(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本実施の形態の製本装置の一例について説明する。
【0015】
<第1の実施の形態の製本装置の構成例>
図1は、第1の実施の形態の製本装置の一例を示す構成図、
図2は、用紙に対する処理の一例を示す説明図、
図3は、綴じ具で綴じられた冊子の一例を示す説明図である。
【0016】
第1の実施の形態の製本装置1Aで実行される処理の概要について説明すると、製本装置1Aは、
図2(a)に示す用紙P1に、
図2(b)に示すように所定の配置、本例では、所定の数、間隔で複数の穴Phを一列に開ける。製本装置1Aは、穴Phが開けられた用紙P1を積層し、穴Phの位置が揃えられた用紙束とし、
図3(a)、
図3(b)に示すように綴じ具Pr(Pr
1、Pr
2)で綴じて冊子P10を形成する。
【0017】
図3(a)に示す綴じ具Pr
1は、環状となる開閉可能なリング部Pr
10と、複数のリング部Pr
10を連結する背部Pr
11を備え、リング部Pr
10が開いた状態で、用紙P1の穴Phに挿入可能で、リング部Pr
10を閉じることで、用紙P1の束が綴じられる。
図3(b)に示す綴じ具Pr
2は、樹脂または金属の線がらせん状に巻かれた形態である。なお、綴じ具の形態は、綴じ具Pr
1、Pr
2に限定されず、綴じ具の少なくとも一部を用紙P1の穴Phに挿し込んで綴じる形態であれば、本技術を適用できる。
【0018】
このような処理を実行する製本装置1Aの概要について説明すると、製本装置1Aは、媒体の一例である用紙P1を搬送する用紙搬送路10と、用紙P1に所定の配置で穴Phを開ける穿孔部20を備える。また、製本装置1Aは、穿孔部20で穴Phが開けられた用紙P1を綴じ具Prで綴じる製本部30と、製本部30で綴じられた媒体の一例である冊子P10を搬送する冊子搬送路40と、冊子搬送路40を搬送される冊子P10が排紙される冊子トレイ50を備える。
【0019】
製本装置1Aは、製本システム100Aに組み込まれて使用される。本実施の形態の製本システム100Aは、製本装置1Aの上流側に画像形成装置等の上流機101が接続され、下流側にフィニッシャと称す仕分け装置等の下流機102が接続される。下流機102は、第1の排出部の一例として機能する。
【0020】
次に、製本装置1Aの詳細について説明する。用紙搬送路10は、上流機101から出力された用紙P1を搬送する主搬送路11と、主搬送路11から分岐部11S
1で分岐し、用紙P1の搬送方向を反転させる反転搬送路12と、主搬送路11から分岐部11S
2で分岐し、反転搬送路12で搬送方向が反転される用紙P1を穿孔部20に搬送する副搬送路13を備える。
【0021】
主搬送路11は、製本装置1A内の上部に配置され、上流機101の図示しない排出口とつながる給紙口11iと、下流機102の図示しない給紙口とつながる排紙口11eとの間で用紙P1を搬送する略水平で直線状の搬送経路を構成する。
【0022】
主搬送路11は、用紙P1の搬送方向に沿った複数個所に配置される複数の搬送ローラ11rと、図示しないガイド部材等を備える。搬送ローラ11rは、モータによる駆動力を受けて回転する駆動ローラと、駆動ローラに対向する従動ローラによる一対のローラで構成される。
【0023】
反転搬送路12は、分岐部11S
1で主搬送路11から上方へ分岐し、矢印Fで示す搬送方向と反対側に向けて曲がる曲線状の搬送経路を構成する。反転搬送路12は、用紙P1の搬送方向に沿った複数個所に配置される複数の搬送ローラ12rと、図示しないガイド部材等を備える。搬送ローラ12rは、モータによる駆動力を受けて回転する駆動ローラと、駆動ローラに対向する従動ローラによる一対のローラで構成される。なお、反転搬送路12は、分岐部11S
1から、主搬送路11の下方へ分岐するように構成してもよい。
【0024】
反転搬送路12は、搬送ローラ12rの回転方向を制御することで、双方向に用紙P1の搬送が可能な構成で、主搬送路11から反転搬送路12に搬送された用紙P1を、搬送方向を反転させて副搬送路13に搬送する。
【0025】
副搬送路13は、分岐部11S
2で主搬送路11から下方へ分岐し、穿孔部20とつながる直線状の搬送経路を構成する。副搬送路13は、用紙P1の搬送方向に沿った複数個所に配置される複数の搬送ローラ13rと、図示しないガイド部材等を備える。搬送ローラ13rは、モータによる駆動力を受けて回転する駆動ローラと、駆動ローラに対向する従動ローラによる一対のローラで構成される。
【0026】
副搬送路13は、搬送ローラ13rの回転方向を制御することで、双方向に用紙P1の搬送が可能な構成で、用紙P1を矢印R方向へ搬送して穿孔部20から製本部30に送る。または、穿孔部20に搬送した用紙P1を、矢印F方向に搬送方向を反転させて主搬送路11に搬送する。
【0027】
分岐部11S
1は、主搬送路11を矢印Fで示す正方向に搬送される用紙Pの搬送経路を、主搬送路11から反転搬送路12に分岐する。分岐部11S
1は、用紙Pの搬送経路を、主搬送路11から反転搬送路12に切り換える切換ブレード11c
1を備える。
【0028】
分岐部11S
2は、主搬送路11及び反転搬送路12を矢印Rで示す逆方向に搬送される用紙Pの搬送経路を、主搬送路11から副搬送路13に分岐する。分岐部11S
2は、用紙Pの搬送経路を、主搬送路11から反転搬送路12に切り換える切換ブレード11c
2を備える。
【0029】
用紙搬送路10は、主搬送路11から反転搬送路12に搬送された用紙P1の搬送方向を反転させ、副搬送路13へ搬送するスイッチバック型と称す搬送経路を構成する。
【0030】
このため、矢印Fで示す用紙P1の搬送方向に対し、主搬送路11から副搬送路13への分岐部11S
2が、主搬送路11から反転搬送路12への分岐部11S
1の上流側に設けられる。
【0031】
また、反転搬送路12に搬送された用紙P1の先端が、反転搬送路12の終端位置12eに到達すると、当該用紙P1の後端が分岐部11S
2を通過している必要がある。
【0032】
このため、反転搬送路12の長さが、製本装置1Aで処理可能な最大サイズの用紙P1の搬送方向の長さと同等以上に構成される。詳細には、反転搬送路12の終端から第2の分岐部S
2までの長さが、用紙P1の搬送方向の長さと同等以上に構成される。
【0033】
更に、用紙搬送路10は、スイッチバック型の搬送経路を構成するため、主搬送路11から分岐した反転搬送路12を備えており、搬送方向を反転させる用紙P1を排紙口11e方向へ搬送しない。
【0034】
このため、分岐部11S
2から排紙口11eまでの長さが、用紙P1の搬送方向の長さより短く構成される。
【0035】
穿孔部20は第1の処理部の一例で、用紙Pの位置を合わせる位置合わせ部21と、用紙Pに穴を開けるパンチ刃22を備える。穿孔部20は、副搬送路13を搬送された用紙P1が、位置合わせ部21で先端位置及び幅方向の位置が合わせられる。穿孔部20は、位置合わせ部21で位置が合わされた用紙P1の面に対して略直交する方向にパンチ刃22を往復移動させることで、第1の処理として、
図2(b)に示すように所定の配置で穴Phを開ける。
【0036】
製本部30は第2の処理部の一例で、穿孔部20の下流側に配置され、穿孔部20で穴Phが開けられた複数枚の用紙P1が積載される用紙揃えトレイ31を備える。また、製本部30は、綴じ具Prを収納する収納部32と、収納部32から綴じ具Prを繰り出し、用紙揃えトレイ31に積載された用紙Pの束の穴Phに綴じ具Prを通すことで、用紙P1の束を綴じる綴じ部33を備える。
【0037】
製本部30は、第2の処理として、用紙揃えトレイ31に積載された用紙P1の束の穴Phに綴じ部33で綴じ具Prを通すことで、冊子P10を作成する。製本部30は、
図3(a)に示す綴じ具Pr
1を使用する構成では、複数本の綴じ具Pr
1がリング部Pr
10を図示しない開いた状態として収納部32に収納され、収納部32から繰り出した綴じ具Pr
1を、用紙揃えトレイ31で揃えられた用紙P1の束の端部の下側に移動させ、リング部Pr
10が用紙P1の穴Phに入るように、綴じ部33でリング部Pr
10を閉じる。
【0038】
製本部30は、
図3(b)に示す綴じ具Pr
2を使用する構成では、複数本の綴じ具Pr
2が収納部32に収納され、収納部32から繰り出した綴じ具Pr
2を、綴じ部33で回転させながら送り、用紙P1の束の一方の側端部側から穴Phに挿入する。
【0039】
冊子搬送路40は、製本部30で作成された冊子P10を受ける第1の搬送ベルト41と、第1の搬送ベルト41で受けた冊子P10を冊子トレイ50に排紙する第2の搬送ベルト42を備える。冊子搬送路40は、第1の搬送ベルト41が、
図1に一点鎖線で示す受け取り位置と、実線で示す排紙位置に移動可能に構成される。
【0040】
冊子搬送路40は、第1の搬送ベルト41を受け取り位置に移動させて、製本部30で作成された冊子P10を第1の搬送ベルト41で受ける。冊子搬送路40は、冊子P10を受けた第1の搬送ベルト41を排紙位置に移動させ、第1の搬送ベルト41と第2の搬送ベルト42で冊子P10を冊子トレイ50に排紙する。
【0041】
冊子トレイ50は第2の排出部の一例で、冊子搬送路40の排紙口43から複数冊の冊子P10が積載可能な高さを開けて設けられ、冊子トレイ50を昇降させる機構は備えていない。
【0042】
<本実施の形態の製本システムの制御機能例>
図4は、本実施の形態の製本システムの制御機能の一例を示すブロック図である。製本システム100Aは、上流機101が画像形成装置である場合、上流機101で用紙Pを給紙し、画像を形成して排紙する制御、製本装置1Aで冊子P10を作成する制御、用紙P1に穴を開けて排紙する制御等を行う制御部200を備える。制御部200は制御手段の一例で、CPU、MPUと称されるマイクロプロセッサと、RAM、ROM等のメモリを備える。
【0043】
また、製本システム100Aは、各種操作、製本装置1Aでの処理の選択が行われる操作手段としての操作部201を備える。製本装置1Aでの処理については、用紙P1を綴じ具Prで綴じて出力する製本処理、用紙P1に穴を開けて出力する穴開け処理、用紙Pに何も処理を行わずに出力するスルー処理が選択可能である。
【0044】
なお、上流機101が画像形成装置である場合、画像形成装置に制御部としてマスタCPUを備え、製本装置1A、下流機102に、マスタCPUに制御される制御部としてスレーブCPUを備える構成としても良い。
【0045】
制御部200は、利用者が操作部201を操作して選択された製本装置1Aでの処理に基づき、用紙P1または冊子P10の排紙先を決定する。制御部200は、製本処理が選択されると、上流機101から出力された用紙P1に穿孔部20で穴Phを開け、製本部30で綴じ具Prにより綴じて、冊子搬送路40で冊子トレイ50に排紙する。
【0046】
これに対し、制御部200は、穴開け処理が選択されると、上流機101から出力された用紙P1に穿孔部20で穴Phを開け、製本部30に搬送せずに穴Phを開けた用紙P1の搬送方向を反転させて、下流機102に排紙する。なお、下流機102が接続されていない場合は、製本装置1Aの排紙口11eに排紙する。
【0047】
また、制御部200は、製本装置1Aでの処理と、用紙P1または冊子P10の排紙先を操作部201で選択させ、選択された排紙先に用紙P1または冊子P10が排紙可能であるか判断して、用紙P1または冊子P10の排紙先を決定する。
【0048】
図5は、第1の実施の形態の製本装置での処理及び排紙先を選択させる操作画面の一例を示す説明図、
図6は、第1の実施の形態の製本装置での処理と排紙先との組み合わせの可否を示す説明図である。
図5に示す操作画面210では、製本装置1Aでの処理を選択させる処理モード選択ボタン210aと、排紙先を選択させる排紙先選択ボタン210bが表示される。処理モード選択ボタン210aと排紙先選択ボタン210bは、例えば、プルダウンメニューにより所望の処理、排紙先を選択可能に構成される。
【0049】
制御部200は、操作画面210の処理モード選択ボタン210aで、製本装置1Aでの処理が選択されると、
図6に示す組み合わせ可否情報に基づき、排紙先として選択可能な排紙先のみを、排紙先選択ボタン210bで選択可能とする。例えば、処理モード選択ボタン210aで穴開け処理が選択されると、主搬送路11が正常であれば、排紙先として、下流機102(フィニッシャ)は選択可能とし、冊子トレイ50は選択不可とする。一方、冊子トレイ50に冊子P10が排紙されているか否かの冊子トレイ情報、各搬送路が正常であるか否かの搬送路情報等に基づき、冊子トレイ50を選択可能に変更しても良い。主搬送路11が異常であれば、処理を不可とする。
【0050】
なお、操作画面210では、綴じ具Prの種類、サイズ、綴じられる用紙P1のサイズ等を選択可能としても良い。この場合、製本装置1Aで使用可能な綴じ具Prの種類、サイズと、用紙P1のサイズが不一致で、製本処理が行えない場合、用紙P1を綴じ具Prで綴じることができないことから、製本不可である旨の警告を、操作画面210で出力する。また、用紙P1を綴じ具Prで綴じて排紙できないことから、排紙先として、冊子トレイ50は選択不可とする。
【0051】
これに対し、製本処理が行えない場合であって、穴開け処理は可能である場合、操作画面210の処理モード選択ボタン210aで穴開け処理は選択可能とし、製本処理は選択不可とする。また、排紙先選択ボタン210bで排紙先として下流機102は選択可能とし、冊子トレイ50は選択不可とする。
【0052】
製本処理が行えない場合とは、製本部30の収納部32に収納された綴じ具Prが尽きている場合、製本部30、冊子搬送路40及び冊子トレイ50が故障している場合、冊子トレイ50が冊子P10で満杯である場合等を含む。
【0053】
<第1の実施の形態の製本装置の動作例>
図7は、第1の実施の形態の製本装置の動作の一例を示す説明図である。まず、製本処理が選択された場合の動作について説明する。製本処理が選択されると、
図6に示す組み合わせから、排紙先として冊子トレイ50が選択される。
【0054】
製本処理が選択され、排紙先として冊子トレイ50が選択されると、製本装置1Aでは、分岐部11S
1における用紙P1の搬送経路が反転搬送路12に切り替えられて、上流機101から出力された用紙P1は、
図7中の符号(1)の矢印に示すように、主搬送路11を搬送される。
【0055】
図7中の符号(2)の矢印に示すように、主搬送路11から反転搬送路12に搬送された用紙P1の後端が、分岐部11S
2を通過する所定の位置まで用紙P1が搬送されると、用紙P1の搬送が一時停止され、分岐部11S
2における用紙P1の搬送経路が副搬送路13に切り替えられる。
【0056】
図7中の符号(3)の矢印に示すように、反転搬送路12における用紙P1の搬送方向を反転させることで。
図7中の符号(4)の矢印に示すように、用紙P1は副搬送路13へ搬送される。副搬送路13を搬送される用紙P1が穿孔部20に到達すると、用紙P1の搬送が一時停止され、位置合わせ部21で位置が合わせられて、パンチ刃22で穴Phが開けられる。
【0057】
穿孔部20で穴Phが開けられた用紙P1は、
図7中の符号(5)の矢印に示すように、穿孔部20から製本部30に搬送される。製本部30では、穴Phが開けられた複数枚の用紙P1が用紙揃えトレイ31で整列されて積載され、所定枚数の用紙P1が積載されると、収納部32から繰り出した綴じ具Prを使用して、綴じ部33で用紙P1の束が綴じられる。
【0058】
製本部30で綴じられた冊子P10は、
図7中の符号(6)の矢印に示すように、第1の搬送ベルト41を受け取り位置に移動させた冊子搬送路40へ搬送され、
図7中の符号(7)の矢印に示すように、排紙位置に移動させた第1の搬送ベルト41及び第2の搬送ベルト42で冊子トレイ50に排紙される。
【0059】
続いて、穴開け処理が選択された場合の動作について説明する。穴開け処理が選択されると、
図6に示す組み合わせから、排紙先として下流機102(フィニッシャ)が選択される。穴開け処理が選択され、排紙先として下流機102(フィニッシャ)が選択されると、製本装置1Aでは、分岐部11S
1における用紙P1の搬送経路が反転搬送路12に切り替えられて、上流機101から出力された用紙P1は、
図7中の符号(1a)の矢印に示すように、主搬送路11を搬送される。
【0060】
図7中の符号(2a)の矢印に示すように、主搬送路11から反転搬送路12に搬送された用紙P1の後端が、分岐部11S
2を通過する所定の位置まで用紙P1が搬送されると、用紙P1の搬送が一時停止され、分岐部11S
2における用紙P1の搬送経路が副搬送路13に切り替えられる。
【0061】
図7中の符号(3a)の矢印に示すように、反転搬送路12における用紙P1の搬送方向を反転させることで。
図7中の符号(4a)の矢印に示すように、用紙P1は副搬送路13へ搬送される。副搬送路13を搬送される用紙P1が穿孔部20に到達すると、用紙P1の搬送が一時停止され、位置合わせ部21で位置が合わせられて、パンチ刃22で穴Phが開けられる。
【0062】
穿孔部20で穴Phが開けられた用紙P1は、副搬送路13における用紙P1の搬送方向を反転させることで。
図7中の符号(5a)の矢印に示すように、穿孔部20から主搬送路11の方向に搬送される。分岐部11S
1における用紙P1の搬送経路が主搬送路11に切り替えられることで、
図7中の符号(6a)の矢印に示すように、穴が開けられた用紙P1が、下流機102に排出される。
【0063】
続いて、スルー処理が選択された場合の動作について説明する。スルー処理が選択されると、
図6に示す組み合わせから、排紙先として下流機102(フィニッシャ)が選択される。スルー処理が選択され、排紙先として下流機102(フィニッシャ)が選択されると、製本装置1Aでは、分岐部11S
1における用紙P1の搬送経路が主搬送路11に切り替えられて、上流機101から出力された用紙P1は、
図7中の符号(1b)の矢印に示すように、主搬送路11を搬送される。そして、
図7中の符号(2b)の矢印に示すように、用紙P1が、製本装置1Aでの処理を行うことなく下流機102に排出される。
【0064】
<第1の実施の形態の製本装置の作用効果例>
第1の実施の形態の製本装置1Aでは、製本処理では冊子P10が冊子トレイ50に排紙されるのに対し、穴開けのみを行う穴開け処理では、穴が開けられた用紙P1は下流機102に排紙される。
【0065】
これにより、冊子トレイ50に綴じ具Prで綴じられた冊子P10と、綴じ具Prで綴じられておらず穴が開けられた用紙P1が混在することを防ぐことができる。従って、冊子トレイ50に積載された冊子P10の中から用紙P1を仕分ける必要がない。また、用紙P1が冊子P10と混載されることに起因する用紙P1の損傷を抑制することができる。更に、冊子P10と用紙P1を構成する場合と比較して、冊子トレイ50の大きさが同じであれば、積載可能な冊子P10の数を増やすことができる。
【0066】
また、下流機102の持つ機能を利用して、用紙P1を仕分けて排紙すること、整列させて排紙すること等ができ、製本装置1Aに用紙P1に関する仕分けや整列等の機能を追加することなく、利便性が向上する。
【0067】
更に、冊子トレイ50に用紙P1を排出しないことで、用紙P1の排紙を考慮した冊子トレイの昇降機構が不要であり、冊子トレイ50の構成を簡素化できる。冊子トレイの昇降機構が不要であることで、冊子搬送路40の長さを短縮できる。また、用紙P1を冊子トレイ50に排紙する構成では、用紙P1の損傷を考慮して搬送速度を低下させていたが、冊子P10のみを冊子トレイ50に排紙するのであれば、搬送速度を低下させる必要はない。よって、冊子搬送路40の長さを短縮できること、搬送速度の低下が必要ないこと、冊子トレイを昇降する必要がないことから、処理時間を短縮できる。また、冊子搬送路40の長さを短縮できることで、装置の小型化が可能である。
【0068】
装置の小型化と関連して、主搬送路11を搬送される用紙P1の搬送方向を反転させて、副搬送路13に送る構成で、分岐部11S
1より下流側の主搬送路11を反転搬送路として使用する従来の構成では、分岐部11S
1から排紙口11eまでの長さが、用紙P1の搬送の長さ以上に必要である。
【0069】
これに対し、主搬送路11より分岐した反転搬送路12を備え、かつ、反転搬送路12を曲線状の搬送経路を構成する曲線搬送路で構成することで、分岐部11S
1から排紙口11eまでの長さを搬送方向に沿った、用紙P1の長さより短くできる。これにより、装置の小型化が可能である。
【0070】
<第2の実施の形態の製本装置の構成例>
図8は、第2の実施の形態の製本装置の一例を示す構成図である。第2の実施の形態の製本装置1Bは、反転搬送路12の終端に上部トレイ60を備える。上部トレイ60は第3の排出部の一例で、製本装置1Bの上面に設けられ、反転搬送路12を搬送される用紙P1が排紙可能である。なお、製本装置1Bにおいて、上部トレイ60以外の構成は第1の実施の形態の製本装置1Aと同じであるので、同じ番号を付して構成の説明は省略する。
【0071】
<第2の実施の形態の製本装置の動作例>
図9は、第2の実施の形態の製本装置での処理と排紙先との組み合わせの可否を示す説明図である。また、
図10は、第2の実施の形態の製本装置の動作の一例を示す説明図である。第2の実施の形態の製本装置1Bにおいて、排紙先として上部トレイ60が選択されない場合の処理は、
図7で説明した動作と同じである。
【0072】
製本装置1Bでは、製本処理が選択されると、排紙先として上部トレイ60を選択することはできない。穴開け処理またはスルー処理が選択されると、排紙先として上部トレイ60を選択することができる。
【0073】
図10は、穴開け処理が選択され、排紙先として上部トレイ60が選択された場合の動作を示す。穴開け処理が選択され、排紙先として上部トレイ60が選択されると、製本装置1Bでは、分岐部11S
1における用紙P1の搬送経路が反転搬送路12に切り替えられて、上流機101から出力された用紙P1は、
図10中の符号(1c)の矢印に示すように、主搬送路11を搬送される。
【0074】
図10中の符号(2c)の矢印に示すように、主搬送路11から反転搬送路12に搬送された用紙P1の後端が、分岐部11S
2を通過する所定の位置まで用紙P1が搬送されると、用紙P1の搬送が一時停止され、分岐部11S
2における用紙P1の搬送経路が副搬送路13に切り替えられる。
【0075】
図10中の符号(3c)の矢印に示すように、反転搬送路12における用紙P1の搬送方向を反転させることで。
図10中の符号(4c)の矢印に示すように、用紙P1は副搬送路13へ搬送される。副搬送路13を搬送される用紙P1が穿孔部20に到達すると、用紙P1の搬送が一時停止され、位置合わせ部21で位置が合わせられて、パンチ刃22で穴Phが開けられる。
【0076】
穿孔部20で穴Phが開けられた用紙P1は、副搬送路13における用紙P1の搬送方向を反転させることで。
図10中の符号(5c)の矢印に示すように、穿孔部20から主搬送路11に搬送される。そして、主搬送路11から反転搬送路12に用紙P1が搬送され、
図10中の符号(6c)の矢印に示すように、穴が開けられた用紙P1が、上部トレイ60に排出される。
【0077】
続いて、スルー処理が選択され、排紙先として上部トレイ60が選択された場合の動作について説明する。スルー処理が選択され、排紙先として上部トレイ60が選択されると、製本装置1Bでは、分岐部11S
1における用紙P1の搬送経路が反転搬送路12に切り替えられて、上流機101から出力された用紙P1は、
図10中の符号(1d)の矢印に示すように、主搬送路11を搬送される。
【0078】
主搬送路11を搬送される用紙P1は、
図10中の符号(2d)の矢印に示すように反転搬送路12に搬送され、
図10中の符号(3d)の矢印に示すように、製本装置1Aでの処理を行うことなく上部トレイ60に排出される。
【0079】
<第2の実施の形態の製本装置の作用効果例>
第2の実施の形態の製本装置1Bでは、穴開け処理及びスルー処理で用紙P1の排紙が可能な上部トレイ60を備えることで、製本システム100A全体で、排紙可能な用紙P1の枚数を増加させることができる。
【0080】
また、製本処理を行わない用紙P1の排紙先を下流機102と上部トレイ60から選択することができ、用紙P1の排紙先の選択肢が増加することで、ジョブ単位で排紙先を変える等、仕分けの利便性が向上する。また、下流機102が故障した場合でも、上部トレイ60に用紙P1を排紙できるので、システムダウンによる処理の停止を抑制できる。
【0081】
更に、下流機102を接続しない構成では、製本装置1Bの側面に排紙トレイを備える必要がなく、設置スペースの削減が可能である。なお、上述した第1、第2の実施の形態において、穿孔部20を副搬送路13に配設する例を示したが、これに限らず、穿孔部20を主搬送路11の経路のうち、分岐部11S
1よりも上流側の経路の部分に配設してもよい。