(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記願い悩みと前記商品又はサービスとの組が検索サイトから受信した検索結果に存在するが前記マッチングテーブルに存在しない場合に、前記マッチングテーブルに前記組を更新するマッチングテーブル更新手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム。
前記複数の画面において、前記ユーザが興味のある、分野、アクティビティ、商品又はサービスのカテゴリのうち少なくとも一つを選択させ、前記複数の画面で選択された各項目に基づいて、前記ユーザの願い悩みを抽出し、前記願い悩みを解決するための商品又はサービスを提示することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のシステム。
前記ユーザに、健康に関するチェック項目に対して質問形式で答えさせる健康チェック画面を生成する健康チェック画面生成手段を更に備え、前記健康チェック画面で答えさせた項目から前記ユーザの願い悩みを抽出することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のシステム。
前記複数の画面からの選択によらず検索キーワードが入力された場合に、前記入力されたキーワードが前記マッチングテーブルに存在するか否かを探索し、前記キーワードが前記マッチングテーブルに存在した場合に、前記マッチングテーブルに格納され、前記キーワードにマッチングする商品又はサービスを提示させるキーワード分析手段を更に備えることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような特許文献のシステムは、介護が必要となった高齢者向けのサービスを支援するものであって、元気とはいえないが介護までは必要としない、「ギャップシニア」向けのサービスを支援するものではない。「ギャップシニア」とは、元気高齢者と要介護高齢者の中間の状態(ギャップ)にある高齢者を意味するが、「やりたい」ことと「できる」ことの間にギャップが生じていながら、そのギャップに気づいていない高齢者も意味する。
【0006】
老化や病気などによって、できることが減ってきた高齢者は、やりたいという気持ちをあきらめてしまったり、困っている不便さを仕方がないと受容してしまっていることが多い。特に、本人自身が気持ちを封じ込めている場合には、正面から「やりたいことはありますか」、「困っていることはありませんか」と尋ねても、「特にない」という回答になってしまうことが多い。しかし、現状では、このような高齢者に対しては、ケアマネージャーなどの専門職が相談に応対しており、対人援助の基礎的スキルがない職員では難しいことが多かった。また、生活の場面に対して、提案できる商品やサービスが限られていた。また、やりたい気持ちを諦めたり、困っている不便さを仕方がないと受容してしまっている人は、高齢者等年齢に関係なく他にも考えられる。例えば何らかのハンディキャップを持っていたり、ハンディキャップが無くとも最初から無理だと思いこんでいたり、不便を不便と気が付いていない人もいる。
【0007】
したがって、本発明では、上記のような課題にかんがみ、やりたいという気持ちをあきらめてしまったり、困っている不便さを仕方がないと受容してしまっていたりする人の希望する暮らしに関する「願い」やその実現の障壁となっている「悩み」を抽出し、これを解決するための商品やサービスを提案する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、以下のような解決手段を提供する。
(1)本発明の第1の態様では、ユーザの願い悩みの解決を支援するためのシステムであって、前記ユーザに想定される願い悩みと、商品又はサービスをマッチングさせたマッチングテーブルを記憶するマッチングテーブル記憶手段と、前記ユーザの興味のある項目を選択させるための複数の画面を生成する手段と、前記複数の画面において選択された項目と前記マッチングテーブルに基づいて、前記ユーザの願い悩みを抽出し、前記抽出された願い悩みを解決するための商品又はサービスを提示する商品・サービス紹介画面生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2)また、上記の(1)の構成において、前記複数の画面において、前記ユーザが興味のある、分野、アクティビティ、願い悩みを段階的に選択させ、前記商品・サービス紹介画面生成手段は、前記複数の画面で選択された各項目に基づいて、前記ユーザの願い悩みを解決するための商品又はサービスを提示するようにしてもよい。
【0010】
(3)また、上記の(1)の構成において、前記複数の画面において、前記ユーザが興味のある、分野、アクティビティ、商品又はサービスのカテゴリのうち少なくとも一つを選択させ、前記商品・サービス紹介画面生成手段は、前記複数の画面で選択された各項目に基づいて、前記ユーザの願い悩みを抽出し、前記願い悩みを解決するための商品又はサービスを提示するようにしてもよい。
【0011】
(4)また、上記の(1)〜(3)のいずれか1つの構成において、前記ユーザの特性に応じて、前記複数の画面の遷移順序を制御する画面遷移制御手段を更に備えるようにしてもよい。
【0012】
(5)また、上記の(1)〜(4)のいずれか1つの構成において、前記ユーザに、健康に関するチェック項目に対して質問形式で答えさせる健康チェック画面を生成する健康チェック画面生成手段を更に備え、前記商品・サービス紹介画面生成手段は、前記健康チェック画面で答えさせた項目から前記ユーザの願い悩みを抽出するようにしてもよい。
【0013】
(6)また、上記の(1)〜(5)のいずれか1つの構成において、前記複数の画面からの選択によらず検索キーワードが入力された場合に、前記入力されたキーワードが前記マッチングテーブルに存在するか否かを探索し、前記キーワードが前記マッチングテーブルに存在した場合に、前記マッチングテーブルに格納され、前記キーワードにマッチングする商品又はサービスを提示させるキーワード分析手段を更に備えるようにしてもよい。
【0014】
(7)また、上記の(1)〜(6)のいずれか1つの構成において、前記願い悩みと前記商品又はサービスとの組が検索サイトから受信した検索結果に存在するが前記マッチングテーブルに存在しない場合に、前記マッチングテーブルに前記組を更新するマッチングテーブル更新手段を更に備えるようにしてもよい。
【0015】
(8)また、本発明の第2の態様では、ユーザの願い悩みの解決を支援するための方法であって、前記ユーザに想定される願い悩みと、商品又はサービスをマッチングさせたマッチングテーブルとを記憶するステップと、前記ユーザの興味のある項目を選択させるための複数の画面を生成するステップと、前記複数の画面において選択された項目と前記マッチングテーブルに基づいて、前記ユーザの願い悩みを抽出し、前記抽出された願い悩みを解決するための商品又はサービスを提示するステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
(9)また、本発明の第3の態様では、ネットワークで接続され、ユーザの願い悩みの解決を支援するためのプログラムであって、前記ユーザに想定される願い悩みと、商品又はサービスをマッチングさせたマッチングテーブルとを記憶するステップと、前記ユーザの興味のある項目を選択させるための複数の画面を生成するステップと、前記複数の画面において選択された項目と前記マッチングテーブルに基づいて、前記ユーザの願い悩みを抽出し、前記抽出された願い悩みを解決するための商品又はサービスを提示するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
(10)また、本発明の第4の態様では、ユーザの願い悩みの解決を支援するためのシステムであって、前記ユーザに想定される願い悩みと、商品又はサービスとをマッチングさせるマッチングテーブルを記憶するマッチングテーブル記憶手段と、第1の画像選択画面に商品又はサービスの画像を表示する手段と、前記第1の画像選択画面から興味のある商品又はサービスを選択させる手段と、前記マッチングテーブルに基づいて、前記選択された商品又はサービスと同種の商品又はサービスに関連付けられた前記願い悩みを抽出する手段と、前記抽出された願い悩みに関連付けされ、前記選択された商品又はサービスと同種の商品又はサービスの画像を第2の画像選択画面に表示する手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
(11)また、上記の(10)の構成において、前記第2の画像選択画面で選択された商品等に関連付けられた願い悩みに関連付けられた他の商品又はサービスを第3の表示画面に表示する手段を更に備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザの希望する暮らしに関する願い悩みを抽出し、これを解決するための商品やサービスを提案することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。また、機能構成の図においては、機能ブロック間の矢印は、データの流れ方向、又は処理の流れ方向を表すものとする。
【0022】
(基本イメージ)
図1は、本発明の実施形態に係る「願い悩み解決支援システム」(以下、本システムという。)の基本イメージを示す図である。本システムは、元気高齢者と要介護高齢者の中間の状態にある高齢者(ギャップシニア)を主なユーザとし、日常生活の中で興味があることについての話題を提供しながら、希望する暮らしに関する「願い」やその実現の障壁となっている「悩み」を選択肢式で提示する、相談者支援ツールとして機能するものである。すなわち、本システムは、ユーザが漠然と抱いている不安や希望を、できるだけ具体的な願いや悩みのレベルまで掘り下げ又は抽出してから、その解決を支援するための商品やサービスを提案する。
【0023】
図示するように、本システムの「ホーム画面」には、高齢者の興味がありそうな分野(領域)をあらかじめ定義しておき、その分野を表すボタンを大きく表示し、ユーザがそのうちのどれかのボタンを押すと、その分野に関連するアクティビティの画面が表示されるようにする。更にユーザが、この「アクティビティ選択画面」から、ユーザが関心のあるアクティビティを選択すると、「願い悩み選択画面」が表示され、そのアクティビティに関する願いや悩みごとが明示的に選択できるようになっている。そして、これらの選択画面から得られたキーワードと商材分類カテゴリとをマッチングし(これを「ソリューションマッチング」と呼ぶ。)、その願いや悩みを解決できる可能性のある商品又はサービス(以下、「商品等」と呼ぶことがある。)を提示する。
【0024】
例えば、ユーザが、ホーム画面から「家での日課」を選択し、アクティビティ選択画面から「掃除」を選択し、願い悩み選択画面から「清潔に暮らしたい」を更に選択したとすると、ソリューションマッチングの結果、「日用品>掃除」のカテゴリから「住宅用ワイパー」、「モップ交換サービス」、「ハウスクリーニング」などの商品やサービスが提示され、「暮らし>電化製品」のカテゴリからは、「掃除機」、「空気清浄器」、「エアコン」、「エアコンクリーニング」などの商品やサービスが提示される。また、「暮らし>バリアフリー」のカテゴリからは、「ロボット掃除機対応ダイニングセット」が提示される。
【0025】
従来の商品やサービスの検索では、ユーザが検索キーワードを入力するか、又は、メニュー画面から商品やサービスのカテゴリ(大分類)を選択し、更にその下のカテゴリ(中分類、小分類)を順次選択する方式が主流であるが、このような方式では、商品やサービスごとに検索を繰り返す必要があり、目的の商品やサービスにたどり着くまでに多くの時間を要していた。また、カテゴリが分からない場合、全カテゴリを対象として検索すると、あまりにも多くの商品やサービスが表示されてしまっていた。このことは、パソコンやスマートフォン(以下、「パソコン等」)の操作が苦手な高齢者にとっては重大な障害である。
【0026】
そもそも高齢者は、目的の商品やサービスが何であるか分からないことが多く、ましてや、その商品等のキーワードやカテゴリを入力することは非常に困難である。そのような高齢者にとっては、自分の願いや悩みを解決さえしてくれればよく、商品やサービス自体は何であってもよい。また、そのような高齢者は、願いや悩みそのものが漠然としていて、言われてみて初めて気が付くような場合も多い。
【0027】
そのため、本システムでは、従来のような、商品やサービスを直接検索するものではなく、興味のある分野や関心のあるアクティビティなどを段階的に質問形式で選択してもらい、あるいは逆に、商品やサービスを先に見せてから興味のある分野や関心のあるアクティビティを探り出し、そこから高齢者が本当にやりたいことや悩んでいること(上記の例では「清潔に暮らしたい」)のキーワードを抽出し、抽出されたキーワードを元に、それを解決する商品やサービスをソリューションマッチングし、提示するものである。もちろん、願い悩みを直接選択させることもできるが、いきなりそれを聞いても前述したように「特にない」と返答されることも多いので、まずは興味を持ってもらえるような仕組みが重要である。また、高齢者は移り気が激しく、突然、話題が変更されることも多いので、そのような場合にも対処できるような柔軟な仕組みが重要である。
【0028】
本システムは、商品やサービスの販売自体を目的とするものではなく、本システムを利用した結果、例えば、「目が見えにくくなってきた」という項目(キーワード)が抽出できれば、関連する画像(商品やサービスそのものでなくてもよい。)をそれとなく提示し、高齢者が「これは何ですか?」と興味を示せば、実際の商品の情報を提示する。なお、本システムは、ケアマネージャーなどの相談員が高齢者の相談に応対する際に利用する相談者支援ツールとしてだけでなく、パソコン等の操作ができる高齢者の場合は、高齢者自身が自分でも意識していないような願いや悩みを発見するツールとしても利用できる。
【0029】
(画面構成)
まずは本システムの表示画面から説明する。
図2、
図3、
図4は、本システムの画面構成の一例を示す図である。
図2は、全体の画面構成を示すもので、特に、ホーム画面200と、願い悩み抽出画面群300を示すものである。
【0030】
図2左側の画面は、本システムにログイン後に最初に表示されるホーム画面200であり、
図2右側の一連の画面は、願いや悩みを掘り下げたり抽出したりするための願い悩み抽出画面群300である。ホーム画面200には、高齢者が興味を持ちそうな分野を表すボタン、例えば、「生きがい・趣味」、「食事」、「家族や友人との関わり」、「家での日課」、「お出かけ(買物や通院など)」といったボタンが表示される。これらのボタンは、文字だけでなく、その分野を直感的に表すような画像とともに大きく表示されることが望ましい。ホーム画面200の1つの分野のボタンを押すと、その分野に関連する願い悩み抽出画面群300が表示される。また、ホーム画面200からは、これとは別に、ユーザの健康度合いをチェックするための健康チェック画面400、商品やサービスを直接検索するための商品・サービスカタログ画面500に遷移することができる。なお、ホーム画面200には、キー入力に抵抗がない相談者用のために、検索キーワードをダイレクトに入力する検索窓201を設けてもよい。
【0031】
願い悩み抽出画面群300は、アクティビティ選択画面310、願い悩み選択画面320、商品・サービスマッチング画面330、商品・サービス紹介画面340の複数の画面から構成される。ただし、このような画面構成だけに限定されるものではない。ユーザがホーム画面200から興味のある分野を選択すると、通常は、アクティビティ選択画面310が表示されるが、アクティビティ選択画面310から特定の項目を選択すると、選択されたアクティビティに関連する願い悩み選択画面320又は関連する商品・サービスマッチング画面330に遷移する。また、願い悩み選択画面320又は商品・サービスマッチング画面330から特定の項目を選択すると、商品・サービス紹介画面340に遷移する。
【0032】
例えば、ユーザが、ホーム画面200から、「生きがい・趣味」を選択したとすると、アクティビティ選択画面310に、生きがいや趣味に関連する「体を動かす」、「芸術に親しむ」、「自然に触れる」などの項目(大分類の項目)がアイコン付きで表示される。そして、その項目の1つを選択すると、更にその下の中分類の項目が表示されるようになっている。
【0033】
図2の例では、実線の矢印で示すように、「体を動かす」のような大分類のアクティビティを選択し、更に中分類のアクティビティである「散歩・ウォーキング」を選択したとすると、「季節・自然を感じたい」、「病気を予防し健康維持したい」、「仲間と集いたい」といった、願いや悩みを具体的に示すボタンを含んだ、願い悩み選択画面320が表示される。そして例えば、ユーザが、願い悩み選択画面320から「季節・自然を感じたい」のボタンを押したとすると、選択した分野、アクティビティ、願い悩みにマッチングした商品やサービスが、それを象徴する画像(写真、イラスト、アイコンなど)とともに、商品・サービスマッチング画面330に表示される。この商品・サービスマッチング画面330から、例えば、「機能性衣類」のボタンを押すと、実際の商品の情報を含んだ商品・サービス紹介画面340が表示される。もちろん、この商品・サービス紹介画面340からインターネットの商品販売サイトに移り、そこで商品を購入できるようにしてもよい。
【0034】
また、
図2の点線で示すように、アクティビティ選択画面310の「自然に触れる」のような大分類のアクティビティだけを選択すると、商品・サービスマッチング画面330に移り、商品・サービスマッチング画面330から「歩きやすい靴」を選ぶと、願い悩み選択画面320に遷移するようにしてもよい。
【0035】
図2の例のように、アクティビティ選択画面310から「散歩・ウォーキング」のような中分類の項目を選択するユーザの場合は、その目的を、願い悩み選択画面320から確認させるようにしてもよいし、アクティビティ選択画面310から「自然に触れる」のような大分類の項目だけを選択するようなユーザの場合は、実際にまだ深く考えたことがなく、中分類の項目などは問わないと考えられるので、まず商品やサービスのイメージを掴みやすい商品・サービスマッチング画面330を先に表示してから、願い悩み選択画面320を表示してもよい。このようにすることで、ユーザの本当の願い悩みを抽出しやすくすることができる。なお、実線の「体を動かす」→「散歩・ウォーキング」→「季節・自然を感じたい」の流れと、点線の「自然に触れる」→「歩きやすい靴」の流れとでは、項目の選択順序が異なるので、同じ願い悩みが抽出されるとは限らない。逆に同じ願い悩みが抽出された場合は、抽出の精度が高いと推定される。また、毎回異なる願い悩みが抽出される場合は抽出の精度が低いと考えられるので、まずは健康チェックなどを先に行うようにしてもよい。
【0036】
図3は、健康チェック画面400の一例を示す図である。健康チェック画面400は、相談支援ツールとしての本システムの導入部分であり、高齢者の関心が高い「健康」をまずとりあげて話題を提供することで、本システムに抵抗感を抱かせないための役割を担っている。
【0037】
図示する健康チェック画面400では、健康に関するチェック項目として、「バスや電車で1人で外出していますか」、「日用品の買物をしていますか」などの質問に対して、「はい」、「いいえ」で答えるような質問形式にしているが、他の質問形式であってもよい。健康チェック画面400で結果表示ボタン401を押すと、健康チェック結果画面410が表示される。
図3の例の健康チェック結果画面410では、健康チェックの結果の項目(例えば、「お元気」、「足腰」、「栄養」、「お出かけ」、「もの忘れ」、「落ち込み」)の各度合い(健康度)を、前回と今回とで比較し、ひまわりの生長で表現している。また、健康チェック結果画面410では、おすすめの商品やサービスを表示するようにしてもよい。
【0038】
なお、図示は省略するが、健康チェック結果画面410から、願い悩み抽出画面群300のどれかの画面に遷移するようにしてもよい。この場合、健康チェックの結果に応じて、願い悩み選択画面320や商品・サービスマッチング画面330の各項目が決定される。
【0039】
図4は、従来の商品・サービス検索画面の一例を示す図である。この例では、商品やサービスの検索サイトの画面を、
図2の商品・サービスカタログ画面500のサブ画面として利用した場合を示している。商品・サービスカテゴリ画面510(商品・サービスカタログ)から、大分類として、例えば、「衣類」のカテゴリを選択すると、そのカテゴリに属する商品・サービス中分類カテゴリ画面520(商品・サービス一覧)が表示され、小分類として、商品・サービスのキーワードが表示される。この例では、中分類として「その他」を選択し、小分類である「虫よけネットパーカー」を更に選択し、商品・サービス詳細画面530で商品の情報を表示させている様子を示している。
【0040】
このように従来の検索画面では、目的の商品やサービスにたどり着くまで多くの項目を選択する必要があるが、本システムでは、
図2の商品・サービス紹介画面340から、直接、商品・サービス詳細画面530に遷移することができる。しかも、従来の検索サイトのように商品やサービスごとに検索する必要はなく、興味のある分野、アクティビティ、願い悩みを選択することで、それを解決できる可能性のある複数の商品やサービスを一度に提示することができる。また、興味のある分野の商品やサービスを先に提示することで、潜在的な願いや悩みを抽出することもできる。もちろん、本システムでは、商品・サービスカタログ画面500を従来の検索サイトの画面をそのまま用いず、高齢者がより使いやすいような簡単な検索画面を提供してもよい。
【0041】
(第1の実施形態)
図5は、本システムの第1の実施形態の機能構成を示す図である。本システムは、図示するように、パソコン等の端末10と、「願い悩み解決支援サーバ100」(以下、単にサーバ100と呼ぶことがある。)とが、ネットワークで接続され、サーバ100が、更に商品・サービス検索サイト150(以下、単に検索サイトと呼ぶことがある。)と接続される。サーバ100の内部に検索サイトの機能を取り込むようにしてもよいが、検索サイトは、外部の検索システムを利用してもよい。また、外部の検索システムを用いる場合は、分野ごとに複数の検索サイトを使い分けしてもよい。
【0042】
サーバ100は、データベースとして、項目定義テーブル120及びマッチングテーブル130を格納したマッチングテーブル記憶手段140を備えている。また、サーバ100は、その機能を実現する手段として、マッチングテーブル更新手段101、画面遷移を制御する画面遷移制御手段102、複数の画面を生成する手段(アクティビティ選択画面生成手段103、願い悩み選択画面生成手段104、商品・サービスマッチング画面生成手段105、商品・サービス紹介画面生成手段106、健康チェック画面生成手段107)、キーワード分析手段108、表示・操作制御手段109を備える。以下、順に説明する。
【0043】
項目定義テーブル120は、各画面に表示される選択メニューの項目を定義したテーブルである。マッチングテーブル記憶手段140は、項目定義テーブル120に基づいて、高齢者が興味を持つ分野(領域)・アクティビティと、高齢者に対してあらかじめ想定される願い悩みの項目と、実際の商品又はサービスをマッチングさせた(関連付けた)マッチングテーブル130を格納する。項目定義テーブル120及びマッチングテーブル130のデータ構成については後述するが、これらのテーブルは、ホーム画面200で定義される分野領域ごとに存在する。
【0044】
マッチングテーブル更新手段101は、商品・サービス検索サイト110に対して、各画面で選択された1又は複数の選択項目のキーワードを送信し、検索結果を受信し、マッチングテーブル130に新たな商品やサービスを追加・更新する機能を備える。ここでのキーワードは、
図2の実線の例でいうと、各画面で選択された「生きがい・趣味」、「体を動かす」、「散歩・ウォーキング」、「季節・自然を感じたい」、「機能性衣類」の中から、検索キーワードとして適切なキーワードを選んだものである。具体的には、検索に使用したキーワードと当該キーワードで検索した検索結果に含まれる商品・サービスがマッチングテーブル130に存在しない場合に、その組を追加・更新する。例えば、「家の環境を整える」と「暑さ・寒さがつらい」というキーワードで検索した結果、受信した検索結果に「窓用省エネスプレー」という商品が含まれていたが、マッチングテーブル130にはその組が存在していない場合に、「家の環境を整える」と「暑さ・寒さがつらい」という願い悩みに対応する商品として「窓用省エネスプレー」を追加・更新する(
図7の130C参照)。どのようなキーワードが適切であるか、どのようなキーワードが不適切であるかは、人間によってあらかじめ入力されるかチェックされているものとする。
【0045】
すなわち、マッチングテーブル更新手段101は、新規の商品やサービスを自動的に検索する機能、新規の商品やサービスが検索された場合、その商品等がマッチングテーブルに格納されている項目のどれにマッチングをするかを判断する機能も備えている。どの項目にも当てはまらない商品やサービスが検索された場合は、システム管理者又はケアマネージャー等に通知し、人間の判断を仰ぐ手段を備えてもよい。また、マッチングテーブル更新手段101は、新商品等の情報からマッチングテーブル130に追加される項目を学習する学習機能を含んでもよい。
【0046】
画面遷移制御手段102は、ユーザが各画面で選択した項目とマッチングテーブル130に基づいて、画面の遷移順序を制御する。また、マッチングテーブル130の各項目をキーワードとして、マッチングテーブル更新手段101に渡し、マッチングテーブル130内の商品やサービスの情報を更新させる役目も果たす。
【0047】
画面の遷移は、
図2の実線で示した画面遷移と点線で示した画面遷移のように、画面遷移の順序は一定ではなく、設定により変更可能としてもよいが、ユーザの特性や各画面の選択の流れに応じて決定されるようにしてもよい。ユーザの特性は、ログイン時にユーザの登録情報から判断してもよいが、相談員がその場で状況を判断し、所定の方法で画面の遷移順序を切り替えられるようにしてもよい。例えば、「願い悩みは特にない」と答えるような高齢者に対しても、相談員が、その高齢者の興味のありそうな分野やアクティビティを聞き出して、それに関連する商品やサービスを提示して話題作りをし、潜在的な願い悩みを探ることができる。
【0048】
このようにすることで、興味のある分野やアクティビティを選択させた後、願い悩みを直接選択させることで、それを解決する商品やサービスを提示することができる。また、逆に、興味のある分野やアクティビティに関連する商品サービスを先に提示してから、願い悩み(マッチングテーブル130の願い悩みの項目に格納されているデータ)を抽出することもできる。また、ユーザの特性に応じて、画面の遷移順序を変更することによって、抽出の精度を上げたり確認したりすることができる。
【0049】
アクティビティ選択画面生成手段103は、
図2で示したようなアクティビティ選択画面310を生成する。この画面に表示されるアクティビティの項目は、現在選択されている分野によって決定され、前述したように、大分類の項目と中分類の項目とに階層化されていてもよい。
【0050】
願い悩み選択画面生成手段104は、
図2で示したような願い悩み選択画面320を生成する。この画面に表示される願い悩みの項目は、現在選択されている分野と、アクティビティとによって決定される。アクティビティの選択がされていない場合は、選択された分野と、商品・サービスマッチング画面330で選択された商品やサービスの分類(以下、単に商品分類と呼ぶ。)とから、願い悩み選択画面320に表示する項目が決定される。
【0051】
商品・サービスマッチング画面生成手段105は、
図2で示したような商品・サービスマッチング画面330を生成する。この画面に表示される商品・サービスのカテゴリは、現在選択されている分野とアクティビティとによって決定される。アクティビティの選択がされていない場合は、選択された分野と、願い悩み選択画面320で選択された項目とから、商品・サービスマッチング画面330に表示する商品やサービスのカテゴリが決定される。なお、商品・サービスマッチング画面330に表示されるのは、商品・サービスの分類(カテゴリ)であって、実際の商品やサービスそのものではない。
【0052】
商品・サービス紹介画面生成手段106は、
図2で示したような商品・サービス紹介画面340を生成する。この画面に表示される商品・サービスの情報は、分野、アクティビティ、願い悩みと、現在選択されている商品やサービスのカテゴリとによって決定されるが、別途関連する商品やサービスも表示するようにしてもよい。
【0053】
健康チェック画面生成手段107は、
図3で示したような健康チェック画面400及び健康チェック結果画面410を生成する。なお、健康チェック結果画面410から、願い悩み抽出画面群300に移るようにしてもよい。健康チェックは、前述したように、本システムへの導入部ともなる。
【0054】
キーワード分析手段108は、ホーム画面200から直接、検索キーワードが入力された場合に、そのキーワードを分析し、マッチングテーブル130に格納された項目と一致又は類似しているか否かを判断する。一致又は類似の項目がマッチングテーブル130に存在しなければ、そのキーワードをそのまま商品・サービス検索サイト110に送信し、検索を行うが、一致又は類似の項目がマッチングテーブル130に存在した場合は、マッチングテーブル130に格納され、上記キーワードにマッチングする商品又はサービスを、商品・サービス紹介画面生成手段106に提示させる。このようにすることで、検索サイトで検索することなく、願い悩みの解決にマッチングした商品やサービスを提示することができる。また、そのために、アクティビティ選択画面310や願い悩み選択画面320に導くようにしてもよい。
【0055】
表示・操作制御手段109は、ネットワークで接続された端末10に各画面を送信し、ユーザからの操作を受け付ける。
【0056】
図6は、項目定義テーブル120のデータ構成の具体例を示す図である。項目定義テーブル120は、各画面に表示される選択項目をあらかじめ定義したテーブルであり、ホーム画面200の項目定義テーブル121、アクティビティ選択画面310の項目定義テーブル122、願い悩み選択画面320の項目定義テーブル123がある。ホーム画面200の項目定義テーブル121には、ホーム画面200に表示される分野のIDと名称が定義される。アクティビティ選択画面310の項目定義テーブル122には、上記の分野に関連するアクティビティのIDと名称がカテゴリ分けして(例えば大分類と中分類に分けて)格納される。願い悩み選択画面320の項目定義テーブル123には、高齢者が持つ可能性のある願いや悩みのIDと名称が格納される。同じIDに同じ意味の複数の名称が対応していてもよい。
図6の例では願いと悩みが分けられているが、願いが叶わない場合は悩みともなるので、対応する願いと悩みを同じIDで管理するようにしてもよい。このような項目定義テーブル120を設けることで、各画面の選択項目の追加や更新が容易になる。
【0057】
図7は、マッチングテーブル130のデータ構成の具体例を示す図である。マッチングテーブル130は、分野ごとに存在するが、この図では、130A、130B,130C,130D,130Eのようにまとめて示している。マッチングテーブル130の列131は、分野の項目のIDと名称が格納される。また、列132には、アクティビティの大分類の項目のIDとその名称、中分類の項目のIDとその名称が格納される。また、列133には、願い悩みの項目であり、分野とアクティビティの組合せ(これをテーブル中の行で表す。)ごとに、願い悩みの項目のIDとその名称が格納されている。同じIDを持つ願い悩みの項目が複数の行にマッチングされてもよい。また、列134には、マッチングされた商品分類コード(できるだけ小分類のコードが望ましい。)が格納される。このマッチングテーブル130を用いれば、既に述べたように、分野からアクティビティを絞って、できるだけ具体的な願い悩みに掘り下げ、解決策となる商品分類を提示することができる。逆に、興味ある分野やアクティビティに関連する商品分類を先に提示し、そこから悩み願いを抽出して、解決策となる別の商品分類を提示することもできる。
【0058】
商品・サービス検索サイト150は、外部の検索サイトのシステムである。商品・サービス検索サイト150には、通常、検索キーワードから所定のアルゴリズムで検索を実行する検索エンジン151と、各分野の商品DB152及び/又はサービスDB153とを備えているが、データベース本体は、別の場所にあってもよい。
【0059】
(処理フロー)
図8は、本システムの処理フローを示す図である。この処理は、主として、サーバ100の画面遷移制御手段102と、願い悩み抽出画面群300の各生成手段とが実行する画面制御処理を示したものである。なお、以下の処理フロー図(フローチャート)においては、各ステップの入力と出力の関係を損なわない限り、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。
【0060】
ユーザが本システムにログインすると、サーバ100は、まずステップS10において、ホーム画面200を表示する。ホーム画面200には、メインメニューとして、5つの分野(領域)が表示される。次に、ステップS11において、ユーザがメインメニューの中から1つの分野を選択したと判断すると、ステップS13に移り、選択された分野の項目名を第1キーワードとして記憶する。ステップS11において、メインメニュー以外の項目(健康チェック又は商品・サービス検索)が選択されたと判断した場合は、ステップS12に移り、該当する処理を行った後、ステップS10に戻る。
【0061】
ステップS13の後、ステップS14では、願い悩み抽出画面群300のうち、願い悩み検索メニュー、すなわち、アクティビティ選択画面310、願い悩み選択画面320、商品・サービスマッチング画面330の中で少なくとも1つの項目が選択されたか否かを判断し、選択されたと判断した場合は、ステップS15で、選択された項目名を第2キーワードとして記憶する。2つ以上の項目が選択された場合は、第2―1,第2―2などのキーワードとして扱う。
【0062】
次に、ステップS16では、願い悩み検索メニューのうちから更に別の選択があったか否かを判断し、別の選択がされたと判断した場合は、ステップS17で、その選択された項目名を第3キーワードとして記憶する。すなわち、第1キーワードが選択された分野名となり、第2キーワードが選択されたアクティビティ名(大分類、中分類)、及び/又は、願い悩み名となり、第3キーワードが商品分類名となる。そして、ステップS18では、記憶した第1、第2、第3のキーワード(KW)により、マッチングテーブル130を探索し、ステップS19において、マッチングした実際の商品等の情報を商品・サービス紹介画面340に表示する。もちろん、各キーワードに選択された順序などにより重み付けをしてもよい。
【0063】
次に、ステップS20では、商品・サービス紹介画面340で実際の商品等の選択があったか否かを判断し、選択があったと判断した場合は、ステップS21で、その商品等の詳細情報を商品・サービス詳細画面530に表示する。
【0064】
最後に、ステップS22では、ユーザの次の指示を待つために待機し、ユーザからホーム画面200に戻る指示があればステップS10に戻り、終了の指示があれば全ての処理を終了する。各画面には分野のタグが表示されているので、その分野に直接切り替えることも可能である。
【0065】
(第2の実施形態)
図9は、本システムの第2の実施形態の機能構成を示す図である。第2の実施形態では、第1の実施形態のサーバ100の画面制御の機能を端末側に設けた構成である。具体的には、画面制御手段102、アクティビティ選択画面103、長い悩み選択画面生成手段104、商品・サービスマッチング画面生成手段105、商品・サービス紹介画面生成手段106、健康チェック画面生成手段107を端末10Aに備えたものである。第2の実施形態のサーバ100Aには、項目定義テーブル120、マッチングテーブル140、マッチングテーブル更新手段102、キーワード分析手段108が残り、マッチングテーブル送信手段109が新たに備えられる。
【0066】
以下、
図5の第1の実施形態の構成と異なる部分についてのみ説明する。マッチングテーブル送信手段109は、サーバ側のマッチングテーブル記憶手段140からマッチングテーブル130を所定のタイミング(例えば、端末のログインが完了した時点)で読出し、端末側のマッチングテーブル受信手段110に送信する。図示は省略するが、端末側では、このとき受信したマッチングテーブル130を一時的に保管する記憶手段を備える。端末側の検索キーワード送信手段111は、端末側の各画面生成手段で選択又は入力された検索キーワードをサーバ側のキーワード分析手段108に送信する。
【0067】
なお、上記の第1、第2の実施形態の機能構成は、あくまでも一例である。本システムの機能全てを高機能な端末(リッチクライアント)で行う形態であってもよいし、第1の実施形態のように全ての機能をサーバ側で行い、ダム端末(シンクライアント)に表示だけをさせる形態であってもよい。また、第2の実施形態のようにその中間の形態であってもよい。さらに、仮想化ソフトウエアを使えば、1つの装置でサーバとクライアント両方の機能を果たすことも可能であり、1つの手段が複数の装置にまたがった処理で実現されてもよい。
【0068】
また、第1、第2の実施形態においても、1つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて1つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクなどの記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブルなどの必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。
【0069】
図10は、
図11は、本システムの画面制御を説明するための図である。本システムは、前述したように、ユーザが興味を持つと想定される分野やアクティビティを段階的に選択させて願い悩みを絞り込んで、それを解決する商品やサービスを紹介するだけでなく、先に商品やサービスを紹介してから願い悩みを抽出することができる。具体的には、
図10に示すように、ユーザが画面上部のタグで示される分野のどれかを選択すると、第1の画像選択画面に、アクティビティの選択ではなく、いきなり商品やサービスの画像をランダムに表示し、ユーザがこの画面から、例えば「メガネ・サングラス」を選択したとすると、マッチングテーブルを使って、メガネ・サングラスと同種の商品に関連付けられた願い悩み(例えば、「季節・自然を感じたい」、「目がかすむ・見えずらい」、「光がまぶしく感じる」、「ファッションセンスを高めたい」等)を抽出する。そして、第2の画像選択画面に、上記の願い悩みにマッチングした同種の商品、例えば、老眼鏡、サングラス、ファッションメガネ、偏光グラス等を表示する。
【0070】
ユーザが第2の画像選択画面に表示された商品の1つ、例えば、偏光グラスを選択したとすると、このユーザの願い悩みは、「目がかすむ・見えずらい」や「ファッションセンスを高めたい」ではなく、「光がまぶしく感じる」、特に、釣りなどで水面がギラギラ感じるのを防ぎたいのではないかということが推察できる。同時に、釣りやマリンスポーツが趣味ではないかと推察もできる。もちろん、第2の画面選択画面で偏光グラスを選んだときに、他の偏光グラスや性能などの詳細情報を表示してもよい。相談員がいる場合は、相談員がこうした推察を元に、ユーザとの会話を深めることができる。
【0071】
つまり、本システムの画面制御による商品等から願い悩みを抽出する方法を一般化すると、第1の画像選択画面に商品等を表示し、興味のある商品等を選択させ、選択された商品等と同種の商品を含む願い悩みを、マッチングテーブルを用いて抽出し、抽出された願い悩みに関連付けされ、先に選択された商品等と同種の商品等の画像を第2の画像選択画面に表示するものである。
【0072】
図11で別の例を示す。図示するように、第1の画像選択画面からバッグ・かばんが選択されたとすると、バッグ・かばんに関連付けられた「季節・自然を感じたい」、「重い物が持てない」、「自分で買いに行って選びたい」といった願い悩みが抽出される。そして、第2の画像選択画面では、各種のバック・かばんの画像が表示される。がそこから、例えばキャスタ付バッグを選択したとすると、ユーザの願い悩みは、「季節・自然を感じたい」ではなく、「重い物が持てない」、「自分で買いに行って選びたい」が抽出される。
【0073】
そこで、抽出された願い悩みに関連付けられた他の商品、例えば、カート、サポーター、電動アシスト自転車、食品・飲物お届けサービス等を第3の表示画面に表示するようにしてもよい。ここでの他の商品は同種の商品でなくてもよい。いずれも「重い物が持てない」又は「自分で買いに行って選びたい」という願い悩みを解決するための商品やサービスである。したがって、このような別の商品やサービスも表示することで、潜在的な願い悩みを抽出することができる。抽出された潜在的な願い悩みを各画面上に表示してもよい。この例では、最初たまたま、バッグ・かばんを選択しただけであったとしても、そこからキャスタ付バッグを選択したことによって、真の願い悩みは、バッグやかばんを買うことではなく、「重い物が持てない」こと等であることが推定され、そのことを解決するための他の商品やサービスを紹介することができる。もちろん、第3の画面から選択した商品等に基づいて、更に願い悩みを掘り下げるようにしてもよい。
【0074】
(実施形態の効果)
本システムによれば、ユーザが興味・関心があると想定される分野、アクティビティ、願い悩みの各項目と商品又はサービスをマッチングさせたマッチングテーブルを記憶するマッチングテーブル記憶手段と、マッチングテーブルに基づいて商品又はサービスを提示する商品・サービス紹介画面生成手段とを備えることによって、ユーザの漠然とした不安や希望を、できるだけ具体的な願いや悩みのレベルまで掘り下げてから、その解決を支援するための商品やサービスを提案することができる。
【0075】
また、複数の画面から、分野、アクティビティ、願い悩みを段階的に選択させることで、それを解決する商品やサービスを提示することができる。また、逆に、商品やサービスを先に提示してから、願い悩みを抽出することもできる。また、ユーザの特性に応じて、画面の遷移順序を変更することによって、抽出の精度を上げたり確認したりすることができる。また、高齢者が最も興味のある健康チェック画面を備えることで、話題を提供して抵抗感を和らげ、本システムへの導入を容易にすることができる。また、キーワード分析手段を備えることによって、直接検索キーワードが入力された場合、マッチングテーブルにそのキーワードが存在していれば、検索サイトで検索することなく、願い悩みの解決にマッチングした商品やサービスを提示することができる。また、新しいカテゴリの商品やサービスが検索されたときはマッチングテーブル自体を更新することができる。
【0076】
本システムの対象は、願い悩みを解決する商品やサービスの情報提供を受けたい人であればユーザはギャップシニアに限らない。他のユーザ層に適用する場合は、そのユーザ層に想定される項目定義テーブルとマッチングテーブルを用意するだけでよい。なお、ユーザの願い悩みはあらかじめ明確になっていなくてもよく、本システムを利用することによって明らかになった潜在的な願い悩みも含まれる。
【0077】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に限定されないことはいうまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。なお、上記の実施形態では、本発明を物の発明として、「願い悩み解決支援サーバ」について説明したが、本発明は、方法の発明又はコンピュータ・プログラムの発明としても捉えることもできる。