(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
マスクを製造する者(以下、マスクショップと呼ぶ。)は、マスクのパターンの設計データを有しているので、設計データから参照画像を生成することができる。設計データから参照画像を生成するためには、例えば、特許文献1に示すように、プロセスベースのシミュレーション及び光学ベースのシミュレーション等を行っている。
【0008】
プロセスベースのシミュレーションは、EUVマスクを製造する際のプロセスにおいて生じる誤差を反映させている。例えば、プロセスベースのシミュレーションは、EUVマスクのパターンを形成する際のレジスト現像やエッチングによるLERや製造誤差、EUVマスクを使用する際のコンタミネーションによる反射率の変化、酸化によるパターン太り、洗浄によるパターンの細り等をシミュレーションする。
【0009】
光学ベースのシミュレーションは、EUVマスクを撮像する際の光学系において生じる誤差を反映させている。例えば、光学ベースのシミュレーションは、光学系の収差、光学系の光学調整の変化、ミラーの曇り等をシミュレーションする。
【0010】
マスクショップは、マスクショップが有する検査装置で撮像した撮像画像と、上述したプロセスベースのシミュレーション及び光学ベースのシミュレーションを用いて生成した参照画像とを比較することにより、DDB検査をする。
【0011】
一方、マスクを使用する者(以下、FABと呼ぶ。)は、マスクの受け入れ時や、マスクの運用時において、マスクを検査する。マスクの運用時の検査とは、例えば、洗浄後の検査、露光に使用後の検査等である。洗浄後のマスクは、パターンが細る等、マスクに変化が生じる場合がある。また、露光に使用後のマスクは、EUV光によるコンタミネーションがマスクに付着して反射率が低下する場合がある。
【0012】
使用するマスクがシングルダイマスク等の理由により、DD検査が行えない場合には、FABは、MtM検査をする。FABは、設計データを有していない。また、設計データから参照画像を生成するシステムは、複雑で高価である。よって、FABにとって、検査装置毎にDDB検査を行うことは現実的でない。そこで、FABは、MtM検査において、ゴールデン画像を複数の検査装置で共有する「ゴールデンシェア」を行う。
【0013】
ゴールデンシェアでは、例えば、マスクMを検査装置KAで撮像した撮像画像GAをゴールデン画像とする。そして、露光等に使用したマスクMを検査するために、検査装置KBでマスクMを撮像した撮像画像GBと、ゴールデン画像GAとを比較することにより、マスクMの検査を行う。この場合には、露光等に使用したことによるマスクM自体の変動と、検査装置KA及びKB間の機差を含むことになる。
【0014】
したがって、MtM検査では、検査装置KA及びKB間の機差を極限まで小さい状態を保つ必要があり、それでも発生する微小な誤差を、ディープラーニング等を用いた変換モデルを用いて吸収する必要がある。しかしながら、EUV(Extreme Ultraviolet)光を用いた検査装置は、解像度が非常に高く、各構成部品に求められる精度が非常に高いため、検査装置KA及びKB間の機差を小さく保つことが非常に難しいという課題がある。
【0015】
例えば、上述したように、マスクMを使用したことによってマスクM自体に生じる変動を、プロセスベースのシミュレーションで対応することが考えられるが、EUVマスク検査装置の高解像度では、「ゴールデンシェア」によって吸収することは困難である。また、検査装置KA及びKB間の機差を、光学ベースのシミュレーションで対応することが考えられるが、EUVマスク検査装置の高解像度では、「ゴールデンシェア」によって吸収することは困難である。
【0016】
このように、例えば、EUVマスクの場合には、高解像のため、1.検査装置KA及びKBの装置間の機差、2.マスクM自体の変動というMtM検査に特有の課題を解決することが困難である。検査装置毎に検査精度を向上させることができる検査手法が所望されている。
【0017】
本開示は、このような事情を背景としてなされたものであり、検査精度を向上させることができるEUVマスク検査装置、EUVマスク検査方法、EUVマスク検査プログラム及びEUVマスク検査システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本実施形態の一態様にかかるEUVマスク検査装置は、パターンが設けられたEUVマスクを撮像する撮像部と、前記パターンの設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含むデータベース中間ファイルが記憶された記憶部と、前記撮像部で前記EUVマスクを撮像した撮像画像に基づいて、前記EUVマスクを検査する処理部と、を備え、前記処理部は、前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応した前記グレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習する学習器で生成された変換モデルと、前記変換モデルを用いて、前記グレー画像から、参照画像を生成する参照画像生成部と、前記参照画像と、前記撮像画像とを比較する比較部と、を有する。
【0019】
上記EUVマスク検査装置では、前記グレー画像は、前記EUVマスクを製造するマスクショップが前記パターンの設計データから形成したものでもよい。
【0020】
上記EUVマスク検査装置では、前記学習器は、前記EUVマスクに設けられた露光用のパターンとは異なる学習専用パターンを、前記学習用サンプルとして学習してもよい。
【0021】
上記EUVマスク検査装置では、前記学習器は、露光で使用した後の前記EUVマスクを、前記学習用サンプルとして学習することにより前記変換モデルを生成してもよい。
【0022】
上記EUVマスク検査装置では、前記学習器は、洗浄後の前記EUVマスクを、前記学習用サンプルとして学習することにより前記変換モデルを生成してもよい。
【0023】
本実施形態の一態様にかかるEUVマスク検査方法は、パターンが設けられたEUVマスクを撮像する撮像部を用いて前記EUVマスクを検査する検査方法であって、前記パターンの設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含むデータベース中間ファイルを取得するDBIF取得ステップと、前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応した前記グレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習することによって、変換モデルを生成する学習ステップと、前記変換モデルを用いて、前記グレー画像から、参照画像を生成する参照画像生成ステップと、前記参照画像と、前記EUVマスクを撮像した撮像画像とを比較する比較ステップと、を有する。
【0024】
上記EUVマスク検査方法では、前記DBIF取得ステップにおいて、前記グレー画像は、前記EUVマスクを製造するマスクショップが前記パターンの設計データから形成したものでもよい。
【0025】
上記EUVマスク検査方法では、前記学習ステップにおいて、前記EUVマスクに設けられた露光用のパターンとは異なる学習専用パターンを、前記学習用サンプルとして学習してもよい。
【0026】
上記EUVマスク検査方法では、前記学習ステップにおいて、露光で使用した後の前記EUVマスクを、前記学習用サンプルとして学習することにより前記変換モデルを生成してもよい。
【0027】
上記EUVマスク検査方法では、前記学習ステップにおいて、洗浄後の前記EUVマスクを、前記学習用サンプルとして学習することにより前記変換モデルを生成してもよい。
【0028】
本実施形態の一態様にかかるEUVマスク検査プログラムは、パターンが設けられたEUVマスクを撮像する撮像部を用いて前記EUVマスクを検査する検査プログラムであって、前記パターンの設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含むデータベース中間ファイルを取得させ、前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応した前記グレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習させることによって、変換モデルを生成させ、前記変換モデルを用いて、前記グレー画像から、参照画像を生成させ、前記参照画像と、前記EUVマスクを撮像した撮像画像とを比較させることをコンピュータに実行させる。
【0029】
上記EUVマスク検査プログラムでは、前記データベース中間ファイルにおいて、前記グレー画像は、前記EUVマスクを製造するマスクショップが前記EUVマスクの設計データから形成したものでもよい。
【0030】
上記EUVマスク検査プログラムでは、前記変換モデルを生成させる際に、前記EUVマスクに設けられた露光用のパターンとは異なる学習専用パターンを、前記学習用サンプルとして学習させることをコンピュータに実行させてもよい。
【0031】
上記EUVマスク検査プログラムでは、前記変換モデルを生成させる際に、露光で使用した後の前記EUVマスクを、前記学習用サンプルとして学習させることにより前記変換モデルを生成させることをコンピュータに実行させてもよい。
【0032】
上記EUVマスク検査プログラムでは、前記変換モデルを生成させる際に、洗浄後の前記EUVマスクを、前記学習用サンプルとして学習させることにより前記変換モデルを生成させることをコンピュータに実行させてもよい。
【0033】
本実施形態の一態様にかかるEUVマスク検査システムは、第1検査装置及び第2検査装置を備えた検査システムであって、前記第1検査装置は、パターンが設けられた第1EUVマスクを撮像する第1撮像部と、前記第1撮像部で前記第1EUVマスクを撮像した第1撮像画像に基づいて、前記第1EUVマスクを検査する第1処理部と、を有し、前記第2検査装置は、パターンが設けられた第2EUVマスクを撮像する第2撮像部と、前記第2撮像部で前記第2EUVマスクを撮像した第2撮像画像に基づいて、前記第2EUVマスクを検査する第2処理部と、を有し、前記第1検査装置及び前記第2検査装置は、前記パターンの設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含むデータベース中間ファイルが記憶された記憶部を共有し、前記第1処理部は、前記第1撮像部で第1学習用サンプルを撮像した第1学習用撮像画像と、前記第1学習用撮像画像に対応した前記グレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習する第1学習器で生成された第1変換モデルと、前記第1変換モデルを用いて、前記グレー画像から、第1参照画像を生成する第1参照画像生成部と、前記第1参照画像と、前記第1撮像画像とを比較する第1比較部と、を有し、前記第2処理部は、前記第2撮像部で第2学習用サンプルを撮像した第2学習用撮像画像と、前記第2学習用撮像画像に対応した前記グレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習する第2学習器で生成された第2変換モデルと、前記第2変換モデルを用いて、前記グレー画像から、第2参照画像を生成する第2参照画像生成部と、前記第2参照画像と、前記第2撮像画像とを比較する第2比較部と、を有する。
【0034】
上記EUVマスク検査システムでは、前記第1学習器は、露光で使用した後の前記第1EUVマスクを、前記第1学習用サンプルとして学習することにより前記第1変換モデルを生成し、前記第2学習器は、露光で使用した後の前記第2EUVマスクを、前記第2学習用サンプルとして学習することにより前記第2変換モデルを生成してもよい。
【0035】
上記EUVマスク検査システムでは、前記第1学習器は、洗浄後の前記第1EUVマスクを、前記第1学習用サンプルとして学習することにより前記第1変換モデルを生成し、前記第2学習器は、洗浄後の前記第2EUVマスクを、前記第2学習用サンプルとして学習することにより前記第2変換モデルを生成してもよい。
【発明の効果】
【0036】
本開示によれば、検査精度を向上させることができるEUVマスク検査装置、EUVマスク検査方法、EUVマスク検査プログラム及びEUVマスク検査システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
【0039】
(実施形態1)
実施形態1に係る検査装置を説明する。
図1は、実施形態1に係る検査装置を例示した概略図である。
図1に示すように、検査装置1は、撮像部10、記憶部20及び処理部30を備えている。
図1では、撮像部10、記憶部20及び処理部30は、分離して示されているが、記憶部20及び処理部30は、撮像部10に組み込まれて一体化してもよいし、いくつかの構成が単体でもよい。本実施形態の検査装置1は、検査対象を撮像した撮像画像に基づいて検査を行う。例えば、検査対象は、EUV光を用いたリソグラフィーに用いられるEUVマスクである。
【0040】
以下では、一例として、検査対象をEUVマスクとして説明する。その場合には、検査装置1は、EUVマスクを検査するEUVマスク検査装置である。検査装置1は、パターンを含むEUVマスクの撮像画像を撮像し、撮像画像と参照画像とを比較する。参照画像は、記憶部20に記憶されたグレー画像42に基づいて生成された画像である。以下で、<撮像部>、<記憶部>、<処理部>の各構成を説明する。その後、<検査方法>を説明する。
【0041】
<撮像装置>
図2は、実施形態1に係る検査装置1において、撮像部10を例示した構成図である。
図3は、実施形態1に係る検査装置1において、別の撮像部10dを例示した構成図である。
図2に示すように、撮像部10は、透過照明を用いてEUVマスク18を撮像してもよいし、
図3に示すように、撮像部10dは、反射照明を用いてEUVマスク18を撮像してもよい。
図2に示すように、撮像部10は、照明光源11、照明光学系12、レンズ13、ステージ14、レンズ15、検出光学系16、検出器17を有している。
【0042】
検査対象として、パターン19が設けられたEUVマスク18を用いて説明するが、検査対象は、パターンが設けられていれば、EUVマスク18に限らず、パターンが設けられたEUV光以外のリソグラフィーに用いられるマスクでもよいし、半導体装置等でもよい。検査対象がEUVマスク18の場合には、撮像部10は、パターン19が設けられたEUVマスク18を撮像する撮像装置として機能する。
【0043】
照明光源11は、EUVマスク18を照明する照明光L1を生成する。照明光源11からの照明光L1は、照明光学系12に入射する。照明光学系12は、リレーレンズやミラーなどの光学部品を備えており、照明光L1をレンズ13に導く。また、照明光学系12は光スキャナやオートフォーカス(AF)機能などを備えていてもよい。照明光L1は、レンズ13で集光されて、EUVマスク18に入射する。レンズ13は、EUVマスク18のパターン19が形成されたパターン面に照明光L1を集光する。これにより、EUVマスク18が照明される。
【0044】
EUVマスク18を透過した透過光は、透明なステージ14を透過して、レンズ15に入射する。レンズ15は対物レンズであり、EUVマスク18からの透過光を集光する。透過光は、レンズ15を介して、検出光学系16に入射する。検出光学系16は、結像レンズやミラーなどの光学部品を備えており、照明光を検出器17に導く。検出光学系16は、EUVマスク18の像を検出器17の受光面に結像する。
【0045】
検出器17は、複数の画素を備えたCCD(Charged Coupled Device)やCMOSカメラ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のラインセンサや2次元アレイセンサである。検出器17として、TDI(Time Delay Integration)センサを用いることも可能である。したがって、検出器17は、パターン19が設けられたEUVマスク18を撮像する。パターン19の有無に応じて、照明光L1に対する反射率が異なる。例えば、EUVマスクの場合には、パターン19がある箇所では反射率が低くなり、ない箇所では反射率が高くなる。よって、パターン19の有無に応じて、受光量が変化する。
【0046】
EUVマスク18は、ステージ14の上に載置されている。ステージ14は、XYステージであり、EUVマスク18をXY方向に移動する。ステージ14の移動座標は、処理部30に入力されている。そして、ステージ14がEUVマスク18を移動させている間、検出器17がEUVマスク18を撮像する。こうすることで、EUVマスク18の全体、あるいは所望の領域の撮像画像を得ることができる。パターン19の有無に応じて、照明光L1に対する透過率が異なる。よって、パターン19の有無に応じて、輝度値、すなわち、検出信号の強度が大きく異なる。
【0047】
検出器17は、受光量に応じた検出信号を処理部30に出力する。これにより、撮像画像が処理部30に入力される。撮像画像の各画素には、受光量に応じた階調値が設定されている。処理部30は、検出信号に対して画像処理を行う。例えば、処理部30は、プロセッサ、及びメモリなどを備えたコンピュータである。
【0048】
なお、
図3に示すように、反射照明を用いた撮像部10dにより、EUVマスク18を撮像してもよい。撮像部10dは、照明光源11d、照明光学系12d、ミラー13d、ステージ14、検出光学系16d、検出器17を有している。
【0049】
照明光源11dは、EUVマスク18を照明する照明光L2を生成する。照明光源11dからの照明光L2は、照明光学系12dに入射する。照明光学系12dは、楕円反射鏡等の光学部品を備えており、照明光L2をミラー13dに導く。また、照明光学系12dは、光スキャナやAF機能などを備えていてもよい。照明光L2は、ミラー13dで反射されて、EUVマスク18に入射する。ミラー13dは、EUVマスク18のパターン19が形成されたパターン面に照明光L2を集光する。これにより、EUVマスク18が照明される。
【0050】
EUVマスク18で反射した反射光は、検出光学系16dに入射する。検出光学系16dは、反射鏡等の光学部品を備えており、反射光を検出器17に導く。検出光学系16dは、EUVマスク18の像を検出器17の受光面に結像する。
【0051】
<記憶部>
記憶部20は、EUVマスク18のパターン19のデータベース中間ファイル(Data Base Intermediate File、以下では、DBIFと呼ぶ。)を記憶する。記憶部20は、EUVマスク18のパターン19のDBIFを記憶するハードディスクやメモリ等の記憶手段として機能する記憶装置である。
【0052】
DBIFは、パターン19の設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含む。よって、記憶部20には、グレー画像を含むDBIFが記憶されている。グレー画像は、EUVマスクを製造するマスクショップがパターン19の設計データから形成したものでもよい。
【0053】
図4は、実施形態1に係るパターン19の設計データを例示した図である。
図5は、実施形態1に係る2値化画像を例示した図である。
図6は、実施形態1に係るグレー画像を例示した画像である。
【0054】
図4に示すように、EUVマスク18のパターン19の設計データは、例えば、キャドデータである。設計データは、例えば、OASIS、MASK等のリソグラフィー用のデータである。例えば、画素サイズは、検査に最適なサイズに設定されて形成されている。
【0055】
図5に示すように、2値化画像は、EUVマスク18のパターン19の設計データに基づく画像であり、例えば、パターン19の設計データからラスタ化したものである。2値化画像は、パターン19の有無に応じた2値化画像となっている。パターン19がある箇所は第1の値(例えば、0)、パターンがない箇所は第2の値(例えば、1)となっている。このように、2値化画像には、画素毎に0又は1の値が設定されている。
【0056】
図6に示すように、例えば、グレー画像は、2値化画像を、ピクセル化したものである。グレー画像は、2値化画像を、複数のピクセルに分割させた場合に、各ピクセルに含まれた2値に応じて、グレースケール化されたものである。
【0057】
図7は、実施形態1に係る別の2値化画像を例示した図である。
図8は、実施形態1に係る別のグレー画像を例示した画像である。
【0058】
図7に示すように、2値化画像をピクセル化した場合のピクセルPAは、第2の値(例えば、1)となっている。2値化画像をピクセル化した場合のピクセルPCは、第1の値(例えば、0)となっている。2値化画像をピクセル化した場合のピクセルPBは、第1の値と第2の値の境界部分となっている。
【0059】
図8に示すように、第2の値となっているピクセルPAは、例えば、黒で示されている。第1の値となっているピクセルPCは、例えば、白で示されている。第1の値と第2の値の境界部分となっているピクセルPBは、例えば、ピクセルPAとピクセルPBとから補間したグレースケールで示されている。補間の方法は、直線補間等、適宜選択された方法でもよい。このようにして、グレー画像は、2値化画像からピクセル化される。
【0060】
<処理部>
処理部30は、コンピュータプログラムによって、検査を行うための処理を実施する処理手段としての機能を有する処理装置である。すなわち、処理部30は、プログラムを格納するメモリ、及び、CPUなどのプロセッサ等を備えている。プロセッサがプログラムを実行することによって、以下に示す処理、及び、欠陥検出処理が行われてもよい。また、プログラムによって検査方法を実現する場合には、既存の検査装置の処理部30にプログラムをインストールするようにしてもよい。
【0061】
図9は、実施形態1に係る検査装置1において、処理部30の構成を例示したブロック図である。
図9に示すように、処理部30は、撮像画像取得部31と、参照画像生成部32と、比較部33と、学習用記憶部34と、学習器35と、を有している。
【0062】
撮像画像取得部31は、検出器17からの検出信号に基づいて、撮像画像を取得する。撮像画像取得部31は、ステージ14の座標と検出信号の強度を対応付けることで、EUVマスク18の2次元画像を取得する。グレー画像と撮像画像とは、リソグラフィー等のプロセス、撮像光学系などに起因する一定の対応関係を有している。
【0063】
学習用記憶部34は、ハードディスクやメモリ等の記憶手段を有している。学習用記憶部34は、学習器35での学習に用いられる学習画像を記憶している。学習画像は、撮像部10で学習用サンプルを撮像することで得られた撮像画像(以下、「学習用撮像画像」と呼ぶ。)を含んでいる。学習用記憶部34は、記憶部20とは、物理的に単一な記憶装置であってもよく、異なる記憶装置であってもよい。
【0064】
学習用記憶部34は、学習用サンプルのグレー画像(以下、「学習用グレー画像」と呼ぶ。)と学習用撮像画像とを対応付けて記憶している。学習用記憶部34は、学習用グレー画像と、該学習用グレー画像に対応する学習用撮像画像とを1セットのデータとして、複数セットのデータを記憶している。学習用記憶部34は、様々な学習用サンプルの学習用撮像画像を、学習用グレー画像と対応付けて記憶している。学習のみに用いられるパターン基板を学習用サンプルとしてもよく、実際に検査が行われるEUVマスク18を学習用サンプルとしてもよい。学習用記憶部34は、学習器35での学習が終了した学習画像を順次消去してもよい。
【0065】
学習用記憶部34は、学習用撮像画像に、プロセス及び光学系の変動量を対応付けて記憶してもよい。変動量は、例えば、EUVマスク18を露光、現像するためのリソグラフィープロセスにおける変動に応じた変動量であってもよい。また、変動量は、検査中に光学系の変動に応じた変動量であってもよい。具体的には、変動量は、パターン細り及び太り、フォーカスずれ量や、照明光の輝度変動などである。ここでは、検査中のフォーカスずれ量を変動量として説明する。
【0066】
学習用記憶部34は、フォーカスずれ量を変えて撮像された学習用撮像画像を学習画像として記憶してもよい。例えば、フォーカスずれ量を変えていって、検出器17が学習用サンプルを撮像する。これにより、撮像画像取得部31がフォーカスずれ量の異なる複数の学習用撮像画像を取得することができる。学習用記憶部34は、フォーカスずれ量と学習用撮像画像と学習用グレー画像とを対応付けて記憶する。
【0067】
学習用撮像画像は、EUVマスク18におけるパターン面の全面の画像でもよいし、EUVマスク18におけるパターン面の一部分でもよい。例えば、パターン面の異なる複数の部分を学習用撮像画像とし、パターン面の複数の各部分に対応するグレー画像の各部分を、学習用グレー画像としてもよい。そして、パターン面の各部分を含む学習用撮像画像と、それに対応する学習用グレー画像とを用いて学習させることにより、変換モデルを生成してもよい。
【0068】
また、学習用撮像画像は、EUVマスク18に設けられた露光用のパターンとは異なる学習専用パターンを撮像した撮像画像でもよい。そして、EUVマスク18の学習用パターンを撮像した撮像画像と、学習用パターンに対応する学習用グレー画像とを用いて学習させることにより、変換モデルを生成してもよい。
【0069】
学習器35は、学習用撮像画像と、学習用撮像画像に対応する学習用グレー画像と、を対応付けてディープラーニングにより学習する。よって、学習器35は、学習用記憶部34に記憶された複数セットの学習画像を学習して、EUVマスク18のグレー画像を参照画像に変換する変換関数を生成する。学習器35は、EUVマスク18に設けられた露光用のパターンとは異なる学習専用パターンを、学習用サンプルとして学習することにより、変換関数を生成してもよい。学習器35は、生成した変換関数を変換モデルとして学習用記憶部34に記憶する。よって、処理部30は、学習器35で生成された変換モデルを有する。
【0070】
学習器35は、学習用撮像画像と、該学習用撮像画像に対応するグレー画像と、該学習用撮像画像を撮像したときの変動量とを対応付けて学習してもよい。このようにすることで、プロセス変動及び光学系変動が生じた場合でも、参照画像生成部32が適切に参照画像を生成することができる。
【0071】
また、学習器35は、学習用撮像画像と、該学習用撮像画像に対応するグレー画像と、該学習用撮像画像を撮像したときの検査装置間の機差とを対応付けて学習してもよい。例えば、対物レンズ、対物ミラー等の結像POB収差、熱等による光学部材の位置ずれ、反射鏡の反射率の低下、露光に使用したマスクにおけるコンタミネーションによる反射率の変化を含むように、変換モデルを生成してもよい。例えば、学習器35は、露光で使用した後のEUVマスク18を、学習用サンプルとして学習することにより変換モデルを生成してもよい。また、学習器35は、洗浄後のEUVマスク18を、学習用サンプルとして学習することにより変換モデルを生成してもよい。
【0072】
学習器35は、例えば、学習用撮像画像を教師画像(教師データ)として、教師有り学習を行う。変換関数は、EUVマスク18のグレー画像を入力として、参照画像を出力とする関数である。変換関数は、多層のネットワークモデルによって構成されていてもよい。学習器35は、与えられた特徴量に基づく機械学習により、変換関数を求めてもよい。あるいは、学習器35が特徴量を決定するディープラーニングにより、変換関数を求めてもよい。
【0073】
参照画像生成部32は、学習器35での学習結果に基づいて、参照画像を生成する。参照画像生成部32は、学習器35で生成された変換モデルを用いて、EUVマスク18のグレー画像から、参照画像を生成する。具体的には、参照画像生成部32は、記憶部20のグレー画像に、変換モデルを適用することで、参照画像を生成する。参照画像は、欠陥がない良品サンプルを撮像した理想的な良品画像に相当する。参照画像生成部32は、画像処理により、グレー画像を参照画像に変換する画像変換器となる。
【0074】
比較部33は、EUVマスク18の撮像画像と、参照画像生成部32で生成された参照画像とを比較する。例えば、比較部33は、参照画像と撮像画像との階調値の差分値を求め、差分値を閾値と比較する。比較部33は、差分値と閾値との比較結果によって、パターン異常や欠陥等を検出する。すなわち、パターン異常が発生した箇所は、例えば、異物が付着した箇所であり、差分値が閾値よりも大きくなる。比較部33は、欠陥箇所と、その位置座標を対応付けて出力する。このようにして、処理部30は、撮像部10で撮像された撮像画像に基づいて、EUVマスク18を検査する。
【0075】
<検査方法>
次に、本実施形態の検査方法を説明する。本実施形態の検査方法は、撮像部10と、記憶部20と、処理部30とを用いてEUVマスク18を検査する。
図10は、実施形態1に係る検査方法を例示したフローチャート図である。
図10に示すように、検査方法は、DBIFを取得するDBIF取得ステップS10と、変換モデルを生成する学習ステップS20と、参照画像を生成する参照画像生成ステップS30と、参照画像と撮像画像とを比較する比較ステップS40とを有している。以下で、各ステップを説明する。
【0076】
<DBIF取得ステップ>
図11は、実施形態1に係る検査方法において、DBIF取得ステップを例示したフローチャート図である。
図11のステップS11に示すように、まず、設計データを取得する。次に、ステップS12に示すように、設計データを2値化画像にラスタ化する。2値化画像は、EUVマスク18のパターン19の設計データに基づく画像である。次に、ステップS13に示すように、グレー画像を含むDBIFを形成する。DBIFは、パターンの設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含む。グレー画像は、2値化画像を、複数のピクセルに分割させた場合に、各ピクセルに含まれた2値に応じて、グレースケール化されたものである。DBIFは、例えば、マスクを製造するマスクショップが形成してもよい。すなわち、グレー画像は、マスクショップがEUVマスク18のパターン19の設計データから形成したものでもよい。FABは、マスクショップからDBIFを取得してもよい。
【0077】
<学習ステップ>
図12は、実施形態1に係る検査方法において、学習ステップを例示した図である。
図12に示すように、学習器35は、学習用サンプルのグレー画像42と撮像画像41とを対応付けて学習する。すなわち、グレー画像42と、該グレー画像42に対応する撮像画像41とを1セットとして、学習器35は、複数セットのデータをディープラーニングにより学習する。学習器35は、ディープラーニングによる学習結果に基づいて、変換関数である変換モデル36を生成する。このようにして、撮像部10で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、該学習用撮像画像に対応するグレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習することによって、変換モデル36を生成する。なお、学習する際に、EUVマスク18に設けられた露光用のパターンとは異なる学習専用パターンを、学習用サンプルとして学習してもよい。
【0078】
<参照画像生成ステップ>
図13は、実施形態1に係る検査方法において、参照画像生成ステップ及び比較ステップを例示した図である。
図13に示すように、記憶部20は、EUVマスク18のグレー画像を含むファイルDBIFを記憶している。参照画像生成部32は、グレー画像42に基づいて、参照画像52を生成して、比較部33に出力する。具体的には、参照画像生成部32は、変換モデル36を用いて、EUVマスク18のグレー画像42から、参照画像52を生成する。
【0079】
<比較ステップ>
撮像部10は、グレー画像42に対応する撮像画像41を取得するため、EUVマスク18を撮像する。撮像部10は、撮像画像41を比較部33に出力する。比較部33は、参照画像52と撮像画像41とを比較することで、パターン検査を行う。比較部33は、欠陥の位置座標を検査結果データとして出力する。
【0080】
次に、本実施形態の効果を説明する前に、<比較例1>及び<比較例2>を説明する。その後、比較例1及び比較例2と対比させながら、本実施形態の効果を説明する。
【0081】
<比較例1>
図14は、比較例1に係るMtM検査を例示した図である。
図14に示すように、MtM検査においては、理想的なマスク画像に対して、製造及び変動エラーを含むマスク画像を検査装置Aで取得する。取得された画像は、未解像等の失われる情報、AF揺れ等のエラーや装置毎のエラーを含んでいる。
【0082】
その後、検査装置Aで取得された画像は、マスクの使用及び検査装置の装置間の差を含むように変換モデルで変換することにより、検査装置Bの基準画像とされる。このような基準画像は、不完全な情報をもとに不完全な変換モデルで変換されているので、装置毎のエラーを含む可能性がある。
【0083】
一方、露光等の使用による劣化で変動したマスク画像を、検査装置Bで取得する。使用による劣化で変動したマスクは、反射率の低下やパターンの変化を含む。よって、検査装置Bで取得された画像は、検査装置Aで取得された画像と同様に、未解像等の失われる情報、AF揺れ等のエラーや装置毎のエラーを含む。
【0084】
したがって、基準画像と撮像画像とを比較することにより、パターンの検査を行った場合には、系の経路で様々なエラーが入ることになる(フォーカス条件。解像度)。例えば、エラーを含む検査装置Aの像を、エラーを含む検査装置Bの像をもとにした変換モデルを生成することによる。また、そのモデルで変換していることによるエラーが含む可能性がある。さらに、マスクの変動は考慮されないことによる。このような場合でも、光学条件等の修正及び変換モデルにより、含有するエラーをある程度吸収することは可能である。しかしながら、特に、EUV光等に用いられるマスクのように、微細なパターンを含む場合には、検査装置間の差異を、光学条件の修正及び変換モデルで吸収することができず、検査精度を向上させることが困難である。
【0085】
<比較例2>
図15は、比較例2に係るDDB検査を例示したフローチャート図である。
図15のステップS101に示すように、DDB検査では、設計データを取得する。次に、ステップS102に示すように、設計データを2値化画像にラスタ化する。次に、ステップS103に示すように、変換モデルを生成する。DDB検査では、学習用サンプルとして、例えば、設計データに基づいた2値化画像と、撮像画像とを対応付けて学習し、変換モデルを生成する。次に、ステップS104に示すように、参照画像を生成する。DDB検査では、生成した変換モデルを用いて、EUVマスク18の2値化画像から参照画像を生成する。次に、ステップS105に示すように、参照画像と撮像画像とを比較する。
【0086】
DDB検査では、設計データをラスタ化した2値化画像から参照画像を生成する。よって、参照画像を生成するために複雑で高価なシステムを必要とする。また、他の検査装置に適用させるためには、新たに、設計データから参照画像を生成させる必要があり、製造コストを低減することが困難である。
【0087】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態では、DBIFのグレー画像から検査装置毎に参照画像を生成することができる。DBIFのグレー画像は、検査装置毎及び検査対象毎のキャリブレーション情報を含まない。つまり、検査装置間及び検査対象の差異を含まないDBIFを他の検査装置との間で共有することができる。よって、マスクの撮像画像の「ゴールデンシェア」を行うMtM検査のように、検査装置間の差異に影響されずに検査することができる。これにより、検査装置毎に検査精度を向上させることができる。
【0088】
DBIFのグレー画像は、検査装置毎のキャリブレーション情報を含まず、複数の検査装置で共有することができる。よって、検査に係るコストを低減することができる。これに対して、DDB検査では、検査装置毎に、設計データに基づく2値化画像から変換モデルを生成し、参照画像を生成するので、複雑で高価なシステムを必要とする。よって、検査に係るコストを低減することが困難である。
【0089】
また、DBIFのグレー画像は、複数の検査装置で共有することができるので、シングルダイマスク等のDD検査が行えないマスクを高精度で検査することができる。さらに、検査装置間の差異に影響されないので、EUV光のような短波長の露光に用いられる微細なパターンを検査することできる。
【0090】
学習器35は、ディープラーニングにより学習している。よって、適切に参照画像を生成するための変換モデル36を生成することができる。これにより、適切な参照画像52を用いた比較検査が可能となり、精度の高い検査を行うことができる。例えば、本来欠陥ではない差分信号が疑似欠陥として検出される場合に、あらかじめ、疑似欠陥を学習させることにより、欠陥か疑似欠陥かを判別させ、本来の欠陥のみ検出させることができる。
【0091】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る検査システムを説明する。
図16は、実施形態2に係る検査システムを例示した概略図である。
図16に示すように、検査システム100は、複数の検査装置1A〜1Cを備えている。検査装置1Aは、撮像部10A、記憶部20、処理部30Aを有している。検査装置1Bは、撮像部10B、記憶部20、処理部30Bを有している。検査装置1Cは、撮像部10C、記憶部20、処理部30Cを有している。各検査装置1A〜1Cは、記憶部20を共有している。よって、各検査装置1A〜1Cは、DBIFを共有することができる。
【0092】
各検査装置1A〜1Cは、記憶部20に記憶されたDBIFを用いて、各検査装置1A〜1Cに最適化された参照画像を生成する。そして、各検査装置1A〜1Cは、各検査装置1A〜1Cにおいて生成された参照画像と、撮像画像とを比較することにより、パターンを検査する。
【0093】
本実施形態によれば、検査システム100は、DBIFを共有するので、設計データからDBIFを生成するコストを低減することができる。また、検査システム100は、共有されたDBIFを基準にして検査装置毎に変換モデルを生成するため、検査装置間差の影響を低減することができる。それに加えて、マスク起因の変動を抑制することができる。また、検査装置毎に変換モデルを生成するため、検査装置1A〜1C毎にPOB等の検査条件を設定することができ、各検査装置1A〜1Cの性能をフルに発揮させることができる。これ以外の構成、効果は、実施形態1の記載に含まれている。
【0094】
以上、本発明の実施形態1及び2を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。実施形態1及び2の各構成を組み合わせたものも実施形態に含まれる。また、検査方法をコンピュータに実行させる検査プログラムも実施形態の技術的思想の範囲である。
【0095】
上記処理のうちの一部又は全部は、コンピュータプログラムによって実行されてもよい。上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【解決手段】本発明の一態様にかかる検査装置1は、パターン19が設けられたEUVマスク18を撮像する撮像部10と、パターン19の設計データからラスタ化した2値化画像を、ピクセル化したグレー画像を含むデータベース中間ファイルDBIFが記憶された記憶部20と、撮像部10でEUVマスク18を撮像した撮像画像に基づいて、EUVマスク18を検査する処理部30と、を備え、処理部30は、学習用撮像画像と、学習用撮像画像に対応したグレー画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習する学習器35で生成された変換モデル36と、変換モデル36を用いて、グレー画像から、参照画像を生成する参照画像生成部32と、参照画像と、撮像画像とを比較する比較部33と、を有する。