(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、捕虫器、捕虫器を作製する方法、及び捕虫器を使用する方法を提供する。これより、本明細書に開示される捕虫器の機能、設計、及び使用の原理の全体的理解を提供するために、本開示の様々な非限定的な実施形態を説明する。これらの非限定的実施形態の1つ以上の例を添付の図面に示す。当業者であれば、本明細書で説明され、かつ添付図面に示される方法が非限定的実施形態例であり、本開示の様々な非限定的実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることが理解されるであろう。非限定的な一実施形態に関連して例示又は記載される特徴は、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせることができる。そのような修正及び変形は、本開示の範囲内に含まれるものとする。
【0016】
ここで
図1〜2を参照すると、非限定的な一実施形態に記載の例示的な捕虫器100が描写されている。
図2は、
図1に描写される捕虫器100の分解図である。捕虫器100は、ベース102と、ユーザによってベース102に選択的に連結することができるカートリッジ118とを有する。カートリッジ118は、インサート150と、インサート150を受容するように構成されたシェル122とを含む。より詳細に後述するように、インサート150は、接着部152に接触した虫を固定化する接着部152を含むことができる。ベース102は、捕虫器100を壁ソケットなどの好適な電源に差し込むことができるように、突起112を含むことができる。他の構成では、捕虫器100は、搭載されたバッテリ又は他の種類の電源(すなわち、太陽光)から電力を引き出すことができる。捕虫器100は、熱、光、化学組成物誘引物などの様々な誘引物を利用して虫を装置内に引き込むことができ、誘引物のいくつかは、動作するために電源を必要とし得る。このように、電源は、発熱素子110(
図7)、光源114(
図7)、及び/又は虫を捕虫器100に誘引する働きをし得る他の構成要素などの、様々な搭載された構成要素に通電するために使用されてもよい。より詳細に後述するように、ユーザは、使用済みのインサートを未使用のインサートと交換するためになど、インサート150を解放するようにシェル122と相互作用し得る。有益なことに、シェル122及びインサート150の構造的配置のため、ユーザは、シェル122の特定の部分に力を印加することによってインサート150を解放し得る。このように、ユーザは、インサート150を解放及び廃棄するために、接着部152などのインサート150のいかなる部分にも物理的に接触する必要がない。
【0017】
図3Aは、
図1に示す例示的なシェル122の上面図を描写し、
図3Bは、
図1に示す例示的なシェル122の底面図であり、
図4は、
図3Aの線4−4に沿ったシェル122の断面図である。次に
図1〜4を参照すると、シェル122は、前面126を有する前部ハウジング124及び後面130を有する後部ハウジング128を有し得る。前部ハウジング124及び後部ハウジング128は、互いに連結されてシェル122を形成する別個の部品であってもよく、又は前部ハウジング124及び後部ハウジング128は、一体的にシェル122を形成する一体的部品であってもよい。前部ハウジング124及び後部ハウジング128は、ひとたびインサートがシェル122内に着座すると、インサート150の接着部152を実質的に囲撓することができる。前面126は、飛翔虫又は地這虫がインサート150の接着部152に接触するように、それらの虫を受容するための1つ又は2つ以上の開口部132を画定し得る。
図1〜4は開口部132の例示的な一配置を描写しているが、1つ又は2つ以上の開口部132のサイズ、配置、及び数は様々であり得ることが理解されるべきである。前部ハウジング124は、凸状であり、シェル122の底部において後部ハウジング128から離間配置されてもよく、そのため、それらは、シェル122の内面138によって画定されるキャビティ135へのアクセスを提供する底部開口部134(
図2及び3B)を集合的に画定する。シェル122又はインサート150の底部は、消費者が虫を誘引及び捕獲するのに使用する間のように、シェル122又はインサート150が配向されるとき、決定される。より詳細に後述するように、いくつかの構成において、最も広い点で測定された底部開口部134の幅は、インサート150の一部分の幅よりも僅かに広くてもよい。更に、底部開口部134の対向する側辺は、テーパ加工されても、溝掘りされても、又はインサート150がユーザによってシェル122内へと摺動される際にインサート150の適切な位置合わせを補助するように他の方法で構成されてもよい。シェル122の頂部121は、実質的又は全体的に閉じていてもよい(非限定的な例として
図1に示すように)。更に、頂部121は、インサート150がシェル122内に着座するとき、インサート150の頂部158(
図6)に隣接して配設されてもよい。
【0018】
より詳細に後述するように、インサート150が底部開口部134を通ってシェル122内へと摺動されると、ユーザがインサート150を廃棄することを希望するまで(すなわち、捕虫器100の長期使用後に)インサート150がシェル122内に保持されるように、シェル122は、インサート150に機械的に係合するように構成することができる。例えば、いくつかの構成において、シェル122は、インサート150の対応する素子に選択的に係合又は他の方法で係止する突起部又は他の特徴を含み得る。他の構成では、摩擦嵌め(締り嵌め又はプレス嵌めと称される場合がある)を利用してもよく、インサート150の外幅は、シェル122の内幅を僅かに超える。利用される機械的係合の種類にかかわらず、インサート150は、ユーザがシェル122の外面の1つ又は2つ以上の指定された領域に内向きの力を選択的に印加することによって、シェル122から選択的に解放され得る。
【0019】
図5は、例示的なインサート150の上面図を描写し、
図6は、インサート150の正面図である。次に
図1〜6を参照すると、インサート150は、接着部152が取り付けられるフレーム166を備える。本明細書で使用するとき、フレーム166は、一般に、中央開口部167を画定する構造部材(
図2)を意味することができる。フレーム166は、中央開口部167の全体的なサイズに対して厚さ及び幅を薄くすることができる。フレーム166は中心開口部167の全体を取り囲むように
図2に示されているが、他の構成では、フレーム166は、中央開口部176を部分的にのみ取り囲むことができる。接着部152は、シェル122の開口部132のうちの1つを通って捕虫器100に進入して接着剤に接触した虫を固定化するためのものである。いくつかの実施形態では、接着部152は、接着剤(又は接着剤を含む接着剤組成物)を含み、接着剤又は接着剤組成物は、基材上にコーティングされるか、又は別の方法で基材に塗布されるか、若しくは基材内に組み込まれる。接着剤は、感圧性接着剤であり得る。いくつかの実施形態では、接着剤は、例えば、アクリル系ポリマー、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、及び/若しくはビニルエーテル系接着剤、又はそれらの混合物である。基材は、フィルム、織物、又は不織物(紙類を含む)などの幅広い形態で提供され得る。いくつかの実施形態では、基材は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレプタレート(PET)、又はポリプロピレンを含むフィルムの形態である。基材は、1つ又は2つ以上の層を備えてもよい。一般に、接着部152の厚さは、約0.01mm〜約5mmの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、接着剤の厚さは、約0.05mm〜約0.2mmの範囲内であってよい。接着部152の表面積は、約25cm
2〜約150cm
2とすることができる。接着部152は、透明又は半透明の基材(例えば、フィルムなど)上にコーティングされた透明又は半透明の接着剤を含み得る。使用前に接着部152を被覆する剥離性ライナを、接着部152に塗布することができる。ユーザは、例えば、インサート150をシェル122に挿入する直前に、接着部152を露出させるように剥離性ライナをはがすことができる。
【0020】
インサート150は、接着部152を完全に取り囲むフレーム166を含むように示されているが、本開示は、これには限定されない。例えば、フレーム166は、接着部152の周りに部分的に延在してもよい。例示的な一構成では、フレーム166は、接着部152の第1の縦辺に沿って、接着部152の頂部を横切って、かつ接着部152の第2の縦辺の下方に向かって延在してもよい。このような構成において、接着部152の底縁部は、フレームなしである。他の構成では、インサート150は、フレームレスであってもよく、接着部152は、基材の少なくとも中央部に適用され、基材は、十分な構造的剛性を提供する。更に、接着部152は、図示するように、平面状にすることができるか、又は例えば湾曲などの、他の好適な構成を有することができる。
図4及び
図6に示すように、フレーム166の外周は、シェル122と同様に成形されてもよい。フレームは、第1の側縁部154及び第2の側縁部156を有し、これらは、シェル122の底部開口部134の両側のテーパ部内に受容されるようにサイズ決定される。インサートは、約75mm〜約125mmの高さ、及び約50mm〜約100mmの幅を有し得る。底部開口部134の対向する側辺のテーパ特徴は、ユーザがインサート150をシェル122内へと摺動させる際にインサート150の位置合わせを補助し得る。フレーム166はまた、高さを有する頂部158と、第1の側縁部154及び第2の側縁部156で終端する頂部縁部160と、を有する。いくつかの構成において、頂部縁部160の高さは、約30、40、50mm〜約75、100、125mmである。頂部縁部160は、
図6に示す円弧などの、任意の好適な形状を有することができる。
【0021】
いくつかの構成において、インサート150は、誘虫組成物を収容するためのリザーバ176を有する。誘虫組成物は、気体、液体、及び固体を含む幅広い形態で提供することができる。いくつかの実施形態では、誘虫組成物は、虫に対して誘引性である1つ又は2つ以上の薬剤を含む固体組成物の形態で提供され得る。固体組成物はまた、1つ又は2つ以上の液体及び1つ又は2つ以上のゲル化剤を含む、ゲルのような半固体組成物を含む。ゲル化剤は、組成物中の架橋ネットワークの形成を容易にし得る。リザーバ176はまた、元々接着部152によって固定化されたが、乾燥して脆くなった後、もはや接着部152によって十分に保持されない虫などの、落下した虫を受け止める働きをしてもよい。リザーバ176は、前壁180及び後壁182によって画定され、前壁180は、リザーバ176の開口部の少なくとも一部を画定する。前面180は、フレーム166と一体的に形成されてもよい。いくつかの構成において、リザーバ176は、リザーバ176が誘虫組成物で充填された後にリザーバ176を被覆するように剥離性ライナ186を取り付けることを補助するように、リザーバ開口部の一部分に沿って延在するレッジ184を備え得る。リザーバ用の剥離性ライナ186は、接着部152の剥離性ライナ186と一体的であってもよい。いずれの場合も、剥離性ライナ186は、ユーザがインサート150をシェル122内に挿入する前に、リザーバ176から取り外すことができる。レッジ184は、
図5に示すように、前壁180に沿って延在してもよい。追加的に又は代替的に、レッジ184は、後壁182から延在してもよい。レッジ184は、壁180の頂面によって形成されてもよく(すなわち、壁180が十分な厚さを有する場合)、又はレッジ184は、外向きのレッジ、内向きのレッジ、若しくはそれらの組み合わせであってもよい。レッジ184は、例えば約1mm〜約4、6、8mmの深さを有してもよい。リザーバ176は、約1mm及び約30mmの深さ、約10mm〜約100mmの幅、及び約1mm〜約50mmの高さを有してもよい。リザーバ176は、約1cm
3〜60cm
3の容積を有することができる。リザーバ176は、ひとたびインサート150がシェル122に係合してシェル122がベース102に係合すると誘虫組成物が開口部132を通って蒸発又は分散し得るように、位置決めすることができる。リザーバ176などの本開示に従ったリザーバは、その後壁182を含めて1つの部品として作製されてもよく、リザーバは、次いで、フレーム166に取り付けられる。代替的に、リザーバは、その後壁を含めて、射出成形法などによって、フレームと共に同じ材料で一体的に形成されてもよい。接着部152は、リザーバ開口部に隣接して終端してもよく、又はリザーバ開口部を越えて下方に、かつリザーバの後壁182を横切って延在してもよい。これにより、いくつかの構成において、製造中に加熱された誘引物で充填されていないリザーバなどについては、後壁182(
図5)は、接着部152によって形成される。リザーバ176内の誘虫組成物誘引物は、使用中に蒸発し得るため、リザーバ176は、両方の構成要素が同時に交換可能であり得るように、接着部152に連結されることが有利である。更に、接着部152に対するリザーバ176の配置のため、リザーバ176は、接着部152の表面積を塞がないようにベース内に受容することができる。この配置はまた、虫を捕獲するための接着部152の表面積を最大化する。
【0022】
他の構成では、インサート150は、リザーバ176を含まなくてもよい。更に他の構成では、インサート150は、リザーバ176を含まず、接着部152は、インサート150の前面及び後面の両方に位置する。このような構成において、ひとたび前面が十分な数の虫を固定化すると、ユーザは、インサート150をシェル122から取り外し、インサート150を回転させ、インサート150をシェル122内へと再挿入し得る。この位置において、インサート150の後面は、開口部132に近接して位置し、シェルに進入する虫を固定化するために使用することができる。
【0023】
フレーム166及びシェル122は、インサート150をシェル122に選択的に係合することができるように構成されてもよい。例示する構成において、フレーム166の第1の側縁部154及び第2の側縁部156の各々は、頂部縁部160の終端と、底縁部161などのフレーム166の底部との間に位置する圧痕162を有する。圧痕162の各々の頂縁部159は、例えば、底縁部161から頂部縁部160に向かって縦に測定されるとき、インサート150の底部から約10、15、20mm〜約40、50、60、70、80、90mm上方に配置されてもよい。
図4に示すように、シェル122は、内面138から延在する突起140を有してもよい。フレーム166の圧痕162は、圧痕162がシェル122の突起140と係合し、それを捕捉するようにサイズ決定及び位置決めされてもよい。このように、インサート150がシェル150内に完全に着座している(すなわち、インサート150がシェル122の頂部121を介して更なる挿入を止められている)ときに突起140の圧痕162内への係合が発生するように、突起140は、シェル122内に位置してもよい。
【0024】
第1の側縁部154及び第2の側縁部156の各々の圧痕162は、約0.5mm〜約10mmの長さ、及び約0.5mm〜約3.5mmの深さを有することができる。シェル122の内面138上の突起140は、約0.4mm〜約9.9mmの長さ、及び約0.2mm〜約4mmの幅を有することができる。このように、インサート150がユーザによって底部開口部134を通ってシェル122内に十分に挿入されると、シェル122の両側の突起140は、フレーム166のそれぞれの圧痕162と係合してインサート150をシェル122内に着座させることになる。いくつかの構成において、ユーザは係合が生じたことを感じ、それによってユーザに触覚フィードバックを提供する。インサート150とシェル122との選択的な機械的係合は、
図4及び
図6の圧痕162及び相応じる突起部140を使用して容易にされるが、種々の他の好適な構成を利用して、本開示の範囲から逸脱することなく、インサート150をシェル122内に着座させ得る。
【0025】
図7は、ベース102の等角図を描写する。
図1〜7を参照すると、ベース102は、発熱素子110を収納することができる上方に延在するハウジング108を有してもよい。カートリッジ118がベース102に係合するとき、上方に延在するハウジング108は、底部開口部134を通ってシェル122のキャビティ135内へと延在する。上方に延在するハウジング108は、カートリッジ118がベース102に係合するとき、上方に延在するハウジング108が後部ハウジング128とインサート150との間に位置するように、位置する。発熱素子110は、好適な電源(電池、壁ソケットなど)によって通電されると、上方に延在するハウジング108とインサート150の近接した接着部152とを加温及び加熱する。接着部152を加温することは、特定の種類の虫を捕虫器100に誘引することを補助し得る。例えば、加熱された接着部152は、生物学的表面(すなわち皮膚)の熱的シグネチャを模倣することができる。発熱素子110は、例えば、正温度係数(PTC)ヒータ、抵抗系ヒータ、又は電気エネルギーを熱エネルギーに変換する任意の他の種類の素子であってもよい。ベース102はまた、発光ダイオード(LED)116として例示される光源114を有してもよい。LED 116は、貫通孔技術などの任意の好適な取り付け技術を使用してもよい。いくつかの構成において、1つ又は2つ以上のLED 116は、表面実装技術(SMT)を利用し、その結果、LED 116は、表面実装デバイス(SMD)である。LED 116は、ソリッドステート照明の形態である。LEDのいくつかの例としては、半導体発光ダイオード、ポリマー発光ダイオード、有機発光ダイオードなどが挙げられる。使用され得る他の光源としては、白熱灯若しくはフィラメントベースの発光体、蛍光灯、若しくはハロゲンライト、又はキセノン灯が挙げられるが、それらに限定されない。発光体は、その出力の波長を調節するためのフィルタを有してもよく、又は有しなくてもよい。光源114は、カートリッジ118がベース102に係合するとき光源114が上方に延在するハウジング108とインサート150との間に位置するように、位置する。このように、光源114が通電されると、光源114は、接着部152を照明する。
【0026】
上方に延在するハウジング108は、カートリッジ118をベース102に係合させるときに、上方に延在するハウジング108の中央部とインサート150との間にキャビティを形成する働きをする、凹状の前面104を有することができる。上方に延在するハウジング108の前面104は滑らかな凹面として例示されているが、本開示は、これには限定されない。前面104は、凹形状を形成する表面の任意の好適な構成又は組み合わせを有することができ、前面104の中央部は、前面104の側部と比較すると陥凹しており、それによって内向きの膨らみを形成する。前面104の例示的な構成は、平面部分、面取り部分、湾曲部分、曲線部分などを含むことができる。
図2に描写されるように、光源114は、上方に延在するハウジング108とインサート150との間に形成される空間内でベース102上に位置決めされてもよい。利用される光源114の波長及び種類は、特定の種類の光に引き付けられる虫を誘引するように選択することができる。更に、発熱素子110及び光源114を動作させるための回路機構を含む回路基板106(
図8A)を、ベース102内に位置決めすることができる。回路基板106は、回路基板106をリザーバ176の後方に位置決めすることができるように、ベース102内に縦に装着されてもよい。回路基板106がリザーバ176の後方に位置決めされていると、誘虫組成物が回路機構に接触する可能性が最小化される。
図7に示すように、ベース102はまた、シェル122がベース102に連結されるとき、リザーバ176の少なくとも一部分を受容するようにサイズ決定されているキャビティ120を画定してもよい。
【0027】
カートリッジ118をベース102に連結して使用のために捕虫器100を準備するために、上方に延在するハウジング108が
図8Aに示すようにシェル122内に受容され、接着部152の後面と後部ハウジング128の内面との間に位置するように、カートリッジ118を上方に延在するハウジング108の上に下降させる。ベース102の一部分は、底部開口部134を通ってキャビティ135(
図3B)内に受容されてもよい。ベース102は、カートリッジ118をベース102に機械的に係合するためにシェル122の底部と係合してもよい。このような係合は、ユーザがカートリッジ118及びベース102を分離することを希望するまで、シェル122とベース102との間の連結を維持するために、例えば、クリップ、ラッチ、磁石、又は回り止めを利用することなどの、摩擦嵌め接続又は他の好適な種類の接続を利用してもよい。ひとたびカートリッジ118がベース102に貼着されると、捕虫器100は、虫を誘引及び固定化するように動作させることができる。しかしながら、いくつかの構成において、カートリッジ118は、ベース102に連結されることなく、虫を誘引及び固定化するために利用されてもよい。例えば、インサート150をシェル122内に挿入した後、カートリッジ118は、テーブル、床、又は他の好適な表面上に配置されてもよく、虫が接着部152によって捕捉されるように、リザーバ176内の誘虫組成物を利用して虫をシェル122内に引き込む。
【0028】
いくつかの構成において、ベース102は、カートリッジ118がベース102に係合しシェル122に力が印加されるとき、シェル122の前面及び/又はシェル122の後面の1つ又は2つ以上の撓みを限定する少なくとも1つの直立タブを備える。
図8Aは、カートリッジ118がベース102に係合しシェル122に力が印加されるとき、シェル122の前部ハウジング124の撓みを限定するように位置決めされた例示的な直立タブ174(点線で示す)を描写する。このように、直立タブ174は、カートリッジ118をベース102に取り付ける又はベース102から取り外すときに、不用意にインサート150をシェル122から解放するリスクを緩和することができる。直立タブ174はまた、シェル122が適切に着座したとき触覚フィードバックをユーザに輪郭付けするように、シェル122の内面138の対応するドーム又は他の特徴に相応じるように構成されたディンプル又は他のタイプの回り止めを含んでもよい。このような機械的特徴はまた、ユーザ122がシェル122をベース102に係合させる際に、シェル122をその着座位置へと引き入れるのを助ける。
【0029】
誘虫組成物が使い尽くされたとき、及び/又は接着部152が交換される必要があるときなどの後の時点において、カートリッジ118は、ユーザによってベース102から係脱されてもよい。カートリッジ118がベース102から持ち上げられるとき、インサート150は、圧痕162と突起部140との間の相互作用又は他の種類の機械的係合(例えば、摩擦嵌め)に起因して、シェル122内に着座した状態のままとなる。このように、ユーザは、カートリッジ118をベース102から取り外すためにフレーム166又は接着部152に直接物理的に接触することを必要としないことになる。カートリッジ118は、次いで、インサート150をシェル122から解放することに備えて、ごみ入れ148(
図8B)の上方に位置決めされ得る。インサート150を解放するために、ユーザは、シェル122を人差し指と親指とで圧搾することなどにより、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128に力を印加する。いくつかの構成において、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128は、ユーザが前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128のどこに力を印加するべきか同定するのを支援するために、ディンプル、ドーム、リング、グラフィック、及び/又は他の物理的特徴を有してもよい。シェル122は底部開口部134(
図3B)を有するため、インサート150は、シェル122又はインサート150を反転させることを必要とせずに、シェル122から取り出され得る。このように、リザーバ176内に残存する誘引物は、インサート150がシェル122から解放されるとき、インサート150がごみ入れ148内に落下するまでリザーバ内に残存する可能性が高い。
【0030】
図8Bに示すように、ユーザは、例えば、シェル122の下部136に力を印加してもよい。下部136は、約1.5mm、2、4、6、8、10mm〜約28、30 32、34、36、40、45mmの高さを有してもよい。下部136は、底部開口部134に隣接して位置決めされてもよく、これは、ユーザがシェル122を圧搾するときに十分な量の屈曲を容易にする。更に、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128の壁厚は、所望の量の柔軟性を提供するために十分であってもよい。いくつかの構成において、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128の肉厚は、約0.25mm〜約5mmである。シェル122がユーザによって圧搾されるとき、シェル122は、前部ハウジング124及び後部ハウジング128の中央部が内方に撓んで互いにより接近するように、屈曲することになる。力は、ユーザが自分の指で印加する。いくつかの構成において、シェル122に印加される力は、約1、2、3、4、5、6N〜約20、24、26、28、30、32、34、36、50Nであってよい。いくつかの構成において、10N〜35Nなどのより軽量な手の力を印加することが望ましいことがある。力が印加される位置における前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128の撓みは、約1mm〜約30mmであってもよい。前部ハウジング124及び後部ハウジング128の中央部が内方に撓むにつれて、前部ハウジング124及び後部ハウジング128の側部は、外方に撓むことになる。いくつかの構成において、力の印加は、シェル122の底部から約0.2mm〜約30mmの点において約0.2mm〜約4、6、8、10mmのシェルの外方への全撓みを引き起こす。側部が外方に撓むにつれて、シェル122の内面138の突起部140は、フレーム166の圧痕162から横方向に引き出されてインサート150をシェル122から係脱する。ひとたびインサート150がシェル122から係脱されると、インサート150は、重力によって底部開口部134を通って下方に落下し、ごみ入れ148内に入る。このように、ユーザは、インサート150をシェル122から解放するためにフレーム166に物理的に接触する必要がなく、それによって、接着部152上で固定化された虫190又は接着部152自体との偶発的な接触を最小化又は排除する。追加的に又は代替的に、ユーザは、上記のように前部ハウジング124及び後部ハウジング122を同時に圧搾しながら、インサート150の一部分を掴んでインサート150をシェル122から引き抜くことを希望し得る。ひとたびインサート150がシェル122から取り出されると、ユーザは、シェル122を解放することができ、その結果、前部ハウジング124及び後部ハウジング128の前方部並びに突起部140は、未使用のインサート150の挿入及び保持に適応するようにそれらの元の位置に復帰する。
【0031】
図9〜10は、別の実施形態による捕虫器200を例示する。捕虫器200は、捕虫器100と同様又は多くの点で同じとすることができる。例えば、捕虫器200は、シェル222を有するカートリッジ218と、ベース202と係合することができるインサート250とを含むことができる。図示するように、ベース202は、シェル222内に受容される上方に延在するハウジング208を有する。インサート250は、接着部252及びリザーバ276を有する。インサート250は、接着部252及び/又はリザーバ276を被覆及び保護する1つ又は2つ以上の剥離性ライナを有することができる。このような剥離性ライナは、インサート250をシェル222内に挿入する前に、ユーザによって取り外すことができる。シェル222は、
図4のシェル122と同様に構成することができ、シェル222の一部分に力が印加されると、インサート250が解放され、底部開口部234を通ってカートリッジ218から取り出すことができる。しかしながら、カートリッジ218は、下方に垂下するタブ264を更に備える。下方に垂下するタブ264は、図示するように、シェル222又はインサート250上に位置決めすることができる。カートリッジ218がベース202と係合すると下方に垂下するタブ264を受容するスイッチ(図示せず)が、位置決めされているベース202。ベース202内のスイッチは、誘虫物(すなわち、加熱素子、光源など)の1つ又は2つ以上を動作させるように機能することができ、その結果、カートリッジ218がベース202に係合しているときにのみ、このような誘虫物に通電することができる。このように、カートリッジ218がベース202から取り外されるとき、スイッチは、非活性化され、電力は、誘虫物から取り外される。
【0032】
下方に垂下するタブ264は、下方に垂下するタブ264の縦中心線がインサート250の縦中心線からオフセットされるように位置決めすることができる。下方に垂下するタブ262をオフセットすることは、カートリッジ218をベース202と適切に位置合わせすることを補助する働きをし得る。より具体的には、カートリッジ218は、下方に垂下するタブ264がスイッチ内に受容されるように、カートリッジ218が適切な方向を向いているときにのみベース202内に完全に着座し得る。更に、接着部252が上方に延在するハウジング208と対向してではなくシェル222の前面の開口部に隣接して位置決めされるように、下方に垂下するタブ264は、インサート250がシェル222内に適切に配置されることを保証するのを助けることができる。下方に垂下するタブ264はまた、インサート250の挿入又は取り外し中にユーザのための便利な把持点として機能することができる。下方に垂下するタブ264は、任意の好適な構成又は形状を有することができる。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ264は、その縦中間点において、インサート250の底縁部の幅75%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ264は、その縦中間点において、インサート250の底縁部の幅50%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ264は、その縦中間点において、インサート250の底縁部の幅25%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ264は、その縦中間点において、インサート250の底縁部の幅10%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ264は、インサート250の縦中心線に関して非対称でありながら、インサート250の縦中心線と重なっている。インサート150などの本明細書に記載されている他のインサートも下方に垂下するタブ264と同様の下方に垂下するタブを利用することができることも、理解されるべきである。
【0033】
図9〜10のシェル222はまた、シェル222の頂部に近接して位置決めされた押下可能なタブ244を有する。
図11は、シェル222の断面図を示し、
図12は、シェル222の頂部の拡大図を示す。押下可能なタブ244は、ユーザによって押圧されると押下可能なタブ244が回動することを可能にするヒンジ接続を形成するシェル222内の溝298を形成することを通じて、頂面242に形成される。フランジ294は、押下可能なタブ244に連結され、シェル222の内部に位置する。
図12に示すように、押下可能なタブ244がユーザによって押圧されると、フランジ294は、矢印292によって示される方向に回動する。インサート250は、インサート250がシェル222内に挿入されたときフランジ294に引っ掛かる、インサート250の頂部に近接して位置する肩部296を含む。このように、肩部296が
図12に例示する位置にあるとき、肩部296とフランジ294との機械的係合のため、インサート250は、シェル222内に保持される。
図12に示すように、フランジ294は、肩部296がフランジ294を通過するまで、肩部296がフランジ294を矢印292によって示される方向に一時的に回動させることを補助するように楔形状にすることができる。ひとたび肩部296がフランジ296を通過すると、フランジ296は、その初期位置に戻って、押下可能なタブ244がその後ユーザによって押圧されるまでインサート250を保持する。
【0034】
ユーザがインサート250をシェル222から取り出すことを希望するとき、ユーザは、フランジ294を肩部296から離れて回動させるように、押下可能なタブ244を押圧する。ひとたびフランジ294が肩部296を越えて回動すると、フランジ294は、肩部296を係脱し、重力又は他の外部から提供する力は、
図8Bと同様に、ユーザが接着部252又はインサート250の他の部分に直接触れることを要求することなく、インサート250をシェル222から引き抜き得る。ひとたび使用済みのインサート250が解放されると、未使用のインサート250をシェル222内に挿入することができる。未使用のインサート250の頂部は、挿入時にフランジ294に係合する肩部296を有することができる。
【0035】
これより、本明細書に記載の捕虫器と共に使用するためのインサートを形成するための技術に目を転じると、種々の製造技術及び/又は組み立て技術を使用することができる。このような技術は、他の要因のなかでも例えば、インサートがフレーム付きかそれともフレームレスか、リザーバを有するか、及び/又は剥離性ライナを含むか、に応じて様々であり得る。次に
図13〜18を参照すると、例示的なインサートは、接着部をフレーム又は他の種類の基材に取り付けるための例示的な技術を例示するように描写されている。
図13は、フレーム366と接着部352の分解側面図を描写する。この構成において、接着剤が、接着部352及び/又はフレーム366の外周並びにフレーム366の前部に貼着された接着部352に塗布される。
【0036】
図14は、フレーム466と接着部452の分解側面図を描写する。フレーム466は、リザーバ476を有してもよく、リザーバ476は、例えばリザーバ176(
図6)に類似していてもよい。この構成において、接着部452の外周の接着剤を利用して接着部452がフレーム466に貼着される。フレーム466は覆いのない内部部分を少なくとも部分的に形成又は画定するため、接着部452の中央部の接着剤は、フレーム466への取り付け後に露出したままである。これにより、接着部452の接着剤の第1の部分を使用して接着部452をフレームに取り付け(すなわち、接着部452のフレーム466と重なる部分)、接着部452の接着剤の第2部分を使用して虫を固定化する(すなわち、接着部452のフレーム466の中央開口部内に位置する部分)。
【0037】
図15A〜15Bは、フレーム566及び接着部552の分解側面図と、フレーム566に貼着された接着部552の図とをそれぞれ描写する。フレーム566は、その面から外方に延在する複数の突起部572を有する。突起部572は、突起部572が接着部552を捕捉するように、接着部552内の複数の対応する穴又は切欠部内に受容される(
図15Bに示すように)。いくつかの構成において、突起部572に加えて接着剤も、接着部552をフレーム566に貼着するために使用することができる。
【0038】
図16A〜16Bは、フレーム766及び接着部752の分解側面図と、フレーム766に貼着された接着部752の図とをそれぞれ描写する。
図14と同様に、リザーバ776は、フレーム766の前部に位置する。フレーム766を捕捉するように構成された複数の突起部772が、フレーム766の後側から延在する(
図16Bに示すように)。
図16A〜16Bは後側リザーバ776に近接するフレーム766に沿って延在する接着部752を描写するが、他の構成では、接着部752は、フレーム766の中央開口部に近接して位置するだけで、リザーバ776の後壁を越えて延在しなくてもよい。
【0039】
図17は、フレームが前方部868及び後方部870を備える構成を描写する。接着部852は、互いに接合されると接着部852の外周の少なくとも一部分が前方部868と後方部870との間に捕捉されるように、前方部868と後方部870との間に位置する。接着剤は、各層の間で使用することができる。
【0040】
図18は、フレームレス構成を有するインサート950の分解図を描写する。図示するように、接着部952は、実質的に中実なベース部材968に貼着されている。ベース部材968は、例えば、半硬質カードストック、又は他の好適な材料とすることができる。ベース部材968は、ユーザのための便利な把持点を提供するように機能することができると共に、上記のように捕虫器内のスイッチを作動させるために使用することができる、下方に垂下するタブ964を含むことができる。
図18は、下方に垂下するタブ964の縦中心線がベース部材968の縦中心線と概して位置合わせされていることを例示しているが、他の構成では、下方に垂下するタブ964の縦中心線は、ベース部材968の縦中心線からオフセットされている。更に、
図18は接着部952がベース部材968の第1の側に位置することを描写しているが、本開示はこれには限定されない。いくつかの構成において、例えば、第2の接着部が、ベース部材968の側部に貼着されている。このような構成(両面インサートと称する場合がある)は、インサート950がシェルから取り外され、ユーザによって裏返され、次いで将来の使用のためにシェル内に再挿入されることを可能にし得る。また、
図18には、使用前に接着部952を被覆及び保護するためにベース部材968に貼着することができる剥離性ライナ986が、示されている。本明細書に記載されている他のインサートと同様に、剥離性ライナ986は、剥離性ライナ986が接着部952を被覆している状態でインサート950が包装及び出荷されるように、製造中にインサート950(及び/又はインサートのリザーバ)に追加することができる。インサート950を捕虫器のシェル内に挿入する直前に、ユーザは、剥離性ライナ950を取り外して廃棄して接着部952を露出させ、インサート950を使用のために準備することができる。例示する構成において、剥離性ライナ986は、ユーザのための把持点を提供するためにベース部材968から切り離されたタブ965を含む。
【0041】
次に
図19A〜19B及び20A〜20Bを参照すると、光源を含む例示的なインサートが描写されている。このようなインサートは、光源を有さないベースと共に使用されてもよい。
図19A〜19Bは、リザーバを含まないインサート1050の等角図を描写する。インサート1050は、本明細書に記載されている他のインサートと同様に、フレーム1066によって取り囲まれた接着部1052を有する。例示しないが、インサート1050はまた、対応するシェルとの機械的係合を提供するための圧痕又は他の好適な特徴を含むことができる。インサート1050はまた、光源1014を有し、光源1014が一組のLED 1016を含むことが示される。LED 1016は、接着部1052の後面がLED 1016の作動時に照明されるように、接着部1052の後方に位置する。インサート1050はまた、インサート1050の下部から延在する下方に垂下するタブ1064を有する。下方に垂下するタブ1064の縦中心線は、インサート1050の縦中心線からオフセットされており、対応するベースのスイッチ内に受容されるように位置決めされている。下方に垂下するタブ1064はまた、捕虫器のベース内の対応する接点と電気的に接触するように位置決めされた電気接点1017を有する。ひとたび電気的に接触すると、光源1014及び/又はインサート1050に搭載された他の誘引物を照明するように、電力を、電気接点1017及び回路機構1019を通して提供することができる。
【0042】
図20A〜20Bは、インサート1150がリザーバ1176を含むことを除きインサート1050と同様の、インサート1150の等角図を描写する。インサート1050と同様に、インサート1150は、フレーム1166によって取り囲まれた接着部1152を有する。インサート1150はまた、光源1114を有し、光源1114は、一組のLED 1116として示されている。LED 1116は、ひとたびインサート1150がシェル内へと摺動されるとLED 1116が接着部1152の後方に位置するように、インサート1150のリザーバ1176とは反対側に位置する。インサート1150はまた、上記の
図19A〜19Bにおける配置と同様に、電気接点1117として、インサート1150の下部から延在する下方に垂下するタブ1164を有する。ひとたびベースと電気的に接触すると、光源1114及び/又はインサート1150に搭載された他の誘引物を照明するように、電力を、電気契約1117及び回路機構1119を通して提供することができる。
【0043】
次に
図21〜23を参照すると、シェル1222及びインサート1250の簡略化された描写が、例示されている。
図21〜23は、一般に、外面の1つ又は2つ以上に力が印加されたときのシェルの様々な部分の撓みを描写する。
図22は、
図21の線22〜22に沿った断面図であり、
図23は、内向きの力F1及びF2が印加されている間のシェル1222を描写する。シェル1222内に挿入されると、インサート1250は、インサート1250がシェル1222内に保持されるように、シェル1222の内面1238の一部分と機械的に係合する(すなわち、連動式特徴、摩擦嵌め、又は他の方法を介して)。
図22に示すように、休止位置では、シェル1222は、内部幅(W1)及び内部深さ(D1)を有する。
図23に示すように、圧搾位置では(すなわち、ユーザによる力の印加中)、シェル1222は、内部幅(W2)及び内部深さ(D2)を有する。例示するように、内部幅W2は、内部幅W1より大きく、深さD2は、内部深さD1より小さい。ユーザは、インサート1250を取り出すために、シェル1222の前面1226の前方ゾーン1237に力を印加することができる。前方ゾーン1237は、シェル1222の下部内に位置し、グラフィック及び/又はテキストによって外面1230と識別され得る。前方ゾーン1237は、シェル1222の底部1235の上方の高さ(H)に位置する。いくつかの構成において、ユーザは、親指及び人差し指を使用して前方ゾーン1237及び後方ゾーン1239を圧搾することなどによって、シェル1222の後方ゾーン1239(
図23)に同時に力を印加し得る。
【0044】
シェル1222に力が印加されないとき、シェル1222の内部幅(W1)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において約50mm〜約150mmであり得る(
図19で(H)として示されている)。シェルに力が印加されないとき、シェルの内部深さ(D1)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において約20mm〜約100mmであり得る(
図22)。
【0045】
力が印加されるとき、シェルの内部幅(W2)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において約51mm〜約165mmであり得る(
図19で(H)として示されている)。シェルに力が印加されないとき、シェルの内部深さ(D2)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において約10mm〜約99mmであり得る(
図23)。
【0046】
いくつかの構成において、インサート1250及びシェル1222は、シェル1222に力が印加されないとき、約0.2mm〜約4mmの締り嵌めを有する。このように、ユーザは、インサート1250の挿入中に十分な間隙を提供するために、前方ゾーン1237及び後方ゾーン1239に力を印加し得る。内部幅をW1からW2に増大させることは、インサート1250を内面1238から係脱する働きをし、それによって、ユーザがインサート1250を廃棄することができるように、重力がインサート1250をシェル1222から引き抜くことを可能にする。インサートを解放するためにシェルの1つ又は2つ以上の表面に印加される力の量は様々であり得るが、(
図23において力F1及びF2として示されている)、いくつかの構成において、力は、約1N〜約36Nである。インサート1250を解放するために必要とされる力の量は、機械的係合の種類次第であり得る。例えば、摩擦嵌め連結を利用する捕虫器は、インサートを解放するために、突起部/凹み連結を利用する捕虫器より多い又は少ない力を要求し得る。
【0047】
未使用のインサート1250をシェル1222内に挿入するとき、インサート1250を適切に着座させるために一定量の力が必要であり得る。この挿入力は、10%〜50/70%インサート長さについては約0N、インサート1250をシェル1222内に最終的に着座させるためには1.25N〜44Nとすることができる。代替的に、挿入力は、挿入中の任意の点で1.25N〜44Nとすることができる。摩擦嵌め連結のために、ユーザは、内部幅をW1からW2に拡大し、こうして挿入を容易にするために、ゾーン1237及び1239においてシェル1222を圧搾してもよい。
【0048】
上記のカートリッジはインサートを係脱するために前面及び/又は後面に内向きの力を印加することを描写しているが(すなわち、
図21の前方ゾーン1237に近接して)、他の例示的なカートリッジ構成では、前面/後面ではなくシェルの側面に内向きの力を印加することが、インサートを解放する。本明細書で使用するとき、シェルの側面は、シェルの外面の、前部ハウジングの前面が後部ハウジングの後面と交わる部分を指す。このような内向きの力は、カートリッジがベースから取り外された後、カートリッジの側面がユーザの親指と1つ又は2つ以上の指との間に把持されるとき、ユーザの手によって印加することができる。側面が圧搾力によって内方に撓むにつれて、前部ハウジング及び/又は後部ハウジングの他の部分は、外方に撓み得る。このような外方への撓みは、シェル内に位置するインサートが解放及び除去されることを可能にし得る。
図24は、シェルの側面に内向きの力を印加したときにインサートを解放するように構成されたシェルと共に使用され得る、例示的なインサート1350の等角図を描写する。インサート1350は、インサート1350がフレーム1366によって取り囲まれた接着部1352を有するように、本明細書に記載の他のインサートと同様であってもよい。しかしながら、他の構成では、インサート1350は、フレームレスであってもよい。インサート1350はまた、インサート1350の下部から延在する下方に垂下するタブ1364を有することができる。例示する構成において、インサート1350の前面から外方に突出するレッジ1340が、接着部1352の下に位置する。レッジ1340は、フレーム1366と一体的に形成することができるか、又は他の方法でフレーム1366に取り付けることができる。より詳細に後述するように、レッジ1340は、シェルの内面に係合するように構成された係合面1341をその遠位端に有することができる。
図24はレッジ1340及び係合面1341の1つの例示的な構造的配置を描写しているが、これらの特徴の他の配置は、本開示の範囲から逸脱することなく使用することができる。
【0049】
次に
図25〜27を参照すると、シェル1422及びインサート1450の簡略化された描写が、例示されている。
図25〜27は、一般に、力が側面の1つ又は2つ以上に印加されるときのシェル1422の様々な部分の撓みを描写する。
図26は、
図25の線26〜26に沿った断面図であり、
図27は、内向きの力F1及びF2が印加されている間のシェル1422を描写する。インサート1450は係合面1441を有する前面側から突出するレッジ1440を有するため、インサート1450は、インサート1350と同様である(
図27)。シェル1422内に完全に挿入されると、インサート1450は、インサート1450がシェル1422内に保持されるように、シェルの内面1438と機械的に係合する。インサート1450は、シェル1422との三点接続を利用することができる。図示するように、インサート1450の側部は、シェル1422の内面1438から内方に延在するサイドレール1443と係合し得る。サイドレール1443は、シェル1422の内面からインサート1450と略平行に延在し得る。
図26に示すように、インサート1450は、インサート1450の両側でシェル1422の内面1438とインサート1450の側縁部との間に隙間を形成するように、サイドレール1443に必ずしも完全に重なっていない。インサート1450は、レッジ1440の係合面1441とシェル1422の内面1438との相互作用に起因して、サイドレール1443に対して付勢することができる(
図26)。
【0050】
図26に示すように、休止位置では、シェル1422は、内部幅(W1)及び内部深さ(D1)を有する。インサート1450は、幅(W2)を有し、幅(W2)は、対向するサイドレール1443間の隙間よりも僅かに広い。
図27に示すように、圧搾位置では(すなわち、ユーザがシェル1422の側部に力F1及びF2を印加する間)、シェル1422は、内部幅(W3)及び内部深さ(D2)を有する。例示するように、内部幅(W3)は、2つの側部が一緒に圧搾されるため、内部幅(W1)よりも小さい。しかしながら、インサート1450をシェル1422から取り外すことを妨げ得る内方への力をシェル1422の側部がインサート1450に対して及ぼすことを防止するために、内部幅(W3)は、依然として挿入幅(W2)よりも少なくとも僅かに広いことがある。力F1及びF1の印加中、内部深さ(D2)は、内部深さ(D1)よりも大きい。内部深さがD1からD2に増大するにつれて、レッジ1440の係合面1441は、内面1438から分離し(
図27に示すように)、それによってインサート1450をサイドレール1443に対して保持していた付勢力が除去される。次いで、インサート1450は、重力又はユーザのいずれかによってシェル1422から引き出すことができる。
【0051】
ユーザは、インサート1450を取り出すために、又はいくつかの場合にはインサート1450をシェル1422内に挿入することを支援するために、力F1及びF2をそれぞれシェル1422の第1の側方ゾーン1437及び/又は第2の側方ゾーン1439に印加することができる。第1の側方ゾーン1437及び第2の側方ゾーン1439は、前面1426と後面1430とが接合する位置に近接している。いくつかの構成において、第1の側方ゾーン1437及び第2の側方ゾーン1439は、シェル1422の下部内に位置し、グラフィック及び/又はテキストによって外面1430と識別され得る。例示する構成において、第1の側方ゾーン1437及び第2の側方ゾーン1439は、シェル1422の底部1435の上方の高さ(H)に位置する。いくつかの構成において、ユーザは、第1の側方ゾーン1437及び第2の側方ゾーン1439を圧搾することなどによって、シェル1422の第1の側方ゾーン1437及び第2の側方ゾーン1439に同時に力を印加し得る。
【0052】
次に
図28〜30を参照すると、別の例示的なシェル1522及びインサート1550の簡略化された描写が、例示されている。
図29は、
図28の線29〜29に沿った断面図であり、
図30は、内向きの力F1及びF2が側面に印加されるときのシェル1522を描写する。インサート1550は係合面1541を有する前面側から突出するレッジ1540を有するため、インサート1550は、インサート1450と同様である(
図27)。この構成において、シェル1522はまた、シェル1522の内面1538から延在するサイドレール1543を有する。しかしながら、シェル1522のサイドレール1543は、インサート1550に対して略垂直に延在している。レッジ1540の係合面1541はシェル1522の内面1538と相互作用するため、インサート1550は、サイドレール1543に対して付勢することができる(
図29)。インサート1550は、対向するサイドレール1443間の隙間より僅かに広い幅(W2)を有する。
図30に示す印加力F1及びF2が内部深さをD1からD2に増加させ、内部幅をW1からW3に減少させ、それによって係合面1541を内面1538から係脱し、サイドレール1543に対する付勢力を除去するため、インサート1550は、
図27に示すのと同様にシェル1522から取り出すことができる。
【0053】
次に
図31を参照すると、リザーバ1676を含む例示的なインサート1650が、例示されている。インサート1650は、例えばシェル1422、1522内で使用可能にすることができ、フレーム1666と下方に垂下するタブ1664とによって取り囲まれた接着部1652を含む。レッジ1640は、リザーバ1676の前壁1680から延在している。レッジ1640の遠位端の係合面1641は、上記の係合面1441及び1551と同様に、シェルの内面に係合するように位置する。理解されるべきであるように、光源を有するインサートの他の構成はまた、これらのインサートがシェル1422及び1522と同様のシェルと共に使用されることを可能にするために、係合面を有するレッジを含むことができる。次に
図32〜
図36を参照すると、別の例示的な捕虫器1700が描写されている。例示する捕虫器1700は、電源を必要とする誘引物を利用しない。このようにして、捕虫器1700は、床、カウンタ、又は棚などの表面上に配置することができ、地這虫を捕捉することができる。捕虫器1700は、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部1734を画定する筐体1705を集合的に形成する前部ハウジング1724及び後部ハウジング1728を有する。
図26に例示する捕虫器1700の分解図に示すように、前部ハウジング1724は、ヒンジ1743によって後部ハウジング1728に接続されている。筐体1705は、閉位置(
図32)と開位置(
図33)との間を選択的に移動可能である。開位置において、前部ハウジング1724の少なくとも一部分は、後部ハウジング1728から分離され、インサート1750の取り外しを容易にする。上記の構成と同様に、インサート1750は、虫を固定化する接着部1752を含むことができる。インサート1750は、エンクロージャ1705が閉位置にあるときに、捕虫器1700の少なくとも一部分内に解放可能に保持することができる(
図32)。いくつかの構成において、インサート1750は、後部ハウジング1728の突出部1740と係合する穴1762を含む。他の種類の一時的な連結は、本開示の範囲から逸脱することなく使用することができる。
【0054】
図32に示すように、前部ハウジング1724は、開口部1734の反対側に位置する押下可能なタブ1744を含むことができる。押下可能なタブ1744は、後部ハウジング1728のレール1747に係合するように構成されたリップ1749を含む。閉位置にあるとき(
図32)、レール1747は、リップ1749と係合して前部ハウジング1724と後部ハウジング1728との相対的な位置決めを維持し、それによってインサート1750を保持する。ユーザが押下可能なタブ1744を圧搾すると、
図33に示すように、リップ1749は、レール1747から係脱し、それによって後部ハウジング1728は、ヒンジ1743を中心に回動し、前部ハウジング1724から矢印1792によって示される方向に離れて揺振する。後部ハウジング1728がヒンジ1743から垂下した状態で、重力によって使用済みのインサート1750を突出部1740から引き抜いて廃棄することができる。ユーザは、後部ハウジング1728上に未使用のインサートを配置し、リップ1749をレール1747と再係合させて筐体1705を閉位置に戻し、使用するために装置を準備することができる。
【0055】
いくつかの構成において、捕虫器1700と共に使用可能なインサートは、様々な種類の誘引物を含むことができる。
図35〜36は、捕虫器1700と共に各々使用可能なゲル状の誘虫物を収容するためのリザーバを含むインサートを例示している。まず
図35を参照すると、フレーム1866と接着部1852とを有するインサート1850が例示されている。リザーバ1876は、フレーム1866の一部分によって画定される。リザーバ1876は、使用中に虫が捕虫器1700の開口部1734内に引き込まれ得るように、誘虫組成物を収容することができる。
図36は、フレーム1966及び接着部1952も有するインサート1950を描写する。リザーバ1976は、フレーム1966の一部分により画定される。この構成において、フレーム1966は、リザーバ1976に近接する複数の穴を画定する。このような穴は、例えば、誘虫組成物の蒸発速度を低下させるか、又は他の方法で誘虫組成物をリザーバ1976内に維持することを補助することができる。リザーバ1876及び1976は各々、使用中に捕虫器1700の開口部1734内に虫が引き込まれ得るように、誘虫組成物を収容することができる。インサート1850及び1950の両方はまた、ユーザがそれぞれのインサートのフレーム又は接着部に直接物理的に接触することを必要とすることなく、捕虫器1700から排出することができる。
【0056】
本開示に記載の様々な捕虫器は、動作のために電気を利用する。上記で提供したように、例示的な捕虫器は、発熱素子、光源、及び/又は他の形態の通電可能な誘引物などの様々な搭載された誘引物に通電することができるように、壁コンセント内に挿入することができる。このような捕虫器はまた、虫を捕虫器に誘引する働きをする様々な液体、ゲル、又は他の組成物を含み得る。インサートを交換するためなど、ユーザは装置と定期的に相互作用することになるので、安全で操作が容易な防虫装置を提供することが最重要である。例えば、様々な搭載される電気的構成部品を考慮すると、このような電気的構成部品は、使用済みのインサートを未使用のインサートに交換することができるようにユーザがカートリッジを取り外すときなど、ユーザが装置と相互作用しているとき通電解除されることが望ましい。このような電気的構成部品はまた、インサートと共に装填されるカートリッジがベースに適切に装着されたときにのみ通電されることが好ましい。例えば、インサートが適切な方向に配向された状態でカートリッジが適切に取り付けられたときにのみ光源に電力を提供することは、ユーザに有益な操作フィードバックを提供する。その上、カートリッジの取り外し時に、搭載された電気的構成部品の通電解除を自動的に発生させることはまた、使いやすさ及び安全な動作を提供するために望ましい。上記の安全性の利益を提供する際、ユーザが、インサートを伴うカートリッジを、適切な配向でベース内へ挿入していることを確実にするために、交換可能なインサート及びベース上に構造的特徴を提供することも、有益である。電気的構成要素内に異物が挿入されて接触するリスクを最小化する比較的コンパクトな設計を有するベースであって、一部が高電圧を含むことがあるベースを提供することも有益である。誘引物組成物のカートリッジからの不用意な漏出によって起きるベースの電気的構成部品に対するハザードを最小化することも、望ましい。このように、安全でありながら全体として小型で審美的に心地のよい形状因子を有しつつ、上記の動作を行うための様々な回路機構を収納することができるベースを有することが望ましい。いくつかの構成において、ベースは、様々な回路機構を収納することに加えて、オーバーコールコンパクト設計及び安全性を維持しつつ、誘引物リザーバの少なくとも一部を収納することが望ましい。
【0057】
本明細書に記載の様々な捕虫器によれば、回路基板(すなわち、
図8Aの回路基板106)が、ベース内に位置決めされる。一般に、回路基板は、電源(例えば、壁コンセント)から電力を受け取り、搭載された構成要素に電力を分配する。回路基板は、ベース内に縦に装着することができ、その結果、捕虫器が従来の壁コンセントに差し込まれるとき、内部の回路基板は、壁に略平行である。このような配置において、リザーバを有するインサートを有するカートリッジがベースに取り付けられると、回路基板は、(前方から捕虫器を見るとき)カートリッジのリザーバの後方に位置決めすることができ、その結果、誘虫組成物が回路機構に接触する可能性は、最小化される。回路基板を縦に位置決めすることはまた、コンパクトなベースを提供する働きをする。
【0058】
回路基板、又は回路基板の集合は、電圧制御回路機構、コンデンサ、集積回路、抵抗器などの、これらに限定されない様々な構成部品を含むことができる。回路基板はまた、加熱素子及び光源などの、搭載された誘引物への電気の供給を制御することができるスイッチを含むことができる。例えば、スイッチが第1の(開)位置にあるとき、搭載された電気的誘引物の一部又は全部は、通電解除される。スイッチが第2の(閉)位置にあるとき、搭載された電気的誘引物の全ては、通電される。回路基板の縦配置に起因して、スイッチも、縦に配向され得る。回路基板上の大型の構成要素のための配置選択肢は、ベースの内部キャビティのサイズ制約によって少なくとも部分的に規定され得、コンパクトなベースを提供したいという願望とバランスがとられ得る。このようにして、大型の構成要素は、回路基板上の中央に位置付けることができ、他の低背型構成要素(スイッチなど)は、回路基板の中央から横方向に離間される。これにより、大型の構成要素を装着ポスト、ベースの曲率などと干渉しないように位置決めすることができ、ベースのオーバーコール形状因子は、概してコンパクトなままにすることができる。
【0059】
ベースは、ベースの内部に装着されたスイッチへのアクセスを提供する開口部を含むことができる。スイッチへのアクセスを規制するために、開口部は、スイッチの上方に縦に位置決めされたスロットとすることができる。スロットは、タブがスイッチに係合することができるように、細長い実質的に平面状のタブがスロットを通過してベースのキャビティ内に入ることを可能にするようにサイズ決定することができる。しかしながら、狭くサイズ決定されたスロットは、他の異物がスロットを通過する能力を有益に制限する。上記で提供したように、スイッチは、回路基板の中心から横方向に離間することができる。したがって、スロットは、ベースの中心線からも横方向にオフセットすることができる。実質的に平面状のタブは、ユーザがカートリッジをベースに取り付けたときタブがスロット及びスイッチと位置合わせされるように、カートリッジの中心線から横方向にオフセットすることができる。
【0060】
いくつかの場合において、スロットを通過するタブは、例えばスロット及びスイッチの狭い配置に適応するそれタブの相対的に薄いプロファイル及び長さのため、一定量の屈曲を有してもよい。このように、ベースのハウジングは、タブがスロットを通過するときガイドレールがタブをスイッチに向かって付勢するように、スイッチに近接して位置決めされた1つ又は2つ以上の縦ガイドレールを含むことができる。タブは、完全に挿入されると、スイッチとガイドレールとの間に位置決めすることができる。ガイドレールは、タブの相対的に薄いプロファイル及び柔軟性にもかかわらず、タブがスイッチに十分に係合することを確実にするように位置決め及び構成することができる。ガイドレールは、ガイドレールがスイッチに近接するように、ベースの中心線から横方向にオフセットして位置決めすることができる。ガイドレールは、実質的に回路基板から離れて突出し得るコンデンサ、電圧レギュレータ、トランスなどの回路基板に装着される大型の構成部品からオフセットすることができるので、このような横方向変位はまた、コンパクトなベースを提供することを補助することができる。
【0061】
より詳細に後述するように、ユーザがインサートをシェル内に挿入してカートリッジを形成し、次いでカートリッジをベースに装着するとき、タブがスロットを通過してスイッチを閉じるように、タブは、交換可能なインサートから延在することができる。インサートは、虫を捕獲するための接着面を更に含むことができる。スイッチ及びスロットと適切に位置合わせするために、タブは、カートリッジの長手方向中心線から横方向にオフセットされる。上記のベースの有益な特徴に適応することに加えて、タブを横方向にオフセットすることは、装着中のカートリッジのベースに対する適切な配向を確実にする。このようにして、タブをスロット内に挿入することによって、インサートを含むカートリッジが適切な方向に向く(すなわち、接着面が外方に向く)ことを、ユーザに対して確実にする。スロット及びタブの配置はまた、ユーザがカートリッジをベースに対して横方向に配向することを補助する。
【0062】
次に
図37を参照すると、横方向にオフセットされたタブ2064を有する例示的なインサート2050が描写されている。例示目的のために、インサート2050は接着部2052、リザーバ2076、及びフレーム2042を有するので、インサート2050は、
図31に示すインサート1650と同様である。しかしながら、本開示に記載のオフセットされたタブを有する他のインサートは、異なる構成を利用することができることが理解されるべきである。例えば、インサートは、リザーバ2076を有さなくてもよく、かつ/又はフレーム2042を有さなくてもよい。インサート2050は、頂部2070及び底部2072と、交換可能なインサートを側部に分割する頂部2070から底部2072まで延在する長手方向中心線2092とを有する。対称的なインサートについては、長手方向中心線は、インサートを2つの対称的な半体に分割する。非対称的なインサートについては、長手方向中心線は、その幾何学的中心を縦に通過する(すなわち、ベースに装着され、従来の壁コンセント差し込まれたときのカートリッジの構成に対して)。
【0063】
図37に示すように、タブ2064は、実質的に平面状の領域を有し、接着部2052から離れて(すなわち下方に)延在する細長いタブとすることができる。図示するように、いくつかの構成において、タブ2064の実質的に平面状の領域は、接着部2052と略平行とすることができる。タブ2064は、一方側に第1の側縁部2042を、他方側に第2側縁部2044を有することができる。タブ2064の構成によっては、
図37Aに描写されるように、第1の側縁部2042及び第2の側縁部2044は、タブ1064の最近位点2070において合流することができ、又はさもなければ近位面によって接続することができる(例えば、
図41の近位縁2170を参照されたい)。タブ2044は、タブ2044がインサート2050の長手方向中心線2092から横方向にオフセットされるように、インサート2050に対して位置決めされる。図示するように、タブ2064のこの横方向へのオフセットのため、長手方向中心線2092は、タブ2064のいかなる部分とも重なっていない。この点で、タブ2064の第1の側縁部2042及び第2の側縁部2044は各々、インサート2050の長手方向中心線2092から横方向にオフセットされている(すなわち離間する)。タブ2064の幅のため、第2の側縁部2044は、第1の側縁部2042よりも長手方向中心線2092から横方向に更にオフセットされている。更に、第1の側縁部2042及び第2の側縁部2044は同じ横方向にオフセットされているので、タブ2064の第1の側縁部2042及び第2の側縁部2044の両方は、インサート2050の同じ横方向側部に位置する。
【0064】
図38は、ベース2022と係合することができるようにシェル2002内に位置決めされたインサート2092を例示している。図示するように、ベース2002は、シェル222内に受容される上方に延在するハウジング208を有する。シェル2022は、
図4のシェル122と同様に構成することができ、シェル2022の一部分に力が印加されると、インサート2050が解放され、その底部開口部を通ってシェル2022から取り出すことができる。シェルは、虫が接着部1052にアクセスすることを可能にするための複数の開口部2032を画定することができる。カートリッジ2018がベース2002に係合するとタブ2064が接触するスイッチ2060(
図39)が、位置付けられているベース2002。タブ2064は、スイッチ2060にアクセスするために、スロット2044を通過してベース2022内に入ることができる。このように、より詳細に後述するように、スロット2044は、ベース2002内に位置するスイッチ2060(
図39)の上方に位置決めされる。スロット2044は、一般に、狭いスリット状開口部であり、その深さよりも実質的に大きい幅を有する。スロット2044は、カートリッジ2018のベース2002への取り付け中にタブ2064がスロット2044を通過することを可能にするようにサイズ決定される。タブ2064との適切な位置合わせを提供するために、スロット2044は、ベース2002の中心線(図示せず)から横方向にオフセットされている。
【0065】
ベース2002内のスイッチ2060(
図39)は、カートリッジ2018がベース2002に係合されてスイッチ2060が閉じているときにのみ誘虫物に通電することができるように、誘虫物(すなわち、加熱素子、光源など)の1つ又は2以上を動作させるように機能することができる。このようにして、カートリッジ2018がベース2002から取り外されるとき、スイッチは、開かれ、電力は、搭載された誘虫物の少なくともいくつかから取り外される。
【0066】
上記で提供したように、下方に垂下するタブ2064は、タブ2064の縦中心線がインサート2050の縦中心線からオフセットされるように位置決めされている。下方に垂下するタブ2064をオフセットすることは、カートリッジ2018をベース2002と適切に位置合わせすることを補助する働きをする。より具体的には、カートリッジ2018は、タブ2064がスロット2044内に受容されるように、カートリッジ2018が適切な方向を向いているときにのみベース2002内に完全に着座し得る。更に、接着部2052(
図37)が上方に延在するハウジング2008と対向してではなくシェル2022の前面の開口部2031に隣接して位置決めされるように、タブ2064は、インサート2050がシェル2022内に適切に配置されることを保証するのを助けることができる。タブ2064は、インサート2050の挿入又は取り外し中にユーザのための便利な把持点として機能することもできる。タブ2064は、任意の好適な構成又は形状を有することができる。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ2064は、その縦中間点において、インサート2050の底縁部の幅75%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ2064は、その縦中間点において、インサート2050の底縁部の幅50%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ2064は、その縦中間点において、インサート2050の底縁部の幅25%未満である幅を有する。いくつかの構成において、下方に垂下するタブ2064は、その縦中間点において、インサート2050の底縁部の幅10%未満である幅を有する。
【0067】
図39は、カートリッジ2018が設置された、ベース2002によって画定されるチャンバ2004の部分的切欠図を描写する。回路基板2074が、ベース2002内に縦に配向されるように示されている。回路基板2074からから離れて、かつチャンバ2004へと延在する様々な電気的構成要素が、回路基板2074に連結されている。より大型の構成要素は、サイズ制約に起因して、かつチャンバ2004内の他の障害物との干渉を排除解消するために、回路基板2074上の中央に位置付けることができる。例えば、より大型の構成要素を、装着ポスト2024間に横方向に配置することができる。インサート2050のタブ2064は、スロット2044を通ってチャンバ2004内に延在するように示されている(
図38)。回路基板2074に連結されたスイッチ2060に接触し、それによってスイッチ2060を閉じるタブ2064が、示されている。スイッチは、細長いタブがスイッチのレバーに摺動可能に係合してスイッチを閉じるように、縦に配向される。スイッチ2060を閉じることは、加熱素子及び光源などの、ベース2002の様々な構成要素に通電する。ベース2002はまた、スイッチ2060と対向しかつ外方に離間して配置された1つ又は2つ以上のガイドレール2026を含むことができる。ガイドレール2026は、タブ2064がスロット2044を通過するとき、ガイドレール2026がタブ2064をスイッチ2060に対して付勢するように構成することができ、タブ2064は、その薄く細長い構成のため、さもなければ外方に屈曲するおそれがある。いくつかの構成において、ガイドポスト2026は、ベース2002と一体型である。
【0068】
図40A〜40Bは、タブ2064がスイッチ2060(概略的に点線で示す)に接触してスイッチ2060を開位置(
図40A)から閉位置(
図40B)に移動させるように、ベース2002に連結されているカートリッジ2018の側面図を示す。カートリッジ2018をベース2002に連結して使用のために捕虫器2000を準備するために、上方に延在するハウジング2008が
図40Aに示すようにシェル2022内に受容され、接着部2052(
図37)の後面と後部ハウジング2028の内面との間に位置するように、カートリッジ2018を上方に延在するハウジング2008の上に下降させる。ベース2002は、カートリッジ2018をベース2002に機械的に係合するためにシェル2022の底部と係合してもよい。インサート2050から下方に延在するタブ2064は、ベース2002のスロット2044(
図38)を通過してスイッチ2060を閉じることができる。ガイドレール2026(
図39)は、タブ2064をスイッチ2060に対して付勢するのを補助することができる。ひとたびスイッチ2060が閉じると、発熱素子、光源などの様々な搭載された電気的構成要素に通電することができる。次いで、虫を誘引して固定化するために捕虫器2000を動作させることができる。誘虫組成物が使い尽くされたとき、及び/又は接着部2052が交換される必要があるときなどの後の時点において、カートリッジ2018は、ユーザによってベース2002から係脱されてもよい。係脱すると、タブ2064は、タブ2064がその常時開状態に戻るように、もはやスイッチ2060を閉じなくなる。次いで、インサート2050は、例えば
図8Bに関して上記で提供するように、シェル2022から取り外し、未使用のインサートと交換することができる。
【0069】
本開示の範囲を逸脱することなく、種々のタブ構成を利用することができることが理解されるべきである。例えば、タブのサイズ、位置、及び構造は、様々であり得る。例示の目的のため、種々の異なる例示的なタブ構成が、
図41〜44に描写されている。まず
図41を参照すると、インサート2150の最下部が示されており、インサート2150は、長手方向中心線2192を有する。長手方向中心線2192は、インサート2150を側部に分割する。インサート2150はまた、フレーム2166を有する。インサート2150の最下部はまた、細長い実質的に平面状のタブ2164を含む。この構成において、フレーム2166は、フレーム2166がタブ2164の外周を画定するように、タブ2164の輪郭に概して追従する。タブ2164は、第1の側縁部2142及び第2の側縁部2144を有する。タブ2164の構成のため、近位縁2170は、タブ2164の外周が第1の側縁部2142、近位縁2170、及び第2の側縁部2144によって集合的に画定されるように、第1の側縁部2142と第2の側縁部2144とを接続する。
【0070】
この構成において、横幅(Wt)として示されるタブ2164の最大横幅は、第1の側縁部2142と第2の側縁部2144との間の、それらの分離が最も広い点における距離として定義される。タブ2164の横幅は、幅(Wi)として示されるインサート2150の最下部体の横幅の25%未満とすることができる。横幅(Wt)は、約1mm〜14mm、好ましくは約5mm〜約13mmとすることができ、長手方向長さは、約8mm〜約50mm、好ましくは約10mmから約18mmとすることができる。(L)と示されるタブ2164の長手方向長さは、約8mm〜約50mm、好ましくは約10mm〜約18mmである。タブ2164は、約0.05mm〜約3mm、好ましくは約1mm〜約2mmの最大厚さを有することができる。タブ2164は、タブ2164の幾何学的中心2172を通って縦に延在し、かつ長手方向中心線2192に平行である、長手方向中心線2194を画定する。タブ2164は対称的であるため、長手方向中心線2194は、タブ2164を2つの対称的な半体に分割する。タブ2164の長手方向中心線2194は、インサート2150の長手方向中心線2192から距離(D)だけオフセットされている。いくつかの構成において、距離(D)は、約11mm〜約15mmの範囲である。図示するように、この距離(D)のため、長手方向中心線2192は、タブ2164のいかなる部分とも重なっていない。タブ2164の第1の側縁部2142及び第2の側縁部2144は各々、インサート2150の長手方向中心線2192から横方向にオフセットされている(すなわち、離間している)。タブ2164の幅(Wt)のため、第2の側縁部2144は、第1の側縁部2142よりも長手方向中心線2192から横方向に更にオフセットされている。更に、第1の側縁部2142及び第2の側縁部2144は同じ横方向にオフセットされているので、タブ2164の第1の側縁部2142及び第2の側縁部2144の両方は、インサート2150の同じ横方向側部に位置する。
【0071】
次に
図42を参照すると、インサート2250の最下部が示されており、インサート2250は、長手方向中心線2292を有する。長手方向中心線2292は、インサート2250を側部に分割する。インサート2250は、フレーム2266を有する。インサート2250の最下部は、細長い実質的に平面状のタブ2264を含む。この構成において、フレーム2266は、一般に、インサート2250の最下部を横切って延在し、タブ2264は、フレーム2266から下方に延在する。タブ2264は、第1の側縁部2242及び第2の側縁部2244を有し、その両方は、湾曲し合流する。この構成において、タブ2264の横幅は、タブ2264がフレーム2266と交わる頂端(すなわち、遠位端)よりも近位端(すなわち、底部)において狭い。タブ2264はまた、タブ2264の幾何学的中心2272を通って縦に延在し、長手方向中心線2292に平行である長手方向中心線2294を画定する。タブ2264の長手方向中心線2294は、インサート2250の長手方向中心線2292から距離(D)だけオフセットされている。いくつかの構成において、距離(D)は、約11mm〜約15mmの範囲である。
【0072】
次に
図43を参照すると、インサート2350の最下部が示されており、インサート2350は、長手方向中心線2392を有する。長手方向中心線2392は、インサート2350を側部に分割する。インサート2350は、横方向に延在するリブ2348を有する。インサート2350は、細長い実質的に平面状のタブ2364を含む。この構成において、フレーム2366は、タブ2364がフレーム2366と一体型であるように、タブ2364の全体を形成する。タブ2364は、第1の側縁部2342及び第2の側縁部2344を有する。タブ2364は、タブ2364の幾何学的中心2372を通って縦に延在し、長手方向中心線2392に平行である長手方向中心線2394を画定する。タブ2364の長手方向中心線2394は、インサート2350の長手方向中心線2392から距離(D)だけオフセットされている。いくつかの構成において、距離(D)は、約11mm〜約15mmの範囲である。
【0073】
次に
図44を参照すると、インサート2450の最下部が示されており、インサート2450は、長手方向中心線2492を有する。長手方向中心線2492は、カートリッジ2418を側部に分割する。インサート2450の最下部は、細長い実質的に平面状のタブ2464を含む。この構成において、タブ2464は、不規則な形状であるように示されている。タブ2464は、第1の側縁部2442及び第2の側縁部2464を有し、その各々は、タブ2464の輪郭に応じて、直線セグメント及び曲線セグメントからなり得る。タブ2464は、タブ2464の幾何学的中心2472を通って縦に延在し、長手方向中心線2492に平行である長手方向中心線2494を画定する。タブ2464の長手方向中心線2494は、カートリッジ2418の長手方向中心線2492から距離(D)だけオフセットされている。いくつかの構成において、距離(D)は、約11mm〜約15mmの範囲である。
【0074】
タブ2464はまた、タブ2464の最下の平面部である底部2498を有する。底部2498は、最近位点(すなわち、底部点)から遠位にタブ2464の頂部に向かって上方に延在している。底部の頂縁部は、高さ(X)によって定義される。高さ(X)は、少なくとも10mmとすることができる。底部2498は、第1の側縁部2466及び第2の側縁部2468の少なくとも一部分を含む。第1の側縁部2466の底部2498内にある部分は、インサート2450の長手方向中心線2492からオフセットされている。第1の側縁部2466の底部2498内にあり、かつカートリッジ2418の長手方向中心線2492に最も近接している部分は、横方向距離(Y)だけ横方向にオフセットされている。様々な実施形態によれば、横方向距離(Y)は、少なくとも7mmとすることができる。更に、タブ2464の底部2498の最大全幅は、約1mm〜約24mmとすることができる。
【0075】
本明細書に開示されている寸法及び/又は値は、列挙した正確な数値寸法及び/又は値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。むしろ、別段の指定のない限り、このような寸法及び/若しくは値のそれぞれは、列挙した寸法及び/若しくは値、並びに/又はその寸法及び/若しくは値の近辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図している。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0076】
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは関連出願を含む、本明細書で引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されている任意の発明に関する先行技術であることを認めるものではなく、あるいは上記の引用が、単独で又は任意の他の参考文献(単数又は複数)と組み合わせて、任意のそのような発明を教示、示唆、又は開示することを認めるものではない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に割り当てられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0077】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。