特許第6961863号(P6961863)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961863
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】コンクリート生産システム
(51)【国際特許分類】
   B28C 7/06 20060101AFI20211025BHJP
   B65G 15/64 20060101ALI20211025BHJP
   B65G 39/16 20060101ALI20211025BHJP
   B65G 23/44 20060101ALI20211025BHJP
   B65G 43/02 20060101ALI20211025BHJP
   B65G 45/12 20060101ALI20211025BHJP
   B65G 45/22 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   B28C7/06
   B65G15/64
   B65G39/16
   B65G23/44
   B65G43/02 E
   B65G45/12 B
   B65G45/22 C
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-152262(P2020-152262)
(22)【出願日】2020年9月10日
(65)【公開番号】特開2021-172078(P2021-172078A)
(43)【公開日】2021年11月1日
【審査請求日】2021年1月14日
(31)【優先権主張番号】202010339147.9
(32)【優先日】2020年4月26日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521232441
【氏名又は名称】杭州富陽泳富机械有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】凌叙金
【審査官】 小川 武
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭49−094061(JP,A)
【文献】 実開昭64−009913(JP,U)
【文献】 特開昭61−020971(JP,A)
【文献】 特開平04−121312(JP,A)
【文献】 特開2020−176013(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第111497026(CN,A)
【文献】 中国実用新案第212049271(CN,U)
【文献】 中国実用新案第212049190(CN,U)
【文献】 中国実用新案第212101025(CN,U)
【文献】 中国実用新案第212049330(CN,U)
【文献】 特開平06−026912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28C 1/00−9/04
B65G 15/64,23/44,39/16,43/02,45/12,45/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート生産システムであって、
第一輸送ベルト(1)と、第二輸送ベルト(2)と、骨材受取分け装置(255)と、秤量骨材供給部(4)と、撹拌機(6)と、を含み、
骨材は前記第一輸送ベルト(1)の先端から入り、
前記第二輸送ベルト(2)の先端が前記第一輸送ベルト(1)の末端を受けて続け、
前記骨材受取分け装置(255)は、骨材受け筒(31)と、分割積みボックス(32)と、骨材分けホッパー(33)と、第一ステッピングモーター(34)と、を含み、
前記第二輸送ベルト(2)の末端は前記骨材受け筒(31)の上方に位置し、
前記骨材分けホッパー(33)は前記骨材受け筒(31)の下端に回転可能に接続され、
前記第一ステッピングモーター(34)のハウジングは前記骨材受け筒(31)に固定され、
前記骨材分けホッパー(33)の骨材排出端は、前記骨材受け筒(31)の軸線から外れた側に傾斜し、
前記骨材分けホッパー(33)は伝達ギアリングを有し、
前記第一ステッピングモーター(34)の出力軸には、伝達ギアリングと噛み合う駆動ギアが固定され、
前記分割積みボックス(32)の中には、複数の一時貯留室(35)が形成され、
前記骨材分けホッパー(33)が回転すると、前記骨材分けホッパー(33)の骨材排出端は、前記骨材分けホッパー(33)の回転軌跡における任意の前記一時貯留室(35)の上方に位置して骨材を排出することができ、
前記秤量骨材供給部(4)は、前記一時貯留室(35)とそれぞれに対応する複数の吊り下げ式秤量装置を含み、
前記吊り下げ式秤量装置は、前記一時貯留室(35)内の骨材を前記撹拌機(6)に送ることができ、
前記第二輸送ベルト(2)は、ベルト(21)と、前記ベルト(21)を牽引する動力伝達ローラ(22)と、前記ベルト(21)を支持する複数の支持台(23)と、を含み、
前記支持台(23)は、二つの前記動力伝達ローラ(22)の間に位置し、
前記支持台(23)は、垂直柱を介して地面に接続され、
前記ベルト(21)を洗浄するための少なくとも一つの洗浄装置(24)が二つの前記動力伝達ローラ(22)の間に設けられ、
前記ベルト(21)を引っ張るための少なくとも一つの緊張装置(25)が二つの前記動力伝達ローラ(22)の間に設けられ、
一つの前記動力伝達ローラ(22)は、一つの駆動モーターにより駆動され、
前記動力伝達ローラ(22)は、中心部直径が両側直径より小さいロール体(51)を含み、
前記ロール体(51)の円周面は曲面であり、
前記ロール体(51)の軸線には、一つの動力伝達軸(52)が固定して設置され、
前記動力伝達軸(52)は一つの取付枠(53)に回転可能に接続され、
前記ロール体(51)には、円周方向に多数のスキュー取りユニットが等間隔に設けられ、
前記スキュー取りユニットは、前記ロール体(51)に形成されるスライド穴を含み、
スライド穴の中心部は、前記ロール体(51)における中心部の周面を貫通し、
前記スライド穴内には、一つのスキュー取り軸(54)が摺動可能に連結され、
前記スキュー取り軸(54)の中心部は、一つのスキュー取りローター(55)が回転可能に接続され、
前記スキュー取りローター(55)の中心部は、前記動力伝達ローラ(22)に牽引される前記ベルト(21)と接触可能であり、
前記スキュー取り軸(54)の両端には、それぞれ一つの起動ボール(56)が固定して設けられ、
前記スキュー取りローター(55)の両端には、前記スキュー取り軸(54)に設置される一セットの復位バネ(57)がそれぞれに設けられ、
前記復位バネ(57)の両端は、それぞれ前記起動ボール(56)と前記スキュー取りローター(55)に当接し、
前記取付枠(53)には、前記動力伝達軸(52)の下方に位置する支持ロッドが固定して設けられ、
前記支持ロッドには、二つの起動ローター(58)が回転可能に接続され、
前記ベルト(21)の移動方向が偏ると、前記起動ローター(58)が前記ベルト(21)の辺縁部に当接することができ、
前記起動ローター(58)には、一つの扇形のフライホイール(59)が固定して設けられ、
前記起動ローター(58)が回転する時に、前記フライホイール(59)は、前記起動ローター(58)と同じ側にある前記起動ボール(56)を押圧することができ、
前記緊張装置(25)は、支持ブラケット(251)と、第二ステッピングモーターと、二つの締め付けローラ(252)と、前記支持ブラケット(251)に回転可能に接続される一つの制御軸(253)と、を含み、
二つの前記締め付けローラ(252)はすべて前記支持ブラケット(251)に回転可能に接続され、
前記制御軸(253)は、二つの前記締め付けローラ(252)の間に位置し、
前記制御軸(253)の一端は、前記第二ステッピングモーターの出力軸に接続され、
前記制御軸(253)には、複数のテンショナーアーム(254)が固定して設けられ、
隣接する前記テンショナーアーム(254)の間に角度が形成され、
前記テンショナーアーム(254)の外端には、一つのテンショナーローラ(255)が回転可能に接続され、
各前記テンショナーローラ(255)と前記制御軸(253)の間の距離は等しくなく、
前記ベルト(21)の無負荷部分は、二つの前記締め付けローラ(252)の上方且つ一つの前記テンショナーローラ(255)の下方にあり、
前記洗浄装置(24)は、一つの洗浄箱(241)を含み、
前記洗浄箱(241)には、洗浄室(242)と分離室(243)が形成され、
前記洗浄箱(241)には、前記洗浄室(242)の上方に位置する第一従動プーリー(244)と第二従動プーリー(245)が回転可能に接続され、
前記第一従動プーリー(244)と前記第二従動プーリー(245)は、前記ベルト(21)の無負荷部分の上下両側にそれぞれに設けられ、
前記洗浄室(242)内には、一つの洗浄ローラ(246)が回転可能に接続され、
前記洗浄箱(241)には、前記分離室(243)に位置する二つの分離ローラ(247)が回転可能に接続され、
二つの前記分離ローラ(247)の間には、一つの軟質牽引帯(2471)が設けられ、
前記軟質牽引帯(2471)の外側面には、複数のスクレーパー(2472)が等間隔に配列され、
前記スクレーパー(2472)は網目構造であり、
前記分離室(243)は前記洗浄室(242)の片側に設けられ、
前記洗浄室(242)の底部は前記分離室(243)の底部と連通し、
前記軟質牽引帯(2471)の平でまっすぐである部分は、水平面に対して三十度未満の傾斜角があり、
前記洗浄ローラ(246)の一端と前記第一従動プーリー(244)の一端、および一つの前記分離ローラ(247)の一端には、すべて一つのプーリ(2473)が固定して設けられ、
三つの前記プーリ(2473)は、前記洗浄箱(241)の同じ側壁に配置され、
三つの前記プーリ(2473)の間は、一つの伝動ベルト(248)によって接続され、
前記洗浄室(242)内には、複数のノズル(249)が設置され、
各前記ノズル(249)は並列接続後に一つの受水管と接続され、
前記ベルト(21)は各前記ノズル(249)の水により洗浄された後、前記洗浄ローラ(246)に接触し、
前記洗浄ローラ(246)には刷毛があり、
前記第一従動プーリー(244)および前記第二従動プーリー(245)にはいずれも一つの同期ギアが固定して設けられ、
二つの前記同期ギアは互いに噛み合う、
ことを特徴とするコンクリート生産システム。
【請求項2】
前記吊り下げ式秤量装置は、地面に固定されたベース(41)と、対応する前記一時貯留室(35)における下方の出口と接続された円錐形の骨材供給ホッパー(42)と、前記骨材供給ホッパー(42)を閉じることができる遮蔽扉(43)と、前記ベース(41)と前記骨材供給ホッパー(42)との間に配置された吊り筒(44)と、を含み、
前記遮蔽扉(43)の下表面には、複数のガイドピン(45)が固定して設けられ、
前記骨材供給ホッパー(42)には、複数の前記ガイドピン(45)に対応するガイド穴が形成され、
前記ガイドピン(45)は前記ガイド穴に挿設され、
前記遮蔽扉(43)の中には、通し溝(46)が水平に形成され、
前記通し溝(46)には、一つの摺動ロッド(471)が挿設され、
前記摺動ロッド(471)の両端と前記吊り筒(44)との間には、コンロッド構成材が接続され、
前記コンロッド構成材は、前記摺動ロッド(471)の端部に固定して接続され且つ前記摺動ロッド(471)に対し垂直な第一接続板(472)を含み、
前記摺動ロッド(471)に対し平行な第二接続板(473)は、前記第一接続板(472)に固定して接続され、
前記第二接続板(473)は円筒形であり、
前記第二接続板(473)は前記骨材供給ホッパー(42)の側壁に回転可能に接続され、
前記第二接続板(473)には、前記第二接続板(473)に対し垂直となり且つ前記第一接続板(472)と五十度〜七十度の傾斜角を呈する第三接続板(474)が固定して設けられ、
第四接続板(475)は、前記第三接続板(474)に回転自在に連結され、
前記第四接続板(475)は、前記吊り筒(44)の外壁に回転可能に接続され、
前記吊り筒(44)の下端と前記ベース(41)の間は伸長状態のリターンスプリング(48)が接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート生産システム。
【請求項3】
前記ベース(41)と前記吊り筒(44)との間には電磁弁(49)が設置され、
前記電磁弁(49)は、前記リターンスプリング(48)の復元力に抗して前記吊り筒(44)を前記ベース(41)に固定することができる、
ことを特徴とする請求項2に記載のコンクリート生産システム。
【請求項4】
前記吊り筒(44)には、一つの制御バルブ(441)が設置される、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコンクリート生産システム。
【請求項5】
前記スキュー取りローター(55)には、前記スキュー取りローター(55)と同軸の複数の突起筋(551)が等間隔に形成される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のコンクリート生産システム。
【請求項6】
各前記支持台(23)は立柱を介して地面に接続され、
前記洗浄箱(241)と、前記支持ブラケット(251)と、前記骨材受け筒(31)と、前記分割積みボックス(32)とは立柱に固定して接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設技術の分野に関し、特にコンクリート生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートは、各種骨材や結合剤などを混合して固めた建材である。輸送工程を減らして効率を上げるためには、通常、あらゆる種類の骨材を指定された高さや位置に輸送して混合する必要がある。様々な仕様と種類の骨材を輸送する場合、複数の輸送ラインを使用すると、コストと管理の難易度が大きく上がる。攪拌機ゼロ待ちの原則とは、各骨材をいずれも指定位置に輸送して貯留し、それから何回かに分けて攪拌機に混合することであり、これは輸送ラインが循環して異なる骨材を別々に輸送する必要がある。別々に輸送すると、輸送ベルトの張力に対する要求が高くなる。同じ輸送ベルトの単位長さあたりの様々な骨材の輸送量は大体同じであると同時に密度が大きな違いを有す、異なる骨材を輸送する時の輸送ベルトに対する張力要求が異なる。骨材を別々に輸送する場合は、骨材の移送、一時保管、分け、秤量に対応する要件があり、難度が上がるが、輸送距離が長く、且つ複数の輸送ラインを使用する場合は、輸送ラインのコストと占有面積が大幅に増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第111216249号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術の問題に鑑み、コンクリート生産システムを提供することを目的とする。本発明によって解決する技術的問題は、システムが占有する空間を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を実現するために、コンクリート生産システムであって、第一輸送ベルトと、第二輸送ベルトと、骨材受取分け装置と、秤量骨材供給部と、撹拌機と、を含む。骨材は前記第一輸送ベルトの先端から入り、前記第二輸送ベルトの先端が前記第一輸送ベルトの末端を受けて続く。前記骨材受取分け装置は、骨材受け筒と、分割積みボックスと、骨材分けホッパーと、第一ステッピングモーターと、を含む。前記第二輸送ベルトの末端は前記骨材受け筒の上方に位置し、前記骨材分けホッパーは前記骨材受け筒の下端に回転可能に接続され、前記第一ステッピングモーターのハウジングは前記骨材受け筒に固定される。前記骨材分けホッパーの骨材排出端は、前記骨材受け筒の軸線から外れた側に傾斜し、前記骨材分けホッパーは伝達ギアリングを有し、前記第一ステッピングモーターの出力軸には伝達ギアリングと噛み合う駆動ギアが固定され、前記分割積みボックスの中には、複数の一時貯留室が形成される。前記骨材分けホッパーが回転すると、前記骨材分けホッパーの骨材排出端は、前記骨材分けホッパーの回転軌跡における任意の前記一時貯留室の上方に位置して骨材を排出することができる。前記秤量骨材供給部は、前記一時貯留室とそれぞれに対応する複数の吊り下げ式秤量装置を含み、前記吊り下げ式秤量装置は、前記一時貯留室内の骨材を前記撹拌機に送ることができる。
【0006】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記吊り下げ式秤量装置は、地面に固定されたベースと、対応する前記一時貯留室における下方の出口と接続された円錐形の骨材供給ホッパーと、前記骨材供給ホッパーを閉じることができる遮蔽扉と、前記ベースと前記骨材供給ホッパーとの間に配置された吊り筒と、を含む。前記遮蔽扉の下表面には、複数のガイドピンが固定して設けられ、前記骨材供給ホッパーには、複数の前記ガイドピンに対応するガイド穴が形成される。前記ガイドピンは前記ガイド穴に挿設され、前記遮蔽扉の中には通し溝が水平に形成され、前記通し溝には一つの摺動ロッドが挿設される。前記摺動ロッドの両端と前記吊り筒との間には、コンロッド構成材が接続され、前記コンロッド構成材は、前記摺動ロッドの端部に固定して接続され且つ前記摺動ロッドに対し垂直な第一接続板を含む。前記摺動ロッドに対し平行な第二接続板は、前記第一接続板に固定して接続され、前記第二接続板は円筒形であり、前記第二接続板は前記骨材供給ホッパーの側壁に回転可能に接続され、前記第二接続板には、前記第二接続板に対し垂直となり且つ前記第一接続板と五十度〜七十度の傾斜角を呈する第三接続板が固定して設けられる。第四接続板は、前記第三接続板に回転自在に連結され、前記第四接続板は、前記吊り筒の外壁に回転可能に接続され、前記吊り筒の下端と前記ベースの間は伸長状態のリターンスプリングが接続される。
【0007】
前記一時貯留室は、前記分割積みボックス内に等間隔に配置された複数の仕切板によって分割されて形成され、前記一時貯留室は普通四つまたは六つが好適であり、前記一時貯留室に組み合わせる他の構造は、相互干渉を回避するため、大きな分離距離を有する。前記第三接続板と前記第四接続板の回転軸線は、前記第四接続板が回転する時の回転軸線と平行する。
【0008】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記ベースと前記吊り筒との間には電磁弁が設置され、前記電磁弁は、前記リターンスプリングの復元力に抗して前記吊り筒を前記ベースに固定することができる。
【0009】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記吊り筒には、一つの制御バルブが設置される。
【0010】
前記第一輸送ベルトは、骨材を入れて充填するための輸送ベルトであり、前記第二輸送ベルトに対し垂直し、前記第二輸送ベルトは、骨材輸送位置を上昇させるおよび変更する輸送ベルトである。前記第一輸送ベルトは短くて広く、前記第二輸送ベルトは長く、縦方向の落差が大きい。コンクリートを作製する骨材、例えば石、砂粒等は、大きな密度を有するものであり、且つ本発明は、異なる骨材を処理する必要があるため、秤量や秤量用の前記一時貯留室の開閉とを実現するのは難しい。前記電磁弁は、接離を実現できる電磁吸引力の強い磁気制御構造で、接極子に励磁コイルを巻き付け、励磁コイルに通電すると、対応する鉄ブロックを吸着することができる。前記吊り筒の上下移動スペースが小さいため、前記吊り筒と前記ベースの間にガイド構造を設けても設けなくてもよく、前記制御バルブは、前記吊り筒の出口を開閉できる手動または受動スイッチ構造である。
【0011】
本実施例において、二つの前記コンロッド構成材に介して前記吊り筒と前記骨材供給ホッパーが接続される。作業プロセスは次のとおりである:前記一時貯留室の骨材を前記撹拌機に供給する場合、前記吊り筒に対応の前記制御バルブを閉じ、前記一時貯留室に対応する前記電磁弁を閉じ、前記ベースと前記吊り筒は前記リターンスプリングのみによって接続され、前記リターンスプリングの復元力により前記吊り筒が上方に駆動され、前記第三接続板および前記第四接続板が揺動し、回転のみ可能な前記第二接続板が回転し、前記摺動ロッドが前記第二接続板に対して長手方向に移動し、前記摺動ロッドは、前記通し溝内で前記遮蔽扉を押して上方に移動させ、前記遮蔽扉は前記ガイドピンの縦方向のガイド作用により上方に平行移動し、これにより前記骨材供給ホッパーの側壁と前記遮蔽扉の外縁との間に通路が形成され、前記通路は、骨材が前記骨材供給ホッパーから落下する通路であり、前記骨材供給ホッパーから排出される骨材は、前記吊り筒に入る。この時、骨材が徐々に前記吊り筒に入って前記リターンスプリングを押し続け、前記遮蔽扉が前記骨材供給ホッパーを閉じると、前記電磁弁を開け、前記吊り筒と前記ベースを吸着接続する。骨材を前記撹拌機に加える場合は、前記制御バルブを開け、前記リターンスプリングの締付力を制御し、つまり、前記ベースの縦方向の位置を調整するだけで、秤量を調整することができる。このような繰り返しにより、異なる骨材の秤量、待機、骨材供給を実現でき、構造が簡単で、前記遮蔽扉の縦移動中に骨材供給通路を連続的に変化させ、骨材の粗供給と精細供給、閉止および開放の動作を実現でき、前記遮蔽扉の閉塞および詰まりを引き起こさない。
【0012】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記第二輸送ベルトは、ベルトと、前記ベルトを牽引する動力伝達ローラと、前記ベルトを支持する複数の支持台と、を含む。前記支持台は二つの前記動力伝達ローラの間に位置し、前記支持台は垂直柱を介して地面に接続され、前記ベルトを洗浄するための少なくとも一つの洗浄装置が二つの前記動力伝達ローラの間に設けられ、前記ベルトを引っ張るための少なくとも一つの緊張装置が二つの前記動力伝達ローラの間に設けられ、一つの前記動力伝達ローラは、一つの駆動モーターにより駆動される。前記動力伝達ローラは、中心部直径が両側直径より小さいロール体を含み、前記ロール体の円周面は曲面であり、前記ロール体の軸線には一つの動力伝達軸が固定して設置され、前記動力伝達軸は一つの取付枠に回転可能に接続される。前記ロール体には、円周方向に多数のスキュー取りユニットが等間隔に設けられ、前記スキュー取りユニットは、前記ロール体に形成されるスライド穴を含み、スライド穴の中心部は、前記ロール体における中心部の周面を貫通し、前記スライド穴内には、一つのスキュー取り軸が摺動可能に連結され、前記スキュー取り軸の中心部は、一つのスキュー取りローターが回転可能に接続され、前記スキュー取りローターの中心部は、前記動力伝達ローラに牽引される前記ベルトと接触可能である。前記スキュー取り軸の両端には、それぞれ一つの起動ボールが固定して設けられ、前記スキュー取りローターの両端には、前記スキュー取り軸に設置される一セットの復位バネがそれぞれに設けられ、前記復位バネの両端は、それぞれ前記起動ボールと前記スキュー取りローターに当接する。前記取付枠には、前記動力伝達軸の下方に位置する支持ロッドが固定して設けられ、前記支持ロッドには、二つの起動ローターが回転可能に接続される。前記ベルトの移動方向が偏ると、前記起動ローターが前記ベルトの辺縁部に当接することができる。前記起動ローターには、一つの扇形のフライホイールが固定して設けられ、前記起動ローターが回転する時に、前記フライホイールは、前記起動ローターと同じ側にある前記起動ボールを押圧することができる。
【0013】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記スキュー取りローターには、前記スキュー取りローターと同軸の複数の突起筋が等間隔に形成される。
【発明の効果】
【0014】
従来的技術では、前記ベルトのスキュー取りは、より複雑な電気部品によって実現する必要があり、更にコンクリート原料の輸送過程中の環境は厳しく、スキュー取り構造は、通常、前記ベルトの中心部に設置され、高い位置にあり、メンテナンスや監視に不便である。
【0015】
本実施例は、前記動力伝達ローラに設置されるスキュー取り装置を採用し、その構造はシンプルで信頼性が高く、電子部品や人力の介入を必要としない。その原理は次のとおりである:前記ベルトが中央揃え状態である時、前記ベルトの両縁と二つの前記起動ローターは接触せず、前記スキュー取りローターは軸線方向に移動せず、前記ベルトの実行状態に影響しない。前記ベルトが偏移する場合、偏移側の前記ベルトの辺縁部は対応する前記起動ローターを押圧し、前記起動ローターを回転させ、つまり、前記フライホイールが回転し、前記フライホイールが前記起動ボールに当たり、前記スキュー取り軸を他側に移動させる。移動過程は断続的であり、一方では、前記スキュー取りローターが前記ベルトに接触しないまで回転すると、前記復位バネは前記スキューローターに対しスキュー取りを行い、また一方では、前記起動ボールが衝撃されるのは断続的に行われるため、前記スキュー取りローターが前記ベルトを徐々に中心に押し、前記起動ローターが前記ベルトに圧迫されないまで前記スキュー取りローターが前記ベルトに干渉し、これにより、前記ベルトの自動スキュー取りは実現でき、人力の積極的な調整と介入は必要ではない。
【0016】
前記スキュー取りローターの回転過程において、前記起動ローターが前記ベルトと接触しながら回転することは、前記ベルトの動作に大きな抵抗力を与えないので、前記ベルトの正常動作には影響しない。前記スキュー取りローターが軸線方向に移動して前記ベルトに対しスキュー取りを行う時、前記スキュー取りローターにおける表面の前記突起筋が前記ベルトとの摩擦力を増大し、前記ベルトを中心部に寸動させることができる。
【0017】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記緊張装置は、支持ブラケットと、第二ステッピングモーターと、二つの締め付けローラと、前記支持ブラケットに回転可能に接続される一つの制御軸と、を含む。二つの前記締め付けローラはすべて前記支持ブラケットに回転可能に接続され、前記制御軸は二つの前記締め付けローラの間に位置し、前記制御軸の一端は前記第二ステッピングモーターの出力軸に接続され、前記制御軸には複数のテンショナーアームが固定して設けられ、隣接する前記テンショナーアームの間に角度が形成され、前記テンショナーアームの外端には一つのテンショナーローラが回転可能に接続され、各前記テンショナーローラと前記制御軸の間の距離は等しくない。前記ベルトの無負荷部分は、二つの前記締め付けローラの上方且つ一つの前記テンショナーローラの下方にある。
【0018】
本実施例の前記第二輸送ベルトは異なる骨材を輸送する必要があるため、同じ輸送量で骨材の密度が異なると、前記支持台の間において宙に浮く前記ベルトの部分に異なる圧力がかかり、前記ベルトの緩み程度が異なり、前記ベルトの適度な張力を確保するには、様々な骨材の輸送に必要な張力が異なる。既存のばねの作用による張力構造は、単純な構造を有するが、前記ベルトの荷重が異なる場合、ばねの付勢力に影響を与え、前記ベルトの緊張の度合いが変化し、様々な骨材を切り替えて輸送するには不利である。
【0019】
前記緊張装置は、前記ベルトが異なる骨材を輸送する時、前記制御軸を前記第二ステッピングモーターによって回転させることにより、適切な長さの前記テンショナーアームの外端にある前記テンショナーローラを前記ベルトの下側面に押し付けることができる。前記テンショナーアームは水平面に対して鋭角であり、前記テンショナーアームは前記ベルトの来る方向に対して傾斜する。前記第二ステッピングモーターの出力軸には、トルクセンサーが配置され、前記トルクセンサーは、出力軸のトルクを検出し、トルクが設定値未満の場合、前記第二ステッピングモーターは、設定されたトルクに達するまで動作し、設定されたトルクに達すると停止してロックする。なお、ステッピングモーター自体にロック機能があり、トルクセンサーは既存の方法であり、ここは、トルクセンサーの検出データを、第二ステッピングモーターの起動停止の基準にするだけである。トルクセンサーと第二ステッピングモーターとの関連ユニットはコントローラーであり、前記コントローラーは、トルクセンサーのデータと設定データを比較し、比較結果を制御信号に変え、前記第二ステッピングモーターの電源回路を制御する。これらはすべて、当業者に周知の制御方法および実装方法である。ステッピングモーターの適応な動作により、前記ベルトが比較的一定の緊張の度合いにあることを保証することができる。
【0020】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記洗浄装置は、一つの洗浄箱を含む。前記洗浄箱には、洗浄室と分離室が形成される。前記洗浄箱には、前記洗浄室の上方に位置する第一従動プーリーと第二従動プーリーが回転可能に接続され、前記第一従動プーリーと前記第二従動プーリーは、前記ベルトの無負荷部分の上下両側にそれぞれに設けられ、前記洗浄室内には一つの洗浄ローラが回転可能に接続され、前記洗浄箱には、前記分離室に位置する二つの分離ローラが回転可能に接続される。二つの前記分離ローラの間には一つの軟質牽引帯が設けられ、前記軟質牽引帯の外側面には、複数のスクレーパーが等間隔に配列され、前記スクレーパーは網目構造である。前記分離室は前記洗浄室の片側に設けられ、前記洗浄室の底部は前記分離室の底部と連通し、前記軟質牽引帯の平でまっすぐである部分は、水平面に対して三十度未満の傾斜角がある。前記洗浄ローラの一端と前記第一従動プーリーの一端、および一つの前記分離ローラの一端には、すべて一つのプーリが固定して設けられ、三つの前記プーリは、前記洗浄箱の同じ側壁に配置され、三つの前記プーリの間は一つの伝動ベルトによって接続される。前記洗浄室内には複数のノズルが設置され、各前記ノズルは並列接続後に一つの受水管と接続され、前記ベルトは各前記ノズルの水により洗浄された後、前記洗浄ローラに接触する。
【0021】
前記コンクリート生産システムにおいて、前記洗浄ローラには刷毛があり、前記第一従動プーリーおよび前記第二従動プーリーにはいずれも一つの同期ギアが固定して設けられ、二つの前記同期ギアは互いに噛み合う。
【0022】
前記第一従動プーリーおよび前記第二従動プーリーの配置により、前記ベルトの動作が前記第一従動プーリー、または前記第二従動プーリーを駆動して回転させることを保証する。二つの前記同期ギアは、直径が同じであり、前記第一従動プーリー又は前記第二従動プーリーが前記ベルトに駆動されて回転することで、前記伝動ベルトを回転させることができ、更に前記洗浄ローラを前記ベルトに対して逆方向に回転させることがちょうどできる。二つの前記分離ローラの間における軸線の下方にある前記スクレーパーは低い位置から高い位置に移動し、前記洗浄室の底部は前記分離室の底部に連通し、前記洗浄室内の混合物は前記分離室の底部に近い前記軟質牽引帯の下のみに流れ込むことができる。前記スクレーパーは、固体骨材を前記洗浄箱における高い位置の出口に運送し、水は前記洗浄箱における低い位置の出口に流れる。二つの前記出口には、水と固体骨材を再利用するために、水と固体骨材を別々に収納するための容器が設けられ、これにより、高所の落下物によって引き起こされる隠れた安全上の問題や、作業エリアの乱れ状態を防げる。各前記ノズルは並列接続された後に一つの受水管に接続され、受水管は吸水ポンプに接続される。前記洗浄装置を設けることは、骨材を交換して秤量精度を向上させるためだけでなく、重要なのは、伝達部材に骨材が嵌めこむことによる閉塞や詰まりを回避し、各部材の摩耗を減らすことができる。
【0023】
前記コンクリート生産システムにおいて、各前記支持台は立柱を介して地面に接続され、前記洗浄箱と、前記支持ブラケットと、前記骨材受け筒と、前記分割積みボックスとは立柱に固定して接続される。
【0024】
地面に接続された他の部材も、立柱を介して間接的に地面に接続されることができ、前記撹拌機に入る各骨材は、減水剤、補強剤などと混合され、コンクリート打設用混合物が調製される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本願に記載の各方向が、図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
【0026】
図1】コンクリート生産システムの各ユニットの配置図である。
図2】第二輸送ベルトの構造概略図である。
図3図2のA−A線に沿う断面図である。
図4図3におけるBの部分の拡大図である。
図5】ベルト緊張装置の構造概略図である。
図6】ベルト洗浄装置の構造概略図である。
図7図6のC−C線に沿う断面図である。
図8図7のD−D線に沿う断面図である。
図9】骨材分けシステムの構造概略図である。
図10】吊り下げ式秤量装置の構造概略図である。
図11】吊り下げ式秤量装置の分解図である。
図12】分割積みボックスの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例と図1図12を参照しながら、本発明の技術的方案について説明する。以下に説明する実施例は、本発明の実施例の一部にすぎず、すべての実施例ではない。
【0028】
図1図9に示すように、本発明のコンクリート生産システムは、第一輸送ベルト1と、第二輸送ベルト2と、骨材受取分け装置3と、秤量骨材供給部4と、撹拌機6と、を含む。骨材は前記第一輸送ベルト1の先端から入り、前記第二輸送ベルト2の先端が前記第一輸送ベルト1の末端を受けて続く。前記骨材受取分け装置3は、骨材受け筒31と、分割積みボックス32と、骨材分けホッパー33と、第一ステッピングモーター34と、を含む。前記第二輸送ベルト2の末端は前記骨材受け筒31の上方に位置し、前記骨材分けホッパー33は前記骨材受け筒31の下端に回転可能に接続され、前記第一ステッピングモーター34のハウジングは前記骨材受け筒31に固定される。前記骨材分けホッパー33の骨材排出端は、前記骨材受け筒31の軸線から外れた側に傾斜し、前記骨材分けホッパー33は伝達ギアリングを有し、前記第一ステッピングモーター34の出力軸には伝達ギアリングと噛み合う駆動ギアが固定され、前記分割積みボックス32の中には、複数の一時貯留室35が形成される。前記骨材分けホッパー33が回転すると、前記骨材分けホッパー33の骨材排出端は、前記骨材分けホッパー33の回転軌跡における任意の前記一時貯留室35の上方に位置して骨材を排出することができる。前記秤量骨材供給部4は、前記一時貯留室35とそれぞれに対応する複数の吊り下げ式秤量装置を含み、前記吊り下げ式秤量装置は、前記一時貯留室35内の骨材を前記撹拌機6に送ることができる。
【0029】
図1と、図9と、図10と、図11と、図12と、に示すように、前記吊り下げ式秤量装置は、地面に固定されたベース41と、対応する前記一時貯留室35における下方の出口と接続された円錐形の骨材供給ホッパー42と、前記骨材供給ホッパー42を閉じることができる遮蔽扉43と、前記ベース41と前記骨材供給ホッパー42との間に配置された吊り筒44と、を含む。前記遮蔽扉の下表面には、複数のガイドピン45が固定して設けられ、前記骨材供給ホッパー42には、複数の前記ガイドピン45に対応するガイド穴が形成される。前記ガイドピン45は前記ガイド穴に挿設され、前記遮蔽扉43の中には通し溝46が水平に形成され、前記通し溝46には一つの摺動ロッド471が挿設される。前記摺動ロッド471の両端と前記吊り筒44との間には、コンロッド構成材が接続され、前記コンロッド構成材は、前記摺動ロッド471の端部に固定して接続され且つ前記摺動ロッド471に対し垂直な第一接続板472を含む。前記摺動ロッド471に対し平行な第二接続板473は、前記第一接続板472に固定して接続され、前記第二接続板473は円筒形であり、前記第二接続板473は前記骨材供給ホッパー42の側壁に回転可能に接続され、前記第二接続板473には、前記第二接続板473に対し垂直となり且つ前記第一接続板472と五十度〜七十度の傾斜角を呈する第三接続板474が固定して設けられる。第四接続板475は、前記第三接続板474に回転自在に連結され、前記第四接続板475は、前記吊り筒44の外壁に回転可能に接続され、前記吊り筒44の下端と前記ベース41の間は伸長状態のリターンスプリング48が接続される。
【0030】
前記一時貯留室35は、前記分割積みボックス32内に等間隔に配置された複数の仕切板によって分割されて形成され、前記一時貯留室35は普通四つまたは六つが好適であり、前記一時貯留室35に組み合わせる他の構造は、相互干渉を回避するため、大きな分離距離を有する。前記第三接続板474と前記第四接続板475の回転軸線は、前記第四接続板475が回転する時の回転軸線と平行する。
【0031】
前記ベース41と前記吊り筒44との間には電磁弁49が設置され、前記電磁弁49は、前記リターンスプリング48の復元力に抗して前記吊り筒44を前記ベース41に固定することができる。前記吊り筒44には、一つの制御バルブ441が設置される。
【0032】
前記第一輸送ベルト1は、骨材を入れて充填するための輸送ベルトであり、前記第二輸送ベルト2に対し垂直し、前記第二輸送ベルト2は、骨材輸送位置を上昇させるおよび変更する輸送ベルトである。前記第一輸送ベルト1は短くて広く、前記第二輸送ベルト2は長く、縦方向の落差が大きい。コンクリートを作製する骨材、例えば石、砂粒等は、大きな密度を有するものであり、且つ本発明は、異なる骨材を処理する必要があるため、秤量や秤量用の前記一時貯留室35の開閉とを実現するのは難しい。前記電磁弁49は、接離を実現できる電磁吸引力の強い磁気制御構造で、接極子に励磁コイルを巻き付け、励磁コイルに通電すると、対応する鉄ブロックを吸着することができる。前記吊り筒44の上下移動スペースが小さいため、前記吊り筒44と前記ベース41の間にガイド構造を設けても設けなくてもよく、前記制御バルブ441は、前記吊り筒44の出口を開閉できる手動または受動スイッチ構造である。
【0033】
本実施例において、二つの前記コンロッド構成材に介して前記吊り筒44と前記骨材供給ホッパー42が接続される。作業プロセスは次のとおりである:前記一時貯留室35の骨材を前記撹拌機6に供給する場合、前記吊り筒44に対応の前記制御バルブ441を閉じ、前記一時貯留室35に対応する前記電磁弁49を閉じ、前記ベース41と前記吊り筒44は前記リターンスプリング48のみによって接続され、前記リターンスプリング48の復元力により前記吊り筒44が上方に駆動され、前記第三接続板474および前記第四接続板475が揺動し、回転のみ可能な前記第二接続板473が回転し、前記摺動ロッド471が前記第二接続板473に対して長手方向に移動し、前記摺動ロッド471は、前記通し溝46内で前記遮蔽扉43を押して上方に移動させ、前記遮蔽扉43は前記ガイドピン45の縦方向のガイド作用により上方に平行移動し、これにより前記骨材供給ホッパー42の側壁と前記遮蔽扉43の外縁との間に通路が形成され、前記通路は、骨材が前記骨材供給ホッパー42から落下する通路であり、前記骨材供給ホッパー42から排出される骨材は、前記吊り筒44に入る。この時、骨材が徐々に前記吊り筒44に入って前記リターンスプリング48を押し続け、前記遮蔽扉43が前記骨材供給ホッパー42を閉じると、前記電磁弁49を開け、前記吊り筒44と前記ベース41を吸着接続する。骨材を前記撹拌機6に加える場合は、前記制御バルブ441を開け、前記リターンスプリング48の締付力を制御し、つまり、前記ベース41の縦方向の位置を調整するだけで、秤量を調整することができる。このような繰り返しにより、異なる骨材の秤量、待機、骨材供給を実現でき、構造が簡単で、前記遮蔽扉43の縦移動中に骨材供給通路を連続的に変化させ、骨材の粗供給と精細供給、閉止および開放の動作を実現でき、前記遮蔽扉43の閉塞および詰まりを引き起こさない。
【0034】
図1図4に示すように、前記第二輸送ベルト2は、ベルト21と、前記ベルト21を牽引する動力伝達ローラ22と、前記ベルト21を支持する複数の支持台23と、を含む。前記支持台23は二つの前記動力伝達ローラ22の間に位置し、前記支持台23は垂直柱を介して地面に接続され、前記ベルト21を洗浄するための少なくとも一つの洗浄装置24が二つの前記動力伝達ローラ22の間に設けられ、前記ベルト21を引っ張るための少なくとも一つの緊張装置25が二つの前記動力伝達ローラ22の間に設けられ、一つの前記動力伝達ローラ22は、一つの駆動モーターにより駆動される。前記動力伝達ローラ22は、中心部直径が両側直径より小さいロール体51を含み、前記ロール体51の円周面は曲面であり、前記ロール体51の軸線には一つの動力伝達軸52が固定して設置され、前記動力伝達軸52は一つの取付枠53に回転可能に接続される。前記ロール体51には、円周方向に多数のスキュー取りユニットが等間隔に設けられ、前記スキュー取りユニットは、前記ロール体51に形成されるスライド穴を含み、スライド穴の中心部は、前記ロール体51における中心部の周面を貫通し、前記スライド穴内には、一つのスキュー取り軸54が摺動可能に連結され、前記スキュー取り軸54の中心部は、一つのスキュー取りローター55が回転可能に接続され、前記スキュー取りローター55の中心部は、前記動力伝達ローラ22に牽引される前記ベルト21と接触可能である。前記スキュー取り軸54の両端には、それぞれ一つの起動ボール56が固定して設けられ、前記スキュー取りローター55の両端には、前記スキュー取り軸54に設置される一セットの復位バネ57がそれぞれに設けられ、前記復位バネ57の両端は、それぞれ前記起動ボール56と前記スキュー取りローター55に当接する。前記取付枠53には、前記動力伝達軸52の下方に位置する支持ロッドが固定して設けられ、前記支持ロッドには、二つの起動ローター58が回転可能に接続される。前記ベルト21の移動方向が偏ると、前記起動ローター58が前記ベルト21の辺縁部に当接することができる。前記起動ローター58には、一つの扇形のフライホイール59が固定して設けられ、前記起動ローター58が回転する時に、前記フライホイール59は、前記起動ローター58と同じ側にある前記起動ボール56を押圧することができる。
【0035】
前記スキュー取りローター55には、前記スキュー取りローター55と同軸の複数の突起筋551が等間隔に形成される。
【0036】
従来的技術では、前記ベルト21のスキュー取りは、より複雑な電気部品によって実現する必要があり、更にコンクリート原料の輸送過程中の環境は厳しく、スキュー取り構造は、通常、前記ベルト21の中心部に設置され、高い位置にあり、メンテナンスや監視に不便である。
【0037】
本実施例は、前記動力伝達ローラ22に設置されるスキュー取り装置を採用し、その構造はシンプルで信頼性が高く、電子部品や人力の介入を必要としない。その原理は次のとおりである:前記ベルト21が中央揃え状態である時、前記ベルト21の両縁と二つの前記起動ローター58は接触せず、前記スキュー取りローター55は軸線方向に移動せず、前記ベルト21の実行状態に影響しない。前記ベルト21が偏移する場合、偏移側の前記ベルト21の辺縁部は対応する前記起動ローター58を押圧し、前記起動ローター58を回転させ、つまり、前記フライホイール59が回転し、前記フライホイール59が前記起動ボール56に当たり、前記スキュー取り軸54を他側に移動させる。移動過程は断続的であり、一方では、前記スキュー取りローター55が前記ベルト21に接触しないまで回転すると、前記復位バネ57は前記スキューローター55に対しスキュー取りを行い、また一方では、前記起動ボール56が衝撃されるのは断続的に行われるため、前記スキュー取りローター55が前記ベルト21を徐々に中心に押し、前記起動ローター58が前記ベルト21に圧迫されないまで前記スキュー取りローター55が前記ベルト21に干渉し、これにより、前記ベルト21の自動スキュー取りは実現でき、人力の積極的な調整と介入は必要ではない。
【0038】
前記スキュー取りローター55の回転過程において、前記起動ローター58が前記ベルト21と接触しながら回転することは、前記ベルト21の動作に大きな抵抗力を与えないので、前記ベルト21の正常動作には影響しない。前記スキュー取りローター55が軸線方向に移動して前記ベルト21に対しスキュー取りを行う時、前記スキュー取りローター55における表面の前記突起筋551が前記ベルト21との摩擦力を増大し、前記ベルト21を中心部に寸動させることができる。
【0039】
図1および図5に示すように、前記緊張装置25は、支持ブラケット251と、第二ステッピングモーターと、二つの締め付けローラ252と、前記支持ブラケット251に回転可能に接続される一つの制御軸253と、を含む。二つの前記締め付けローラ252はすべて前記支持ブラケット251に回転可能に接続され、前記制御軸253は二つの前記締め付けローラ252の間に位置し、前記制御軸253の一端は前記第二ステッピングモーターの出力軸に接続され、前記制御軸253には複数のテンショナーアーム254が固定して設けられ、隣接する前記テンショナーアーム254の間に角度が形成され、前記テンショナーアーム254の外端には一つのテンショナーローラ255が回転可能に接続され、各前記テンショナーローラ255と前記制御軸253の間の距離は等しくない。前記ベルト21の無負荷部分は、二つの前記締め付けローラ252の上方且つ一つの前記テンショナーローラ255の下方にある。
【0040】
本実施例の前記第二輸送ベルトは異なる骨材を輸送する必要があるため、同じ輸送量で骨材の密度が異なると、前記支持台23の間において宙に浮く前記ベルト21の部分に異なる圧力がかかり、前記ベルト21の緩み程度が異なり、前記ベルト21の適度な張力を確保するには、様々な骨材の輸送に必要な張力が異なる。既存のばねの作用による張力構造は、単純な構造を有するが、前記ベルト21の荷重が異なる場合、ばねの付勢力に影響を与え、前記ベルト21の緊張の度合いが変化し、様々な骨材を切り替えて輸送するには不利である。
【0041】
前記緊張装置25は、前記ベルト21が異なる骨材を輸送する時、前記制御軸253を前記第二ステッピングモーターによって回転させることにより、適切な長さの前記テンショナーアーム254の外端にある前記テンショナーローラ255を前記ベルト21の下側面に押し付けることができる。前記テンショナーアーム254は水平面に対して鋭角であり、前記テンショナーアーム254は前記ベルト21の来る方向に対して傾斜する。前記第二ステッピングモーターの出力軸には、トルクセンサーが配置され、前記トルクセンサーは、出力軸のトルクを検出し、トルクが設定値未満の場合、前記第二ステッピングモーターは、設定されたトルクに達するまで動作し、設定されたトルクに達すると停止してロックする。なお、ステッピングモーター自体にロック機能があり、トルクセンサーは既存の方法であり、ここは、トルクセンサーの検出データを、第二ステッピングモーターの起動停止の基準にするだけである。トルクセンサーと第二ステッピングモーターとの関連ユニットはコントローラーであり、前記コントローラーは、トルクセンサーのデータと設定データを比較し、比較結果を制御信号に変え、前記第二ステッピングモーターの電源回路を制御する。これらはすべて、当業者に周知の制御方法および実装方法である。ステッピングモーターの適応な動作により、前記ベルト21が比較的一定の緊張の度合いにあることを保証することができる。
【0042】
図1と、図6と、図7と、図8とに示すように、前記洗浄装置24は、一つの洗浄箱241を含む。前記洗浄箱241には、洗浄室242と分離室243が形成される。前記洗浄箱241には、前記洗浄室242の上方に位置する第一従動プーリー244と第二従動プーリー245が回転可能に接続され、前記第一従動プーリー244と前記第二従動プーリー245は、前記ベルト21の無負荷部分の上下両側にそれぞれに設けられ、前記洗浄室242内には一つの洗浄ローラ246が回転可能に接続され、前記洗浄箱241には、前記分離室243に位置する二つの分離ローラ247が回転可能に接続される。二つの前記分離ローラ247の間には一つの軟質牽引帯2471が設けられ、前記軟質牽引帯2471の外側面には、複数のスクレーパー2472が等間隔に配列され、前記スクレーパー2472は網目構造である。前記分離室243は前記洗浄室242の片側に設けられ、前記洗浄室242の底部は前記分離室243の底部と連通し、前記軟質牽引帯2471の平でまっすぐである部分は、水平面に対して三十度未満の傾斜角がある。前記洗浄ローラ246の一端と前記第一従動プーリー244の一端、および一つの前記分離ローラ247の一端には、すべて一つのプーリ2473が固定して設けられ、三つの前記プーリ2473は、前記洗浄箱241の同じ側壁に配置され、三つの前記プーリ2473の間は一つの伝動ベルト248によって接続される。前記洗浄室242内には複数のノズル249が設置され、各前記ノズル249は並列接続後に一つの受水管と接続され、前記ベルト21は各前記ノズル249の水により洗浄された後、前記洗浄ローラ246に接触する。
【0043】
前記洗浄ローラ246には刷毛があり、前記第一従動プーリー244および前記第二従動プーリー245にはいずれも一つの同期ギアが固定して設けられ、二つの前記同期ギアは互いに噛み合う。
【0044】
前記第一従動プーリー244および前記第二従動プーリー245の配置により、前記ベルト21の動作が前記第一従動プーリー244、または前記第二従動プーリー245を駆動して回転させることを保証する。二つの前記同期ギアは、直径が同じであり、前記第一従動プーリー244又は前記第二従動プーリー245が前記ベルト21に駆動されて回転することで、前記伝動ベルト248を回転させることができ、更に前記洗浄ローラ246を前記ベルト21に対して逆方向に回転させることがちょうどできる。二つの前記分離ローラ247の間における軸線の下方にある前記スクレーパー2472は低い位置から高い位置に移動し、前記洗浄室242の底部は前記分離室243の底部に連通し、前記洗浄室242内の混合物は前記分離室243の底部に近い前記軟質牽引帯2471の下のみに流れ込むことができる。前記スクレーパー2472は、固体骨材を前記洗浄箱241における高い位置の出口に運送し、水は前記洗浄箱241における低い位置の出口に流れる。二つの前記出口には、水と固体骨材を再利用するために、水と固体骨材を別々に収納するための容器が設けられ、これにより、高所の落下物によって引き起こされる隠れた安全上の問題や、作業エリアの乱れ状態を防げる。各前記ノズル249は並列接続された後に一つの受水管に接続され、受水管は吸水ポンプに接続される。前記洗浄装置24を設けることは、骨材を交換して秤量精度を向上させるためだけでなく、重要なのは、伝達部材に骨材が嵌めこむことによる閉塞や詰まりを回避し、各部材の摩耗を減らすことができる。
【0045】
各前記支持台23は立柱を介して地面に接続され、前記洗浄箱241と、前記支持ブラケット251と、前記骨材受け筒31と、前記分割積みボックス32とは立柱に固定して接続される。
【0046】
地面に接続された他の部材も、立柱を介して間接的に地面に接続されることができ、前記撹拌機6に入る各骨材は、減水剤、補強剤などと混合され、コンクリート打設用混合物が調製される。
【0047】
本発明について上述のように実施例に基づいて詳細に説明したが、発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であればさまざまな工夫と修飾が可能であり、それらはいずれも本発明の特許請求の範囲が求める保護を逸脱しない。
【符号の説明】
【0048】
1 第一輸送ベルト
2 第二輸送ベルト
21 ベルト
22 動力伝達ローラ
23 支持台
24 洗浄装置
241 洗浄箱
242 洗浄室
243 分離室
244 第一従動プーリー
245 第二従動プーリー
246 洗浄ローラ
247 分離ローラ
2471 軟質牽引帯
2472 スクレーパー
2473 プーリ
248 伝動ベルト
249 ノズル
25 緊張装置
251 支持ブラケット
252 締め付けローラ
253 制御軸
254 テンショナーアーム
255 テンショナーローラ
3 骨材受取分け装置
31 骨材受け筒
32 分割積みボックス
33 骨材分けホッパー
34 第一ステッピングモーター
35 一時貯留室
4 秤量骨材供給部
41 ベース
42 骨材供給ホッパー
43 遮蔽扉
44 吊り筒
441 制御バルブ
45 ガイドピン
46 通し溝
471 摺動ロッド
472 第一接続板
473 第二接続板
474 第三接続板
475 第四接続板
48 リターンスプリング
49 電磁弁
51 ロール体
52 動力伝達軸
53 取付枠
54 スキュー取り軸
55 スキュー取りローター
551 突起筋
56 起動ボール
57 復位バネ
58 起動ローター
59 フライホイール
6 撹拌機
図1
図2
図3
図4
図5
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