特許第6961918号(P6961918)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6961918印刷流体収容装置、印刷流体供給装置、及びアダプタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6961918
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】印刷流体収容装置、印刷流体供給装置、及びアダプタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/175 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
   B41J2/175 151
   B41J2/175 119
   B41J2/175 161
   B41J2/175 315
【請求項の数】13
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-192535(P2016-192535)
(22)【出願日】2016年9月30日
(65)【公開番号】特開2018-52006(P2018-52006A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】温井 康介
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 豊紀
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏明
【審査官】 中村 博之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−220650(JP,A)
【文献】 特開2013−212587(JP,A)
【文献】 特開2012−000856(JP,A)
【文献】 中国実用新案第203358050(CN,U)
【文献】 特開2010−012608(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0120510(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01−2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジ装着部に挿入方向に挿入される印刷流体カートリッジ及びアダプタを具備する印刷流体収容装置であって、
上記印刷流体カートリッジは、印刷流体が収容される筐体と、当該筐体に収容された印刷流体を流出させる供給部と、外部から照射される光がアクセスされる光アクセス部を有する被検知部と、を有しており、
上記アダプタは、上記挿入方向へ上記印刷流体カートリッジが挿入される本体と、当該本体の外表面に配置されており、上記カートリッジ装着部の接点と導通される電気的インターフェースと、上記本体の上記挿入方向の前壁に形成されており上記供給部が挿通される孔と、上記カートリッジ装着部と係合する係合部と、を有しており、
上記光アクセス部は、上記印刷流体カートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記筐体の上面であって上記電気的インターフェースよりも上記挿入方向の後方に配置されており、且つ少なくとも一部が上記電気的インターフェースよりも上方に位置しており、
上記本体は、上記前壁に対し上記挿入方向と反対方向に開口する開口と、当該開口と上記前壁との間に設けられた上壁と、上記光アクセス部を上記上壁から露出させる開口と、を有している印刷流体収容装置。
【請求項2】
上記係合部は、上記アダプタが上記カートリッジ装着部において回動されることにより、上記カートリッジ装着部と係合するものである請求項1に記載の印刷流体収容装置。
【請求項3】
上記係合部は、上記アダプタが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記本体の上面に配置されている請求項2に記載の印刷流体収容装置。
【請求項4】
上記係合部は、上記本体に対して回動可能なレバーに設けられたものである請求項1に記載の印刷流体収容装置。
【請求項5】
上記光アクセス部は、上記挿入姿勢において、上記係合部よりも上記挿入方向の前方且つ下方に位置する請求項1から4のいずれかに記載の印刷流体収容装置。
【請求項6】
上記アダプタは、上記挿入姿勢において、上記上壁の上面に配置され、装着状態において上記光アクセス部に光を照射する光センサとは異なる光センサから照射される光を減衰する光減衰部を更に有する請求項1から5のいずれかに記載の印刷流体収容装置。
【請求項7】
上記光アクセス部は、上記挿入姿勢において、上記光減衰部よりも上記挿入方向の後方に位置する請求項6に記載の印刷流体収容装置。
【請求項8】
上記アダプタが上記カートリッジ装着部と係合した状態において、上記印刷流体カートリッジは、少なくとも上記挿入方向と反対方向に移動しないように上記アダプタと係合する請求項1から7のいずれかに記載の印刷流体収容装置。
【請求項9】
上記印刷流体カートリッジは、上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記筐体を上記挿入方向と反対方向へ付勢する付勢部材を更に有する請求項8に記載の印刷流体収容装置。
【請求項10】
上記光アクセス部は、上記筐体に収容されている上記印刷流体の量に応じて、上記外部から照射される光を減衰する第1位置と、当該光の光路から外れた第2位置とに姿勢変化可能な光減衰部を有するものである請求項1から9のいずれかに記載の印刷流体収容装置。
【請求項11】
上記光アクセス部は、上記印刷流体カートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記筐体の上面に配置されており、
上記本体は、上記前壁に対し上記挿入方向と反対方向に開口して上記印刷流体カートリッジがアクセスされる開口と、当該開口と上記前壁との間に設けられ、上記電気的インターフェースが設けられた第1上壁と、上記第1上壁よりも後方かつ上方に配置され、上記カートリッジ装着部と係合する係合部が設けられた第2上壁と、上記第1上壁と上記第2上壁との間に形成された、上記光アクセス部を上記上壁から露出させる開口と、を有しており、
第2上壁は、上記印刷流体カートリッジの装着状態において上記光アクセス部よりも上方に配置されているものである請求項1から10のいずれかに記載の印刷流体収容装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の印刷流体収容装置と、上記アダプタ及び上記印刷流体カートリッジを収容する収容空間を有するカートリッジ装着部と、を具備する印刷流体供給装置であって、
上記カートリッジ装着部は、装着状態の上記印刷流体カートリッジにおいて、上記被検知部に向けて光を照射する光センサと、上記電気的インターフェースと接続する接点と、上記供給部に接続するチューブと、を有しており、
上記光センサ及び接点は、上記カートリッジ装着部の上記収容空間の上部に配置されている印刷流体供給装置。
【請求項13】
カートリッジ装着部に挿入方向に挿入されて、外部から照射される光がアクセスされる光アクセス部を有する被検知部を有する印刷流体カートリッジと共に、当該カートリッジ装着部に収容されるアダプタであって、
上記挿入方向へ上記印刷流体カートリッジの筐体が挿入される本体と、
上記本体の上壁に配置されており、上記カートリッジ装着部の接点と導通される電気的インターフェースと、
上記本体の上記挿入方向の前壁に形成されており上記印刷流体カートリッジの供給部が挿通される孔と、
上記本体の上記上壁に設けられており、上記光アクセス部が挿通される孔と、
上記カートリッジ装着部と係合する係合部と、を有しており、
上記孔は、上記電気的インターフェースよりも上記挿入方向の後方に位置しており、
上記孔に挿通された上記光アクセス部は、上記印刷流体カートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、少なくとも一部が上記電気的インターフェースよりも上方に位置するアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷流体カートリッジ及びアダプタを備えた印刷流体収容装置及び印刷流体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インクを用いて記録用紙に画像を記録する画像記録装置が知られている。画像記録装置は、インクジェット方式の記録ヘッドを備え、記録ヘッドのノズルからインク滴を記録用紙へ向けて選択的に噴出する。インク滴が記録用紙に着弾することによって、記録用紙に所望の画像が記録される。画像記録装置には、記録ヘッドへ供給するインクを貯蔵するインクカートリッジが設けられる。インクカートリッジは、画像記録装置に設けられた装着部に対して着脱可能である(特許文献1)。
【0003】
インクカートリッジには、インクの色や材料、残量、メンテナンス状態などを個別に把握するために、メモリモジュールなどの電子部品が設けられることがある。メモリモジュールなどは、インクカートリッジがカートリッジ装着部に装着された状態において、カートリッジ装着部に設けられた接点と電気的に導通されて、記憶しているデータが読出し可能となる(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−132098号公報
【特許文献2】特開2013−212587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に開示されているように、アダプタにメモリモジュールなどの電子部品を設けておき、アダプタをカートリッジ装着部に装着したままインクカートリッジのみを交換する構成が提案されている。しかし、この構成では、インクカートリッジ、アダプタ、カートリッジ装着部の相対的な位置関係が、各部材相互の圧入のみで決められている。このため、残量検知部や電子モジュールなどの位置が不安定となり、これらのセンシングにばらつきが生じやすかった。また、インクカートリッジの移動に伴ってアダプタが移動しやすく、電子モジュールが接点に対して摺動することにより削りカスが発生しやすかった。
【0006】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アダプタ、印刷流体カートリッジ、カートリッジ装着部の相対的な位置決め精度を向上できる手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明に係る印刷流体収容装置は、カートリッジ装着部に挿入方向に挿入される印刷流体カートリッジ及びアダプタを具備する。上記印刷流体カートリッジは、印刷流体が収容される筐体と、当該筐体に収容された印刷流体を流出させる供給部と、外部から照射される光がアクセスされる光アクセス部を有する被検知部と、を有する。上記アダプタは、上記挿入方向へ上記印刷流体カートリッジが挿入される本体と、当該本体の外表面に配置されており、上記カートリッジ装着部の接点と導通される電気的インターフェースと、上記本体の上記挿入方向の前壁に形成されており上記供給部が挿通される孔と、上記カートリッジ装着部と係合する係合部と、を有する。
【0008】
印刷流体カートリッジは、アダプタと共にカートリッジ装着部に挿入されて使用される。印刷流体カートリッジに収容された印刷流体が消費されると、印刷流体カートリッジがカートリッジ装着部から引き出され、新しい印刷流体カートリッジがカートリッジ装着部に挿入される。アダプタは、カートリッジ装着部に残されてもよいし、印刷流体カートリッジと共にカートリッジ装着部から引き出されてもよい。
【0009】
アダプタは、係合部とカートリッジ装着部との係合によって、カートリッジ装着部に対して位置決めされる。これにより、電気的インターフェースと接点との位置決め精度が向上される。また、印刷流体カートリッジのみがカートリッジ装着部から取り外されることにより、電気的インターフェースが接点に対して摺動せず、削りカスが発生しにくい。
【0010】
(2) 好ましくは、上記係合部は、上記アダプタが上記カートリッジ装着部において回動されることにより、上記カートリッジ装着部と係合するものである。
【0011】
上記構成により、簡易な動作でカートリッジ装着部に対してアダプタを着脱できる。
【0012】
(3) 好ましくは、上記係合部は、上記アダプタが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記本体の上面に配置されている。
【0013】
上記構成により、カートリッジ装着部においてアダプタを収容する空間の幅を小さくすることができる。
【0014】
(4) 好ましくは、上記係合部は、上記本体に対して回動可能なレバーに設けられたものである。
【0015】
上記構成によれば、レバーの回動によって係合部とカートリッジ装着部との係脱が操作できるので、カートリッジ装着において係合部が移動するための空間をレバーのサイズに合わせて小さくすることができる。
【0016】
(5) 好ましくは、上記光アクセス部は、上記印刷流体カートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記筐体の上面に配置されており、上記本体は、上記前壁に対し上記挿入方向と反対方向に開口する開口と、当該開口と上記前壁との間に設けられた上壁と、上記光アクセス部を上記上壁から露出させる開口と、を有している。
【0017】
挿入姿勢の筐体において、光アクセス部が供給部より上方に位置するので、印刷流体により光アクセス部が汚染されることが抑制される。また、光アクセス部がアダプタの本体の外部に露出されるので、アダプタの本体を印刷流体カートリッジの筐体に近いサイズにすることができる。
【0018】
(6) 好ましくは、上記光アクセス部は、上記挿入姿勢において、上記係合部よりも上記挿入方向の前方且つ下方に位置する。
【0019】
上記構成によれば、印刷流体カートリッジがカートリッジ装着部から取り外されるときに、光アクセス部の移動軌跡が係合部の下方となるので、印刷流体カートリッジを取り外しやすい。
【0020】
(7) 好ましくは、上記アダプタは、上記挿入姿勢において、上記上壁の上面に配置され、装着状態において上記光アクセス部に光を照射する光センサとは異なる光センサから照射される光を減衰する光減衰部を更に有する。
【0021】
挿入姿勢において、係合部、光アクセス部、及び光減衰部が筐体の上側に位置するので、これらにアクセスする各部材がカートリッジ装着部の上部に配置可能である。
【0022】
(8) 好ましくは、上記光アクセス部は、上記挿入姿勢において、上記光減衰部よりも上記挿入方向の後方に位置する。
【0023】
上記構成によれば、カートリッジ装着部から印刷流体カートリッジが取り外されるときに、光アクセス部と光減衰部とが干渉しにくい。
【0024】
(9) 好ましくは、上記アダプタが上記カートリッジ装着部と係合した状態において、上記印刷流体カートリッジは、少なくとも上記挿入方向と反対方向に移動しないように上記アダプタと係合する。
【0025】
(10) 好ましくは、上記印刷流体カートリッジは、上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記筐体を上記挿入方向と反対方向へ付勢する付勢部材を更に有する。
【0026】
(11) 好ましくは、上記光アクセス部は、上記筐体に収容されている上記印刷流体の量に応じて、上記外部から照射される光を減衰する第1位置と、当該光の光路から外れた第2位置とに姿勢変化可能な光減衰部を有するものである。
【0027】
(12) 好ましくは、上記光アクセス部は、上記印刷流体カートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入された挿入姿勢において、上記筐体の上面に配置されている。上記本体は、上記前壁に対し上記挿入方向と反対方向に開口して上記印刷流体カートリッジがアクセスされる開口と、当該開口と上記前壁との間に設けられ、上記電気的インターフェイスが設けられた第1上壁と、上記第1上壁よりも後方かつ上方に配置され、上記カートリッジ装着部と係合する係合部が設けられた第2上壁と、上記第1上壁と上記第2上壁との間に形成された、上記光アクセス部を上記上壁から露出させる開口と、を有している。第2上壁は、上記印刷流体カートリッジの装着状態において上記光アクセス部よりも上方に配置されているものである。
【0028】
アダプタに対して印刷流体カートリッジを概ね前後方向の移動という簡易な動作で、印刷流体カートリッジをカートリッジ装着部に対して着脱することができる。
【0029】
(13) 本発明に係る印刷流体供給装置は、上記印刷流体収容装置と、上記アダプタ及び上記印刷流体カートリッジを収容する収容空間を有するカートリッジ装着部と、を具備する。上記カートリッジ装着部は、装着状態の上記印刷流体カートリッジにおいて、上記被検知部に向けて光を照射する光センサと、上記電気的インターフェースと接続する接点と、上記供給部に接続するチューブと、を有する。上記光センサ及び接点は、上記カートリッジ装着部の上記収容空間の上部に配置されている。
【0030】
(14) 本発明は、カートリッジ装着部に挿入方向に挿入されて、外部から照射される光がアクセスされる光アクセス部を有する被検知部を有する印刷流体カートリッジと共に、当該カートリッジ装着部に収容されるアダプタであって、上記挿入方向へ上記印刷流体カートリッジの筐体が挿入される本体と、上記本体の上壁に配置されており、上記カートリッジ装着部の接点と導通される電気的インターフェースと、上記本体の上記挿入方向の前壁に形成されており上記印刷流体カートリッジの供給部が挿通される孔と、上記本体の上記上壁に設けられており、上記光アクセス部が挿通される孔と、上記カートリッジ装着部と係合する係合部と、を有するアダプタとして捉えられてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、アダプタ、印刷流体カートリッジ、カートリッジ装着部の相対的な位置決め精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本発明の一実施形態としてのカートリッジ装着部110を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。
図2図2は、インクカートリッジ30及びアダプタ160の外観構成を示す斜視図である。
図3図3は、インクカートリッジ30及びアダプタ160の分解斜視図である。
図4図4は、インクカートリッジ30及びアダプタ160の内部構成を示す断面図である。
図5図5は、カートリッジ装着部110の構成を示す断面図である。
図6図6は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程において突出部171がロックピン117よりも後方に位置する状態を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
図7図7は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程において突出部171がロックピン117より下方に位置する状態を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
図8図8は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
図9図9は、変形例1において、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
図10図10は、その他の変形例において、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0034】
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10は、インク供給装置100を備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(印刷流体カートリッジの一例)及びアダプタ160が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面が外部に開放された開口112が設けられている。インクカートリッジ30及びアダプタ160は、開口112を介してカートリッジ装着部110に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から抜き出される。インクカートリッジ30及びアダプタ160は、印刷流体収容装置の一例である。
【0035】
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインク(印刷流体の一例)が収容されている。カートリッジ装着部110に装着された状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とがインクチューブ20(チューブの一例)で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に収容する。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。
【0036】
給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ送給された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、画像が記録用紙に記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対22によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
【0037】
なお、特に言及しない限り、以下の説明において、インクカートリッジ30及びアダプタ160は、挿入姿勢であるとする。挿入姿勢とは、図3に示されるように起立したインクカートリッジ30が図3に示されるように起立したアダプタ160に、図2に示されるように後方から挿入された状態で、当該状態のインクカートリッジ30及びアダプタ160が、図6図8に示されるようにカートリッジ装着部110に挿入された姿勢である。
【0038】
[インク供給装置100]
図1に示されるように、インク供給装置100(印刷流体供給装置の一例)は、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21へインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30及びアダプタ160を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。なお、図1においては、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30及びアダプタ160が装着された状態が示されている。
【0039】
[インクカートリッジ30]
図2図4に示されるように、インクカートリッジ30はインクが収容される容器である。インクカートリッジ30は、図2図4に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入方向57及び取出方向58に沿って挿抜される。挿入方向57及び取出方向58はそれぞれ水平方向に沿っている。インクカートリッジ30は、起立状態のままカートリッジ装着部110に挿抜される。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される向きが挿入方向57(前方向53)であり、取り出される向きが取出方向58(後方向54)である。また、起立状態における下方向52が、重力方向に相当する。なお、本実施形態では、挿入方向57及び取出方向58が水平方向に沿っているが、挿入方向57及び取出方向58は、重力方向や、水平方向及び重力方向と交差する方向であってもよい。挿入方向57及び取出方向58が例えば重力方向であれば、インクカートリッジ30の前面が下方へ向いていることになる。
【0040】
[筐体31]
図2図4に示されるように、インクカートリッジ30は、平面又は曲面で構成される立体形状、例えば、略直方体形状の筐体31を有する。筐体31は、全体として、左方向55及び右方向56に沿った寸法が小さく、上方向51及び下方向52に沿った寸法と前方向53及び後方向54に沿った寸法が、左方向55及び右方向56に沿った寸法よりも大きい扁平形状である。
【0041】
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに挿入方向57前方となる筐体31の壁面が前面40であり、挿入方向57後方となる筐体31の壁面が後面41である。前面40と後面41とは、挿入方向57及び取出方向58において対向している。前面40及び後面41は、挿入方向57及び取出方向58に延びる左右一対の側面37,38、側面37,38と前面40及び後面41とを接続し、かつ前面40の上端から後面41の上端に渡って挿入方向57及び取出方向58に沿って拡がる上面39、及び前面40の下端から後面41の下端に渡って挿入方向57及び取出方向58に渡って拡がる下面42、の4つの壁によりそれぞれ区画されている。
【0042】
なお、前面40、後面41、上面39、下面42、及び側面37,38のそれぞれは、必ずしも1つの平面で構成されている必要はなく、筐体31を前方向53、後方向54、上方向51、下方向52、左方向55及び右方向56のそれぞれから視たときの投影面として認識できる複数の面の全体が、それぞれ前面40、後面41、上面39、下面42、及び側面37,38と認識されてもよい。
【0043】
筐体31の内部に形成されている空間が、インクが貯留されるインク室36である。インク室36は、筐体31の前面40と後面41との間に位置する。
【0044】
[インク供給部34]
図2図4に示されるように、筐体31の前面40における下側に、インク供給部34(供給部の一例)が設けられている。インク供給部34は、円筒形状の外形をなしており、前面40から前方に沿って突出している。インク供給部34の突出端にはインク供給口71が形成されている。
【0045】
図4に示されるように、インク供給口71からインク供給部34の内部空間を通じてインク室36へ通ずるインク流路72が形成されている。インク供給口71は、インク供給バルブ70によって開閉可能に構成されている。インク供給バルブ70は、インク流路72に配置されたコイルバネ73(付勢部材の一例)によってインク供給口71を封止する方向、すなわち前方へ付勢されている。インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着されると、カートリッジ装着部110に設けられたインクニードル122(図5参照)が、インク供給口71に挿入されて、コイルバネ73の付勢力に抗してインク供給バルブ70を後方へ移動させる。これにより、インクニードル122の先端がインク流路72に進入し、インク室36からインク流路72を通じてインクニードル122へインクが流出される。
【0046】
なお、インク供給口71は、必ずしもインク供給バルブ70によって開閉可能な構成に限定されず、例えば、インク供給口71がフィルムなどで閉塞されており、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着されると、インクニードル122がフィルムを突き破ることによりインク供給口71が開かれる構成であってもよい。また、本実施形態では示されていないが、筐体31には、負圧に維持された状態のインク室36の気圧を外気圧とするための大気連通口が設けられていてもよい。
【0047】
[被検知部35]
図4に示されるように、被検知部35は、収容体33とセンサーアーム60とを備えている。本実施形態においては、センサーアーム60のインジケータ部62と収容体33とで構成される残量検知部(光アクセス部の一例)が上面39から突出している。
【0048】
図2図4に示されるように、筐体31の上面39における前方向53及び後方向54の中央付近には、収容体33が設けられている。収容体33は、インク室36に通ずるように一方が開口された箱形である。収容体33は、カートリッジ装着部110の光センサ114(図5参照)から出射されて、左方向55又は右方向56へ進行する光、例えば赤外光を透過させる透光性の樹脂からなる一対の壁と、収容体33を確定する透光性の前壁、上壁及び後壁と、を有する。収容体33を構成する壁は、左方向55又は右方向56へ進行する光を透過させる。収容体33は、筐体31に一体に形成されている。なお、収容体33は、透光性の樹脂に対し、光が臨界角を越えた角度で入射されることによって、光を反射させる反射部材としてもよい。また、光は赤外光でもよいし、可視光であってもよい。
【0049】
収容体33の左右一対の壁の間はインクを収容可能とするために中空とされている。図4に示されるように、収容体33の左右一対の壁の間にはセンサーアーム60のインジケータ部62が位置している。センサーアーム60は、板状のアーム本体61の上端に板状のインジケータ部62が設けられ、後端にフロート部63が設けられたものである。センサーアーム60は、インク室36において、左方向55及び右方向56に沿って延びる支軸64に回動可能に支持されている。センサーアーム60は、インク室36に存在するインク量に対応して回動するものである。センサーアーム60は、インジケータ部62が収容体33の前方の第1位置に位置する姿勢と、インジケータ部62が収容体33の後方の第2位置に位置する姿勢とに姿勢変化可能である。
【0050】
なお、図4では、インクが所定量以上あり、インジケータ部62が第1位置に位置するセンサーアーム60の姿勢が実線により示されており、インジケータ部62が第2位置に位置するセンサーアーム60の姿勢が破線により示されている。
【0051】
インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着された状態(装着状態)において、カートリッジ装着部110に設けられた光センサ114(図5参照)に対して、収容体33は、左方向55又は右方向56へ進行する赤外光を所定量以上透過させる状態と、収容体33が赤外光を所定量未満に遮光又は減衰させる状態とに変化する。インジケータ部62が第2位置にあれば収容体33は赤外光の光路から外れて赤外光を透過させ、インジケータ部62が第1位置にあれば、収容体33は赤外光の光路上に位置して赤外光を遮光又は減衰させる。この収容体33の透光状態に応じて、インク室36内のインク残量が所定量未満になったことが判定される。
【0052】
なお、収容体33には、センサーアーム60がなくてもよい。光センサ114は、発光素子と受光素子とが左方向55及び右方向56に対向して配置されたものである。光センサ114の発光素子から出射された光は、左方向55又は右方向56へ進行し、受光素子により受光される。インク室36に所定量以上のインクがある状態では、発光素子から出射された赤外光が遮断又は減衰され、インク室36のインク残量が所定量未満の状態では、発光素子から出射された赤外光が所定量以上透過されるように構成されていてもよい。また、逆に収容体33がなくてもよく、代わりに残量検知部としてのレバーとそれを保持する柔らかいフィルムが構成されていてもよい。つまり、インク室36内にインクがある状態ではフィルムが膨らんでおり、このフィルムに回動可能であって外部に露出するレバーが接触することによって、レバーが赤外光を遮断する位置に保持される。一方、インク室36内にインクがない状態ではフィルムが萎んでおり、回動可能なレバーが下方へ回動して赤外光を遮断しない位置へ回動するように構成されていてもよい。また、インク室36内にインクがある状態では、光センサ114の発光素子から出射された赤外光が受光素子に到達しないように反射され、インク室36内にインクがない状態では、発光素子から出射された赤外光が受光素子に到達するように反射されるように構成されていてもよい。
【0053】
[凸部65]
図4に示されるように、筐体31の上面39における収容体33の後方には、上方へ突出した凸部65が配置されている。凸部65は、弾性を有する部材で構成されており、下方へ弾性的に変形可能である。凸部65は、アダプタ160に形成された凹部170に嵌ることで、凹部170と係合可能である。
【0054】
[アダプタ160]
図2図4に示されるように、アダプタ160は、インクカートリッジ30の筐体31を構成する外表面の少なくとも一部を覆う形状の本体161を有する。本実施形態において、本体161は、筐体31の前面40と、側面37,38の一部と、上面39の一部と、下面42の一部とを外から覆うことが可能な薄平な容器形状である。
【0055】
本体161は、インクカートリッジ30の筐体31の前面40の全てを覆うことが可能な幅(右方向56に沿った長さ)及び高さ(上方向51に沿った長さ)と、インクカートリッジ30の側面37,38の一部、上面39の一部、及び下面42の一部を覆うことが可能な奥行き(後方向54に沿った長さ)とを有する。つまり、本体161は、筐体31の幅及び高さより一回り大きい幅及び高さを有し、かつ筐体31の奥行きより短い奥行きを有する箱形状である。
【0056】
本体161は、筐体31の前面40と対向する位置に前壁162を有する。本体161は、前壁162と後方向54において対向しており、後方へ開口する開口163を有する。開口163を通じて、筐体31が本体161に挿入可能である。つまり、本体161は、筐体31が開口163を通じて挿入方向57へ挿入されるものである。本体161は、筐体31の上面39と対向する位置に上壁164を有する。本体161は、筐体31の側面37,38と対向する位置に側壁165、166を有する。本体161は、筐体31の下面42と対向する位置に下壁167を有する。上壁164、側壁165、166、及び下壁167は、前壁162と開口163との間に位置する。上壁164は、側壁165、166及び下壁167の後端よりも後方へ突出している。
【0057】
アダプタ160は、図2〜4に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入方向57及び取出方向58に沿って挿抜される。挿入方向57及び取出方向58は水平方向に沿っている。アダプタ160は、起立状態のままカートリッジ装着部110に挿抜される。
【0058】
本体161の上壁164には、下方へ貫通する開口168が形成されている。開口168は、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入されると、筐体31の収容体33を外部へ露出するための通路になる。したがって、開口168は、筐体31の収容体33と対応する位置、寸法及び形状に形成されている。なお、本実施形態では、本体161に筐体31が挿入されるときに、収容体33が開口168の縁に引っ掛からないように、開口168の前方向53に沿った寸法は、収容体33よりも余裕を持った大きな寸法に形成されている。また、開口168の少なくとも一部は、下壁167の後端よりも後方に存在している。
【0059】
本体161の前壁162の下部には、後方へ貫通する孔169が形成されている。孔169は、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入されると、筐体31のインク供給部34を外部へ露出させるための通路になる。したがって、孔169は、筐体31のインク供給部34と対応する位置、寸法及び形状に形成されている。
【0060】
孔169の縁がインク供給部34を支持し、且つ凹部170が凸部65と係合することによって、アダプタ160は、インクカートリッジ30を挿入姿勢に保持する。
【0061】
[凹部170]
図4に示されるように、本体161の上壁164の下面には、上方へ凹んだ凹部170が形成されている。凹部170は、開口168の後方に形成されている。凹部170によって、後方を向く係合面が形成されるので、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入された状態(図2に示される状態)において、凹部170は、図4に示されるように、筐体31に形成された凸部65と係合している。これにより、アダプタ160に装着されたインクカートリッジ30がアダプタ160に対して、後方(挿入方向57と反対方向)へ移動することが規制されている。
【0062】
インクカートリッジ30の筐体31が本体161に挿入される過程において、筐体31に形成された凸部65は、本体161の上壁164の下面に押されて下方へ弾性変形する。筐体31が更に本体161に挿入されると、凸部65が凹部170に到達して、凸部65が凹部170に嵌る。これにより、凸部65と凹部170とが係合する。
【0063】
または、凸部65を剛体とし、インクカートリッジ30の筐体31を本体161に対し時計回りに回動させて開口168に残量検知部を挿入する過程において、凸部65と凹部170とが係合するようにしてもよい。
【0064】
なお、インクカートリッジ30とアダプタ160との係合は、上述したような凸部65及び凹部170によるものに限らず、公知の構成が採用可能である。例えば、凹部170に代えて貫通孔を形成することで係合面を設けてもよい。
【0065】
[光減衰部43]
図2図4に示されるように、本体161の上壁164の上面には、光減衰部43が配置されている。光減衰部43は、開口168よりも前方に位置している。よって、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入された状態(図2に示される状態)において、光減衰部43は、収容体33よりも挿入方向57の前方に位置する。
【0066】
光減衰部43は、左方向55及び右方向56を厚み方向として上方へ延びる薄板のリブである。光減衰部43の左方向55及び右方向56に沿った寸法は、収容体33の左方向55及び右方向56に沿った寸法より小さい。インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着された装着状態(図8に示される状態)において、光減衰部43は、光センサ115(図5参照)から出射されて、左方向55又は右方向56へ進行する光、例えば赤外光を減衰又は遮断するものである
【0067】
なお、光減衰部43には、左方向55及び右方向56に貫通する貫通孔が形成されていてもよい。この貫通孔が形成されているか形成されていないかは、例えば、インクカートリッジ30のインク室36におけるインクの初期容量や、インクの組成などによって異なる。光減衰部43の貫通孔は、光センサ115から出射される光を減衰又は遮断せずに透過する。
【0068】
[IC基板74]
図2図4に示されるように、本体161の上壁164の上面(外表面の一例)には、IC基板74(電気的インターフェースの一例)が配置されている。IC基板74は、光減衰部43よりも前方に位置している。IC基板74は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された装着状態(図8参照)において接点106と導通する。
【0069】
IC基板74には、ICと、HOT電極、GND電極及びシグナル電極の3つの電極75が搭載されている。ICは、半導体集積回路であり、インクカートリッジ30に関する情報のうちインクカートリッジ30の交換に伴って更新が不要な情報、例えば、インク色や製造元などの情報を示すデータが読み出し可能に格納されている。
【0070】
HOT電極、GND電極及びシグナル電極はICと電気的に接続されている。HOT電極、GND電極及びシグナル電極は、それぞれが前方向53及び後方向54に沿って延出されており、左方向55及び右方向56に離間されて配置されている。HOT電極、GND電極及びシグナル電極は、IC基板74の上面に電気的にアクセス可能に露出されている。つまり、HOT電極、GND電極及びシグナル電極は、装着状態のインクカートリッジ30の上方からアクセス可能に露出されている。図8に示されるように、装着状態において、カートリッジ装着部110の底面105(図5参照)に本体161の下壁167が当接して支持されることにより、本体161の上壁164に設けられたIC基板74が接点106と電気的に導通された状態に保持される。
【0071】
[突出部171]
図2図4に示されるように、本体161の上壁164の上面には、上方へ突出する突出部171(係合部の一例)が形成されている。
【0072】
突出部171は、開口168よりも後方に位置している。よって、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入された状態(図2に示される状態)において、突出部171は、収容体33よりも挿入方向57の後方に位置する。
【0073】
また、突出部171は、側壁165、166及び下壁167の後端よりも後方に位置する。
【0074】
また、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入された状態(図2に示される状態)において、突出部171の上端は、収容体33の上端よりも上方に位置する。つまり、収容体33は、本体161にインクカートリッジ30の筐体31が挿入された状態(図2に示される状態)において、突出部171よりも挿入方向57の前方且つ下方に位置する。
【0075】
突出部171は、後方を向く後面172と、前方を向く前面173とを備えている。後面172の少なくとも一部は、インジケータ部62および収容体33の上端、すなわち残量検知部の上端よりも上方に配置されている。
【0076】
[カートリッジ装着部110]
図5に示されるように、カートリッジ装着部110の筐体を形成するケース101は、プリンタ10の正面側に開口112を有する。開口112を通じてケース101へインクカートリッジ30及びアダプタ160が内部空間113(収容空間の一例)へ挿抜される。つまり、インクカートリッジ30及びアダプタ160が内部空間113へ収容可能であるケース101には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30及びアダプタ160が収容可能であるが、図5においては、1つのインクカートリッジ30及びアダプタ160が収容可能なケース101の空間が示されている。
【0077】
図5に示されるように、ケース101の終面102の下部に接続部103が設けられている。接続部103は、終面102において、ケース101に装着された各インクカートリッジ30のインク供給部34に対応する位置にそれぞれ配置されている。
【0078】
接続部103は、インクニードル122と、保持部121とを有する。インクニードル122は、管状の樹脂針からなる。インクニードル122は、ケース101の終面102と表裏をなす外面側でインクチューブ20に接続されている。各インクニードル122からケース101の終面102と表裏をなす外面側へ引き出された各インクチューブ20は、ケース101の当該外面に沿って上方へ引き上げられたのち、プリンタ10の記録ヘッド21へインクを流通可能に延出されている。なお、図5においては、インクチューブ20は省略されている。
【0079】
保持部121は、円筒状に形成されている。保持部121の中心にインクニードル122が配置されている。図8に示されるように、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着されると、インク供給部34が保持部121の円筒の内側に挿入される。このとき、インク供給部34の外周面が保持部121の円筒の内周面に密着する。これにより、インク供給部34が保持部121へ所定の間隔をもって挿入される。インク供給部34が保持部121へ挿入されると、インクニードル122がインク供給部34のインク供給口71に挿入される。これにより、インク室36に収容されているインクが外部へ流出可能となる。インク室36から流出されたインクは、インクニードル122へ流入する。
【0080】
図5に示されるように、ケース101の内部空間を区画する天面104において、光センサ114、115が設けられている。光センサ115は、光センサ114よりも前方に位置する。
【0081】
光センサ114、115の各々は、LEDなどの発光素子と、フォトトランジスタなどの受光素子とを有する。発光素子及び受光素子は、それぞれが筐体に囲まれている。光センサ114、115は、この筐体により形成される外形が馬蹄形である。発光素子は、筐体から一方向、本実施形態では、左方向55又は右方向56へ光を照射可能である。受光素子は、筐体に対して一方向から照射された光を受光可能である。このような発光素子と受光素子とが、馬蹄形の筐体において左方向55及び右方向56へ所定の間隔を空けて対向配置されている。
【0082】
光センサ114の発光素子と受光素子との間の空間には、インクカートリッジ30の光減衰部43及び収容体33が進入可能である。光センサ115の発光素子と受光素子との間の空間には、インクカートリッジ30の光減衰部43が進入可能である。図8に示される装着状態となって光センサ114の光路に収容体33が進入すると、光センサ114は、収容体33に向けて光を照射することで、収容体33による透過光量の変化を検知し得る。装着状態となって光センサ115の光路に光減衰部43が進入すると、光センサ115は、光減衰部43に光を照射することで、光減衰部43による透過光量の変化を検知し得る。
【0083】
図5に示されるように、ケース101の天面104において、光センサ115より終面102に近い位置に接点106が設けられている。接点106は、左方向55及び右方向56に離れて3個が配置されている。3個の接点106の配置は、インクカートリッジ30のIC基板74におけるHOT電極、GND電極及びシグナル電極の配置に対応している。各接点106は、導電性及び弾性を有する部材で構成されており、上方へ弾性的に変形可能である。
【0084】
各接点106は、電気回路を介して演算装置に電気的に接続されている。演算装置は、例えばCPU,ROM,RAMなどからなるものであり、プリンタ10の制御部として構成されていてもよい。接点106とHOT電極とが電気的に導通されることによって、電圧VcがHOT電極に印加される。接点106とGND電極とが電気的に導通されることにより、GND電極がアースされる。接点106とHOT電極及びGND電極とが導通されることによって、ICに電力が供給される。接点106とシグナル電極とが電気的に導通されることにより、ICに格納されたデータにアクセス可能となる。電気回路からの出力は演算装置に入力される。
【0085】
図5に示されるように、ケース101の天面104において、光センサ114より開口112に近い位置にロックピン117が設けられている。ロックピン117は、左方向55及び右方向56に沿って延びる円柱形状の部材である。ロックピン117は、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に挿入される過程において、IC基板74、光減衰部43、及び収容体33と当接しない位置、すなわち装着状態におけるIC基板74、光減衰部43、及び収容体33より上方に配置されている。図8に示される装着状態において、突出部171の後面172はロックピン117と係合して、インクカートリッジ30及びアダプタ160を装着状態に保持する。
【0086】
[インクカートリッジ30及びアダプタ160の装着動作]
以下、図6図8が参照されつつ、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される動作が説明される。
【0087】
例えば、ユーザがプリンタ10を購入した後、初めてプリンタ10を使用する際には、カートリッジ装着部110に何れの色のインクカートリッジ30及びアダプタ160も装着されていない。そして、ユーザがカートリッジ装着部110にインクカートリッジ30及びアダプタ160を初めて装着する前の状態では、インクカートリッジ30とアダプタ160とは組み付けられていない。
【0088】
図2に示されるように、インクカートリッジ30にアダプタ160が組み付けられる。このとき、図4に示されるように、インクカートリッジ30の凸部65とアダプタ160の凹部170とが係合される。この状態で、インクカートリッジ30及びアダプタ160が一体にカートリッジ装着部110へ挿入される。
【0089】
図6に示されるように、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着される過程において、突出部171の前面173が、カートリッジ装着部110のロックピン117に後方から当接する。これにより、インクカートリッジ30及びアダプタ160の挿入が規制された状態となる。この状態において、ユーザによって、アダプタ160は、その前部を中心として、その後部が下方に移動するように回動される。つまり、アダプタ160は、図6に示される矢印174の方向へ回動される。
【0090】
具体的には、ユーザによって、アダプタ160の上壁164の後端部が下方へ押されると、上壁164が下方へ撓む。これにより、上壁164に下方へ押されたインクカートリッジ30が、挿入姿勢を維持しようとする力に抗して、インク供給部34(詳細にはインク供給部34においてアダプタ160の孔169と当接してアダプタ160に対して位置決めされている部分)を中心として下方へ回動する(図7参照)。なお、インクカートリッジ30とカートリッジ装着部110の底面105との間には、インクカートリッジ30が下方へ回動するための隙間111が形成されている。また、インクカートリッジ30とアダプタ160の下壁167との間には、インクカートリッジ30が下方へ回動するための隙間176が形成されている。また、開口168の少なくとも一部は、下壁167の後端よりも後方に存在しているので、インクカートリッジ30が下方に回動するための空間が内部空間113に確保される。
【0091】
なお、アダプタ160は、上記のようにカートリッジ装着部110への挿入途中で回動されてもよいし、挿入される前に回動された状態とされ、当該状態のままカートリッジ装着部110へ挿入されてもよい。
【0092】
アダプタ160の回動により、図7に示されるように、突出部171がロックピン117よりも下方に位置する。この状態において、アダプタ160及びインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の内部空間113を更に前方へ移動される。これにより、突出部171がロックピン117よりも前方に位置する。この状態において、ユーザによって、アダプタ160は、その前部を中心として、その後部が上方に移動するように回動される。つまり、アダプタ160は、図7に示される矢印175の方向へ回動される。これに伴い、インクカートリッジ30も、図7に示される矢印175の方向へ回動して、挿入姿勢に復帰する。
【0093】
これにより、突出部171の後面172が前方からロックピン117に当接可能となる(図8参照)。つまり、突出部171の後面172がロックピン117と係合可能となる。
【0094】
図8に示されるように、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着された装着状態において、アダプタ160の突出部171の後面172は、カートリッジ装着部110のロックピン117の前方に位置して当接する。装着状態において、インクカートリッジ30の筐体31には、インク供給部34において圧縮されたコイルバネ73から取出方向58(後方)への付勢力が作用する。これにより、凹部170においてインクカートリッジ30と係合しているアダプタ160にも、当該付勢力が作用する。ここで、凹部170とインクカートリッジ30の凸部65とが係合する力が、当該付勢力よりも大きくなるように、凹部170及び凸部65が構成されている。これにより、後面172が前方からロックピン117と当接して係合することによって、コイルバネ73の付勢力に抗して、インクカートリッジ30及びアダプタ160が装着状態に保持される。
【0095】
図8に示されるように、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着された状態(装着状態)において、光減衰部43は、光センサ115の発光素子と受光素子との間に位置し、光センサ115によって検知される。これにより、光センサ115の検知信号が変化するので、この信号の変化によって、プリンタ10の制御部は、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110へ挿入されたことを判別する。
【0096】
また、図8に示されるように、装着状態において、収容体33内に位置するセンサーアーム60のインジケータ部62は、光センサ114の発光素子と受光素子との間に位置する。そのため、光センサ114によってインジケータ部62が検知される。これにより、光センサ114の検知信号が変化する。例えば、光センサ114の検知信号がハイレベルからローレベルに変化する。
【0097】
インク室36に存在するインク量が減少すると、センサーアーム60は、第1位置(図4に実線で示される位置)から第2位置(図4に破線で示される位置)に回動する。その結果、センサーアーム60のインジケータ部62は、光センサ114の発光素子と受光素子との間から離間する。これにより、光センサ114の検知信号が上記とは逆に変化する。例えば、光センサ114の検知信号がローレベルからハイレベルに変化する。その結果、プリンタ10の制御部は、インク室36に存在するインク量が減少したことを判別する。
【0098】
また、インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着される過程において、アダプタ160から外部へ露出されたインク供給部34は保持部121に接し、インクニードル122が、インク供給部34のインク供給口71に挿入される。インクニードル122がインク供給口71に挿入されてインク供給バルブ70に接し、さらにインクカートリッジ30及びアダプタ160が前方へ移動されると、図6図8に示されるように、インク供給バルブ70がインクニードル122に押されてインク供給口71から離れる。これにより、インクニードル122の先端がインク流路72に進入し、インク室36からインク流路72を通じてインクニードル122へインクが流出される。
【0099】
インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110に装着される過程(装着過程)において、IC基板74の各電極75の位置は、前方から視て、カートリッジ装着部110の接点106と上方向51及び下方向52においてオーバーラップしている。アダプタ160の本体161の上壁164は、装着過程において接点106を上方へ押し上げるように弾性的に変形させる。装着状態において、弾性復元力により下方へ付勢された接点106が本体161の上壁164に配置されたIC基板74の電極75と電気的に接触して、IC基板74の電極75(HOT電極、GND電極及びシグナル電極)と電気的に導通された状態となる。IC基板74から読み出された情報は、インクカートリッジ30のインク色や製造元などの判定ために用いられる。この判定方法については、従来より公知の手法を採用することができるので、ここでは詳細な説明が省略される。
【0100】
インクカートリッジ30及びアダプタ160がカートリッジ装着部110から取り外されるときには、ユーザによって、アダプタ160は、カートリッジ装着部110への挿入時と同様に、その前部を中心として、その後部が下方に移動するように回動される。これにより、突出部171が下方へ移動してロックピン117よりも下方に位置する。これにより、後面172とロックピン117との係合が解除されて、インクカートリッジ30及びアダプタ160は、コイルバネ73の付勢力によって取出方向58(後方)へ移動する。
【0101】
インクカートリッジ30及びアダプタ160が取出方向58へ移動することによって、インクニードル122がインク供給部34から抜け出る。また、収容体33及び光減衰部43が光センサ114、115よりも後方へ移動する。これにより、光センサ114、115の検知信号が変化する。光センサ115の検知信号の変化によって、プリンタ10の制御部は、カートリッジ装着部110からインクカートリッジ30及びアダプタ160が取り出されたと判別する。
【0102】
アダプタ160がカートリッジ装着部110に装着された状態を維持しつつ、インクカートリッジ30のみがカートリッジ装着部110から取り外されるときには、ユーザによって、インクカートリッジ30の筐体31が後方へ移動される。このとき、ユーザが筐体31を後方へ移動する力によって、凸部65は下方へ弾性変形し、凹部170から抜け出る。これにより、インクカートリッジ30のみをカートリッジ装着部110から取り外すことができる。
【0103】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、インクカートリッジ30は、アダプタ160と共にカートリッジ装着部110に挿入されて使用される。インクカートリッジ30に収容されたインクが消費されると、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から引き出され、新しいインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される。アダプタ160は、カートリッジ装着部110に残されてもよいし、インクカートリッジ30と共にカートリッジ装着部110から引き出されてもよい。
【0104】
アダプタ160は、突出部171とカートリッジ装着部110のロックピン117との係合によって、カートリッジ装着部110に対して位置決めされる。これにより、IC基板74と接点106との位置決め精度が向上される。また、インクカートリッジ30のみがカートリッジ装着部110から取り外されることにより、IC基板74が接点106に対して摺動せず、削りカスが発生しにくい。
【0105】
また、本実施形態によれば、アダプタ160の回動という簡易な動作でカートリッジ装着部110に対してアダプタ160を着脱できる。
【0106】
また、本実施形態によれば、突出部171が本体161の上壁164の上面に配置されているため、カートリッジ装着部110においてアダプタ160を収容する空間の幅を小さくすることができる。
【0107】
また、本実施形態によれば、挿入姿勢において、収容体33がインク供給部34より上方に位置するので、インクにより収容体33が汚染されることが抑制される。また、収容体33がアダプタ160の本体161の外部に露出されるので、アダプタ160の本体161をインクカートリッジ30の筐体31に近いサイズにすることができる。
【0108】
また、本実施形態によれば、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から取り外されるときに、収容体33の移動軌跡が突出部171の下方となるので、インクカートリッジ30を取り外しやすい。
【0109】
また、本実施形態によれば、挿入姿勢において、突出部171、収容体33、及び光減衰部43が筐体31の上側に位置するので、これらにアクセスする各部材がカートリッジ装着部110の上部に配置可能である。
【0110】
また、本実施形態によれば、収容体33が光減衰部43よりも後方に位置するため、カートリッジ装着部110からインクカートリッジ30が取り外されるときに、収容体33と光減衰部43とが干渉しにくい。
【0111】
[変形例1]
前述されたアダプタ160には、突出部171に代えて、本体161に対して回動可能であり、かつ、板バネ91に上方へ付勢されたレバー90が設けられてもよい。
【0112】
図9に示されるように、本体161には、上壁164の上面から上方へ突出する支持部92が設けられている。支持部92の上端付近には、左方向55及び右方向56に沿って延びる支軸93が設けられている。レバー90は、支軸93に本体161に対して回動自在に支持されている。
【0113】
レバー90は、上壁164の上面において、開口168の後方から上方及び後方へ向かう斜め上方へ延びている。レバー90は、前方向53及び後方向54の中央付近に下方へ延びる係合面94(係合部の一例)が段差として形成された概ね平板形状である。係合面94は、前述されたアダプタ160の突出部171の後面172と同様に、カートリッジ装着部110のロックピン117と係合可能である。レバー90の延出端部は操作部95であり、レバー90において、本体161の上壁164の上面より最も上方に位置しており、かつインクカートリッジ30の筐体31の後面41より後方に位置する。
【0114】
レバー90と本体161の上壁164の上面との間には、板バネ91が介在されている。板バネ91は、レバー90を上方へ、換言すれば図9における時計回り方向へ付勢している。なお、板バネ91は、外力が付与されない自然状態において、レバー90又は本体161のいずれか一方にのみ接触している状態であってもよい。レバー90は、支持部92との当接によって、上方への回動限界が規制されている。図9には、上方への回動限界にあるときのレバー90が実線で記載されている。このときのレバー90の位置が第1位置である。レバー90が第1位置のとき、係合面94とロックピン117との高さが同一であり、互いに係合可能である。例えばユーザの操作によって、操作部95が下方へ押されることによって、レバー90は、板バネ91の付勢力に抗して下方へ回動して、係合面94及び操作部95が本体161の上壁164の上面に近づく。このときのレバー90の位置が第2位置である。図9には、第2位置のレバー90が破線で示されている。レバー90が第2位置のとき、係合面94は、ロックピン117よりも下方に位置する。このため、レバー90を第2位置に回動することで、アダプタ160は、ロックピン117に妨げられることなく、カートリッジ装着部110に対して挿抜可能となる。
【0115】
上記実施形態では、インクカートリッジ30及びアダプタ160を装着状態とするために、アダプタ160を回動させて、突出部171の後面172をロックピン117と係合させる必要があった。しかし、変形例1では、インクカートリッジ30及びアダプタ160を装着状態とするために、レバー90を回動させて図9に示されるように係合面94をロックピン117と係合させればよく、アダプタ160全体を回動させる必要はない。
【0116】
変形例1によれば、レバー90の回動によって係合面94とカートリッジ装着部110のロックピン117との係脱が操作できるので、カートリッジ装着において係合面94が移動するための空間をレバー90のサイズに合わせて小さくすることができる。
【0117】
[その他の変形例]
また、上記実施形態ではインクカートリッジ30を回動させることでアダプタ160から抜き出されるように構成されていたが、アダプタ160は、インクカートリッジ30が直線的に抜き出されることができるように構成されていてもよい。
【0118】
図10に示されるように、アダプタ160は、上壁164が開口168を挟んで第1上壁164Aと第2上壁164Bとに分かれており、第2上壁164Bは第1上壁164Aよりも上方に設けられている。第1上壁164Aと第2上壁164Bをつなぐ壁(不図示)には開口177が形成されており、その左右方向55、56における寸法は収容部33よりも大きい。この開口177の下端は、開口168の後端とつながっており、開口177と開口168とによって第1上壁164Aと第2上壁164Bとの間にL字状の開口が形成される。また、第2上壁は164B、インクカートリッジ30の装着状態において、残量検知部を構成する収容部33の上端よりも上方に配置されている。したがって、アダプタ160にインクカートリッジ30を着脱する場合、開口177と開口168とによって形成された空間を通じて残量検知部が外部へ露出可能である。
【0119】
そして、インクカートリッジ30の係合部65は第2上壁164Bの下面に形成された凹部170に係合可能である。このように構成されたアダプタ160において、下壁167から第2上壁164Bまでの間に形成された空間の上下方向51、52における寸法はインクカートリッジ30の下面から残量検知部の上端までの寸法よりも大きい。したがって、アダプタ160に対しインクカートリッジ30が着脱される場合に、インクカートリッジ30の回動を係合部65同士の解除分の動き以上に回動させることなく前後方向53、54に移動させることで着脱動作を行うことができる。
【0120】
上記実施形態及び変形例1では、突出部171、レバー90、IC基板74、及び光減衰部43は、アダプタ160の上壁164の上面に位置していたが、当該上面以外(例えば側壁165の右面)に位置していてもよい。
【0121】
上記実施形態及び変形例1では、収容体33は、インクカートリッジ30の筐体31の上面39に位置していたが、上面39以外(例えば側面37)に位置していてもよい。
【0122】
なお、前述された実施形態及び各変形例では、インクカートリッジ30は、収容体33及び光減衰部43を有するが、インクカートリッジ30には、収容体33又は光減衰部43はいずれか一方のみが設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0123】
30・・・インクカートリッジ(印刷流体カートリッジ)
31・・・筐体
33・・・収容体
34・・・インク供給部(供給部)
35・・・被検知部
74・・・IC基板(電気的インターフェース)
106・・・接点
110・・・カートリッジ装着部
160・・・アダプタ
161・・・本体
162・・・前壁
164・・・上壁
169・・・孔
171・・・突出部(係合部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10