(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の側部から測定されたときの前記第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、前記第1の側部から測定されたときの前記第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って1.5:1と4:1との間である、請求項1に記載の吸収性物品。
前記第2の側部から測定されたときの前記第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、前記第1の側部から測定されたときの前記第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って1.25:1と3.5:1との間である、請求項6に記載の吸収性物品。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に開示される暗着色不織布ウェブの構造、機能、製造、及び使用の原理の総合的な理解を提供するために、ここで、本開示の様々な非限定的形態を説明する。これらの非限定的な形態の1つ以上の実施例を添付の図面に示す。当業者であれば、本明細書に説明され、添付図面に例示される暗着色不織布ウェブが非限定的な例であることを理解するであろう。1つの非限定的な形態に関して示される、又は説明される特徴は、他の非限定的な形態の特徴と組み合わせることができる。このような改変及び変形は、本開示の範囲内に含まれるものとする。
【0014】
本開示の暗着色不織布ウェブは、吸収性物品に利用され、バリア特性及び審美的に心地良い効果を提供し得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、吸収性物品の多くの異なるエリアで利用され得る。例えば、本開示の暗着色不織布ウェブは、物品への排泄物の浸透を遅くする、及び/又は排泄物が吸収性物品から漏れることを阻止し得る、好適なバリア構成要素、例えば、バリアカフ、バックシートなどとして機能し得る。別の例として、本開示の不織布ウェブは、排泄物侵襲からの染みを効果的に隠すことができる、排泄物透過性構成要素、例えば、有孔トップシートとして利用され得る。
【0015】
本発明者は、構成フィラメント材料内での着色剤分散が、所望の暗色を達成する際に重要な変数であり得ることを見出した。例えば、着色剤が顔料(すなわち、懸濁液中の不溶性粒子)を含む場合、比較的小径のフィラメント(例えば、8マイクロメートル未満)内の着色剤分散が損なわれ得る。しかしながら、小径フィラメントは、排泄物がウェブを浸透することを阻止するコンパクトなウェブを形成し得るため、有用であり得る。本発明者はまた、小径フィラメント中の着色剤分散と関連付けられた問題が、不織布ウェブの所望の色、又はそのような不織布ウェブを含む吸収性物品が、約60未満のCIE L
*値を有する場合のみ、問題になり得ることも見出した。CIE L
*値は、試料の明るさ又は暗さを表し、0は、完全に黒色であり、100は、完全に白色である。60を超えるL
*値を有する不織布ウェブに関して、着色剤の分散の欠如は、肉眼では顕著ではない場合がある。加えて、本発明者は、バリア特性を有する不織布ウェブの所望の暗色が、不織布ウェブの少なくとも1つの側部から測定されたときに、約25未満のCIE L
*値を有するときに、特定の課題を見出した。約25未満のCIE L
*値を有する不織布ウェブは、例えば、暗色の下着に適合することを意図され得る吸収性物品の構成で望ましい場合がある。
【0016】
本明細書に使用される際、「色」という用語は、任意の原色、例えば、白色、黒色、赤色、青色、紫色、オレンジ色、黄色、緑色及び藍色、並びにそれらの淡色又は混合色のいずれかを含む。色は、人間の目によって知覚される全ての色が数値コードに変換される、国際的に認識された3D色度図に従って測定され得る。このシステムは、3次元(x、y、z)及び具体的にはL
*、a
*、b
*に基づく。このシステムに従って色が画定されるとき、L
*は、明るさを表し(0=黒色、100=白色)、a
*及びb
*は、それぞれ独立して2つの色軸を表し、a
*は、赤色/緑色軸(+a=赤色、−a=緑色)を表し、b
*は、黄色/青色軸(+b=黄色、−b=青色)を表す。
【0017】
本明細書に使用される際、「暗い色調」、「暗着色」、及び「暗色」という用語は、物品の少なくとも1つの側部から本明細書に説明されるように試験された色が、約25未満のL
*値、並びに方程式(L
*値)=−1.6667(a
*及びb
*の最大絶対値)+30から導出され得る最大絶対値a
*及び最大絶対値b
*をもたらすときの、吸収性物品、又は吸収性物品の一部分を指す。例えば、L
*値が25であるとき、a
*及びb
*の最大絶対値は、方程式25=−1.6667(a
*及びb
*の最大絶対値)+30から導出され得る。したがって、L
*値が25であるとき、a
*及びb
*の最大値は、3である。したがって、吸収性物品の暗着色部分が25のL
*値を有するとき、3又は−3のa
*の最大値、及び3又は−3のb
*の最大値を有し得る。別の例として、暗着色吸収性物品のL
*値が10であるとき、a
*及びb
*の最大絶対値は、12又は−12である。
【0018】
本明細書に使用される際、「繊維」及び「フィラメント」という用語は、紡糸プロセス、メルトブローンプロセス、メルトフィブリル化若しくはフィルムフィブリル化プロセス、又は電界紡糸生産プロセス、あるいはフィラメントを作製するための任意の他の好適なプロセスを通じて生産される、任意の種類の人工連続ストランドを指す。フィラメントの文脈内の「連続」という用語は、ステープル長繊維が特定の標的とする長さに切断されているステープル長繊維とは区別可能である。対照的に、「連続フィラメント」は、所定の長さに切断されない。その代わりに、それらは、ランダムな長さで破断され得るが、通常、ステープル長繊維よりも長い。
【0019】
本明細書に使用される際、「親水性」及び「疎水性」という用語は、材料表面上の水の接触角に対して当該技術分野において十分に確立された意味を有する。したがって、約90度を超える水接触角を有する材料は、疎水性とみなされ、約90度未満の液体接触角を有する材料は、親水性とみなされる。疎水性である組成物は、材料の表面上での水の接触角を増大させ得、一方、親水性である組成物は、材料の表面上での水の接触角を縮小させ得る。上記にかかわらず、材料と組成物間、2つの材料間、及び/又は、2つの組成物間の相対疎水性又は親水性への言及は、その材料又は組成物が疎水性又は親水性であることを意味しない。例えば、組成物は、材料よりも疎水性であってよい。この場合、組成物及び材料がいずれも疎水性でなくてもよい。しかしながら、組成物が呈する接触角は、材料のそれよりも大きい。別の例として、組成物は、材料よりも親水性であってよい。この場合、組成物及び材料がいずれも親水性でなくてもよい。しかしながら、組成物が呈する接触角は、材料が呈するものよりも小さい。
【0020】
本明細書に使用される際、「メルトブローンフィラメント」という用語は、溶融熱可塑性材料を押し出すことによって形成され、約5ミクロン未満の直径を有する、フィラメント又は繊維を指す。例えば、メルトブローンフィラメントは、0.3ミクロン〜5ミクロンの直径を有し得る。
【0021】
本明細書に使用される際、「不織布ウェブ」という用語は、入り組んでいるが、織布又は編布の場合のような繰り返しパターンではない、ランダムに配向された個々の繊維又はフィラメントの構造を有するウェブを指す。不織布の坪量は、通常、1平方メートル当たりのグラム数(gsm)で表される。本開示の物品での使用に好適な不織布ウェブの坪量は、不織布ウェブの最終用途に応じて、約8gsm〜約75gsmの範囲であり得る。例えば、本明細書に開示される不織布ウェブがトップシートとして利用される場合、材料ウェブの坪量は、約8gsm〜約50gsm、約14gsm〜約45gsm、又は20gsm〜約40gsmであり得る。
【0022】
本明細書に開示される全ての範囲は、具体的には、指定された範囲内の全ての0.1刻み、及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲を列挙する。
【0023】
不織布ウェブ
不織布ウェブは、例えば、衛生分野、ダスト除去及び洗浄器具の分野、並びに医療分野などの多くの分野で有用である。衛生分野では、不織布ウェブは、例えば、成人用失禁パッド、パンティライナ、生理用ナプキン、吸収パッド、ベッドパッド、及び様々な他の製品などのパッド様式の物品の構成要素として、吸収性物品分野で使用され得る。加えて、吸収性物品分野では、不織布ウェブは、成人用失禁パンツ、トレーニングパンツ、及びテープ付きおむつなどのテープ付き及びパンツ様式の物品の構成要素として使用され得る。不織布ウェブは、例えば、トップシート、バックシート、バリアカフ、外側カバー、及びコアラップ材料として吸収性物品に使用され得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、トップシート、外側カバー、及び/又はバリアカフ不織布材料として特定の用途を有し得る。
【0024】
フィラメント組成物及び形成
本開示の暗着色不織布ウェブは、スパンメルトプロセスによって作製されたフィラメントを含み得る。簡潔に述べると、「スパンメルト」という用語は、溶融ポリマー、例えば、熱可塑性樹脂を紡糸口金又はダイとして知られるプレートのオリフィスから押し出すことによって生産される薄い連続フィラメントから不織布ウェブを形成するプロセスを指す。連続フィラメントは、冷却されるにつれて延伸される。スパンメルト技術は、本明細書に説明される捲縮繊維を具体的に含む、メルトブローンプロセス及びスパンボンドプロセスの両方を含み得る。スパンボンドプロセスは、溶融ポリマーを供給する工程を含み得、溶融ポリマーは、その後、圧力下で紡糸口金又はダイとして既知のプレートの多数のオリフィスを通って押し出される。結果的に得られた連続フィラメントは、急冷され、いくつかの方法のうちのいずれかによって延伸される。スパンボンドプロセスでは、連続フィラメントは、緩い不織布ウェブとして、例えば、金網コンベヤベルトなどの表面を移動する際に収集される。緩い不織布ウェブは、点結合され得、不織布ウェブの小さい点が局所化された加熱及び/又は局所化された圧力を受けて、ウェブ構造を一緒に保持するために不織布ウェブの繊維を固結し得る。スパンボンドフィラメントは、概して、連続的であり、8ミクロンよりも大きいフィラメント直径を有し得る。例えば、スパンボンドフィラメントは、約8ミクロン〜約50ミクロンのフィラメント直径を有し得る。スパンボンドフィラメントは、本明細書では「スパンボンド」又は「S」フィラメントとして指定される。
【0025】
本開示の暗着色不織布ウェブは、メルトブローンプロセスによって作製されたフィラメントを含み得る。メルトブローンプロセスは、溶融ポリマーが圧力下で紡糸口金又はダイのオリフィスを通って押し出されるという点で、フィラメントを形成するためのスパンボンドプロセスに関連する。メルトブローンプロセスでは、フィラメントがダイから出るときに、高速ガスがフィラメントに衝突し、フィラメントを細くする。この工程のエネルギーは、形成されたフィラメントが、スパンボンドプロセスの直径と比較して直径が大幅に低減されるようなものであり、フィラメントは、不定長のマイクロフィラメントが生産されるように破砕され得る。同軸型メルトブローン(coaxial meltblown)は当該技術分野において既知であり、メルトブローンの一態様であると考えられる。メルトブローンフィラメントはまた、緩いウェブ不織布ウェブとして収集され、点結合され得る。メルトブローンフィラメントは、約5ミクロン未満の直径を有し得る。例えば、メルトブローンフィラメントは、約0.3ミクロン〜約5ミクロンの直径を有し得る。メルトブローンフィラメントは、本明細書では「メルトボンド」又は「M」フィラメントとして指定される。
【0026】
本開示の暗着色不織布ウェブのフィラメントは、単一成分、あるいは、例えば、2成分フィラメント又は3成分フィラメントなどの多成分フィラメントを含み得る。本明細書に使用される際、多成分フィラメントは、2つ以上の化学種又は材料(すなわち、多成分繊維)を含むフィラメントを意味する。フィラメントは、石油由来樹脂、再生樹脂、又は、Nature Works製のポリ乳酸及びBraskem製のポリエチレンなどのバイオ由来樹脂を含み得る。フィラメントは、例えば、円形、三角形、三葉形、又は他の形状の断面を有し得る。多くの場合、異なるポリマー成分は、異なる溶融温度、粘度、ガラス転移温度、結晶性、及び/又は結晶化速度を有する。2成分フィラメントなどの多成分フィラメントは、シース/コア、並置、海島、及び/又は偏心構成を含み得るか、又は他の構成を有し得る。
【0027】
2成分フィラメントは、例えば、第1の溶融温度を有する第1のポリマー成分と、第2の溶融温度を有する第2のポリマー成分とを含み得る。第1のポリマー成分の第1の溶融温度は、約5℃〜約180℃、約10℃〜約180℃、又は約30℃〜約150℃であり得、第2のポリマー成分の第2の溶融温度とは異なり、それによって、冷却中にフィラメントの捲縮を引き起こし、具体的には、指定範囲内及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の全ての0.1℃の増分を列挙する。第1及び第2の溶融温度は、例えば、少なくとも5℃、少なくとも10℃、少なくとも20℃、少なくとも25℃、少なくとも40℃、少なくとも50℃、少なくとも75℃、少なくとも100℃、少なくとも125℃、少なくとも150℃だけ異なってもよいが、全て180℃未満で異なり得る。一例として、第1のポリマー成分は、ポリプロピレンを含み得、第2のポリマー成分は、ポリエチレンを含み得る。別の例として、第1のポリマー成分は、ポリエチレンを含み得、第2のポリマー成分は、ポリエチレンテレフタレートを含み得る。更に別の例として、第1のポリマー成分は、ポリエチレンを含み得、第2のポリマー成分は、ポリ乳酸を含み得る。3成分フィラメントが使用される場合、少なくとも1つのポリマー成分は、他の2つのポリマー成分のうちの少なくとも1つの融解温度とは異なる溶融温度(上記範囲内)を有し得る。
【0028】
本開示の暗着色不織布ウェブのフィラメントは、捲縮フィラメントを含む。捲縮フィラメントは、多成分フィラメントの異なるポリマー成分が異なる溶融温度、粘度、ガラス転移温度、結晶性、及び/又は結晶化速度を有し、フィラメント内で偏心シース/コア又は並置構成で配設されるときに結果的に生じ得る。多成分フィラメントが形成後に冷却すると、第1のポリマー成分は、第2のポリマー成分よりも速い速度で凝固及び/又は収縮し得、一方、第2のポリマー成分は、長手方向フィラメント軸に沿った圧縮に抵抗するために十分な剛性を有し得る。フィラメントは、フィラメント上の歪みが解放されると変形及び捲れ上がり得、それによって、フィラメント内の「捲縮」として知られていることを引き起こす。フィラメントの捲縮は、消費者に望ましい場合がある、不織布ウェブの柔軟性及び嵩高性を支援する。捲縮フィラメントは、本明細書に説明されるように、スパンボンドプロセスによって作製され得る。捲縮フィラメントは、略連続的であり得、約8ミクロン〜約50ミクロンの平均直径を有し得る。捲縮フィラメントは、本明細書では「捲縮」又は「L」フィラメントとして指定される。
【0029】
不織布ウェブ形成
1つ以上の紡糸口金が、暗着色不織布ウェブを形成するために使用され得る。2つ以上の紡糸口金が使用されるとき、紡糸口金は、フィラメントを、同時に、又は1つの紡糸口金がコンベヤベルトに沿って次々に配置されるインライン形式で載置し得る。暗着色不織布ウェブを形成するためのインラインプロセスでは、後続の不織布構成要素(複数可)は、以前に形成された不織布構成要素の表面上に収集され、層を形成し得る。各層は、1つのプロセス(例えば、スパンボンド、メルトブローン)によって作製されたフィラメントを含み得るか、又は各層は、異なるプロセスによって作製され得る。例えば、光学顕微鏡を使用して、不織布ウェブの1つの側部から視認されるとき、層は、区別可能ではない場合がある。しかしながら、様々なサイズのフィラメントは、本明細書に開示されるフィラメントサイズ試験を使用して区別可能であり得、例えば、メルトブローン技術によって形成されたフィラメントとスパンボンド技術によって形成されたフィラメントとの区別を可能にし得る。
【0030】
本開示の暗着色不織布ウェブは、捲縮繊維を含む。メルトブローン不織布ウェブ及びスパンボンド不織布ウェブは、いくらかの液体バリア特性を有する強力なウェブであり得る、例えば、スパンボンドメルトブローン捲縮(「SML」)ウェブ又はスパンボンド捲縮メルトブローンスパンボンド(「SLMS」)ウェブを形成するために、捲縮繊維ウェブに付加され得る。メルトブローンフィラメントのバリア特性は、フィラメントがそれらの小径に起因して緊密に一緒に詰め込まれる能力に起因し得、したがって、液体透過に対する効果的なバリアを形成する。本開示の不織布ウェブで使用されるとき、メルトブローンフィラメントは、不織布ウェブを通る流体侵襲、例えば、排泄物の流れを低減又は阻止し得る。これは、不織布ウェブが、例えば、バリアカフとして、吸収性物品のバリア要素として利用されるときに望ましい場合がある。暗着色不織布ウェブの液体バリア特性は、本明細書に開示される静水頭の試験による水頭値によって評価され得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、約15mbar〜約50mbar、約15mbar〜約45mbar、約17mbar〜約40mbar、約19mbar〜約35mbar、約19mbar〜約30mbar、又は約21mbar〜約30mbarの水頭値を有し得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を含む。
【0031】
考察されるように、捲縮フィラメントは、不織布ウェブの柔軟性及び/又は嵩高性を向上させ得る。捲縮フィラメントは、暗着色不織布ウェブの外層として付加されて、そのような不織布ウェブを含む不織布ウェブ又は吸収性物品の外層に柔軟性効果を届け得る。例えば、不織布ウェブ構成は、SLMMMLS、SLMMLS、SLSMMMSLS、LSMMSLなどの形態であってもよい。捲縮フィラメントは、例えば、LLMLL、LLMMLL、LMMMLなどの暗着色不織布ウェブ中の全てのスパンボンドフィラメントに取って代わってもよい。
【0032】
図1は、走査型電子顕微鏡によって撮影された暗着色不織布ウェブの画像を示す。暗着色不織布ウェブ10は、約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメント12を含み得る。暗着色不織布ウェブ10はまた、約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメント14を含み得る。
【0033】
本開示の暗着色不織布ウェブは、不均衡又は非対称の様式で敷設されたフィラメントを含み得、このことは、不織布ウェブが、第2の側部と比較して、不織布ウェブの第1の側部上に、より高密度のスパンボンドフィラメント及び/又は捲縮フィラメントを有し得ることを意味する。例えば、複数の層を含む暗着色不織布ウェブは、SLMS、SLSMS、SSSMLS、SLMML、SLMMML、SLMMMSなどの形態の捲縮スパンボンド及びメルトブローンウェブを含み得る。考察されるように、例えば、光学顕微鏡を使用して視認すると、不織布ウェブを含む別個の層は、区別可能ではない場合がある。しかしながら、本明細書に開示されるフィラメント比率試験に従うことによって、不均衡不織布ウェブが識別され得る。簡潔に述べると、暗着色不織布ウェブの第1の側部及び第2の側部が走査型電子顕微鏡法を使用して視認される。約8μm〜約50μmの直径を有するフィラメントの密度(スパンボンド及び/又は捲縮フィラメント)は、不織布ウェブの各側部のフィラメントを計数することによって測定される。不均衡不織布ウェブは、不織布ウェブの第2の側部と比較して、不織布ウェブの第1の側部に、より高密度のスパンボンドフィラメントを有し得る。スパンボンドフィラメントが、不織布ウェブの側部を視認することによって測定及び計数されることができる場合、スパンボンドフィラメントは、不織布ウェブのその側部の一部分を形成すると言われ得る。
【0034】
図2及び
図3は、構成SLMMLの暗着色不織布ウェブの、それぞれ、第1の側部22及び第2の側部33の走査型電子顕微鏡画像である。この文脈において、第1の側部は、暗着色不織布ウェブのSL側を指し、第2の側部は、暗着色不織布ウェブのL側を指す。
図2を参照すると、暗着色不織布ウェブは、第1の側部22、第1の複数のフィラメント24、及び第2の複数のフィラメント26を含み得る。不織布ウェブは、約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメント24と、約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメント26とを含み得る。
図2のように不織布ウェブ20の第1の側部22から視認されたとき、第1の複数のフィラメント24を含むフィラメント数が計数され得る。第1の複数のフィラメント24は、本明細書に開示されるフィラメントサイズ試験に従って計数され得る。
【0035】
図3を参照すると、暗着色不織布ウェブ20の第2の側部33から視認されたとき、第1の複数のフィラメント24を含むフィラメント数が計数され得る。第1の複数のフィラメント24は、本明細書に開示されるフィラメントサイズ試験に従って計数され得る。暗着色不織布ウェブ20の第2の側部33から測定されたときの第1の複数のフィラメント24のフィラメント数に対する、暗着色不織布ウェブ20の第1の側部22から測定されたときの第1の複数のフィラメント24のフィラメント数の第1のフィラメント比率は、約1.5〜1と約4〜1との間、約1.5〜1と約3.75〜1との間、約1.75〜1と約3.5〜1との間、又は約2〜1と約3.25〜1との間であり得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を含む。第1のフィラメント比率は、本明細書に開示されるフィラメント比率試験に従って確立され得る。
【0036】
本開示の暗着色不織布ウェブは、約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントを含み得る。本開示の暗着色ウェブは、約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントを含み得る。暗着色不織布ウェブは、第1の側部及び反対側の第2の側部を含み得る。第1の複数のフィラメントは、暗着色不織布ウェブの第1の側部及び第2の側部の両方の一部分を含み得る。
【0037】
顔料
本開示の暗着色不織布ウェブは、消費者によって着用される使い捨て吸収性物品に使用され得る着色剤を含み得る。そのような暗着色不織布ウェブは、消費者に心地良く、高級感のある見た目である吸収性物品の部分を製造するために使用され得る。着色剤を利用する暗着色不織布ウェブは、不織布ウェブの少なくとも1つの側部から測定されたときに、本明細書に説明されるCIE L
*a
*b
*試験に従って、約0〜約25、約0〜約23、約0〜約21、約0〜約19、又は約0〜約15のL
*値を有し得、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を含む。
【0038】
不織布ウェブの着色剤としての顔料の使用は、着色剤が一般的に着用者に対して脱落することを防止するなどの特定の利点を提供し得、顔料は、フィラメント形成前にポリマーマスターバッチに付加され得る。スパンメルトプロセス、例えば、スパンボンド、メルトブローンなどを介して形成される不織布ウェブに関して、ポリマー材料は、ダイ内の複数の孔を通って押し出される。それゆえに、顔料は、ポリマー材料と共にダイ内の孔を通過しなければならない。したがって、着色剤は、フィラメントのポリマーマトリックス内に係止され得る。本発明者は、着色剤が、顔料、すなわち、懸濁液中の不溶性粒子を含む場合、比較的小径のフィラメント、例えば、約5μm未満の直径のメルトブローンフィラメント内での着色剤分散が困難であり得ることを見出した。しかしながら、メルトブローンフィラメントは、不織布ウェブに液体バリア特性を提供するために有用である。したがって、本発明者は、液体バリア特性を有する暗着色不織布ウェブを作製することが困難であることを見出した。
【0039】
しかしながら、本発明者は、小径フィラメント中の着色剤分散と関連付けられた課題は、結果的に得られる吸収性物品又はその不織布部分の所望の色が、約60未満のL
*値を有する場合のみ、問題になり得ることも見出した。60を超えるL
*値に関して、着色剤の分散の欠如は、肉眼では顕著ではない場合がある。理論に束縛されるものではないが、約8μm未満の直径を有するフィラメント中の顔料の不十分な分散は、フィラメントに比較的高いL
*値を維持させ得ると考えられる。これは、全体的に明るい外観の外観を有する不織布ウェブを結果的にもたらし得るか、又はウェブのいくらかのエリアが明るい外観を有し、他のエリアがより暗い外観を有する、染みのような外観を有する不織布ウェブを結果的にもたらし得る。結果として得られる吸収性物品又はその不織布部分の所望の色が、約60を超えるL
*値を有するとき、フィラメント内の顔料の不十分な分散は、あまり影響を及ぼさない場合がある。着色剤の不十分な分散性と関連付けられた課題は、約30未満の所望のL
*値を有する暗着色不織布ウェブで更に顕著であり得る。そのような暗着色不織布ウェブは、例えば、暗着色下着に適合するか又はそれを模倣する吸収性物品の製造に望ましい場合がある。
【0040】
顔料は、約0.25重量%〜約8重量%、約0.5重量%〜約6重量%、約0.75重量%〜約5重量%、約1重量%〜約4.5重量%、約1.25重量%〜約4重量%、又は約1.5重量%〜約3.5重量%でメルトブローン及び/又はスパンボンドフィラメントのポリマーマスターバッチ配合物に付加され得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0041】
考察されるように、顔料分散は、小径フィラメント、すなわち、約5μm未満の直径を有するメルトブローンフィラメント内で阻害され得る。しかしながら、メルトブローンフィラメントは、不織布ウェブに所望の液体バリア特性を提供し得る。本発明者は、バリア特性を有する暗着色不織布ウェブを含む、高級感のある見た目の吸収性物品を提供するために、より大径のフィラメント(例えば、スパンボンド又は捲縮フィラメント)が、顔料を含み得、着色剤を含まないか又はフィラメント全体に十分に分散しない着色剤を含むかのいずれかの小径フィラメントを十分に被覆するような密度で存在し得ることを見出した。加えて、本発明者は、ウェブの1つの側部がより高い密度のより大径の(すなわち、スパンボンド)フィラメントを含む、不均衡暗着色不織布ウェブが、より低コストで所望の高級感のある見た目の吸収性物品を提供し得ることを見出した。不織布ウェブの1つの側部のみ、好ましくは消費者対向側部のみが、より高密度のより大径のフィラメントを有し得るため、不織布ウェブのコストは、液体バリア特性を有する高級感のある見た目の暗着色製品の利益を依然として提供しながら、減少し得る。不織布ウェブが不均衡ではない場合、暗着色不織布ウェブの両側部は、約0〜約25のCIE L
*値を有し得る。不織布ウェブが不均衡である場合、暗着色不織布ウェブの少なくとも1つの側部は、約0〜約25のCIE L
*値を有し、一方、他方の側部は、約0〜約50のCIE L
*値を有し得る。
【0042】
図4は、スパンボンドフィラメントの例示的な断面図である。
図5は、メルトブローンフィラメントの例示的な断面図である。着色剤粒子40は、第2の複数のフィラメント、例えば、メルトブローンフィラメントのフィラメント46よりも、第1の複数のフィラメント(例えば、スパンボンドフィラメント)のフィラメント42で、より広く存在していると考えられる。スパンボンドフィラメント42が、メルトブローンフィラメント46と比較してより大径44を有するため、着色剤の粒子40は、第1の複数のフィラメントのスパンボンドフィラメント42のポリマーマトリックス内に分布するためにより広い空間を有すると更に考えられる。分布するための空間は、第1の複数のフィラメントの繊維及び/又はフィラメント42のポリマーマトリックス内の着色剤粒子40の非常に良好な分布を可能にし得る。より良好な分布は、第1の複数のフィラメントの繊維及び/又はフィラメント42のより暗色の外観を可能にし得る。
【0043】
対照的に、第2の複数のフィラメント、例えば、メルトブローンフィラメントのフィラメント46のより小径48に起因して、着色剤粒子40は、メルトブローンフィラメント46のフィラメントのポリマーマトリックス内に分布するために十分な空間を有していない。それゆえに、メルトブローンフィラメント46のポリマーマトリックス内の粒子40の分布は、はるかに均一であり、着色剤粒子40間の実質的な間隙を可能にすると考えられる。これらの実質的な間隙は、光がメルトブローンフィラメントを貫通して透過することを可能にすると考えられる。これは、第2の複数のフィラメントの繊維及び/又はフィラメント46の非常に明るい外観を結果的にもたらす。
【0044】
いくつかの着色剤は、8nm〜約100nmの範囲のサイズを有する粒子を含み得る。しかしながら、これらの粒子は、一緒に結合して、それらの粒子成分よりもはるかに大きい場合がある凝集体を形成し得る。これらの凝集体は、多くの場合、メルトブローンフィラメントの直径の約半分、例えば、直径0.3μm〜5μmであり得る。凝集体のサイズがフィラメントの直径のほぼ半分である場合、フィラメントは、結果的にプロセス停止及びダウンタイムに繋がり得る、より容易な破断を受け得る。加えて、着色剤の粒子及び凝集体のサイズに起因して、着色剤は、より大径、例えば、スパンボンドフィラメントと同様に、より小径のフィラメント、例えば、メルトブローン内に容易に分散しない場合があると考えられる。フィラメント直径に対する着色剤粒子直径の比率は、約0.07未満、約0.05未満、又は約0.04未満であるべきと考えられる。
【0045】
より小さい着色剤粒子の利用は、有益であり得る。より小さい着色剤粒子の使用は、粒子がフィラメント形成中に紡糸口金ダイを通過する際に、ダイの目詰まりの可能性を低減し得る。より小径(すなわち、メルトブローン)フィラメント内のより微細な着色剤粒子の使用は、フィラメント内の着色剤粒子分布を改善し得、そのようなフィラメントを含む不織布ウェブの全体的なより暗い外観に繋がる。より小さい着色剤粒子を含むメルトブローンフィラメントはまた、不織布ウェブの一部分を形成するために使用され得、不織布ウェブのより大径の(すなわち、スパンボンド)フィラメントの坪量操作と共に利用され得る。より微細な着色剤粒子の利用はまた、マスターバッチで利用される、より高い着色剤充填量を可能にし得る。
【0046】
加えて、フィラメントの成分化学組成の溶融流量もまた、ポリマーマトリックス中への着色剤粒子の分散を阻害し得る。一般に、マスターバッチは、特定の繊維及び/又はフィラメント樹脂用に作製される。マスターバッチは、典型的には、着色剤及び他の加工助剤を含む。フィラメントの作製のために、マスターバッチは、フィラメント樹脂と組み合わせられ、所望に応じて加工される。スパンボンド又はメルトブローンプロセスに関して、マスターバッチの溶融流量は、フィラメント樹脂の溶融流量よりも高いべきである。これは、フィラメントポリマーマトリックス内のマスターバッチの良好な分散を確保し得る。
【0047】
いくつかの国では、着色剤は、それらが高純度であり、ユーザの身体に対する又はその近くでの使用に好適であることを確保するために、例えば、米国連邦規則コード21 CFR Part 74,Subpart D−Medical Devicesを介して、又は欧州委員会によって規定され得る。吸収性物品の文脈では、暗着色不織布ウェブの製造に使用される着色剤は、高純度着色剤又は高純度顔料であり得る。本明細書に使用される際、「高純度」という用語は、以下の基準を満たす着色剤又は顔料を指す:
(1)窒素BET(Brunauer、Emmett、Teller)による表面積、50〜260m
2/グラム。
(2)950℃で7分間加熱減量(125℃で1時間予備乾燥)、2パーセント以下。
(3)灰分含有量、0.15パーセント以下。
(4)ヒ素(合計)、3ミリグラム/キログラム(mg/kg)(3百万分率)以下。
(5)鉛(合計)、10mg/kg(10百万分率)以下。
(6)水銀(合計)、1mg/kg(1百万分率)以下。
(7)合計硫黄、0.65パーセント以下。
(8)全多環芳香族炭化水素(polycyclic aromatic hydrocarbon、PAH)、0.5mg/kg(500十億分率)以下である。
(9)ベンゾ[a]ピレン、0.005mg/kg(5十億分率)以下。
(10)ジベン[a,h]アントラセン、0.005mg/kg(5十億分率)以下。
(11)全色(炭素として)、95パーセント以上。
【0048】
暗着色不織布ウェブを含む本開示の吸収性物品は、高純度顔料を含み得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントを含み得、第1の複数のフィラメントは、高純度顔料を含む。本開示の暗着色不織布ウェブは、約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントを含み得、第2の複数のフィラメントは、高純度顔料を含んでもよく、又は含まなくてもよい。本発明の暗着色不織布ウェブは、不織布ウェブの少なくとも1つの側部から測定されたときに25未満のL
*値を有し得、これは、ユーザの下着とより密接に適合し得る審美的に心地良い外観をもたらし得る。本開示の不織布は、吸収性物品の少なくとも一部分を形成し得る。
【0049】
暗着色不織布ウェブを含む本開示の吸収性物品は、約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントを含み得る。第1の複数のフィラメントは、顔料を含み得る。第1の複数のフィラメントは、スパンボンドフィラメントであり得る。不織布ウェブは、約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントを含み得、第2の複数のフィラメントは、顔料を含まない。第2の複数のフィラメントは、メルトブローンであり得る。第1の複数のフィラメント及び/又は第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含み得る。暗着色不織布ウェブは、不織布ウェブの少なくとも1つの側部から測定されたときに、25未満のL
*値を有し得る。
【0050】
暗着色不織布ウェブは、不均衡であり得る。第2の複数のフィラメント(例えば、メルトブローンフィラメント)が顔料を含まない場合、不織布ウェブの不均衡性質は、特に有益であり得る。例えば、吸収性物品に組み込まれた不織布ウェブの1つの側部、例えば、第1の側部が物品から外向きに面し、一方、第2の側部が内向きに面している場合、不織布ウェブの不均衡性質は、不織布ウェブの第1の側部が、約0〜約25のL
*値を有する、高級感のある暗着色ウェブを提示することを可能にし得る。第2の内向き対向側部は、より低密度の顔料含有スパンボンドフィラメントを有し得、それゆえに、より明着色の不織布ウェブを提示し得る。そのような不均衡不織布ウェブは、不織布ウェブの第2の内向き対向側部がより低坪量を有し、したがって、より少ない材料を必要とするため、吸収性物品の構成要素として高級感のある暗着色不織布ウェブを提供する際に、より費用効果が高くなり得る。
【0051】
不均衡性は、本明細書に開示されるフィラメント比率試験に従って第1のフィラメント比率を計算することによって示され得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、フィラメント比率試験に従って、約1.25〜1と約4〜1との間、約1.5〜1と約3.75〜1との間、約1.75〜1と約3.5〜1との間、又は約2〜1と約3.5〜1との間の第1のフィラメント比率を有し得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を列挙する。第2の複数のフィラメントが顔料を含まない場合、第1のフィラメント比率は、より高く、例えば、約1.5〜1と4〜1との間、約2〜1と約3.75〜1との間、又は約2.5〜1と約3.5〜1との間であり得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を列挙する。より高い第1のフィラメント比率は、明色の第2の複数のフィラメントを十分に隠し、第1の側部から測定されたときに約0〜約25のL
*値を有する全体的に暗着色の不織布ウェブを作製する場合に必要とされ得る。第2の複数のフィラメントが顔料を含む場合、第1のフィラメント比率は、より低く、例えば、約1.25〜1と3.5〜1との間、約1.5〜1と約3.25〜1との間、又は約2〜1と約3〜1との間であり得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を列挙する。そのような場合、より低密度の第1の複数のフィラメントは、第2の複数のフィラメントが暗色を提供することを補助し得るため、約0〜約25のL
*値を有する暗着色不織布ウェブを作製するために十分であり得る。
【0052】
第1の複数のフィラメントは、約2gsm〜約50gsm、約4gsm〜約25gsm、約5gsm〜約20gsm、約8gsm〜約17gsmの坪量を有し得、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を列挙する。より高坪量、例えば、約12gsm、約14gsm、約16gsm、約18gsm、約20gsm、約22gsm、及び約24gsmが利用されてもよく、第1の複数のフィラメントのより均一な分布を提供すると考えられる。第1の複数のフィラメントのより均一な分布は、第2の複数のフィラメントを効果的に隠すと考えられる。そのため、第2の複数のフィラメントの所望の着色がない場合であっても、第1の複数のフィラメントは、無色又は異なる色が第1の複数のフィラメントを通して不織布ウェブの全体的な色を歪ませないように、第2の複数のフィラメントを効果的に隠し得る。そのような構成では、第1の側部は、吸収性物品の着用者対向面を形成し得る。
【0053】
本開示の暗着色不織布ウェブを含む吸収性物品は、約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントを含み得る。第1の複数のフィラメントは、顔料を含み得る。第1の複数のフィラメントは、スパンボンドフィラメントであり得る。不織布ウェブは、約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントを含み得る。第2の複数のフィラメントは、顔料を含み得る。第2の複数のフィラメントは、メルトブローンであり得る。第1の複数のフィラメント及び/又は第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含み得る。暗着色不織布ウェブは、第1の側部及び反対側の第2の側部を含み得、第1の複数のフィラメントが、第1の側部の一部分を含み、第1の複数のフィラメントが、第2の側部の一部分を含む。暗着色不織布ウェブは、本明細書に説明されるCIE L
*a
*b
*試験に従って、第1又は第2の側部のいずれかから測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有し得る。
【0054】
不均衡不織布ウェブを作製するために第1の複数のフィラメントの坪量の増加に加えて、又はそれとは独立して、第2の複数のフィラメントの坪量が低減され得る。例えば、第2の複数のフィラメントの坪量は、約0.1gsm〜約10gsm、約0.2gsm〜約5gsm、約0.5gsm〜約3gsm、又は約1gsm〜約1.5gsmであってもよく、具体的には、これらの範囲及びそれによって作成される任意の範囲内の全ての値を列挙する。第2の複数のフィラメント(すなわち、小径フィラメント)の坪量を低減することによって、所望の色仕様に従わない繊維及び/又はフィラメントの外観は、あまり目立たないと考えられる。しかしながら、液体バリア材料が所望される場合、所望のバリア特性が達成されることを確保するために注意が払われるべきである。第2の複数のフィラメントのより低坪量は、不織布ウェブ全体の液体バリア特性を低減させ得る。そのような構成では、第1の複数のフィラメントの坪量は、約21gsm、約18gsm、約16gsm、又は約14gsmであり得る。
【0055】
第1の複数のフィラメントの坪量の増加、第2の複数のフィラメントの坪量の減少、と併せて、又はそれらとは独立して、第2の複数のフィラメントは、第1の複数のフィラメント内の着色剤とは異なる着色剤を含み得る。例えば、第2の複数のフィラメントのうちのフィラメントのために、第1の複数のフィラメントに利用されるものと比較して、より微細なサイズの着色剤粒子が利用されてもよい。第1の複数のフィラメントのための第1の着色剤が第1の色であり、第2の複数のフィラメントのための第2の着色剤が第2の色であり、第1の色及び第2の色が異なることが企図される。又は、第1の着色剤及び第2の着色剤は、同じ色であってもよい。そのような構成では、第2の着色剤は、第1の着色剤の平均粒径未満である平均粒径を含み得る。より小さい平均粒径は、第2の複数のフィラメントのうちのフィラメントのポリマーマトリックスを通した着色剤粒子のより良好な分散を提供する際に有益であり得る。
【0056】
吸収性物品
パッド様式の物品
本開示の暗着色不織布ウェブは、パッド様式の吸収性物品の不織布部分を形成し得る。パッド様式の吸収性物品は、例えば、経血又は血液、膣排泄物、及び/又は尿などの排泄物の吸収のためのパンティライナ又は成人用失禁パッドとして有用であり得る。吸収性物品に組み込まれるとき、暗着色不織布ウェブは、着用者の皮膚に対する位置に安全であり得る、液体バリア特性及び高級感のある暗色を提供し得る。本開示の不織布ウェブは、吸収性物品の多くの異なるエリアに利用され得る。例えば、本開示の不織布ウェブは、液体が吸収性物品から漏出することを阻止し得る、好適なバリア構成要素、例えば、バリアカフ、バックシートとして機能し得る。別の例として、本開示の不織布ウェブは、液体侵襲からの染みを効果的に隠すことができる、液体透過性構成要素、例えば、有孔トップシートとして利用され得る。
【0057】
本開示による例示的なパッド様式の吸収性物品の平面図が、
図6に提供される。吸収性物品60は、シャーシ61を備え得る。シャーシ61は、トップシート62、バックシート63、及びトップシート62とバックシート63との間に配設された吸収性コア720を備え得る。吸収性物品60は、着用者対向面60A及び反対側の衣類対向面60Bを更に備え得る。トップシート62は、着用者対向面60Aの少なくとも一部分を形成してもよく、バックシート63は、衣類対向面60Bの少なくとも一部分を形成し得る。
【0058】
パッド様式の吸収性物品60は、長手方向軸L及び横方向軸Tを更に含み得、横方向軸Tは、長手方向軸Lに対して垂直、かつ平坦な状態の吸収性物品と同じ平面にあり得る。一対の長手方向縁部64及び65は、長手方向軸線Lに対して略平行に延在し得、一対の端縁部66及び67は、横方向軸に対して略平行に延在し、吸収性物品60の反対側の端上の長手方向縁部を接続し得る。
【0059】
パッド様式の吸収性物品60は、長手方向軸Lに略平行に延在し得る一対のバリアカフ68及び69を更に備え得る。示されるように、バリアカフ68及び69は、それぞれ、長手方向縁部64及び65に隣接して配設され得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、バリアカフの一方又は両方の不織布部分を形成し得る。
【0060】
図7は、線6A−6Aで得られた
図6の吸収性物品の断面図である。
図7に関して、吸収性物品60は、第1のバリアカフ68と、第2のバリアカフ69と、吸収性物品60の衣類対向面60B上に配設された固定用接着剤701と、を備え得る。第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69は、任意の好適な場所で吸収性物品に取り付けられ得る。例えば、示されるように、第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69は、着用者対向面60Aに取り付けられ得る。示されるように、第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69は、トップシート72に取り付けられる。いくつかの形態では、第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69は、シャーシ71の衣類対向面60Bに取り付けられ得る。例えば、第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69は、バックシート73に取り付けられ得る。
【0061】
示されるように、いくつかの形態では、第1のバリアカフ68は、第1のカバー703及び第1の弾性部材705を備える。第2のバリアカフ69は、第2のカバー707及び第2の弾性部材709を備える。示されるように、第1のカバー703は第1の弾性部材705を完全に包囲し得る。同様に、第2のカバー707は、第2の弾性部材709を完全に包囲し得る。
【0062】
第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69は、シャーシ71に取り付けられた別個の要素として示されているが、任意の好適な構成が利用されてもよい。例えば、第1のカバー703及び/又は第2のカバー707は、トップシート72の一部分及び/又はバックシート73の一部分を含み得る。そのような形態では、第1のバリアカフ68及び/又は第2のバリアカフ69は、シャーシ71と一体的に形成され得る。
【0063】
再び
図7を参照すると、第1の弾性部材705及び第2の弾性部材709は、任意の好適な手段によって第1のカバー703及び第2のカバー707にそれぞれ取り付けられ得る。一例では、第1の弾性部材705は、第1のカバー703に接着によって取り付けられ得る。同様に、第2の弾性部材709は、第2のカバー707に接着によって取り付けられ得る。例えば、示されるように、第1の接着剤部分711及び713は、弾性部材705及び709をそれらのそれぞれのカバー703及び707に取り付け得る。同様に、第2の接着剤部分715及び717は、それらのそれぞれのカバー703及び707をトップシート72に取り付け得る。第1の弾性部材705及び第2の弾性部材709は、それぞれ、一部分のみで第1のカバー703及び第2のカバー707に取り付けられ得る。第1の弾性部材705及び/又は第2の弾性部材709が、それらのそれぞれのカバー703及び707と共に、又はこれらとは独立して、シャーシ71に取り付けられる更なる形態が企図される。
【0064】
弾性部材705及び709は、吸収性コア720の側縁部719及び721の横方向内側に配設され得る。他の形態では、弾性部材705及び709は、吸収性コア720の側縁部719及び721の横方向外側に配設され得る。バリアカフの弾性部材は、様々な糊剤長さ、様々な糊剤、並びに様々な糊剤量及び配置を使用して、糊剤で取り付けられ得る。
【0065】
第1のバリアカフ68と第2のバリアカフ69との間の最小間隔は、主に女性の解剖学的形状によって生じ得る。しかしながら、バリアカフ(及びそれらのそれぞれの弾性部材)が、吸収性コア720から過度に外側に配設され、また吸収性コア720から過度に内側に配設された場合は、トレードオフが発生する場合がある。そのため、それぞれのバリアカフの最遠位弾性部材間の間隔は慎重に選択するべきである。最狭幅から開始して、第1のバリアカフ68及び第2のバリアカフ69の最遠位弾性部材間の間隔は、パッドに加えられることになる力も考慮しつつ、使用中に吸収性コア720への十分なアクセスを可能とするのに十分に大きくあるべきである。狭過ぎる場合、吸収性コア720の一部分へのアクセスが妨げられる場合があり、これにより、バリアカフ68及び69が存在するにもかかわらず漏出が生じる可能性がある。本発明のいくつかの形態では、互いに対して最遠位にある第1のバリアカフ68の弾性部材と第2のバリアカフ69の弾性部材との間の最小間隔は、少なくとも20mmであり得る。任意の好適な間隔が利用され得る。例えば、本発明のいくつかの形態では、間隔は、約20mm以上、約30mm超、約33mm超、約35mm超、約40mm超、約45mm超、約50mm超、約54mm超、約60mm超、約65mm超、70mm以下、又は約65mm未満、又は約60mm未満、約55mm未満、約50mm未満、約45mm未満、約40mm未満、約35mm未満、約30mm未満、約25mm未満であり得、具体的にはこれらの範囲又はこれらによって作られる全ての範囲内の全ての値が含まれる。
【0066】
テープ付き及びパンツ様式の吸収性物品
本開示の暗着色不織布ウェブは、テープ付き及び/又はパンツ様式の吸収性物品の不織布部分を形成し得る。テープ付き及びパンツ様式の吸収性物品は、着用者の腰部及び下部胴体の周囲に着用されるように構成され得る。パンツ様式の吸収性物品は、典型的には、
図8に図示されるように、製品が一対のブリーフ又は下着に類似するように、前及び後側、又は臀部パネルが一緒に締結又は継ぎ合わされた状態でパッケージ化される。これらは、典型的には、トイレトレーニング幼児による、小児期遺尿症を抱える高年齢小児による、及び失禁を抱える成人による着用のために市販されている。テープ構成の吸収性物品は、典型的には、より幼い乳児に使用するために市販されており、典型的には、折り畳まれているが締結されていない構成でパッケージ化され、それにより、物品は、パッケージから引き出され、平坦構成に向かって開かれ、フィッティング及び締結のために、横になっている乳児の臀部/下部胴体の下の場所に後側腰部縁部が最初に押されるか、又は横になっている位置で乳児をその上まで下げることができ得る。テープ付き及び/又はパンツ様式の吸収性物品は、例えば、乳児若しくは幼児用のおむつ若しくはトレーニングパンツとして、又は尿若しくは糞便などの排泄物の吸収のための成人用失禁物品として有用であり得る。
【0067】
吸収性物品は、恒久的又は再締結可能なサイドシームを有するパンツの形態であってもよい。好適な再締結可能なシームは、米国特許出願公開第2014/0005020号及び米国特許第9,421,137号に開示されている。
図8〜
図11を参照すると、パンツ形態の例示的な吸収性物品80が例示されている。
図8は、パンツ様式の吸収性物品80の正面斜視図である。
図9は、衣類対向面が視認者に向いている状態の、パンツ様式の吸収性物品10の平面図である。同じ参照番号を有する
図8〜
図11の要素は、同じ要素であり得る。
図10は、
図8の線7−7に関して得られた、パンツ様式の吸収性物品の例示的な断面図である。
図11は、
図8の線8−8に関して得られた、パンツ様式の吸収性物品の例示的な断面図である。
図10及び
図11は、前側及び後側ベルト81、82の例示的な形態を示す。吸収性物品80は、前側腰部領域83と、股部領域84と、後側腰部領域85と、を有し得る。領域83、84、及び85の各々は、吸収性物品80の長さの3分の1とすることができる。パンツ80は、トップシート87と、バックシート88と、トップシート87及びバックシート88の少なくとも部分的に中間に配設された吸収性コア89と、任意選択の捕捉材料90と、を備えるシャーシ86(中心シャーシ又は中心パネルと呼ばれることもある)を有し得る。吸収性物品80は、前側腰部領域82の前側ベルト81と、後側腰部領域85の後側ベルト82と、を備え得る。シャーシ86は、前側及び後側ベルト81、82の着用者対向面91、又はベルト81、82の衣類対向面92に接合され得る。前側ベルト81の側縁部93及び94は、後側ベルト82の側縁部95及び96にそれぞれ接合されて、2つのサイドシーム97を形成し得る。サイドシーム97は、例えば、突合せシーム又は重なり合いシームなど、当業者に既知の任意の好適なシームとすることができる。サイドシーム97が恒久的に形成されるか又は再締結可能に閉じられると、パンツ形態の吸収性物品80は、2つの脚部開口部98及び腰部開口外周部99を有する。サイドシーム97は、例えば、接着剤又は結合を使用して恒久的に接合されてもよく、又は、例えば、フックアンドループ式締結具を使用して再締結可能に閉じられてもよい。
【0068】
ベルト
図10及び
図11を参照すると、前側及び後側ベルト81及び82は、前側及び後側内側ベルト層101及び102と、それらの間に少なくとも部分的に配置されたエラストマー材料(例えば、ストランド105又はフィルム(有孔であってもよい))を有する前側及び後側外側ベルト層103及び104と、を備え得る。弾性要素105又はフィルムは、吸収性コア89上の弾性歪みを低減するために弛緩(切断されることを含む)されていてもよく、又は代替的に、吸収性コア89全体を連続的に通っていてもよい。弾性要素105は、ベルトの任意の部分において、それらの間に均一又は可変の間隔を有することができる。弾性要素105はまた、同一量又は異なる量の予歪みを受けていてもよい。前側及び/又は後側ベルト81及び82は、シャーシ86がベルト81、82と重なり合う、1つ以上の弾性要素を含まないゾーン106を有してもよい。他の例では、弾性要素105のうちの少なくともいくつかは、シャーシ86を横断して連続的に延在してもよい。
【0069】
前側及び後側内側ベルト層101、102、並びに前側及び後側外側ベルト層103、104は、接着剤、熱結合、圧力結合、又は熱可塑性結合を使用して接合され得る。様々な好適なベルト層構成は、米国特許出願公開第2013/0211363号に見出され得る。
【0070】
前側及び後側ベルト端縁部107及び108は、前側及び後側シャーシ端縁部109及び110(
図9に示される)を越えて長手方向に延在してよく、又はそれらは同一末端であってもよい。前側及び後側ベルト側縁部93、94、95、及び96は、シャーシ側縁部111及び112を越えて横方向に延在し得る。前側及び後側ベルト81及び82は、ベルト側縁部からベルト側縁部まで(例えば、93から94まで、及び95から96までの横断方向距離)連続的であってもよい(すなわち、連続的である少なくとも1つの層を有する)。代替的に、前側及び後側ベルト81及び82は、それらが別個となるように、ベルト側縁部からベルト側縁部まで(例えば、93から94まで、及び95から96までの横断方向距離)不連続的であってもよい。
【0071】
米国特許第7,901,393号に開示されるように、後側ベルト82の長手方向長さ(中央長手方向軸113に沿った)は、前側ベルト81の長手方向長さより長くてもよく、このことは、後側ベルト82がサイドシーム97に隣接するか又はすぐ隣接する前側ベルト81と比べて、より大きい長手方向長さを有するときに、増加した臀部適用範囲に特に有用であり得る。
【0072】
前側外側ベルト層103及び後側外側ベルト層104は、各層が別個となるように互いから分離されてもよく、又は代替的に、これらの層は、層が前側ベルト端縁部107から後側ベルト端縁部108まで連続的に通るように連続的であってもよい。これはまた、前側及び後側内側ベルト層101及び102にも当てはまり得、すなわち、これらもまた、長手方向に別個であってもよく、又は連続的であってもよい。更に、前側及び後側内側ベルト層101及び102が長手方向に別個である一方で前側及び後側外側ベルト層103及び104が長手方向に連続的であってもよく、その結果、間隙がそれらの間に形成され、前側及び後側の内側及び外側ベルト層101、102、103及び104の間の間隙は、
図10に示され、前側及び後側内側ベルト層101及び102の間の間隙は、
図11に示される。
【0073】
前側及び後側ベルト81及び82は、増加された通気性、柔軟性、及び衣服のような質感を提供するスリット、穴、及び/又は穿孔を含んでもよい。下着様の外観は、サイドシーム97(
図8参照)の位置で腰部及び脚部縁部を実質的に整列させることによって向上させることができる。本開示の暗着色不織布ウェブは、前側及び後側ベルトのいずれかの不織布部分(複数可)を形成し得る。
【0074】
代替的に、ベルト81及び82をシャーシ86に取り付けてパンツを形成する代わりに、別個のサイドパネルを、シャーシ111及び112の側縁部に取り付けてもよい。別個のサイドパネルを含む好適な形態のパンツは、米国特許第6,645,190号、同第8,747,379号、同第8,372,052号、同第8,361,048号、同第6,761,711号、同第6,817,994号、同第8,007,485号、同第7,862,550号、同第6,969,377号、同第7,497,851号、同第6,849,067号、同第6,893,426号、同第6,953,452号、同第6,840,928号、同第8,579,876号、同第7,682,349号、同第7,156,833号、及び同第7,201,744号に開示されている。本開示の暗着色不織布ウェブは、別個のサイドパネルの一部分又は全部を形成し得る。
【0075】
外側カバー材料(バックシート不織布と呼ばれることもある)114は、バックシート88に接合されバックシート88を被覆する、1つ以上の不織布材料を含み得る。外側カバー材料114は、吸収性物品80の衣類対向面92の少なくとも一部分を形成し、フィルムが衣類対向面92上に存在しないように、バックシート88を効果的に「被覆する」。外側カバー材料114は、結合パターン、孔、及び/又は三次元特徴を含み得る。本開示の暗着色不織布ウェブは、外側カバーの一部分又は全部を形成してもよい。
【実施例】
【0076】
比較例1:本明細書に比較例1として説明される不織布ウェブは、各層がSSS構成のスパンボンドフィラメントを含む、不織布ウェブである。不織布ウェブの総坪量は、22gsmである。
【0077】
実施例1:本明細書に実施例1として説明される暗着色不織布ウェブは、SLMML構成のスパンボンド、捲縮及びメルトブローンフィラメントを含む不織布ウェブである。スパンボンドフィラメントは、マスターバッチの3重量%の濃度で高純度黒色顔料を含む。スパンボンドフィラメントの坪量は、6.9gsmである。捲縮フィラメントは、マスターバッチの3重量%の濃度で高純度黒色顔料を含む。捲縮フィラメントの総坪量は、約13.2gsmである。メルトブローンフィラメントは、マスターバッチの8重量%の濃度で高純度黒色顔料を含む。メルトブローンフィラメントの総坪量は、約1.4gsmである。
図12は、SL側から走査型電子顕微鏡によって撮影された実施例1の画像である。
【0078】
【表1】
【0079】
実施例1を、本明細書に説明されるCIE L
*a
*b
*試験に従って色特性について分析した。簡潔に述べると、不織布の8つの層が積層されて、分析用の複合試料を形成する。CIE L
*a
*b
*試験のL
*変数は、製品の暗さを分析し、0の値が黒色、100の値が白色である。実施例1は、構成SLMMLの不均衡不織布ウェブであり、「SL」側から測定されたときに22.08のL
*値、「L」側から測定されたときに25.52のL
*値を有する。したがって、実施例1は、「SL」側から視認されると、「L」側と比較してより暗い外観を有する。
【0080】
理論に束縛されるものではないが、メルトブローンフィラメントのポリマーマトリックス内の顔料の不十分な分散は、材料ウェブのL
*値に有害な影響を及ぼし得ると考えられる。更に、単一の粒子として、又は粒子の凝集体としてにかかわらず、着色剤の粒径は、不織布ウェブの色に影響を及ぼし得ると考えられる。大粒子は、約8μmよりも小さい直径を有するフィラメント中に分散することを物理的に妨げられ得る。それゆえに、表1に示されるように、より少ないより大径のフィラメントを含む実施例1の側部は、より高いL
*値を有する。
【0081】
第1のフィラメント比率を、本明細書に説明されるフィラメント比率試験に従って、実施例1について判定した。
図13及び
図14は、実施例1のエリア1からの、それぞれ、SL側及びL側の走査型電子顕微鏡(SEM)からの画像である。
【0082】
【表2】
【0083】
本明細書に説明されるフィラメント比率試験に続いて、暗着色不織布ウェブ実施例1のSL及びL側を、SEMを使用して6つのエリアで分析した。8μm〜50μmのフィラメント(第1の複数のフィラメント)の数が計数され、表2に示される。表2に示されるように、SL側対L側で計数されたフィラメントの数の比率を構築した。6つの比率の平均は、2.34である。それゆえに、実施例1は、2.34の第1のフィラメント比率を有する不均衡暗着色不織布ウェブである。
【0084】
表2に提示されるデータを表1に示される実施例1のCIE L
*値と比較すると、実施例1は、ウェブの「SL」側から測定されたときに、2.34の第1のフィラメント比率(不均衡不織布ウェブ)及び22.08のL
*値を有する暗着色不織布ウェブを提供するように示される。実施例1はまた、1.4の坪量を有するメルトブローン層を備える。
【0085】
【表3】
【0086】
比較例1及び実施例1を、本明細書に説明される静水頭の試験を使用して、流体バリア特性について試験した。静水頭の試験に続いて、各試料に対して10回の測定を行った。比較例1は、14.20mbarの水頭値を呈したが、一方、実施例1は、29.10mbarの水頭値を呈した。
【0087】
上記に考察されるように、かつ理論に束縛されるものではないが、より小径のメルトブローンフィラメントは、不織布ウェブを通る流体の流れに抵抗するか、又は少なくとも遅らせるバリアを提供すると考えられる。小径メルトブローンフィラメントを含む実施例1は、不織布ウェブ試料を介して試料流体を移送するために必要とされる、より大きい流体圧力によって示されるように、不織布ウェブを通る流体透過に抵抗する、より大きいバリアを呈する。
【0088】
試験手順
フィラメントサイズ試験及びフィラメント比率試験
走査型電子顕微鏡(SEM)が、不織布試験試料の第1の側部(例えば、SL側)及び第2の側部(例えば、L側)の両方の画像を取得するために使用される。これらの画像から、試験試料の各側部のフィラメントのサイズ(すなわち、直径)及び量が、画像分析を使用して判定される。全ての試験は、23℃±2.0℃の温度及び50%±2%の相対湿度に維持された室内で実施され、試料は、試験前に少なくとも2時間、同じ環境条件下で調整される。
【0089】
必要に応じて、吸収性物品から取り出すことによって試験試料を得る。試験試料を吸収性物品から切除するとき、プロセス中に試験試料層にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。試験試料は、折り目又はしわを含まないエリアから取得される。合計6つの複製試験試料が取得される。各試験試料上の試験領域は、各側部で同じ面積が分析されることを可能にすることになるような方式でマークされる。試験領域の不均衡性をマークする1つの好適な方法は、非対称ノッチを使用することである。
【0090】
二次電子(Secondary Electron、SE)画像は、FEI Quanta 450(FEI Company、Hillsboro、ORから入手可能)、又は同等物などのSEMを使用して取得される。機器は、正確な距離スケールを確保するために、使用前に製造元の指示に従って較正される。試験試料の第1の側部の試験領域は、より大きいフィラメントの代表的な数が計数目的のために明確に可視化されるように、低倍率(例えば、200倍、水平視野幅約1mm)で視認され、画像が捕捉される。ここで、試験試料の第1の側部は、フィラメントのサイズ(直径)が正確に測定され得るように、高倍率(例えば、1000倍、水平視野幅約200ミクロン)で視認され、画像が捕捉される。同じ試験領域で、試験試料の第2の側部の画像が、第1の側部で使用された同じ低及び高倍率を使用して捕捉される。
【0091】
試験試料の第1の側部の高倍率画像は、Image Pro Plus(Media Cybernetics、Rockville、MDから入手可能)などのコンピュータ実行画像分析ソフトウェア上で開かれる。較正された距離スケールが、より大径のフィラメント(例えば、スパンボンドフィラメント、「第1の複数の」)及びより小径のフィラメント(例えば、メルトブローンフィラメント、「第2の複数の」)の両方のフィラメントサイズ(直径)を測定するために使用され、これらの値は、0.01ミクロン単位で、それぞれ、大きいフィラメントサイズ及び小さいフィラメントサイズとして記録される。各フィラメントの直径は、各特定の測定場所で繊維長に対して垂直である場所で測定される。ラベル付けされたフィラメント直径を有する高倍率画像の例が、
図1及び
図7に見ることができる。同様に、大きいフィラメントサイズ及び小さいフィラメントサイズ(直径)は、試験試料の第2の側部の高倍率画像上で測定され、各々、0.01ミクロン単位で記録される。ここで、試験試料の第1の側部の低倍率画像を開く。画像内のより大径のフィラメント(例えば、スパンボンドフィラメント)の全てが、手動で計数され、数がフィラメント
側部1として記録される。1回を超えるフィラメントの計数を防止するために、各計数されたフィラメントは、画像上に「マーク」される。マークされたフィラメントを有する低倍率画像の例が、
図2、
図8及び
図9に見ることができる。同様に、より大径のフィラメントの数が、同じ試験領域の試験試料の第2の側部の低倍率画像上で計数され、数が、フィラメント
側部2として記録される。フィラメント側部2をフィラメント側部1で除算することによってフィラメント比率を計算し、1単位で記録される。
【0092】
同様に、合計6つの複製試料について全ての測定を繰り返す。全6つの複製について取得されたフィラメント比率の算術平均を計算し、1単位で報告する。全6つの複製について、大きいフィラメントサイズ及び小さいフィラメントサイズの算術平均を計算し、0.01ミクロン単位で各々報告する。
【0093】
CIE L
*a
*b
*試験
色分析は、ASTM E1349に従って、標準CIE L
*a
*b
*測定を行うことができる調節可能な開口を有する0°/45°分光光度計で行われる。好適な分光光度計の例は、Labscan XE(Hunter Associates Laboratory,Inc.、Reston、VAから入手可能、又は同等物)である。暗着色不織布ウェブは、同じ材料からの不織布ウェブの8つの層の試料として試験される。全ての試験は、23℃±2.0℃の温度及び50%±2%の相対湿度に維持された室内で実施され、試料は、試験前に少なくとも2時間、同じ環境条件下で調整される。
【0094】
必要に応じて、吸収性物品から取り出すことによって試料を取得する。試験試料を吸収性物品から切除するとき、プロセス中に試験試料層にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。試料は、折り目又はしわを含まない領域から得られ、分光光度計で使用される開口よりも大きくなければならない。理想的には、個々の試験材料の非重複エリア上で10回の測定が行われ得るように、十分な量の試料を取得する。試験される材料が小面積を有する場合、代替的に10個の別個の試料が使用されてもよい。測定に使用される層の数は、試料を取得するときに考慮されなければならない。
【0095】
色を測定するために、供給メーカーによって提供された標準白緑黒タイルを使用して供給メーカーの指示に従って機器を較正及び標準化する。分光光度計を、D65標準照明、10°オブザーバ、0.25インチのエリアビュー、0.40インチの開口、及び公称に設定されたUVフィルタを用いて、CIE L
*a
*b
*色空間を使用するように設定する。測定される側部を開口に向けて、開口上に中心を合わせて試料を配置する。標準白色タイルを試料の後ろに配置し、読み取り値を取得し、L
*a
*b
*値を0.01単位で記録し、いくつの層が試験されたかに留意する。
【0096】
同様に、試料の非重複エリア、又は代替的に同じ試験材料の10個の別個の試料に対して、合計10回の測定を繰り返す。全10回の測定から取得されたL
*、a
*、及びb
*値の算術平均を計算し、0.01単位で各々を報告する。試験された層の数はまた、各値を用いて報告されなければならない。
【0097】
静水頭の試験
静水頭の試験は、不織布試験試料の流体バリア機能を測定する。静水頭の試験機が、WSP80.6に従って測定を行うために使用される。好適な器具は、TexText Hydrostatic Head Tester FX3000(Advanced Testing Instruments,Corp.、Spartanburg、SCから入手可能)、又は同等物である。非常に小さい試験試料(例えば、レッグカフ)を収容するために、静水頭の試験機は、非常に小さい試験ヘッド(1.4又は2cm
2、同様にAdvanced Testing Instrumentsからカスタム注文として入手可能である)を備える。試験中、試験試料は、水が試料を貫通するまで、20mbar/分の速度で増加する水圧を受ける。全ての試験は、23℃±2.0℃の温度及び50%±2%の相対湿度に維持された室内で実施され、試料は、試験前に少なくとも2時間、同じ環境条件下で調整される。
【0098】
必要に応じて、吸収性物品から試験試料を取り外すことによって試験試料を取得し、試料のどの側部が物品の最外側部(着用者側)に面する(又は面することを意図される)かに留意する。試験試料は、不織布ウェブの1つの層を含むべきである。試験試料を吸収性物品から切除するとき、プロセス中に試験試料層(複数可)にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。理想的には、試験試料は、折り目又はしわを含まないエリアから得られ、シーム又は結合エリアを含むエリアは、回避される。試験試料は、静水頭の試験機で使用される試験ヘッドの開口部よりも大きくなければならない。5つの複製試験試料が測定され得るように、十分な量の試験材料を取得する。
【0099】
試料を試験するために、着用者側が水から離れる方向を向いた状態で、静水頭の試験機上に試料をクランプする。水圧が20mbar/分の速度で増加するように試験を開始する。最初の水滴が試験試料を貫通するときに圧力を記録する。試験結果は、最初の水滴が試験試料を貫通するときの圧力として記録される。結果の解釈に関する詳細は、WSP80.6において見出され得る。
【0100】
同様に、合計10個の複製試験試料について試験を繰り返す。全10回の測定からの最初の液滴で記録された水頭値の算術平均を計算し、0.01mbar単位で報告する。
【0101】
組み合わせ
A.
トップシートと、
バックシートと、
トップシートとバックシートとの間に配設された吸収性コアと、
不織布ウェブを含む吸収性物品の側部に沿って長手方向に延在する一対のバリアカフと、を備え、不織布ウェブが、
フィラメントサイズ試験に従って約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントであって、顔料を含む、第1の複数のフィラメントと、
フィラメントサイズ試験に従って約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントと、を含み、
第1の複数のフィラメント及び/又は第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含み、
不織布ウェブが、第1の側部及び反対側の第2の側部を含み、第1の複数のフィラメントが、第1の側部の一部分を形成し、第1の複数のフィラメントが、第2の側部の一部分を形成し、
不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部又は第2の側部のいずれかから測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、吸収性物品。
B.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.5〜1と約4〜1との間である、段落Aに記載の吸収性物品。
【0102】
C.第1のフィラメント比率が、約2〜約3.5である、段落Bに記載の吸収性物品。
D.第1のフィラメント比率が、約2.25〜約3である、段落Bに記載の吸収性物品。
E.顔料が、黒色顔料である、段落A〜Dのいずれか1つに記載の吸収性物品。
F.黒色顔料が、高純度顔料を含む、段落Eに記載の吸収性物品。
G.黒色顔料が、カーボンブラックである、段落E又はFに記載の吸収性物品。
H.不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部から測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、段落A〜Gのいずれか1つに記載の吸収性物品。
I.第1の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含む、段落A〜Hのいずれか1つに記載の吸収性物品。
J.第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含む、段落A〜Iのいずれか1つに記載の吸収性物品。
K.不織布ウェブが、約10gsm〜約50gsmの坪量を有する、段落A〜Jのいずれか1つに記載の吸収性物品。
L.不織布ウェブが、約11gsm〜約30gsmの坪量を有する、段落A〜Jのいずれか1つに記載の吸収性物品。
M.不織布ウェブが、約13gsm〜約22gsmの坪量を有する、段落A〜Jのいずれか1つに記載の吸収性物品。
N.不織布ウェブが、静水頭の試験に従って、約15mbar〜約50mbarの水頭値を有する、段落A〜Mのいずれか1つに記載の吸収性物品。
O.吸収性物品であって、
トップシートと、
バックシートと、
トップシートとバックシートとの間に配設された吸収性コアと、
不織布ウェブを含む吸収性物品の側部に沿って長手方向に延在する一対のバリアカフと、を備え、不織布ウェブが、
フィラメントサイズ試験に従って約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントであって、第1の顔料を含む、第1の複数のフィラメントと、
フィラメントサイズ試験に従って約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントであって、第2の顔料を含む、第2の複数のフィラメントと、
第1の複数のフィラメント及び/又は第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含み、
不織布ウェブが、第1の側部及び反対側の第2の側部を含み、第1の複数のフィラメントが、第1の側部の一部分を形成し、第1の複数のフィラメントが、第2の側部の一部分を形成し、
不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部又は第2の側部のいずれかから測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、吸収性物品。
P.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.25〜1と約3.5〜1との間である、段落Oに記載の吸収性物品。
Q.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.5〜1と約3〜1との間である、段落Oに記載の吸収性物品。
R.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.75〜1と約2.75〜1との間である、段落Oに記載の吸収性物品。
S.第1及び第2の顔料が、黒色顔料を含む、段落O〜Rのいずれか1つに記載の吸収性物品。
T.黒色顔料が、高純度顔料を含む、段落Sに記載の吸収性物品。
U.黒色顔料が、カーボンブラックである、段落S又はTに記載の吸収性物品。
V.不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部から測定されたときに、約0〜約25のL
*値を含む、段落O〜Uのいずれか1つに記載の吸収性物品。
W.不織布ウェブが、約10gsm〜約50gsmの坪量を有する、段落O〜Vのいずれか1つに記載の吸収性物品。
X.不織布ウェブが、約11gsm〜約30gsmの坪量を有する、段落O〜Vのいずれか1つに記載の吸収性物品。
Y.不織布ウェブが、約13gsm〜約22gsmの坪量を有する、段落O〜Vのいずれか1つに記載の吸収性物品。
Z.不織布ウェブが、静水頭の試験に従って、約15mbar〜約50mbarの水頭値を有する、段落O〜Yのいずれか1つに記載の吸収性物品。
AA.吸収性物品であって、
トップシートと、
バックシートと、
トップシートとバックシートとの間に配設された吸収性コアと、
吸収性物品の側部に沿って長手方向に延在する一対のバリアカフと、を備え、
吸収性物品の構成要素が、不織布ウェブを含み、不織布ウェブが、
フィラメントサイズ試験に従って約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントであって、顔料を含む、第1の複数のフィラメントと、
フィラメントサイズ試験に従って約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントと、を含み、
第1の複数のフィラメント及び/又は第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含み、
不織布ウェブが、第1の側部及び反対側の第2の側部を含み、第1の複数のフィラメントが、第1の側部の一部分を形成し、第1の複数のフィラメントが、第2の側部の一部分を形成し、
不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部又は第2の側部のいずれかから測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、吸収性物品。
BB.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.5〜1と約4〜1との間である、段落AAに記載の吸収性物品。
CC.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約2〜1と約3.5〜1との間である、段落AAに記載の吸収性物品。
DD.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約2.25〜1と約3〜1との間である、段落AAに記載の吸収性物品。
EE.顔料が、黒色顔料である、段落AA〜DDのいずれか1つに記載の吸収性物品。
FF.黒色顔料が、高純度顔料を含む、段落EEに記載の吸収性物品。
GG.黒色顔料が、カーボンブラックである、段落EE又はFFに記載の吸収性物品。
HH.不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部から測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、段落AA〜GGのいずれか1つに記載の吸収性物品。
II.第1の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含む、段落AA〜HHのいずれか1つに記載の吸収性物品。
JJ.第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含む、段落AA〜IIのいずれか1つに記載の吸収性物品。
KK.不織布ウェブが、約10gsm〜約50gsmの坪量を有する、段落AA〜JJのいずれか1つに記載の吸収性物品。
LL.不織布ウェブが、約11gsm〜約30gsmの坪量を有する、段落AA〜JJのいずれか1つに記載の吸収性物品。
MM.不織布ウェブが、約13gsm〜約22gsmの坪量を有する、段落AA〜JJのいずれか1つに記載の吸収性物品。
NN.不織布ウェブが、静水頭の試験に従って、約15mbar〜約50mbarの水頭値を有する、段落AA〜MMのいずれか1つに記載の吸収性物品。
OO.吸収性物品であって、
トップシートと、
バックシートと、
トップシートとバックシートとの間に配設された吸収性コアと、
吸収性物品の側部に沿って長手方向に延在する一対のバリアカフと、を備え、
吸収性物品の構成要素が、不織布ウェブを含み、不織布ウェブが、
フィラメントサイズ試験に従って約8μm〜約50μmの直径を有する第1の複数のフィラメントであって、第1の顔料を含む、第1の複数のフィラメントと、
フィラメントサイズ試験に従って約0.3μm〜約5μmの直径を有する第2の複数のフィラメントであって、第2の顔料を含む、第2の複数のフィラメントと、
第1の複数のフィラメント及び/又は第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含み、
不織布ウェブが、第1の側部及び反対側の第2の側部を含み、第1の複数のフィラメントが、第1の側部の一部分を形成し、第1の複数のフィラメントが、第2の側部の一部分を形成し、
不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部又は第2の側部のいずれかから測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、吸収性物品。
PP.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.25〜1と約3.5〜1との間である、段落OOに記載の吸収性物品。
QQ.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.5〜1と約3〜1との間である、段落OOに記載の吸収性物品。
RR.第2の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数に対する、第1の側部から測定されたときの第1の複数のフィラメントのフィラメント数の第1のフィラメント比率が、フィラメント比率試験に従って、約1.75〜1と約2.75〜1との間である、段落OOに記載の吸収性物品。
SS.顔料が、黒色顔料である、段落OO〜RRのいずれか1つに記載の吸収性物品。
TT.黒色顔料が、高純度顔料を含む、段落SSに記載の吸収性物品。
UU.黒色顔料が、カーボンブラックである、段落SS又はTTに記載の吸収性物品。
VV.不織布ウェブが、CIE L
*a
*b
*試験に従って、第1の側部から測定されたときに、約0〜約25のL
*値を有する、段落OO〜UUのいずれか1つに記載の吸収性物品。
WW.第1の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含む、段落OO〜VVのいずれか1つに記載の吸収性物品。
XX.第2の複数のフィラメントが、捲縮フィラメントを含む、段落OO〜WWのいずれか1つに記載の吸収性物品。
YY.不織布ウェブが、約10gsm〜約50gsmの坪量を有する、段落OO〜XXのいずれか1つに記載の吸収性物品。
ZZ.不織布ウェブが、約11gsm〜約30gsmの坪量を有する、段落OO〜XXのいずれか1つに記載の吸収性物品。
AAA.不織布ウェブが、約13gsm〜約22gsmの坪量を有する、段落OO〜XXのいずれか1つに記載の吸収性物品。
BBB.不織布ウェブが、静水頭の試験に従って、約15mbar〜約50mbarの水頭値を有する、段落OO〜AAAのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0103】
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0104】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0105】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。