使用するように規定できる。
【0146】
この時、どの時点の値を使用するかについては、基地局と端末の同じ理解ができるように上位又は物理階層信号により端末に知らせることができる。一例として、sTTI PUSCH/PUCCH送信時点で一定時点以前(例えば、1ms以前又は1sTTI以前)を基準としてデフォルト(或いは特定の基準で設定された)TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)の累積値をTPC累積のための初期値として使用するように規定できる。これは、開ループ電力制御パラメータは共有しつつ、閉ループ電力制御は個々に独立して運用される場合に有用である。
【0147】
DCIフォーマット3/3AのようにCSS(common search space)により送信されるTPCの場合、該当TPCが送信された後、4ms以後から該当TPCを適用できる。もしTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとにTPC手順を独立して行う場合は、DCIフォーマット3/3Aも個々に存在し、DCIフォーマット3/3Aを構成する時に各端末に対して各TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとのTPCが含まれるように設計できる。
【0148】
この時、TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとにDCIフォーマット3/3Aを個々に構成するためには、TPC−PUCCH−RNTI及び/又はTPC−PUSCH−RNTIがTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに存在することができる。
【0149】
上りリンクチャネル送信電力制御(決定)のためのMCS又び符号化率に関連するパラメータ(例えば、上述したLTE UL電力制御におけるΔTxD(F′))がTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに独立して設定されることができる。
【0150】
PUCCHフォーマット1、2又は3の送信時、電力制御パラメータのうちの1つとしてh(n
CQI、n
HARQ、n
SR)が存在する。このパラメータはPUCCHで送信される制御ビット数が多くなるほどより高い電力を使用してPUCCHが送信されるようにする。より詳しくは、上記"送信電力制御"の説明を参照できる。
【0151】
特定のCC(component carrier)に対してsTTI動作が設定された端末の場合、上記電力制御規則に従う時、非効率的なUL電力の割り当てをもたらすことができる。例えば、(s)PUCCHが異なる(異なるTTI長さ及び/又は異なるタイプの)上りリンクチャネルと互いに衝突して、(s)PUCCHのみが送信される場合、n
CQI、n
HARQ、n
SR など(s)PUCCHで元来送信される予定のビット数のみを含めるか、又は衝突した他の上りリンクチャネルで送信される予定のビット数まで含めるかが不明であり、前者によるPUCCH送信電力は適切ではない。従って、上記状況の端末において以下の動作を提案する。
【0152】
方法1:UL−SCHを送信するTB(transport block)があっても、n
SRは0ではないことができる(non−zero)。一例として、TTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)ごとに独立したSRトリガーリング及び/又はリソース設定を運用する場合、特定のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対するUL−SCHを送信するTBが存在しても他のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)のSRを送信する必要があり得、この場合、nSR=1又は0ではない他の値であることができる。
【0153】
方法2:(s)PUCCHの送信時、これとは異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するチャネルとの衝突によって該当チャネルのUCIを元来(s)PUCCHに送信されるUCIと共にジョイント符号化(joint coding)して送る必要があり得る。特徴的には、(s)PUCCHフォーマット3で送信時、実際HARQ−ACK情報ビット数は"元来(s)PUCCHで送信されるHARQ−ACKビット数"+"異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するチャネルのHARQ−ACKビット数"を併せた全体値である。より特徴的には、この時、"異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するチャネルのHARQ−ACKビット数"は、上位階層信号によりバンドリングが設定された場合、該当バンドリング動作を終えた後の最終ビット数を意味する。
【0154】
異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するSPS(semi−persistent scheduling)が定義される場合、各々のSPSに対するUL電力制御をどの方式で行うかについて決定する必要がある。1つの方案として、既存のSPS電力制御のために使用されたDCIフォーマット3/3Aを活用して異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するSPSの電力制御を行う方法が考えられる。
【0155】
より詳しくは、異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するSPSに対して個別的な電力制御を考えることができるが、この場合、電力制御のための情報を含むDCIが各々のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するPDCCHを介して個々に送信されることができる。ここで、電力制御のための情報とは、閉ループ電力制御のためのTPC命令情報を含む。一例として、1ms TTI SPSとsTTI SPSの電力制御は各々分離して運用でき、このためのTPC命令は1ms TTI SPSの場合は、1ms DCIからのTPCのみを、sTTI SPSの場合は、sDCIからのTPCのみを考慮して適用できる。これは既存のTPC−PUCCH−RNTI/TPC−PUSCH−RNTIをCRCスクランブリングに活用することでもあり、別のRNTIを端末に設定することでもある。
【0156】
この時、sTTIの場合、CSSが定義されないこともできるので、TPC命令を含むDCIフォーマット3/3A又はそれに基づいて変形/創造されたDCIフォーマットの(s)PDCCHの場合、既存の動作とは異なる方式で送信されることが許容され、可能な方式を含めてsTTI SPS電力制御用途の(s)PDCCH送信方式を以下のように提案する。また、以下のオプションは各々独立して具現するか、又は一部又は全体の組み合わせが適用されることができる。
【0157】
オプション1:sTTI USSの特定のAL(aggregation level)のみを用いて送信できる。特定のALは予め定義/約束されるか、又は上位階層信号により設定される。一例として、該当USSの支援可能なALのうち、電力制御用途の(s)PDCCHのためのBD(blind decoding)候補が含まれるALに関する情報が端末に設定されることができる。
【0158】
オプション2:上記電力制御用途の(s)PDCCHのためのBD候補は、特定のsPDCCH RB集合のみに含まれるように規定できる。即ち、(s)PDCCHのためのBDは特定のRB集合のみで端末が行うものである。一例として、(s)PDCCHのためのBD候補はCRS−基盤のsPDCCH RB集合のみに含まれるように規定できる。
【0159】
オプション3:上記電力制御用途の(s)PDCCHのためのBD候補数は、上位階層信号により設定されるか、又はBD候補数はALごとに独立して設定される。
【0160】
オプション4:上記電力制御用途の(s)PDCCHは、特定のタイプ(例えば、CRS基盤又はDMRS基盤)及び/又はマッピング方法(例えば、局所的(localized)方式又は分散的(distributed)方式)のみに制限されるように予め定義又は設定される。
【0161】
オプション5:上記電力制御用途の(s)PDCCHのための別途のsPDCCH RB集合が設定されるように規定できる。また、上記電力制御用途の(s)PDCCHのモニタリング関連情報を特に設定できる。端末は該当モニタリング関連情報により特定の(s)TTIのみで電力制御用途の(s)PDCCHが送信されると理解し、それに対してブラインド復号を行うことができる。又は上記電力制御用途の(s)PDCCHが特定の(s)TTIのみで送信されるように規定することもできる。一例として、上記電力制御用途の(s)PDCCHはサブフレーム内の1番目或いはスロット内の1番目の(s)TTIのみで送信されるように規定できる。
【0162】
オプション6:もし電力制御のための情報を含むDCIが各々のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するPDCCHを介して個々に送信されず、特定のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)を有するPDCCHを介して共に送信される場合は、どのTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)により電力制御のためのDCIが送信されるかを予め定義/約束するか、又は上位階層信号により設定することができる。この場合、該当DCIにおいて、どのTPC値が自分のどのTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)のチャネルに適用されるかを予め上位階層信号により設定することができる。
【0163】
オプション7:デフォルト設定値とは異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)のSPS電力制御用途の(s)PDCCHのために、デフォルト値のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)のSPS電力制御用途の(s)PDCCHのためのRNTI値とは独立して特にRNTI値が設定されるように規定できる。
【0164】
該当RNTI値をCRCスクランブリングに用いてセル−特定、端末グループ特定或いは端末−特定の(s)PDCCHが送信され、これをデフォルト設定値とは異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)のSPSに対する閉ループ電力制御(例えば、TPC命令による電力調整)に端末が活用するように規定できる。
【0165】
特徴的には、デフォルト設定値とは異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)のSPSに対する電力制御用途の(s)PDCCHは、デフォルト値のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に該当する制御チャネルにより送信できる。
【0166】
又は電力調整の対象になるチャネルとそのための情報を含む制御チャネルの間のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対するマッピング関係が予め定義/約束されるか、上位階層信号により設定されるか、又は物理階層信号(例えば、グループ−PDCCH又はグループ−共通−信号)により指示されることもできる。
【0167】
オプション8:sTTIの場合、CSSが定義されないこともできるので、TPC命令を含むDCIフォーマット3/3A或いはそれに基づいて変形/創造されたセル−特定或いはグループ共通のDCIフォーマット/信号の導入が容易ではない。従って、特定のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対するTPC命令が、他のTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)に対するTPC命令にも解釈され、電力調整に使用できる。特徴的な一例として、1ms TTI PDCCHによりTPC命令を含むDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット 3/3A)が送信され、端末は設定された情報によるTPC命令を読み出して1ms TTIとsTTIの電力調整に全て使用することができる。
【0168】
オプション9:さらに他の方案として、SPS電力制御用途のセル−特定或いは端末グループ特定の(s)PDCCHに対する開始CCEインデックス、或いは復号のためのCCE関連情報が上位階層信号により設定されるか、又は物理階層信号により指示されることができる。
【0169】
現在のLTE標準によれば、閉ループ電力制御のための電力制御の調整状態(即ち、f
c(*) for PUSCH、g(*¥ for PUCCH)は、P_0_UE_PUSCH,cの値が変更されて設定される場合、fc(*)の初期値が0に設定され、累積リセットが行われる。またP_0_UE_PUCCH値が変更されて設定される場合にも、同様にg(*)の初期値が0に設定されて累積リセットが行われる。
【0170】
現在TTI長さが異なるPUSCH/PUCCHチャネルのためのP_0パラメータ(P_0_UE_PUSCH,c又はP_0_UE_PUCCH)は、基準TTI長さ(1ms TTI)のパラメータを再使用するように規定されている。もし搬送波ごとにsTTI動作が設定される場合、P_0_UE_PUSCH,c又はP_0_UE_PUCCH値に変更がなければ、初期値の設定や累積リセットが意図とは異なることができる。一例として、P_0_UE_PUSCH,c又はP_0_UE_PUCCH)値に変更がなければ、sTTI動作が設定された特定搬送波のsTTIのための電力制御調整状態の初期値設定に対する規則が現在の標準文書では存在せず、累積リセット動作も行われない。もし再設定やsTTI長さ再設定のような状況でも、同様に初期値を0に設定することや累積リセットが行われないことは好ましくない。
【0171】
従って、特定搬送波(サービングセル)に対して基準値とは異なるTTI長さ及び/又は副搬送波間隔及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形(例えば、DFT−s−OFDM又はCP−OFDM)が設定される場合、該当TTI長さ及び/又はニューマロロジー及び/又はプロセシング時間及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形に対する電力制御調整の初期値が0に設定されるように、及び/又は累積リセット動作が行われるように規定できる。特徴的には、かかる動作はP_0_UE_PUSCH,c又はP_0_UE_PUCCH値の変更有無に関係なく行われる。例えば、端末にレガシーTTI長さ(即ち、1ms)のみが設定されている状態でさらにsTTIが設定されると、sTTIに対する電力制御調整の初期値が0に設定されるように、及び/又は累積リセット動作が行われるように規定できる。
【0172】
また、特定搬送波(サービングセル)に対して基準値とは異なる(或いは今まで設定された値とは異なる)TTI長さ及び/又はニューマロロジー及び/又はプロセシング時間及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形が再設定される場合、該当TTI長さ及び/又はニューマロロジー及び/又はプロセシング時間及び/又はQoS/遅延要求事項及び/又は信頼度要求事項(例えば、ターゲットBLER)及び/又は波形に対する電力制御調整状態の初期値が0に設定されるように、及び/又は累積リセット動作が行われるように規定できる。特徴的には、かかる動作はP_0_UE_PUSCH,c又はP_0_UE_PUCCH値の変更有無に関係なく行われる。例えば、端末にsTTIが設定されている状態でsTTI関連設定が変更又は再設定されると、sTTIに対する電力制御調整の初期値が0に設定されるように、及び/又は累積リセット動作が行われるように規定できる。
【0173】
又は、ネットワークの判断により、再設定の場合には、初期値が0に設定及び/又は累積リセット動作が行われないように規定される。物理/上位階層信号により初期値が0に設定及び/又は累積リセット動作を行うか否かが端末に指示/設定される。
【0174】
上記提案の初期値を0に設定する動作は、より一般的には、予め約束された、又は物理/上位階層信号により設定された特定値に設定する動作を含む。
【0175】
上述した提案方式に関する一例も本発明の具現方法の1つとして含まれることができ、一種の提案方式として見なされることができる。上記提案方式は独立して具現するか、又は一部提案方式の組み合わせ(又は併合)の形態で具現することができる。上記提案方法の適用有無に関する情報(又は提案方法の規則に関する情報)は、基地局が端末に予め定義されたシグナル(例えば、物理階層シグナル或いは上位階層シグナル)により知らせるように規定できる。
【0176】
図9は、本発明の実施例を実行する送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。送信装置10及び受信装置20は、情報及び/又はデータ、信号、メッセージなどを運ぶ無線信号を送信又は受信できる送信機/受信機13,23と、無線通信システム内の通信と関連した各種情報を記憶するメモリ12,22と、送信機/受信機13,23及びメモリ12,22などの構成要素と動作的に接続してこれらの構成要素を制御し、当該装置が前述の本発明の実施例の少なくとも一つを実行するようにメモリ12,22及び/又は送信機/受信機13,23を制御するように構成されたプロセッサー11,21をそれぞれ備える。
【0177】
メモリ12,22は、プロセッサー11,21の処理及び制御のためのプログラムを格納することができ、入/出力される情報を仮記憶することができる。メモリ12,22がバッファーとして活用されてもよい。プロセッサー11,21は、一般に、送信装置又は受信装置内の各種モジュールの動作全般を制御する。特に、プロセッサー11,21は、本発明を実行するための各種制御機能を果たすことができる。プロセッサー11,21をコントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサー(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。プロセッサー11,21は、ハードウェア(hardware)又はファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現されてもよい。ハードウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などがプロセッサー11,21に設けられてもよい。一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアが構成されてもよい。本発明を実行できるように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサー11,21内に設けられたりメモリ12,22に格納されてプロセッサー11,21によって駆動されてもよい。
【0178】
送信装置10におけるプロセッサー11は、プロセッサー11又はプロセッサー11に接続しているスケジューラからスケジューリングされて外部に送信される信号及び/又はデータに対して所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行った後、送信機/受信機13に送信する。例えば、プロセッサー11は、送信しようとするデータ列を逆多重化、チャンネル符号化、スクランブリング、及び変調の過程などを経てK個のレイヤに変換する。符号化されたデータ列はコードワードとも呼ばれ、MAC層が提供するデータブロックである伝送ブロックと等価である。一伝送ブロック(transport block,TB)は一コードワードに符号化され、各コードワードは一つ以上のレイヤの形態で受信装置に送信される。周波数上り変換のために送信機/受信機13はオシレータ(oscillator)を含むことができる。送信機/受信機13はNt個(Ntは1以上の正の整数)の送信アンテナを含むことができる。
【0179】
受信装置20の信号処理過程は、送信装置10の信号処理過程の逆となる。プロセッサー21の制御下に、受信装置20の送信機/受信機23は送信装置10から送信された無線信号を受信する。送信機/受信機23は、Nr個の受信アンテナを含むことができ、送信機/受信機23は受信アンテナから受信した信号のそれぞれを周波数下り変換して(frequency down−convert)基底帯域信号に復元する。送信機/受信機23は、周波数下り変換のためにオシレータを含むことができる。プロセッサー21は、受信アンテナから受信した無線信号に対する復号(decoding)及び復調(demodulation)を行い、送信装置10が本来送信しようとしたデータに復元することができる。
【0180】
送信機/受信機13,23は一つ以上のアンテナを具備する。アンテナは、プロセッサー11,21の制御下に、本発明の一実施例によって、送信機/受信機13,23で処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信して送信機/受信機13,23に伝達する機能を果たす。アンテナはアンテナポートと呼ばれることもある。各アンテナは一つの物理アンテナに該当したり、2以上の物理アンテナ要素の組み合わせによって構成されてもよい。各アンテナから送信された信号は受信装置20によってそれ以上分解されることはない。当該アンテナに対応して送信された参照信号(reference signal,RS)は受信装置20の観点で見たアンテナを定義し、チャンネルが一物理アンテナからの単一(single)無線チャンネルであるか、或いは当該アンテナを含む複数の物理アンテナ要素からの合成(composite)チャンネルであるかに関係なく、受信装置20にとって当該アンテナに対するチャンネル推定を可能にする。すなわち、アンテナは、該アンテナ上のシンボルを伝達するチャンネルが同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される前記チャンネルから導出されるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する多重入出力(Multi−Input Multi−Output、MIMO)機能を支援する送信機/受信機の場合は2個以上のアンテナに接続されてもよい。
【0181】
本発明の実施例において、端末又はUEは上りリンクでは送信装置10として動作し、下りリンクでは受信装置20として動作する。本発明の実施例において、基地局又はeNBは上りリンクでは受信装置20として動作し、下りリンクでは送信装置10として動作する。
【0182】
送信装置及び/又は受信装置は、上述した本発明の実施例のうちの少なくとも1つ又は2つ以上の実施例の組み合わせを実行することができる。
【0183】
かかる提案の組み合わせの1つとして、無線通信システムにおいて送信電力を決定する端末であって、端末は受信機及び送信機;及び受信機及び送信機を制御するプロセッサを含み、短い送信時間間隔(short transmission time interval;sTTI)の半持続的スケジューリング(semi−persistent scheduling;SPS)設定を受信し、該受信された設定によって、SPS関連送信電力制御のための制御情報を受信し、また該受信された制御情報に含まれた送信電力制御(transmit power control;TPC)命令を使用してSPS関連送信電力を決定し、制御情報はsTTIを含む複数のTTI長さ各々のためのSPS関連TPC命令を含む。
【0184】
さらに又はその代わりに、端末の送信電力制御が累積値基盤の動作又は絶対値基盤の動作のうちのいずれかであるかがTTI長さごとに設定される。
【0185】
さらに又はその代わりに、端末のためのサービングセルに対してsTTIが設定されるか、又はsTTI関連設定が再設定されると、SPS関連送信電力の決定に使用される電力制御調整状態のリセット後の初期値は0に設定される。
【0186】
さらに又はその代わりに、端末の送信電力制御が累積値基盤の動作により設定される場合、端末のためのサービングセルに対してsTTIが設定されるか、又はsTTI関連設定が再設定されると、プロセッサはサービングセルに対して累積リセットを行う。
【0187】
さらに又はその代わりに、端末のためのサービングセルに対してsTTIが設定されるか、又はsTTI関連設定が再設定されると、SPS関連送信電力の決定に使用される電力制御調整状態のリセット後の初期値は所定の長さのTTI基盤の累積値に設定される。
【0188】
さらに又はその代わりに、制御情報は所定の長さのTTI基盤の制御チャネル上で受信される。
【0189】
さらに又はその代わりに、制御情報をスクランブルした識別子は所定の長さのTTI基盤の制御情報をスクランブルした識別子とは異なる。
【0190】
上述したように開示された本発明の好適な実施例に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施し得るように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明を様々に修正及び変更できるということが理解できる。したがって、本発明はここに示した実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を付与するためのものである。